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蒼天紳士チャンピオン作品別感想

思春鬼のふたり
第1話 〜 最新話


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 各巻感想

1巻 2巻



第17話 綻ぶふたり  (2014年 28号)


人の命をゲームの駒としか考えていない外道。殺されてもおかしくはない。
しかもよりにもよって可憐な少女を相手にですからねぇ。許す理由が全く見当たりませんよ。
江美ちゃんも恐怖の夜が明けたと思ったらこんな目に合わされてしまって・・・
そりゃいなくなってと願って当然であります。

こういう相手を消すことこそ侘救にしてみれば望むところ。
殺すしかないような相手であれば殺すしかない。
それはWCOと決別した銀華ですら考えてしまうことである。だが・・・

それでも侘救が人を殺すのを止めようとする銀華。
自分自身ですらそれは納得しきれず、涙を流しながらも理想の為に止めに入る。
うーむ、この人は本当に、どこまでも純粋なんですなぁ。傷つきやすいからこそ極端に走るタイプだ。

僕は決めた・・・決めたんだ。悪人を殺すのは駄目だって・・・!

悪人を殺せば他の誰かが悪人となる。
ならばその悪人を囲って悪さをしないように監視すればいい。
それが銀華の目指す理想の世界なのだろうが・・・監視しきれない悪というのも存在する。
そういう人間を放っておけば、また誰かが傷つくことになる。

悪は植物と同じで、放っておくと――手がつけられなくなる

悪が消えないことを危惧するよりも、多くの人を傷つけることになる悪を処断する気持ちは必要なものだと思います。
銀華も考えの方向が違うだけで、目指すところは侘救たちと同じわけですし・・・

そういった説得をする前に、殴られて気を失っていたはずの木田が目を覚ましている。
そして背を向けている銀華の後頭部に銃口を向ける。危ない!!
まあ、銀華の後方という事は侘救からは見えるわけで、どうにか侘救が庇うことで致命的なことにはならずに済みましたが。

木田はどれほど殴りつけ、警察に捕まえさせても反省することは無いし、父親の力ですぐに出てくる。
そしてその度に復讐として銀華の周りの人間を地獄に突き落とそうとする。
一体どうすればここまで捻れた生き方になるのか・・・どうしてこのような酷いことを平然と出来るのか。

そんなん決まってんだろ。全部テメェのせいだよ

どこまでも下種である。
責任を転嫁しつつ相手を苦しめる。このような男にもう喋らせてはいけない。
まともに応対していると銀華の方が傷つくことになる。
だから、侘救が武器を投げて木田を仕留めてくれて安心いたしました。良かった・・・

銃弾は腕を掠めただけだが、すぐに手当てをしないといけない。
が、死体の処置もしないといけない。そう述べる侘救に、それは僕がやると告げる銀華。ほう。

そういえば・・・まだ辻くんに聞いてなかったね。
キミは人を殺したことで誰かの笑顔を見たことがあるかい?

その質問の答えは・・・もちろんイエスである。初めての殺しを目撃した相手に笑顔を向けられた。
それがあるからこそ、侘救は銀華の考えに賛同を示すことなく、自分の意志を貫くことが出来ていたわけですしねぇ。

さて、銀華は上手いこと木田の死体を事故死に見せかけた様子。
逮捕の腹いせに江美ちゃんを裏山で刺したが地元住民に見つかり逃走。
途中、足を滑らせて崖下の木の枝に体が貫通して死亡したという筋書きだ。なるほど。
木田の親の衆議院議員も"死んだことより"それまで"犯してきた罪"の方を隠した様子。
ふむ。親も頭を抱えていたみたいですしねぇ。後に響く厄介な話にはならなさそうで何よりです。

侘救は腕を釣ってはいるが、ケガ自体はそれほど重くは無さそう。
そして横にいる江美ちゃんの表情にはもう笑顔が戻ってきている。
うーむ、あれだけの事件に巻き込まれたのだし、犯人がいなくなっても塞ぎこむこともあるかと思うのだが・・・強い子だ。

今回の件を受けて色々と考えを改めつつある銀華。
WCOの人間にはもう会うことはない。邪魔するようなことはしないとのこと。
ただし、自身はこれからも人を殺すつもりはなく、これまでのような悪人退治の仕方をつづける様子である。
ふむ、WCOのやり方が正しいとは言えないが、間違ってるとも言いきれないってとこですかね。
とりあえずはいい落としどころではないでしょうか。

その別れとなる言葉の最中に、江美ちゃんの姿を見せてあげる侘救。
銀華が見たのは江美ちゃんの笑顔。取り戻した笑顔である。
ふむ。人を殺したことで見られる笑顔もあるってことですね。それを知れたのは銀華にとっても嬉しいことだったと思います。
最初のターゲットの身内こそ酷い結果になったが、これまで依頼を果たしてきた中で笑顔を取り戻した人もきっといるはずですよね。
色々と見て回り、そういう人もいたんだということを知ってもらいたいものです。
銀華の再登場に期待しておりますよ。



第18話 演ずるふたり  (2014年 29号)


腕利きのお掃除人である陸ちゃんの。演劇。
赤ずきんという主役ポジであるのだが・・・見事な大根だ!!だが可愛い。
狼に襲われて思わず反撃。殴り倒してしまう赤ずきん陸ちゃん。
ハプニングで盛大に赤面。これは恥ずかしさで死ぬ流れでありますね。とても可愛い。
この子のヘッポコさも磨きがかかってきたなぁ。

陸ちゃんの可愛い大根演技はさておき。
どうやら高校演劇大会が行われているらしい。
文化祭ぐらいのイベントならともかく大会でやらかしてしまうとは・・・陸ちゃんってば・・・
これは侘救もかける言葉が見つかりませんわな。

それはさておき、侘救には"お使い依頼"なるものが来ている。
まだ撃たれた左腕は本調子ではないため、普段のお掃除依頼とは違う雑用をこなすこととなるそうな。

WCOはさ、お掃除依頼があれば誰でも殺すわけじゃない。それなりの基準ってもんがある
誰がどんなことをしてるか、きちんと把握してからお掃除って流れなわけ。

やっぱり基準はあるんですな。
まあそうでないと好き勝手に気に入らない相手を殺してくれとか歪んだ依頼が来そうなものですしねぇ。
しかし調査とは。普通にお掃除するより面倒そうな気がしますな。

今回の調査対象は私立黎明学院高等科演劇部
部員が失踪したり自殺したりと何かとトラブルが起きてるが、閉鎖的な部で誰がターゲットか特定できないのだそうな。
殺すに値するターゲットを見つけてWCOに報告するまでがお仕事となる。
ふむ。別に調べてそのままお掃除に移っちゃっても構わないのかね?

てなわけで、高校演劇大会に応援ということで参加した侘救。
白雪さんはお手伝いで演劇に参加している様子。ほほう。
しかし、残念ながら白雪さんの演技を見ている余裕は無くなりそうな侘救でありました。
まさかターゲットの演劇部が向こうから接触してくれるとは・・・好都合ですな。
ハムレットという有名どころとはいえ、4時間で台詞と立ち回りを覚えさせるとはまた無茶なことを・・・

逃げ出したハムレット役の子の代役として白羽の矢を立てられた侘救。
立てたのは黎明校演劇部部長、砂織零子さん。いかにも強引そうな性格の子であります。

ふふ・・・運命とは最もふさわしい場所へと魂を運ぶものね。
あなたは父を殺され復讐に駆られている
――そんな、ハムレットを演じられると確信したわ。

紛らわしい物言いであるが、まさか本当にそういう過去を背負っているとは思うまい。
いや、もしかしたらそう感じる部分があって指名したのかもしれないが・・・うーむ、怪しい人だ。

ところで、侘救たちの高校の出し物は白雪姫であるらしい。
赤ずきんとかハムレットとか白雪姫とか、高校の演劇にしてはオーソドックスな感じがしますな。
お手伝いの白雪さんが主役の白雪姫をやったりしてるし、実は揺籃高校、そんなに力を入れていないのでは・・・?

陸ちゃん、白雪さんと続けて壇上で倒れる。
残るはハムレット役の侘救のみである。これで侘救も倒れたらどうなってしまうのか・・・いや別にどうもなりはしないか。

とりあえずハムレットの説明。生きるか死ぬか。それが問題だ。
尺の都合で脚色されていますが、まあ大体こんな感じのストーリー。
デンマーク王国の王子ハムレットは、父・デンマーク王と母・ガートルードの3人で仲良く暮らしていました。
しかし父が急死。代わりに父の弟であるクローディアスが王位につきました。
その横には母・ガートルード。弟は母を奪っていきました。
加奈氏に見くれるハムレット。その前に現れたのは父の亡霊でした。
亡霊の父は言う。私は弟に毒を盛られて殺されたのだ、と。
ハムレットは怒り復讐に駆られました。恋人のオフィーリアにも冷たく当たり、周りへの疑念の心は広がるばかり。
そんな中、ハムレットは父の暗殺を懺悔しているクローディアスを目撃します。

『何を今更』『死ね』『父上と同じように』『苦しんで死ね』

そう言って毒を盛るハムレット。しかし毒を飲んだのは恋人・オフィーリアの父である大臣であった。
絶望のあまりオフィーリアは心を無くし溺死。
その一報を受けてオフィーリアの兄・レアティーズもまたハムレットに復讐の炎を燃やし――

おまえと剣を交えるんだ

そう述べて侘救に剣を向けるのはメガネの演劇部員。こいつがレアティーズ役か。
それはまあいいのだが、この剣・・・この切れ味。本物じゃないか!!

ただの劇で・・・終わりそうもない

劇に本物の武器を仕込む演劇部。一体何を考えているのか。
お掃除依頼が来るぐらいですし、何か歪んだものを抱えているのは感じられますが・・・
とても危険な香りがしますね。はてさてどうなりますことか。



第19話 虚構のふたり  (2014年 30号)


急遽ハムレット役をやることとなった侘救。
この短時間でしっかり台本も覚えてしまう辺りはさすがと言うしかない。
衣装を似合っていると褒められ、並んで写真に写る白雪さんが実に幸せそうである。
侘救単独ではなく、自分も並んでとはなかなか珍しいですな。一生の思い出にする価値があるということか。

それはさておき、練習に挑もうとする侘救。
しかし扉を開けたらいきなり鮮血が飛び散っていたりします。これは・・・!?

演技のはずなのに本物の剣を使ったりするからケガをしたりする。
が、ケガをした部員は何だか知らないが幸せそうな顔をしている。何この笑顔。ヤバイ。

よく見たら他の部員も何だかヤバイ。
毒殺の練習中だからって蛇に咬まれて恍惚の表情になってる辺りとかとにかくヤバイ。何だこの光景。

主な配役としてここで紹介されているのはこの4名。
・レアティーズ役の灰猫硝(高3)
・クローディアス役の赤川真人(高2)
・ガードルード役の折葉メイ(高2)
・オフィーリア役の廻部連(高1)

そして、ハムレットに殺される役目の大臣役を演じるのが安土礼雄さん。
この人は他の部員とは違ってまともな感覚を持っている様子。
わざわざ本物の剣や、本物の毒がある蛇を使ってまでする練習は・・・異常としか思えませんわな。
そう思いながらも3年間ついてきた安土さんも結構アレかもしれませんが・・・

こんなことをしているから脱落者があいついでいる演劇部。
しかし砂織部長がいうには演劇にはリアルさが大事なのだそうな。そ、そうか。
そんな砂織部長がシェイクスピアで1番好きな言葉を教えてくれます。

"この世は舞台"。"人は皆役者"
現実は虚構であり、虚構もまた現実――演劇部は"演じる"のではなく、そのものに"なる"のよ。

凄いプロ意識といえなくはないが・・・高校生がやるレベルではありませんなぁ。
少なくとも毒殺とか殺陣とかある演劇はやらない方がいいのではなかろうかと思える。

ともあれ、練習を終えて本番開始。
無難に演技をこなしつつ、頭の中では今回のお使い依頼について考える侘救。

とんでもない部活だ。完全に演劇の範疇を超えてる。でも、殺すべきターゲットがいるかというと・・・

今のところいないというのが結論になる。
結局のところ、いい演劇のために全員必死にやっているだけ。
ついていけずに逃げ出した人もいるだろうが、それは仕方のないことである。
まあ自殺した人が出たりしているのはちょっとどうかと思うが、お掃除に値するかというと難しく思える。
でも刃物や毒を用いたりしているのはやっぱり危険だし、銀華じゃないが警察に通報した方がいいんじゃなかろうか。うむ。

とりあえずさっさと劇を終わらせようとする侘救。
中身はチョコレートだという毒薬を舞台の杯に垂らし、大臣役の安土さんがそれを飲む。
そして間違って死亡すると言うのが演劇の筋書きであるのだが・・・
安土さんの苦しみ方は演技とは思えないほどのものであったらしい。
これは・・・殺人が起きてしまったということだろうか?
なんだかとんでもないことに巻き込まれてしまった様子でありますが、後半の演技は一体どうなるのか。
単に安土さんが名優だったとかそういうオチは・・・あってもいいが、どうなんでしょうかね。



第20話 犠牲のふたり  (2014年 31号)


さすがに本物の毒を飲んでの演技は一味違う。観客も最後の演技を話題にしている。
まあ、そりゃ演技じゃないんだから当然ですよね。リアリティ抜群ですよ。

死亡したかと思われた安土さんだったが、息はありました。
病院に運ばれるようですし、練習と同じく命に関わるほどの毒ではなかったようですな。一先ず安心。
そしてそれを受けて劇を継続させると言う砂織部長。
まあ死亡者が出たわけではないのなら、いつものことでしょうしねぇ。
大臣はここで退場予定だし、カーテンコールがあるわけでもないから継続しても問題はないか。

本物の毒を飲んだりするなんてゴメンだと言っていた安土さん。
その安土さんが倒れたことで舞台は盛り上がりを見せている。
ふうむ、キャスティングからして仕組まれた部分がありそうですが、そうなると怪しいのは・・・?

砂織部長に言わせれば、みんな命を懸けているけどそれは舞台の上での話。本気で死のうと思う人間なんて少ないとのこと。
死ぬ気で頑張るを突き詰めていると解釈すればまあ分からなくもないか。
世の中には身体を壊すぐらいに役に成りきろうとする役者もいるわけですしねぇ。高校生がやることかとは思うけども。

さて、第二幕の開始。
大臣の死により心の崩れたオフィーリアの出番である。
ふむ。オフィーリアとしてはハムレットを憎んだりするよりも、ただただ哀しいといった感じのようですな。
物語としては足を踏み外して川に落ちて溺死することとなっているオフィーリア。
演劇では大きな水槽が用意されており、どうやらこの中に落ちる様子。

台本では水槽に落ちた後、3分間の水中演技が行われるらしい。それは何というか凄いな。
本来の劇とはまた違った楽しみ方も出来そうである。観客の興味も得られそうだ。
ん?でも何だか観客の様子がおかしい。驚いているというか・・・ひきつった感じになっているぞ。
まあそれはそうか。中で泳ぐ魚が溶け出し骨まで露出し出しているのだから。
そしてオフィーリアの体も同じように溶け出しているのだから・・・うぇ。

えらいことになり、劇は中断。というか大会そのものが中止となりました。そりゃそうだ。
慌てて助けに向かる侘救であったが、あれだけ溶けてては間に合うはずもないですわなぁ。救うにしても難しいだろうし。
そして当然の如く警察に事情聴取される演劇部。
しかし責任追及とかはされた様子もなく、オフィーリア役の廻部さんは自殺と断定される。おやおや・・・

水槽には過塩素酸が用意されており、骨まで溶けたそうな。
ふむ。ご丁寧に廻部さんの鞄には遺書まで用意されてたというし・・・計画的な犯行ですわな、間違いなく。
しかし人が死んだというのにこの演劇部は本当に狂っているとしかいいようがない。
死ぬ演技をするのと本当に死ぬのとでは意味合いが違うでしょうに・・・演技の本質からすら外れているように思える。
しかし砂織部長はそうは考えない様子。この劇を責任もって続けると述べる。ううむ・・・

1週間後、区民ホールで上演が入っているとのこと。
もちろんそこで行われる演目も『ハムレット』。
安土さんはそれまでに復帰できるようだが、オフィーリア役は埋め合わせをしないといけない。
あんな事件があったというのに、誰しもがその役を希望する。
このイカれた演劇部に今も在籍しているのは考えに染まった連中ばかりってことですかねぇ。
しかしオフィーリア役なんだから男子は自重しろ。

相変わらず勘で役者を抜擢する砂織部長。
選んだのは、いつの間にかまぎれ込んでいた白雪さん。あれ!?
うーん、侘救ハムレットに対し、命を失うことになる白雪オフィーリアか。絵になるような、ならないような・・・
少なくとも白雪さんはもっとタフな感じがしますしね。

というわけで、演劇部に入り込むこととなった2人。
果たしてターゲットとするべき悪魔の脚本家は誰なのか。
生き延びたことを考えると一気に安土さんは怪しくなってくる。
軽微な被害で済ませて犯人候補から外れようとするのは推理物ではよくある話ですしね。
動機などはさっぱり分かりませんが・・・これからの展開を見守ることとしましょう。



第21話 舞台外のふたり  (2014年 32号)


惨劇が起きた劇。一体何者の意図によるものなのか。
このお使い依頼と言う調査が済めば、そのままお掃除任務に移行することになりそうであります。

そのためには、まずあの人に話を聞こう。

そう考えて訪れたのは病院。
毒を飲んだ安土さんは入院していたが、今日無事に退院できるらしい。ほう。
しかしあれだけの目に会ったのに、自分のせいで演劇部に迷惑かけたくないと劇を続ける様子の安土さん。

また毒を飲むんですか
聞きましたよ。あのチョコの毒は自分から入れたって・・・
下手したら廻部さんのように安土さんも死んでたかもしれないのに。
何故警察に言わなかったんですか。本当のことを。

練習では毒を飲むことを嫌がっていた安土さん。
警察には自分が毒を入れて飲んだと言っているが、誰かに入れられたと考えるのが自然である。
侘救はそう言って追及するが、どうやら安土さんは演劇部を潰したくなくて隠している様子。ふむ。

オレは砂織部長が悲しみ姿を見たくない

そう述べる安土さん。どうやら中等科の頃に砂織部長の劇を見て虜になったようである。
劇であるのに現実の世界が展開されているかのような舞台。
その世界を作る為に、本物の剣や毒の使用。とことんリアルにこだわってきたのだという。

ただ・・・いざ自分が毒を飲むってなるとビビっちまって・・・
みんなの前で毒の使用を拒否ったら、まぁ・・・本番に盛られちまったな。恐らく部員の誰かだろう。このことは誰にも言うなよ。

そのように述べる安土さん。
うーむ、やり方についていけないと考えているのかと思いきや、そうでもないんですな。
むしろ劇の最後を必ず見届けるとやる気十分な様子。部員の奴らもそう思ってるさ、などと述べている。だがしかし・・・

もう嫌・・・

思いっきり嫌気がさしている部員も存在している様子。
毒の使用ぐらいまでならまだ耐えられた。死ぬことはないですし。
でもさすがに死者が・・・殺される人が出るとなると怖くなっても仕方がありますまい。

いつになったら演劇部の中にいるイカレ部員を殺してくれんのよ。世界お掃除機構は・・・!

ガードルード役の折葉さん。この人が依頼者でありましたか。
まあ、お掃除機構も万能ではないですからね。特に最近はミスが目立ってる気がしますし。
とはいえ依頼を出す方も対象を明確にしていないから時間がかかるのは仕方がないと考えてくれませんと。

部の後輩が通りがかれば一瞬で役に成りきれる折葉さんとクローディアス役の赤川さん。
赤川さん、そのヘビ毒持ってる奴では・・・普段から持ち歩いているのか!?

ともかく、2人はさすがに死ぬのはごめんと思っている。
それに、何人もの部員が劇中に不審な自殺をしていることに関しても危機感を抱いている様子。そりゃ抱きますわな。
部長や他の部員は演技に夢中であるとのことだが・・・内心はどうなんでしょうかねぇ。
いや砂織部長は本物だとは思いますが、他の部員たちはどうかなと。

つか俺思ったんだけど。だったら舞台に上がらなきゃいーんじゃねーの?

おっと、これは真っ当な発想だ。それだ!!
確かに舞台の上で不審な死を遂げる流れであるならば、休んでしまえば殺されることもないはずである。
風邪をひいたことにでもして休めば安全は確保できる。そのように考えている2人でありましたが・・・

一方、オフィーリア役を引き受けた白雪さん。
仕事中の陸ちゃんの居場所を突き止める。何やら話があるようだが・・・本当、神出鬼没だなこの子は。
陸ちゃんの武器も戻ったし、殺しの腕に関してだけはやはりそれなりのものの様子。
しかし演技の腕前はどんなものか。
非常に疑わしいのだが、その陸ちゃんに演技のノウハウを教わりたいと言い出す白雪さん。何っ!?

私は前に小鹿さんの部室のロッカーに隠れていたので知っています。小鹿さんの演劇への情熱・・・私もその情熱がほしいんです!

一生懸命なのは一生懸命なんですね。
まあ、正直向いているかどうかはさておき・・・その姿勢は見習うべきかもしれない。
でも師匠と呼ばれて嬉しそうにする辺り、やっぱりチョロイ感じがしてしまいますなぁ陸ちゃん。可愛い。

さて、ハムレットの劇の終盤はかなりのキャラクターが死ぬこととなる。
オフィーリアの死に復讐を燃やし、ハムレットと剣術で対峙するレアティーズ。
レアティーズの剣先と祝い酒には毒が仕込んであり、勝敗にかかわらずハムレットは葬られる予定だった。
が、気付かずに毒手を呑んでしまったガードルードが死亡。なんかコミカルだなこの場面。
その隙にレアティーズがハムレットに一撃を加える。
すかさずハムレットはレアティーズを刺殺し、そして仇のクローディアスも刺し殺す。
最後にハムレット自身も全身に毒が回り、静かに息を引き取ることになるそうな。ほう・・・

悲劇と言われるだけあり、見事な全滅エンドでありますな。
主要キャラは皆死ぬことになっているわけですが、さてさて惨劇の台本を描いているのは誰なのか。

舞台の上では死ねないと述べる折葉さん。
しかしそれならばと現実世界で殺されることとなる折葉さん。
まさか舞台外で死者が出ることになるとは・・・
うーむ、これは普通に警察沙汰になりそうなものであるがどうなんだろうか。
これもまた不審ではあるが自殺として処理されるのだろうか。
このような犯行を繰り返す犯人の目的とは一体何なのか・・・気になるところであります。



第22話 すれ違いのふたり  (2014年 33号)


新しいオフィーリア役に選ばれて張り切っている白雪さん。
ハムレットに扮した陸ちゃんと頑張っているわけですが、微妙に捗っていませんな。
このままでは本番でも辻くんと叫んでしまいそうで困ったものだ。

勝手に持って帰った体操服の件については・・・まあ、返したらいいのか、な。
白雪さんのことをよく理解している今なら侘救も笑って許してくれることでありましょう。

てな感じに楽しそうな演劇師弟はさておき、またもや死者を出し得てしまった黎明学院演劇部。
舞台の上で死ななかったことで砂織部長はお怒りの様子。まあこの人ならそう言うでしょうなぁ。
外で死なれたのでは舞台も中止になるし、劇が盛り上がるわけでもない。嬉しい要素はなかろう。
いやまあ、そもそも人が――仲間が死んで嬉しいと思う方がどうかという話でありますが。

さて、一連のやり取りを見て赤川さんに接触する侘救。
折葉さんは自殺ではなく他殺なんでしょうと伺う。
その結果、赤川さんが依頼者の1人であることを知ることができた。
ふむ。被害者が増えたこともあり、これで大分容疑者を絞り込めた感じがしますが・・・いつ突き止めることになるかな。

犯人は関係のない人間を何人も殺している。警察より早く始末するべきと考える侘救。
折葉さんは舞台から降りようとしたから殺されたのか?
そう考えるのが自然であるが、それならば同様に降りようとした赤川さんが今も生きている理由にはならない。
一連の出来事からして犯人は『ハムレット』に陶酔している。むしろ話の筋書き通りに狙ったと見ていいだろうとのこと。

次に狙われるとしたら――やはりレアティーズ役のこの人か。

相変わらずこの灰猫は砂織部長の理想を絶対視している様子ですな。
覚悟を持たず、舞台から降りようとする人間など淘汰されても仕方ないと言い切る。
そして自分が犯人に狙われたとしても不覚を取るようなことはないと述べる。自信家ですなぁ。

侘救と灰猫が対峙しているところに焦った様子でやってくる安土さん。
何でも赤川さんが突然鞄を残して消えてしまったのだそうな。
ふーむ?やはり舞台を降りようとしたから消されようとしているのだろうか。
急いで赤川さんを探し出そうとする侘救。
お掃除人として悪人には容赦ないが、それ以外の命はなるべく救おうとするその態度は立派であると思う。

しかし、残念ながら侘救が体育館から離れたがために犠牲者が増える結果となってしまった。
やはり物語の筋書き通り、剣で刺殺されることになったレアティーズこと灰猫。
うーむ、こうなるんじゃないかとは思っていたけど、思った以上に酷い殺され方だ。

さて、やはり怪しいと思われたこの人――安土さんが犯人であった様子。
他の面々が死亡している中、一人生き残っているわけですし、まあすぐに疑いの目は向けられることとなったでしょうなぁ。
侘救はそこまで気が回らずに当てもなく駆け回っているようですが・・・
おかげで白雪さんも危険なことになりそうである。
でもまあ、白雪さんならよほどのことがなければ大丈夫なんじゃないかという変な信頼がありますからなぁ。
その辺の心配は薄いけど、侘救には迅速にこの事件の収拾を図って欲しいものであります。



第23話 主役がふたり  (2014年 35号)


軽く回想。灰猫が殺される場面が描写されます。
驚くほどあっさりと刺殺される灰猫。
これが本当に殺す気でかかっている者との差でありましょうか。それとも安土が強いのか?

ともあれ、無残に灰猫ことレアティーズを斬殺する安土ハムレット。
それを目撃した白雪オフィーリアは・・・

侘救くんと間違えちゃった

悲鳴を上げるようなこともなく、それだけ言って去っていきました。
うん。やっぱりな反応ですな白雪さん!!これには安土も予想外。
いや初見でこの反応は予想できませんわな。白雪さんのことを知っていないと難しい。

さて、犯人のことを知った白雪さんは侘救にそれを伝えようとする。
一方の侘救は赤川さんを発見。後ろから急に殴り倒されただけで死んではいない様子。ふむ、やはり順番の問題か。
どうでもいいがヘビの名前がヒメリンというのはどうなのだろうか。というかあのヘビは個人的に飼ってるのか。

それはさておき、目撃もされたと言うことで犯人が姿を現す。
辻くんもどきの人とかえらい言われようをしているが、とにかく安土ハムレットの登場である。
白雪さんはさておき、他の面々は砂織部長も含めて皆驚いております。

"オレは演劇をしてるだけだ"
"この演劇部の理想どおりの演劇を・・・な"
"『ハムレット』もその一課なんだ"

台本にセリフを描き、その通りの口上を述べる安土。
現実にまで事件を持ち込みながら、それでも演劇であると語るとは。
その性格に育つに至った過去のいきさつを安土自身の口から語られることとなります。

オレは今まで親の作った台本どおりに生きてきた。親から教わったことがすべて。
台本にない場面があると対処に困ることもあったが・・・幸せだった。

猫を埋めるのは台本にないアドリブ的な行為なのだろうか?
親御さんはそういう部分の教育もしっかりしておいてくださいよ。どんな理想像を描いていたんだ?

そんなある日、学院で文化祭があった。
たまたま入った体育館で行われていたのは中等科演劇部の出し物・・・タイトルも忘れちまった。

この演劇をつまらない演技と切って捨てる安土。
そして席を立ったわけであるが、廊下で砂織部長に呼び止められる。

つまらない演技してるわね。あなた
あなたは誰かに作られた台本どおりに話して動いてるだけのマリオネット・・・心の中は空っぽってことよ。
わたしたちのほうがよっぽどリアルだわ。

そのように述べる砂織部長。
色々と変な人ではあるが、やはり人を見抜く目は一流であるようですな。
殺人にまで手を染める男であったとまでは見抜けなかったようですが・・・

砂織部長の言葉を受け、演劇部に入る安土。
そこでは本物の道具を用い、リアルな演技のために厳しい練習が行われていた。
ついていけずリタイアする者もいたが、元々演技が得意な安土はむしろ快感を覚えるようになっていったそうな。
しかし、死者が出る演目になった時にその感覚は暴走し出す。
死者が出るのであるのならば、本当に死んでないといけない。それがリアルであると考える安土。おやおや・・・

台本どおりにやるのなんて簡単だろ。オレがよく知ってるんだ。
最初は軽い事故に見せかけることから進め・・・着実にリアルへ近づけさせていった。次の演劇で決めてやる!
オレ自身も毒を飲み、廻部はきちんと水の中で死ねるようにサポート。
折葉は役を理解させるために毒殺。灰猫は本当に弱かった。
そう・・・これが正しい演劇なんだ!!この世は舞台。人は皆役者ってな!!

拡大解釈というか何というか・・・もはやそれは演劇でも何でもないのではないだろうか。
リアルと舞台の境を壊してしまったのではリアルもへったくれもない。
まあ、そのような言葉が今更届く相手とは思えませんけどねぇ・・・うーむ、何ともはや。

姿を見せた犯人に殴りかかろうとする赤川さん。激昂してますなぁ。しかし・・・

はいはい父の仇

順番的にも正しいのでクローディアス役の赤川さんはここで殺されることとなりました。
それはいいのだが、いやよくはないが、何にしてもそのやっつけなセリフは演劇的にどうなのよと。

砂織部長は語り部なので劇の最後まで眠るということで気絶させられる。ふむ、とりあえずは助かったか。
となると残るは復活したオフィーリアこと白雪さん。
怪我のせいもあるとはいえ、この場にいながら好きなようにさせてしまっている侘救もここは塞がないといけない。
犯人も見つかったことだし、正式にお掃除依頼も入った。
これで心置きなく倒すことができるようになったわけですが・・・さてさてどうなりますか。
見る限りはやはり腕が立ちそうな安土。怪我をしている侘救には厳しいか?
っと、そういえば武器はいつの間にか修復しているんですな。それならば大分マシかもしれませんが・・・どうなりますかな。



第24話 劇中のふたり  (2014年 36+37号)


犯人発見と共にお掃除依頼も発行。心置きなく戦える条件が整いました。
倒れている砂織部長たちは白雪さんに任せることにする。
と、ここで赤川さんもまだ息があることに気付く。何!?即死じゃなかったのか!?
貫通してたように見えるのだが・・・灰猫より確実にしぶといですな。

それはさておき、締めにふさわしい場所が用意してあると移動を提案する安土。
それに従う侘救。講堂の裏口から舞台へと上がる。
幕が下りている状態ならば人目に付かずに好都合と考えたのでしょう。
しかし、ハムレットの衣装に着替え、安土から剣を受け取った時、その幕が開演のブザーと共に上がる。
舞台から観客席を見れば・・・そこは満席。期待に満ちた歓声を上げる生徒たちでいっぱいになっていた・・・

よっしゃ始まったーッ!!
あのイカれた劇の続き観れるなんてサイコー!!

まさか人死にが出た劇の続きを見たがる人間がこんなにいるなんて・・・
というか、人死にが出ることを期待しているような口ぶりじゃないですか。
これは全部私立黎明学院の生徒なのだろうか?どういう学校だ本当に・・・

オフィーリアが死に、ハムレットは己の心と向き合います
目の前に現れたのは狂気に駆られたもう1人の自分。生き残るのは・・・ただ1人。いざ参るハムレット!!

2人のハムレットの戦いにそういった理由をつけて演技を始める安土。なかなかのアドリブだ。
これならば演技という名目で安土も力一杯観客の前で戦えるわけでありますな。

一方の侘救。さすがにこんな大勢の前で殺人は出来ない。
普通の斬り合いならば遅れを取ることもないし、殺すことに躊躇いが生まれるようなことはない。
しかしさすがにこの異様な環境に放り込まれる経験は初めてでしょうし、戸惑ってしまうのも仕方がない。
最近の侘救は異常な相手とばかり戦っていて大変に思えますなぁ。

血しぶきが観客席へと飛び散る。それを受けて嬉しそうにする女生徒。
ライブ的な感覚なのかもしれないが、悪酔いしてる感じですなぁ。見方によってはサバトのような感じになっているぞ。

観客は総立ちとなり喜びに沸き返る。
これこそオレの望んだ演劇だ。オレの台本通りに事が進み・・・
今ここは、オレだけの世界が構築されている・・・!!

あとは片方のハムレットを仕留めて劇を完成させるだけ。
そのように考えた安土であるが・・・ここで割り込んでくるのが白雪さん。
後回しにしていたのがアダとなったようですな。
一目で分かるほどに下手な演技で観客もザワめいているぞ!!

必死に軌道修正を図る安土。オフィーリアが割り込む形となったと脚本を修正。言葉も誘導しようとする。が・・・

愛しています――辻くんを!!

うん。予想通りというか何というか、派手に間違える白雪さん。
せっかく陸ちゃん師匠と練習したといいますのにねぇ・・・まあ、どれほど効果があったのかって感じでしたが。

ごめんなさいっ、ごめんなさいっ。もう1回お願いします

静まる観客席。その空気の中でそう述べる白雪さん。ある意味いい度胸だ。
そしてその白雪さんの一連の言動を脚本に記載する安土。律儀なことでありますが・・・

もう無茶苦茶じゃねぇかーッ!!!
2人まとめて殺すッッ!地獄に落としてやる!!

さすがにもう修正できず、ブチギレモードに入ってしまった安土。おやおやハハハ。
これはこれで愉快な流れですが、状況としてはあまり改善されていない。
とにかくこの観客の前では安土を殺せないことに変わりない。
どうにか人気のない場所へと誘導するか、観客の目を塞ぎたいところであるが・・・さてさて。



第25話 終劇のふたり  (2014年 38号)


2人まとめて地獄に落としてやる!!

今までの苦労が台無しになってしまった安土。かなりキレておりますね。
まあ白雪さんを巻き込んでしまったのが運の尽きってとこですよ。ホント。

激しい安土の猛攻をどうにか凌ぐ侘救。
そこに砂織部長が復帰。警察を連れてやってくる。おぉ。あの部長が警察なんて常識的な対応を!?

私は・・・黎明学院高等科演劇部部長・・・あれくらいの毒で・・・屈したりはしない・・・!

ああ、あれはヘビで喉を噛まれていたのですか。
見返してみれば確かにそうですな。
結構危ない感じだったのに割と元気そうなのはやっぱりさすがと言うべきなのかどうなのか。

警察がやってきて逆に冷静になった様子の安土。
アドリブは終了。仕切り直しということで再び台本を書きながらの劇を始める。

ハムレットはこの舞台で死ぬ
この言葉が示すのは、侘救か自分の死か、どちらかが決まるまで劇は終わらないということ。
無理に止めようとすれば自分が死ぬことで幕を下ろす。そのように宣言して警察を制する安土。なるほどね。

このままじゃ2人とも殺される・・・!もう正体バレてでも殺るしか・・・!

覚悟を決める侘救。
が、ここで何かを思いついた白雪さん。なるほど。電気を消して暗闇を作るつもりでありますか。
確かにこれならば観客の目はなくなる。心置きなくお掃除人としての顔を出すことが出来るようになる。
とはいえ夜目が聞くと言うわけではない。この暗闇では動けない。
そのように安土も思っていたようだが・・・休まずに台本を書き進めていたのがアダとなった様子。

暗闇の中でも、ペンを立てている音はよく聞こえる

一気に安土の懐へと飛び込み・・・安土の右手を翻し、その手に持っていた剣で自らを刺し貫かせる。
なるほど。さすがに見られていないとはいえ、自分が持っていた剣で刺すわけにはいかないか。
こうすれば他殺ではなく、安土が自分で自分を刺したかのように思わせることができる。
実際、自殺をほのめかすようなことを言ったばかりだし、信憑性は高いですかな。

そしてその印象を強めるために演技を行う侘救。
それにより観客は大満足。命を懸けた名演技だーとご満悦。やっぱりどっかネジが飛んでるなこの学校の生徒は。
しかしこの歓声こそ安土が求めていたものでありますわな。

ああ・・・そうだ・・・これがオレのやりたかった演劇なんだ・・・
リアルな演劇で泣く観客・・・その涙はオレが創ったもの・・・
ここまでできたのは・・・辻の・・・おかげだ・・・これでもう・・・オレの・・・演劇は・・・

あれだけ騒がせておきながら満足そうに死んでいく安土。
それもどうかとは思わないではないが・・・まあ、仏さんになったことだし追及はするまい。
それにしてもまだ息のあった赤川さんは無事なのだろうか。何となく語られることがなさそうで気になるぞ。

さて、一方その頃。白雪さんの師匠である陸ちゃんは自分のお仕事中。
ターゲットとして狙いに来た相手が既に死亡している。それも死後2年は経過していそうな有様であった。
はてさてこれは一体何だろうか。
陸ちゃんの今回の相手も一筋縄ではいかなさそうな相手のようですが・・・
最近失敗の嵩んでそうな陸ちゃん。そろそろ挽回したいところですがどうなるのか。どうもならないのか!?それもまた良し。




第26話 夏祭りのふたり  (2014年 39号)


波乱の一学期が終了。
生徒の間ではやはり黒金先生の事件が印象的である様子。そりゃ当然か。
自分の学校に猟奇的な犯罪者がいたとか忘れられない出来事でございましょうな。

ちなみに前回までの話に出ていた黎明学院の演劇部は廃部となったらしい。まあそりゃそうですよね。
むしろよく今まで廃部にならずに済んでいたものであると・・・

演劇大会で死者が出たことに対し、観に行けばよかったなどと言っている生徒がいる。
黎明学院の生徒たちもおかしかったが、他も大概だなぁ。
最近の若者はそういうのに鈍感なのかしらとか思っちゃいそうですよ。

ちなみにどうやら赤川さんは生き残ったらしい。良かった!ちゃんと生死について明かされたか!!安心した。

てなわけで心置きなく夏休み突入。
高校時代の夏休みは特別な期間。青春という言葉に彩られた経験をたくさんしてほしい
・・・まあ、一般の生徒であればその展開も望めたのでしょうがねぇ・・・

僕にとって夏とは――お掃除依頼が1番多くなる季節・・・という認識だ

夏休みで解放的になるガキんちょが多いためとのこと。
トラブルが起きればそれだけ依頼も増えるってことですか。
夏休み初日から強盗犯5人仕留めるとか充実した夏休みでありますな、侘救。

例年通りの夏休みを満喫している侘救。
さて、一方の白雪さん。普通に友達とお茶したりしている。
うーむ、侘救の件さえなければパッと見は普通の子なんですよねぇ。パッと見は。

その友達のかよちゃんから土曜日の花火大会に誘われる白雪さん。そこに侘救も来ると聞いて大慌て。ハッハッハ。
そんな白雪さんに対し、辻のこと好きでしょと問いかけるかよちゃん。。であったが――

えっ、そうなの?

何だその反応は!?えっ?認識してなかったというのか!?
まさか恋心とかそういうの意識せずにいままで行動していたとは・・・何というか・・・実に白雪さんらしいというか・・・

ともかく自分が恋していることにようやく理解が及んだ白雪さん。
思ったのと違ったステップであったが、かよちゃんこと飯田華夜ちゃんがアシストしてくれるそうです。
ふむ、恋愛巧者――というか、そういうのに興味ありそうな子っぽいですが・・・
残念ながら普通のアドバイスではあまり役には立たないようですなぁ。ハッハッハ。
2人の仲を応援したいと思っているかよちゃんでありますが、空回りしそうで大変です。
まあこの2人なら放っておいても大丈夫な気はしますけどねぇ。

というわけで花火大会当日。
参加するのは侘救と白雪さんにかよちゃん、それと筒川、坂田の男子2人。
侘救は何だかんだで社交的というか、こういう誘いもちゃんと受ける子でありますなぁ。

筒川くんとしては本命の飯田さんを誘うために他の面子も集めた様子である。
が、その飯田さんは白雪さんと侘救を接近させるために一生懸命な様子。おやおやハッハッハ。青春青春。
上手いこと2人きりの状態を作り上げることに成功しました。
しかも、僕から離れないでねと侘救から手を握られる白雪さん。おや、いい感じではありませんか・・・

まずいな・・・ここに来てからずっと殺気を感じる。それも1人じゃない。複数人だ

あら、何だか積極的だなと思ったらそういう意味での離れないでねでありましたか。
花火で人が多く、喧騒が起きそうな場に殺気を纏った複数人。これは何とも危険そうな状況・・・
そんな状況に姿を見せているのは白雪さんの師匠である陸ちゃん。
場に溶け込むためとはいえ、また動きにくそうな格好をしてますなぁ。可愛いからいいけども。
それはさておき、どうやら陸ちゃんはターゲットがここに来ていると見込んでやってきた様子。

11年前に起きた「萌芽小学校児童殺傷事件」・・・
同級生十数名を拷問・惨殺した犯人は当時9歳の少年だった紡木茨
2年前児童自立支援施設を出所後失踪。今日に至るまで数多くの殺人を犯し"お掃除最重要人物"となった・・・
しかしその本人は出所後すぐに死亡していたことが判明。右腕に入れた茨のタトゥーが何よりの証拠・・・
つまり誰かが紡木茨に成り代わって今も罪を重ねているということになります。
見つけ出して殺さねば。

分かりやすい特徴を持っていながらなかなか仕留められずにいるらしい紡木茨の偽物。
さてさて陸ちゃんで仕留めることが出来るのかどうか・・・
まあ、侘救もいることだし、上手く協力できれば可能性は高いでしょうが・・・どうなりますか。



第27話 慕うふたり  (2014年 40号)


11年前・・・唯一無傷で生還した小学4年生の彼女は、当時の光景を鮮明に覚えていた。
クラスメイトは身動きの取れぬよう、各部位を彫刻刀で固定。
図工室に響くのは小さな慟哭と紡木茨の声だけだった。

小学生の時点で既に茨のタトゥーを入れている様子の紡木茨。
しかし彫刻刀で固定するってどれだけ深く刺しているんだ・・・

ねェ。キミ知ってるー?1番簡単に人体に強烈な痛みを与えるにはねー"目玉"がいいんだってー。
目玉には神経が密集してるから、小さい傷でも超激痛らしいよー。
でもおまえらのやってたいじめの対価としては安すぎるかな。

目玉への攻撃は視覚的にも厳しいものがあるので勘弁頂きたいですなぁ。
しかし、この発言で紡木茨の凶行の理由も見えましたな。
この唯一無事だったという女の子がいじめを受けていたというわけか。
クラス全員がいじめに加担していたわけでもなかろうが・・・見逃していた者たちも同罪ってことですかね。ふうむ・・・

まもなく教員が駆けつけ、茨は警察により身柄確保。
特に親しくなかったという彼女だけには手を出さなかった理由・・・茨は一切語ることはなかった。
いじめから救われた彼女もまた事情聴取を頑なに拒み続けた。
彼女の心は茨に囚われたのだった――

凄惨な光景を見ることになったが、救われたのは確かでありましょうな。
いじめによる精神的な苦痛は確かに茨が言うように物理的な攻撃への対価としては安いと言えるかもしれない。

それはさておき、友達の策略で侘救と2人きりになれた白雪さん。
恋していることを自覚した今、ドキドキが止まらない様子。おやおや。
しかし普通のことは違う故に、ラブラブとはどんな状況を示すのか分からない様子。おやおや。

いつもより積極的になるってことかな・・・?

うん、まあそれは間違ってないかな?いや間違ってるか。
少なくとも進むべきベクトルが間違っているので積極的になったら余計に明後日の方に行くのみである。
間接キスとかそういう方面ではなく、何故飲み終えたラムネのビー玉を頂こうとするのか・・・!!
ラブラブしすぎかなじゃないよ。結局見てない隙に口にしちゃってるしさ!!相変わらずで逆に安心する。

私だけラブラブしちゃうのも悪いからと侘救を輪投げに誘う白雪さん。ラブラブ・・・?
まあともかく、祭りの輪投げとかこの手の屋台はどうしても取れない商品というのが存在する。
ぬいぐるみぐらいならともかく、隣のゲーム機は確実に取れない代物でしょうな。
いや、ぬいぐるみのこの大きさで輪っかを下まで通すのは普通は無理か。
侘救は技術で下に差し込んだわけであるが、屋台のおっさんもぬいぐるみだからOKしてくれたのかもしれませんな。

さて、他にもあこぎな屋台は存在する。
こちらの金魚すくいでは少しでもポイが破れたらNGとしている様子。セコイなぁ。
こういうことを続けていると碌なことにならないわけですが・・・今回は本当に相手が悪かったようですなぁ。
彫刻刀で首を刺され、金魚の水槽を血で赤く染める屋台のおっさん。おやおや・・・

殺した後、金魚を一匹拝借し、一緒にお祭りを楽しんでいる女の子――臥美ちゃんに届ける茨――に扮した男。
ふうむ、臥美ちゃんはこの男を11年前にいじめから助けてくれた茨だと信じて疑ってない様子ですが・・・?

殺人を目撃した侘救の傍に陸ちゃんが現れ、ターゲットである紡木茨の情報を教えてくれる。
陸ちゃんとしては警告のつもりだったようだが、侘救はこれを聞いて手伝う気になった様子。
まあ侘救ならそう言うとは思ったが・・・何だかそれ以外にもありそうですな。
彫刻刀を使う犯罪者に何か心当たりでもあるのだろうか?

侘救の申し出そのものは有難いが、白雪さんの方を気遣う陸ちゃん。
とはいえ白雪さんはやっぱりというか何というか、自身の恋心よりも侘救のやりたいことを優先させてしまう。
ふうむ、元々そういう侘救のことが好きなのだから問題ないといえば問題ないでしょうが・・・
ある意味元からラブラブしてた気がしないでもないし、変わらずにいるのもいいんじゃないかなぁ。
それにしてもかよちゃんはいつのまにペアシートの指定券を・・・
この子はこの子でなかなか侮れない行動力を持っているようですな。恐るべし!!



第28話 茨がふたり  (2014年 41号)


好きな人の仕事に理解のある白雪さん。
そのためにチケットを渡せなかったわけでありますが・・・準備したかよちゃんは激昂。まあそりゃそうですわな。
さすがにクマと一緒に花火観に行く絵面は悲しそうに見える。
いや、白雪さんなら普通に楽しんでくれそうな気はしますが。
しかし激昂してるかよちゃん可愛いな。

さて、その侘救は陸ちゃんと共に紡木茨に扮した人物を追う。
一般人に成り代わるならともかく、なぜわざわざ大量殺人犯だった人間に成り代わるのか?
その理由として、成り代わりやすかったからというものがある様子。
というのも、茨には紡木荊という双子の弟がいるという。
11年前の事件後ほどなくして行方知れずになっているらしく、確かにそれは成り代わってる可能性高いですな。

兄の茨は粗暴で小学校では頻繁にトラブルを起こしていた。
反面、弟の荊の方は内向的で引きこもりがちだったらしい。ほほう。
どうでもいいが、弟の荊(きょう)ってイバラとも読むんですな。親はどんだけイバラ好きなんだよ。

それはさておき、このニセ紡木はWCOが把握しているだけでも、2年間で31人も殺しているそうな。おやおや。
さすがにそれは驚きの数字でありますなぁ。
しかしそれはそうと、ラブシーンを目撃して赤くなっている陸ちゃんの姿があったりして、おやおや。いい反応だ。
まあ、祭りの日に暗がりに消えていく男女なんてね、そうなるのは自然って流れですよね。
陸ちゃんも侘救といることで周りからそのように思われたりしてるかもしれないですぞ。おやおや。

とはいえ、どうやら陸ちゃんはメガネさんこと白雪さんのことが気になる様子。
ふむ、白雪さんが侘救のことを想っているのは傍から見て明らかですしねぇ。
本人は言われるまで気付いてなかったってのはアレですが・・・

白雪さんの気持ち以外にも陸ちゃんは侘救のことも気にかかっている様子。

私から言うのもなんですが・・・あなたの感情は――悪人を殺すのに向きすぎている
お掃除人としては正しすぎるぐらい正しい心構えですが・・・わざと孤独になろうとしてるように見えるのです。

ふむ、さすがに同じ立ち位置にいるだけあってよく理解しているようですな陸ちゃん。
さて、白雪さんは侘救にとってどういう人であるのか。"大切な人"ではないのかと問う陸ちゃんでありますが・・・

白雪さんの気持ちに応えろという話であれば・・・僕にはできません。
かつて僕は"大切な人"を殺されました。悪人の手によって・・・
僕は今でもその気持ちに囚われている。
僕がお掃除人である以上、いつか僕も殺される日が来るかもしれない。
その時・・・白雪さんに僕と同じ思いを味わってほしくない・・・
僕は誰かの"大切な人"になってはいけないんです

ふうむ。大切な人を失う辛さを知っている侘救らしい意見ではあるか。
悲しくはあるが言いたいことは分かる。
絶対に殺されるようなことはないと言い切るほど青くはないのがまた悲しいところです。

――臥美は僕の"大切な人"だよ

侘救とは逆に、大量殺人犯であるニセ紡木は遠慮なくそんなことを口にしている。
11年前からずっとそう思っていたと臥美ちゃんに語る。
臥美ちゃんもそれは私も同じだよと言っているようですが・・・残念ながらその男は茨ではないんですなぁ・・・

2年前。荊が出所して帰宅。久しぶりに弟の荊と出会った時のこと。
ふむ、茨は割と弟想いの感じがありますな。
臥美ちゃんとの仲を気にしたりしているようですが、もしや当時から荊の方が臥美ちゃんのことを・・・?

さっきから「荊、荊」って誰のこと?僕は紡木茨・・・"茨"なんだけど

そう述べて、茨の喉を彫刻刀で切り裂く荊。
これはまた何というか・・・ヤバイな。

弟が兄に成り代わったのはやはり臥美ちゃんの心がそちらに奪われていたからでありましょうか。
双子ということを巧く利用したってことかもしれませんが・・・冷徹だなぁ。

さて、その危ない紡木荊に狙われることとなってしまう白雪さん。
臥美ちゃんは実際に気にしていなさそう、というか微笑ましそうにしているのにねぇ。

――よくも。よくも。あの眼鏡女・・・臥美をキズモノにしやがって・・・殺してやる・・・

ふむ。キズモノにされたのなら怒っても仕方が・・・なんでやねん。
やはりイカれた奴に理屈は通用しないってことでしょうか。

それにしてもかなり大っぴらに犯行に及んでいるのに何故今まで捕まらずにいたんでしょうなぁ?
警察が存在しないわけではないのは明らかですが・・・うーむ。
まあ、何にしても早めにお掃除しないといけませんわな。これは。



第29話 恋するふたり  (2014年 42号)


僕の臥美はいつだって優しいから、こんな奴でも笑って許してしまう。
でも大丈夫。君にたかる悪い虫は、全部僕が潰してあげる

過保護、ここに極まれり
イカれてる奴の身勝手な理論はこれだから恐ろしい。
とはいえ、今回は侘救以外にも陸ちゃんがおり、手数は万全の態勢。
しかし掃除人としての仕事なのにお仕置き人の眼帯をしちゃうのはどうなんでしょうか陸ちゃん。
ただでさえ浴衣という動きにくい格好してるというのに。

陸ちゃんがターゲットであるニセ紡木こと紡木荊と戦い、侘救は白雪さんを安全な所へ誘う。
さすがに殺し慣れているだけあってか、紡木荊の身体能力も結構なものがあるようですな。
陸ちゃんと正面から渡り合えるとは・・・!!
ん、あれ?陸ちゃんって成績優秀だし強いんだよね?何だかそのイメージは既に崩壊してる気はするが・・・

ともあれ、惜しい所で臥美ちゃんがやってきて戦いは中断。
現れなければ陸ちゃんは勝利していたかもしれないが・・・際どい所でしたかな?

ところで侘救の父が殺された時、犯人が握っていたのは彫刻刀だったとのことだが・・・まさか・・・

ここで荊の回想。
小学生にして不登校となった荊。
しかし久しぶりに学校に行ったときに自分をイジメっ子から守ってくれた臥美ちゃんのことが好きになったという。
そのことを兄の茨に告げる荊。
ふうむ、前にも茨は弟をイジメる連中をボコッたりしてたんですなぁ。
それで懲りないとはどれだけ学習能力のないイジメっ子たちだったのだろうか。

臥美ちゃんがイジメられていたのは荊を庇ったからか。
立派な行動であるのだが、それにより標的にされることもあるわけで・・・嫌な話ですわなぁ・・・
荊としては臥美ちゃんに会いたいのだが、クラスの奴らが怖くて学校に行けないらしい。ふむ。

じゃあもう、そいつら消しちゃうか
僕もあいつらの顔見飽きてきたところなんだ・・・

そう告げて、イジメを行っていた荊のクラスの連中への制裁を済ませて捕まった茨。
そして弟に対しては、あとはうまくやれよ!との言葉を残す。
ふーむ、血を分けた双子のためとはいえよくもまあ・・・

ある意味麗しい兄弟愛と言えなくはない。行き過ぎてる気はしないでもないが。
しかし、その兄弟愛も一方通行のものとなる。
その発端は・・・カウンセリングを受けていた臥美ちゃんの一言。

あの瞬間・・・自分の気持ちに気付いたんです!茨くんが好きってことに・・・!!

おやおや。これはこれは。
更に、いじめられてた茨の弟――荊を庇ったら次は私が標的にされ、すごく辛かったと述べている。
ふうむ。そうなると荊に対する感情は決して良いものではなさそうですなぁ。
これらのことを合わせて聞く羽目になった荊・・・いい顔してるな。

さて、その話を聞いているカウンセラーは辻先生。侘救の父親である。
辻先生は、臥美ちゃんのそれは恋じゃないと述べる。
ふむ。確かに救われたことによる一時の感情の高まりによるものと思われますが・・・どうなのだろうか?

ここで父親の話が出てきましたか。
しかしこの流れでどうして辻先生が殺されることとなったのだろうか?
茨に成り済ますことを考えた時に邪魔になると思われたのだろうか?気になるところですな・・・



第30話 邂逅するふたり  (2014年 43号)


もう少しというところで殺し損ねた陸ちゃん。
やはり彼女連れのところを狙うのは無理があったか。
まあ白雪さんが狙われていたわけだし、時と場所を選んでいる余裕はなかったわけですけどね。

それはそうと、自分が狙われたことを知った紡木荊。
やはりというか何というか、せっかくのお祭りも楽しめなくなった様子。そりゃそうよ。

狙いは僕か・・・?いや臥美かも・・・どっちにしろ・・・全員まとめて殺してやる

さすがに殺人鬼らしい紡木荊。
ここで逃すと色々と厄介なことになりそうである。
しかし臥美ちゃんが側にいる状態では狙うのは難しい。
何とか紡木荊単独にしたいのだが・・・

後をつけてるだけじゃ面白みがないという担当さん。
その言葉にそんなことないよと言い出す白雪さん。確かに侘救の後を長いことつけてた子ですものねぇ。それだけじゃなかったけど。
というのはさておき、後をつけるだけではなく勇気を出して話しかけて良かったという白雪さん。
その言葉をヒントにして行動に出る侘救。
つまり・・・堂々と姿を現して接触するという行動だ!!

臥美ちゃんと白雪さんは先程の事故で既に顔合わせ済み。
浴衣のことを謝ることで自然と接触が図れるって話ですね。
白雪さん単独ではなく侘救もやってきている。
その2人の姿を見て激しく動揺する紡木荊。いい顔しやがる。

ターゲットは彼女のいる手前、手を出せないはず。
直接近付けば隙も作りやすい。ターゲットが独りになったら小鹿さんに・・・
・・・それに、僕は本人に"確認"したいこともある。

やはり気になることがある様子の侘救。やはり父親の件ですかね・・・?

というわけで、4人で祭りを見て回ることとなりました。
侘救はいつものポーカーフェイス。白雪さんはいつも通りどこであっても侘救と一緒なら幸せそう。
何も知らない臥美ちゃんも楽しそうであり、一人、紡木荊だけが厳しい顔となっている。おやおや。

4人で花火を見に行くところで臥美ちゃんは白雪さんと共に身だしなみを整えに行く。
ふむ、これは都合よく一人の時間が出来ましたな。
このチャンスを逃すことなく・・・侘救は尋ねる。

萌芽小学校に勤務していた辻卓磨・・・覚えてるか?

その言葉を合図に前回の引きの回想の続き。
どうやら臥美ちゃんは毎週のように辻先生のカウンセリングを受けている様子。
そして前回、紡木茨のことが好きだと言っていた臥美ちゃん。週を経てもその想いは変わらない様子。
むしろ考えれば考えるほどその想いは募っていくようである。

臥美ちゃんへの茨へ向けた想い・・・それは毎週続いた。

窓の外でそれを聞いて打ちひしがれる紡木荊。
ショックなのに聞かずにいられないとはまた何ともはや。3か月も繰り返してるのかよ。
そんな日々を過ごしたためなのか、すっかり精神をやられた様子の紡木荊。
兄である茨を羨ましく思い・・・いっそおまえになりたいよと考える。

あっそうだ。僕が"茨"になればいいじゃないか
荊なんて必要なかったんだ。臥美には茨がお似合いなんだから。
僕は茨・・・そう茨――

なるほど。その想いにより、自分の手で入墨を彫ったわけでありますか。なんともはや。
そしてそれを完全にするためにも兄の茨をその手にかけたと。いやはやなんとも・・・茨も報われないな。

というわけで、紡木茨となった――思い込んだ紡木荊。
こうなれば臥美ちゃんが茨のことを好きといえば、それは自分のことを指していることとなる。
窓の外でのろけ話を聞くのも今までとは違い、陶酔した時間となる。ハッハッハ・・・
しかし、辻先生はこれは恋ですと語る臥美ちゃんの言葉を否定する。

君はあの日・・・人殺しの茨くんと一時的に時間と場所を共にした。
異常な状況下では人間の感情もまた異常を起こすんだよ。
ストックホルム症候群・・・君の恋はまやかしのものなんだ

冷静にそう告げる辻先生。
正しいのかどうかは分からないが、犯罪者との恋は悲恋になりそうだし、こう告げるのも間違いではないかなぁ。
しかし間が悪かった。本来ならば茨との恋は終わった方が荊としては良かった。
だが、茨となった今の荊としては臥美ちゃんの茨への恋が否定されるというのは・・・

というわけで、辻先生を恨み、襲うこととなった紡木荊。
ううむ、やはりこの男が父の仇でありましたか。
それにしても、それにしてもな理由だなぁ・・・
仇を目の前にした侘救。どのような行動にでるのか・・・気になるところです。



第31話 あるべきふたり  (2014年 44号)


身だしなみを整える際に白雪さんに質問する臥美ちゃん。もちろん内容は侘救のこと。
ようやく恋心を理解した白雪さん。好きな所を問われてあわあわする様子が可愛い。
まあ、出てくる内容はいつもの通りなんですけどね。やっぱりリコーダー舐めてたんか。

好きな所はそれこそ数えられないほどある。
その中でも1番をあげるとしたら、いつも人のために一生懸命なところかなと述べる白雪さん。なるほどね。

そんな侘救が父の仇を前にして怒りを見せている。
ターゲットではない人物の殺しはWCOのルール違反。
普段の侘救ならば控えるところであるがこれは・・・

僕の父さんを・・・僕のすべてを壊した人間・・・!!

まさしく殺してもなおあきたりぬ相手。
であるにも関わらず、当の本人は殺しに来た理由が大したことないと言い捨てる。
そりゃ臥美ちゃんが狙われるよりは良かったのだろうが、その言いぐさはなぁ・・・

というわけで、人目のつかない場所に移動する2人。
臥美ちゃんが戻ってくる前に決着をつける気のようですな。
侘救は担当さんの入った携帯を捨てる。完全にWCOのルールを破る決心をした様子。うむむ・・・

臥美ちゃん第一だからといって、あまりに身勝手な言い分の紡木荊。
その荊を殺すと決めた侘救。躊躇ない攻めで狙っていく。
が、さすがに場馴れしているせいか荊もなかなか戦える様子。何本彫刻刀持ってるんだ。

しかし絶対に殺すという覚悟は侘救の方が上だったようだ。
隙を作る為に投げた茨の彫刻刀を全く避けずに突っ込んでいく。
その結果、文字通り喉元に刃を突きつけられる形となった荊。勝負あったか。
だけどここで迷いを見せる侘救。
私怨で人を殺せばWCOから消される。それでも自分には失うものなんてないから問題ない。
少し前までは間違いなくそう思えていた侘救。しかし今は・・・

脳裏に浮かんだ白雪さんの姿。
その白雪さんは侘救を探そうとして臥美ちゃんも連れてきてしまっている。おやおや。
男たちの戦いを止めるためのとっさの判断とはいえ、白雪さんを人質にするとは・・・臥美ちゃんもやりおるわ。

こいつは僕の仇なんだと語る侘救。
臥美ちゃんには意味の分からないことだろうが、白雪さんはそれだけで侘救の父のことであると悟る。

ずっと見てたもん。辻くんのことならなんでも知ってる。
辻くんが・・・ずっと独りだったのも知ってる・・・
でもずっと独りで戦い続けたのも知ってる。
ずっと独りで――人を救ってきたのも知ってる・・・!
私も誰かのためにひたむきな辻くんをずっと見て・・・知ってきたの。
私の命とかそんなのどうでもいい・・・だけど・・・!
これじゃあ・・・私の知ってる辻くんじゃなくなっちゃうよ・・・!!

涙しながら、いつもの辻くんに戻ってと言う白雪さん。
どのような行動をしても動じないように思えた白雪さんでありますが・・・
そりゃ、侘救が正気を失っているのであれば話は違いますわな。
迷いを見せたタイミングでのこの説得はなかなか効果的な様子。侘救の表情が元のものへと戻っていく・・・

・・・白雪さんは間違ってる。僕が知ってる・・・誰よりもひたむきで誰よりも救ってくれる人は――白雪さんだよ

武器を落とし、微笑む侘救。
正気に戻ったのはいいけど、それはさすがに致命的でしたな。
容赦なく侘救の腹を切り裂いて来る荊。
うーむ、臥美ちゃんの前では攻撃できないかと思ったら・・・やっぱり危ない奴は予想し辛いなぁ。
果たして侘救は無事なのか?
陸ちゃんも向かってきているし何とかなるとは思いますが・・・さてはて。



第32話 大切なふたり  (2014年 45号)


紡木荊の凶刃に倒れた侘救。
投げた彫刻刀の傷は浅いようだが、やはり最後に切り裂かれた部分はヤバイらしい。病院へと運ばれる。
ふむ、この流れはどうやら紡木荊との争いは終わった後のようですな。
というわけで回想――

臥美ちゃんの前でも容赦のない紡木荊。
しかし当然そんなことは許容できない臥美ちゃん。
だが荊に言わせれば、これは今までも臥美ちゃんのためにやってきたことである。

黙ってたけど・・・あの殺傷事件以降もずっとキミを守ってたんだよ。
ほら・・・小学校にいたカウンセラーだって消えただろ?

おや、それを告白してしまいますか。
それを告白すると侘救に正当性があることを認めてしまうことになるのだが・・・
いや、それ以前の話がありましたな。
そう、それだと紡木茨が出所する前に犯行に及んでいたこととなってしまうのである。

あなたは一体誰!!?

やらかしてしまった荊。弁解は難しいでしょうな。
いや、もう弁解の機会が訪れることもないか。
最後まで自分は紡木茨だと主張しながら陸ちゃんに殺される荊。何ともはやでありますなぁ・・・

この後、臥美ちゃんは茨の死体が自宅で放置されていたことを知るのだろうか?
辻先生が危惧した通り、犯罪者との恋は悲恋に終わったわけであるが・・・これは予想外の終わり方ですわなぁ。
これから先の臥美ちゃんの人生が気がかりです。

さて、重体の侘救。
危険な状態ではあったが幸い手術は成功した様子。現在は昏睡状態ではあるが、すぐに良くなるとのことだ。良かった良かった。

侘救が助かったのは良かった。しかし責任を感じて涙する白雪さん。
自分があんなことを駆けつけたせいで、自分があんなことを言ったせいでこんなことになったのだと考えている様子。
うーむ、それはその通りであるけど、だからこそ侘救が変わらずにいられたわけでありますし・・・

胸が痛い・・・でも侘救くんのほうが・・・もっと痛いよね

思い悩んだ白雪さん。ついに意を決する。
貰ったぬいぐるみを置いて静かに立ち去る。さよならと心の中で告げて・・・

侘救が目を覚ました時、傍にいたのは白雪さんではなく陸ちゃん。
その陸ちゃんに、白雪さんが自分を止めてくれたのだと語り出す侘救。

僕は・・・あの時殺意の衝動に駆られて自分を見失っていました。
だけど・・・白雪さんの言葉が僕を救ってくれた。
ナイフを放した瞬間に・・・僕の殺意も放すことができたんです。
もし僕があのまま死んだとしても、きっと後悔はなかったと思います。
――でも僕が倒れた後も声が聞こえてきたんです。僕を呼ぶ白雪さんの声が・・・
こんな・・・僕のために・・・ずっと声をかけて・・・
その時僕は・・・白雪さんの"大切な人"になりたいと思った・・・

ほほう。そう思ってしまいましたか。それは何よりである。
陸ちゃんも素晴らしく可愛い笑顔で、なれますよと太鼓判を押してくれます。
しかしその前に大きな問題がある。せっかく侘救がその気になったわけだが、白雪さんはさよならを告げた後だったという。
ふむ・・・それを聞かされてしまっては大人しく寝ているわけにはいかないですよね、たすくん。

陸ちゃんからつい先程書いたばかりの白雪さん宅の地図を貰い、病院を抜け出す侘救。
うーむ、何だか一気に青春っぽい感じになってきましたな。
ずっと傍にいた大切な人の下へ、走れ侘救!!



第33話 共にあるふたり  (2014年 46号)


病室から飛び出し、白雪さんの所へ向かう侘救。
しかし女子寮に白雪さんの姿はなく・・・って寮住まいだったのか白雪さん。
そしてその寮にはかよちゃんも住んでいる様子。相変わらず賑やかで可愛い子ですなぁ。
筒川君はせっかくのチャンスを得たというのにそれを活かせなかったのか・・・まあ、幸せそうで何よりですわ。

白雪さんが帰って来るのを待っていられず、方々を捜し歩く侘救。
――白雪さんと一緒に来た公園。
黒金に捕まった時、白雪さんに助けてもらった廃墟。
動物園。黎明学院。
覚えのあるところを駆けずり回っている侘救。しかし白雪さんの姿はどこにもありませんでした。
そんな中、ふとおかしく思えてしまう侘救。不思議な気分でいるようだ。

いつもは白雪さんが僕を追ってたのに・・・今は僕が白雪さんを追う側になってる
ねぇ白雪さん。追いかけるのってこんなに大変だったんだね。
白雪さんは中学の頃からずっと――

その考えに至り、ようやく白雪さんの居るところ――卒業した中学校に行き着く侘救。
ウサギ小屋の側の、ウサギの墓の横に穴を掘って深く考えて混んでいる白雪さん。
何をしているのかと思ったら、侘救を忘れるために思い出の第二ボタンを捨てようとしていたらしい。
しかし決心がつかず、なかなか手放せない白雪さん。可愛いことですなぁ。

ともあれ、どうにか白雪さんを発見した侘救。
しかし当然白雪さんは侘救には接近できずにいる。
自分のせいで怪我をさせてしまったことを後悔している。きっとまた迷惑をかけてしまうことになるとも・・・
だから辻くんと離れないとと述べる白雪さん。侘救はそんな白雪さんを・・・抱きしめる。

もう離れないで。白雪さん

あら、これは男らしいですな侘救。
そして白雪さんの告白もしっかり受け止めたりする辺り、本当に男らしい。
まあ侘救も既に白雪さんの特別な人になりたいとか思ってたわけですしね。戸惑い無く受け止めますわ。

侘救が構わないと言ってくれたので、白雪さんも気を落ち着けることが出来た様子。
やれやれ、これで元の鞘・・・いや、それよりも親密な感じになったわけでありますか。

というわけで、侘救。白雪さんに、一緒にやりたいことがあると言って家に誘う。
ふむ、年頃の男子が女子と一緒にやりたいこと・・・それはもしや・・・!?担当さんもワクワクの展開だ!!
いやまあ、花火なんですけどね。ただの。
かよちゃんが冒頭で示した通り、花火大会を一緒に見られなかった埋め合わせをしようってことですな。

大人の階段うんぬんはさておき、花火でいい雰囲気になり影が重なり合う2人
おやおや若い者はいいですなぁ・・・ホッホッホ。

という話はさておき、次回感動の最終回となりました。
父親の仇の話も出ましたし、潮時といえばそうなりますかねぇ。
何はさておいてもこの2人には幸せになってもらいたいものであります。陸ちゃんにもね。



最終話 いつまでもふたり  (2014年 47号)


殺人鬼(♂)とストーカー(♀)の恋物語、ついにグランドフィナーレ!!!!!!
月日は流れて2人は同じ大学に進み、卒業後に結婚。丘の上の白い新居を構える。
更に数年後、白雪さんは子育てに奮闘。侘救は日本の秘密情報機関にスカウトされて第一戦で活躍。
更に数十年後・・・たくさんの子供と孫に囲まれて――2人仲良く死にました

おしまい

めでたしめでたしと付きそうな感じのとんとん拍子の物語。
いきなり何が語られてるのかと思ったら白雪さんの夢オチかよ。まあそりゃそうですわ。さすがに。
どうでもいいが、コウノトリが赤ん坊を運んできてくれる描写は白雪さんの素の認識なのか置き換えなのか・・・前者な気もするな。

実際は数十年どころか辻家の庭の花火の夜から1日も経っていない。うむ、先走り過ぎですな。
そこまで先走るより前に、今の幸せに浸る方が先でございましょう。
まあ、白雪さんにとっては幸せすぎて猛毒の様になっていたみたいですけどね。それで気絶したわけか。

突然悲鳴を上げる白雪さん。
何ごとかと思ったら侘救の部屋で寝ていたことに驚いたらしい。
入ったことのない部屋なのに内装や匂いでそうと気付く辺りが実に白雪さんらしい。
というか、かよちゃんは流石というか何というか・・・むしろ帰すなとか男らしすぎる。

いつでも部屋に来ていいと言われて嬉しそうな白雪さん。
そっかー。侘救も電気の紐でシャドーボクシングとかやったりするんだー
若者ならば誰でもやりますよね。超人的な身体能力があっても変わらないのだと安心する。

何はともあれ、白雪さんが幸せそうであり、侘救も嬉しそうな様子で何よりであります。
そんな中、白雪さんは問う。これから辻くんはどうするの?と。

父親の仇はいなくなった。けれども世の中にはまだまだどうしようもない人たちがたくさんいる。
となれば今WCOを辞めるわけにはいかない。規定の18歳までは続けないといけない。
もっと殺さないといけないのだ。最後まで

そう覚悟を告げる侘救。それを聞いて白雪さんはどうするのか・・・
いや、答えは聞くまでもありませんわな。侘救が離れてくれと願わない限り、白雪さんが離れるはずもないと。フフフ。

白雪さんとなら・・・最後まで頑張れる

いいパートナーを見つけましたなぁ侘救。
開始時はどうなることかと思った2人でありましたが、実に良い形に落ち着きました。良きかな良きかな。

さて、場面は変わってどこかの山小屋。
誘拐されたらしき少年が縛られて閉じ込められている。こりゃまさしく人生最悪の日ですな。
しかも攫われただけに留まらず、身代金3000万出すのを親が断ったと聞かされている。ううむ・・・これは辛い。

毎日僕は思ってた。なんでこんな世の中なんだろうって。なんで僕がこんな目に遭うんだろうって。
その答えが今日わかった気がする

一体少年は何を理解したのだろうか?
それは侘救がWCOに入った時と似たような気持ちを得たということなのだろうか?
危うい所を駆けつけた侘救に救われる少年。
そして既定の18歳を迎えた侘救は、自身が受け継いだナイフを少年へと手渡す。
ふうむ、こうして意志は受け継がれていくってことですかねぇ・・・

この後、この少年がどのような道を歩むかは分からない。
道を踏み外すかもしれないし、悪人に返り討ちにあったりするかもしれない。
けれども、進むべき道の選択を示すことは出来たわけだし、後はもう少年次第ですわなぁ。
彼にも願わくば白雪さんのようなパートナーが現れますことを願います。
いや、さすがに白雪さんレベルの奇人はそうそう現れないとは思いますが・・・うん、願うだけはしておこう。

というわけで、思春鬼のふたり完結であります。
主である2人が幸せになれたのは良かった。凄く良かった。
けれども、他の面々がどうなってかも知りたかったところですなぁ。
陸ちゃんは、銀華は、担当さんはササッと少年の方に行ったようでありますが。

最初のうちは少し世界観、というかWCOの規定や存在に戸惑ったりはしました。
しかし黒金先生などの犯罪者たちが出て来てから一気に物語が深くなり、楽しくなった気がします。
最近では終わるのが残念な作品となっていました。はい。
反転邪郎先生の次回作に期待しております!!



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