蒼天紳士チャンピオン作品別感想

羽恋らいおん
1本目 〜 最新話


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1本目:羽恋らいおん  (2015年 17号)


新人まんが賞出身の新鋭、石坂リューダイ先生のバドミントン漫画が連載開始!!
短期集中の時とは主人公を変えての今回、どのような話になりますでしょうか。

握りもフォームもフットワークもめちゃくちゃ。なのに強い。
天才ではあるけど、技術的な意味の天才ではなく、身体能力的に凄まじいって感じの羽柴レオ
原動力が女の子というのは中学生らしくあると言えなくもない。

中学の県大会を制しNo.1となったレオ。県内最強と言われるバドミントン強豪校、龍国館からスカウトが来ていたりもする。
それだけの実績を残せてもモテないのでは・・・という感じのレオ。正直というか何というか。
非モテ組で一人だけ置いて行かれるのは何故なのか・・・
多分他の2人が非モテとは名だけの連中だからではなかろうか。上手い事やりおって・・・!!

女の子のためなら勉強だって出来るレオ。何というか涙ぐましい。
そしてそれが実らない辺りがとても涙ぐましい。こりゃ女の子と距離を置きたくなっても仕方がありませんよね。
権佐エ門主将とキラキラしちゃっても仕方がない。

と思わせてやっぱり可愛い子には飛びついてしまうという。
人間そんなに簡単に変わらないということなのかもしれないが・・・学習のしない奴よのう。

ヒロインであろう鈴蘭さんに光速で告白し、高速で振られるレオ。
まあこれはむしろOKされる方が驚きであるし、仕方がない。
ここから再びバドミントンを再開し、誠実に着実に行くしかありますまい。
行くしかないのだが・・・真っ当な男でもない感じだし、どうなりますか。割と不安な気もしますなぁ。どうなることやら。



2本目:羽根の女王  (2015年 18号)


光速の告白には光速の拒否で返す。
ある意味当たり前の行為を受けたレオ。
それはさておき、その相手である女子は女王と呼ばれる存在。
弱小の部をわずか1年で県ベスト16にまで成長させた確かな指導力を持っている。
その名も――羽根の女王、鈴蘭薫

バドミントン部2年マネージャーである鈴蘭さん。
実力はありそうだが、選手ではなく指導者という立場でマネージャーをやっている様子。

バドミントンは狭いコートの中、初速400キロの弾丸飛び交う地上最速の球技!!
それゆえか小さな1つ1つの技術がはっきり勝敗を分けてしまう、いわば玄人のスポーツ!!

その技術を身につけるには浮ついた心のヤツは邪魔であるとのこと。
指導者的にはとても正論でありますな。
しかし入部をしたいというレオに取りあえず試合をさせる鈴蘭さん。
存在がウザいとまでいいつつもその実力は気になるようですな。

だが、約1年まともにシャトルを打ってないことで羽根を打つ感覚を忘れているレオ。
フォームもフットワークも基本となる部分がまるでなっていないのだからこうなるのも当然か。
本来は反復練習で簡単に忘れないように体に刻むものであるのだが・・・
なまじ才能が凄いというか、モチベーションが技術を凌駕するタイプだったからなぁ。

女の子と約束しないと力を発揮できないレオ。色々と素直というか単純なヤツだ。
その単純さもいい方向に示せればよいのでありますが・・・

指導者としての評価の高い鈴蘭さん。
技術的にはてんでダメダメなレオであるが、ちゃんと最後までシャトルを追う姿勢はしっかり評価してくれます。いい人だ。
そして厳しい態度を取りながら送られるアメ。なるほどこれがムチアメということか。これはなかなかに破壊力がある。
まともに受けたレオはひとたまりもありますまい。ただでさえ惚れっぽい子だというのに!!
当の本人はその効果に気付いていないというのもまた良い感じだ。

鈴蘭さんの指導とモチベーションの向上により強烈なスマッシュを決めるレオ。でもアウト。
確かに話の流れ的には決まりそうなものであったが・・・まあ、とりあえず入部は認められたし良かったんじゃないかと。

鈴蘭さんからダイヤの原石と認められているレオ。いい感じではないでしょうか。
今までの出会いは悪すぎたわけでありますが、今度はしっかり頑張っていただきたい。
しかしその結果捨てられることとなった権左エ門先輩が可哀想でならないのだが・・・一期一会という奴か。切ないねぇ。



3本目:不穏分子  (2015年 19号)


鈴蘭さんにマジ惚れし、バド部に入ったレオ。
実績もあることだしいけるいけるという気分でいるようだが・・・甘くはない。
しかし柔道部で実績出してるレオなのに体力面でついていけないとは。レベル高いなバドミントン部。

県中チャンピオンであるが次の東北大会では1回戦負けだったレオ。
まあ、主な理由はモチベーションが削られたためでありますがね。

それはそうと基礎が出来ていないようでは高校以降はやっていけないと鈴蘭さん。
やっぱりそこから鍛え上げるのが大事でありますわな。
原石であるからこそ、大事に磨いていかなければいけないわけだ。
しかし女王様っぽい物言いが似合う人ですのう。鈴蘭さん。

鈴蘭さんには好きな人がいる。
よっちの発言は虚偽であったようだが、いないとも限らないんですよね。
その辺りはいずれ明らかになったりするかもしれない。

バドミントン部の伊深部長。これは凄いオーラを纏ってそうな人が出て来ましたな。
生真面目そうというか何というか。瞬きとかしなさそうというか何というか。

素質だけならレオはこの伊深部長を凌ぐかもしれないと鈴蘭さん。
それを聞いて楽しそうに笑う伊深部長はなかなか戦闘意欲が高そうな人だ。
まあ、それ以上に部員たちへの恩返しとして部を勝ち進めることに拘っているみたいですがね。強い新人は歓迎ってことか。
そしてそれは逆に不穏分子の強い忌避感にも繋がっている。打倒龍国館の為には妥協は許されない。

実力がどうこうよりもバドミントンが好きであるかどうか。伊深部長が大切にしたいのはそこらしい。
そういったものたちが集まることで部の雰囲気を高めていこうという方針何でしょうな。
そんな部長の前にバドミントンそっちのけで鈴蘭さんを巡って殴り合いをするバカ2人。おやおや。

消えろ。羽柴。お前は星佳の不穏分子だ

まあ、言われて当然でありましょうな。部長の欲しい人材とは真逆としか思えない。
入部初日で即退部の危機であるが、どう切り抜けるのか。
少なくとも今みたいな態度のままでは長くは居られませんでしょうが・・・改めることが出来るかどうかですな。



4本目:びびりすぎ  (2015年 20号)


鈴蘭さんの綺麗な飛び膝蹴りが炸裂。ボギャス。
レオは色々とダメな子ではあるが、一応反省する気持ちはあるみたいですな。
鈴蘭さん絡みじゃなくてもその辺りがちゃんとできるといいのですが。

伊深部長にも食ってかかる鈴蘭さん。
ふうむ、思った以上にレオの素質は見込まれているようですな。
しかし試合でありますか。そういう方向で来たか。
厳しそうな伊深部長にもよっちと仇名呼びされるよっち。この人も不穏分子なことこの上なさそうなのになぁ。不思議な男だ。

伊深部長は団体で絶対勝ち星を取れる大黒柱と鈴蘭さんに太鼓判を押される存在。
県でも数少ない、龍国館の面々と互角で渡り合える人物である。
そのようなことを言われて気後れするレオ。無駄なまでに自信家かと思えばそんな態度にもなるんですな。

いつもクールな鈴蘭さんが何だか無茶苦茶なことになっている。
でもまあ、これはこれで可愛らしいですな。うむ。

というわけで鈴蘭さん主導の地獄のマンツーマン特訓開始。
レオとしてはかなり喜ばしい展開になったのではないでしょうか。
目標さえ見出せば根性は相当なものですし、良い所を見せられると思います。期待したい。



5本目:できるっ!!  (2015年 21+22号)


鈴蘭さんの特訓開始。やっぱり基礎を叩き込むのが遠回りなようで近道ですわな。

バドミントンは敵がいないトコに打つスポーツ
なるほど、敵の裏をかくことが重要というわけですな。
そのためには簡単に読まれたりしないようにしないといけない。なんでレオ殴られたん?

それはさておき、敵のネット前に落とし試合の緩急をつける球――ドロップを1週間で身につけることとなる。
地味だけど基礎中の基礎であり、非常に大事な技である。
鈴蘭さんに言わせればこれを知らずにバドをやってるレオがおかしいとのこと。
そのおかしいままで中学時代に成績残してるってのアレですなぁ。

ドロップは攻撃の緩急だけではなく、追い込まれた時に戻る時間を稼ぐ手段にも使えるという。ほほう。
これをスマッシュと同じフォームで打てるようになればそれだけで相手は迷い、攻撃の幅が増えるってことになる。
なるほどなぁ。面白い話であります。
まあ、レオの頭だとこれだけ分かりやすい説明でも理解が及ばないようですが・・・

相手によってちゃんと教え方を変える鈴蘭さん。さすがの指導力ですな。
最高にかっこいいのはドロップ。そのようにインプットされるレオ脳でありました。単純!!

しかし力を抜いて打つというのが非常に苦手なレオ。
いつでも全力な感じが仇となっているようですなぁ。
顔の力を抜くと全身の力も抜けちゃう感じか・・・フォームが同じでも顔でバレバレじゃねーか。

ともかく鈴蘭さんの特訓のおかげで昔のカンは戻りつつあるレオ。
しかしドロップは相変わらず上手くならないレオ。向き不向きって奴ですわなぁ。
苦悩するレオに対し、できるっ!!できるまでやれっ!!と激を飛ばす鈴蘭さん。うむ、良いですなぁ。
こういう風にまっすぐ来られれば、単純にして熱血漢ではあるレオ。頑張ってしまうというものである。

部員たちも鈴蘭さんのシゴキの凄さは知っている。
普段の練習に加え、その特訓をずっとやっているレオ。これだけでも認める声は上がって来るのではなかろうか。
部長との対戦に敗れても、その辺りで温情がかかる可能性はあるかもしれませんな。
まあその場合、負けるのが嫌いな鈴蘭さんに罰は与えられそうでありますがね。



6本目:羽柴レオ  (2015年 23号)


1年半前。本人も寝耳に水な部長就任
実力は間違いないが、それで上級生を差し置いて部長となった場合どうなるか。
部員に何も問題なければいいのだが・・・そうとは限らないですからねぇ。

本気で皆と全国に行きたい。その思いはある。
しかしそれを上手く伝えられない伊深部長。微妙にコミュ障な感じが応援したい気にさせられて困る。

全国を目指すための不穏分子の排除はこういった過去から来ているのでしょうか。
昔の伊深部長が先輩達の排除とか出来たとは思えないが、鈴蘭さんが入部してやってくれたのだろうか?有り得るな。

ともかく退部をかけた勝負が始まろうとしています。
レオはこの1週間、鈴蘭さんの特訓を受けている。部活以外毎日8時間以上もの時間をかけて。

バドを通じてとはいえ・・・母ちゃん以外で俺にここまでしてくれた女の人は初めてだ!!
退部とかカンケーねェ!!この試合に勝たなきゃオレは男じゃねぇ!!

良い感じに意識が向上しているレオ。その調子でいってもらいたいところです。
負けるのが大っ嫌いな鈴蘭さんのためにも負けられませんわなぁ。

さて副部長などレギュラー陣も見守るこの試合。
試合中にレギュラーたちの紹介もチラホラされそうな感じでありますな。
口の悪い副部長は口数の少なそうな伊深部長の補佐として良さそうな感じであります。

さて、今のレオの武器は「打点が早い」ことであると説明する鈴蘭さん。
返球のタイミングが人よりも異様に早い。それで敵の次の動作が遅れ、ショットが決まるとのこと。
この1週間で大振りをやめて打点を早めるように意識したことで更に強力な武器となった様子う。

動作は最小でスピーディーに。そして――スイングはコンパクトに!

その教えに従い、見事に伊深部長から先制点を取得するレオ。
レギュラーたちの見る目も変わってきましたな。
さて、ここからが本番となるわけですが、どこまでいけるのかレオ。
伊深部長もこのままやられっ放しになるほど甘くは無いでしょうしねぇ。楽しみです。



7本目:ストロングポイント  (2015年 24号)


1週間前まではすっかり感覚を忘れていたレオ。
特訓のおかげでかつての力を取り戻せつつあるようですな。
しかし強みが打点の早さであることは早々に見破られた様子。ここからどうなるか。

序盤は好調にリードを広げる。
11点を獲得し、あと10点。このままいければ確かに勝てそうな気配がある。
とはいえ、そうは問屋が卸さないか・・・

試合が続くにつれ伊深部長は上げ球が多くなる。
反面、ミスが増えていくレオ。どうやらかなり体力を消耗しているようですな。
鈴蘭さんの特訓に耐えるだけのスタミナがあるとはいえ、やはり付け焼刃感はぬぐえないか。

「相手の上げ球が増えてきてる」=「自分の決め球が全て拾われてる」なるほどね。
伊深部長の強さの根源は相手がミスするまで、まるで機械のように淡々と羽根を拾い続ける馬鹿げた体力と精神力にあるとのこと。
その粘り強い守りで相手の体力と精神力を奪うのがプレースタイルなわけですな。
地味ではあるが戦いたくない相手であるのは間違いないですなぁ。

バドミントンは「決める」スポーツではなく「拾う」スポーツであると伊深部長。
どんな決め球も全て拾ってしまえば相手は消耗して潰れるのみであるわけですか。うーむ、恐ろしい。
実際、レオの得点は11点から張り付いて動いてないわけですしなぁ・・・

・・・残り8点。羽柴・・・お前を拾い殺す

妙な言葉ではあるが実績により迫力が出ている。
伊深部長の思った以上の実力者っぷりは嬉しくもあるが・・・さて、逆転は可能ですかな?



8本目:精神  (2015年 25号)


伊深部長は鈴蘭さんも認めるほどの底ナシの体力・精神力の持ち主。
長期戦になったらまず勝ち目はないと思われる。
ペースに飲まれる前に勝負をつけたかったのだが・・・やはりそれは無理だったか。

試合の流れを変える、追い込まれた状況を打破するために使う。
そんな時に有効は技が・・・ドロップ
これで緩急をつければさすがの伊深部長も追い切れなくなる可能性がある。
のだが・・・やっぱり練習で出来ないものが本番で出来るハズもないか!!

緩急もなく打点が早いだけのレオの羽根にはもう慣れたという伊深部長。
どこまでも拾って拾って拾い殺すつもりでありますな。
レオとしては何としても部長のいないトコロを狙いたいのだが・・・どこに打っても拾われてしまう。
打つところが・・・ない!!

さっきまではあと10点取れば勝ちだったと思ってたのだが、今はまだあと10点も取らないとという気持ちになっている。
うーむ、かなり精神が削られている様子ですなぁ。怖いぜ伊深部長のバド。

これで決まりかとも思われるが、よっち曰くまだ分からんとのこと。
逆にこういう時、どんな形であれ点が入ればまだヤレる気にはなるとのこと。ほほう。
何というか、この人がまともに解説をしているのは意外な気持ちになりますな。やれば出来るんじゃないか。

折れそうな心を鈴蘭さんを想って必死に繋ぎとめるレオ。
その意地が幸運を呼んだのか、ネットにかかったシャトルは上に跳ね、部長のコートへと落ちる。
・・・が、それすらも拾ってしまう伊深部長。徹底して拾うか・・・!!

・・・切れたか。もはや勝負もこれまで。オレの勝利だ。羽柴

ついにレオの精神も削り取られてしまったのか。
運よく決めることすら許されないのでは、確かに折れもしますわなぁ。
果たしてここから立ち直ることができるのかどうか・・・鈴蘭さんの激に期待したい。



9本目:試合に勝ったら  (2015年 26号)


伊深部長に拾い殺されたレオ。完全に打ち砕かれた様子。
部長の戦い方を知る面々は終わったなと確信。
頑張りは評価してくれておりますが・・・妥当な結果と思われてそうですなぁ。

目に映る人全員みんな諦めた顔をしている。
と思いきやただ1人。諦めとはほど遠い顔をしているのが鈴蘭さん
ここに来てもまだレオの可能性を信じているというのだろうか・・・!!
まあ、折れてしまったらそこで終わりですからねぇ。負けず嫌いな鈴蘭さんが選手より先に折れるようなことはないか。

まわりの人どころか自分自身でさえもう無理だと思ってしまったのに信じてくれる鈴蘭さん。
その事実に胸をくるわしいほどに震わせるレオ。
単純であるが・・・それはそれで強みでありますな。

そして、試合に勝ったらデートしてくれませんかと述べるレオ。
別に約束を取り付けたわけでもなく、一方的にお願いしただけであるが、それで十分という感じの様子。
うーむ、恋する者は強いってことですかねぇ。それでしっかり立ち直ってみせるのだからこれがまた。

しかもさっきまでとは違い動きが雑になりながらも打点が早くなっているレオ。
教えられたコンパクトなスイングをかなぐり捨て、大振りになっているのにむしろ早い。
ううむ、これが本能のままに戦うレオの本来のスタイルという奴か。
それによって偶然ではなく、見事に見切ったはずの伊深部長から点を取ってみせるレオ。凄い話だ。

一度折れたと思った相手が復活した。これは伊深部長としても今までになかった体験ではなかろうか。
となれば隙は生まれるでしょうし、逆転の可能性もなくはない。いけそうだ!!



10本目:非凡の羽根  (2015年 27号)


完全に折ったはずのレオの心。
しかしその状態まで追い込んだのに思わぬ反撃を受け、戸惑う伊深部長。
さすがにこのようなパワーアップをしてくる選手はいままでいなかったんでしょうなぁ。
鈴蘭さんもやたらと可愛い顔でぷるぷる震えている。ぷるぷる。

型にはまりつつもここぞという時にその型を外し、予想不可能な力を発揮できるレオ。
教えに倣いつつ、いい意味でその教えを裏切れる。それこそが指導者が心の隅で選手に1番望むものであるという。

レオ。アンタの才能は指導者の心を高鳴らせる!!まさにダイヤの原石!!

絵面はさておき、レオが凄いというのは分かりました。絵面はさておき。
しかし鈴蘭さん。レオがパワーアップした理由については理解していないみたいですな。
普通は一方通行のデートの約束だけでパワーアップできるなんて思わないですし、それも仕方がないか。

さて、押され出した伊深部長であるが、逆にこちらも簡単に折れる人ではない。
レオの羽根を奇才の羽根とするならば、伊深部長は不屈。どんな状況でも諦めずただ拾うだけの非凡の羽根

「努力」は「才能」に及ばない。そんなこと、あってたまるか!!

うむう。まるで少年漫画の主人公のごとく熱さで戦う伊深部長。熱いねぇ。
さてさて、いよいよこの対決もクライマックスでありますが、結果はどうなるのか。楽しみです。



11本目:勝つ  (2015年 28号)


1度切れたはずのメンタルを復活させて打ちあうレオ。
どんな状況でも諦めず、何度でも打ち続ける。
その姿勢。その泥臭さは伊深部長にとって好ましいことであるのは間違いないわけですな。
それはいいのだが、伊深部長の笑顔の硬い事硬い事。不器用な感じが出てていいなぁ。

更に伸びたレオの返しの早さにも対応した伊深部長。
しかし、ここに来てまさかのドロップ成功。
後1点取られたら終了という土壇場で行い、そして成功させるレオの勝負強さは確かに異様でありますなぁ。

ここに来ての緩急は流石にマズイ。伊深部長でも対応しきれない。
結果として追いつき追い越され・・・勝者レオ!!
うーむ、いい勝負を通り越して勝ってしまうとは・・・!!こいつは驚いた。
これだけの試合をしたのであれば、伊深部長はもとより、他の部員も認めざるを得なさそうですが、さてさてどうなりますかな?



12本目:恋  (2015年 29号)


倒れたレオを自らの手で抱き上げて運ぶ伊深部長。献身的!!
でも何故お姫様抱っこなのか。レオも腕の形といい、お姫様らしい感じになっているし。絹を引き裂くような悲鳴を上げるし。
開幕から妙に笑わせられてしまった感じがして悔しい!!

それはそうと保健室。
さっそく伊深部長に謝罪をするレオ。
色々とダメな子ではあるが、悪い事をしたという反省の気持ちはちゃんとあるんですよね。
そして鈴蘭さんも部長に対し無礼な態度を取っていたことを謝罪する。真面目なことだ。

しかし真面目さでいえばその上を行くのが伊深部長。
真面目すぎる故に方針を決めると守りたがる感じはあるが、それでも柔軟さがないわけではない。
それは自身の至らなさを知っているがためでありましょうか・・・

1年半前。星佳高のバドミントン部は伊深部長と菅原副部長の2人しか部員がいなかったという。
どうやら伊深部長をよく思わない連中が部をボイコットしたらしい。
うーむ、そんなことで辞めるような奴らではなぁ・・・伊深部長の代わりに部長になってても碌なことにはならなかった気がする。

翌年の4月に新入生が多く入部したが、新入生は一癖も二癖もある問題児ばかりだったという。
が、そこに現れたのが鈴蘭さん・・・!!
さすがの指導力というか調教力というか。見事に癖のある連中をしつけてくれた様子。

どっしり構えてればいいんです!伊深部長は飾りではない。ちゃんと打てる「部長」なんですから。
毅然とした態度で臨めば、バドをしたい者はちゃんと残ってくれます!

無礼な鈴蘭さんの励ましにより、伊深部長にもバド部にも光明が見えた。
その結果、去年の秋には団体で県ベスト16にまで上りつめたという。伊深部長も自信が付いたようだ。何よりですなぁ。

さて、伊深部長は問う。レオの強さの根源とは何か。
その問いに対してのレオ。それは鈴蘭さんが女性として好きというもの。
ふむ。バドに対しての愛ではないが・・・その動機は不純というにはどうにも純粋すぎる感じですな。
だから伊深部長も納得する。

羽柴。お前は「恋」で強くなるんだな

これで羽恋らいおんでございますな。恋で強くなる。結構なことだ!!
伊深部長としても、鈴蘭さんに憧れるだけでバドをしない者は不穏分子として排除しないといけないと思っている。
が、純粋に鈴蘭さんのことを想い、その想いでバドの力に変える男を追い出すような気にはならない感じ。うむ、いいですなあ。

真面目な顔して自分も恋するべきだろうかとか言っちゃう伊深部長。
どうも恋愛というのがよく分かっていない感じで可愛いですなぁ。
そんな部長だからか、レオも屈託のない笑顔を見せる。
ふむ、こちらの関係もなんだか良好な感じになったみたいで・・・非常に良い。
伊深部長は本当、応援したくなるキャラですのでこれからも頑張って欲しいものであります!!



13本目:デート  (2015年 30号)


鈴蘭さんからの呼び出し。その内容は例のデートの件について。
なんと・・・まさか本当にデートしてくれる流れになろうとは・・・!!こりゃ驚いた!!
一方的な口約束に過ぎないのに義理堅いというか何というか。
しかしレオ。タキシードの時点であれだが、髪型も合わせてどうにかしておこうぜ。

私服の鈴蘭さん。これは美しい。輝いているぜ。
そんな鈴蘭さんと映画館へ向かうレオ。なるほど。テニス選手のドキュメンタリー映画でありますか。
興味ない人には凄くつまらなさそうだが、さすがのチョイスと言えますな。

エレベーター内で鈴蘭さんと密着するレオ。ほう・・・これは・・・ほう。
これは確かに映画に集中できなくなっても仕方がありませんわなぁ。ハッハッハ。

映画の後は食事という定番のコース。しかしレオは見とれすぎでありますなぁ。気持ちは分かるが。
それはそうと鈴蘭さん。先の伊深部長との試合について語る。
1ゲーム取ったので勝負としては勝ちであるが、本来公式戦は1セット2ゲーム先取
もしあれが公式戦であれば、1ゲーム目で倒れたレオの負けとなるわけだ。なるほど。
実際これまでも部長が1ゲーム取られることはあったが、それでも「最後に勝つ」のが伊深部長の凄さであるとのこと。うむ、さすが!

レオが勝ってしまう流れには驚いたが、その後の伊深部長のタフさを考えるとやはり格は落ちてない感じがしていいですな。

それでもその伊深部長から1ゲーム取ったレオは凄い。特に1度メンタルが切れたのに復活したのは鈴蘭さんも驚きである。
だから笑顔で褒めてくれる。頑張ったわね、レオ!と。
うーむ、このムチアメっぷり。自然にこれをこなせるのだからやはり鈴蘭さんは凄いなぁ。

さて、ここから鈴蘭さんの過去について。
やはり鈴蘭さんも元はバドミントンプレイヤーだったらしい。
ふむ、この流れはケガで引退って感じでしょうか。そこから指導の道に入ったと。
それはそうと、よもやの神宮寺ミントちゃんの登場にテンション上がる。
短期集中のばどばどミントからの出張登場。いやあ、嬉しいサプライズでありますな。
今後も登場があると嬉しく思います。



14本目:恩返し  (2015年 31号)


利き腕である左の肩を壊してしまった鈴蘭さん。
選手はどうしても無茶しちゃいがちですからねぇ・・・
優勝は出来てもやはり若い身空。後悔なくいられるはずがないのである。

今は1人でもバドをよく知る味方が欲しいという伊深部長。
コミュ障だった伊深部長にしてみれば鈴蘭さんを呼ぶのにも勇気がいったでしょうなぁ。

というわけで女王と呼ばれる鈴蘭さんが誕生したわけであります。ハッハッハ。
しかしその熱意によるものなのか、鈴蘭さんは教え子たちに好かれている。
そして鈴蘭さん自身もそんな教え子を含んだバドミントン部の皆に恩返しがしたいと思っている様子。ほう。
プレイヤーとして関わることは出来なくなったが、指導者として関わることが出来る。嬉しいことでありますよね。

恩返しのためにもこのバド部の皆を絶対に全国へ連れていくと鈴蘭さん。
さて、レオは見事にバド部に入る資格を手に入れたわけだが、これから先はどうなのか。
バドが好きかどうかという問いには正直わからないと答えてしまうレオ。だが――

オレ、部長との試合でドロップ決めた時、すげェ気持ち良かったんです

ドロップを上手く決められた時の感覚。それを味わうためにはバドのことをもっと知らなきゃと思ったというレオ。
ふむ、それこそバドミントンの魅力を知ったということでありますかな。いいことだ。

中学時代は才能に任せて技術も身につけないまま相手を薙ぎ払ってきていたレオ。
しかし伊深部長という強敵と戦い、その中で身につけたドロップが上手く決まったという喜びを味わった。
ここでようやくバドミントンの深み、面白みに気付けたというわけでありますな・・・いい話だ。
そしてそういった態度は鈴蘭さんに好意を持って迎えられている様子で・・・うん、いい感じじゃないですか。頑張ろうぜ!!



15本目:レギュラー  (2015年 32号)


意識を新たにしてバドの練習を行うレオ。目指すは星佳の団体レギュラーの座!!
近々来る高総体地区予選に向けて意識が高まっている!!
けど地区予選は明後日なので無理という話でありました。なんてこったーい。そりゃさすがに無理だ。
まあ部活終わりにいつも言ってるのに聞いてないレオが悪いな。

地区予選でベスト4に残ることで県予選へ。そして県予選を勝ち残ることでインターハイに出場できる。
逆に言うと県予選やインターハイまではまだ時間があるわけですな。そこまでにレギュラーになれるかどうか。

星佳は去年新人戦の地区予選で団体優勝を果たしシード校となっている。
美人マネとして名高い鈴蘭さんを始めとして注目されている星佳。それはいいのだがキワモノ集団って。間違いではないか。

それはさておき、鈴蘭さんに絡んでくる可愛い子は藤原学園の女子マネ桐谷真美ちゃん。
鈴蘭さんに対抗心を燃やしまくっている様子で可愛いのう。可愛いのう。
しかし下着でラジオ体操とはまた・・・それはまた・・・

ともあれ鈴蘭さんは自身が育て上げた星佳レギュラーにかなりの自信がある様子。
って、よっちもレギュラーなの!?えぇっ!?
一抹の不安がなくもないが、ともかくレギュラー陣の戦いは楽しみであります。



16本目:ウチの強さ  (2015年 33号)


地区予選の1日目をさらりとストレート勝ちで収めた星佳。出陣したと思ったら終わってた!?
次の相手は県有数の強豪校である藤原学園。可愛い桐谷さんのところであります。
昨日は相手が弱すぎてよく分からなかったとのことだが、今日こそは星佳レギュラー陣の真価が見られそうであります。

高校のバドミントンは2ダブルス3シングルの3試合先取ルール
そしてダブルスに出る選手のうち2人はシングルにも出場することが出来るという。ほほう。
星佳のレギュラーは5人しかいないが、その5人で回せば問題ないという話でありますな。

このルールにより、どのチームも1番強い人は「シングルス1」ではなく両方出場できる「シングルス2」に置くのが定石。
しかし相手によってオーダーを変えることもあるのでその定石通りとは限らないとのこと。
まあレギュラー固定の星佳はその辺りは変えられなかったりするんでしょうけどねぇ。
いや、それ以上に。オーダー固定で地区予選をねじ伏せられるぐらいでないと県大会で上に行くことは不可能とのこと。なるほど。

鈴蘭さんの激を受けて勝ちに行く星佳レギュラー陣。
ようやく伊深部長以外の面々の実力が分かりそうでありますな。

まずは菅原副部長。口が悪いとレオからも評されている通り、バドミントの方も性格の悪さが出ている。
相手のウィークポイントを察したらそこを徹底的についてくる。これぞ性悪の羽根、菅原正のバドである!!うわぁ。

続いては遊び人と評されるこの男。正確に打った羽根をどこに落とすかコントロール出来るのは操りの羽根、佐々木祐仁
そしてそのゆうじん先輩とダブルスを組むのがクソデブと評されるこの男。豪速の羽根、藤村義人。よっちであります。
なるほど。ゆうじん先輩が上手く羽根を回し、チャンスと見たらよっちが打ちこむという流れでありますか。
単独だとそれぞれ決め手にかけたり丁寧さに欠けたりするかもしれない。だがダブルスならそれぞれの長所を活かせるわけだ。
まあそれでもその豪速スマッシュを外しているようではアレなんですけどね。ハッハッハ。

不安があったよっちであるが、ダブルス特化の強さを見せてくれた。
なるほど。強豪を手玉に取るこの強さ・・・星佳レギュラーの強さは本物のようですな。
あっさりとダブルス2試合取って王手をかけてしまっております。
そして続くはシングルス1。メガネの伏喜さんでありますが・・・変な人だコレー!!
確かにバドミントンのシャトルはいいデザインしているとは思いますが・・・試合前に何浸ってるんでしょうか。
キャラ的にも濃い面子が揃った星佳レギュラー陣。恐るべし・・・恐るべし!!




17本目:カッコイイ  (2015年 34号)


謎の新キャラ伏喜さん。いいシャトル過ぎて優しく打つことしかできないとのこと。そ、そうか。
その結果繰り出されるのはネット上を最頂点にネットスレスレに落ちる「直角ドロップ」!!
コート奥へのクリアと並行して何回も打つのが伏喜さんの闘い方らしい。これぞ脱力の羽根、伏喜美樹!!

名前こそ力がないが、相手としては結構最悪。
コートを上下に走らされ、しかも落ちるドロップを拾うために体勢を低くしなければいけない。
うーむ、まさに相手の足を殺す羽根でありますなぁ。ある意味凄く性悪。呼び名は鬼畜の羽根でもいいのではなかろうか。

さて、連敗に暗くなる藤原学園。
しかし賭けをしちゃってる桐谷さんことマミちゃんは明るく部員を励まそうとする。ええ子や。

伏喜さんの試合が遅すぎるので先に1ゲーム目が終わってるシングルス2の伊深部長の試合。
相手は個人シングルスで県ベスト8。中学の時の県チャンピオンである泉谷部長。
さすがの実力のようでありますが・・・伊深部長は追い込まれてからが強い!!

1ゲーム目こそ落としたものの、それで分析は完了したと言わんばかりに2ゲーム目以降は圧倒してしまう伊深部長。
これが不屈の羽根、伊深竜銅の力か・・・恐ろしくも頼りになる人でありますなぁ。本当に。

てなわけで3−0のストレートで勝利する星佳高校。
うーん。圧倒的な強さ。これはカッコイイ。
こんなチームのレギュラーになれたらどれほど誇らしいことか。レオもやる気がみなぎって来たようで何より。
今度こそ絶対に鈴蘭さんを振り向かせて見せると意気込みも満点だ。

さて、負けたからには約束通りに下着でラジオ体操。
二言は無いとばかりに一気に脱ぎにかかるマミちゃん。勇ましい。
鈴蘭さんにはいいようにあしらわれてしまった感じでありますが、いい子でしたよ。また出番があるといいですな!

藤原学園を倒した星佳はそのまま準決勝、決勝をストレートで勝ち抜き無事に県大会出場
しかしこの県大会こそ超強豪の龍国館が待つ本番。
果たしてこの県大会にレオは間に合うのだろうか・・・楽しみな話ですな。



18本目:合宿  (2015年 35号)


地区予選団体戦優勝を決めた星佳は個人戦でもその強さを発揮。
シングルスでの優勝と3位。ダブルスでの優勝と2位など見事な結果。
それでもその結果に慢心することなく、県大会へ向けてゴールデンウィークを使って強化を図る。
そう、4泊5日の合宿。その名も鈴蘭鬼畜合宿だ!!酷い名前!!

実際厳しい内容なため「脱落」する部員がほとんどというこの合宿。
それでもそのくらいやらないと勝ち抜けないのが県大会以降の世界なんですなぁ。

まずは1周約30キロ弱の御所野湖をダッシュラン。
ダッシュを交えることにより大幅な体力アップを見込める練習である。ようするにとてもキツイ。

続いてはテニスラケットを使っての素振り。
バドミントンのラケットに比べれば凄く重いテニスラケット。パワーをつけるには適してますわな。

さらにはネットを布で隠してシャトルの出処を分からなくしてからのノック。こりゃ難しい。
ゆうじん先輩であっても拾うことが出来ないわけですからねぇ・・・ハードだわ。

これらを含めたハードな特訓を基本とし、弛んでたり上手く出来なければごほうびとして追加メニューが申しわたされる。
うーむ。これぞ鈴蘭鬼畜合宿。鈴蘭さんの表情がとても良かったりするから色々と困るぜ。

4泊5日の強化合宿。その1日目が終わる前に既に満身創痍な面々。
合宿前からしごかれて耐性が付いてるハズのレオですらこれですからねぇ。そりゃ脱落者も多いわ。
同じく1年の富田孝則ことトミーも国へ帰ろうかと思案中。どこへだよ!!

人は愛せるが鬼は愛せないというトミー。愛の力が足りないってところですかね。
てなことはさておき、もう1人の1年、猿館直人。彼はどうやら本気で星佳のレギュラーを狙っている様子。
ふむ。伊深部長から1ゲームを取ったレオをライバル視しているようですな。
さてさて、これはレオもうかうかしてはいられないのではないですかな?

一応鈴蘭さんと伊深部長はレギュラーを増やすことを考えている。
この合宿でシングルスとダブルス各々最低1人ずつ県の猛者と張り合える根性を持ったレギュラーを増やすことを。
ふむ。さすがに県大会でシングルスダブルス兼業だと体力等の不安があるかもしれませんしねぇ。
そういう意味では枠はあることになるが・・・油断はできませんなぁ。

というところで夜の練習。いや、夜は実戦。
強豪社会人女子バドミントンクラブ「ライスシャトルズ」の皆さんと合同練習を行うこととなります。
むう、むちっとしたお姉さん方との合同練習・・・見目は麗しいが、実力の程はいかがなものか。
まあ鈴蘭さんが簡単な相手を用意するはずはないですしね。目は楽しみつつも身体は地獄を味わうことでございましょう。頑張れ!



19本目:お姉さん  (2015年 36+37号)


社会人女子バドミントンクラブ「ライズシャトル」は全国にも名を轟かすクラブ。
中には大学の一部リーグで活躍してた人やインターハイ常連だった人もいるという。ほほう。
しかしそれにしても何ともはや麗しいお姉さん方でありまして・・・八千代さんのようなキャバ嬢の方もおられますのか。

どうやら鈴蘭さんも小さい頃にこのお姉さん方に指導を受けていた様子。その伝手でございますか。
しかし未熟だった頃の話をされるのは恥ずかしいものがありますわな。さすがの鈴蘭さんもたじたじで可愛らしい。

というわけで試合開始。
それぞれに年上のお姉さんたちとの試合には思う所がある様子。
まあ、一人はそれよりもシャトルが苦手とテンション下げてたりするわけですが。凄ぇな。

主婦の雪子さんが相手だが・・・苦手なシャトルのせいで力が出ない伏喜さん。これはまあさておき。
他のレギュラーたちもこのお姉さん方には苦戦しているらしい。
確かに体力的には全盛期から遠いでしょうが、その分動きやフォームが完成されている
スタミナが足りなくなったのなら技術でどうにかしてしまおうという話でありますな。
翻弄される菅原副部長。相手はOLの直子さん。ハッハッハ。やり辛そうですなぁ。

そんな中、しっかりと勝利を手にするのはさすがの伊深部長。
相手は生花店に勤めていらします権佐ェ子さん。あ、貴女息子に柔道部の主将とかいたりしませんか・・・!?

自分より経験豊富な相手をどう制するか。それがこの試合の意味。
そのように語る鈴蘭さん。今のところ伊深部長以外は勝利できていないようですが、この合宿でどこまで伸ばせるか。

続いて1年達の試合。
猿舘が1ゲームを取ることには成功したが、こちらも勝利できた者はおらず。
特にレオに至っては何と1点も取れないという有り様。
ふむ。確かに強さにムラがあるってのはレオの弱点でありますなぁ。これでは危なくてレギュラーには使えないかもしれない。

さて、そんな不甲斐ないレオにお怒りの八千代さん。おやおや。
毎度女王様に怒られる感じのレオでありますが、これでムラっ気という弱点がなくなるといいのですが・・・
ムラっ気というか空回りな感じですかな?恋する心も集中力が足りないとどうにもパワーに繋がらない感じですかねぇ。
合宿での成長に期待したい。



20本目:制球力  (2015年 38号)


不甲斐ないプレーをしてお姉さまになじられるレオ。
よっちとは違ってそういうのを望んでいるわけではないのだろうが・・・怒られやすい子なのよね。

初見でも分かるぐらいに気持ちが先走りしているレオ
早くレギュラーになって鈴蘭さんに認められたい。
レギュラー陣が凄いことが分かったため、逆にそれが焦りに繋がってしまっている様子。おやおや。
この合宿で結果を出さなければと思っていたのだが・・・先走りの空回りだったみたいですねぇ。

それはそうと鈴蘭さんが好きなことを八千代さんに知られるレオ。
ハードル激高なのは言われるまでもなく分かっている。が・・・

ダメだからこそイクのが恋愛ってもんでしょうがぁぁ!!
フラれる心配のない子を好きになるのが恋愛か!?違うだろ!?
分からないからこそドキドキする!!高い山だからこそ登ったら気持ちが良いんだろうが!!
「挑戦」すること!!それが「恋愛」なんだよぉぉぉ!!

羽柴レオかく語りき。
さすが恋で強くなる男であります。
バドミントンとは違ったところで八千代さんを感動させてしまうのでありました。お、おう。
というかこの八千代さん、これで感銘を受ける辺り、結構感性がレオ寄りな様子で。

てなわけで八千代さんと居残り練習をすることになったレオ。
この合宿でアタシがお前を男にしてやるとは八千代さんの弁。
何だかさっきから言い回しが色々と気になりますが、その辺りはあえて考えないでおきましょう。
それにしてもレオが八千代さんとの居残りをすると聞いてそわそわする鈴蘭さん。ほほう・・・ほほう?

感性だけではなくバドのスタイルも似ているレオと八千代さん。同じハードヒッターであるらしい。
しかし八千代さんにあってレオにないもの。それは制球力。コントロールである。

これまでは打点の早さを武器にやってきたレオ。しかしそれが成立したのは制球力の調子が良かった時のみ。
調子が悪い時は単にミスだけで終わるような結果となる。ははぁ、ムラが多い結果になるのはそのせいですか。

つまりお前の実力のメリハリが激しいのは、制球力の調子で実力がうんと左右されるから!
制球力!!それが今最もお前に必要な技術!!

なるほど。さすがの慧眼でございますな。
合宿とはいえ短い期間内で学べることは多くない。であれば、最も効果的な部分を鍛えるのが得策となる。
そういう意味ではレオ、いい師匠に巡り合えたわけですな・・・ん?師匠?

八千代「羽柴ァー!!
レオ「師匠ー!!
八千代「羽柴ーッ!!
レオ「師匠ー!!

なんだかよく分からない掛け声で練習を行う2人。
ぬう、やはりこの2人・・・似た者同士!!いいノリでありますなぁ。バカの相乗効果による成長。期待したい!!



21本目:私は何も  (2015年 39号)


レオを男にするべく指導する八千代さん。
どうやらこの八千代さん。鈴蘭さんにもマンツーマンで特訓した経歴があるらしい。ほほう。

当時はこのクラブで1番私が年下だったからな。初心者のアイツに私が色々教えてやってたワケだが――

社会人クラブではあるが、その子供達が練習することもある様子。
当時中3の八千代さんが当時小1だった鈴蘭さんを指導。現在の八千代さんの年齢が分かろうというものですな。

それはさておき、賢そうな女の子だった鈴蘭さん。
しかしロジックで打てるほど簡単な競技ではない。
賢いというか頑なというか。鈴蘭さんらしいと言えなくはないエピソードですなぁ。ロリ鈴蘭さん言うな。

そういやオレ・・・今日・・・鈴蘭さんと全然喋れなかったな・・・

思い出話を聞いたせいかそんなことを考えてしまうレオでありました。一途だねぇ。

さて、合宿も3日目となると脱落する者が増えてきている。
この合宿に耐えられない者にレギュラーを任せることはできない。
全国出場に向けて勝負をしなければいけないわけですし、過酷になるのも止む無しか。
1年で残っているのはレオを入れて3名のみ。レギュラー候補も絞られて行っている感じですな。

さて、お姉さんとの試合結果は芳しくないが、八千代さんの練習のおかげで制球力が上がりつつあるレオ。
完全に身に付けば強力な武器となりますが・・・間に合うかどうか。
とりあえず成果は上がっているらしく、以前のようなムラはなくなってきている様子。いいことだ。
しかしそれは鈴蘭さんの指導とは別に身につけたことであり・・・あら、何だか寂しそうですね鈴蘭さん。あらあら。

私にお前をとられてやきもちやいてんだなと述べる八千代さん。
軽い気持ちで言ってるのかもしれませんが、結構当たってそうな雰囲気なんですよね。
その鈴蘭さんに待ち伏せされたレオ。おっとこれは・・・どうなるのか。気になる流れです。



22本目:八千代さんと  (2015年 40号)


レオを待ち伏せする鈴蘭さん。
久しぶりに鈴蘭さんと話せて嬉しいレオであるが、鈴蘭さんの様子がおかしいことには気づかない様子。
まあ、そこまで女性の機微に敏感になるのは難しいでしょうけどね。

八千代さんは高校インターハイではシングルス2連覇した超実力者とのこと。ほほう。
ハードヒッターなのに恐ろしく正確なあの人のスマッシュは正に必殺技!!と鈴蘭さんも語るほど。
ふーむ。そのような人に教わるとはなかなかに光栄なことですなぁ。セクシーですし。

無邪気に八千代さんのセクシーさを称えるレオ。
恋愛対象外ですよと述べてはいるが、まあ面白くないものは面白くあるまい。
叩かれてどピンク頭呼ばわりされるレオでありました。あらあら。

鈴蘭さんは居残りまでしているレオの体を気遣っていた。
それに気付き、苦悩するレオ。いい子ですなぁ。
暫く前だったらあのぐらいの発言で叩かれることはなかったでしょうし、そんなに気に病むことではありますまい。
とかく男女の仲とは難しいものということですなぁ・・・

4日目夜。ここで大きな情報が明かされる。
レギュラー候補になれるのはこの合宿に耐えかつ、お姉さんたちから1つでも白星をあげた者に限定されるとのこと
そして今合宿に残っている中でお姉さんたちに勝ってないのはレオのみであるとのこと。あらあら。

そんな崖っぷちの状態が変わらぬまま合宿最後のお姉さんとの対決。
絶対勝たなければいけない状態で迎えるのは再度の八千代さんとの対決。
伊深部長以外には無敗という八千代さんに、レオはどこまで食らいつくことができるのか・・・
挑戦する心、恋の力はどこまで通用するのか。見物でありますな。



23本目:攻め  (2015年 41号)


負ければレギュラー候補落ち
追いつめられた状態で相手は師匠である八千代さん。
手を抜くようなことをしてくれるはずもなく、ラインギリギリに正確無比のスマッシュを叩き込んでくる。

それに対しレオ。絶対に負けられないという思いからか安全に走ったスマッシュしか打てずにいる。
こんなとこ打たれたらどうしようもないと相手が思ってしまうような攻めるスマッシュが八千代さんの教えたスマッシュ。
しかし今のレオが打っているのはアウトになるのを怖がっている完全に保守の気持ちのスマッシュである。
これはよろしくありませんわなぁ。なので八千代さんによる説教。

お前言ってたじゃねェか。恋愛=挑戦することだってよォ!!
1度薫と仲がダメになったからって何だ!!守りに入るな!!攻めろ!!
ダメだからこそイク!!それがお前の恋愛なんだろ!?

八千代さんが感銘を受けたレオのセリフを今度は逆にレオへと返す。
その言葉に純粋な心を取り戻すレオ。うーむ、これが似た者同士の分かり合いか。

レオ「オレはこれから師匠をガンガン攻めまくる!!
八千代「来い羽柴!!私をガンガン攻めたてろォ!!

双方泣きながら、師匠ー!!羽柴ァー!!とラリーを開始し出す。オゥ、こいつはこっぱずかしい!!
青春の輝きと言えばそう言えるかもしれないが。言葉を選ぼうぜ。

てなわけで攻めのスマッシュに転じたレオ。
その意識のせいか八千代さんと互角に打ちあえるようになっている。
が、やはり安定性に差がある。先にマッチポイントに辿り着いたのは八千代さん。

これで、決まりだ!!

運命のスマッシュをレオは拾えるのか・・・注目ですな。



24本目:レオの執念  (2015年 42号)


八千代さんも決まったと確信する鋭く厳しいコースを攻めたスマッシュ。
しかしそういう誰もが決まったと思える場面で底力を見せるのがレオという男。
その粘りは正確無比の制球力を持つ八千代さんのミスを誘うほどだという。おぉ・・・

勝てると思い込んでしまった段階でもぎ取られた1点。
1点ではあるがこれは大きい。1度勝利を確信してから立て直すのは難しいわけですからねぇ。
この流れに乗ればレオの逆転も充分に有り得る・・・!!

というわけで、見事に八千代さんに勝ってみせるレオ。
最後にようやくという形でしたが、格段に強い八千代さんに勝ってみせたのはレギュラー取りのアピールとしても大きいですなぁ。
それはやはりムラが大きいという弱点も見えるわけでありますが・・・
大物食いの素質は十分感じられますやね。

師匠を越えた弟子。涙の抱擁
これには回りの部員やお姉さんたちももらい泣き。
初めは恥ずかしく思えたものでも真剣に貫き通せば感動的にみえるってことだ!!

さて、合宿終了。そしてお姉さんたちと楽しくBBQ!!
頑張って合宿を生き残ったご褒美ということでしょうか。ムチも必要だけどやっぱりアメもね。

この合宿を経て色々と人間関係も深まった感じでありますな。
それはいいのだが権佐ェ子さん・・・本気になっている・・・!?
息子がいるのでは、とも思ったが実はそんなに歳でもなく姉弟という可能性もありますなぁ・・・!!

ともあれ合宿は無事に終わった。
後はもやもやした感じの恋の後始末。
ここは色々と頼れる八千代さんにどうにかしていただきたいところ。頼みますよ師匠!!



25本目:仲直り  (2015年 43号)


鈴蘭さんと八千代さんの恋バナ。
大人になった今だからこそレオのカッコ良さがよく分かる気がすると述べる八千代さん。
確かに今時あれだけピュアで情熱があるヤツはなかなかおりますまいて。

しかしレオがカッコイイのは鈴蘭さんがいてこそであるとも語る八千代さん。
厳しくてとってもSな感じだけど、そんな鈴蘭さんのおかげで全力で頑張ることができている。
それはレオに限らず星佳のバド部みんなに言えることでありますな。良い指導者だ。

ところがどうやら、その指導者の部分で悩んでいた様子の鈴蘭さん。
私ではレオの才能をのばしきれないかもしれません、とのこと。

今回の合宿のレオの成長は、レオの才能と八千代さんの指導のおかげです。
少なくとも私ではレオに制球力を持ったスマッシュを打たせる、そんなことは出来なかったと思います。
正直、今回の合宿、私はレオの+になるようなことは何1つ・・・何1つ・・・

ビンタしちゃって気まずくなり、まともに指導を行えなかったことを悔やむ鈴蘭さん。
女王様もまだまだ若いですなぁ。これもまた青春の涙か。
そんな鈴蘭さんを励ます八千代さん。いいお姉さんであります。

レオと試合をして鈴蘭さんが指導していることをちゃんと感じたという八千代さん。
そして述べる。お前はもっと皆のこと信じていいと思うぜ、と。

お前が思っている以上にお前の羽根は、ちゃんとヤツらに伝わってると思うぜ?

ふむ。何だかんだで皆鈴蘭さんを慕っている感じですからねぇ。
仁王立ちで男前な感じにそう述べる八千代さんに励まされる鈴蘭さん。良かった良かった。
そして心残りでもあるレオとの仲直りも勧められる。が・・・

仲直りって何をすればいいんだろう

そういう経験には疎い様子の鈴蘭さんでありました。悩む様子が可愛らしい。
まあ、とはいえいつもの関係に戻りたい気持ちはレオの方が上なくらいですからねぇ。
先んじて頭を下げるレオ。相変わらずの情熱。
そのいつも通りの様子を見れば、鈴蘭さんもいつものように接すればいいのだと理解できるわけで・・・良かった良かった。

心残りもなくなり、合宿も無事終了。
鈴蘭さんとの関係も一歩進んだ感じはありますが、さてさて。
ピンとはこなくても意識されるようになっただけ大きな前進ですわな。うむうむ。



26本目:ムカつく  (2015年 44号)


5月末日。県大会までいよいよあと一週間。
星佳は順調に勝ち上がれば3回戦目で龍国館と当たることになる。
全国へ行けるのが1校のみならば必ずどこかでぶつかり、破らなければならない相手。
遅かれ早かれ・・・って感じでありますな。覚悟を決めるしかない。目指すは全戦全勝!!

オーダーは固定ではない。
というわけで先の合宿でレギュラー入りした4名も試合に出る可能性がある。
2年矢野、1年猿舘、1年富田、そして1年羽柴レオ
4名の中では猿舘、富田の2名が一歩前に出ている様子。ふむ。何とかレオの出番もあるといいですな。

さて、大会前日。
明日に備えて早めに体を休めておきたい。
ところであるが、部活後いきなり、今からオレと試合してくれないかと副部長の菅原さんに言いだす伊深部長。
ふむ、目的は最後の大会前の語らいでありますか。
バド部で3年はこの2人だけですしね。色々と思う所もありましょう。

今までオレについてきてくれて、ありがとう

部員がボイコットし、残ったのは菅原さんだけだった。
1人でも残ってくれたことがどれだけ伊深部長の励みになったことか・・・
そんな気持ちを素直に表す伊深部長を気持ち悪!と言って見せる菅原さん。
うむ、伊深部長は筋肉なのに乙女ですよね。分かるなその表現。

それはそうと菅原さん。出会った当初から伊深部長のことは気に入らなかった様子。
精神面が大きく勝負を左右するバドミントン。しかし普段はビビリなのに強かったりする伊深部長。なるほどソレはムカつくな。
まあ、ムカつくとは言っておきながら、これまでの言動を見ていると誰よりもバドの強さは評価してる感じでありましたが。

てなわけで、副部長としてコミュ障な伊深部長を罵りながら頑張っていた菅原さん。
うむ、いいコンビだった感じですなぁ。部活外でも仲良さそうじゃないですか。ハッハッハ。
ムカつくと言いつつも、まだ最後じゃない。全国があんだろうがよと述べたりする。うん、いい雰囲気だねぇ。ハッハッハ。
緊張せず喋れるようにはなったものの、まだ笑顔は固い伊深部長。それも可愛らしいですな。うむ。

さて、次回からいよいよ県大会スタート。
レオの出番はあるのかどうか。ないまま終わってもらっても困りますけどね!!



27本目:桜華越前  (2015年 45号)


県大会1日目。1日目団体戦は2回戦まで行う。
つまり今日の2戦を突破することが出来れば、明日は龍国館と対戦することになる。
その挑戦権をかけた本日1回戦目のオーダーは!!

ダブルス1:菅原・富田
ダブルス2:佐々木・藤村
シングルス3:伏喜
シングルス2:伊深
シングルス1:猿舘

合宿でレギュラー入りを果たした1年をダブルスとシングルスに加えてのオーダーとなりました。
うむ、やはりムラのあるレオがすぐに選ばれるようなことはありませんでしたか。
ダブルスよりはシングルス向けなレオ。ライバルは猿舘となるわけですが、その猿舘は全戦全勝を口にする。ほほう。

そんな強気な猿舘でしたが、実は童顔でえらく可愛い母親がいたりしました。
ほほう、これは同学年の子らに紹介するのが躊躇われそうな感じでありますなぁ。ホレられたりしないか不安になるものね!!

ともあれ母親が見てきているわけだしスタメンを譲っても仕方がないかと考えるレオ。そうか。
そして自分は龍国館戦のための秘密兵器・・・いや最終兵器であると考える。そ、そうか。

間違いない!!明日オレは、派手な花火をこの大会に咲かす!!

まあ、ポジティブなのはいいことだと思いますよ。うん。
それはさておき、トイレでレオの隣に立つ妙にテンションの高い男。
どうやら他校の人間でありながらも鈴蘭さんに憧れている様子。ワイは一目でノックアウトや!!とのこと。そうか。
そんな男に対し、デートしたとか言っちゃうレオも負けず嫌いというか何というか。まあ事実ではあるけどさ。

鈴蘭さんのふとももは魅力的だが、本当の魅力は外見だけではなく内面にあると語るレオ。
キツイ性格であるが、そこから見て取れる内面の魅力。ふむ、レオらしい評価でありますか。
何だかわからないが、その評価に感銘を受ける男。いいテンションだな。

男の名前は桜華越前。同好の士ということか、レオと固い握手を交わす間柄となりました。
小便している最中にも関わらず握手が出来る仲か。うんまあ、熱い出会いだったということですな。うん。

素晴らしい戦友に出会えて嬉しそうなレオ。
しかし桜華越前という男はどうやら只者ではない様子。
今年龍国館に入ったエースであり、レオの代の中学全国チャンピオン!!

うーむ。ノリこそ軽いがバドの腕は凄いといった感じでしょうか。
そんな相手と戦友の契りを結んだレオ。直接対決を前に因縁を作るのは王道ですが・・・さてさて対決はあるかどうか。



28本目:心配  (2015年 46号)


中学2年の全国大会。自分は女神が本当に存在するということを知った
勝ち続けていればまた女神に会える。そう信じて羽根を打ち続けたが、あの大会以降女神をコートで見ることはなかった。
もうこの先一生あの人の顔を見ることもできないんだろうか。

そんな風にロマンチズムに浸っていた桜華。なるほどーこの出会いは運命的であったわけですなー。
しかしそんな話をいきなり大会中に熱く語られても龍国館の人たちも困りますわなぁ。ハッハッハ。
熱く語る度胸はある癖に1人じゃ心細いとかどういうことだよ。

さて、可愛い母親がいることで有名な猿舘。
高校初の公式戦で快勝を果たしたもののプレッシャーによるものか疲労の色が隠せない様子。おやおや。
集中力を欠くようだとこの先危うい感じがしますなぁ。
控えのレオとしては出番が回ってくるチャンスかもしれないが・・・こっちはこっちで桜華の件で集中力を欠いていた。

あのバド大好きっ娘の鈴蘭さんだ。そんなスゴイヤツなら興味をもってしまうかもしれない。
アイツはオレから鈴蘭さんを奪う可能性がある・・・「狩人」だ!!

獅子もハンターには弱いってことですかね。
いや確かに鈴蘭さんはバド大好きっ娘でしょうが、さすがにそれで恋人を選ぶなんてことは。さすがに。

焦るレオを起点に出会う鈴蘭さんと桜華。
度胸があるのかないのか分からない桜華としてみればいきなり告白は無理と言う話か。
いやまあ、いきなり出会ってすぐ告白するなんてよっぽどアレじゃないとアレですしねぇ。
しかし言葉を交わしたことで桜華の熱は更に高まった様子。
この大会で優勝したら告白するとのこと。ほほう・・・

物事には順序がある!そう言おうとしたが自身はそう思ってないので言い切れないレオ。
うーむ、この猪突っぷりは本当に似た感じでありますなぁ。
共に鈴蘭さんに惚れているのでなければいい友人になったでありましょうに・・・

龍国館からしてみれば星佳は眼中にない
まあ名門からしてみればそういう扱いであっても仕方がないでしょうなぁ。
それを覆すには実力で思い知らせるしかないわけで・・・さてさて果たせるかどうか。見物でありますな。



29本目:シングルス1  (2015年 47号)


鈴蘭さんへの告白を決意した桜華。それを何とか阻止したいレオ。
優勝させないためには直接対決で叩くに限る!!のだが・・・そもそも出場できないという。ハッハッハ。

まあ、2回戦の栗原田は去年星佳が敗れた相手であるし、先輩達のリベンジ心は大きいでしょう。
ここはレオは見守る形でいくしかありますまい。他の1年が出てたりするのはまあさておいて。

去年は伊深部長しか勝てなかった。が、今年の星佳は違う。
まずはダブルス1を制し、ダブルス2もよっちの体力が危ぶまれたが制す。
動けるデブになって良かったですね。イケデブと言えるかどうかはまだまだ微妙ですが。

シングルス1の猿舘。どうやらやはり緊張はあったらしい。
それによるものか、ここでアクシデント。うわぁ・・・これは痛い。見てて痛い。
全治1週間ぐらいのケガで済んで良かったと思えますよ。本当に。

シングルス1は落としたものの、まだ伊深部長もいますし、無事に栗原田に勝利した星佳。
しかし猿舘はこの様子では龍国館戦には出られない。
本人は無理してでも出ると言いだすが、そのようなこと認められるはずもない。
2度とバドが出来なくなる。それは大げさなのではと述べる猿舘だが、鈴蘭さんはその経験者ですからなぁ・・・
その思いを味わってしまっている身としては、ここは厳しく出場を止めないといけますまい。

というわけで代わりのシングルス1に入るのはレオ。
伊深部長も言う通り、強者に強いタイプであるのがレオ。ならば龍国館相手で出るのはむしろ必然。
桜華との直接対決もあるでしょうし、ここはやるしかありますまいて。男を見せる時ですな!!



30本目:対龍国館  (2015年 48号)


県大会2日目。この日の星佳は強豪・龍国館に挑むこととなる。
この試合のために今日まで練習してきたといっても過言ではない。そう述べる鈴蘭さん。
戦えるチームにするためにそれはもう厳しく指導してきたわけですな。思い出すと震えるほどに。
しかしその練習にめげることなく付いてきた部員たち。

今日の結果がどうであれ私はここにいる皆にとても感謝しています。
皆さん本当にありがとうございます

静かに礼を述べる鈴蘭さん。が、ここで終わらないのが鈴蘭さん。

・・・でもね。私負けるの大嫌いなの

うむ、それでこそでありますな!!
指導者としての建前と女王としての本音。どちらも鈴蘭さんの要素である。知ってます!!
それだからこそ、部員たちも気合が入る。いい盛り上がりを見せてるねぇ。ハッハッハ。

さて、いよいよ始まる龍国館戦。
レオの相手は望み通り桜華。
テメーの告白の件はこのオレが潰してやるよと負かしてやる宣言のレオに対し、そうであってくれたらええなぁと返す桜華。
ふむ。この反応・・・勝利に飽いた強者のものでありましょうか。

怪物・桜華越前。その強さは誰もが警戒するものである。
動きだけを見るならば星佳のレギュラー陣と大差はない。が、桜華は最凶の目を持っている!!

桜華は相手の初動を見ただけで相手の打つコースが分かってしまう
そこから付けられる異名は――先読みの羽根

何や・・・今日もいつも通りのただの作業か。

つまらなさそうにそう述べる桜華。間違いなく強者の心理でありますな・・・
いやしかし、これは確かに厄介な力である。先読みされればどれだけ厳しい所に打とうとしても回り込まれてしまう。
緩急をつけるにもつけようとしたタイミングでバレるのでは意味がない。
無理矢理コースを変える手もあるだろうが、それで威力のあるショットにならなければ普通に拾われるだけ。うーむ。
レオがどのように攻略するのか。楽しみです。



31本目:先読みの羽根  (2015年 49号)


中学1年の冬に突然先読みの羽根の力に目覚めた桜華。
相手の初動を見ただけで羽根の着地点に自動で体が動く
それは緩急をつけても無駄ということであり、戦術を駆使した組み立てで倒せる相手ではないということである。
分かってても拾えないくらいのパワーで打てるならまだ可能性はあるかもしれないが・・・
最強を名乗っているからにはそういう相手にも出会ってないんでしょうな。

最強の称号と共に孤独を得る桜華。
もはや試合で駆け引きを行うこともなく、試合はただの作業と化している。うーむ。
こうなってしまうと求めてしまいますわな。自分を圧倒してくれるような存在を。
試合の楽しさを、駆け引きの楽しさを思い出させてくれる相手を。「先読み」を破るような相手を!!

レオがその存在になれればというところですが、1ゲームは1点も取ることの出来ないレオ。
決して調子は悪くないし、強い相手程食らいついていくレオであるが、それでも点が取れない・・・!!
やはり恋愛を阻止しようというちょっと後ろ向きな理由ではいかんのですかね。

相手のレオがケガしないか心配する桜華。
うむ、基本的に桜華はいい奴なんですよね。疲れるノリではあるがその辺はレオも変わらない。
良いヤツでバドが強く、鈴蘭さんに長く片思いをしている。
その辺りから自分よりも鈴蘭さんに相応しい相手ではないかと考えてしまうレオ。
いやぁ、さすがに鈴蘭さんもそれだけで恋人を選んだりはしないでしょう。さすがにさ。

そのことを認めそうになりながら・・・でもやっぱり認められないレオ。忙しい子だ。
まあ、勝手に諦めて譲ってしまっていいような薄い恋心ではありませんわな。

試合再開。先読みの目は変わらず健在――と思いきや・・・レオに点が入った!?
なぜかは分からないが桜華が移動するのが分かったというレオ。
それはつまりレオにも先読みの力が宿ったということだろうか!?

桜華に突然現れたのならばレオに突然現れてもおかしくはない。
似たようなタイプなだけに力が似通うことがあっても不思議ではないってことですかね。
お互い恋で強くなりそうなタイプですし、後はどちらの恋心が強いかでしょうか?楽しみなことになってきました。



32本目:光速のラリー  (2015年 50号)


ここに来ての成長。桜華と戦える力に目覚めたレオ。
鈴蘭さんの説明によるとレオの長所であった「打点の早さ」をさらに早めた結果であるとのこと。
確かに早めれば相手が構える暇もなくなり、常に相手の先手を取ることが出来るわけだ。

そもそも「先読み」は圧倒的な動体視力と反射神経がないと成立しない。
相手の動きを読む動体視力。その読みを即動作に移せる反射神経。
つまり桜華は圧倒的に優れた動体視力・反射神経があるから「先読み」が出来る!!
今までのレオの動体視力と反射神経では「打点を早く打つ」までが限界だった。
しかしレオは桜華の「先読み」に触れ、意図せず「先読み」の羽根に進化した!!

ふうむ。性格だけではなくその羽根の性質も両者は似通っていたわけでありますか。
レオにも並々ならぬ動体視力と反射神経があったと。
そのことが分かればここからもっともっと伸びることができそうですな。フフフ。

そんなレオのことをすごいうらやましいと考える鈴蘭さん。
指導者となった今でもやっぱりプレイヤーだったころの想いは燻っているみたいですなぁ。

さて、先読みの羽根同士の高速ラリー開始。
これまでは桜華にとっては作業と化していた打ちあい。
それが駆け引きを使わなければ返せない状況に陥っている。
そう、これこそが桜華が望んでいたもの・・・「試合」っちゅーやつや!!

待ち望んだ楽しみを手に入れた桜華。嬉しいでしょうな。
しかしレオの粘り、そしてその粘りが鈴蘭さんの教えによるものと分かると喜んでばかりもいられない。
ふむう。この辺りもやっぱりレオと同じですなぁ。恋する純真な若者たち。

桜華「ずっと前から好きやったんや!!
レオ「オレだって大好きなんだよ!!
桜華「レオォォォォ!!」
レオ「桜華ァァァァ!!」

お互いに好きという気持ちを叫びながらラリー。
どうでもいいがそこだけ大きな声で叫ぶな両者。お互いに告白し合ってるように聞こえるぞ。

そんなこんなで周りも驚く好ゲームになりました。
さてさて勝負の結末はどうなるのか。注目です。



33本目:星佳の皆  (2015年 51号)


あと少しの所で粘りを見せるレオ。しかし・・・あと一歩届かない。
もう少し早く反撃できていれば違ったのかもしれないが・・・それでもあの桜華相手によくここまで食らいつけたと言えるか。

・・・レオ。ワイはお前と試合して、久々にバドが楽しかった。またやろうや!!な!!

すっかり試合が作業と化していた桜華。
その桜華にバドの駆引きの楽しみを思い出させることができた。
そのこと自体は非常に喜ばしいのだが、レオは敗北のショックを抱え込んでしまった様子。おやおや。
そしてそのショックを抱えたまま星佳の他の面々も敗退し・・・

これで今年の星佳バドミントン部は終了となる。
それを思えばレオのみならず、鈴蘭さんの目から涙が零れても仕方のないことでありましょう・・・

龍国館はその後の準決勝、決勝も3−0の完勝。さすがである。
その後の個人戦もほとんど龍国館の面々が名を連ねることになるが、伊深・菅原ペアはベスト3に進出。全国への切符を手にする。
うむう!さすが!団体での星佳バドは終わったけれどもまだ全てが終わったわけではありませんわな。
そして大会後、レオに宣言した通り桜華は鈴蘭さんへの告白に踏み切る。はずだったのだが・・・

も、もし良ければ・・・ワイの・・・ワイの「友達」になってくれまへんかーっ!!

恋愛に順序ナシなんて言ってた桜華であるが、恋の流れは順序立てて行きたい様子の桜華。ヘタレめ!!
まあ、焦らずに友達から始める恋もアリだとは思いますけどね。
しかし大会ごとに発展させようとするのはさすがに気が長いというか何というか。

ともあれ県大会は幕を閉じました。
やはり龍国館の壁は高かった感じですなぁ・・・

しかしヘコんではいられない。いやヘコみながらも前に進まなければいけない。
差を見せられたのならばその差を埋めるべく努力を続ける。
そして次こそは星佳の皆と全国へ行く!!
うーむ、レオもすっかり星佳バド部の一員となった感じでありますなぁ。いい心がけだ!!

悔しい気持ちは消えないだろうけど、前に進むことができたのならそれは強さの原動力となるかもしれない。
来年の彼らが楽しみである。楽しみであるが・・・物語は次回最終回。
どのような形の完結となるか。見守りたく思います。



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