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蒼天紳士チャンピオン作品別感想

少年探偵 狩野俊介
第1話 〜


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 第1話 〜 (2010 48号〜)



第1話/金糸雀は、もう鳴かない  (2010年 48号)


狩野俊介シリーズを完全漫画家!
ショー☆バン、ストライプブルーの松島幸太郎先生の集中新連載だ!

探偵ものらしく、事件発生。依頼者は新星中学1年、遠島寺美樹ちゃん。
飼育部が飼っていたカナリヤ達が休みを挟んで学校に来てみたらいなくなっていた。
しかも、禽舎には血に染まった羽根が散らばっていた。猟奇的ですね。
解決のために、探偵事務所の息子である主人公、狩野俊介が駆り出される。

が、話を聞いて逃げ出す狩野少年。
そりゃいきなりそんな話をされても困るわな。まずは報酬の話から・・

それとも、部長が怖かったのだろうか?
飼育部部長、篠田小百合。美人だが、何か威圧感がある。

飼育部員はいなくなったカナリヤ達より部の存続のほうを気にしているらしい。
2年の途中から他の部に移りたくなんてないという男子部員。
この学校は全員部活に所属してないといけないのか?外れると萌え部に強制入部とか。それは怖い。

私達のために罪を被れとノウノウと抜かす先輩に怒りのビンタをかます遠島寺さん。
あいかわらず、松島先生の漫画はバイオレンスだぜ!

それはともかく、少年探偵が動き出す。学校の他の人には知られないようにこっそり調査、解決だ!

犯人は新聞部の里山先輩でございます。
ヘビを使って驚かせようとしたらカナリヤを食べてしまったんだ!
単にヘビ嫌いの堀内先輩を驚かしたかっただけなのにこんなことになってしまうなんて・・

でも見破られたからって簡単に降参する気はございません。
里山メガネ先輩逆ギレ。声を荒げて抗弁。
さらに、殴れといわれたので遠慮なく殴ってきます。避けると思ったんだ!って、思いっきり殴ってますよね。

そこに篠田部長が登場しました。このタイミングで登場か・・・出待ちしてましたね!
きっと狩野少年がいたぶられているところを影で楽しんでいたに違いない。いえ、想像ですが。

篠田部長によると、里山先輩の動機は自分に告白してフラれたので、彼氏である堀内先輩に嫌がらせを企んだ、とのこと。
なんというショボイ理由であることか・・・でも、中学生らしいといえばらしいな。
メガネ2人の先輩がどちらも雰囲気があって中学生に見えない気もするが、中学生ですからねぇ。これが若さか・・・

で、狩野少年。小学校の時に殺人事件を解決したという経歴を持っていた。
しかし、それが元で、クラスではハブにされていたという。子供って残酷だね。
その話を聞いたせいなのかどうかはわからないが、狩野少年に優しくしてくれる遠島寺さん。いい話だ。

いい話で締めくくられたので、左の頬を殴られたはずなのに、右の頬が腫れていたのは気にしないことにします。
殴られたときより、打ち付けられた方のダメージが大きかったんだよ!きっとそう。

それはそうと、松島先生の女の子はやはり可愛い。そして主軸のストーリーよりバイオレンスが目立つ!
それはそれで一長一短な感じがありますなぁ。



第2話/人が歩む、すべての道は(前編)  (2010年 49号)


少年探偵、狩野俊介。彼は今日、校長室に呼び出されていた。

名探偵であることを知られているようだ。校長は事件を調べて欲しいと言い出す。
切子硝子の美しい花瓶が窓際に飾られていたのだが、それが3度も壊されたという。
校長は部屋を出るときは窓も入り口も施錠している。つまりこれは密室で行われた犯行ということだ!

今回の調査で出てきたキーワード。

・換気口の真ん中だけがキレイ
・花瓶を置く場所を変えれば大丈夫

そして、犯人は掃除のおばちゃん、島田さんでございます。おっともう犯人バレっすか!
まあ、花瓶を割った犯人を捜すのが今回の物語の主題ではない。島田さんに命じたらしき人物がいた。
その名も皆川。ん、どっかの強豪サッカーチームのGKの名前と同じですね。
では、こいつが噂に聞く、皆川弟か!こんな長髪だけど、実は凄いセービングするんだろうな。

それはともかく、トリックの正体はよくわからないけど、換気口を使っているということでいいのかな?
掃除のおばちゃんなら換気口の辺りはよく触るだろうしのう。あとは西日を気にしているとこがあるのがポイントか。
まあ、詳しいことは考えずに気楽に楽しむことにするぜ!

しかし原作が既にあるせいか、他の作品と人物名が微妙にかぶることが多いですな。



第3話/人が歩む、すべての道は(後編)  (2010年 50号)


清掃員の島田さんに連れられて謎の邸宅にやってきた狩野少年と遠島寺さん。
そこに現れたのは、皆川という先輩。タッチの儚さがサナトリウムっぽい。どうやら寝たきりの状態らしい。

皆川さんの趣味は写生。ではなく、描き上げた絵を破ること。砂の城みたいっすね。
この行為は、人間が歩む全ての道が、無意味につながっているという真理を教えてくれるらしい。
漫画の感想をメモ帳に書いて、アップせずに削除するみたいなもんですかね。
うわ、それは嫌だ。そんな真理に気づきたくはない!

それはともかく、前回のタネ明かし。
風船を花瓶の下にしこんでおき、それを膨らませて落としたのだ。YES!
清掃員ならば、校長先生がいるときでも普通に出入りし、仕掛けを仕込めるってわけだ。
そして、花瓶を割った理由も判明。絵を描くときにまぶしくて邪魔だったかららしい。なるほどなー

ネタばらしが終わったところで対決だ。自分が動けないからって島田さんの手を汚すとはどういうことだ!
ふむ・・島田さんの旦那さんの運転により、皆川さんは歩けなくなったと。
それを負い目に感じている島田さんは命令に逆らうことができなかった。重いよ!いきなり重いよ!

これは何を言ってもしょうがない。なので哀れんで帰ることにしました。こいつが効果覿面!
しかし、言ってやった狩野君は後悔。路上に跪く。今の僕は汚い!卑怯だ!

潔癖症でございますなぁ・・でもその青臭さが絵柄によって可愛く見えてしまうから不思議だ。
でも、もっといじめてみたいと思えてしまうから厄介だ!松島先生の絵は魔性やで!

狩野君に言われた皆川さんはリハビリを開始。狩野君の言葉は無駄ではなかったということになった!
いい話だ。皆川さんもいつか、車椅子でキャスティングの大会に出たりするようになるのだろう。
その前に、他の生徒の靴を焼いたりするのだろうか。狩野君、また事件だよ!



第4話/証人・遠島寺美樹(前編)  (2010年 51号)


宝石店で事件発生。女子トイレで強盗事件が起きたという。
その時現場近くにいたのが、遠島寺さん。状況を聞くために呼び集められる。
さすが名探偵。関わった人物は、のきなみ事件に巻き込まれるようになるんですね!

遠島寺さんに呼ばれて狩野君登場。とはいっても歓迎はされません。当たり前だな。
学校の器物破損ぐらいならともかく、時価1億の強盗事件である。少年探偵に進んでまかせることはなかろう。

で、事件のあらまし。遠島寺さんと友人の金山さん、OLの大江さんが女子トイレから出た。
その後、トイレに残っていたのは被害者と黒い服の女。事件はその2人しかいない状態で起きた。
そして、その黒い女はどこかに消えてしまったという。トリックの匂いがするぜ!

というわけで、簡単な質問をする狩野君。何故かイライラと答える支配人。何をそんなにイラついてるの?
警察を簡単に呼べない理由もありそうだし、怪しげですねぇ。
まあ、狩野君はもうわかっちゃったみたいだけど、え、もうわかったの?

うーむ。どういうトリックであるか。チカンがでたという辺りが怪しげかな。
男子トイレと女子トイレの表示を入れ替えてたとか。でも、それでどうトリックが成立するかわからないのぜ。



第5話/証人・遠島寺美樹(後編)  (2010年 52号)


宝石をみつけられるという狩野少年。しかし、その狩野君を追い出してしまう支配人。
まあ、ある意味普通の大人っぽい行動かもしれない。探偵物の大人は物分りがよすぎる人が多い。

とはいえ、実際に宝石を見つけてきてしまったのでは話を聞くしかあるまい。
女子トイレの給水タンクの中に隠されていたという。
おや、これはどういうことかね?
隠しトビラとかないとか言ってたのに、給水タンクも調べてないのか!
それはさておき、推理タイムでございます。

黒い服の女とチカンと呼ばれた男は同一人物だった。
さらに、その犯行には協力者がいた。OLさんがそうだ。
そして、犯行の主犯はモデルさんだった。この3人による共犯だったという。そりゃ凄いな。
確かに、清掃員さんがいたおかげで不可能犯罪となり、暴く手立てになったとはいえ・・・
この短時間でそこまで推理が及ぶというのは本当に凄い。
とはいえ、さすがに物証まではあるまい。ので、モデルさんブチギレ。

調子に乗ってんじゃないよ!
ドドドドドド ゴッ

毎回、推理を行うと酷い目に会うのが狩野君のデフォルトらしい。これはこれで読者にはよし!
先に逃げた男の携帯のメールが揺るがぬ証拠となり、見事に事件解決でございます。

後日談が1ページで終わってしまうのはちょっともったいないな。支配人の感想とかも聞きたかった。

というところで、短期集中連載の少年探偵 狩野俊介は終了です!
いやぁ、推理うんぬん以上に、松島先生の絵柄に楽しまされた感じがしました。
松島先生の次回作に期待です!



降霊会事件〜その1〜  (2011年 34号)


夏の新連載大攻勢の第3弾!
2010末に短期連載した、松島幸太郎先生の描く狩野俊介。
原作の太田忠司先生の書き下ろし原作で新連載スタートです!

雨の強い日の、とある洋館。
一人の若者が命を落としていた。
そんな出来事から10年。

少年探偵である狩野俊介くん。そのクラスメイトの遠島寺美樹ちゃん。
2人が仲良く下校しようというところから話は始まります。
しかし、久しぶりの連載再開なのに2人の名前の紹介もないのですな。
単行本にまとめたら詳しい説明はいらないんでしょうけど、フルネームぐらいは出して欲しかった!特に遠島寺さん。

それはともかく。校門で、狩野くんを待つ少女がいた。
少女は、狩野くんと大人の話がしたいという。おやおや、君みたいな小さい子が大人の話だとか・・・

お金なら払うわよ

お、大人の話や!
少女は、狩野くんに探偵としての仕事を依頼したいらしい。
でも、狩野くんにしてみれば、お金の問題ではない。学校ではもう探偵の仕事はやらないことにしている。
大金を前にしても揺るがないのはさすがである。
しかし、去ろうとする狩野くんにすがりつく少女。
こうされてはさすがに話を聞かないわけにはいかない。周りの目もありますしね。

場所を喫茶店に移して話を聞くことになった。
大きなパフェを頼んだ少女の名前は佐枝育美さん。中学3年生です。
ちなみに狩野くんと遠島寺さんは中学1年生。育美ちゃんの方が年上なのか。

育美ちゃんの父、佐枝藤市さんは丸谷物産という会社の専務である。育美ちゃんは専務令嬢っすか。
会社の社長は、藤市さんの姉の丸谷織江さん。育美ちゃんの伯母に当たります。
藤市さんの弟の、佐枝真悟さんは常務。
一族で経営をしている会社って感じですな。

育美ちゃんの母は、佐枝美奈子さん。恰幅のよい母親である。
この母と父が夜中に話しているところに通りかかる育美ちゃん。

藤市「このままだとあいつは俺のことを犯人だと名指しするだろう・・・」
美奈子「どうして?あなたがやったんじゃないんでしょ?」
藤市「もちろんだ。だが、あいつは・・・モヨ子は俺をおとしいれるに違いない!

父母が話しているのは10年前の事件。
育美ちゃんのおば様、丸谷織江には卓司さんという一人息子がいました。
しかし、10年前に自分の部屋の窓から飛び降りて死んでしまった。
警察の判断は自殺。
でも、納得はしない織江さん。何度も警察に談判し、調査機関も用いて自殺ではない証拠を見つけようとした。
しかし、証拠は見つからず、自殺を覆すことは出来ていない。
そこで現れたのが、霊媒師の神城モヨ子
卓司さんの霊を呼び出して、殺した犯人を名指しさせるつもりだという!

霊媒師ですって!このご時勢になんて非科学的な。
織江さんもずいぶんまいっておられるようですな。
父の藤市さんが陥れられると危惧するのもわかります。

もちろん霊媒師の声で逮捕されるようなことはない。
でも、警察は動かずとも会社は辞めさせられる。
なんせ丸谷物産は織江おばさんの亡くなった御主人が作った会社である。
ご主人亡き後は、おばさんのワンマン経営となっている。
今でも会社の全権を握っているものだから、藤市さんをクビにするくらいは簡単である。

こういった流れで、追いつめられている藤市さん。
だから、パパを救うために犯人じゃないことを証明して欲しいというのが育美ちゃんの依頼内容であります。
卓司さんが自殺か他殺かなんてどうでもいい
とにかく、パパがやったんじゃないということだけでも証明して欲しい。
育美ちゃんに手をとって縋られる。しかし、断る狩野くん。誘惑が通じにくい男だのう。
狩野くんが依頼を引き受けたとしても、出来るのは真実を明らかにすることだけ
調べてみたら、藤市さんが本当に犯人だということもあるかもしれない。

確かにそれはある。そして、それが分かったときに黙っていることができないのが狩野くんである。厄介な性分だ。
もしかしたらって話だが、でもそうだっとしたらどうしますか?
この狩野くんの問いに激昂する育美ちゃん。水をぶっかけてきてくれます。これは酷い。

酷いことを言う狩野くんに酷いことで返す育美ちゃん。この構図はなんだか知らないが興奮する。
こんな酷い感想が出てきてしまうぐらい酷い。

真実というのは自分に優しいことだけじゃありません。
知らなかったほうがよかったってこともあります

その覚悟がないのなら、依頼を引き受けることはできません。

狩野くんの言葉は重い。
美少年が酷い目に会って興奮するのも真実の姿のひとつかもしれないということか・・・知らなければよかった!

みんな探偵は正義の味方だと思ってる。
そして、正義はいつも自分にあると思ってる。そんなの勘違いなのに


凄く厳しいお言葉ですな。真実は優しくない。
依頼人ってのはとにかく自分や身内は正しいと思って依頼してくるものでしょうからなぁ。
過去に色々事件を扱ってきた狩野くんは、真実を明かすのが絶対に正しいとは思えないのでしょうな。

とりあえず、物別れに終わった育美ちゃんの依頼。
しかし、翌日。育美ちゃんが狩野くんのクラスにやってきます。

昨日一日考えたわ。そして決めた。やっぱりあんたしかいないの

ザワ・・・
なんですか、このセリフ・・・告白?
普通に聞いたらそうとしか思えないッスよ。さすが大人の話ができる人は違う。

覚悟を決めてきたということで、依頼を受けてくれる狩野くん。
喜んで抱きつく育美ちゃん。いきなり俊介と名前呼びっスか。さすが大人の話ができる人は違う。
遠島寺さんの友達の優子ちゃんも、ライバル出現じゃないの?と心配してくれます。そう見えますわな。

さて、放課後。
狩野くんと遠島寺さんが育美ちゃんの家にやってきます。
遠島寺さんは何故か普通について来てますな・・・どんな理由をつけたんだ?

育美ちゃんの部屋で、亡くなった卓司さんの話を聞く。
ちょっと気弱だったが、頭が良くて優しかった卓司さん。
織江おばさんの自慢の息子で、丸谷物産の後を継がせたいと思っていたらしい。
そのあたりかね?専務の藤市さんが疑われる理由は。跡継ぎがいなくなれば・・・とか動機に使われそうな話だ。

卓司さんにはさんという恋人がいるらしい。
半年後には結婚する予定だったそうな。

卓司さんが自殺にされたのは、現場の状況から。
発見されたとき、卓司さんの部屋には内側から鍵がかかっていた。
しかも部屋には誰もおらず、開いた窓の下には卓司さんの死体があった。
こりゃ確かに、卓司さんが自分で鍵をかけて飛び降りたとしか思えませんな。
でもなんで卓司さんの部屋の扉を破ったりしたんでしょ?何か異変でも起きたのかねぇ。

自殺の動機について。
卓司さんは絵を描くのが好きで、本当は絵描きになりたかったらしい。
だから自分の会社を継がせたい織江さんと何度か言い争いになっていたとのこと。
さらに、結婚が迫ることによるマリッジブルー――この人と結婚していいのかという悩みも抱えていた。
結婚が決まってからは、よく眠れなくてお医者様から睡眠薬ももらっていたらしい。
そんなに悩んでいたとは・・・梢さんってどんな人なんだろうか。

もし、自殺じゃなかったとしたら、他殺の可能性はあるか?
殺されるような理由はない。敵を作るような性格の人ではなく、トラブルも抱えていなかった。

ふうむ。こうなってくると、卓司さんの死が他殺と考えるのは難しい。
他人にはよくわからない理由で自殺する人もいるのは確かである。寝ぼけて落ちただけかもしれませんしね。
でも、もっと調べなくてはいけないというのが狩野くんの主張でございます。

さて、モヨ子はもう卓司さんの霊を呼び出したのかと問う狩野くん。
五日後の土曜日に、織江さんの家で降霊会を開くことになっているらしい。
そこで全ての真実を明らかにする――モヨ子はそう言うのだ。モヨ子のくせに。

五日後・・・殺意をもった謎の人物も降霊会に現れるようである。事件がおきそうですなぁ。

死の真相を知ろうとする者、暴こうとする者、そして恐れる者・・・
一堂に会する五日後の降霊会で、まさかあの様な凄惨な事件が起きるとは・・・私には知る由もなかったのです

10年前の事件をいまから解くのはさすがに狩野くんでも難しい。
しかし、新たな事件が起これば、連続して解ける可能性はでてくるってもんですやね。

今のところ、降霊会での事件が起きていないので、犯人の予想とかはできない。
なので、卓司さんは本当に自殺した説を唱えておこう。
実は、結婚する相手は梢さんではなく、(刃牙の)梢江だった!
真実を知った卓司さんは身を投げた。

真実というのは自分に優しいことだけじゃありません。知らなかったほうがよかったってこともあります

狩野くんの言葉は重いなぁ。本当にこんな展開だったらイヤだな!



降霊会事件〜その2〜  (2011年 35号)


おめかしして待ち合わせの遠島寺さん。遅れてやってくる狩野くん。まるでデートのようですね。
もちろんそういうわけではありませんが。
というか、これいつの話なんだろうか?休日っぽいけど。
前回、平日の日の5日後の土曜日に降霊会が行われると言ってましたし、休日挟むことないような。
まあ、祝日があったと考えましょう。

で、狩野くんが肩に乗せてきた子猫。名前はジャンヌ。1才のメス。アビシニアン・ルディという種だ。
探偵の仕事のときはいつも一緒だという。ほう。
そんな設定が原作にはありましたのかね。

狩野くんと遠島寺さんは一緒に警察署に向かう。これはまた色気もへったくれもない所ですな。
通りすがりの警察官に敬礼される狩野くん。こりゃ凄い。
そのまま捜査一課へと足を運ぶ。
そこにはバイオレンスな感じの刑事さんがいた。
高森警部。通称、鬼高と呼ばれる刑事である。この人が原作に出ている中年の刑事さんですかね。
警部に挨拶をして、遠島寺さんを紹介する狩野くん。

ほう!俊介のガールフレンドってわけだな。んヌフフフ

なんだその笑い方は。オッサンくせェ!
応接室で、話すことになったのだが、この警部、笑顔がなんかうさんくせェ!
いや、たぶんいい人なんだとは思いますよ。オッサン臭いけど

狩野くんは1ヶ月前にも警察に協力し、殺人事件を解いているらしい。
なるほど。学校ではやらないと言っていたけど、こういった探偵業はやってますのね。
狩野くんの言葉をそらんじる高森警部。その様子からは、狩野くんのことを凄く信頼している様子が見て取れる。
なかなかいい感じですな。胡散臭いと言ったのは謝ろう。だがオッサン臭いというのは撤回しない!

今日訪れた理由は、10年前に自殺としてカタがついた例の事件の資料を見せてもらうためである。
その事件の担当だった池田さんが現れ、詳しい話を聞かせてくれることになった。
池田さんにもガールフレンド扱いされる遠島寺さん。嬉しそうに肯定する。
しかし、さっくり否定する狩野くん。ははは、若い者はよいな。って、なにっ!?感想の方までオッサン臭くなった!?

池田さんにより、事件のあらましが説明されます。
10年前の6月22日夜8時。
丸谷織江の弟、丸谷真吾が丸谷邸を訪れた。
丸谷真吾が言うには、卓司さんから電話を受けたらしい。「俺はもう駄目だ、生きていけない」という内容の電話を。
驚く家族。皆で卓司さんの部屋を開けようとしたが、ドアには内側から鍵がかかっていた。
仕方ないので斧でぶち破る。
中に入ってみると、窓は開け放たれており、そして窓の下には卓司さんの死体があった。

あらましを聞いた後、資料に目を通す狩野くん。死体の写真が添付されています。
怖がる遠島寺さんに、平気そうな狩野くん。もう見慣れているといった感じですやね。

卓司さんの死因は「全身打撲と多臓器の破裂」
他には死因となるような目立った外傷はなかったらしい。
丸谷卓司は「墜落死」した。これは間違いない。

卓司さんは睡眠薬を飲んでいたと解剖所見にはある。
まあ、結婚が決まった辺りから常飲していたらしいとは前回も聞いておりますしね。
画家になる夢を否定され、荒れていた卓司さん。
それゆえ、睡眠薬を飲み、意識がもうろうとしたまま窓を開き、落ちたと。
自殺というより事故っぽい流れだな。まあ、電話の件があるから自殺と見られたんでしょうけど。

話を聞いている限りだと、怪しいところはない。
それはそれとして、上目遣いのジャンヌが可愛い。
仕事モード時の狩野くんはジャンヌをパートナーとして連れ歩いている。一緒に捜査したことのある人は知っているそうな。
ふむ、何か役に立つお猫様なんですかね?
撫でているとひらめきやすくなるとか?精神が安定するよ!
その流れだと、遠島寺さんを連れ歩くようになったのは・・・撫でると安心するとか・・・いやいやいや。

ジャンヌもまだ子猫である。人見知りをするほうらしい。
急に手を出されたので驚いて飛びのく。
その勢いで、死体の全身図が映された写真が目に飛び込んでくる。慌てる遠島寺さん。
中学生の女の子には、男性の裸は刺激が強すぎましたかね。いや、そういう話じゃないのはわかっていますけど。
この写真を見たとき、狩野くんに電流走る。
卓司さんの死体の脇の下には擦過傷痕――すり傷があった
この傷は生前についたものらしい。
監察医の所見では、落下したときに背中を壁か屋根に擦ってできたものじゃないかということ。
飛び降り自殺した場合にはそれ程めずらしい傷でもないそうだ。へぇ。

この話を聞いて考え込む狩野くん。時間は5時過ぎ。待ち合わせたのが1時過ぎだから、4時間もいることになるのか。
狩野くんが考え込んでしまったので、ジャンヌは遠島寺さんに抱かれたまま眠ってしまう。
ようやく結論が出たようだ。
池田さんに、丸谷織江と佐枝家の人達の経歴を調べて欲しいとお願いする。
さらに、神代モヨ子についても知っておきたいという。モヨ子にも何かあるというのですか?モヨ子のくせに。

まだはっきりわからないし、証拠もないんですけど――
卓司さんは自殺じゃないと思います

狩野くんが言い切った!やはりこの事件、裏があるということなのか。
まあ、死体のすり傷を見て表情を変えたというところから、ある程度推察はできますわな。
脇の下にすり傷といえば、ロープで吊られていたと見ることができる。
扉を開けたときに落下するつくりにしておけば、殺害時間の調整は可能。
中に入ってカギをして、空いた窓からロープなりで脱出すれば、それだけで密室になる。
もちろん卓司さんは睡眠薬で眠らせてあるという状況だ。
となると、一番怪しいのは、自殺をしようという電話を受けた、丸谷真吾である。
自殺に見せかけることができるし、扉を破って踏み入る口実にもなる。上手い手だ。
跡取りの卓司さんが死ねば、自分に席が回ってくる可能性が高まる。そういった動機も考えられますな。

と、素人考えで予想してみました。
こういうのって、適当な予想をして大外しするのが醍醐味ですよね
逆に当たっていたらどうしようかという思いがないわけではないが、それはそれ。
モヨ子がどのようなキャラかもハッキリしていないし、事件はまだこれからだ!



降霊会事件〜その3〜  (2011年 36+37号)


事前の調査は終了。ついに降霊会の日がやってきました。
無関係な第3者が加わったほうが公平性が保てるということで、狩野くんたちも参加を許されます。

丸谷邸。3階建ての大きな洋館である。屋根裏部屋もあるのね。
育美ちゃんたちを出迎えたのは、執事の多田圭一さん。この人も10年前の関係者だっけかな。
屋敷の主人である織江さんに挨拶。
さすがに織江さんも育美ちゃんには優しげな感じですな。卓司さん殺しの犯人ではないと確信してるでしょうし。

織江さんは、狩野くんに言う。
今日の降霊会で卓司さんを殺した犯人が名指しされる。
その時、その人物が見せた全ての感情と言葉を見逃さないで欲しい。それを後で証拠とするとのこと。
それで追い込めたり、逮捕できるとは思えないが・・・まあいいや。
思い切って質問する狩野くん。何で殺されたと、そして出席者の中に犯人がいると思うのか。

・・・殺されたのよ!
そして今日集まった連中以外に、卓司を殺そうとなどと考える人間はいないの!
わかりきってるのよ、そんなことは・・・!

もはや妄執でございますな。しかし、織江さんにとっては事実なのである。
たとえ、犯人が育美ちゃんの父であろうと、織江さん自身の弟であろうと・・・
卓司を殺したものは絶対に許さない!

これは怖い。本気の本気で報復にかかってきそうである。怖いワァ。
震える育美ちゃん。その彼女に優しい言葉をかける狩野くん。

もしもその霊媒師が誰かを犯人だと指摘したら、その時は――

その時は?どうするのだね?僕が出て行ってやっつけるとかそういうことですかね?頼もしいワァ。

さて、そんな話をしているところに。執事の多田さんに連れられてぺたぺたと裸足で歩く女性が一人。
これが神城モヨ子だ!おぉ、これが。モヨ子モヨ子。
扇子で口元を隠し、執事を介して話をするモヨ子。貴方の執事じゃございませんでしょうに。

狩野くんに質問。もし、モヨ子が犯人を指摘したら、その時はどうするのか。
もちろん、事実に基づいて検証します。
子供のあなたに検証なんてできるのですかと問うモヨ子。
あれ、執事介さないの?最初直接話をしなかったのはなんなんだよ。やってみたかっただけか!?もう、モヨ子ってば。

狩野くんのキッパリとしたできます宣言に笑みを返すモヨ子。気難しそうな人である。

さて、降霊会に参加するメンバーは全員会場に集まったらしい。育美ちゃんたちも向かうことにする。
参加メンバーは10人。ここで登場人物を振り返ってみよう。

佐枝育美(依頼人)
佐枝美奈子(育美の母)
佐枝籐市(育美の父で織江の実弟)
佐枝真吾(織江・籐市の実弟)
佐枝梢(真吾の妻)
丸谷織江(育美の伯母)
丸谷治郎(織江の義弟)
神城モヨ子(霊媒師)

ここに狩野くんと遠島寺さんを加えた10人が参加メンバー。
執事の多田さんは参加しない。ので、ジャンヌを含めると登場人物は11人+1匹となる。流石に多い。サッカーできるな。

父の籐市さんに狩野くんを紹介する育美ちゃん。
おやおや、もう両親との面通しですか。将来のことを見越してますね。さすが大人の話ができる育美さんやで!
それはさておき、何というか、頼りなさげと言われる狩野くん
それがいいんじゃないですか。なんか嗜虐心がかきたてられるでしょ?駄目じゃねぇか。
不安そうな父に対し、心配しないで、信頼できるわと答える育美ちゃん。
事件解決の現場を見たこともないのに、どうして育美ちゃんはこんなに信じているのでしょうか・・・愛?

育美ちゃんが信じているのは、狩野くんの公平性。それは依頼時の会話でよくわかっている。そういうことか。

さて、会場だが・・・何だか険悪な雰囲気。
織江さんの義弟である丸谷治郎さんは、ハッキリ茶番だという。
真吾の妻である梢さんにいたっては、茶番どころか、降霊会自体がイカサマだという。

霊媒師に頼ったって卓司さんは生き返りはしないという梢さん。
そういえば、この梢さん。卓司さんの婚約者だった人ですよね。
なんでまた真吾さんと結婚することになったんだろう。家的な問題なんですかね。その辺は複雑だ。

さぁ。時間になったことだし、降霊会の開催だ。
丸テーブルに座る一堂。神聖な場なので邪心なきようにお願いされる。
しかし、狩野くんはずっとジャンヌを肩に乗せたままだがいいのかね?猫リセットされても知らないよ。
誰も猫についてツッコミをいれないのは寂しいものがあるな。

全員両手をテーブルの上に置く。
そして、全員の手首を隣の人とロープで結わえる
これは霊を迎える儀式のひとつであり・・・同時にこれから起きることが小細工やまやかしの類でないと証明するためのものである。

ロープを結わえたところで準備完了。
しかし、この絵、親指の位置が逆じゃないかね?
と思ったが、テーブルの下から透過して見ている図なのか。であれば納得だ。

0時少し前。ジャンヌもアクビをする時間。瞑想に入るモヨ子。
来ました!来たか!どこどこ?
キョロキョロする遠島寺さんは初々しいですな。霊自体はもう近くに来てるいってましたやん。

ここに辿り着いたる霊よ、汝の名は丸谷卓司か?そうであれば返事をせよ!

テーブルがパキンと鳴る。これが返事の合図か。気の利いた霊だ。

汝の死は自殺か他殺か?自殺なら一回、他殺なら二回返答せよ!

ゴキンバキンと二回鳴るテーブル。いよいよこの時が来た。
ここに集う者の中に犯人がいるかの問いにも、肯定の返事がくる。
方式的にYES、NOで聞くしかないので、順番に犯人を問い詰めていく
織江さんは除外し、まずは丸谷治郎。時計回りかね?
彼が殺害犯であるか。その問いは「いいえ」である。
続けて、次の容疑者の名で問いかけを行おうとする。ここで、時計の針は0時丁度に。

バンッ

電気が落ちた!停電だ
。 いよいよという時にトラブルとは・・・怪しいですな。
急いで配電盤を見に行く執事の多田さん。
暗いので手探りで進むしかない。ぺたぺた。

暗闇の中、静かに着席して待つ一同。
そこに響き渡る声。悲鳴とも苦悶ともつかぬ声が聞こえる。なんて言ってるのかわからねぇ。

何かはあったが、何が起きたかはわからない。
このまま明かりを待ってはいられない。邪魔なヒモを解くぞといい出す人物が出てくる。
シルエットからして真吾さんですよね、コレ。
言葉と共に、遠島寺さんの手がまさぐられる。変態!?いや、ロープをほどくためだと分かってますけどね。でも、変態。
左手が自由になった遠島寺さん。隣に座っている狩野くんのロープをほどく。
と同時、明かりがついた。
そして、光で照らされた光景は・・・背中を刺され、テーブルに伏せた状態のモヨ子だった!
これはさすがにビビる。織江さんでもビビる。
両隣に座っていた織江さんと梢さん。2人とも離れようとするが、ロープで結わえられている状態だ。
死体が一度持ち上げられ、そして叩きつけられる。モヨ子ー!
正面にいたもんだから、死体の顔や、飛び散った血を浴びてしまう遠島寺さん。こりゃキツイ。

ついに惨劇が起きてしまいました。モヨ子がもう退場とは勿体無い。
それにしても、今回は狩野くんより遠島寺さんの方が先に酷い目にあってますな。
狩野くんはもう死体は見慣れているかもしれないけど、いきなりの生死体は素人には厳しい!

そして、今回の事件。ロープをほどき、両手が自由になっていた遠島寺さんは容疑者候補に入るのじゃあるまいか?
時間的に見れば、そんな暇がないのはわかるが、容疑は容疑である。
果たしてこの暗闇で凶行におよんだのは誰なのか。
ロープを真っ先にほどいたのは真吾さんであり、真吾さんと遠島寺さん以外はロープをほどいていない
つまり、この2人は犯人じゃないと思われる。推理小説の逆説的に!
とはいえ、そうなると誰がどのようにやったかだが・・・これは予想つかないな。次回待ちだ。

暗闇といえば、猫は暗くても見えるんですよね。
いざとなればジャンヌさんに犯人を示してもらえばよい。ここでお猫様の活躍が来るとは誰も思うまい。
これがジャンヌが狩野くんのパートナーと呼ばれる所以さ!なんて展開が来たら怒る人は多そうだ。



降霊会事件〜その4〜  (2011年 38号)


殺人事件発生!
というわけで、警察が来ます。当然ですね。
やってきたのは、高森警部。狩野くんの知り合いの警部さんであります。
当の狩野くんは、ずっとジャンヌを抱えて撫でている。落ち着くのかな?

さて、警部による状況説明。
被害者の背中には蛍光テープが貼られていた。
暗闇の中、それを目印に刺したというわけか。つまり、明確な殺意があったということになる。

よって、本事件は殺人事件として捜査いたします!

高森警部の言葉に、固唾をのむ一堂。
全員に1人ずつ別室で話を聞くことになりました。
狩野くんはもちろんお手伝いであります。
ここで、高森警部から、狩野くんはいくつもの難事件を解決してきた名探偵であると明かされる。
こいつはビックリだ!
いや、そういう話は育美ちゃんから聞いていたんでしょうけど・・・
子供のいう名探偵と、刑事が口にする名探偵では重みが違いますわな。

残されたひとたちの空気は悪い。殺人犯と一緒にいなければいけないわけだし、ある程度は仕方ないが・・・
どう考えても、それ以前から険悪な雰囲気ですよね。
織江さんにしてみれば、この中に卓司さんの殺人犯がいると思っているわけですし。
そして、梢さん。美しい顔でキツイことをおっしゃっています。うーむ・・・もっとやっていいですよ?
刑事さんに飲み物を頼む梢さん。え、そんなに気安く扱ってよいの?
まあ、勝手に出歩くわけにはいかないし、刑事に頼むのは正しいか。でも、梢さんならいくらでも命令してよいですよ!

卓司さんを殺した犯人がモヨ子を殺したのか?
霊媒師に名指しをされるのを恐れた犯人が口封じに殺した。そう考えるのが自然である。本当にそうかな?

しかしここで、真吾さん。俺たちに霊媒師を殺せたはずがないと言い切る。
なぜならば、全員の手は霊媒師の指示により互いに縛り付けられていた。身動きすらできなかったのである。
であれば、縛られていなかったのは執事の多田さん。
だが、その多田さんも、配電盤を見るために食堂を出て行っていた。
悲鳴があがったのはその後である。電気がついた時には多田さんの姿はなく、犯行は不可能のはずである。

素人の推論ではここから先に進まない。
とりあえず、警察の尋問が始まります。まずは遠島寺さんから。
尋問といっても、さすがに遠島寺さんが殺したとは思われていない。状況の確認である。
今の段階では、高森警部や狩野くんの推理も籐市さんたちと大差ない。情報が足りないな。
遠島寺さんは、ここに残り、他の人の証言に立ち会いたいという。
おやおや。大胆ですね。だんだんパートナーらしくなってきたんじゃないんですか?

続いて、丸谷織江さん。
高森警部から犯人の目星について聞かれ、卓司さん殺しの犯人と同じで間違いないと答える。
では、その息子さん殺しの犯人の目処はついているのか?
それについては絞れていない様子。
義弟の治郎さん、実弟の籐市さんと真吾さんは、卓司さんが丸谷物産を継ぐことを快く思っていなかった。
籐市さんの妻である美奈子さんは、夫の出世を望んでいるわけだし、邪魔な卓司さんを排除しようとしてもおかしくない。
梢さんにいたっては、卓司さんが死んだ後は臆面もなく真吾さんと結婚するという振る舞い。
この状態では、誰も彼も疑わしくてしょうがない。

だが、今回の事件で一番疑わしいのは梢だと織江さんは主張する。
紐でお互いを結び付けており、テーブルから離れて行為に及ぶのは不可能である。
だが、モヨ子の隣にいた人物なら、モヨ子の腕ごと手を伸ばせば背中を刺すことが可能となる。

明確な推理だが、それならば織江さんも逆隣に座っていたのですし、候補に入ってしまう。
本人がやっていないと言っても、それは通じないですしねぇ。

ここで狩野くんの質問。織江さんがモヨ子と知り合った理由。
モヨ子の方から、犯人を見つけると売り込んできたらしい。ほう、そりゃまた怪しいな。

さて、次は佐枝梢さん。
この人からは大した話は聞けませんでした。いきなり隣で悲鳴がしたとだけしか感じていない。
ただ、籐市さんが、モヨ子を見たとき、おかしな反応をしていたという情報を聞くことができた。

その佐枝籐市さん。
神城モヨ子こと、奥田優子とは高校時代から知り合いだったという籐市さん。
しかも、ふたりは付き合っていたという情報があった。な、なんだってー!?
狩野くんが事前に調べていた効果があったわけですね。

モヨ子が卓司さんの殺害犯に籐市さんを名指しする恐れがある。
そう危惧していたという話は育美ちゃんから聞いているので間違いない。
そこを突かれると、籐市さんは話し始める。
どうやら、高校時代、モヨ子をひどいやり方で捨てたらしい。ほう。しかしひどい絵面だ。
その恨みを晴らすためにやってきたモヨ子が、インチキ霊媒で陥れにきたと考えたわけか。
意外な真実が見つかりましたねぇ・・・知っても事件に影響があるのかわからないけど。

さて、佐枝真吾さん。
モヨ子と兄の籐市さんが恋人であったことは、弟の真吾さんも知っていた様子。同じ高校ですしね。
霊媒師としてやってきたモヨ子については、お手並み拝見で見るぐらいのつもりだったらしい。

ついでに、卓司さんが他殺と思うかどうかについて質問。
真吾さんから見れば、あれは自殺で間違いないとのこと。ふうむ。

執事の多田さん。
停電になったあとはすぐに配電盤に向かったとのこと。
ブレーカーが落ちていたので、戻して食堂に戻るとあの騒ぎだったという。
停電の理由は食堂にあったドライヤー。水を張った中に突っ込まれてショートしていた。
しかも、タイマーで12時に通電されるようにセットされていたという。
うむ、間違いなく計画的な殺人ですな。

その後もひとりずつ尋問は続けられたが、目だった成果はない。
みんな、殺していないというだけである。まあ、そりゃそうだ。ここで殺しましたと言われても困る。

さて、尋問の後は現場検証だ。
モヨ子の背中には、百合の花の花粉がついている
少し離れた場所に飾ってある花のもののようだが・・・何かあるのかね。あるんでしょうなぁ。
つまり、籐市さんに捨てられたモヨ子が同性に走ったというサインなのだよ!いや、そんなサインはいらない。

色々と探し回るがめぼしいものは見つからない。
そうこうしていると、ジャンヌが紐で遊び始めてしまった。あらら、証拠品なのに。
だが、ここで狩野くんがあることに気付く。
部屋に残っていた紐を全部集めてもらう。
その本数は・・・ジャンヌがくわえているものをあわせて8本
8本?それは・・・明確に足りないんじゃないですかね?
降霊会に参加したメンバーは10人である。少なくともあと2本は足りない。

紐は・・・重要な証拠なんだ
高森警部・・・犯人、わかりました

ついに狩野くんが犯人を特定した。い、一体誰なんだ?
やはりというかなんというか、犯人がわかりません。ロープの本数と百合の花がヒントなんでしょうけど。
2本足りないということは、真吾さんが解いた2本がなくなっているのか?
だが、タイミング的に、モヨ子は紐を解く前に刺されている。ううむ、わからん・・・
犯人は気になるが、まあ狩野くんが鮮やかに解決してくれるでしょう。

次の気になることは、いつ狩野くんが酷い目にあうか、だ。これは重要。
できれば、梢さんに酷い目にあわされて欲しい。
犯人じゃなくてもいいから、梢さんに狩野くんを酷い目にあわせて欲しい。お願いするよ!



降霊会事件〜その5〜  (2011年 39号)


犯人がわかりました
ついに狩野くんからそのセリフが飛び出しました。
一体誰なのか尋ねる高森警部。遠島寺さんも気になって尋ねる。
無粋な人たちですね。犯人明かしは推理ショーの時点でと相場は決まっているのだ!
というわけで、関係者全員に食堂に集まってもらいます。

全員が一堂に介します。そして狩野くんが、宣言する。
モヨ子さんを殺した犯人は、降霊会の参加者の中にいました、と。
治郎さんに掴みかかられても、引くことのない強い表情を見せる狩野くん。
こここそが見せ場ですしね、潰されてはかなわない。僕の見せ場を邪魔するな!グッ!

さて。じゃあ推理ショーの始まりだ。
まず今回の事件で不思議だったのは、テーブルに座っていた人は全員ヒモで縛られて動けない。
それなのに、モヨ子は背中を刺されて死んだこと。
唯一手を縛られていない多田さんは、犯行前は食堂を離れており殺害は不可能である。
なので、モヨ子を殺した犯人はテーブルに座っていた誰かとなる。

前回、織江さんの推理では、モヨ子と隣り合った人物なら彼女の手ごと動かして刺すことができるとあった。
でも、それも無理がある。モヨ子の腕がそこまで回らない。
自分で背中に手を回してみればわかるが、刺せるところまで手が伸びないのだ。
それに、暗闇で誰かに手を後ろに回されたのならモヨ子の何かを言ったはずである。
しかし、実際はモヨ子は無言だった。気付かなかったのである。

あの時、全員が縛られていた・・・と思ったが、実は1人縛られていない人物がいたのだった!
10人の手を縛っていたのだから、ヒモは10本ないといけない。しかしここには8本しかない。

その2本が、犯人がモヨ子さんを殺すことのできるトリックだったんです!

具体的にはこうだ。
犯人は前もって長いヒモを上着の袖口から逆の袖口まで通しておく。
手首を縛る時、袖口から差し出したヒモを手首に巻いて自分も縛られているかのように見せかける。
そして、多田さんにそのヒモの端を隣の人の手首に結わえてもらう。
こうすれば、停電によって暗闇になったとき、犯人が上着を脱いでも両隣の人は気付かない。
犯人を空けた隣の人物とヒモはつながれたままになるからである。図解がないと分かりづらいな

そして、モヨ子の背後に回り、目印の蛍光テープ目がけてナイフを振り下ろした。
犯行後、混乱の中で元通り上着を着て何もなかったかのようにやり過ごした。
犯人が用意した長いヒモの分、つまり犯人の両手を縛るヒモが2本足りないのはそういう訳である。

しかし、それだとヒモを縛る多田さんには気付かれてしまうんじゃないでしょうか?
そりゃそうだ。結んでいる当人なんだし。
だから、多田さんは知っているはずである。誰がこのトリックを仕掛けたのか。
知っていても、多田さんの口からは言えない様子。ならば、狩野くんが言うしかあるまい。これも名探偵の努め。

犯人は、真吾さんです

おやおや。やはりというかなんというか・・・
どこに証拠がある!と吠える真吾さん。
狩野くんが言うには、モヨ子の件に関しては最初から疑わしいと思っていたらしい。
それというのも、モヨ子が殺されたとき、遠島寺さんが狩野くんの縛っていたヒモを解いてくれた。それが証拠である。

遠島寺さんは、その時左手が自由になっていたため、狩野くんのヒモを解くことができた。
なぜ自由になっていたか。それは遠島寺さんの左に座っていた真吾さんが解いたからである。
では、どうやって真吾さんはヒモを解いたのか。両手を縛られていたはずなのに。
もちろん、元々自由だったから解けたのである。
そして、照明がつく前に、トリックのタネである長いヒモを隠すためにも速やかにヒモを解かないといけなかった。
なるほどね、それでヒモを解くぞという行動につながる訳か。

しかし、真吾さんも情けないな。当てられてパニックになっているのはわかるが、言い訳もできないか。
腕の関節を外して解いて見せたんだよぐらいのハッタリは利かせて欲しかった。
そして、梢さん辺りに本当に腕を外されてしまうとか。

他にも証拠はある。モヨ子の背後にあった百合の花だ。
この花を背に座っていたのだが、距離が近かったので背中に花粉がついていた。
ということは、モヨ子の背後に回った犯人の背中。
さっきの推理とあわせれば、上着の中のシャツに花粉がついていることになる。
実際、真吾さんのシャツには花粉がついていた。これぞ動かぬ証拠ですな。
上着の中からは長いヒモも出てきました。

次は動機について。何故モヨ子を殺したのか。
それはおそらく、卓司さんの事件に関係する。自分が卓司さんを殺したことをバラされると思ったとか。

ここからは卓司さん殺しの真相についてだ。
卓司さんが死んだとき、真吾さんは屋敷にはおらず、電話を受けて後からやってきた。
しかし、それがまず違っている。本当は前もって屋敷に忍び込んでいたのだ。

睡眠薬を飲んだ卓司さんは簡単なことでは目を覚まさない。
その体にロープを結び付けれる真吾さん。もちろん部屋の鍵はかけて密室にしてある。
ロープの端を持ち、窓を開く。
そして、ロープを持って一気に飛び降りた!うおおおおお!
卓司さんの体がフックになり、ロープは命綱となる。真吾さんはそれで助かる。
そうしたら、後は仕上げだ。ロープを思いっきり引っ張れば、卓司さんの体は落ちてくる。
そして卓司さんの体からロープを解けば完了。密室殺人の出来上がりだ。

なんというか・・・なんというか、力技だな!
遺体に擦り傷があったという話から、ロープを使ったというのは想像がついていた。
真吾さんが怪しいとは思っていた。でも、ここまで豪快とは思わなかったよ。逆に凄ぇ!

ともかく、理に適っている。
卓司さん殺しの犯人を見つけたということで、溜まりに溜まった怒りを噴出させる織江さん。
おまえが卓司を・・・!!
杖で真吾さんを乱打する。止めなければ、本当に殴り殺してしまう勢いだ。
だが、止めた瞬間泣き出してしまう織江さん。哀しい事件でしたね。

さて、真吾さんにひとつ質問。モヨ子を殺した理由について。本当のところはどうだったのか。
兄の籐市さんに促される真吾さん。
これまでおとなしかったので油断しました。いきなり暴れ出す真吾さん。
籐市さんと刑事を振りほどき、駆け出す。そして、遠島寺さんを羽交い絞めにし、ナイフを突きつける。
いきなりの展開であるな。

ここで真吾さんの述懐。
卓司は能無しのお坊ちゃんだった。なのに会社を引き継ぐだけでなく、梢と結婚しようとしていた。
梢のことは俺の方が前から眼をつけていたのにな。だから殺した!

そういう理由ですかい。怖いねぇ。
しかし、若い頃の梢さんは普通に可愛いなぁ。

殺し方は狩野くんが言った通り。計画は成功したハズだった。
しかしあの日。屋敷の門の影から一部始終を見ていた奴がいた!それがモヨ子だ!

まあ、そりゃあねぇ・・・
あんな大声上げて飛び降りたら人目につくに決まってるでしょ。豪快すぎたんだ!

モヨ子はそれから真吾さんを強請り始めた。
ちびちびと10年に渡り真綿で首を絞めるように金を搾り取っていったのであった。
もはや限界。これきりにしてくれと頼んだが、モヨ子はそれならば織江さんから頂くと言い出した。
降霊会を開き、事実を明らかにするぞと脅しているわけですな。
脅しに屈しなければバラし、織江さんからお金を貰うことができる両得なわけだ。
だからモヨ子を殺すことを決意した。卓司さんのときに比べればまだ納得はいく理由か。

都合のいいことに、執事の多田さんの弱みを握っていました。
モヨ子に強請られていた間、会社の動かせる金を調べていたら、多田名義のおかしな書類をいくつもみつけたという。
なるほどね。それが多田さんが犯行に協力した理由であるか。
多田さんがいうには、殺害計画を練っているとは知らなかったとのこと。
その言葉が本当かどうかはわかりませんな。まあ、真吾さんが言及しないから本当なんでしょう。

喋るだけ喋ったので逃げようとする真吾さん。
遠島寺さんが人質にされているので、警察も手を出せない。
つかまるぐらいなら何人でも殺すぞとか言い出す真吾さん。やべぇ。首を抑えられている遠島寺さんが苦しそうだ。

そこに立ちふさがる狩野くん。遠島寺さんを離せ。
指デッポウの構えを取り、告げる。離しそうもない真吾さん。なら仕方ないですね。

お前は許せない。ジャンヌ!!

指デッポウの構えからクルリと指を翻す。それが合図であるのか、その指の先の目標に向かって飛んでいくジャンヌ。
その爪は真吾さんの左目を切り裂いた!猫怖ェ!
本気になった猫相手では、人間は日本刀を用いてようやく互角という。ナイフ程度ではどうにもなるまい!

怯んだ隙に警察に取り押さえられ観念する真吾さんでありました。
これにて無事解決!遠島寺さんも何事もなくてよかった。

さて、エピローグ。
まずは織江さんがお礼を言ってきます。おかげで卓司の仇がとれました。10年越しに成就しましたね。
依頼した育美ちゃんもお礼を言ってきます。
それ以上のことは今は言えない様子。あら初々しい。

そして梢さん。なにやら寂しげな一コマは、真吾さんに向けられたものか、卓司さんに向けられたものか。
それはわからないが、口をついて出た言葉は真吾さんへの悪態でありました。
本当に、次期社長なんて言葉に乗せられただけで結婚したのかどうなのか・・・これだけはわかりませんな。

ついでに、モヨ子の霊能力についても解説。
あれはインチキ霊能者がよく使う手らしい。
足の指をテーブルの足に押し付けて関節を鳴らすと、テーブルに反響して大きな音が出るんだそうな。
なるほどね。モヨ子は関節が鳴りやすい体質だったわけか。

一見すると不思議なことでも、みんな理由がある
それを解き明かすのも探偵の仕事である。

ということで、少年探偵狩野俊介、降霊会事件は終了でございます。

ふむ・・・気になることはなくもないですな。
共犯ありというのは予想しづらい。
突発的な犯行で計画を練る時間がなかったにしても、真吾さんの計画はどうなんでしょう。
自分には殺せないといっても、誰かに罪をなすりつけれるわけじゃないのではしょうがない。
多田さんが口を割ることがあれば、一気にバレてしまう内容ですし、さすがに杜撰ですな。
まあ、あんな豪快な殺し方をして目撃される人だし、杜撰でもしょうがないか!

あと、エピローグがあっさりしすぎていますなぁ。
1話で解決編とエピローグをやってしまうとなんとも味気ない。
育美ちゃんの出番が後半ほとんどなかったのも気になります。いいキャラなのになぁ。
そういえば、遠島寺さんは今回死体を目の当たりにしたり人質にとられたりと散々でしたな。
それなのに引きずっている様子がないのは凄い。名探偵のパートナーとしての素質は充分ですな。
ただ、何か一芸は欲しいところです。ジャンヌは守り神だけど、遠島寺さんは何の神になってくれるのかな。
そういえば、遠島寺さんは酷い目にあったけど、狩野くんは今回酷い目にあっていない。
まさか、身代わり・・・!?いやいや。

さて、今回の「降霊会事件」と過去に掲載した「金糸雀はもう鳴かない」の2編を収録した単行本が出ます。
コミックスは10月7の日(金)に発売だ!
って他の話は単行本に載らないのですか?半端でございますな。
これは、また別の原作で短期集中が行われるという前フリかもしれない。
太田忠司先生、松島幸太郎先生の次回作に期待しております!


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