週刊少年チャンピオン感想

週刊少年チャンピオン感想TOPに戻る  作品別感想INDEXに飛ぶ

2013年 1〜10号 2013年 11号 2013年 12号 2013年 13号 2013年 14号 2013年 15号
2013年 16号 2013年 17号 2013年 18号 2013年 19号 2013年 20号 2013年 21〜30号


2013年 20号


・バチバチBURST
大相撲五月場所九日目。
王虎と天雷。次代を担うと言われる男たちの激突。事実上の幕下優勝決定戦が始まろうとしている。
虎と雷の激突に土俵が揺れるぜ!!

この一番はさすがに親方衆の注目も高い。
十文字親方としては組ませなければ技で王虎。ガップリ組んだら力で天雷と見ているらしい。

虎城親方「あぁん?」
十文字親方「あっ・・・いや・・・天雷はないですな・・・」

相変わらずな様子ですなこの人たちは。
虎城親方としては天雷の評価ってどんなもんなんでしょうか?
直接の批評は聞いたことがないが、幕下で誰が止められる?みたいなことは言ってたしなぁ。
いや、単に天雷という存在を知らずにいただけかもしれないな。
息子と空流部屋以外の力士のことはほとんど気にしてなさそうだし。

力士たちにしてみれば関取衆も含めて注目の一番。
しかし観客としてみればまあ幕下の一勝負くらいの認識なのか、満場御礼となるほどの入りではない。
そして観客は王虎の応援の声が多い。逆に力士が応援するのは天雷。そのイケすかねぇ顔に一発かましたれ!!とのこと。

マスコミとしてみれば天雷が勝利するのもおいしいのではなかろうか。
ルックスよし、性格よし、怪力による迫力の相撲で派手さもある。
爽やかな男なので相手を下げるようなことも言わないし大相撲協会的にも安心。ファン受けしそうな男だ。
もっとマスコミはこの男を盛り立ててもいいのではなかろうか・・・!!まあ、この一番で勝利したら大持ち上げしそうだがね。

土俵上で対峙する2人の怪物。
王虎は常松戦の時のようなニヤついた表情はないし、鯉太郎戦の時のような殺気もない。真面目な表情だ。

イメージと違う・・・鮫島戦での殺気がない・・・
・・・面白くないな・・・それじゃ・・・

手をついて全身から闘志を噴出させる天雷。ピリピリとした気迫が王虎の頬を叩く。
それを受けて王虎。狂気の笑みを浮かべ、同様に闘志を噴出させる。ビリビリ。
2人の放つ異様な気迫に観客たちも黙り込む。いよいよぶつかる時が来たようですな・・・!!

固唾を飲んで見守る力士たちの中で、一人残念そうな思いを抱いているのは田上さん。
未だに王虎がブタフグを使って天雷の片目を潰したものだと誤解している様子。

そこまでして勝って・・・嬉しーのかよ王虎・・・

田上さんの感情はさておいて、いよいよ始まる大一番。
行事の声と共に飛び出す2人。ものすごい音を立てて巨体の怪物同士が正面からぶつかる!!
この最初の激突を制したのは天雷。さすがに怪力の異名をとるだけある。力ではやはり上か。
最初の激突で怯んだ王虎にさらにぶつかっていき、押し下げる天雷。このパワーには石川も思い出し焦りの表情。そして常松は――

・・・!!ウソだろ・・・あの王虎が幕下相手に・・・
これがプロの世界だっていうのか・・・?ふざけんなよ・・・

なんだか大焦りの常松。え?常松は天雷のことは研究していなかったんですか!?
大森海さんのことはあれだけ研究し対策をとっていたのに・・・
自分と当たる力士のことだけ直前に調べまくるのが常松スタイルだったということなのだろうか。
それか王虎を基準にしてプロの力士というのを見ていたのかもしれない。
自分と王虎はほぼ互角。王虎で楽勝な幕下なら自分も余裕だなとか思っていたのかもしれない。
そしてその王虎が苦戦する天雷の姿を見て慄いたと・・・辻褄は合うな。
王虎と常松が互角という認識自体がそもそも間違いだと思われるが。

序盤で王虎を圧倒する天雷。これには親方衆も驚きの色を見せる。
特に虎城親方はいつも通りの大焦り。毎回毎回表情を大きく歪ませて大変ですなぁ。

このまま天雷が力で押し出す。
かと思ったが、王虎はすかさず天雷の左手をおっつけで殺し勢いを止める。
そうしておいてから、強引におさえていた天雷の左腕に力を込める王虎。凄い馬力で天雷の状態が揺れる。
思いっきり横から投げ飛ばそうという判断であろうか?いや、これは崩しだけである。
本命は相手の動きを止めてからの・・・左の小手投げ!!

タイミング的にはバッチリ。虎城親方も入った!と確信する。
しかしここでどうにかしてみせるのが怪物である。
自身の右腕を絡めようとする王虎の左手首を左手で掴む天雷。そのまま強引に引き抜く!!
当然、テコの原理で投げる小手投げが行えるはずもない。
逆に捕まれた左腕がミシミシと音を立てるハメになった王虎。すかさず懐に入って難を逃れようとする。

まさかいきなり王虎必殺の小手投げが敗れるとは。これが技を圧倒するパワーというものだろうか。
王虎も全身から汗を吹き出し必死な形相となっている。常松戦の時のような余裕は見受けられない。

どうなってんだ・・・真っ向勝負じゃねーか王虎・・・

驚愕の田上さん。それに説明するかのようにブタフグが寄ってくる。

ふんっ。カッコつけっちゃって・・・わざわざ俺が片目潰してやったのに・・・ガッカリだよ彼には・・・
狙えばいいんだ・・・躊躇なく・・・所詮はそれをしないことが美徳とか思っちゃってるカスだったか・・・

おっと。いきなり自身の単独犯であったことをバラしてますねブタフグ。
これは田上さんとしては誤解が解けるいい流れである。嬉しいことだ。
だが、ブタフグの次のセリフでそういう考えを持つ余裕もなくなる。

負けるよ・・・王虎ちゃん
俺は土俵で天雷ちゃんと見合ってるんだよ〜〜わかるさ・・・間違いなく天雷ちゃんだよ。

ブタフグの言葉を受けてというわけではないが、天雷がその怪力をいかんなく発揮する。
ガップリ組んだ状態で王虎のまわしを取り、吊り上げる!!
このまま土俵外まで持っていく気であろうか?さすがにそうはさせじと王虎も動き出すだろうが・・・

一進一退の攻防が続く怪物対決。
天雷がきっちり王虎と互角であると分かるように描かれていて嬉しいですなぁ。
片目が潰れていなければ王虎も立ち合いで正面から向かうようなことはしなかったかもしれないが・・・
でも、そういう手段を選ばせるという時点で実力が伯仲しているのは分かるというものですわな。

小手投げは敗れたが、王虎は技が豊富である。
それに勝負が進んでもっと弱らせてからなら決まる可能性はあるわけですからねぇ。
まだまだどう転ぶか分からないこの一番。
ブタフグの言葉のせいで逆に王虎の方が有利になった気はしないでもないが・・・どうなるか?楽しみな戦いである。

・弱虫ペダル
異色のカードが実現。
大阪の草レース場で対決と相成った鳴子と御堂筋。
1周600mのレース場を10周の計6km勝負が始まろうとしています。

けど、ただ勝負するだけじゃあオモシロクない・・・賭けようか!?何か、大切なモンを!!

相変わらずそういう賭け事が好きですね御堂筋君。
まあ、自分を追い込むには有効な手段であるのは間違いないけども。

全国1位を取った総北のスプリンター鳴子。
そしてあの最速男の新開さんをスプリントで下した男、御堂筋。
この対決には周りの観客も沸きまくっている。そりゃあそうでしょうな。
新開さんの件を見る限りやはり御堂筋君有利という予想がされるか・・・?

エエわ・・・相手が誰であっても、これはワイの中で決めてたことや。
次の勝負で勝ったらスプリンターとして走る。負けたらスプリンターをやめるわ!!

本気の目でスプリンターの座を賭けてきた鳴子。紛れではないことは御堂筋君にも伝わる。
それを聞いてなんだか嬉しそうな様子を見せる御堂筋君。キモォ!!

アホやこいつ。本モンかけてきた!!
けど・・・そや・・・そういう・・・本気の勝負の中でしか純粋なモノは生まれない!!
ええよ!!久々や。久々に高なるわ・・・ボクが求めていたのはこういう――削り合いや!!

勝負!と行う前に、御堂筋君は同じ京都伏見の水田、山口の両名を呼び寄せる。お前らも来てたんか。

この勝負、ボクが負けたらァ、キミタチィは来年のインターハイ5人で走りや・・・
ボクは全力でぇ、黄色いジャージでも着て3日間・・・王者ソーホクゥのサポートするからァ!!

な、何を言い出すのだこの男は!?
上は黄色い総北ジャージで下は紫の京都伏見ジャージだと?そんなアンバランスが許されると思っているのか!?
いや問題はそこではない。御堂筋君はあんまり黄色とか似合わないですよね。いや、そこでもない。
試合より前の遭遇戦で来年のインターハイという大舞台の結果に関わるようなものを賭けるとは・・・!?
しかし、よく教育されているのか、水田、山口の両名はこれを了承。
インターハイ3日目の朝では生意気な口をたたいてましたのにねぇ、水田君。再教育でもされたのか?

モチロォン。そんなことしたらアタマ割れそうになって死にそなるからせーへん。ここで勝ついうことや!!

自分を追い込むにしてもやりすぎな気がするが、そういう所が純粋なんでしょうな。石垣さんもそんなこと言ってた。
まあ、万一負けてサポートに回ってもそれはそれでよし。
何故なら最後まで王者と一緒に走れるのだから最終的にゴール直前で追い越せばいい。
サポートするとは言ったがゴールを狙わないとは言っていない!!とか言って。

そういえば御堂筋君、インターハイが終わった後かなり長いこと眠ってましたよね。舌だしたままで。
あれは次の戦いに向けて体を休ませていたということらしい。
魂を運ぶ器がボロボロでは何もできないから、とのこと。

おかげで回復した。じわじわ回復。今じゃ前以上に万全や!!

というわけで、お互いの賭けるものも提示したことですし、十周勝負のスタートであります。
にゅうるんと首を突きだした御堂筋君。脚をぶるんと震わせて開始早々からいきなりの加速。
相変わらずのキモさ・・・だが速い!!
その加速のままカーブに突っ込む。あんな速度でツッコんだら――落車!!と心配する観客。しかし――

落車はしない!!あいつのコーナーは・・・全速力ツッコミからの――ダイブバンク!!

地面にダイブするかのように身体と車体を傾ける御堂筋君。
ペダルがアスファルトをこすり、顔を地面に極限まで近づけて曲がる。
このカーブの凄さが御堂筋君の本領でありましょう。
どうでもいいが全速力ツッコミとか鳴子が言うと別の意味に聞こえてしまって仕方ない。
あいつの持ち芸は・・・全速力ツッコミからの――ダイビング土下座!!とか言い換えても違和感がないから困る。

カーブで引き離される鳴子。しかしそれで終わる男でもない。

(速い!!一流!!けど、ワイが引き離される?そんなジョーダンは)
ヨシコちゃんじゃい!!おるぁああああ!!

猛烈なスプリント。直線での加速で開けられた差を詰める鳴子。
どうでもいいが、ヨシコちゃん以降だけ口にされても困るんですが。誰だよヨシコちゃん!?そいつアンタのなんなのさ。

というのはともかく、2人の勝負は早くも白熱している。
普通の選手がコースを1周している間に2周してしまうぐらいの速さ。
これにはさっきまで勝負していた柿本、大粒の2人も驚き。鳴子、オレたちの時は手抜いてたのか!!
いや、鳴子はそういう男ではない。光るのに見とれてて力が抜けたりはしてたが、手を抜いたりはしていない。

お互いに引きあっとるんや。実力を・・・闘う魂を。

そう述べながら現れたのは・・・京都伏見の3年、石垣さん!!
ま、まさか・・・まだ引退していなかったというのか石垣さん!?
総北の3年生たちはもう完全に引退した様子だというのに、未だにジャージを着て遠征にまでついていきているとは・・・
実は大学なんて勉強しなくても受かるぐらいに優秀だったとか!?
それとも実家の家業を継ぐことに決まっているから余裕があるとかそういうことなのだろうか!?留年ではないと思う。きっと。

鳴子くんとのこの勝負で次のカラをやぶるか御堂筋!!

さらなる御堂筋君の成長を見届けようという気持ちがあるんでしょうかね、石垣さんには。
ふうむ、これは勢いで京都伏見の現状の体制と今後の様子が描写されそうですな。楽しみだ。
勝負の方は・・・正直賭けたものに差がありすぎましてなぁ。
悩んで揺れているスプリンターの座についてと来年大舞台でのチームまるごとの勝利の座。天秤が片方に傾き過ぎである。
まあ、御堂筋君がどのようにカラを破るか楽しみにしましょう。
たぶん頭で叩き割り、カラを噛み破りながら出てくると思われる。いや、物理的な出方の話ではなかったか!?

・毎度!浦安鉄筋家族
いきなりの銭型のとっつぁんネタはそういうわけでありましたか。
ううむ。馴染みのある声優さんが亡くなられるのは切ないものがありますよ。本当に。

しかし、銭高先生は何故敗れたらヨーロッパに行くのであろうか。

・実は私は
狼男がやってくるかと思ったら狼女がやってきた。
驚きのあまりセンターカラーだってもらえて当たり前というものである。いい勢いだ!!

ともかくイカつい♂が女子に大変身して呆然とする朝陽。そらそうよ。
それを見た獅穂さんはいきなりの告白を開始。

そう。実は私は・・・今ノーブラなんだよねー。葉子貸してくんない?

モゾモゾと葉子さんの胸元に肩口から手を突っ込んでそうのたまう獅穂さん。何コレえらくエロイ。
そりゃあ朝陽が鼻血を噴出してのけぞるのも仕方ないって話でありますよ。全く。

ひと悶着はありましたが、夜遅くに立ち話もなんだしということで葉子さんの家に移動。
朝陽と、セクハラして葉子さんに叩かれた獅穂さんの3人で一つの部屋に。ほほう・・・

いやー悪い悪い。獅狼のバカにはいつもブラしとけって言ってんだけどさ。
いつ月見て元に戻るかもわかんないんだし

ってそれはいつ月を見て男になるかもわからないってことじゃないですか。なんと恐ろしいことを・・・!!
でも服を着る時間に獅穂さんの状態だったら間違いなく着けてくるだろうなぁ・・・おぞましい!!

今日も葉子さんの部屋は片付いている。またクローゼットに押し込んでいるんでしょうな。
って何ですかそれは?遊園地で遊んだあと朝陽を家に招くつもりだったというのですか?まさか・・・!?
いや、藍澤さんも一緒の予定だったから共に招くつもりだったのかもしれませんがね。

獅狼と獅穂さんは完全に別人格であると葉子さん。あと痴女だから気ぃつけてなと助言。
ふむ、気をつけろと言われても痴女相手にどう気をつけたらいいものか・・・否定しないハッキリした痴女ですし。
セクシーなポーズで女かどうか確かめて来るとか言い出してくるし。
・・・何なのこのエロイ人は!?そりゃ葉子さんもスリッパでツッコムさ。スパァン。

獅穂さんに迫られて思わず背筋が伸びる朝陽。若い若い。
それを見てぐぬぬぬとなる葉子さん。思わず獅穂さんとは逆側の朝陽の横へちょこんと座り込む
・・・な、何なのこのカワイイ行動は!?そりゃ朝陽も思わず白神さんとさん付けでツッコンでしまうわさ。

な・・・何なんだこの状況は・・・さっきから何が起こってるんだ!?
わかんないけど嬉しいような胃がキリキリ痛むような・・・

ぬぬぬぬぬぬと怒りのオーラを放つ葉子さんがとてつもなく可愛らしい。ヤバイっすなぁ。
男としては嬉しくはあるが辛くもある厳しい状況。どう耐えるのか朝陽!?とりあえず話題を変えるのが最適ですかね。

獅穂さんはどうやら狼男になっている間も意識があるらしい。
だけど逆に獅狼の方は獅穂さんの姿の時の記憶はないらしい。
まあ、自分の身体が痴女として動き回ってる記憶なんて無い方がいいかもしれませんがね。
今だと朝陽に迫っている場面を見て悶えることになるわけですし。
でもその前だと葉子さんの胸元をさぐっている場面を感じることになるんだよなぁ・・・メリットもデメリットもでかいな!!

どうやら主人格は獅穂さんの方にあるらしい
多重人格の場合、主人格と呼ばれる者は他の人格の時も意識があるというが、そういうことなのか。
それで元に戻ったという表現が使われるわけですね。
なので獅狼が活動していた時も獅穂さんの意識はあった。朝陽が強引に顔を掴んで振り向かせたことも感じていたわけだ。

・・・ねぇ。もっかいやってみせてくれない・・・?

顔を近づけ、左手で頬に触れ、右手の指先で朝陽の下唇をつつきながらそうささやく獅穂さん。
この人、狼男の時なんかよりよっぽど狼なんじゃ・・・!?

朝陽がそう思うのも無理はないですやね。獅狼ももっと狼らしい行動に出るべきですよね!!漢らしくさ。

朝陽が獅穂さんに遊ばれているその反対側。背中の方ではスススと葉子さんが近づいてきている。ぬう、逐一カワイイことをする。
が、その後の行動はなかなかに酷い。
どうやら獅穂さんは写真の月を見ても変身してしまうらしい。用意のいいことに月の映った写真を獅穂さんに見せる葉子さん。
ってこの場面で変身するってことは、朝陽と獅狼が目の前で見つめ合うということになるわけで・・・

獅狼「なっなんじゃこりゃあああ!?」
朝陽「ひっひぁあああああああ!!?」

そりゃ悲鳴もあげますわな。双方。何が起きたのか考えたくないという獅狼の気持ちもよくわかる。
ともかく、自分の身体に戻った以上、獅狼としては葉子さんを連れ戻さなければいけない。
迫り出す獅狼。葉子さんすっかりそのことは忘れていたみたいですなぁ。

仕方ないので獅狼にも写真の月を見せて元に戻す朝陽。
組み付かれて危ない所であったが、どうにか間に合ったみたいですな。ん?組み付かれて・・・

んー黒峰クンったらダ・イ・タ・ン。鷲掴みなんて・・・!!

ちょうど獅狼の胸を押さえながら元に戻したものだから、そりゃあこういうことになりますわな。
不可抗力とはいえ思わぬ状況に本日2回目の鼻血となる朝陽。

くっ黒峰君のスケベ!!エッチ、変態!!このっ・・・このエロ峰君!!

事故であろうが何であろうがいい思いをしていることに変わりはありませんし、葉子さんに責められるのもやむを得ない。
しかし慌てたせいで写真の月を再び獅穂さんに見せてしまう朝陽。何やっとんエロ峰君!!

獅狼が気を取り戻すと、目の前には鼻血を噴出した朝陽の姿がある。これは一体・・・

キ・・・キサマァ!!
しっ獅穂に何しおった!?獅穂の体はのぅ、己の体でもあるんやぞ!?やっぱり何かしよったんか!?己の体にっ!!

泣いて暴れる獅狼。気持ちはわかるがそんなだからキバ以外は狼らしくないと言われてしまうのですよ。
まあ、自分の体が知らないうちに男に触れられているというのは想像したくない話であるのは確かですが・・・
上に跨って胸ぐら掴んで詰問する獅狼。そんな状態で舞い降りる月の写真を見てまたもや元に戻る。
はい、この状況で獅穂さんに戻るということは――

んー?これはこれは・・・据え膳食わぬは女の恥。いっただきまーす。

そのまま覆いかぶさって来る獅穂さんでありましたとさ。もう、色々と厄介ですなこの痴女はよぅ!!
というか、やはり月を見ることで変身のOFF/ONになるんですなぁ。
そこは予想通りだったが、おかげで簡単にカオスな状況が生まれることとなってしまいましたよ。面白い!!

ともかく、今は痴女を止めないといけない。あかん、あかんよ!?と葉子さん。
そんな葉子さんに対し、獅穂さんはこう述べる。

何がどう「あかん」なの?

おっと、これはいい質問でありますね。葉子さんも何で自分がそんなに必死になって止めているのかは分かっていない様子。
朝陽には藍澤さんというええ人もいるしという理由づけをしていますが、本当にそれだけかな?
獅穂さんは胸を押し当てて(!?)朝陽を黙らせて話を続ける。朝陽はこれで鼻血3回目か・・・キュー。

・・・葉子、あのさ。ホントにそれだけ?「あかん」の理由って。

重ねて尋ねてみるが葉子さんは戸惑うばかりでありました。
ふーむ。やっぱりこの子はとことん鈍い様子であしますなぁ。

えっ!?鈍ないよ!?むしろ鋭いし!!

どの口でそんなことを言うのかこの子は。やれやれ。

・・・鈍いよ。昔っからね。他人の気持ちにも。自分の気持ちにもね

さすがに幼馴染。いいことを言いますなぁ。
同じ年齢のはずだけどなんとなくお姉さんのような印象を与えてくれる獅穂さんでありました。
落ちついた様子で見せる笑顔とかは非常にいい感じでありますのになー・・・痴女なばかりに色々と残念なことに。

というところで帰ると言い出す獅穂さん。
このまま泊まっていて獅狼に変身するとまた面倒くさいことにはなるだろうし、その判断は間違いではないでしょうな。
それに、土産も手に入れているみたいですし。
手に持った葉子さんの下着を振り回しながらご満悦な様子の獅穂さんでありました。何をしとんねん、このエロ狼!!
というか、葉子さんのこの柄は・・・ク、クマさん・・・?増田ヒロインらしいということなのか、これが・・・!?

てな感じで翌日はボロボロな感じとなった葉子さんと朝陽。
楽しく過ごした遊園地の思い出も吹き飛ぶくらいの台風でありましたな。
幼馴染が迷惑をかけたと申し訳なさそうな葉子さん。まあ、朝陽の幼馴染も迷惑かけてるしそれはお互い様だ。
まあ、何はともあれ帰りはしたことですし、当分の間は平和なはず。
そんな風に考えていたときが2人にもありました。

この度、転校してきました。紫々戸獅穂でーす。痴女なんでヨロシクー

あっさり転校してきやがったー!!
しかもこの自己紹介。うーむ、なんという強者であろうか。岡ですら引いているわ。

というわけで、ヒロイン(痴女)が追加となりました。えらい文言だなコレ。
いやでもしかし、楽しいことには違いないですけどね。
獅狼はアホの子だが、獅穂さんは痴女なだけでそんなにアホではない様子。痴女なだけで。
うーむ。獅狼が漢というのに拘るのは主人格が痴女ということの裏返しだったりするのかなぁ。大変だねカレもさ。

葉子さんの父から依頼を受けたのは獅狼の方なので獅穂さんとしては関係ないという様子。
では何故転校までしてきたのだろうか?面白そうだからか。まさかそんな単純な・・・あり得るな!!
とにもかくにも楽しいことになりそうなキャラの追加であります。みかんや藍澤さんとの絡みも楽しそうだ。
しかし、当然の如くスカート着用とはな・・・おぞましいことになりそうやで!!

・真・餓狼伝
文吉の父である久右衛門と文吉の通う小学校の担任が立ち話。
久右衛門としては文吉の学校での様子が気になるみたいである。親心ですなぁ。

うーんそーですな――たとえば今日でしたら・・・
漢字の正中線、人中、鳩尾、経絡などの「読み方」や「意味」を質問してきましたな。

それは、人体の急所!!
学問の徒というにはあまりに殺伐とした単語ばかりである。
医者志望だとしても人中なんて普通は意識しないっしょ。

他にも"力学"にまで関心があるようで、支点・力点・作用点・・・もう「テコ」を理解します
いやはや九歳にして末恐ろしい・・・

力学。テコの原理。柔術に置いては、特に関節技を決めるのには必要となる概念だ。

まさ・・・か・・・文吉・・・!?

久右衛門の懸念はまさに当たりである。
文吉が家に籠って読んでいた書物。教室に居残ってまで熱心に読みふけっていた書物とは秘伝書。
丹水流秘伝之書と題された書物である。ほほう、これは・・・

そんな文吉にケンカを売ってしまう華族の子息。
取り巻きが数十人たむろする中で文吉に対し丹水流"無双の武"見せてみろよとかのたまってしまう。

・・・本当に、いいの?僕が"武"を・・・使っても

なんだか可愛い様子の少年文吉。
しかしそこから繰り出されるのは紛れもなく無双の武。
柔を使えば相手の少年の体は軽く反転する。
子供相手にはなかなかえぐい落とし方であるな。脳天からいかなかっただけマシではあるが・・・

武道って・・・武道って・・・

実に楽しそうな文吉。
これまで書物だけでしか知らなかった武道の扱いを身を持って体験している。
秘伝とまでされている技術を学び、それがスムーズにできるっていうんだから楽しくないはずがないですわな。

小学校の女子が急いで先生を呼ぶために走っている。
ちょうど先生と一緒にいた久右衛門は女子から話を聞き、急ぎ現場へと駆けつける。

いかん。いかんぞ文吉ッ。丹波の血、鬼神の血は・・・ワシで終わりじゃ――

ボッコレと言われた自分のみが生き残った。それにより丹波という鬼神の血筋は武を捨てることとなる。
そう覚悟していた久右衛門であったが、息子には思いもよらぬ才があったらしい。
駆けつけた久右衛門が見たのは、累々と横たわる少年たちの姿。そしてその中央で気持ちよさそうに空を仰ぐ文吉の姿。

・・・これが丹波の血か・・・

驚愕を隠せない久右衛門でありました。
うーむ、本当に九歳とは思えない技のキレである。まさに末恐ろしい。
果たしてこの才を見た久右衛門は今後文吉をどのように育てようとするのか。
まあ、大きくなった文吉を見る限り、武の道を歩ませるようになったとは思うが・・・
久右衛門と嘉納治五郎の関係や2年後の交流会など色々と楽しみな回想になってきましたな。

・あまねあたためる
近頃は不審者が増えて物騒な世の中となっている。
かよわい女の子としてはそういう緊急時にどうするかは常に考えておきたいところでありますな。
自分の身を守るとした場合、それなりの技量が必要となって来る。
どこかにいい護身術のコーチでもいないかなと言い出す美穂ちゃん。
そんなタイミングで何者かに襲われて姉に助けを求める保くんに出くわす。

特訓中に逃げるとは・・・殿方として恥を知りなはれ。お仕置きどすぇ!

何かと思ったらいつものように花ちゃんにしごかれていたんですな。
あまねちゃんとしても痛い目にあわされた相手ですし、触らぬ神に祟りなしと逃げ出そうとする。
が、それを押しとどめようとする保くん。裏側から片足タックルだ!!

まぁ保。いつの間に筑苗流臥制術「朽花倒し」を!?

朽木倒しならぬ朽花倒しでありますか。花ちゃんなだけに。
しかし筑苗流臥制術とはまた大仰な命名を・・・
たけにテイクダウンを奪ってからの攻撃が多いと思ったらそういう流派でしたのね。

花には夢があるんどすぇ。愛する人にすがり助けてもろて、お姫様だっこ・・・

そいつは少女らしい素敵な夢でありますね。
まあ、強くなるのは悪くないと思いますし、保くんも少しはやる気を出してもいいかもしれないな。

美穂ちゃんは迂闊にも花ちゃんに護身術をコーチしてもらおうと言い出す。それはまた迂闊!!
結果はいうまでもなくマウントを取られて殴打されることとなる美穂ちゃん。
うーむ、さすがは花ちゃん。すべては実戦から学べということであるか!!

花には狙いがあったんどすぇ?
愛する人の前で弱みを見せ、助けてもろてお姫様だっこ・・・

ね、狙いは分からないでもないが・・・それで圧勝してしまってどうする。
続いてあまねちゃんに襲い掛かる花ちゃん。
前に敗れているだけに、この方なら花を倒してくれて、泣くほどしばいてくれて、そして保くんに助けてもらえる流れに!!と考える。
まあ、当然結果はその逆になるわけでありますが。基本的に強いわけではないからねぇ、あまねちゃんも。

弱すぎや!あんさんら襲われたら瞬く間にアレどす!

アレって何がどうなるんどす?いや、詳しく説明されても困るが。
倒れ込みながらこっちは素人なのにと抗弁するあまねちゃん。
それに対し、花ちゃんは新技を繰り出す。
相手の片足に縋り付き、自身の足を相手の股間に叩き込む。これぞからくり按摩弐式!!
旧式の大きい相手には届かないという弱点を解消した改良型だ!!
しかし相手はうつぶせになっているのだが、それで急所を突くことはできるのだろうか。踵に力を込めているのかもしれない。
というか、泡を吹くほどの刺激とはどんな威力だ!?

あまねちゃんが酷い目にあったところで頼もしい助っ人が現れる。康子ちゃんだ。

ボロボロじゃない!暴漢にでも遭ったの?

もし本当に遭ってたとしたら、そんなに簡単に尋ねていいものであろうか・・・?
その疑問はさておき、暴力行為にあったのは間違いない。相手は漢じゃないけどね。

康子ちゃんはどうやらまた例のアクションスターの映画を見て身体が疼いている様子。それでそんな恰好でランニングですか。
そんな康子ちゃんを見てただならぬオーラを感じ取る花ちゃん。さすがに武の心得がある子には分かるのか。
というわけで、この人なら・・・!と思い挑もうとする花ちゃんでありました。

ヤッ子はん!立ち合いが所望。いざ!

武人らしい申し出である。
しかしその心意気は武人らしくない。手心を加えるのでピンチを作ってもらおうという考え。
そしてお姫様抱っこの夢を、という考えであるが――相手が悪い感じですな。

花ちゃんお得意の片足タックル。それを受けてもビクともしない康子ちゃん。
片足でタックルを受けておきながらもう片方の足で蹴りを放ったりしている。これは怖い。
メガネをはずし、髪もほどいての完全な臨戦態勢にまで移行してきましたぞ!!

アカン。手抜きが死を意味する相手どす

強敵との邂逅に汗が噴き出す花ちゃん。
この相手はひとりではどうにもならない!!ん?これぞまさに・・・ピンチどす!
理想通りのピンチを見つけた花ちゃんは保くんに助けを求める。
うん、いや、無理でしょこれは。保くんが加わったからって何がどうなるってもんではないわい!!

な・・・なんでなん?花はただ・・・ただっ・・・!お姫様だっこして欲しいだけなのにぃー!

康子ちゃんの突きを交わして上体に飛び移り、足を相手の左腕に絡めて封じる花ちゃん。
そしてそのまま両腕で相手の顔面を締める!!おぉ、骨がぎしぎしとなる見事な絞め技だ!!
まあ、極められている相手の右腕はガラ空きなので首筋を叩かれて倒されてしまったわけでありますが。

いい勝負であるがやはり体格の差か。康子ちゃんに軍配が上がった強豪対決。
あまねちゃんたちも、とりあえず私たちはヤッ子がいれば大丈夫かなと満足のいく結果。
康子ちゃんは今更ながらとぼけようとするが、もうとぼけようがねーだろ、コレ。
諦めて自分の趣味をさらけ出し、学校でも常にその状態でいたらいいと思います。生徒会長は怖がるかもしれないが。

さて、KOされた花ちゃん。
ひとりでは立たれへんと側に立つ保くんに手を伸ばす。だっこして欲しいんですな。
でも保くんはその願いを叶えて上げる気はない様子。
まあ、お姫様だっこからあんな絞め技に移行される様を見せられたらそりゃあなぁ・・・

いけず―――――!!

しょうがないのに無理やりお姫様だっこ締めを保くんに敢行する花ちゃんでありましたとさ。
うん、夢が叶ってよかったですな!!いやいや。

うーむ、保くんが強くなるにはまだまだ時間がかかりそうでありますなぁ。
花ちゃんももう少しアメとムチを織り交ぜながら特訓した方が・・・何がアメになるかはよく分からんな。実際の所。

・囚人リク
田中一郎の参戦を賭けた死闘が激しさを増している。
柱にまで年甲斐もなくタイマンを仕掛けたなんて書かれてしまう田中一郎が少し可哀想。
その上レノマさんになんでタイマンを張ったのかと尋ねてこられる。
それで俺が認めるとでも思ったか?と。魂胆甘いんだよと言わんばかりの態度である。だが――

逆だ。このタイマンは俺がお前を認めるためだ
お前が俺を信じていないように、俺もお前を信じていない。
お前がやろうとしていることは脱獄ではない。脱獄ごっこだ。おままごとよ。

田中一郎の言葉がぐさぐさと突き刺さり、満面に怒りが貯まっていくレノマさん。
しかし、その怒りも続いての田中一郎の演説で少し治められることとなる。

感情のままに!!心を制御できぬまま、成し遂げられるほど脱獄は甘いものではない。
脱獄とは、己が全身全霊を捧げ、果てなき根気を燃焼し続け、最新の勇気を奮い、そして運をも味方に抱く。
脱獄は、人間の尊厳を懸けた戦いだ

さすがに脱獄王。語るねぇ。
それはいいが、そのポーズとキラキラした様子は一体何なんだ
脱獄王ともなればこれぐらいの演出は出来て当然ということなのだろうか。そりゃレノマさんも毒気を抜かれるさ。

お前には見取り図と神木たちシャバの仲間がいる。俺には脱獄の技術がある。
だから俺たちは、組んだ方がいい。
ただ、不合理かつ極めて個人的な大人への歪んだ不信感を善しとし、成功を自ら遠ざけているお前は信用できない

レノマさんの顔面を指さし、はっきりそう告げる田中一郎。
不合理かつ極めて個人的。まさにその通りでありましょうな。それはレノマさんも分かっていることである。
分かっていてそれでいてどうにもならないから荒れる。
言われたくないことをズバリ言われてしまったという状態でありましょうな。怒りのレノマさんが田中一郎に迫る。

これまで以上に苛烈な攻撃を仕掛けるレノマさんだが、田中一郎はそれに反撃をしてみせる。

佐々木ィィ!!その程度か!!ああ!?お前の大人への怒りってのはぁ!!全部出して見せてみろや!!

とことん挑発する田中一郎。
この男はレノマさんが溜めこんできた大人への怒りを全て受け止めようというのか・・・!?
現に田中一郎は殴られながらも相手のことを、レノマさんのことを考えている。

佐々木・・・佐々木よ・・・お前はあの街で、あの空の下で何を見・・・何を聴き・・・誰と出会い・・・何を感じてきた。

スラムで過ごした時期は変わらないぐらいの2人。
それでも幼い時期からずっとスラムにいたレノマさんと成人するまでは平和に暮らしていた田中一郎とはやはり違う。
少年という多感な時期をスラムや刑務所で過ごしてきたレノマさんの感情はどのようなものであるのか。推測するのも難しい。
だから言葉で説得は難しいと考えて、怒りを全てぶつけさせてやるという方向に出たのでありましょうか・・・

そんなもんか!まだまだだろうが!と挑発しながら戦いを続ける田中一郎。
だがさすがに限界が見えたらしく、フラフラになっている。
その胸元には他の古傷とは違う新しい傷が姿を見せている。む?これは何の傷だ・・・?
それは分からないが、とにかくこのタイマンはここで終わりの様子。さすがに根性を見せるのにも限界があったか。倒れる田中一郎。

田中「まだまだ・・・殴り足りねえんだろ・・・」
レノマ「全然足りねえよ

そう述べるが倒れた相手に追撃するようなことはしない。
背中を向けて、入り口を叩き合図をする。表にいた看守に開けてもらおうという話ですな。
ってノックが聞こえるぐらいの所に看守いたのか?中では脱獄がどうとか喋りまくっていたのに・・・!?
まあ、そう簡単には音が漏れるところじゃないんでしょう。たぶん。

タイマンを張ったのだがレノマさんの闇が完全に晴れることはなかった様子。
うーん、やはり完全に叩きのめす方向でないといけないのかなぁ。
倒れた田中一郎は倒れたままの状態で駆け寄ってきたリクにこう述べる。

大変だな。おっさんが若者の仲間になるってのは

しみじみとした話ですね。凄くよくわかりますけど。
数年下の人間を相手にするのも大変なのに半分以上下の人間と仲間になるってのは難しいなんてものではないわなぁ。
大人らしく落ち着いた態度を見せるとスカしてるとか言われるし、子供っぽく振る舞えば大人気ないとか言われるし。なんやねん!!
まあ、脱獄には根気も重要と自身も言っているし、今後も諦めずに行動を続けるんでしょうな。
脱獄王の参入はいつのことになるか・・・何か別の不確定要素が欲しい所でありますな。

・いきいきごんぼZ
突然改題しての第2シリーズ緊急開幕!!
センターカラでは色の塗り方まで変えたり女の子を前面に押し出したりと試行錯誤の後が見て取れる!!
いやあ、この塗りはなかなかいい感じでありますなぁ。

だがしかし、内容の方はあまり変わらない!!うむ、それはそれでよし!!
とも思ったが、さりげなく進級しちゃったんですな。うーむ。
まあ、14歳という年齢は確かに色々と何かが起きそうな年齢だし、楽しいことにはなりそうですけどね。
14歳と言えば中二ですし。あの妙な万能感に包まれている時期の中二ですし!!
中二が中二らしいことを述べても何の問題もないって話だ!!

しかし進級してもクラスメイトは変わらない、というか班まで全く一緒になっているとはどういうことなのか。
実は好き好んでイマキマキたちは吏毘堂さんたちと同じ班になっている・・・?まさか!?

14歳、17歳の次は何歳ぐらいに法則がありますかね?夢はいつまで見ていても大丈夫なのかね?なのかね!?

・クローバー
牛丼魔王で食事。と思いきやファミレスに移動するエリナちゃんと真木。そしてハヤト。
ちなみにここの食事はハヤトのおごりになるらしい。何故だ!?
まあ、エリナちゃんはお金あんまり持ってないかもしれないし、仕方ないね。いや仕方なくはねーよ。

危ない所を救われたということで真木はすっかりエリナちゃんに気に入られてしまった様子。
釣りに行こうと思っていたのに、とんだ災難でしたな。

さて、GWに何があってエリナちゃんが危機的状態となったのか。今回はその回想となります。

GW開始時、SEGメンバーに至急桃北公園に集合のメールを出すエリナちゃん。
しかしハヤトも前田もやってこない。当然ですな。ってちゃんと前田にもメールしてたんですな。安心した。

アイツらエリナ無視しやがって。これじゃ今日の計画台無しじゃねェか

何の計画があったのだろうかと思ったら・・・
3人でランチ。それからゲームセンターにいって映画を見て買い物とか・・・デートか!!
SEGとは、真田エリナをご機嫌にさせるための軍団。だからこれでいいのだ!ってことなんでしょうか。
前田だけ来ていたら2人きりでこのスケジュールを消化していたのだろうか・・・ふむ。

しょうがないので一人でグチグチ言いながらたこ焼き買い食いして歩くエリナちゃん。
そんな姿が目に留まったのか、チンピラたちにナンパされる。
が、持ち前の口の悪さで拒絶するエリナちゃん。ナンパはやりにくい相手ですわなぁ。
しかしナンパをけしかけた男はもっと直接的な男であった。
後ろからエリナちゃんに組み付き、車に乗せてさらおうとする。おいおい、さすがに犯罪行為すぎるっショ。それは。
危うい所であったが、出来立てアツアツのたこ焼きを叩き付けることで難を逃れるエリナちゃん。

ふざけやがって・・・なんだよアイツら・・・

どうにか赤信号を強引につっきることで逃げることには成功した。
だが、どうにもしつこそうな連中である。必ず見つけ出してやるからなとか言い出してくれます。怖い怖い。
そんな相手に強がって中指立ててみせるエリナちゃんは気丈と言うか考えなしというか。足震わせちゃってるのにさ。

あの女・・・絶対見つけ出して、二度と外歩けねェようにしてやる

なかなか今回の敵はヤバイ奴でありますね。
しかも例のスケジュール表は桃浜高校の計画表の裏に書かれたものであった。それを拾われてしまっている。
うーむ、学校がバレてしまっているのか・・・色々と厄介なことになりそうですな。
真木も去り際にけっこうしつこそうだから気をつけた方がいいぞと忠告してくれます。

しっかり大将守るんだな

さすがに真木がつききっりで守ってくれるなんて話にはなりませんわな。
本来ならつきっきりで守るのなら兄貴が一番いいんだろうが、旅に出ちゃってるからなぁ。
こりゃあハヤトが頑張るしかないという話である。おもりも大変ですね。

というか、GWではダメな弟の尻拭いをし、GWが終わったら友人の妹のおもりとは・・・ご苦労様です。
もう少し報われる何かがあってもいいんじゃないかと思うが・・・
まあ、ハヤトはそれなりに楽しくやっているようだし、問題はないか。たぶん。

・ドカベン ドリームトーナメント編
まさかの打者・岩田鉄五郎
投手としては思い出に残るような一戦であろうが、そんな綺麗な話で済むかな・・・?

年寄りと勝負する自分としてはプレッシャーがかかるという飯島。
ヒゲのせいでお前さんも結構な年寄りにみえてるから問題ありますまいて。

初球ど真ん中から入る飯島。ホームランボールだが思わず見逃してしまった鉄五郎。おやおや。
その後は内に外にと投げ分けてツーボール。
そして4球目はスライダー。これを鉄五郎は空振りし、カウントはツーツー。

飯島としてはさっきの回で山田が打ち取られた悔しさのお返しをしてやるぜとの心境らしい。
ふうむ、珍しくマジな顔になってますな。あの飯島が。

5球目は鉄五郎が息を荒げながら必死に食らいついてファール。
6球目はボールになるカーブ。しかし鉄五郎は自信を持って見送り。これでフルカウントとなる。
この年齢にしてはなかなかの選球眼でありますな。目は衰えていないということか。

7球目はファール。球威に押されているかのような打ち方・・・いや、それは違う。
山田に言わせると鉄五郎は意識してストレートに負けているのではないかとのこと。
ポイントを遅らせてフルスイングすればボールに負けてファールになっているように見える。しかし実は・・・

どうやら岩田鉄五郎の目的はファールを続けて投手を苦しめること。
そして甘い球――ホームランボールを待つという作戦である。
だからボールであろうとファールで粘るというのだ。うーむ、老体とは思えない作戦を取って来るなぁ・・・

こういう自分の年を考えない無茶なことをするのも岩田鉄五郎である。
さてはて、この根競べはどのような結果となるか・・・まさか本当にホームランが飛び出すのか・・・?

・侵略!イカ娘
変態度の高いと言われる早苗だが、イカ娘が絡まなければ普通の女の子である。
ちょっとゲーマーな感じが見えるが、それはそれで好ましい。

早苗は匂いでイカ娘を判断しているのか?
どんな匂いがするのだろうか。イカ臭い匂いだったらやだなぁ。

それにしてもシンディーは街までその格好で歩いてきたのか?
海水浴場の側の街ならそういうこともあるのだろうか?
金髪の美女が水着で闊歩する街とか色々と話題になってしまいそうだが・・・!?気になる話だ。

・ブラック・ジャックREAL 〜感動の医療体験談〜
アニバーサリー企画の第3弾。
今回は永きを共にした老夫婦の実話が基となったお話をわたべ淳先生が描くこととなります。

雨の日にブラック・ジャックの運転する車が老婆を轢きそうになる。
その伝手で、老婆を目的地にまで送ることとなったブラック・ジャック。
どうやら歯科医院に用事があったみたいです。もう日付も変わろうかというこんな時間に?

歯科医師の國分善政先生は開業したばかりで毎日を忙しく過ごしている。
そこに突然やってきた悪名高きブラック・ジャック。一介の歯科医の所に何故この男が!?
大層驚いたでしょうが、ブラック・ジャックはお婆さんを連れてきただけでありました。

先生!主人の入れ歯を作ってもらえないでしょうか?

どうやら歯に問題があるのは旦那さんの様子。それも今すぐに必要とのこと。今すぐ入れ歯を?

主人は2年前に胃に癌が見つかりまして、手術で胃を全部取ってしまいました。
1年ほど前から入院しまして、今ではほとんど口から物が食べられなくなりました。

ふむ、現在は自宅介護をされている最中ということでありますな。
入院してからは入れ歯を使うこともなくなったのだが、その大事な入れ歯を失くしてしまったというお婆さん。

主人はカツ丼だけは死んでも食べたいと・・・お願いします。もう時間がないのです!

なるほど。これは切羽詰まった願いですね。今すぐと言い出すはずである。
急いで準備をしてお婆さんの家に向かう國分先生。
今夜急いで口の中の型を取り、明日大急ぎで作成しようという考えである。
しかし、遅かったのか。既にご主人は息を引き取った後であり・・・

はい。主人は今朝亡くなりました

え!?死んだのを見届けてから来たのですかお婆さん!!
ハハァ、何の時間が迫っているのかと思ったら葬儀の時間が迫っているのですか。
ようやくあの世で何でも食べられるのだからちゃんと入れ歯を入れて送り出してあげたいのだという。

死者の入れ歯を作れというのか?しかもすぐに燃やしてしまうのに・・・

なかなか驚きの要求ですね。なるほど、これが今回のタイトルである「死者の入れ歯」か。
無茶な要求であるが、お婆さんに手を合わせて拝み倒されてしまってはしょうがない。
寝ずにやるとしても間に合うかどうかという気持ちを抱きながらも作業を開始する。
ちなみにブラック・ジャックは外科医であり本業ではないので手伝ってはくれない様子。おやおや。
でも死後硬直の解き方などは教えてくれるし、全くの傍観者ってわけでもないようですな。

まずはアゴの型を取る。ご主人は食べるのが好きだったというだけありアゴの土手がしっかりしているようだ。
生前は入れ歯でも硬いものがきちんと食べられた様子。ふむ、そういうことも分かるのか。

アゴの形を取り、土台を作成する國分先生。
だが、やはりまともな入れ歯を作るのには時間も道具も足りない。
なんでも実際に入れ歯を作るには1か月はかかるというのだ。そりゃ時間が足りるはずないですわな。
しかもほとんどの歯科医は技工士に任せて自分では作らない。國分先生も入れ歯を作るのは学生の時以来だそうな。
うーむ、大変さを知れば知るほど無茶な要求だったというのが分かりますな。

というわけで、物は咬めないが歯があるように見える前歯だけの義歯でもいいか掛け合おうとする。
が、ピノコとお婆さんの話を聞き考えを改める國分先生。
まあ、お婆さんのこの切なる想いを聞かされては心動かされるのも無理はないというものですかねぇ。熱い熱い。

気を取り直し、入れ歯づくりの一番の関門に挑む國分先生。それは咬み合わせ高さを決める作業である。
鼻翼下点と外耳道下縁を結んだ線による面。これをカンペル平面という。
皆この面と平行に咬合面を持っているという。そして体格や顔形から咬み合わせの高さを推測するのだという。
それが推測できればいよいよ歯を並べていきます。
続いて試適。適合試験ですな。死んでいるご主人からは聞けないのでお婆さんに合っているかどうか尋ねて調整をする。
その次は型枠に材料がゆきわたるように圧力をかける。プレス機がないので漬け物石を乗せることで代用する國分先生。

そら出来たぞ!磨いて仕上げです!

ついに完成に至る入れ歯。最後は口に入れても痛くないようにツルツルに磨く作業。
さすがにブラック・ジャックもこの作業くらいは手伝ってくれる様子。
最後までやり遂げた國分先生に対する敬意を表しているということなんでしょうかね。

出来上がった入れ歯を嵌めたご主人の顔は若返ったかのように見える。
いい顔になりましたね。これで大好物のカツ丼も食べさせて、あの世に送り出すことができるようになったわけだ。
天国への旅立ちを気持ちよく見送ることができる。いい仕事をされましたね國分先生・・・

という感じで、実にいい話でありました。
ブラック・ジャックが専門外のことで傍観者に回り、ゲストの医師が奔走する。こういう話は原作でも何度かありましたな。
話の展開具合も含めて原作にもありそうなエピソードで実によかった。要求の無茶さも含めて本当にありそう!!

実際、ブラック・ジャックも処刑される予定の男の手術をしたり、既にミイラと化した人物の手術なんかもやっていたりする。
そういう一見無駄なことにも意味はある。そういうことが伝えられるいい話でありました。うーむ。面白い!!

次回は高見まこ先生の作画で描かれます。どのような話になるか楽しみですな。

・ANGEL VOICE
万代さんのスーパーセーブにより同点の危機を免れる市蘭。
あの松田のシュートを防いだということもあり、観客の喜びは大きい。
マイちゃんも万代さんの活躍に嬉しそうな表情だ。ナイスキーパー!!

一方、攻めている側の習実もさすがに焦りの色が見えている。
残り時間は3分を切った。そろそろ追いつかないと本当にヤバイ。
追われる側のプレッシャーもあるが、追う側の焦りも確実にあるという話ですね。

習実のコーナーキック。ここで上がってくるのは茂森。
松田以外にも得点に絡んでくるのがセットプレーでの茂森のヘッドである。
だが、こういう時には成田も下がって来る。高さで茂森に対抗できるのは成田だけですからねぇ。

師匠が来てやったぜ

偉大な師匠として弟子の前に立ちふさがろうとする成田。だが今回はそれだけではない。

せっかくバンがいい守りしたんだ。ここはオレたちが何とかしてやらねえと――ってのもちょっとある。
・・・ちょっとだけな

なんだか微妙にテレを含んだ様子の成田。
チームメイトの活躍に心動かされている様子が見えてますな。これも成田の成長の一環か。
その気持ちの動きによってか、今回のセットプレーを見事に制す成田。こぼれ球は尾上がクリアする。

セットプレーの危機はさった。だが未だに攻撃は習実側である。
ここで習実の監督が動く。茂森にそのまま上に残れと指示を出してきた!!

なるほど。DFの茂森であるが、得点に絡めるだけの強力な高さを有した男である。
上に残すことで攻撃の手段が一気に増すこととなるわけですね。
ロングボールを入れてこられた場合、茂森の高さに対抗できるのは成田しかいない。
しかし成田が茂森に対抗するために下がってしまうと乾が言っていたような利点等が消されてしまう。どうするのだろうか?

成田は戻せ!!逆の見方をすれば成田に張り付いてた茂森を向こうが剥がしてくれたんだぞ。チャンスじゃねえか!!

その乾の主張と黒木監督の主張は一致を見る。
迷うことなく成田を上へと戻す黒木監督であった。ほほう・・・

古川や天城が言うには茂森が上に残ることの怖さを解説してくれている。
ロングボールを茂森がヘッドで受けて走り込んでくる松田か富樫の前に落とす。
特に松田の前に落とされるのが怖い
今までのように何人も抜かなくてもバックラインのDFを1人かわせばほとんどフリーの状態でエリア内に入れるわけだ。
なるほど。確かに怖い話ですわなぁ・・・だが、それを理解していながらも黒木監督は成田をつけずに戻した。
万一クリア時に余裕が出た場合、成田がいることで追加点のチャンスが出てくる。
そう考えているのは黒木と乾の2人だけであった。

他の者はこの数分間守ることしか考えていない。
それは今も変わらなかったが、それでも――FWのポジションに戻っていく成田の後ろ姿を見て、頭のどこかで再認識する。
"上には成田がいるんだ"――と。

乾(ぜってーおめえにつなぐ。まってろ)
成田(おお)

視線だけでそういった会話を交わす成田と乾。
うーむ、なんだろうねこのカッコイイ場面は・・・!!
チームメイトの必死なディフェンスに成田が心動かされたのと同様、成田が上にいるというその存在感をチームメイトが感じる。
全体のサッカープレイヤーとしての視野が広がったいい展開じゃありませんか・・・!!
古谷野先生はこういう展開を出してくれるのが上手いんですなぁ。本当。

しかし、成田を茂森につけなかったことによるディフェンスの不安があるのはやはり間違いない。
カウンターができれば超がつくほどのチャンスになるが、まずは防ぎきれるかどうかという話になる。
習実側としてはこれで可能性が出てきたという表情。

まだまだ・・・いけるぞ!!

元々最後まで可能性を追い続けるつもりでいたと思われる松田だが、これで俄然前のめりになってきている。
この天才を無事に抑えることができるのだろうか・・・?

茂森の高さも怖いが、やはりとにもかくにも松田の存在が最後まで怖い。
なんとか一瞬のチャンスをものにして乾から成田へのパスがつながる場面を見てみたいものであるが・・・どうなることか。

・パンダのこ
確かに竹を食べる時は横向きにしている場面ばかりでありますな。
しかしウェイウェイさんは本当に物知りなお方やで。

ゆうくんが作ったおもちゃに反応しなかったのは壊れていたからであって・・・まあいいや。どうでも。
パンダの可愛さに悶えまくる猫村さん可愛いよ。可愛いよアンナちゃん。

乃仔ちゃんも段々とリアルが充実していく様子。いい友達バレでありましたね。
やはり同好の士が増えるというのはこの上なく嬉しいものであるのですよ
例えるならばチャンピオンの話が出来る友達が2人も一気にできたようなものであろうか・・・嬉しくないはずがないな!!

・泳げ!ひなのちゃん
石垣島レースも折り返しを終えての後半戦。
天気が崩れ始め視界が悪くなってきています。
しかしそれよりも、金城さんに騙されていたことを知らされたひなのちゃん。
ショックもあるし、これまでのオーバーペースによる疲労により体が重くなってきている。

やだ!やだ!賞金10万円!!

相変わらずその辺りのモチベーションは変わらないのですね。逞しいことだ。
まあ、諦めない心ってのは競技に必要なものですしね。大事大事。
というわけで、何とかするためにも何か力になるものを見つけようとするひなのちゃん。
気温、風向き、地形、潮流。色んなものに目を向ける。
そんな中で気になったのは金城さんの言葉。「ブレスは風向きの逆側!」「ヘッドアップでコースを確認!」

そうだ!だったらいっそのこと息継ぎを・・・よ〜し、一か八かやってみるしかない。

何か思いついた様子のひなのちゃんでありました。

その後レースは終盤戦。ゴールまでラスト400m。
金城さんがトップを保っている状態。しかしここで追いついてきたのはひなのちゃんである。
どうやら息継ぎをほとんどせずにタイムロスを減らしてきたらしい。ほほう。
息継ぎを少なくするのも体力使いそうだけど、息継ぎのために頭を動かしまくるのも大変ですからねぇ。面白い判断だ。
しかし、この泳ぎ方だと前方確認が出来ないのでコースを見失い、そちらでタイムロスになる可能性は高い。

天気がいっそう悪くなってきたレース終盤。
雨にはなっていないものの厚い雲のおかげで視界が悪い。
エスコートボートは明かりをつけて視界を確保する。
と、そのタイミングで動き出す何かを目にするひなのちゃん。あれは・・・

ひなのちゃんは海中であるものを発見した。
それによりコースを見失うことなく最小限の息継ぎで進むことができるようになり、再びトップ集団に返り咲く。
そのあるものとは・・・ダツ!!
ダツは光に突進する性質がある。エスコートボートが光ったため、そちらに向けて突進していっているわけだ。
であるならば、海中のそのダツを追いかけていけば、わざわざヘッドアップしてコースを確認する必要もなくなることになる。
なるほどなー。ここでダツの伏線を使ってくるとは・・・面白い!!

当然のことながらダツは魚なので速い。
その速さに負けないように泳ぐひなのちゃん。

すごいっ。私・・・私・・・光に突進するダツになったみたい

ダツパワーによりラスト300mで金城さんを抜きトップに出たひなのちゃん。
この予定外の活躍にさすがの金城さんも焦りの色が見える。
しかし最後は珊瑚礁コース。ここにはエスコートボートは入って行けない。となるとダツの案内もなくなってしまう。
ヘッドアップなしでのアドバンテージを利用していたひなのちゃんにしてみればこれは痛い。

ラスト100m。ここで金城さんをはじめとしたトップ集団がラストスパートをかけだす。
みんな結構体力を残していたんですな。せっかくトップに出たのに追いつき追い越されてしまうひなのちゃん。
残り50m。陸地に上がり、必死でゴールに向かって駆け出す。
目指すはあの輝き。ダツのごとく輝くゴールに向かって走り出すひなのちゃん。
栄光のゴールというと聞こえはいいが、お金の光とかそういう話だったりするのだろうか?眩しいことには違いないけどね。

必死で走ったひなのちゃんを迎え入れる和田さんと土屋さん。
ひなのちゃんの初レースの結果は・・・5位!!入賞はなりませんでしたか。
輝きに手を伸ばしながらも届かない。なんだか寂しい初めてのレースとなってしまいましたね。よく頑張ったけども。

結局石垣島大会を制したのは金城さん。見事に作戦がハマったという感じでありましたね。
途中ひなのちゃんのダツ戦法に焦らされてはいた様子でしたが。
そういうところに気が付ける辺り、ひなのちゃんのOWSの才はなかなかのものがあるように思える。
和田さんも最後まで頑張って泳ぎ切ったことを褒めてくれます。

それに・・・光に突進する魚って私たちみたいだよね。金メダルという栄光に向かって突き進む私たちみたい・・・

ほほう。なかなかいいことを言いますね和田さん。
輝きというのにも色んな種類があるということでありますな。金と金メダルじゃ色々と差がありそうだけども。

さて、目論見通り優勝を手にした金城さんがしれっとした様子でひなのちゃんたちに話しかけてくる。
さすがにひなのちゃんとしてはムッとした感じの様子。だが和田さんはそんなひなのちゃんを制する。
まあ、和田さんにしてみれば自身がひなのちゃんを利用しようとしていたのを金城さんにされてしまったということでして。
水着の細工に関しても、そのくらいのことに気付かなかった自身の未熟を恥じるのみである。
公式戦以外で学ぶ機会を与えられたのだから、むしろ感謝しなければねって態度の和田さんでありました。うーむ。

OWSでは人だって利用できる!
金城さんはそう述べる。和田さんももちろんそのつもりは満点である。
うーむ、さすがは自然をも利用して進むOWS。人ぐらい利用しなくてどうするって話ですよね。奥が深い。
そんな奥の深いOWSにすっかりハマった様子のひなのちゃん。
利用されたり色々あったというのにこのポジティブシンキング・・・見習いたいものである。

水着に細工したり騙して利用したりと色々やりたい放題だった金城さんが見事に優勝を飾る。
なかなかこの手のスポーツものでは珍しい展開といえるのではないだろうか。
つまりこれはOWSはそれだけシビアなスポーツだということを意味しているのだろうか?
シビアな世界でお金にシビアなひなのちゃんが奮闘するという・・・なるほど、そういう話か!!シビアじゃのうー。

・バーサスアース
監視カメラが破壊されたため、音声を頼りに様子を探る一芽ちゃん。
重力大針に反応があったことからハルトが能力を使ったことも分かる。
玲央さんと兵真くんはそれぞれ別ルートで1階に向けて急行中。間に合うかどうか・・・?

1階は少年の放った熱球によって惨憺たる有様となっている。
その少年、林くんに撃たれた額の傷がふさがっていっている
痛痒を感じないどころか、凄い速さで再生までするというのか?

少年はハルトの中にアゼルという深柱が存在することを確認する。
向かってくる少年。それを感じたハルトは林くんに逃げてと伝える。おっと、泣ける展開でありますな。
しかし、ここからハルトに加えられるのは予想外の責め苦であった・・・

あー(ギョロギョロ)。

ハルトの髪をひっつかみ立たせた少年。口を開くと、そこから出てきたのは舌。
いや、これは舌といっていいのか・・・表面に多数の目玉が浮かぶあがっている・・・うぉう!?
そして、その長く伸びた舌を無理やりハルトののど奥に突き込む少年。
何!?少年が無理矢理少年の口をこじ開けてのど奥にまで舌を突き入れているだと!?
いや、実の所のど奥どころか体内にまで少年の伸ばした舌は入り込んで行っている。
これは・・・体内を散策してアゼルとやらの存在を探り当てようとしているのか・・・!?
絵柄も凄いが、やられているハルトとしてみればなんともたまったものじゃない行為だ。

なにをしてる!?ハルトくんをどうする気だ。なんなんだこいつは!?

林くんの考えていることは至極もっとも。読者も多分同じ気持ちになったと思われる。少年誌でなにをしているんだ、こいつは!?

しかも少年の暴挙はそれだけにとどまらない。
無理矢理口から体内をかき回され、涎を零しながらぐったりすることとなったハルト。
その状態のままハルトのボディにパンチをくらわす少年。
内部だけではなく外部からも刺激を与えて反応をみようという考えなのか!?

あいつにとってハルトくんは容れ物でしかない・・・重要なのは中身・・・容れ物が壊れようが構わない!?

そういう考えなんでしょうね。
あと、ハルトの肉体を痛めつけることでアゼルを表に引き出せるんじゃないかとかも考えていたのかもしれない。
ただの容れ物だとしたなら割ってしまえばいいんだろうけど、取り込まれているのだとしたらそうもいかないでしょうからね。
しかし、この一連の行為でもアゼルとやらの反応はない。

アゼル・・・もう戻ってはこないのだな・・・

何か悟った様子の少年。おや、これはまずそうな展開・・・
と思いきや、ここで解放されたハルトの反撃。
好き放題された借りを返すべく、生成したツルギで少年の体を腰から両断。真っ二つにしてしまう。
なんというか、この斬られたときの少年の顔が妙に呆けた感じで可愛い。

オ・・・オレ・・・斬った・・・子供・・・
違う・・・あいつは人間じゃない・・・人を斬ったんじゃ・・・ない!

咄嗟の行動で攻撃には移れたが、やはりまだハルトとしてみれば人の形をしたものを斬るのには抵抗があった様子。
人間とは思えない行動をしてきているのだから割り切った方がいいと思うが・・・難しいものなんでしょうな。

しかし、ここで終わりということにはならない。
泣き別れた少年の体。しかし少年は何事もなく起き上がる。まず下半身を立てて、その上に千切れた上半身を乗せる。ドチャッ。
逆向きに乗っちゃいましたが、千切れた背骨を手でつなぎつつ回転。ゴリゴリと音を立てて正常な方向に向き直る。
そういえば冒頭でも再生能力の話をしてましたな。大まかに繋いでおけば後は勝手に治るということなのだろうか。

融合者なら基本は人間だ。だが頭と心臓を撃ちぬいても死ななかった。
人間の形をした深柱・・・でも、真っぷたつにしたんだぞ!?髄幹はどこにあるんだ!?

まさしくそれが問題ですね。
ヘビ型深柱は背骨があり、それが髄幹であった。
しかし少年はその背骨を切り裂かれても平気な顔をしている。これは一体・・・!?
ところで融合者は基本は人間というが、ユミちゃんもあの姿で生きていますよね?どこまでが活動の許容範囲内なのだろうか。

それも気になるが、今はこのヤバイ少年である。
アゼルはもう戻ってこないと諦めたのか、一気に葬り去るべく再び熱球を放ってくる。
ハルトはぐったりしており、盾を作って防御することはとてもできそうにない状況。
林くんとハルトに迫る圧倒的な死の熱量――

だめだ・・・だめだ・・・こんなの・・・戦うなんてレベルじゃない・・・・・・

絶望的な状態に追い込まれた林くんとハルト。
さすがにここで2人とも死ぬことはないと思うが・・・林くんは何だか危ない気がするなぁ。
兵真くんが危うい所で駆けつけるにしても、ハルトの最高の出来の盾を吹き飛ばした熱球である。カガミでどうにかなるものか・・・
林くんの片足が焼けるなりしてまた義肢が増えるなんて展開になるんじゃないかと期待、いや危惧するものである。

しかし少年の髄幹はどこにあるんでしょうかね。さすがに髄幹なんてないよと言われると対処に困る。
考えられるのは空を舞っているエイの方が本体という所だろうか。
集合して槍になった状態だとそちらにも目玉がある。可能性はありそうな話だ。

それにしても今回の話は色々とアレでしたね。少年が少年にアレしてアレだった。
単行本オマケで玲央さんが目撃して真っ赤になりそうな展開のアレである。
いや、さすがに今回のは見てないで助けろよって話であるが。でも思わぬ展開で動きが止まっちゃったとしてもそれは仕方ない。わかる。
ハルトもなんというか・・・色んな意味で大変な目にあってるな今回!!強く生きろ。
突き込まれはしたが、唇同士は触れなかったのが不幸中の幸いと言ったところだろうか。気休めにはなるね。

・名探偵マーニー
セレブグループでモデルの坂本累さんが依頼人を連れてきてくれました。
芸能界の大先輩にあたる女性、如月アリアさんでございます。

どうもー。そんなに固くならないで。気楽に気楽に。

ものスゴイ有名人オーラを放ちながら現れるアリアさん。これにはマーニーもたじたじだ。
まあ、マーニーはこれまでもセレブに気圧されたりイケメンオーラにあてられたりしてるからなぁ。
結構庶民派というか貧乏くさいというかなだけに有名人オーラは厳しいものがある。まあ、すぐに慣れちゃう感じもあるけど。

で、そのアリアさんの依頼は初恋の人を探して欲しいというもの。思ったよりもオーソドックスな依頼だ。
アリアさんの両親は離婚しており、母はバリバリのキャリアウーマン。
それゆえ子供の頃は一人で過ごしていることが多かったという。そんな時、やってきていたのがベビーシッター。

女所帯でベビーシッターってのも珍しいかも。でも彼を見ればわかる。
彼には信用できる安心感があった。決して人を裏切らない信頼が・・・
彼とは色んなことを話し合ったわ。この世界のこと、科学と歴史、宇宙のこと。
星を見ながら語り合ったあの一瞬一瞬。私にとっては永遠でかけがえのない思い出なのよ

ロマンチックなお話でありますね。
話しているアリアさん、聞いているマーニーや累さん3人揃って赤くなりつつ憧れの溜息。ホオ〜〜
うーむ。これがいわゆる女子会というものの雰囲気なのであろうか。本物はもっとアレなのかもしれないが、いい感じなのでそう思おう。

アリアさんが中学生になる頃、そのベビーシッターは外国に行くとかでいなくなったそうな。
それが最近になってアリアさんのブログに書き込みがあったという。本人たちしか知らない暗号で。

その書き込みした地域が日本だったと・・・日当五千円、経費は別で。マーニーにおまかせを。

早くも恒例の宣言が飛び出す。
が、詳しい情報はこれからもらうという流れになります。まあ、初恋の人捜しなんて疑ってかかる依頼でもないですわな。

累さんによると、如月アリアはただのタレントではないとのこと。
マネージメントや事業運営もし、才色兼備の見本。独立する女性の目標みたいな存在だという。
ほう、そんな女性を作り上げた男だとなると・・・マスコミが騒ぎ立てそうですな〜

そのベビーシッターの名前は鴻上有。十六年前の住所はわかっているが、手がかりはそれだけである。
気安く引き受けはしたものの、正直情報は少ない。果たして見つけ出せるかどうか。

とりあえず住んでいた住所へと向かう。
近所の人に聞き込みを行うと、引越し先を知っているという人物に出会うことができた。ラッキー。
というわけでその引っ越し先に移動。ここでも聞き込みを行う。
すると鴻上さんを知っているという人物に出会える。ふむ、人付き合いのいい人だから覚えている人も多いって話ですか。

続いての引っ越し先。そこはちょうど取り壊しの最中。
取り壊しているってことは当然住人はいないのだろうが、家の中に手がかりの品などがある可能性も高い。というわけで――

スイマセン。ここに昔恋人が住んでて。十分!十分だけ中に。想い出の品だけでも・・・

工事現場のおっちゃんにそう申し出てみるマーニー。
しかし結果はすげない拒否。帰れ!!シッシッとあしらわれてしまう。
まあ、そのやり方はよろしくないですよね。リア充がいつまでも想い出引きずってんじゃねーぞ。帰れ!などと思われても仕方ない。

諦めて離れようかとも思ったが、今の話を聞きつけた別のおっちゃんが中に入れてくれる。
だれだって恋しい人は居るもんだからな・・・とのこと。
なるほど。ここで恩を売ってあわよくば自分に関心を向けさせようという作戦ですね。やるなぁおっちゃん!!

それはさておき、首尾よく中に入りこんだマーニー。
中には多数の本棚と本。経済や歴史、科学。何でもあるかのように思える。
ふーむ。これだけの資料があるまま取り壊しが行われてしまうのか・・・なんだか勿体ない話ですね。
荷物を置いて住人がいなくなったということは、ここを最後に海外に渡ったのだろうか。足取りが途絶えちゃいましたね。

なにか本人の書きつけがあればと調査開始するマーニー。
と、日記のようなノートを見つける。おぉ、探偵物などのミステリーにおいては最重要アイテムな日記ですね。
しかし、ぱっと見ただけでは難しくて何だかわからない。哲学なんだか暗号なんだか。
量もいっぱいあるし、単なる日記というわけでもなさそうだ。が、その中には気になる記述があった。
どうやら鴻上さんがアリアさんの相手をしてきた日々を綴ったものらしい。ほう・・・

小学校時代のアリアさんはなかなかに聡明な子だったらしい。
一人で過ごさせることを母が不憫に思ってベビーシッターを充てたのかもしれないが、当の本人は別に不満もなさそうな様子。
しかし、賢そうな大人に興味がないわけでもないらしく、話しかけてくれるアリアさん。
難しそうな文学の専門書を読んでいる鴻上さんに、ゲームのほうがよっぽど面白いわと述べる。

アリアちゃん。面白さにも色々と種類があるんだよ。それは人それぞれだし、それぞれが楽しめばいい

まあその通りですな。人の趣味は千差万別。少年チャンピオンを楽しむ読者がいたっていいって話だ。間違いなくね。
含蓄のある話だが、ここからいきなり妙な話に持っていき出す鴻上さん。

我々人間はこの地球を征服したことでこの星を好きにする権利を持っている。地球を破壊していい権利があるんだよ
それほど人間の力とは強力なものだ。だから人間は面白いんだ。
僕が見たいのは・・・その人間がする選択だ

これも人間賛歌の一種なのかもしれないが・・・子供には刺激が強すぎる話ですな。勘違いを起こさせそうな言葉である。
しかし、地球規模の話は大きすぎるのでスルーする様子のアリアちゃん。賢い。なので最後の選択の部分についてのみ問い返す。
よくわからないわ。例えば?という問いに、鴻上さんは室内で飼われている小鳥を用いて説明を開始する。

そうだなあ・・・このカワイイ小鳥と自分の親指。どちらかを失うとすればどちらを選ぶ?

妙な選択でありますね。
例えばということであろうが、こんな選択をする日が果たしてくるのだろうか?
とか思ったら、自分はとてもこの小鳥を殺せそうもないと言って親指を切り落とす鴻上さん。ジョリ。
うーむ、子供に何をいきなりショッキングな光景を見せているのか。まあ、手品だったので実際に切り落としてはいない様子だけども。
注目を集めて話を聞かせるという意味ではいい手法だったかもしれませんね。
手品師というかイカサマ師だと友達によく言われるという鴻上さんは続けてこう述べだす。

いいかい?世の中正しい選択をした人間が勝つんだ。君はどちらがいい?勝つか・・・それとも・・・

重要な場面で選択を強いられることがあるってのは感覚ではわかる。でも幼い身にはピンとこないでしょう。
まだ得心がいかない様子のアリアちゃんにひとつの選択をさせようとする鴻上さん。
母のカタミで五百万はするというダイヤのイヤリングをアリアちゃんに見せる。欲しければあげるけど、条件があるとのこと。

僕には殺せなかったその小鳥を殺してくれ。そうすればこのダイヤは君のものだ

な、何を教育しているんだこの男は・・・!?
小鳥なんてちょっと目を離せば死んでしまうものだし、お母さんにはどうとでも言える。
同じような鳥を飼っても千円もしない。選択するのは君だと迫る鴻上。

リスクと対価を考えろ。君は何を失い何を得るのか。どちらを選択しても僕は責めない

鴻上の微妙に誘導がかかっているかのように聞こえる選択を聴き、小鳥に手をかけるアリアちゃん・・・

いい子だ

思わぬ妙な展開を見せる日記の記述。
しかし、たったひとつのマークにより納得させられる。
日記の隅に描かれたマーク。これはあのメカニックを示すマーク・・・!!

それに気付いたマーニーだったが、そのタイミングで家が激しく音を立てて崩れ出す。取り壊しが始まったのか!?
慌てて飛び出すマーニー。だが、メカニックが関わっているとなっては放ってはおけない。
なんとか物証を確保するために取り壊しを待ってもらおうとするマーニー。
しかし工事現場の人々はフザケンナ!二度と近づくなと必死に取りすがるマーニーを追い払ってしまう。あらあら。

メカニック・・・メカニックの手がかりが・・・

残念なことに、手元に残ったのは咄嗟に持ち出したそのノートのみだった。
鴻上がメカニックである以上、アリアさんに会わせることなどできない。むしろ見つけたらさっさと逮捕したい。
というわけで、手に入れたノートだけを見せるマーニーでありました。
アリアさんの人生にかかわることだし、あの犯罪者と関わりがあるなんて知らせない方がいいとの判断でしょうな。

報告は終えたが、メカニックに対して有効な情報はアリアさんから得ることはできなかった。
しょげた様子で帰るマーニー。まあ、ノートのコピーは取ってあるしここから少しでもメカニックのヒントが掴めればって話だ。
だがそのマーニーを高所から見下ろしながら電話をしているアリアさん。相手はおそらくメカニック。

あい変わらず遊びが好きよねアナタは。今度はあの子になにをさせるつもりかしら。

そう述べるアリアさんの耳には例のダイヤのイヤリングが。
これは・・・やはり、選択によって得たものであるということなのか・・・?

彼女のことは少し妬けるし少し気の毒だわ。マーニーは何を選択し何を失うのか・・・これからが楽しみね。

なんともはや。途中から今までとは雲行きが違う流れになっていると思ったら、やはりメカニックの絡みでありましたか・・・
メカニックはかなりの遊び好き、かつマーニーを弄ぼうとしている様子なのが見て取れる今回。
重要なのは選択か。そういえばロイドさんも娘の命かその他の多数の命かの選択をさせられてましたな。
いや、あの時点で選択をさせられていたのは実は幼い頃のマーニーだったのかもしれない。
あの事件がどのような解決を見たかはわからないから想像でしか語れないが・・・
でも多分メカニックは少女好きだと思うのですよね。間違いなく。
少女に選択を迫るのが大好きな男だと思うのですよ。間違いなく!!
だからロイドさんに選択を迫るより幼いマーニーに迫ったと考える方が自然だと思われる。うむ、まったくもって自然だ!変態的には。

鴻上という名前が出てきたが、これがメカニックの本名とは思えない。
一度逮捕されているのだし、本名ならマーニーが知らないはずはないですしね。
昔から偽名などを用いて色々とやらかしてきていたんでしょうなぁ・・・
変装等もうまそうだし、今回の話にもチラホラ出てきている可能性がある。
少なくとも工事現場で中に入れてくれたおっちゃんはメカニックの変装ですよね?
中に入れておきながら出てくるの確認せずに取り壊し開始するはずもないですし。正体バレさせるための誘導と思われる。
しかしそう考えると、最初の聞き込みで引っ越し先を教えてくれたオバチャンも怪しく思えてきて、むむむ・・・

変装できる相手ってのは何かと厄介ですよねぇ。いつ誰に化けているかわかったものじゃない。
戯れにゆりかちゃんを殴り倒してみたらメカニックの変装でした。無事逮捕!!なんて展開も今後ありえるかもしれない。
ふむ、一度殴ってみるのも手かもしれませんな。ゆりかちゃんなら今後も色々やらかすだろうし、一度くらい殴っても問題ないよね!!

・まるみこ天然小学校
鬼才・蓮古田二郎先生の短期集中連載開始!!
過激な小学生ギャグ物語であります。

おじさんのなる木にはよくおじさんがなっているのだろうか。いや、それはさすがにちょっと。
というか、どうやってこのおじさんをもいだのだろうか?完全に吊った後のように見えるのだが。

希望を失った人間はもはや人間ではないのかもしれない。深いな。
人間追い詰められると何か悟ったことを述べてしまうものなのかもしれない。人間バンザイ!

はえぬき先生も子供を信じたい気持ちは美しいのだが・・・これはさすがに・・・
すぐに疑うぐらいならば最初から疑ってかかるぐらいがいいってものですよ。正当な評価って奴だ!!

まあ、とりあえず尾花ちゃんが可愛くてよいですな。うん。

・ハーベストマーチ
クゥとノイエさんが海の都へ向けて出発してから3日目。
王国軍の兵士であるパティさんを拾い、共に海の都を目指すこととなった。

単独で行動しているだけあり、パティさんはサバイバルに長けている様子。
魚をとって調理したり、さらには食べられる野草をかき集めて来たりする。
うーむ、姿に見合う分よく食べそうな人だ。

クゥとしては王国軍には騎士討伐隊というのが存在するので関わるのは不安。
だけどパティさんはどうしても恩返しがしたいのでついていきたい様子。
困ったことではあるが、道中のお供を断りづらい雰囲気でございます。

旅を長く楽しく続けるためには栄養面にも気を使わないといけない。
そういえばクゥはパティさんを助ける直前にちょっと具合が悪そうにしていましたな。
おそらく貧血であろうと診断するパティさん。血の素になる栄養をしっかり取れば改善されるはずである。
ふうむ、ちゃんとメシを食えと言う話でありますな。そういう意味では食事を大量に採取しそうなパティさんの存在はありがたい。

クゥの血が足りていないのは未熟な騎士が変身する際の代償。
変身する度に大量に出血し、血を失っている。
今後は血の補充というのも大事な課題になるかもしれませんな。
倒した相手はちゃんと食べるようにするとかしないといけないかもですな。大イノシシとか。ロバートとか。

体調を整えるためにはしっかりと睡眠を取ることも大切です。さぁ、しっかりと体を休めましょう。

おやすみなサ〜イッとメガネを外して布団に潜り込むパティさん。
潜り込めば即座にドZzzと寝息を立てだす健康っぷり。というか、メガネを外したら目が3とか・・・基本か!?

ノイエ「ちゃっかり私たちのテントと布団に!!」
クゥ「意外と図々しい・・・!!

いや全く。何で思いっきり中央陣取ってさっさと休んでいるのか!?
火の番とか野犬等の警戒とかするのかと思えばさっさと寝てしまうとか・・・
まあ、この辺りは平和なので警戒は要らないということなのでしょう。たぶん。山賊とかいるけども。

結局3人で布団に詰め込んで眠った昨晩。かなり無理があった様子。みっちり。
クゥはさておき、デカイ女性が2人もいたのでは詰め詰めになりますわなぁ。蒸し暑そうだ。
真ん中にクゥを据えればちょうど良くなったかもしれないが・・・朝になったらペチャンコになってそうで怖い。

就寝時はさておき、それなりに楽しく過ごせた昨晩。
しかし何かの拍子に自分のことがバレたらどうなるだろうかと危惧するクゥ。
パティさんは昨日みたいに優しくしてくれたり一緒に居ようとしてくれるだろうか・・・
それは何ともわからない。だから今は隠すしかない。隠し事をするのは後ろめたい気もするが仕方がない話である。

栄養があるとかないとかいう木の実を食べながら進む3人。
相変わらずチャンスがあれば食べ物を採取するんですねパティさん。それでそのような体に・・・まあいいんですが。

パティさんはひとりっ子だったらしくずっときょうだいが欲しいと思っていたそうな。
ふむ、クゥはいい子であるし、こんな弟が欲しいなと思うのも無理はありますまい。

何言ってんの!あげないわよ!?

いきなり激しい反応を見せるノイエさん。いや、さすがにクゥ自身を弟にしたいと言っているわけでは・・・!!
でもノイエさん。クゥが弟でなくなれば男女の仲になれる可能性もあるんじゃなかろうか?
いや、姉弟でいることが一番なんでしょうな、この2人とっては。姉弟であっても男女の仲にはなれるとか言い出しそうでもあるし。
どうでもいいが、姉に引き寄せられているときのクゥの表情が妙なことになっている。どれだけの勢いで引き寄せたのだ。

にぎやかに山奥を歩いているおかげで人目につく3人。
こんな場所で人目につくというのはろくなことが起きない。
そう、山賊の皆さんに目をつけられる結果となってしまいました。女子供の旅とか襲われやすそうですものね。

10人ほどの山賊が武器を持ってクゥたちを取り囲む。
荷物を置いて行けば見逃してくれるという雰囲気ではないですな。身売りとかもしそうな連中だ。

特にそっちの大きいお姉ちゃんは高く売れそうだな〜・・・

この3人だとクゥが一番高く売れそうな気がしますが・・・どうなんでしょうね、その辺は。
それはさておき、男の子らしく姉を庇おうと前に出るクゥ。
その姿を微笑ましく見ながら、パティさんは2人を庇うようにして前に出て戦闘態勢をとる。

・・・言葉の説教で改心してくれたら良いのですが・・・あなた方にその気がなければ、やむをえません・・・
田舎のばっちゃんが言ってました。時にゲンコツは・・・立派に人を改心せしめる説教になると!!

武器を持った山賊、ヤマジン団を相手に素手で対抗しようというパティさん。
その堂々とした姿、それにリュックに描かれた王国軍のマークに気を取られて怯む山賊。
そこに飛び込むパティさん。見事な技の数々で多勢に対しての無勢をものともせずに暴れまくる。
それはいいのですが、股間にヤクザキックを叩き込むのは視覚的にいかがなものかと。ドチュン。凄い吹っ飛んでるし。

化物のような暴れっぷりをみせるパティさん。
さすがに相手をしていられないと山賊たちはクゥたちを人質にとる方法を選択する。賢いな。
しかしノイエさんに武器を突き付けたりしていると、クゥの理性が弾けて騎士化するようなことに・・・
なるかと思いきや、一撃をもらって昏倒するクゥ。うーむ、やはり今は血が足りてないのか。

というわけで、山賊に捕えられてアジトまで連行される3人。
しかしヤマジン団としては今は白髪鬼の見張りでてんてこ舞いな状況である。
そこに王国軍の兵士を含めて3人も捕まえてきたとあっては面倒の種なことこの上無い。
だからといって殺して捨てて来るにも惜しい3人。しょうがないので確保することに極める山賊ボス。ご苦労なことだ。

白髪鬼を引き取るのはボスの馴染みの賞金稼ぎ。化物殺しの賞金稼ぎの2人組
山賊砦になんだか色んなキャラが集いつつある現状。これは一体どういう展開となるのか・・・?
なんだか混沌としてきましたね。まあ、ヤマジン団はほぼ全滅するとは思いますが。

化物殺しの賞金稼ぎとは一体どういう存在なのか。
騎士に対抗できるのは王国の騎士討伐隊以外にも存在するという話なのだろうか。
そう考えるとクゥもなかなか気を抜くことができませんなぁ。
だが、そんな賞金稼ぎが何故騎士を引き取ろうなどとするのか?
実は騎士を利用して戦う戦闘スタイルだったりするのだろうか?魔物使い的な何かみたいな。つまり目的は白髪鬼の調教!?
ふーむ・・・その方向は・・・ありかもしれませんな。年食った猫みたいと言われてるわけですし・・・アリだな!!

・あのころのお姉ちゃんはもういない?
早苗さんは節約大好きというキャラ紹介されているが、それは必要に迫られているだけなのでは・・・?

投げの市はどうなのだろうか。
落としたものを取ろうとして踏まれたりと色々な混乱が予想される。
地方によっては結婚時に菓子まきをしたりするところもあるが、それは拾う方もそこまでがっついてるわけではないしなぁ。

しかし、店長。いいコントロールしてるな・・・どうでもいいが!!

・ブゲイモノ剛矢
異能の筋肉絵師、友利卓司先生の戦国武芸アクションが読み切りで登場。

時は乱世。
十五世紀末、応仁の大乱後室町幕府の権威は弱くなっており、武家社会に主君に取って代わろうとする下剋上が広まり出した頃。
日本各地では歴史の表舞台に躍り出んとする武芸者があふれ出・・・血と肉の激しく飛び散る戦が繰り広げられていた。
まさに群雄割拠の時代である!

腕におぼえさえあれば何でも手に入る時代。
それゆえか天下を叫ぶ武芸者がそこかしこで野試合を行っているそうな。
その中でもこの安藤仁王という男はかなりの腕前らしい。だが、非情。
負けを認めた相手を侮辱し、なおも打ちかかってくるようで容赦なく息の根を止めて来る。

儀岩流体術・・・天突ッ!!

相手の首の骨がいきおいよく飛び出すような体術。ううむ、現代では使えぬ殺人術でありますな。
合戦で何百人も殺してきた最強の武芸、儀岩流。安藤はその使い手であるらしい。
その力をもってこの乱世に覇を唱えようとしている様子。野心家だのう。

しかしその精神性はとても褒められたものではない。
降参した相手を叩き殺し、それに抗議した子供をいたぶるなど眉をひそめる行動が多い。
これは見逃せぬと出てきたのは細身の男。
筋肉などまるでついておらぬというような細っこい腕。
それがなぜか、安藤の舎弟を殴り倒す時には大きく盛り上がった筋肉質の腕と化している。これは一体・・・!?
安藤もその光景に驚き戸惑っている様子。こやつ一体何者じゃ!?

オレの名前は斎賀剛矢!天下無双を目指して武者修行してんだ。あんたの野試合オレが買ってやるよ!!

ギラッと宣言する剛矢。安藤も相手が手練れならば自身の強さを知らしめるのにちょうどいいとその提案を受け入れる。
が、この場は役人が来たためにお預けとなる。次に出会った時が勝負の場というわけですね。

剛矢は安藤にいたぶられていた子供――鉄郎の家を訪れる。
鉄郎は安藤に殺された父親を葬りながら語り出す。

おっ父は武芸者の伝記が好きでさ・・・武蔵坊弁慶がお気に入りだったなァ・・・
京の町で千本太刀を奪おうと暴れまわった荒法師でさ、
最後は主君を守って無数の矢を受け立ったまま死んだすごい武芸者だったんだってさ・・・

その弁慶に憧れ、鉄郎の父も己が力を天下に知らしめたいと思ったのだろうか。
男の夢ではあるが力及ばずこの結果。鉄郎がしょげてしまうのも無理はない。
だがそんな鉄郎の頬を打ち剛矢は吠える。

夢を持つのが男なんだッッ!親父さんの夢はバカなんかじぇねェッ!わかってやれよ!!

熱い叫びでありますな。
それに揺り動かされた鉄郎。父の仇を討つべく太刀をとり、安藤のもとへと向かう。
腕はまるで追いついていないがその心意気はよし!!強くなるにはまず何よりも心意気が必要ですからなぁ。

安藤に手ひどい一撃を受けたところで駆けつける剛矢。
ようやく決着をつける勝負の場が整ったという感じですね。

安藤ォォォッ!テメェが天下無双の男だって?だったらオレを殺してみなッ!!

そう叫び、上半身を晒す剛矢。その体はあばらが浮き出るほどに貧弱な体つきである。
その上半身を帯でしっかりくまなくタスキ掛けする剛矢。準備万端というところでありますかな。
さっそく安藤は剛矢に技を仕掛ける。儀岩流刺し蹴りの一つ・・・水垂貫き!!

水月・・・鳩尾を貫こうかというような前蹴り。
しかしこれを剛矢は右腕で食い止める。巨大な筋肉の盛り上がったその右腕で!!な、何だァァッッ!?

武蔵坊弁慶って知ってるか?怪力無双の荒法師を・・・弁慶はオレのご先祖さまさ!
これが武蔵坊弁慶直伝、剛肱ノ秘伝だァッッ!!

そのようなことを述べて全身に力を込める剛矢。
するとどうだろう、上半身の筋肉がはちきれんばかりに巨大化したではないか!!

帯で骨格や筋肉、血管等を締めつけることによって筋力を一時的に増強させることができる。
兵士千人に値する"肱力"(腕力)を生み出すのが弁慶から伝わる術の正体さ!

弁慶の怪力無双はそこから生み出されていたというのか・・・ッッ!!
なるほど。それでいきなり肥大化したりするわけでありますか・・・これも見事な技術ではありますな。

凄い武芸であるが、そういうものであれと知れば安藤も心構えが出来る。ならばと攻撃を仕掛けだす。

儀岩流、猛鷹掴ッ!!

きりもむような両足での飛び蹴り。その威力のすさまじさは剛腕と化した剛矢の腕に足跡が残るほどである。
腕の衝撃に怯んでいる剛矢を見るや安藤は空高く跳びあがる。

これで死ねッッ!!儀岩流秘技、錐揉跳ノ二ッ!!卍蹴込ッ!!

対処のしにくい頭上から降って来る蹴り。
並の相手ならば致命傷となる一撃であろうが、剛矢の肉体はそれに耐え、蹴り足を掴み取る。
そして反撃。掴んだこの体勢であれば、もはや技など不要。その剛力を振るい、渾身の力で地面に叩き付ける!!

あんたに見せてやるよ・・・これがオレの・・・これがオレのッ!!天下無双だァァッッ!!

弁慶の秘術、天下無双の力を振るい、安藤を文字通り地に沈める。
これが群雄割拠の世に轟かんとする力なのだろうか・・・!!

オレは武蔵坊弁慶が末裔ッ!斎賀剛矢だあああァァァッッ!!

天下に響けとばかりに咆哮する剛矢。という絵で締め!!
うーむ、なんとも派手に駆け抜けた感じがありますねぇ。嫌いではない。

異能の筋肉絵師というだけあり、なかなかにゴッツイ筋肉の描き方をなさる人である。
個人的には嫌いではないが、人を選びそうな感じでありますね。胃もたれを起こしそうな濃さがある。
だがそういうのはチャンピオンらしい画風といえないこともない。ふむ・・・つまりアリだな!!

しかし秘術があるとはいえ、剛矢の普段の姿はガリガリすぎやせんかね。
タスキ掛けが出来ないようなタイミングで襲われては何ともならないような・・・
まあ、帯がなくても何とかなる技術もあったりするのでしょう。その辺りは想像で補うとします。
しかし、帯なのにタスキ掛けしても丁度いい長さなんですな。さすが弁慶の秘術。ことわざも力技で打ち破るぜ!!

・木曜日のフルット
飼い猫に恥ずかしがられる飼い主というのもさすがにいかがなものかと。
しかし、やっぱり鯨井先輩は小心者でありますな。
ときおり詐欺の企てとかしてみたりはするが上手く行きそうにないのはこの性格ゆえかと。やはり騙される側の子なのですよ・・・

・総合感想
今号の後半はやけに人間について考えさせられる内容となってましたな。
希望を失った人間はもはや人間ではないのか。だが、特定の年齢で何か起きるはずさと無邪気に希望を持つのもいかがなものかとか。
地球を征服した人間は地球を破壊していい権利があるのかどうかとか。深柱さんが聞いたら激怒しそうなセリフだなコレ。
まあ、そんな人間も騎士にはよほどの強さがないと対抗できなかったりするわけでして。
人間と言っても強さは千差万別ってわけですね。鬼神からボッコレまで色々さ!!

さて次号はGW直前の合併号
弱虫ペダルはTVアニメ特報がある様子。放映時期とかの話が出てきますかね?
そして田口一先生の特別読み切りが掲載される。
フランス貴族ものとは難しそうな題材であるが、どのような話になりますのか。楽しみです。



2013年 19号


・あまねあたためる
単行本1巻発売記念の巻頭カラー!!
主要キャラの並んだ見開きがいい感じ・・・って土井先輩、1人だけ前面で目立ってるな・・・!!
つららちゃんは金髪だったんですね。銀髪の方が冷たい感じはしたと思うが・・・まあ、基本的に熱い子だしなぁ。

さて、巻頭カラーの今回はそのつららちゃんのお話。
悲劇の女王を気取り出しているが何が起きたのであろうか。

生徒会室にて生徒会長の神崎さんと副会長のつららちゃんが話をしている。
神崎さんがあまねちゃんと出会った時、彼女は校則を犯して猫を飼っていた。
その際のやりとりで堅物だった生徒会長も大分くだけた性格の現在に変化することとなったのでした。
でも未だにその時のやりとりが正しかったのか悩んでいるという神崎さん。真面目だのう。心労で余計に身体が弱くなるぞ。

神崎さんの話をもじもじしながら聞いているつららちゃん。
その首筋からは、制服の背中に入った白く長い尻尾のようなものが飛び出しており・・・

私とこの子の出会いは――こうですわ。

校庭に入り込んでいた白く大きなヘビ。やけにつぶらな瞳をしたヘビである。
他の女生徒は怖がって先生を呼びに行くのだが、つららちゃんは一目で気に入った様子。

透き通るような真っ白なお肌。スリムなボディ。見る者を魅了する妖しげなオーラ。まるで、この私じゃない・・・!!

相変わらず自分が大好きな様子のつららちゃん。土井先輩の像の時もそんな反応してましたな。魅了と言うが、女生徒逃げてますやん。
白蛇といえばその希少性により縁起のいい、幸運の象徴として扱われることの多い存在である。
弁財天の使いとして富をもたらすものという言い伝えもあるそうな。へぇ。
でもつららちゃんが魅了されたのは自分と似た存在だからというものだったりする。うーむ、色々と突き抜けた子だな、やはり。

というワケで、愛らしいっ!!今日から私の家族ですわ!!

颯爽と強奪し背中に匿うつららちゃん。
生き物を学校で飼うのは校則で禁止されているのでこれは校則違反。
なるほど。あまねちゃんと同じことをしているという現状でありますな。
もじもじしているのはその後ろめたさ・・・だけではなく、ヘビが背中で動き回るからぞくぞくしている様子。

さて、ヘビは女生徒に発見されていたが、つららちゃんが黙って持ち去ったので消息不明。
そのことから注意を呼びかける校内放送が流される。毒でも持っていたら大変ですものね。
神崎さんは生徒会の保安義務として動き出そうとする。
が、その前にさっきから怪しげに悶えているつららちゃんをチェック。何か隠してないか!?

違いますわ。これはただの――亀甲縛りですの

いつの間に結んだんだ!?というかそれが出来るってかなり長いヘビじゃないか!?
まあ、いきなりこんなの見せられたら神崎さんも目を逸らすしかないですわな。わかります。

バカはごまかしましたわ。でもこの先どんな障害があることやら・・・
どんなことがあろうとも、この子は私が守りますわ!

バカな手段でバカを回避したと述べるつららちゃん。うーむ。バカげた話だ。
しかしそれはさておき、校庭に出てみると生徒が総出で捜索中な現状に驚くこととなる。騒ぎになってる〜!!
なるほど。見つけたら内申が良くなる可能性があるからか。
中には漢方薬にしようとかバカなことを考えている子もいるようですが・・・ともかく、各自欲求がある様子。

つららちゃんとしてみれば、動物に優しいはずのあまねちゃんも捜索に加わっているのが気に入らない様子。
そうは言われましても、毒があったら危ないですし・・・

何を馬鹿な!!あの子は「インディゴヘビ」のアルビノ種で、無毒でしかも人懐こいんですのよ。知りもしないで勝手なことを!

どうやら携帯のwikiで調べた様子のつららちゃん。現在機器は便利ですなぁ。

そもそも何ですの!?猫はよくって毒ヘビは排除なの?差別じゃないそんなの!

そうは言われましても。やっぱり毒は危険が危ないですからして。区別される明確な理由があると思う。
というか、スカートの下からめっちゃ飛び出してきてますよつららちゃん。

慌てて体に巻きつかせるように収納し走り出すつららちゃん。
しかし内股をにょろりと撫でられて力が抜けてしまう。むう、エロイな。

そして腿をつたい出ていきそうになる白蛇。これではバレてしまう!!
と思いきや、あまねちゃんが身を呈して、その体を壁として白蛇を生徒の視線から遮る。
勢い余ってブロックに頭をぶつけて危ういことになっているが・・・なかなかの自己犠牲だ!!
やはりあまねちゃんは動物には優しんですなー。
つららちゃんもその気持ちを受け取り、白蛇を制服に隠し直して外へと向けて走り出す。

生徒会副会長銀つららは校則に背いてこの子への愛を貫きます。そう――心中する覚悟でっ・・・!!

気分はまるでクレオパトラかといった様子のつららちゃん。
たった今恩を受けたはずのあまねちゃんが奴隷のイメージになっているのが酷い。
まあ、ともかく。無事に生徒の目に触れることなく校舎の外までやってくることができました。これであとは帰るだけですな。
邪魔する者はいなくなったので安心して顔を寄せて話しかけるつららちゃん。
だが、白蛇はそんなつららちゃんの鼻に咬みつき、そして川へと逃れ去っていくのであった・・・

・・・愛さえ・・・愛さえなければ・・・こんな辛くないのに・・・

女王が愛を知り苦しんでおられる様子。
これはあれですかね。将来的に愛など不要!愛あるからこそ人は苦しまねばならぬ!とか言いだす布石でありましょうか。
つららちゃんならば白蛇のために盛大な墓標を作ろうとしても不思議ではないわなぁ・・・

ヘビとつららちゃん。非常に似合った取り合わせであったが、この組み合わせは成立しなかったかー。
むしろ無毒だったのがいけなかったのかもしれませんな。
毒を有するのであれば似たような存在ということで仲良くできたかもしれませんのに・・・!!
まあ、ヘビを飼うのは難しいということですよ。神無月めぐみちゃんも扱えてませんでしたしな。

・囚人リク
田中一郎の仲間入りという申し出を完全拒否するレノマさん。
リクとしてみれば是非田中一郎の力は借りたいところであった。
しかしレノマさんの大人が信じられないという気持ちもわかるし、何とも悩ましい話である。
悩ましすぎて筋トレの数える回数を間違えて飛ばしてしまう程である。

ボーっとしてんじゃねえ。「104」飛ばしたぞ

確かに飛ばしてますな。これはいかん。
104話目の今回なのに104を飛ばされたのでは、この回の存在自体に関わる話でありますよ。

飛ばした飛ばしてないで言い争いを始める2人。何をしているんだか。
しかし田中一郎がやってきたことでその言い争いは終了。
実際飛ばしていたし、レノマさんの言い分が正しい。
けど田中一郎が飛ばしていたと指摘すると俺の勘違いだったで済ませようとしてしまうレノマさん。どれだけ大人嫌いなのよ。

田中一郎は提案を断られてから一晩考えた。1人で脱獄しようと。
しかしさすがの脱獄王でもこのムショはでかすぎる。やはり仲間が必要となるとの結論。
見取り図を有している2人との協力体制は是が非でも欲しいでありましょうなぁ。
どうでもいいが、脱獄を決意してから田中一郎の襟が立ちっぱなしである
立ち上がったぞというのを地味にアピールしているのであろうか。分かる人にしか分からないので問題ないアピール方法だな!!

それはさておき、頑として手を組むつもりのないレノマさん。それに対し田中一郎は言う。

佐々木。俺とタイマン張れ
お前もいっぱしのワル気取ってんだろ。負けたら何も言えねえよな。

ほう・・・これは話が早そうな方法を提案してきましたね。
言葉で分かり合えないなら拳を交えるしかない。タイマンはったらダチという解決法。実にチャンピオンらしい!!
だが、レノマさん。倍以上年上のおっさんをぶちのめす趣味はねえよとさらりとタイマンを断る。
ふーむ、田中一郎は39歳か・・・思ったより歳をとってましたな。

ふ・・・逃げんのか。たかが大人に裏切られたくらいのことを、いつまでも引きずるような女々しい奴にはお似合いだな

田中一郎の挑発!!おっと、これにはさすがにレノマさんも・・・自嘲気味の笑み!?
痛い所を突かれたが、その意見は最もだなと感じたのだろうか。
幼少期のトラウマがここまで強いとは本人も思わなかったのかもしれませんなぁ・・・

やってやる。目障りなんだよテメェ

タイマンの申し出を受けるレノマさん。ここに田中一郎VS佐々木麗乃真というビッグカードが実現したのであった。
もはやリクがいくらわめいてもこの2人を止めることはできませんわな。

心置きなく戦えるよう場所を移す。
看守に金を払う約束をして倉庫を借りるレノマさん。
その際、看守はせこく値段のつり上げを行っていたりしている。
普段ならともかく、大人不信が強まってきている今のレノマさんとしてはイラつく話でしょうな。

リクはこの期に及んでもなんとか2人を止めようとする。だが、田中一郎のこの言葉を聞くと怯まざるを得ない。

今度は俺が言わせてもらう。男には、やらなきゃならない時がある

これはリクが田中一郎に手錠抜けを教えてもらった時に言ったセリフである。
その時と等しいぐらいの覚悟を持ってやってきたということだ・・・!!
だが、リクとしてはそれでも2人が傷つくのは見たくない。しかし、服の端を入り口の扉に挟まれ動けなくなってしまう。あらあら。
というわけで、これで邪魔する者はいなくなった。いよいよタイマンの開始である!!

先制して殴り掛かる田中一郎。しかしこの一撃は防がれる。
反撃のレノマさん。一発目の左はかわされたが、続いての二発目、右の拳が田中一郎のボディをえぐる。
物凄い音を立てた一撃を受けて横向きに倒れる田中一郎。一瞬で勝負がついた・・・!?

と思いきや、まだ戦闘の意欲は失っていない田中一郎。
倒れた状態でカニばさみをレノマさんにしかけ、グラウンドに引き込む。
見事なアキレス腱固め。これにはさすがのレノマさんも苦痛で歯を食いしばる。

タップしろ。今の俺は容赦なくへし折るぞ。

腕ならまだしも足をやられるとかなり厄介ですな。復帰にも時間がかかることとなりそうだし、脱獄に影響が出そうだ。
だがレノマさんは降参などしない。
無理矢理相手の体を自分の体ごと転がして吹き飛ばし、関節技からの脱出に成功する。

再び立ち技での勝負。
レノマさんが蹴りを放てば裏拳で決めかえす田中一郎。
一進一退の攻防。その中で田中一郎の放つスリーパーホールド。しかし、これは手を首の間に挟まれてしまい不発。
逆に投げ飛ばされ、馬乗りの体勢を取られることとなってしまう。
ケンカとなればやはりこの体勢は圧倒的に有利。
レノマさんの剛腕が唸りをあげて田中一郎の顔面に何度も突き刺さる。
最後に一撃を加える際、レノマさんはなんとなく寂しげな感じの表情となっているが、これは・・・?

殴り倒したレノマさんは立ち去ろうとする。
が、完全にKOさせられたと思えた田中一郎、根性で立ち上がる。
うーむ、リクの言葉を引用しただけあり、その根性も同様に凄いということか・・・

アオリでは39歳で老兵呼ばわりされている。
まあ、18歳に比べればそりゃ歳でありましょうが、まだ老兵と呼ばれるほどではないよなぁ・・・
それでも肉弾戦ではやはり若い方に分があるんじゃないかと思える。
鬼道院ぐらいの物凄い肉体の持ち主だとそれも怪しくはなるが。
その鬼道院と争っていた田中一郎を打ちのめすレノマさんはやはり凄い。

このタイマンの結果はどうなるのだろうか。
根性を見せる田中一郎にレノマさんはリクの姿を思い描き、ほだされたりするのだろうか?
田中一郎にも育ててくれたおじさんがいればそういう話も出来ようが、それは期待できそうにないですな。
年齢こそ大人だが、俺はいつだって少年の心を持ち続けている!と主張すれば和解の道はあるかも・・・?
いや、それよりはレノマさんのトラウマを払拭する流れの方がいい気がしますわな。今後の為にも。

・弱虫ペダル
港のすぐそば。大阪のこの草トラックコースはワイの原点。いつだって答えは闘いの中にある!!

生じた迷いに答えを見出すには闘うのが一番と考える鳴子。うーむ、若いスポーツマンらしい解決法ですなぁ。健全だ。
というわけで、阪台付属の柿本と勝負を行うこととなりました。

勝負は3周!!この柿本いう男、コースで負けなしいうのはホンモンみたいやな。ワイの加速にキッチリついてくる。

インターハイではお目にかからなかった男だが、実力者であるのは間違いない様子。
まあ個人はともかく、メンバーの戦力が揃っていないと全国に出るのは難しいでしょうからねぇ。

この草レース場では勝負しているヤツがいた場合、内側を開けるのがルールとなっている。
なるほど。そういう規則というか暗黙の了解があるんですな。
と思ったらいきなり外側を疾走しだす勝負中の2人。せっかく内側を開けようとしてくれているのに!?

それはさておき、早くも勝負は3周目。最後の周回となる。
ここで鳴子の前に出た柿本。勝負をキめるためにアレをやる気だ!と騒ぎ立てる観客。さすがに大阪は観客も盛り上げ上手だ。

さすがやな総北、鳴子。すさまじいスプリント力とコーナーワーク。さすが全国レベル!!
けど、ここは草レース場。何でもアリの自転車異種格闘技場(バーリトゥード)や!!
見せてやろう。オレの本当のアダ名"夜の六甲おろしの竜"その真髄を!!

そう述べてハンドルに設えられていたスイッチを押す柿本。
何だ?今泉君のようにスイッチ式のシフターでもつけているのか?いや・・・これはそんなシロモノではない・・・!!
出たァァ!!夜の六甲柿本スペシャル!!

驚いとるか。無理もない!!ワイは速い。その上、光る!!
そう。まるで六甲山から見た神戸の町なみのごとく!!その価値100万$!!
大阪なのに神戸!?近い!!近い!!そんな細かいこと言いっこなしや!!

な、なるほど。柿本のスイッチはスポークのLEDを発光させるためのものだったのか!!しかも七色だと・・・?びっかー。
公式レースでは許されないかもしれない装飾だが、ここは草レース場である。このぐらいのことは許される!!

いやあ、何が飛び出すかと思ったらなぁ・・・間違いなくバカだろこの男!!
大阪なのに神戸?の部分も先んじて自分でツッコミ入れてやがるし。バカなくせに気が回るとはな!!
これにはさすがの鳴子も呆れるしか・・・

カッコエエー!!

あかん。こいつもこういう方面ではバカだった!!何を目をキラキラさせているのか。
柿本は光ったままフル加速でゴールへ向かうのだが、見とれて動き出しが遅れる鳴子。何やってるんだか。

どんな状況でも勝つ!!インハイで身につけてきたこの感覚!!
絶対勝つ!!ていうかこの場合、ワイより目立つヤツに勝たせてたまるか!!

遅ればせながらフル加速を開始する鳴子。まあ、派手一番な鳴子としてみれば譲れない点でありましょうな。
柿本は後ろからのびてくる鳴子に気づかずにゴール手前でガッツポーズ。
なんてことしているから直前で追い越されて敗北することになる。ダメな目立ち方だ!!
まあ、思ったよりも面白い奴でしたよ柿本さん。

インハイ1位、王者校のスプリントを見せつけた鳴子。
しかしこの草レース場には、それを目撃しても怯まずに挑戦してくる猛者がまだ存在している。

総北、鳴子。次はオレが相手だ!!
久しぶりだな・・・インターハイ以来だ。
奈良、山理学園灼熱のスプリンター。大粒健士!!仏のカオも三度までだ!!

正直、誰!?
勢い込んでやってきた大粒さんであったが鳴子の記憶には残っていない様子。まあ、あんまり絡んではいませんでしたしね。
読者としてはそれなりに記憶に残っている男ではあるが、この扱いは妥当だとも思えてしまう。
でも一応年上っぽいので気を使って誰?とかは口に出さない鳴子。意外と気の利く子だ。

オレが使うバイクはコレだ。

大粒さん自身には覚えがないが、その取り出したバイクが何であるかは一目でわかる。鳴子の顔色が変わる。

ヨーロッパで盛んなトラック競技!!そこで使われる名門フランス、ルック社のトラック競技専用のピストバイク!!
ギアさえ排除!!軽い!!強い!!強さは鋼鉄のよう。しなやかさはムチのよう!!
ただひたすらに平坦を速く走るためだけに造られたバイクだ!!
えぐられたチューブ(フレーム)!!トラック専用の超軽量ハンドル!!
そいつにオレのこのスプリント用に鍛えぬかれた丸太のような脚を組み合わせたらどうなるか!!
化学反応ってのは純度の高いもの同士でやると、ミラクルな結果が出るんだ!!

ほほう。ここでピストバイクが出てきましたか。
聞くところによるとブレーキすらついていないという話らしいが・・・
直線だけならともかく、コーナーもあるコースでどう走るんでしょうなぁ。最近はブレーキつきのもあるらしいけど。

来いよ総北スプリンター!!
勝負は3周だッ!!仏のカオも三度までだッ!!

何度そのセリフを繰り返すのか大粒さん。
ようやく鳴子が決めゼリフか!!とツッコミを入れてくれたので少しは静かになるかな?
今まで繰り返していたのはツッコミ待ちだったと考えればよいわけだ。ふうむ。
ったく。次から次へとおもろいヤツが出てくるわホンマ

鳴子の言う通り、スプリンターってヤツはどいつもこいつもおもろいヤツであるらしい。
振り返ってみるとまともなスプリンターってほとんど記憶にないな。鳴子、田所さん、泉田君、新開さん、メガネスプリンター・・・
そういえば待宮もスプリンターだったか。あの男もまともかというと疑問はあるしなぁ・・・うーむ。
やはり金城さんの言う通り、スプリンターはバカじゃないと務まらないということなのか・・・!?

けど全員自転車大好きなんや。それだけはビンビン伝わってくる。そらワイも同じや!!せやからワイも精一杯スプリントをやる!!
さっき純度の高さどうこう言ってたが、悪いけどワイ鳴子章吉は生まれもっての――純度100%のスプリンターや!!

そう述べてピストバイクで加速する大粒さんにはりつく鳴子。

大ツブな人!!アンタ十分速いで。ただワイが常識レベルじゃ考えられんくらい速いってだけや!!
ワイは直線に生き、派手に散る!!浪花の天才スピードマンや!!

その言葉の通り、柿本の戦い以上ののびを見せて大粒さんに勝利する鳴子。うーむ、さすがだ。
大粒さんはピストバイクだけでなく、加速用に流線型のヘルメットを用意している。すごいデザインだなコレ・・・!!
どこかの兵士みたいな恰好で加速しているが、それでも及ばない。残念な話である。
まあ、鳴子もインターハイでロケットマンになった時は似たような格好になっていたがそれでも田所さんに負けてましたしねぇ。
勝利するには多少の見た目も大事ということなのか・・・!?

コースレコードが出たんじゃないかと言われるぐらいの鳴子の走り。これを見ては挑戦者も後には続いて現れませんわな。

アカン・・・ワイ強なっとる。
前ここ走っとった時より確実に速い。筋肉使えとるのわかるし、のっとるスピードも次元がちゃう・・・
インターハイでの走りが成長させたいうんか・・・オッサンや青八木さんとの切磋が・・・

自身のスプリンターとしての成長を改めて実感する鳴子。
となれば、やはりスプリンターを捨てることなどできようはずもないですわな。
だから鳴子は思う。次の勝負でラストだと。

次の勝負でやっぱりワイが勝ったら、勝ったならワイは――スプリンターとして走る!!

そのように決意する鳴子。
しかしその鳴子に挑戦する最後の男はこれまでとは比べ物にならないぐらいの強者である。
紫色のジャージをまとった巨大な男・・・そう、御堂筋君だーッ!!!

口元から首にかけて布で覆った状態で登場する御堂筋君。か、過激派・・・!?ヘルメット姿だしなぁ。
まあ、おそらくネックウォーマーなんでしょうが、御堂筋君がつけると半端なく怖いから困る。

退屈だったから大阪まで遊びに来たら黄色いジャージのヘンなのがいるという話を聞いてやってきたという御堂筋君。
鳴子の最後の相手がよりにもよってこの男となろうとは!!
勝負は10周。全力をふりしぼっての戦いとなるぜ!!

おまえの最後や!全力でしぼれよ!プププ。

ネックウォーマーを外して舌を飛び出させる御堂筋君。目も早くも本気の形となっています。
性格は変わっていないようで安心したやら何なのやら。
最初見た時はまた歯がいかれたのかと思ったが、そうでもないみたいですな。
この走りで御堂筋君が先のインターハイの敗北でどのように変わったのかわかるかもしれない。うむ・・・注目であります。

しかし、自転車異種格闘技場とは凄いタイトルですなぁ。
柿本の自転車は光るだけだったが、この草レース場にはもっととんでもない改造をした奴がいるのかもしれない。
タイヤの側面からトゲが飛び出して横を走る自転車のタイヤをパンクさせようとするとか。
車体の下からバネが飛び出して跳ねることでコースを飛び越えるとか。
バーリトゥードというからにはこれぐらいの何でもアリが横行しているに違いない!!きっと。

・クローバー
コンビニで買い物をしながらも何だか外の様子を気にしているエリナちゃん。どうしたのだろうか?
どうやら両親は旅行に行っており、兄も旅に出たまま帰ってきていない様子。
家で一人ぼっちなのかー。それはGWもつまらなかったでしょうな。ハヤトに絡むのも分かる気はする。
だったら前田ともう少し絡んであげても・・・

と思ったら、どうやらGW中におかしな奴らに絡まれていたらしいエリナちゃん。
なるほど、外を気にしていたのはそいつらがいないかを確認していたのか。

情けねェ・・・エリナともあろうもんが何ビビッてんだ。
エリナは最強最高の女。怖いもんなんてねェんだよ

強がって面白い顔で口笛を吹きながら歩くエリナちゃん。
そういう強気な態度でいるから簡単に見つかったりする。
怪しげな男たちに前後を塞がれて立ち往生。おっと、これは危険か・・・?

エリナちゃんが買い物をしていたコンビニでは、さっき買い物した高校生、変な子だったなと話題。
ほう、ちゃんとカワイイと評価されたりしてるんですなエリナちゃん。ふむふむ。

というのはさておき、続けて変な客が登場。
無言で温めてあるからあげちゃんを指さして注文する。喋れや!!気持ちはわかるけど。
指さししても気づいてくれない店員は普通におりますからなー。ちゃんと確認までしてくれるこの店員は出来たヤツだ。

それはさておき、ここでまさかの真木が登場。
いい釣り日よりだと空を見上げている。相変わらずですなぁ。
しかし、エリナちゃんが男に絡まれて叫んでいる現場にやってきてしまったことで面倒なこととなる。

コラァ!!待てヒゲメガネ!!助けろよ!!

ヒゲ・・・メガネ・・・

なんとも悲しそうなというべきか、形容のつきづらい表情を見せる真木。そんなにその表現が気に入らなかったのか!?
ショックで呆然としてしまった真木を突き飛ばす男たち。その衝撃でからあげちゃんが落ちる。
なんてことを!!せっかく無言でちゃんと注文できたからあげちゃんを・・・!!
これは殴り倒されても仕方ありませんわな。うん。

男たちは富永という危なそうな男に従っている様子。ふーむ、こいつがエリナちゃんを気に入ったのか?
エリナちゃんは男運が悪いというか、危ない奴に好かれてしまう傾向にあるのかねぇ。

真木に助けられたエリナちゃん。恩を返すために飯ぐらいおごらせてくれと申し出る。
うむ、さすがに借りは作らない女ですな。
でも真木にしてみれば早く釣りに行きたかったというのが本音であるのだが・・・
誰しもが女子高生の食事の誘いで喜ぶとは限らないって話でありますやね。

遠慮すんな。この店つけきくんだ

そう言ってやってきたのは牛丼魔王。入る前からもちろん真木はここがどこだかは気付いている。
そして思った通りハヤトがいるのを見て微妙な顔になる。まあそんな顔しなさんな。竹下さんだって奥にいるよ!!

まさかの真木登場。しかもエリナちゃんに気に入られるという展開。これはSEGの勢力強化となるか・・・!?
というかエリナちゃん、つけがきくというか兄貴が代わりに後で払っているって流れじゃないですか。まあいいんですが。

・侵略!イカ娘
平和を満喫する侵略者。平和を乱すひったくり犯は許されない!!侵略者・・・

婦警さんの名前が早くも判明。ありがたや。
古川蛍子さん。今後もちょくちょく出てきてくれると嬉しいですな。

ドジではあるが、最初は取り押さえれそうになっていたし、腕が悪いわけではないんですな。ドジなだけで。
侵略者は人助けをしない。それはどうだろうか?
油断させる手かもしれないではないか!!まあ、イカ娘に関してであればその認識で何も問題ないんですけどね。

・パンダのこ
ウェイウェイさんもいい歳だからかあんまり動きたくないんでしょうな。
見ている方としては寝ているだけだとつまらないのだろうが・・・要求するのも酷であるか。
今回は子供の要望に従って頑張ってくれたみたいですけどね。お疲れ様!!

飼育員の仕事はなかなか大変みたいですね。
それでも好きなことを仕事として出来るというのは非常に羨ましいことである。
中学時代の友人はりんさんのことを笑っているが、夢を叶えた人間を笑えるのは今のうちでないかね・・・?

普通にウェイウェイさんと言葉を交わしているように見える乃仔ちゃんはさすがというかウェイウェイさんがさすがというか。

・バチバチBURST
大相撲五月場所九日目。幕下頂上決戦が行われるこの日はさすがにその話で持ちきり。
特に力士たちの注目は高く、自分の取組がないのに見るためだけに国技館に来ている者も多い。
親方衆や関取も注目している。なんせこれからの角界を担うホープ2人の対戦ですからねぇ。それも無理はないことか。

天才、王虎
怪力、天雷

この2人の対決はさすがに注目度が違いますな。
マスコミが騒ぎ立てた鯉太郎、常松と王虎の戦いとは違う注目のされ方であり、純粋に相撲を楽しむという目で見られそうな対決である。
しかし天雷のキャッチフレーズが怪力なのはどうなんだろうか。
確かに力は凄いが今もそれだけの力士という扱いなのだろうか・・・?力士が怪力でも普通に聞こえちゃうしなぁ。力士なだけに。
どうせならもっとこう。怪物とか怪獣とか怪人とか怪盗とかそういった感じの方が。後になるほど別な何かになっていってるな。
そうだ、快男児とかどうだろうか。今の天雷らしい感じの言葉であるぞ。
天才VS快男児とか面白そうなキャッチフレーズである。どんなもんかね?

そんな注目される2人の対決だが、天雷は先日のブタフグとの戦で右目を負傷している。
このクラスじゃわずかな負傷も命取りだし、今回は王虎有利かなというのが周りの評価。
うーむ、王虎としては面白くない話でしょうな。
これでは実力で勝ってもケガがあったおかげでだと思われてしまうではないか。

国技館内はどこに行ってもこの2人の対決の話ばかり。
石川や常松はかなり複雑な気持ちでいる様子。さすがに王虎が別格なのは認めざるを得ないことでしょうしなぁ・・・
だが鯉太郎はとりあえずその話を気にするのは止めようと心に決めている様子。

今は人のことはどうでもいい・・・
俺は俺の相撲を一番一番大切に取るだけ・・・俺を土俵に上げてくれる人のために・・・
己を・・・肯定するために・・・

今回の鯉太郎の相手は先場所優勝争いに絡んだという力士、爛摩
青い目をしているように見えるが、西洋人力士でありましょうか。大きそうだな・・・
本場所は王虎と当たって1敗しているらしい。王虎が相手じゃしょうがないですわな。壊されなかっただけよかったと考えるべき。

取組開始。
鯉太郎のブチカマシで爛摩の表情が歪む。ふむ、幕下の強者にもまだまだ通用するか。
のど輪でのけぞらせた後、がら空きのまわしに手をかける鯉太郎。
だが、掛かりが浅かったせいで、上から叩き落とされる。
さらに上から圧し掛かられてしまう鯉太郎。これはヤバイ!!

倒れ込んでしまう前に足を引き横に流そうと体を捻る。
と、まるでその瞬間がスローモーションのように感じられる鯉太郎。
投げを意識したわけでもないのに、相手の体が回転している。
足が浮き、背中から土俵に向かって倒れ込もうとしている爛摩。ほう、これは・・・

何だ今の感覚・・・

勝利した鯉太郎であるが、今の意識もしていないのに投げることができた不思議な感覚が気になって仕方がない様子。
まわしをとらずに、脇の下にさしていた左腕を回しただけで投げていましたからねぇ。
これは決まり手で言うと掬い投げでしょうか?鯉太郎の新たな技となるのだろうか?
指をケガしている現在の鯉太郎としては身につけるといい武器になりそうな技である。

さて、鯉太郎の取組が終わったことでそろそろ天雷の出番となる。
控室を出たところで田上さんと出会う天雷。
田上さんは天雷の右目を気にして声をかけてきたようだが・・・

問題ないよ

この一言でもう何も言えなくなってしまう。まあ、事前にあれは王虎の陰謀だったんだー!!とか言ってもねぇ。
誤解なうえにそんな話で微妙な気分にされても困る。そんなことを言われなくても天雷のモチベーションは高いわけですし。

前から一度戦ってみたかった・・・いや・・・どうしても戦ってみたくなったのは・・・
鮫島を倒したあの取組を見てからか・・・
あの鮫島を圧倒した力は本物・・・
相撲で溜めたフラストレーションは、相撲で解消する・・・

笑顔を見せる天雷。さすがの人格者っぷりでありますな。やはり快男児である。
一方の天才、王虎。こちらは静かに気合の入った表情を見せている。
今のところ常松戦の時のようなニヤついた表情はないが・・・天雷を強敵と認識しているのだろうか・・・?

次回は巻頭カラーで両雄の激突が描かれる。
果たしてどのような戦いとなるのか・・・天雷が勝つ可能性はどれほどあるのだろうか?
竹虎さんのいう別格な2人の対決。できればそこまでの差がないという状態であると嬉しいのだが・・・
とりあえず、変な横やりが入ったりしないで純粋に戦いを楽しめるといいですな。期待したい。

・毎度!浦安鉄筋家族
花粉症は一度かかったら治らないというし、望んでなりたがるようなものではないわな。羨ましがるな!!

晴郎の部屋に抱き枕が・・・なんか微妙に生々しい!!
抱き枕というもの自体には興味があるが、カバーとか洗うの面倒臭そうですな。
この類のカバーだと干すのも近所の目が気になるし・・・

のり子のくしゃみがトドメになる。と思いきやそっちが崩れるんかい!!
晴郎のくしゃみでぐらぐらのメリメリになっても、脆さではそっちの方がまだ上だったということか・・・!!

・ドカベン ドリームトーナメント編
岩田鉄五郎のまさかのサイドスロー。それをタイミングを外しながらも渾身の一振りで当てる山田。
打球の行方はホームランかライトフライか・・・!?
ライトの唐部は落下地点へ向けて走る。打球が落ちて来るまではまだわからない。

もともと岩田さんはムリよ

さらりと失礼なことを述べる犬飼武蔵。まあ確かにそう予想してる選手は多かったでしょうけども。
だが、フェンスを越えるかと思われた打球をジャンプ一番見事にキャッチしてみせる唐部。
こりゃまさしく値千金の大ファインプレーである。ボーナス弾まねばならないプレーですな!!

歓喜、岩田鉄五郎ガッツポーズ。
ドルフィンズの面々もまるで勝利を決めたかのような大喜びを見せる。
「鉄五郎さん日本一の老人じゃー!!」
「岩田さんすごい!!美しい!!まるで鏡獅子だ」
ミスターテツゴローナンバーワン!!

逆に2度続けてサヨナラのチャンスをつぶした山田。
がっくりうなだれて拳を強く握りしめている。屈辱のドカベン太郎
四番の責務を果たせなかったことに対する悔いは半端ではありますまいな。迫力が絵から伝わってくる・・・

Kジローによれば岩田鉄五郎の気迫がわずかに山田のバットの芯を外したということになるそうな。
うーむ、やはり勝負で一番大事なのは気迫だってことなんですな。

いいか、わしがやれておまえたちにやれないわけがない!!この回、勝ち越すぞ!!

ベンチで激をかける鉄五郎。こいつは気合が入るってものですね。
その勝ち越しに臨む12回表のドルフィンズの攻撃はファインプレーの唐部からという打順。
対するスターズはトリオ・ザ・ブルペンの投入。先陣は飯島だ。

飯島投手はトリオの中でも1番の荒れ球である。
飯島が登板すると救急車が待機するという実に物騒な噂がある。
が、これは世間にノーコンだと思わせるための飯島の策。
荒れ球と思わせて実はそれなりにコントロールがいい。つまり危険な球はわざと放っているわけだ。危険な奴だな!!

というわけで、唐部と丘の2人は飯島の投球術に翻弄されて凡打で終わりツーアウト。
そして次の打者は岩田鉄五郎
もちろん代打と思われたのだが、そのまま打席に立つ様子。
投げる方は予想していたが、まさか打席にまで立つとは・・・?これは一体・・・?

予想以上に長い戦いとなってきたスーパースターズVSドルフィンズ。
これはひょっとしたら本当に延長18回まで行くかもしれないぞ。でも無効試合にはならず決着までやるんだよね?厳しい!!

・ブラック・ジャックREAL 〜感動の医療体験談〜
実話をもとにしたブラック・ジャック作品の第2話。今回は小谷憲一先生の作画によってお送りされます。
原案は町田宏医師。舞台は鹿児島県徳之島。1999年9月の出来事。

南西諸島奄美群島のひとつである徳之島。
離島であるこの島は鹿児島市の南約48kmに位置し、人口は約二万八千人。
医大卒後の4年目、この島に外科医として赴任してきた町田先生。
赴任後半年になるが手術は一度もなく、訪問診療を行う毎日だったという。

手術だ。手術がしてェエーっ!!

海に向かって吠える町田先生。若いですねぇ。
そんな町田先生が目撃したのはウニのトゲを踏んで痛がっている水着の女性。
なんだかやたらと良い体をしているこの女性の名はピノコ。な、なんだと・・・!?

なるほど。次回予告の絵を見た時はとても幼女には思えなかったわけだが、本当に幼女ではなかったとはなぁ。
大人の身体に中身を移し替えて登場しているらしい今回。
そういえば原作でも大人の身体に移り変わるという話がありましたねぇ。
こういったセクシー系の話になった覚えはないが・・・!!

それはさておき。
徳之島の病院の院長は学会のために島を出る。
台風が接近しているために早めに出ていった様子。これでこの病院内で外科の専門医は町田先生ただ一人となる。

そしていよいよ台風が上陸。病院に訪れる人もほとんどいない。
そんな状況で異変が発生。産婦人科で生後間もない赤ん坊の様子を見ていた看護婦が町田先生に急を告げる。
三日前に切迫子宮破裂の緊急手術で生まれたばかりの1700gの未熟児に異変が発生したらしい。
少し小さいが今までは問題は起きていなかった。
しかし、鼻から入れているチューブを通してミルクをあげたあと身体が土気色に変化していったという。むう、ヤバそうな話だ。

レントゲンを撮ってみたところ、腹腔内にかなりの量の空気が入っているのがわかる。
消火器のどこかに穴があいている証拠だ。壊死性の腸炎かもしれないと町田先生は判断。
となると手術でありましょうか。念願の手術ですな町田先生!!
と思いきや、未熟児の手術なんて小児外科の専門医でないと無理ですと固辞してしまう。あらら。

ならば急ぎ本土に搬送しないといけない。
しかし鹿児島行きの最終便は既に出た後である。船ではとても間に合わない。
となれば海上自衛隊のヘリしかないか?自衛隊への搬送依頼は災害派遣同様に県知事への要請が必要となる。
急ぎ鹿児島県知事、いや場所的には近い沖縄県知事に派遣要請を送る医局の医師たち。
しかし台風が来ている現状でヘリを飛ばすのはあまりにも危険であり許可はおりない。
緊急時ではあるが、もし墜落でもしたら本末転倒どころか二次被害にもなりうるし、簡単には承諾されないのも仕方ないですわな。

台風の通過後まで待つしかないのか。そんな諦観に襲われる医師たち。
だが今、この病院内には治すだけの腕を持った人物が存在する。
そう、かの悪名高いゴッドハンド・・・ブラック・ジャックが病院内にいるのだ!!

町田先生は赤ん坊の手術を依頼するが、それをあっさりと拒否するブラック・ジャック。
外科医のくせに経験がないからと投げ出すような奴のいうことを聞いてあげる気はないってことですかね?
どうしてもというならキャッシュで3千万用意しろと突き付けて来る。うむ、さすがの悪名通り!!

そんな大金、赤ん坊の親が払える訳はないと町田先生。
いや、ブラック・ジャックとしては未熟を理由に逃げる医師の尻拭いをするにはそのぐらいもらわないとって話ですからねぇ。
払えないというのであれば、なんとか出来る可能性のある人がなんとかするしかない。
未熟を理由に逃げて生まれたばかりの赤ん坊を見捨てるようなことがあってはならない!!

赤ん坊の危機と聞いてベテラン開業医のS先生と産婦人科医のH先生が急いで駆け付けて来る。
他の外科医ではない医師や看護婦と言った医療関係者が詰めかけ、緊急のプロジェクトチームが結成される。
こうなれば経験がないからだのなんだのとは最早言えますまい。徳之島の医者として頑張るしかない!!大至急手術の準備だ!!

体重1700gの小さな赤ん坊の手術に10人前後の人間が詰めかけている。
小さい体なだけに小さなミスが大きく響くこととなる・・・
が、所見で想定していた腸の異常は見受けられない。
実際の原因はベテランのS先生が気付いた通り、胃の大彎側。ミルクが胃から漏れ出している様子。
これは新生児突発性胃破裂。胃の壁が先天的に薄い病気である。ほほう。

原因が判明したならば対処のしようもある。
急ぎ胃の手術を進め、異物を取り去り止血、そして閉腹。
土気色だった赤ん坊の肌にもピンク色が戻ってくるのでありました。

台風通過時の緊急手術。
医師たちが力を合わせて幼い命を救うことに成功した。よい話である。
町田先生も医師としての経験と意識の高まりを感じることができた事例であったことでしょう。

しかし今回もブラック・ジャックは地味な役回りでしたな。らしい言動ではあったけど。
まあ、実話を元にした話を作るからにはこういう形をとることになるのは仕方のないことでありますか。
ピノコの大人化には色々と驚かされましたけどね・・・!!

・名探偵マーニー
喫茶店にてロイドさんが仕事の依頼を受けている所から始まる今回。
依頼人は瀬田育恵さん。どうやら依頼内容は人捜しの様子。

瀬田さんの旦那さんは体調がおもわしくなく、医者も手の施しようがないとのこと。
既にいい歳ではあるが、今までは活発で風邪ひとつひかなかったという旦那さん。
それが前妻の娘が結婚してからガクッと弱ってしまったらしい。
ふーむ。下手に健康だと一度弱った時の反動が大きいということでしょうか。
で、その弱った旦那さんが古い友人に会いたがっているから探して来て欲しいという話なわけですな。

ロイドさんとしても身につまされる話である。
自身にも年頃の娘が一人いる。結婚して家を出て行ってしまったりしたら、自分は元気なままでいられるだろうか。
そんな心配をしてしまうのは自然なことでありましょう。
でも今は別の心配をした方がいいかもしれない。
その娘であるマーニーが窓の外からこちらを見ていたりするという事実を気にするべきかと!!

うん。確かに気になる光景ですよね。
父親が見知らぬ婦人と仲良くお茶しているという場面に遭遇したわけですもの。そりゃあ凝視もするさ。誤解ですけど。

というわけで、お仕事の話と理解したので会話に加わるマーニー。

御主人の御友人は我々二人で探し出しますので。マーニーにおまかせを

恒例の宣言が出たところで、探して欲しい人の情報を出してもらう。
旦那さんの友人の名前は郷里忠義さん。二十年程前から交流があったそうだが、奥さんの育恵さんは面識がないらしい。
なるほど。旦那の古い友人だが最近は交流がなかったので再婚した育恵さんとしてはよく知らない相手ってわけなんですな。
出会いはなにか御不幸があって、その席でとのこと。ふむ。

主人は日に日に衰弱していきます。
内臓機能全般の低下で医者も原因がわからないとか。最近は郷里に会いたいってばかり・・・

なるほどねぇ。まあ、聞く限りは怪しい所のない依頼でありますな。
というわけでその郷里さんを探すために動き出す2人。
頂いた資料はあまり役に立たないので片っ端から探すしかない。まあ、珍しい名字だしなんとかなるかもしれませんな。
五十代後半だし、若い者と違って名前を隠したりはしてないだろうし、探しやすかろうという判断。

瀬田さんの旦那さんも郷里さんと同じく五十代くらいの年齢と思われる。
それに対し、奥さんの育恵さんは三十代後半くらいに見えた。ふーむ、年齢差カップルというやつですか?
再婚で二十近く若い女性と結婚できるとは・・・旦那さんはどれだけ活発だったんだ・・・?

ロイドさんは警察に向かい、マーニーは自宅で調査を行うこととなりました。
マーニーとしては2人の出会い、御不幸があった席というのが気になる様子。だれか亡くなったか、犯罪があったか・・・
九十年度版の死亡届け内訳、犯罪白書を前後三年片っ端から調べるマーニー。
古い資料なので検索も難しく、手作業で確認していくしかないという。面倒くさそうな作業だ・・・

ロイドさんは朝方ようやく警察から自宅に戻ってきた。
一方のマーニーは夜通し確認作業を行っていたらしくグッタリしている。グダー。だが、その成果はあったみたいだ。

瀬田さん・・・二十年前に人を殺してるね・・・

なんだか思いもよらぬ情報が飛び出てきましたな。
二十年前、瀬田さんはある中古車ディーラーを訪れる。そこから帰る時、急発進。前方不注意で女性を轢き殺してしまう。
その女性の名前が郷里利絵子。ほう、郷里・・・!?
どうやら郷里さんは瀬田さんに奥さんを轢き殺されたらしい。それはまた・・・なんか一気にキナ臭い話になってきましたな。

ロイドさんはこの情報をもとに警察の資料を当たるべく再び警察署に。
マーニーは事件が起きたという中古車ディーラーを訪れることとなった。
郷里モータース。郷里さんはここの社長らしい。
訪れてはみたが、今出かけていて不在とのこと。あらら。
しかしスマホのGPSで位置情報が割り出せるので現在の居場所はすぐに特定できるとのこと。ほうほう。
って顔見知りでもなんでもない女子高生に簡単に居場所教えちゃっていいんですかね?いくら探偵を名乗っているとはいえ。
と思ったらオープンにされているから誰が見てもいいのか。ふむ。

郷里さんが今いるのは瀬田さんの病院の近く。む、これは・・・?
マーニーはロイドさんにそのことを伝える。そしてこれからちょっと行ってみると伝えるが、ロイドさんは緊迫した様子で止めて来る。

いいか。そこから動くな。家に帰りなさい。郷里忠義は元殺し屋だ

こ、殺し屋・・・!?
探偵ものにしては殺しが少ないこの世界にもそんな職業の人がいるんだ・・・!!
しかし警察の資料でそれがわかるとはどういうことなのだろうか?元なので今は捕まる恐れがないとかそういう・・・?
ともかく、そんな元殺し屋が病室で動けずにいる瀬田さんのもとへと迫る。

瀬田・・・借りを返しに来たぞ

非常に危険な雰囲気。こりゃロイドさんも動くなよと娘に告げるわけだ。
でもなんだかんだで危険な場所に首を突っ込みたがるのがマーニーである。
誰かが殺されそうと聞いてはなおさら放ってはおけないという話でありますわな。まさか病院の中で荒事はないだろう・・・

そう思って病室に来てみたら郷里さんと思わしき男が既に病室内にいるのを発見。
入り口の壁から半身だすという警戒態勢で話をすることとなりました。
話というか説得ですな。瀬田さんにも言い分はあるでしょうし、二十年前のことを今っていうのもなんですし、穏便にいきませんか?と。

しかし郷里さんの様子は穏やかである。瀬田さんを害しようという気配は見受けられない。
妻を殺された恨みで殺しに来たわけではないのか・・・?

たしかに妻は瀬田に殺されたよ。最愛の妻だった・・・今でも忘れたことはない。
その妻は不治の病だったんだよ
非常に珍しい病気だった。死ぬまで苦痛が続き・・・麻酔もだんだん効かなくなる。
彼女は残りの人生、苦痛との戦いしかなかったんだ。何度も私に殺してくれと頼んだ・・・
でも私にはできなかったよ・・・愛していたからな・・・

郷里さんと同じような体系のふくよかな感じの奥さん。
元殺し屋であってもさすがに愛した女性を殺すようなことはできないわけか・・・
愛する女性が苦しんでいるのを見ているしかできない。辛い話だ。だが、そこで二十年前のあの事故が起きた。

複雑な感情だったが、妻の死に顔を見た時、彼女の顔は安らかだった。ここ何年も見たことない程・・・
私は彼に感謝したんだ。私にできないことをしてくれた。彼女を救ってくれたんだ
だから私はいつかきっとこの借りを返すと誓った。瀬田は信じてなかったかもしれないが・・・

なるほどねぇ。確かになんだか複雑な話でありますな。
瀬田さんとしては大いに戸惑ったでしょうな。事故で人を轢き殺したらその旦那さんに涙を流して感謝されたわけだから。
その後は友人として接していたということなのでしょうか?
しかし最近は交流が無かったのに、何故今になって?しかも借りを返すとか言い出しているのは・・・?

ここでマーニーはある結論を導き出す。丁度見舞いにやってきていた瀬田育恵さんを庇うように前に立つ。
ほう。郷里さんの狙いは育恵さんでありましたか。

瀬田・・・せっかくだからな・・・お前の目の前で借りを返そうと思ったが・・・余計なジャマが入ったな・・・

病院の中で荒事は起こさないだろうとか思っていたら、いきなり拳銃取り出されちゃいましたよ!!
修羅場もいくつか経験しているマーニーだが、さすがに拳銃の経験は薄い。

標的はアナタですよ奥さん。アナタは何らかの手段で瀬田さんを殺そうとしていて・・・
郷里さんはそれを何かで知り、瀬田さんからの借りを返しに来た。

なるほど。そういう動機でありますか。
どうやら育恵さん、郷里さんの店に愛人と一緒に来て瀬田さんを殺す計画を話していたらしい。
聞かれていることに気付かなかったのかもしれないが、外でそんな話するなよ。
まあ、いくらなんでも旦那の古い友人の元殺し屋に聞きつけられるとは夢にも思わないでしょうけどさ。

オレは神に感謝したね。長年の借りをやっと返せるんだ。

そのように述べる郷里さんであったが、マーニーとしてはこの辺りの話を聞ければ充分だったりする。
時間さえ稼げればすぐに警察がやってこれるよう準備はしていたのだ。携帯をずっと通話モードにして。

てなわけで、駆けつけた警察に包囲され投降する郷里さん。
今の話の内容から育恵さんも旦那さんの殺害計画について警察から詰問される流れとなりそうでありますな。

アナタの考えは気高いと思いますよ。ただもうちょっと方法を考えてもらえると・・・
もうちょっと違うハッピーエンドが迎えられたんじゃないかと思うんですよ。

いやまったく。元殺し屋だからって殺すという方法以外で解決することはできたんじゃないですかね?
恩を長い間忘れず、返す機会が来たことを嬉しく思うというその精神は気高いと思いますが・・・
しかし育恵さんは何でロイドさんに人捜しを依頼したのだろうか?
やはり遺産が目当てだったとかそういう話だろうか。愛人と暮らすための遺産が目的。再婚もそれが目当てだったと・・・
瀬田さんが弱ったので相続の話をしたいのに、瀬田さんは郷里さんに会いたいしか言わない。
となれば、とりあえず会わせてしまって心置きなくしてやろうと考えるのは自然なこと。
それが命取り・・・いや、今回に関していえば殺されずには済んだから命拾いとなったわけか。うーむ、複雑な話だな今回は。

ともかく年齢差カップルの場合、本当の愛が続いているのかちゃんと確かめるのが大事だという話ですね。結論としては!!

・真・餓狼伝
1896年(明治29年)福島県の山間部(旧にわき藩)にて田畑を起こす男の姿があった。
この禿頭の男こそ丹波久右衛門。丹波文吉の父親である!!

これが久右衛門でありますか。なんだか人の良さそうなオッサンですな。
それはさておいて、にわき藩とは一体どこなのだろうか。
福島権にはいわき市というところはあるがそのような藩名は聞き覚えがないが・・・まあいいか。

畑作業をしている久右衛門のもとを訪れたのは甥の剣三郎
わざわざ紀州から伯父を訪ねてやってきたらしい。紀州といえば今の和歌山か。それは難儀ですなー。

久右衛門と剣三郎の会話からいくつかの事実が見えて来る。
丹波家は丹水流という流派を伝えており、代々幕府方の指南役だったらしい。
明治の世になって幕府はなくなったため、職にあぶれて土いじりをしているのが現在の久右衛門とのこと。

では、丹水流・・・本家の丹水流は、今?

剣三郎の厳しい表情での問い。そうか、久右衛門は本家の血筋の人間なのか。

にわき藩武芸指南役のお家、我が丹波。祖父も父も5人の兄弟たちも丹水流を極め、無双の武人と呼ばれた。
だが、皆戊辰の戦で死んだ。それぞれの世継ぎと共に一族皆・・・
ただ一人生き残り、本家丹水流を継いだのはワシ「ぼっこれ久右衛門」分家のお前たちも聞き及んでおろう。

ぼっこれとは福島・会津の言葉で「粗悪な」「ぶっ壊れた」の意味。人を中傷する言葉である。
そのような呼ばれ方をされるということはつまり・・・

・・・ワシに武の才は全くもってない

はっきり言い切る久右衛門。がっしりしたいい体格はしているが、武の才は体格だけで決まるものではないしなぁ。
明治の世となりお役御免となり門人も皆離れた。丹水流はもう消え行くのみと覚悟している久右衛門。
後は分家の面々で盛り立てていってほしいと考えている様子。

久右衛門伯父。伯父上には確か跡取りがおられましたな

剣三郎は文吉の話題に水を向ける。久右衛門がダメならばその子に丹水流を学ばせてお家を再興すれば、という考えの様子。
しかし久右衛門はそれは無理だと一顧だにせず。
ぼっこれ久右衛門の子である。武の才などあろうはずもないと諦めているわけですな。
幸い文吉は"学"が好きらしく通わせている尋常小学校では極めて優秀な生徒として知られているそうな。

これからの世は"力"ではなく、"知"の時代だと私は思っておる
従い、私は文吉のこの才を伸ばしてやろうと思っておる。

そのように語る久右衛門であるが、剣三郎はこれを聞いて激昂。何を言っておられる!!

代々!!代々"最強"の称号を守ってきた丹水流ですぞ!!その名の重さをどう思っておられるのですか!?
いくら時代が変わろうと"血を継ぐ"ということはそんなに軽いものではないッ!!

よい言葉でありますな。
受け継ぐというのは大事なことである。世が移り変わろうと伝えていかなければいけないものは確かにあると思える。
だが、自身に才覚がないのは誰よりも一番よく分かっている久右衛門。剣三郎の叫びも空しく響くばかりであった・・・

2年後に丹波の一族で交流会が行われるそうだが、本家は参加せずということになる。
参加しようにも一人の道場生もいない状態でありますからなぁ・・・
というわけで、肩を怒らせながら帰ることとなる剣三郎。
せっかくだからという申し出なので久右衛門が作ったイモは持って帰ることとなりました。イモおいしいです。

これが本家・・・とは。

どうにも諦めきれないのか、久右衛門に本当に武の才がないのか試す剣三郎。
手の平サイズの芋を取り出し、背中を向けている久右衛門に投げつけてみる。
と、避けもせずに後頭部に当てられて痛がる伯父上の姿を見せつけられることとなったわけで・・・こりゃダメだ。

剣三郎とそんな話をした後、作物の卸のために外出する久右衛門。
そこで尋常小学校の先生と出会い挨拶。先生によると文吉は勤勉で優秀な生徒であるとのこと。
きっとこれからの"日本"を背負う"学士"となりましょうぞと褒めてもらえる。それは有難い話だ。
だが、その直後難しい顔をする先生。なにやら問題が発生しているらしい。むむ?

いや実は最近この地に華族の縁者の子供が転校してきましてな。
その子を中心として徒党を組み、文吉君に嫌がらせをしているようで。

なるほど。そりゃ面倒くさい話でありますな。いつの世もそういう問題はなくならないか・・・
華族の子供は一人教室で勉強をしている文吉の頭をめがけて石を投げつけたりしている。
軽い投げ方ではない。当たればかなり痛いことになりそうな投げ方だ。
だが文吉、この石を座ったまま頭を動かしてすんでのところで避ける。後ろから飛んできた石を避けただと・・・!?
そして振り返る文吉の表情に浮かぶのは・・・獰猛な笑み・・・!!

勉強のし過ぎでストレスでも溜まっていたのだろうか。凄く凶悪そうな表情を浮かべている丹波文吉九歳。
父の久右衛門は武の才がないと決めつけていたが、どうしてどうして。
父が出来なかった後頭部への投擲を見事に避けてみせている。これは鳶が鷹を生んだって話ですかね。

丹水流という流派があり、丹波家は代々続く最強の称号の持ち主であると判明した。
父こそ武の才はなかったものの、文吉もまたその最強の名を継ぐ者であったということか。
さて、そうなるとこの久右衛門と嘉納治五郎にどのような因縁が生じることとなるのか。気になる所となってきました。
でもとりあえずは少年文吉の話になりますかね。ここからどのように丹水流の技を学んでいくかの話になりそう。
2年後に行われるという交流会の話も気になる所だ。

・いきいきごんぼ
ドッヂボールだから顔面はセーフのはず!!ダウンしてたら何の関係もないが。

銭湯は本当にたまにしか行かないが、最近の銭湯は色々と凝ってて面白いですね。
ゆったりと色んな風呂に浸かろうとするのは日本人の良い特性ですわホンマ。

かなりカオスなサウナルーム。大人が子供に混じって何やってんだよ。
そしてサウナで見事なビフォーアフターをかます2人。
ゲー!!入る前は太っていたTシャツのIKEMENが本当のIKEMENになっている!!

まあ確かに2人とも回想では美人な感じであったが、ここまで化けるとは・・・吏毘堂母が特にいい感じでたまげる。
ある意味現在の姿こそがアフターなわけで、ビフォーに戻ったと言えなくもないわけで。時の流れとは何と残酷なことか・・・
もう定期的にサウナに入っておいてもらうしかないんではないかと

とカオスな現象が起きたところでいきいきごんぼ終了!!お疲れっした!!
次回からは陸井栄史先生の新連載いきいきごんぼZが開始だ!!やあ、期待ですね!!
って改題するだけで中身は何も変わらないって言ってしまってるやないかい!!

改題の理由は読者の皆様の想像にお任せしますとのことだが、やはり無印の1巻の表紙がいろいろとアレだったんじゃないかね。
それを反省して表紙詐欺と自ら言い出すようなZ1巻の表紙。これはまた・・・いけるな!!
実質2巻となるこのZ1巻の売り上げがどのようなものになるのか・・・楽しみだ。

Zは2に見えなくもない。となれば3巻が出るころにはまた改題する可能性がある・・・?
キリル文字を使えばЭとかЗとかありますしね!!色々いけるいける!!

・あのころのお姉ちゃんはもういない?
チャイムを押して反応がなければノックをする。常識だと思うのだが。少なくとも勝手に開けるのはよくない。
なんでもかんでもネットで情報を得ようとするのはよくない話であるぞ!便利だけどね。

質問サイトにこんな質問が来ても、それ何てエロゲ?で終わりそうな気がする実際。
そして画像を求められるのが基本だと思う。と思いきやちゃんと要求されていた。さすがだね。

結局受身な少年は解答を色々貰っても受身な答えで終了していた。
まあ、年下ですしそういう態度で行くのは間違いないかもしれませんが・・・いや、色々間違ってるな。

・ANGEL VOICE
1点リードを許した習実は必死で同点に追いつこうと攻め立てる。
逆に市蘭はそのリードを守り抜こうと必死のディフェンスを行う。
習実9番宮部のシュート。これはバーに弾かれことなきを得る。が、これ枠内だったら確実に入ってましたよ。
キーパーの万代さんは棒立ちで防げた感じはまるでしませんでしたもの。校長も息ができなくなりますわ。緊張で。

反応・・・できなかった

ゴールにこそならなかったものの、今のがもし決まっていたら・・・恐ろしい話である。
だがプレーの中にはキーパーの責任ではない、キーパーが優秀でもどうにもならない場面ってのは存在する。
そういうのがあった場合いちいち気にしていても仕方がない。

今のが入っていたら・・・それはしゃあないだ。切り替えろ。切り替えろ!!

自身にそう言い聞かせる万代さん。
プレッシャーには弱い男であるが、ワケが分からなくなるほどには混乱していない。ちゃんと関根さんの教えも思い出せている。
残り時間は4分。なんとか守り抜きたいところであるが・・・

山守(よっ・・・4分?)
水内(残り4分だと?)
丹羽(あれから・・・まだ2分しかたってねぇのか)
脇坂(ざけんなよ。もう、5分くらい攻め続けられてんだろーが!!)

体感ではそのぐらいに感じられるのでしょうが、実際は・・・という感じでしょうか。
守る側としては非常に長く感じられる時間。だが逆に攻める方としては非常に短く感じられる時間である。
なんとしても同点に追いつきたい習実。松田が強引な突破を行うが、これは脇坂さんがクリア。危ない危ない。

久住先生は大きく外にクリアせず、キープして攻めの形を作った方が時間稼ぎになるのではないかと考える。
その考えも間違いではないだろうが、現状そこまでの余裕があるのは乾のみである。
乾はディフェンスがボールを取れそうな場面になったら、その都度再三パスを受けやすい位置に走り込んでいる。
しかしその走り込みをアピールすることはしない。だから結果としてパスを貰える状況には至っていない。何故アピールしないのか?

それを言えばプレーの選択肢を増やすことになる
ワッキーたちは今、クリアすると決めてかかっとるから迷いのないプレーができとるんじゃ。
選択肢が増えれば迷うこともあれば判断ミスをすることもあるじゃろう。
クリアするしかないボールを判断ミスでキヨハルにつなごうとしたら――場合によっては取り返しがつかんことになるからのぉ。

なるほどね。選択肢ってのは多ければいいって話でもない。
緊急性が必要な場面では少なくした方が咄嗟の判断もしやすいということか。
では乾は何のために走っているのだろうか?

待っとるんじゃよ。
習実からボールを奪った誰かに――ほんの一瞬余裕があり、自分の存在に気付いてくれるのを。
上で待っとる――シンゴにつなぐためにのぉ

かつて乾が成田に行ったセリフだったっけ。チャンスを活かせるのは100回中1回ぐらい。99回無駄に走れと。
乾は自身もそれのほとんどが無駄になるとわかっていながら走り続けている。1回のチャンスをモノにするために・・・
うーむ、さすがというかなんというか。こういう目に留まりにくい努力をするから活躍できるってことなんでしょうな。
そしてこういう地味な努力をしっかり描いて評価してくれるのがこの作品のいいところである。

さて、キーパーの万代さんは必死で残り時間を守り抜こうとしている。
その心の中ではいろんな人への語り掛けを行っていた。

所沢――見てるよな
おめえが退場処分くらったおかげでオレは今こんな目にあってんだぜ。
――でも、あのファウルでチームを救ってくれなかったら、オレたち3年の部活はそこで終わってた。感謝してるぜ!!

尋猶さん見てますか?
あんたがいたからオレは市蘭に入り――あんたのおかげでこのサッカー部に入る決心がついたんです。
サッカー部には――最高の仲間がいました。
脇坂たちともわかり合えたし、あんたがビビってた男――百瀬はやっぱりすげえ男です。
マジで・・・感謝してます

感謝の言葉を述べているうちに松田がDFをかわしながら中に切れ込んでくる。
これはシュートまで持ってくるぞ・・・!!来た!間違いなく枠に入れて来るであろうシュートだ!!

高畑!!見てるか?
お前にも言いたいことがあるんだ。いっぱいあるんだ。だから――死ぬな!!

思いを込めた万代さんのスーパーセーブ。
松田のシュートを見事に防ぐことに成功した。おぉ・・・
語りも合わせてなんとも感動的な流れになっていますなぁ・・・

精神的に脆い部分のある万代さん。それは自分自身がよくわかっている。
だからこそ、そんな自分が今こういった場に立つことが出来ているのは関わってきた人たちのおかげでだと考えることができる。
感謝――そして、願い。うーむ、やはりマイちゃんにはなんとしても生きていて欲しくなってくるなぁ・・・!!
覚悟は決めていたつもりであるが、願いはやはり捨てれずにいる。それは作品内のキャラも読者も同様の思いでありましょう。
この試合の勝利を見て奇跡的に快復に向かってくれたりするといいんですがねぇ。

・泳げ!ひなのちゃん
ひなのちゃんの初陣となる石垣島大会、いよいよ開幕である。

和田さんの水着は特注とのこと。さすがにお嬢様ですね。
しかし海での遠泳という厳しい競技なのに腰ひもやワンポイントの水着というのはどうなのだろうか。
競泳用とまではいかなくても、もう少し耐久性があるものの方が・・・
そういう意味ではひなのちゃんのスクール水着は意外と利点が高いかもしれない。アピール面とかそういう話ではなく。

大会では先導役の船がスタートからゴールまで走ってくれている。
これでコースを見失う心配はないということですな。
また、途中で具合が悪くなった人は無理せずに申告することで回収してくれる様子。
道でのマラソンと違い、その場でへたり込んだら溺れて死んじゃいますものね。
ほっとした表情のひなのちゃんがやけに可愛い。

コースは片道2.5キロ、往復5キロ。
スタート直後には水深1mの珊瑚礁コースがある。
透明度は本島イチ。絶好のシュノーケリングポイントとのこと。
しかしハブクラゲ・ウミヘビ・ダツ・カサゴなどの危険生物もいるので注意が必要とのこと。怖いねぇ。

以上の注意事項が述べ終わった時点でいよいよ大会スタート。
腹をくくって賞金の10万円を狙うために頑張ろうとするひなのちゃん。
しかしスタートダッシュでのポジション取りに苦労する。練習ではこういった多人数間での戦いは味わえませんわな。

ひなのちゃんはさておき、和田さんはさすがに大会慣れしているので問題なく走っている。
が、その人ごみの中で水着を引っ張る者の姿があった。
引っ張られたぐらいでどうにかなるものではないが、その衝撃で胸の双丘の間の水着がほつれ千切れ落ちる。ぺろん。あっ。
なるほどなー。これが前日に金城さんが行っていた仕掛けであるか・・・
水着が千切れて立ち尽くす和田さん。
どうするのかと思ったらリタイアする様子。あらら。変えの水着とかありませんのかね?
まあ、何者かに細工されていたというのはすぐに察知できるだろうし、継続するのは危険と考えるのは無理もないか。
トップレスのままでも泳いでやるぜ!!とか言い出してくれたら面白かったが、大会側としてはさすがに問題があるわな。

リタイアした和田さんを見送り、ひなのちゃんはレースを続ける。
最初の珊瑚礁コースは迷路のように入り組んでおり抜けるのが大変。
しかし、地元の金城さんの案内を受けることで安定して通過することに成功。助かります。

珊瑚礁コースを抜けるとエスコートボートが見える。あれを目印に泳げばいいわけですな。
ちなみにエスコートボートでは栄養、水分補給もできるらしい。へぇ。

金城さんの指導を受けながらトップ集団に食い込んでいくひなのちゃん。
風向きを考えて息継ぎするタイミングを決めるといいとのアドバイス。ほうほう。こういう助言は素人のひなのちゃんには本当助かる。
実践主義な和田さんからは教えてもらえない事柄だ。

レース開始から30分。ラストスパートのようなスピードを出して集団のペースを乱す選手が出て来る。
誰あろう、ひなのちゃんでございます。はぴー。はぴー。
ハイペースで飛び出すひなのちゃんにつられて他のトップ集団もペースがあがってしまっている様子。
それを見てなかなか使えるかもねとほくそ笑む和田さん。そ、それは・・・?

ようやく折り返しを終えて残るは往路の2.5キロ。
しかしひなのちゃんの体力も限界が見えてきたのか大きくペースダウン。
というところでついに金城さんが動き出す。

ひなのちゃん。ごくろうさま。
おかげで波の抵抗も避けられたしレースも思った通りの展開にしてくれたね。
それに、和田さんの水着にも容易に細工ができたし。ありがとね。

このタイミングで全てを暴露しにくるか・・・意地の悪い人である。

すべてわたしの計画通り・・・騙してごめんね!!

くあぱっと本性を露わにした表情を見せる金城さん。
これまでの張り付いたような笑顔はこの顔を隠すためのものだったのか!?

思った以上にあっさりリタイアさせられた和田さん。思ったよりも早く本性を現した金城さん。
レースは残り半分。しかしトップ集団はひなのちゃんがかき乱したおかげで壊滅的な状況。
すんなりいけば金城さんの勝ちは揺るがないが・・・?
和田さんがひなのちゃんを使う、利用するというのは今回の金城さんのような使い方を意味しているんでしょうな。
確かに有用な使い道かもしれない。レース荒らしに認定されてしまいそうですが。

たぶんゴール直前の珊瑚礁コースで何か起きるんでしょうな。
ダツはさすがに危険すぎるが他の生物に襲われることなら十分考えられる。
海を味方につけたひなのちゃんが危険生物を操ったのだ!!みたいな展開でもよし!!
ウミヘビに接近され、何故か噛まれるのではなく絡みつかれる金城さんとかそんな展開が来るんじゃないかなーと予想しておきます。

・バーサスアース
突然機動隊が子供に輪切りにされる。これは悲鳴があがって当然の場面ですな。
吐き気をこらえるハルト。しかしさすがに戦術主任の林くんは冷静に観察を行っている様子。

なんだ・・・ずっと上を見ている・・・階上に何かあるというのか・・・!

思わずやたらと濃い顔になってしまう林くん
とにもかくにも非常ベルを鳴らして警戒態勢に移ってもらおうとする。
のだが、鳴らそうとした受付のお嬢さんの右腕が目の前に立ち尽くしていた防衛省の人間の頭ごと切り落とされる。
ぬう、可愛い娘だというのにこんな目にあうなんて・・・!!

少年の周りに浮かぶ3体のエイ型深柱。
遊泳し、自在に離れた場所の獲物にも凄い速さで襲い掛かる様子。これは怖い。
ガードマンが外へ逃げ出そうとしても無理のないことである。
だが外への道は降りてきたシャッターで閉ざされる。そして迫る魔童・・・

守護者が逃亡とは・・・責務を果たしたまえ。

そうはいうがね少年。彼らはさすがに不審人物ぐらいとしか戦うのは想定されていないと思うのですよ。
いくらなんでも深柱の力を使うような相手に責務を果たす役割にはないってもんだ。もう死んじゃったから言っても仕方ないが。

ちなみにシャッターを下ろしたのはヒミコさんの仕業である。
深柱探知に失敗したことを外部に知られるわけにはいかないので隔離しようとしたわけだ。
政治判断的には間違いではないが・・・酷い話だな。まあ、シャッター下りなければガードマンが逃げ切れたかは怪しいけども。

非常ベルは鳴らなかったが、少年が深柱の力を使ったことで侵入されたことはハッキリと察知できる。
丁度深柱探知センターにいたヒミコさんは素早い判断を降すことができたというわけですな。
玲央さんと兵真くんにも急ぎ連絡は行っているのですぐに装備を整えて1階に向かうこととなりそうだ。
そして少年の狙いは林くんの報告と合わせて大体予測できる。

重力大針か!?

まあ、そうでしょうね。なんせ重力大針には捕獲した深柱の中身が接続されている。
その絡みもあり狙いに、はたまた取り戻しに来たりするのは不思議なことでもない。

というわけで、どうにかこの入り口で食い止めたい少年の侵攻。
せっかく重力大針の存在によって人類側がアドバンテージを得られるようになったのに、あっさり失うわけにはいかないってものだ。
しかしハルトは目の前で人が切り裂かれたことでパニック状態。さすがにまだ慣れてはいないわな。
なので林くんが頑張るしかない。銃器を取り出す。

どこを狙えば・・・頭・・・心臓・・・体幹・・・

長く考えている間はない。少年がこちらを見た!!
すかさず叫びながら銃撃を浴びせる林くん。うわあああ!!
その銃弾は狙い過たず、少年の額、ノド、心臓を打ち貫く。す、すごい腕前だ!!
よく見ると機械化した左手で撃っているんですな林くん。
ユミちゃんの攻撃を防ぐ時も照準がどうたら言ってたし、何かしらのギミックで精度をあげているのかもしれない。
何にしても地味に頼りになる存在となってますな、林くん。これはハルトに兄さんと呼ばれる時もあるかも・・・!!

撃った!林さんが人を・・・融合者を殺した!

おっと。ハルトとしてみれば人を撃ったという衝撃の方が強かった様子。
まあ、融合者という意味では自身と似た存在なわけで、それを近しいと思える人が撃ったという事実は・・・
なかなかに考えてしまうものがありますわな。
だが今はそんな想いにふけっている場合ではない。林くんはハルトに急いで外甲を生成するよう述べる。

シャッターが閉まったということは上はこの状況に気付いてる。
遅くとも開発室から3分もあればあの2人が来ます。それまで僕らで持ちこたえなければ!!

林くんとしては、今の銃撃で倒せたとは微塵も考えていない様子。
その考えは正しい。通常弾頭では急所を狙ったとしても問題はないのか、妙な反動をつけて勢いよく立ち上がる少年。
半ズボンなので脚を強調したかったということなんですかね。わかります。

それはさておき、この少年が化物であることはハルトにもはっきり理解できた。
オレがやらないとという意識になり、外甲の生成に動き出す。それを目撃した少年は――

アゼル。そんなところにいたのか?
来たまえ。共に務めを果たそう。人類を滅すという務めを。

深柱にはそれぞれ名前が設定されているという話をどこかで聞いたことがあります。
アゼルというのが練馬で出突した深柱の名前なのか・・・!?
なんにしても同族のように話しかけられるのはハルトとしては不快でしかない。

オレは人間だ。人間だから、林さんを守りぬく!!

今までで一番に見える盾を作り出すハルト。やはりここぞというときには頼りになる男である。
これなら持ちこたえられる!!
そのように考える林くん。こ、これはフラグというやつでは・・・!?

哀れな。思考までも人間に取り込まれるとは・・・
返してもらうぞ。我が兄弟を

言葉と共に漂っていた3体のエイ型深柱が集い、一本の長大な槍と化す。
その槍の先端に生まれるのは熱球であろうか。マントル熱線を球状に固めたもの?
ともかくそれを撃ちだしてくる少年。その威力は凄まじく、生成したハルトの盾でも防ぎきれずに吹き飛ばされる。
下手に端をギザギザにしていたばかりに砕けた盾の破片が己に突き刺さることとなるハルト。これは痛い。
痛そうなのだが、この場面のハルトがやけに可愛い感じに描かれていて困る。

ハルトさえも一撃!!この魔童、手がつけられないという感じの今回。
うーむ、思った以上に厄介な敵でありますなぁ。
深柱ネームが飛び出したりと色々気になる情報が出てきたのにも注目である。兄弟と言っているのは同志的な意味なのだろうか?

そもそもこの少年は融合者なのだろうか?
急所を撃たれても死んでないし、言葉の内容からすると深柱自体のように思える。
人間に取り憑いて思考も何もかも奪った姿ということなのだろうか?気になる存在だなぁ。

どうでもいいが、ロビーでエイのようなものが漂う場面は真・女神転生3を思い出させられます。
これは将来ヒトデ型の深柱が出るという前触れなのでは・・・!?

・実は私は
葉子さんと1日遊園地で遊べるという羨ましい状況。
しかし朝陽は後半ずっと上の空となっていた。勿体ない。
男の幼馴染がいたという情報が出たくらいでそんなに取り乱すこともありますまいに。

てな風に思ってたら、いきなりその幼馴染が目の前に現れてしまいました。
学校じゃなくて直接ここにやって来るとは!!

・・・家、留守やったから散々捜したぞ。久しぶりやのぅ。葉子!!
たまにゃ俺の方にも連絡してこんかい。この紫々戸獅狼に!!

いかつい顔の男が現れて慄く朝陽。
でもそれよりも葉子さんを下の名前で呼んでいるのが気になる様子。
歯を見たらすっげぇギザギザしてるし、この男が例の狼男なのだろうかと容易に想像がつく。
それはそれとして、葉子さんが電話で連絡を取るといつも獅穂が出ると述べている。
なんですか?姉とか妹とかそういう存在がいるのですか?気になるな。

朝陽としてはこの男が狼男なのか、葉子さんの幼馴染なのか気になっている。
どう見てもそれっぽいが、それが逆に怪しい。
葉子さんも藍澤さんも見てる分には吸血鬼や宇宙人とは思えなかった。それなのにこんな分かりやすい外見・・・首輪とかしてるし。

こんな狼男っぽい人が狼男なわけがない!!

説得力があるのやら何なのやら。
ともかく確かめようとする朝陽。適当な枝を拾う。
コマの手前で葉子さんと獅狼が秘密に関して真面目な話を開始しているのに、いきなり枝を放り出す朝陽。てい。
そして見事にそれにつられて口で空中キャッチする獅狼。狼というか犬じゃねーか。
やるとは思ったけど、期待を裏切らない男である。

ここでようやく朝陽が葉子さんのツレであると認識した獅狼。
ついでにさっきまで一緒に遊園地にいたことも理解し激しく動揺。

・・・帰るわ

帰るんかい!!ホンマ何しに来たんやお前は!!

・・・おい小僧。葉子と・・・幸せにな。応援しとるぞ

ええっ!?いきなり応援モード!?引き際が良すぎるでしょう!!しかも半ベソだし!!
思ったよりもいい奴で驚くわ、ホンマ。
しかしいい奴という意味合いでは朝陽も負けてはいない。
そのまま見送ればいいのに、わざわざ獅狼を呼び止めてそんなんじゃありませんからとか言ってしまう。
おかげで葉子さんに自身のその発言、ただの友達という言葉をキャッチされて返球される有様に。

黒峰君とそういうのんとか?そのえとっ・・・ありえへん!!ありえへんしっ!!

これはキツイ。照れながらのセリフとはいえ、なかなかボディに突き刺さる言葉だ。
まあそのおかげで獅狼の方は多少気を取り戻せた様子ですが。

葉子さんとの会話から獅狼が例の幼馴染であることをようやく確信した朝陽。
そして朝陽は自分自身がバカだとちゃんと認識していることも判明した。そうか・・・

この人が白神の幼馴染で・・・狼男なんだ・・・!!
狼なんかに変身したら今以上にいかつくなるんだろうな・・・んー悪い人ではなさそうだけど・・・
・・・それよりついさっきのやりとり。たぶんこの人も白神のこと・・・

なかなかいいカンをしている朝陽。一方安定して自分への想いに鈍い葉子さん。
これだけ分かりやすく好意を示している幼馴染が長いこと側にいるのに、想いに気づけないとは・・・想像以上の鈍さだ。
まあ、獅狼は獅狼で「漢」は背中で語るモノ。自分の想いベラベラ語るモンやないとか言い出しちゃってるしなぁ。進展は望めなそう。
そんな獅狼を見てなんとなく親近感を感じる朝陽でありましたとさ。
ちょっと前までは男の幼馴染の存在にショックを受けていたのにねぇ。
ライバル出現の流れのはずが同病相憐れむような状態になっており・・・どうしてこうなったのか!!

まあ、それはさておき、ようやく本題。
獅狼は葉子さんに朝陽はただの人間であるか確認する。
そしてそうと知れたら今度は朝陽に確認を行う。通さなアカン筋として聞かねばならん質問。

なんで貴様、己のキバ見て驚かん?
葉子、さっきも言ったが己はのっ、オジキに頼みごとされてきたんじゃ。
葉子。おまえがオジキとの約束・・・「誰かにおまえの秘密がバレたら学校辞めてオジキの元へ帰る」。
それを守れとんのか確かめてこいてな。
・・・黒峰が驚かんのはおまえの秘密知っとるから。そういうのが実際おるってわかっとるから違うんか?

おっと、意外にも鋭い指摘を行う獅狼。うーむ、実に意外だ。
分かりやすい姿をしているのにも意外な利点があるものですな。
確かに獅狼の言う通り、朝陽は事前に狼男の幼馴染がいると聞いていたし、そうじゃないかと推測できてしまっていた。
だからそこまで驚きはしない・・・だからといって枝放り投げて確かめようとするのはどうかと思うが。
ともかく、このままではピンチである。秘密がバレているという秘密がバレてしまう!!

ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ。何やってんだ俺っ。俺のせいで白神がっ!!
何をのん気に枝放り投げたりしてんだよバカ!!

いや全く。
でも今はそんなことを言っている場合じゃない。どうにか誤魔化さないといけない。
というわけで、勇気を振り絞る朝陽。獅狼の胸ぐらを掴んで震えながら何のことだかさっぱりだと言い張る。
ウソをつくのは何よりも苦手であろうが、とにかく秘密を守るためには必死で何とかしようとするのが朝陽でありますからなぁ。
とりあえず獅狼のキバについてはちゃんと驚きましたよとウソをついてみる。斬新なファッションだなって。

獅狼「キ、サ、マァ・・・これは自前じゃ!!己の外見で唯一狼男な所にケチつける気かいっ!!
朝陽「えぇっ!?自分で狼男って言っちゃったよこの人っ!!?」
葉子「てかそんなん気にしてたん!?」

半泣きになりながら抗弁する獅狼。何やってるんだか。
朝陽としては何とかして誤魔化したい。狼男だなんてホラなんじゃないのかと言って有耶無耶にしてしまいたい。
のだが、折り悪く月が出てしまっている。月さえ出とりゃな・・・と空を見上げる獅狼。あ。

・・・「しまった」と思った。「俺は何やってんだ。こいつはマジに狼男なのに」
「狼男になんてさせたら最悪もっと・・・」って。けど――
「しまった」と口にしたのは、あいつの方だったんだ。

獅狼が月見たゆうことは・・・元に・・・?

葉子さんの呟き。そ、それはつまり?
なんですか?さっきまでの獅狼の姿こそが狼男に変身していた姿だったということなんですか?
そういえばキバこそが唯一狼男らしい外見とか言ってましたものなぁ。ははぁ。
でも、だからって元に戻った姿が・・・これとは・・・!?
性別も含めて狼「男」に変身していただなんて・・・「狼」の方がついでじゃねえか。

初めまして黒峰クン。アタシの名前は紫々戸獅穂。「狼男」です。今はフツーの女だけどね。

なんとまあ、これは・・・そう来たかー・・・
獅穂という名前は冒頭でも出てきていたが、まさか本人だったとはなぁ・・・まったく驚かされる。
しかし、月を見て変身するんじゃなくて月を見て元に戻るとはどういうことなのだろうか?
スイッチのON/OFFが月によってされるということなのだろうか?二度見したらどうなるんだ?一定間隔は空けないと変わらないとか?

なんというか、色々と規格外で衝撃的な存在である。
登場時からアホな子という印象が漂っていた獅狼とは違い、獅穂さんはなんとなくやり手そうな印象。
フツーの女だとは言ってますが、よほど手ごわい印象がありますぜ!!
葉子さんの約束の件についてどのような意見を持っているか気になる所であります。

・シュガーレス
岳が挑むも九島の頂点の座はなかなかに遠かった。
やがて時は進みシャケが卒業をしてしまった頃のこと。
当然のごとく岳たちは2年生となり、新入生を迎え入れる立場の人間となる。
ヒラオリは入学式を行うためにクラスまでやってくる。今年もクラス委員みたいな位置についているのだろうか。

何とお!?

教室に入ったら入学式の日だというのにいきなりの大乱闘。
鹿嵐が、デカヒュドラが、九島の連中が寄ってたかって暴れまわっている。
シャケがいなくなり超えるべき目標を失ったことで無法地帯と化している様子である。おやおや。

かくなる上はこの僕が九島の頂点に立って新たなシンボルとなり、
シャケ弁当からシャケが抜け落ちたかの如き空虚さを埋めてみせよう!!
チェストォオオオ!!

相変わらずの愛用バールを握りしめながら上手いことだかなんなのだかなセリフを言い放つヒラオリ。
まあ、卜部さんに蹴られて一撃で沈むわけでありますが。ぎゃふん!!

卜部さんによると岳はシャケが卒業してから学校に来ていないらしい。
そしてマリモもまた岳と同じく学校に来ていない。
シロとしてみればマリモに敗れた借りが残ったままだし、姿を見せなくなってしまったのは腹立たしいものがある。
というわけで、残った2人で争いを始めたりする。前に争った時は結局どっちが勝ったのですかね?

順番で行けばキリオが次の頂点に立つはずなのだが、キリオはそれを辞退。
「自分の力で勝ち取りもしないで頂点だなんてナンセンスだね」とのこと。まあ、らしいセリフだわな。
現在の神楽の頭である成瀬さんというライバルもいることだし、九島の頂点にはもう興味がないという感じでしょうか。

おかげで・・・

九島にやってきた新入生たちが見上げる屋上の風車。
そこにはまるで物干しざおのごとくいくつものハタが風を受けてはためいていた
頂点の定まらない乱世の状態を示している。といえば聞こえはいいが、さすがにこの状態は格好が悪い。
町外れからも見えるぐらいの存在感のある風車がこれでは何とも締まらないって話ですわな・・・

そういえばスバルは本当に九島に入ってきちゃったんですね。
色々と苦労することになりそうな気がするが・・・まあ、ガンバレ。

さて、学校に来なくなった2人のうちの1人、マリモ。
同じく学校に行ってないんじゃないのかと思える三田さんと行動を共にしている。三田さんホント普段何してんだろ。

お前はもう九島の頂点を目指さないのか?

三田さんのその問いに、シャケがもういないしなと返すマリモ。
その上もう1人の倒したい相手である岳も学校に来ない。エモノが両方ともいなくなってしまった今では拳の振りようもないという話だ。

1度はシャケに挑みたかった。逃がした魚は大きいとはよく言ったものだ

シャケだけに逃がした魚って話ですか。
そもそも挑もうともしてなかったのに逃がしたも何もないですわな。まるでシャケが逃げ去ったかのような言い方はよろしくない。
そりゃシャケとしても反論したくなりますわな。

というわけで、マリモの前にシャケ登場。何やら妙に困ったような顔をしているシャケであります。
どうしたのかと思ったら卒業後もずっと犬につきまとわれて迷惑しているらしい。

シャケェ!!勝ち逃げなんて許さねえぞ!勝負しろコラァ!!

どうやら岳は学校をサボってシャケを追い回しているらしい。
うーむ、本当にエモノと定めた相手に対してはとことんなまでのしつこさを見せてくれますなぁ、この狂犬。
マリモみたいに目標を見失ったとたそがれるような柄ではないということだろうが・・・
卒業したらもうケンカの世界から解放されるってのがこういう世界の定番だと思っていたのだが・・・
本当、岳は規格外だな。既知の外での行動をしやがる。

このままだと一生追い回されそうだ。何とかしろ。

さすがのシャケとしてもこの行為は想定外だったのか、普通に困っているように見える。マイッタネ。
なのでマリモは何とかする方法というのを考えてみる。

マリモ「俺がお前を倒してより上等なエモノだと証明する以外に方法が思いつかないが、それでも良いか?
シャケ「・・・いいだろう」

ようやく笑顔を見せるシャケ。
シャケとしてもあれだけ煽り立てたのにマリモと戦うことなく卒業したのは心残りだったのかもしれませんな。
まあ、その戦いは後のことになるかもしれない。今は暴れまわる犬を抑えるのが先決である。
笑顔のまま殴り合いを始める岳とマリモ。

岳「・・・どっちが上かもう1度ハッキリさせてやるぜ!!
マリモ「空腹だからな。俺もゆずれない

笑顔で見守るシャケの前で再び戦いを始める2人。
その結果がどうなったのかはわからない。
だが、その後の九島の風車にはマリモ(仮)というハタと椎バ岳という2枚のハタのみがはためいている状態となっている。
他のハタが外れているということは、この2人が2強として甲乙つけがたい状態で君臨しているということだろうか。
マリモの方が高いところにつけているし、(仮)という表記になっているのも気になる。
うーむ、なんだか余韻の残る最後のカットでありますな・・・

というわけで、3年以上に渡る連載となったシュガーレスも今回で最終回であります。
細川先生、お疲れ様でした。開始当初から読んできて感想を最後まで書き続けられたことは喜ばしく思います。
シャケや兼光さんがその後どんな人生を歩むのかなど気になる点は多いけど、それは想像で楽しむこととしましょう。
残った連中はまあ今まで通り騒がしく殴り合いしながら生きていくのは間違いないでしょうしね!!

細川先生は既に次回作を鋭意構想中とのこと。
色んなジャンルを描かれているだけに、楽しみであります。
細川雅巳先生の次回作に期待しております!!

・ハーベストマーチ
森に響く助けを呼ぶ悲しげな声。
それにつられて茂みの奥に入ってみれば、不自然なほどに巨大な穴の底から助けを呼ぶ声が聞こえて来る。
人の良い姉弟は見捨ててはおけないと助けようとする。が、この穴はかなり深い。どうやって掘ったんだろうと疑問に思うくらい深い。

穴の底の人物は深い深い穴に落ちたというのにケガとかはしていない様子。
荷物がクッションになったので助かったとのこと。ふむ。
ロープか何かがあれば何とかなりそうでありますな。

テント用のロープがあるのでそれを使うことにする。
しかし穴の底の人物が言うには私をひきあげるのは難しいのでロープをどこかに固定しておろして欲しいとのこと。
ふーむ・・・ノイエさんのパワーなら常人の一人や二人や五人ぐらいは引き上げれなくもないと思うのだが・・・
まあ、穴の底からそんなことわかるわけないですものね。

穴の底の人物はおろされたロープを握り、何やら唱えだす。

私はやればできる子。やればできる子。やればできる子。やればできる子。やればできる子
田舎のばっちゃんもやればできる子って言ってた・・・ばっちゃんは嘘つかない・・・

何やら暗示をかけているみたいですな。自信なさげなのか・・・?
まあ、確かにこれからやろうとしていることはなかなかにとんでもないことでありますからなぁ。
ようするに、ロープを手掛かりにし、壁を走って登ろうという話だ。
螺旋を描くように壁をぐるりと回りながら徐々に上へ上へとあがっていく。
しかし後少しというところで足元の壁が崩れ落下しそうになる。ボコッ。
慌てて手を伸ばして支える姉弟。だが・・・お、重い・・・!!

た・・・助かりました!!田舎のばっちゃんが言ってたんですけど、とっさに助けの手をさしのべてくれる人は・・・

いいから喋ってないで早くあがってください。重いねん。
って、ノイエさんのパワーですら重いと感じるというのか・・・!?
まあ、よくみると両手でつかんでいるクゥとは違い、ノイエさんは左手一本で掴んでいる。
右手はクゥが落ちないように支えていると。なるほどこれでは力も分散して本来の力が出ませんわなー。仕方なし。
まあ、それはさておいて。

本当に助かりました。ありがとうございました!!いかなお礼をしたらよいか・・・!!

穴の底からあがってきたのは大柄というか、丸っこいというか、体格がいいというか。
ともかく逞しい体格の女性。それでいて顔は朴訥な感じのメガネっ娘である。うーむ、好きな人は好きそうだな。
背負っている荷物もその体格に見合った量がある。
なるほど、この体格+荷物では重くなるのも当たり前な話でありますな。何が入ってるのかは知らないけども。
いや、それよりも荷物には気になるマークがあしらってある。これは王国軍の・・・!!

ふうむ。この女性は王国軍の兵士でありましたか。
村から出たばかりの姉弟なら気にはしなかったでしょうが、つい最近騎士討伐隊という存在を聞いたばかりな2人。
下手に関わると大変そうと判断し、そそくさと立ち去ろうとする。
が、突然叫びながら2人の横にスライディングをかましてくる女性。危なァいッ!!

なんやねんと思ったら、どうやら足元に罠があった様子。
それに気付いて周りに注意してみると、そこかしこに危険な罠が設置されている。
ふうむ、女性兵士が落ちた罠はこれらのうちの1つにしか過ぎなかったというわけか・・・
落とし穴に落ちるような子なのによく他の罠に気付けましたね。
まあ、体格的に他のものより有効な罠が落とし穴だったということなのかもしれませんが。

というわけで、助けてもらったお礼ということでこの女性兵士さんが安全な所までエスコートしてくれることとなりました。

遅くなりました。私、王国軍第13師団所属パティ・ベニヤミン・ピースメイカーと申します。
長い名前ですがパティと呼んでいただければと思います。どうぞ、よろしくお願いします。

ふむふむ。パティさんですね。ピースメイカーとはまた大仰な姓でありますな。
というか師団に所属しているような人が何故単独でこんな所をうろついているのか。
13という数が何やら意味ありげな気はしますし、やはり天使・・・騎士に対抗するアレなんでしょうか・・・?

パティさんがかかった落とし穴。
それは本来山賊たちが白髪鬼と呼ばれる騎士を捕まえるために用意したものだった。
その白髪鬼さんは鎖に繋がれ牢屋の中でお眠り中。ZZZ・・・
捕まえた経緯はたまたま山の中で寝ているのを発見したのでそのまま中に運んで繋いだだけとのこと。そういうことですかい。
数多の罠を用意していたがそれらは通用せず、仲間を何人も殺されている山賊たち。
怒りと共に怯えの色が強く見えますな。無理もないことだけど。
しかし眠って起きる気配がない美女を鎖で縛るとか・・・
そこだけ取り出せば非常にエロイ話だ!!手を出す勇気は誰にもなかろうが。

年くった猫みたいによく眠る白髪鬼。似たようなものなのかもしれませんな。
餌付けしたら意外と懐いたりしてくれるかもしれない。その場合エサは何になるのよって話になるけど。

山賊はこの白髪鬼を高く売り飛ばそうとしている。
何でもボスの知り合いの賞金稼ぎが買い手として求めているそうな。騎士を買うとか・・・どういう奴なんだ?

それはさておき、クゥたちはパティさんの案内で無事に安全な道に出ることに成功していた。
これで何事もなくお別れすることができる。
と思ったのだが、行き先が海の都と聞いてこのまま2人を見送るわけにはいかないと言い出すパティさん。

何を隠そう実は私の行く先も海の都なのです!!
命の恩人であるお2人をきっと必ず無事に送り届けましょう!!

何やら使命感に燃えている様子のパティさんでありました。
うーむ、これは何だか厄介な旅の道連れが加わってしまったものでありますね。そりゃ背景の効果音もガーンとなるさ。
いや、これは王国軍兵士が危険だからという意味合いだけでなっている効果音ではないのかもしれない。
せっかく姉弟水入らず、人目をはばからずイチャつきながら旅をしていたのに・・・!!という意味も含まれていそうだ。ガガーン

好意で申し出て来るだけに断りにくい2人。どうしようと顔を見合わせている。
うーん、ここは正直に言ったらいいんじゃないでしょうか。2人の時間の邪魔をしないで!!とか。
それを言ったらそれで、私のことは一切気にせずにイチャイチャしてください!!とか返してきそうな気がするな・・・厄介だ!!

・サクラノ嵐
神様・・・仏様・・・
どういう因果か、自分をこの場に居させてくれたことに感謝します

嵐と零の戦いを涙を持って見守るヒョーロク。
男としては震えるものがあるということだろうか。
いや、2人をよく知る駄菓子屋のバーサンも震え、涙している。
なんちゅうバカなガキ共じゃ。と。

幼い頃はずっと一緒にいるのが当たり前だと思っていた。
大人になっても一緒。そして2人で何になるのかを語り合ったものだった・・・!!

そんな無二の親友との別れ。
零としては約束を守るために強くなるしかなかったのかもしれない。
その約束を守るという気持ちだけで今までやってこれたのかもしれない。

約束を守り、でっかい男となっていた零。
嵐と正面きって殴り合えるようにまで成長している。
全力を出し切り、力が出なくなるまで殴り合い、そして前のめりに倒れる零。それを抱き留める嵐。

あ・・・アラちゃん・・・ずっと・・・ずっと待ってた・・・
なんで・・・なんでもっと早く帰って来てくれなかったんだよぉ

すまん・・・

涙する零に同じく涙を流して謝罪の言葉で返す嵐。
うーむ。なんとも切ない物語だった感じがありますな・・・

だが、全てはもはや過ぎ去ったこととなったのではないでしょうか。
悲しく過ごした時期も、今後は笑いあって過ごす時間に変えることはできるはずである。

町に突如現れた嵐は・・・桜が散るとともに過ぎ去っていった・・・
オレたちは何を刻んだんだろう・・・
ただ言えることは、嵐が過ぎ去った後のこの町には・・・涼やかで心地いい・・・春の風が吹いた・・・

という感じで、サクラノ嵐終了であります。
うーむ、正直連載開始時はどうなることかと思ったが、意外なほどいい感じにまとまりましたなぁ。
当初は絵柄や嵐の性格など色々と厳しい所がありました。
が、零が出てきたあたりから物語が一気に引き締まり、最後の方はかなり哀愁を漂わせるいい作品になっていたと思います。
こういう郷愁感というか、切なさを感じさせる描写は本当に上手いですなぁ・・・
そういう面を活かした作品が今後生まれていくといいのではと考えます。
石丸なお先生の次回作に期待であります。

・木曜日のフルット
ニャニャニャと四足で意思疎通システムボードの上を歩くフルットが可愛い。まるで猫みたいだ!!

まあ実際フルットはラップもいけるぐらいの詩的な猫ですからね。
意思疎通が本当にできれば印税ガッポリも夢ではないのかもしれない・・・
鯨井先輩に商才はないだろうから、色々と無理があるか。

・総合感想
春めいてきて暖かくなってきた今日この頃。
卒業の季節ということもあってか、シュガーレスが終了。お疲れ様でした。
サクラが散るのに合わせてということもないでしょうがサクラノ嵐も終了。まあこちらは短期なので予定通り。
一気にケンカ色が薄くなった誌面となりそうですが、今後は一体どうなるのか・・・!?

とりあえず次号はまず友利卓司先生の戦国武芸アクションが読み切りで登場。
そして蓮古田次郎先生が3号連続の集中連載で登場。
そしてそして新連載のいきいきごんぼZがセンターカラーで・・・タイトル以外何も変わらないよと事前に言われてしまっている!!
まあ、変わってもらってもそれはそれで困りますしね。うん。



2013年 18号


・ドカベン ドリームトーナメント編
山田太郎VS岩田鉄五郎
集大成のドリームトーナメントらしいドリームな対決が実現しました。
連載1周年を飾るのに相応しい対決といえましょう。
このために延長に入ったのかと思えてしまったりしないでもないが!!

ともかく、球聖・岩田鉄五郎の登場に4万5千人のファンが沸き返る。さてはてこの勝負どうなるか。
ドルフィンズのナインは鉄五郎は負けない!と信頼している。
勝負は気持ちだ。その気持ちですでに勝っている。なれば勝つ!という理屈だ。

誰もが逃げたがるこの瀬戸際の場面に自ら挑む老将、岩田鉄五郎。
その心意気こそ新チーム、ドルフィンズの象徴と言える。
さあ、いよいよ勝負の時。岩田の老球か?山田のバットか?って老球ってアナタ。
まあ、そう言われても仕方ないか。今の岩田鉄五郎のストレートはMAXでも130キロ出るかどうかというものである。
そのような状況でどう組み立てるのか。これは読む方も難しい。

岩田鉄五郎、雄叫びをあげながらの第1球。にょほほほほ。ほ。なんだその叫び声は。
奇妙な声故か、変化球が来るかと考える山田。しかし放ったのは128キロのストレート。
もしかしたら1球でサヨナラになったかもしれないこの場面で遅いストレートとはさすがの度胸でありますなぁ。
この恐れを知らぬ岩田鉄五郎の一投に甲子園球場は一斉に鉄五郎賛歌を奏でる。球界の宝を讃えよ山田ー。

遅いストレートではあるが、新田小次郎に言わせれば天下一品のストレートとのこと。
なんせ投手に最も必要な条件である球に魂が籠っているのだから。

さて、2球目。今回もにょほほほと雄叫びをあげて投げる岩田鉄五郎。
そのボールはカーブ。これは山田の想像外であった。狙いが外れたため、当たりは大きかったもののファールに終わる。

2球を投げ終えたところで息を荒げだす鉄五郎。さすがに年か・・・?
と思わせる作戦な気がしないでもないのが鉄五郎という選手だから困る。油断めされるな・・・!!

3球勝負かと思いきや、3球目はシンカー。それもワンバウンドになる球である。
これをKジローが後逸。したとみせかけてのトリックプレーで三塁の星王を刺そうとする。
が、山田がすぐに星王に戻れと警告したおかげで難を逃れる。ふうむ、面白いことを仕出かしてくれるものだ。
アウトの取り方にも色々あるって話ですやね。これが百戦錬磨の戦いか。

さて、相当きつそうに息を荒げている岩田鉄五郎。
こういうきつい時こそきつい球を投げるのが岩田さんだと読む山田。ならば来るのはストレートか?
そう踏んだが、まさかの4球目はサイドスロー
オーバースローの鉄五郎がいきなりのサイドスローとは?これは変化球か!?
そう考えながらバットを振り出す山田。しかし予想に反し、岩田鉄五郎MAXの130キロストレート。
完全に予想外の一投となった。
が、それでも強引に合わせて大きな当たりとする山田。この勝負を占う打球の行方は・・・!?

長く続いたドルフィンズとの戦いもようやく決着となるのだろうか?それとも・・・?
どちらもあり得そうな感じなので困りますなぁ。まあ、大人しく次回を待つに限りますわ。

・バチバチBURST
自ら土をつけて天雷の怒りの行き所を無くすブタフグ。うーむ、本当にムカつくやつである。
観客からしてみればスベってコケたようにしか見えないだろうし、報復もやりづらい。厄介な話だ。

仕掛けるだけ仕掛けといて・・・一番大切なのは勝負じゃねーのかよ・・・

田上さんも呆れ果てた様子ですな。
一番大切な勝利のために道を見失いかけた人からすれば、ブタフグのこういう行為は理解不能でありましょうな。

そのブタフグの左腕を抑える天雷。おや、凶器を仕込んだ左手を・・・?
これにはさすがにブタフグも焦った顔を見せておるぞ。
だが、そういう非道を告発したりはしない天雷。そういう方面でスッキリするのは違うと思ってしまうんでしょうな。好青年的に。
片手でブタフグの巨体を起こす天雷。痩せているとはいえ結構な重量あるでしょうに。さすがのパワーだ。
しかしそれ以上のことはできず、腐ってる・・・と言葉を残して立ち去る。むう、悔しそうだなぁ。

天雷も悔しいが、因縁のある空流部屋の面々も見ていて悔しい気持ちになっている。
そんな悔しそうな鯉太郎たちに仁王さん。あんな奴のこといつまでも気にかけてんじゃねーよとバッサリ。
まあ、もう眼中にないよこんな奴って態度をとってた方がブタフグとしても悔しいだろうし、正しい反応かもしれませんな。
それにしても仁王さん、モミアゲがなくなっているのだが・・・?剃ったのか!?
やはり評判が良くなかったのだろうか。単行本の表紙をモミアゲ姿で飾ったというのに・・・
まあ、次出てくるときにはまた生えそろっているかもしれませんが。

それはさておき、田上さん。
ブタフグの陰湿な態度を見て、王虎に問い質す気まんまんとなっています。
確かにブタフグの本命は誰なのか、それを尋ねずにはおれませんわなぁ。

王虎!!お前・・・何やってんだよ。
大鵠ってヤローと結託して・・・何やってんだって聞いてんだよ!!
兄弟弟子として言ってやるよ。あの大鵠ってのと関わるのはやめろよ・・・!
お前はそのままでも強ーじゃねーか・・・あんなイカレ野郎と手を組むことなんてねーじゃねーかよ!!

そのように叫ぶ田上さん。うーむ、なんだかんだで王虎と田上さんの結びつきみたいなものは確かにあるようですな。
共に猛虎さんのところで地獄のような猛稽古を積んだ絆という奴が出来上がっているのか・・・!?

熱く語る田上さんであったが、その後ろから忍び寄るブタフグ。
田上さんにまた殴られたいの?と脅しつつ王虎に話しかける。

ちょっと王虎ちゃ〜〜ん。見ててくれた〜?いい仕事したでしょ〜〜
幕下優勝は王虎か天雷かなんて言われてるんでしょ〜?だから片目潰しといたから〜
これで王虎ちゃんの優勝はバッチリキマリでしょ〜ブフッ・・・ブフフフ。

そういう意味もあっての不意打ちだったわけか。
まあ、やり逃げして相手をイラつかせたかったというのが本音な気がするが。
ともかく、これを聞いてますます憤る田上さん。王虎の胸ぐらを掴んで吠える。

何やってんだよ、お前!!
確かにお前は注目集めるタメには何だってするヤローだよ!!
だけど最終的にはたとえそれがやり過ぎでも純粋に力で捻じ伏せてきたんじゃねーか・・・
ガッカリさせんなよ・・・頼むよ・・・!!

熱く、熱く語る田上さん。しかし、王虎の反応は冷たい。
それを受けてしょげたように去っていく田上さん。うーむ、なんだか切ないですねぇ。

田上さんが去ったところで今度はブタフグが熱く語り出す。

僕も今日の一敗で予定通り次は鮫島だし〜
壊してやる・・・アイツの大切なモノは・・・みんな・・・こっ・・・こっ・・・壊してやる・・・

ふむ、やはり本命は鯉太郎だったみたいですね。
その理由は仁王さんへの復讐。本人に向かうのではなく、本人の大切なものを壊して復讐しようというものであった。
なるほど・・・納得した。共感とかは意地でもしたくねーが、狙いはわかった。

君と僕とは本当によく似てるよ・・・人間何より大事なモノは己のプライドだ・・・

確かに王虎も敗れたことによりプライドが崩壊し、やせ細った時期があった。
そういう面で考えると似ているといえないことはないだろうな。しかし――

笑わせるな。ブタが・・・

とりあえず笑ってみて、すぐに怒りの表情でブタフグの顔面を鷲掴みにする王虎。

誰が天雷ってのに手を出せと言った・・・あ?
俺が力で負けるとでも思ったのか・・・?ナメてんのか、俺を・・・
テメーは俺と鮫島が組まれるまでの・・・星勘定を合わせるタメだけの要因だろーが・・・
何が予定通りだ。見てなかったのか・・・?俺とアイツの取組を・・・
テメーも鮫島もどうでもいい・・・間が悪いんだよ。使えねーブタだ

言うだけ言って息を荒げるブタフグを残し去っていく王虎。おやおやこれは・・・
もしかしたらブタフグは王虎に反意を抱いてしまったかもしれませんね。むむむ。

ここで八日目の割が発表される。ここから幕下優勝争いが熾烈になっていく。そんな場面での注目の組み合わせは――

天雷―王虎

今場所の幕下優勝二大候補がここで激突。
これはファンとしてはかなり楽しみな戦いになりそうでありますな。
王虎の人気は高いだろうが、天雷もイケメンで強いので人気がありそうである。
マナーの悪い観客であっても、この対決は素直な気持ちで見てくれるのではなかろうか。

対決も楽しみであるが、王虎と田上さんの関係が今後どうなってしまうのか気になる所。
田上さんは王虎が指示して天雷を潰したと勘違いしている。
王虎はキャラ的に違うんだと言い訳することもできない。気持ちのすれ違う2人。奇妙な友情に亀裂が・・・!?
この2人は微妙に友人関係になりつつあると思っているので、今後が気になります。
王虎もなんだかんだで胸ぐら掴まれても田上さんが相手なら簡単には怒ったりしませんからなぁ。

というわけで、誤解を解くためにも王虎は天雷に互角の状態での勝負を挑もうとするのではなかろうか。
むしろ大きなハンデをつけてやるぜと両目を閉じて土俵に上がる王虎とか。そんな展開。
そこまでやっておいて、目が見えないので躓いて王虎敗北なんて展開になったらどうしよう。
2試合連続で相手が自爆し、力のぶつけ所を失う天雷とか凄くストレスがたまりそうな話だ!!まあ、さすがにないだろう。

しかし、ブタフグが何かしでかしてくる可能性はひょっとしたらあるかもしれない。
王虎にも恨みを抱いたブタフグ。天雷と一緒に葬ってやろうと会場の照明を落下させることを思いつく、とか。
それを阻止するために現れた右腕に手術の跡のあるトラック野郎の兄ちゃん!!会場の屋上で乱闘を開始する。とか。
まあそんな展開になったら面白いかなと思わないでもない。
とりあえず、今回ブタフグが軽くしめられたことで少し溜飲が下がったぜ!!よかったよかった。

・弱虫ペダル
連載250回記念センターカラー!!

今回は物語の舞台である千葉から遠く離れた場所で展開されます。
東京から西へ国道一号線を560km。
かつての交通の要所東海道をたどり行き着くのが京都から淀川を下り、古く難波(=浪花)とよばれ天下の台所として栄え、
西に瀬戸内海、淡路島。東に生駒山地など豊かな自然に囲まれた、豊臣秀吉により城下町として整備された商人と町人文化の町。
そう、大阪である

おいおい何も変わっとらんやないかい。道頓堀にあめりか村に大阪城!!
来たで!!戻って!!この空気、このハイテンション、最高や!!ワイの生まれ育った町、大阪や!!

嬉しそうな鳴子。取りあえず1年も経ってないだろうに変わるわけないだろとツッコミ入れておくか。大阪らしく。
それはさておき、ここで回想。前回の最後の場面の話となる。
手嶋さんにスプリンターを辞めるかもしれないと言い出す鳴子。さすがにこれは穏やかではない。手嶋さんも慌てる。
チームの構成に大きく影響することだし、何より鳴子はスプリンターとして田所さんからバトンを渡されている。
それを放り出すようなことを簡単な気持ちで言うはずがない。何を悩んでる?と問いかける手嶋さん。

スカシに――スカシに言われた一言に――

おっと、やはり今泉君に言われたことで悩みだしていたんですな。
まあ、さすがに自分からスプリンターを辞めようなんて考えるはずはないか。
ともかく、そのことは口に出来ず、何も聞かずに3日間休みをくださいと頼み込む鳴子。

すいません手嶋さん!!今、全部喋って答えなげかけたらワイ、気持ち切れそうで――

ふむ。鳴子は悩むにしても全力で悩む男であるわけだな。
原点に戻って考え直すために1度大阪に戻ろうと思っている様子。
他人に相談できないほど重たい悩みをなんとか自分で答えを出そうと考える。不器用で意地っ張りな奴だ。鳴子らしくはあるがね。

というわけで、手嶋さんの許しを得て大阪へ帰ってきた鳴子。
家族ごと引っ越しては来たが、ばーちゃんの家は今も大阪にあるらしい。なるほど、泊まる所はあるわけだな。
しかし遠路はるばるカワイイ孫が帰ってきたというのに、ばーちゃんは家にいない。
代わりに近所のおばさんとその子供たちに捕まる。騒がしいことだ。

さすがに大阪までは輪行袋に入れて運んできた自転車。家に来るまでには組み立てて走ってきた様子。
その赤くて派手な自転車を見つけてハシャグおばさん。これがインターハイで活躍した自転車なんやねー。

凱旋帰国を果たした鳴子に話をいっぱい聞かせてもらおうと言い出すおばさん。

なんせ章吉くんは派手でナンボ!!昔から変わらん。浪花イチのスピードマン。"スプリンター鳴子章吉"くんやからね!!

地元の大阪で名を馳せたスプリンターである鳴子。
帰ってきたのならばその勇名は否が応でも耳にすることになる。
そのような状況でオールラウンダーへの転向を決めることなどできるのだろうか・・・?

「スプリント」を捨てて・・・アホか・・・アホかスカシ。軽々しく言うなボケ・・・
スプリンター・・・速くて派手で、最速でコーナーかけぬけて、誰よりも速く景色を抜き去って、
登りをコツコツ登る地味なクライマーとは違う、華やかで完全一発勝負の世界。
それがスプリンター・・・ワイのあこがれてきた世界。
ワイが、進むと信じとった、道。簡単に捨てられるわけないやろ

幼い頃から歩んできた道を変える。これは確かに大きな決心のいる話である。
スプリンターとして通用しないのならまだしも、チームの都合で変わろうとしている。これは確かに納得はし辛いか・・・
なまじ自身が登りも才があるところを見せてしまっただけに出来るわけないとも否定できないし、厄介なことになっている。
しかし鳴子、クライマーのことそんな風に思ってたんですね。巻島さんや山岳の登りはやたらと派手だったがなぁ・・・

悩む鳴子。それはそれとして、凱旋帰国パーティーの始まりである。
ジャージもきっちり持参してきていた鳴子。赤いピナレロ担いで派手に活躍をアピールする。よっ。赤い男!!

てな風に騒いで眠りにつく鳴子。1日目はほとんど騒いでいただけで終わりそうでありますな。
しかし眠る前に翌日のことを考える。いってみるか・・・明日・・・ワイの原点。

ここなら何かをつかめるかも知れん!!

やってきたのは自転車が思いっきり走れるレース場のような場所。
港の車進入禁止の元倉庫のまわりをぐるりと囲むアスファルト。
消火栓の標識の下をゴールと定め、自由に走ることのできる空間。
ここには大阪のスピード自慢達が集まるのである。

ここで毎日草レースして、スプリントを覚えた!!
ここがワイの原点!!ここで初めてロードに触れた!!ワイのホームコースや!!全てのはじまりの場所や!!
コースは1周600m。250mのストレートとクランクがひとつ。
海風と闘いながら、利用しながら、かけひきとカンと技術を駆使して勝利をつかみとってきた!!

かかってこい!!闘いの中から、いつだって答えは出る!!騒ぐわ!!ワイの赤い血が!!

煽り立てるように集団の前に走り出て速さを見せるける鳴子。
わざわざそうしなくても、総北のジャージを着ているだけでさすがに注目度は満点である。
先のインターハイで王者となった総北。その中に大阪から来た赤いアタマのスプリンターがいるというのも評判になっている。
つまり鳴子は既に全国で有名な存在となっているのだ!!
だからすぐに勝負をしようと申し込んでくる者も現れる。願ったり叶ったりな話ですな。

ワイは阪台付属高自転車部きってのスプリンター柿本竜大人呼んで六甲おろしの竜!!

毎度思うが、こういうのは誰が名付けているのだろうか。
有名人なら雑誌記者が適当な異名をつけたりするかもしれないが。自称で名乗ってる人とか多そうだなぁ。
まあともかく、勝負の開始である。

ここで負けるようじゃスプリンター失格。返上や!!絶対勝つ!!

大阪では負けなしという柿本と勝負を始めた鳴子。
しかしここにいる猛者は柿本だけではない。奈良のジャージを着た男がこの場にはいる。

オレは総北172番田所を一度抜いた男、奈良最速の灼熱のスプリンター。
奈良山理学園の大粒健士!!仏のカオも三度までだ。オレがひねってやろう!!

ゲー!!まさかの大粒さん!!
インターハイの2日目、弱っていた田所さんを抜いたけど坂道に追い抜かされた男ではないか!!
そんなしょうのない男だけど、1度田所さんを抜いたことを誇らしげにしているのは何だか可愛い。
というかちょっと太ったんじゃないですかね大粒さん。まさかの再登場、地味に嬉しいよ・・・

しかし、注目は大粒さん自身ではなく、その口にするセリフ。
このコースは近頃有名になっており、近県からスピード自慢のスプリンターたちが集まってきているという。
奈良・・・神戸・・・滋賀・・・そして京都からも

京都・・・京都だと・・・!?
まさか、ここであの男が登場するというのか・・・!!
と期待させておいて水田くんが出てきたらどうしましょうかね。許されない。辻さんだったら・・・ギリギリ許す!!
いやその2人はスプリンターじゃなかったな。さすがにその外し方はないか。
やはり御堂筋君の登場を期待するわけであるが、今はどのような状況になってるのかねぇ京都伏見。
石垣さんが卒業した後の京都伏見の状況は凄く気になっているのでそこの描写は早く見たいところである。
新開さんにも勝利した御堂筋君なら鳴子を負かしてスプリンターを返上させることもできるやもしれませんしね。楽しみだ。

・侵略!イカ娘
磯崎は朝イチから昼まで店にいたのか・・・?仕事しろ。

悟朗は食べるのが遅いのか量が多いのか。
嵐山家の食事量は多いと判明してるし食べるのが遅いことはないか。やはりこのエビチャーハンは多目なのか?
というか愛子先生は何をしているのだろうか・・・

まるでギャグマンガのようなオチに何故か違和感を覚えてしまうこの不思議。

・ブラック・ジャックREAL 〜感動の医療体験談〜
ブラック・ジャック40周年アニバーサリー企画!!
師・手塚治虫と共に「ブラック・ジャック」を作り上げた6人の作家が集結。
医療現場に関わる皆様から送られた実話エピソードの中から6つを厳選し、漫画化して送ろうという企画となっています。
事実は小説より奇なりという言葉もあります。どのような実話が飛び出すか・・・早速今号より企画開始であります!!

まず1話目の「少年の選択」石坂啓先生の作画によって描かれることとなります。さてはてどのような作品となるか!!

まずはブラック・ジャックが病院を訪ねるシーンから。
出迎えるのは長尾成敏医師。原案としてエピソードを送っていただいた医師でございますね。
もちろん自分が関わったエピソードなので漫画内にもこうしてキャラとして登場するわけだ。面映ゆそうですなぁ。
ブラック・ジャックと漫画内で関われるというのはなかなか凄い話ではありますが。

ともかくピノコと共に長尾先生のいる病院にやってきたブラック・ジャック。
大人同士で話をしている間にピノコは病院内を散策。
大きな病院なので中にレストランや美容院、図書室なんかも備えられている。入院患者は中で色々賄えるわけだ。

図書館内でピノコが出会ったのは入院患者である少年。どうやら食道ガンであるらしい。
ふうむ、10歳の少年が食道がんとは・・・そんなチビッコなのになぁ。
世界的に見ても珍しいらしく、これまで16例しか報告されていないという。ほほう。

もともと大人の病気なのでその治療法は子供に向けられたものではない。
手術や放射線治療を行うケースなどないし、さらに別の問題も生じている。
それは転移。がんと言えばこれが怖い。首と胸の境、鎖骨上リンパ節と反回神経リンパ節に転移が発見されているという。
これは治る可能性は低い。10歳の少年にはなんとも酷な病状である。

今の病院より前の病院で別の手術をしたことがあるという少年。
食道のつまっているところを切り取ったらしいが、そこで食道がんであることが判明したらしい。
ふうむ、その際に両親が話していたのをつい聞いてしまい、少年は自分の病状を知っているわけであるか。ふむ。

少年――涼介くんはとても両親想いのいい子である。
涼介くん自身も家族や学校のみんなに好かれる子の様子。これは何とか回復して頂きたいものであるが・・・?

長尾先生によるとすぐにがんの手術をするわけにはいかない様子。
転移が見つかった今、よく考えてから治療法を決めなくてはいけないらしい。

はたして手術がベストなのかどうか
つまり治らないのかもしれないのに涼介くんに、ただ痛くて苦しい手術を強いてしまったとしたら取り返しがつかない・・・
だったら手術をしないで、放射線治療だけにしておくという選択もあるわけです。

ふうむ。なんとも消極的な話ではあるが、つまりそれは対処療法でしかないのでは?
何もしなければ確実に命はないし、進行を抑える役には立つかもしれませんが。
しかし、逆に何もしないという選択肢もあると述べるブラック・ジャック。厳しいことを言える役割なのは流石ですな。
ようするに、残された時間を思い切り遊んで家族と共に過ごすという選択。
短い時間ではあるが、苦しく先の見込みがあるかわからない闘病生活を送るよりは・・・という考えもなくはない。
分かる話だが・・・これを選択するのはさすがに酷だなぁ・・・

とりあえず抗がん剤治療を行うこととなりました。
手術をするにも放射線治療をするにも、はたまた一切の治療をやめるにしてもとりあえずは薬で進行を食い止めておくことはできる。
両親がどの治療を選択するにしても、時間は必要でありましょう。その間の療法と言うわけだ。
とはいえこの抗がん剤による治療も苦しい時間になるのは間違いないわけでして・・・
実際に苦しむ涼介くんも大変だが、見ているしかない両親の苦しみは察して余りある。
あんまり選択に時間をかけることはできなさそうですな・・・

涼介くんのために家族は皆必死になっている。
看病につきっきりになったり神頼みをしたり、あげくには怪しげな石とかお守りとか持ち出したりしている。
そういうのに頼ってでもどうにか助かって欲しいという気持ちになるんでしょうなぁ・・・

身長140センチ。体重わずか27kg。
この小さな体で三か月もの間投薬の苦しみに耐える涼介くん。体力的に厳しいことになりますなぁ。
だがその成果はあったらしく、転移した部分はずいぶんと薬の効果で小さくなったらしい。
これだけ薬が効けば手術をすれば治りきる可能性もあるとのこと。おぉ・・・いい感じですな。

だが手術をした場合、その後の経過が心配なこととなる。
長尾先生によると、食道を切除しリンパ節のかく清、そのあと再建。つまり胃と食道がほとんどなくなることとなる。
それだけのことをすれば、涼介くんはもうこの先これまでのようにものを食べることができなくなる。
つまり、手術に成功しても涼介くんは今のまま大きくはならず、小さいからだのまま生きていくことになるかもしれないのだ。
むう、それは・・・確かにピノコにはその辛さがよく分かる話でありますな・・・

では放射線治療の方がいいのだろうか?それで治る例もあると聞いたことがあると涼介くんのお父さん。
しかしブラック・ジャックはこう語る。肺がんの子供を放射線治療で治した例を知っている。しかし――

その子は放射線の影響で胸部が変形してしまった
結局彼は30代で新たにがんが発生して亡くなるまでずっと背骨が曲がったままだった。
小さい子供にはそれくらい障害が残る可能性も大きいということだ。

手術か放射線か。小さい体か胸かくの変形か。どちらもつらいがどちらかを選ばなくてはならない。なんという・・・

先生!どうして、どうして神さまは・・・あの子を選んだのですか!?

母親の悲痛な叫び。やり切れない思いというのが痛いほどに伝わってくる。
先生にそれを問うても仕方がない。それでも誰かに言わずにはいられなかったのでしょうなぁ・・・むう。

昔は患者の治療は医師にほぼ全て任せる体制となっていた。
しかし今はインフォームドコンセント――患者にすべての情報を話して治療法を患者自らに選択させる方式が取られている。
患者側には自分で選択できるという利点はあるが、決断をしなければいけないという義務も生じてしまう。
なかなかに考えさせられる話でありますなぁ。涼介くんにとってはどの選択が最良であるのか・・・
両親は悩みながらもどれかを選択しなければいけないのだ。

そんな両親の苦しみをしっかり理解している涼介くん。小さいのに大したものである。
だから、決意する。

父さんと母さんが決められないのなら、決められなくてつらいのなら・・・ぼくが決めなくちゃいけないんだ。
ぼくは手術受ける。みんながいてくれるからがまんできる!!

泣ける決断である。だがこの決断によって確かに色んな人が助かる。勇気ある決断に敬意を示したくなる。

手術が決まったということでブラック・ジャックの出番。
と思いきや、執刀医は長尾先生が行うこととなりました。おや。

あいにくと使ったことがないんだよ。ハーモニック。
わたしのチャンピオン時代にはなかったシロモノなのでね。申しわけないがこの最新デバイスに対応できる自信がない。
このオペに関しては残念ながら君の方が私より上手だ。ということは、まさかの・・・世界一か・・・

なんだかメタな発言が飛び出しましたな。確かに連載時期にはなかった技術でしょうけども。
こういうメタフィクションなネタは手塚作品では結構出て来る。うむ、ブラック・ジャックらしい発言であるな!!

手術は全体で8時間という長丁場に渡って行われる。
執刀医の長尾先生だけでなく助手や麻酔医など複数人で万全のサポート体制をとっての手術。
せっかく涼介くんが決断してくれたわけですし、なんとか成功していただきたいものであります。

手術開始。
長尾医師は子供の体は小さいから手術はやりにくいものばかりと思っていた。しかしそうではない。
涼介くんのからだはきれいである。すなおで汚れがない。だからきれいにメスが入るし、きれいにつながる。やりにくくない・・・!!

子供ってのは生命力に満ち溢れているものですからねぇ。細胞も当然の如く若々しい。
体力こそ大人には劣るかもしれないが、生命力だって手術には必要な要素であるという話でございます。

こうして手術は行われた。そして時は一気に五年後に。
15歳となった涼介くん。手術をしたのに立派に大きく成長している。中学三年生で170cmか・・・!!
食道を取ってしまったりしたことで食事には苦労しているだろうに、よくもまあここまで大きくなったものだ。
子供の回復の速さ、生命力の強さには驚かされるって話ですよね。うむ、よかったよかった・・・

長尾先生は語る。涼介くんの母親はなぜ神さまはあの子を選んだのかと嘆いていた。
しかし先生は思う。天は涼くんを選んだのじゃないかと。涼くんだからこそこんな奇跡を起こしてくれたんじゃないかって・・・

ふーむ。なかなかにロマンチックな話ではありますね。
物語ならば出来すぎな話と思われるところである。
だがあいにくとこれは事実をもとにした話である。奇跡が実際に起きたのだからケチをつける必要などどこにもないってものさね。

というわけで、企画第一段「少年の選択」でありました。
いやあ、最初のエピソードにふさわしくいい話だった。感動した!!
ブラック・ジャックがあまり活躍していない、というか余りいる意味がなかった気はするが・・・まあ、仕方ないのかな。
エピソードの都合上、ブラック・ジャック自身が手術、しかも超技術を振るうという流れにはし辛いでしょうからねぇ。
代わりにピノコがチョコマカとよく動いていたなという感じでありました。なかなからしい動きしてましたな。アッチョンブリケ
ブラック・ジャックのメタ発言といい、この辺りのキャラの動かし方はさすがに元アシスタントといったところでしょうか。
でも、ブラック・ジャックが上着のそでをたなびかせていることに気づいていなかったというのはどうなのでしょうか。

それにしてもエピソード募集の時も思ったが、守秘義務とかその辺はどうなっているんでしょうかね?
もちろん患者の許可も取った上で漫画にはしていると思いますが・・・
自分のエピソードが漫画にされて読まれるとか地味に恥ずかしそうだな。感想にされたりしたらもっと恥ずかしかろう!!フフフ。
まあ、涼介くんの名前は当然の如く仮名でありますし、その辺りはさすがに気をつけているのかな。うん。

次回は小谷憲一先生の作画で送ることとなりますが、このピノコの絵は・・・!?
ど、どのような内容になるのか楽しみですな・・・!!

・毎度!浦安鉄筋家族
さすがは大沢木家の愛犬。地味ではあるが異様な賢さだ。
金鉄さんのためにポストを元の位置に投げたりしてるのがよい感じ。

しかし、順子さん。その笛は・・・大巨人来たりしないのか・・・?
来ても普通に帰ってもらえばいいか。

・いきいきごんぼ
相変わらず枷井のブタフグ顔がマッチしすぎていて困る。

レーザービームには不覚にも吹きそうになった。笑い上戸の椿ちゃんにはきつかろう。
チョココロネの方はアレだったが、イマキマキのキレ方がむしろよい感じに怖くてよい。

田上さんだけではなく大刀力さん化までする吏毘堂さん。
クラスメイトの悩みを聞くのもヒマ人の仕事だよ〜とのこと。そ、そうか・・・
エロ系のことなら兄弟子の位置にいるんだから元ネタ通りの言い方でもよかろうに!!

おやっさんはイマキマキが気にかかってましたのか。よい目の付け所だ。
しかし枷井のゲスっぷりは本当にブタフグ並だから困る。腐ってるよ・・・アンタ・・・
さすがにここで吏毘堂さんが鉄板くらったりはしないか。

歳をくってからならともかく、この齢でそれだけの覚悟をする枷井はスゴイ。さすがに一つ上の男か・・・
相手を幸せにしないとという意識があるのも地味にエライ。

デン似の猫がカワイイ女子に可愛がられている・・・まさか当人、いや当猫ではあるまいな・・・!!

・バーサスアース
単行本3巻発売記念センターカラー。
それぞれの想いを胸に並び立つ新生ピラーブレイカーの面々の姿が勇ましい。

さて、板橋区の深柱との超速戦闘を見事に完全勝利で飾ったピラーブレイカーズ。
どうやらあの後いきなり後続が出て来るって話にはならなかった様子で一安心。
しかし前に深柱が出突した池袋駅にて異変が発生しようとしている。

深柱の出突現場にはいくつもの監視カメラが仕掛けられている。
一度出突した場所にもう一度現れるとは考えにくいが・・・
そう思っていたら、穴から出てきた何者かによってカメラの三脚が斬り倒されてしまう。
穴から出てきたのは・・・人間の左腕。その左手の中心には深柱の目玉が・・・こ、これは・・・?

ところ変わって新宿区。>B>日本地質災害研究機構東京新本部ビル(仮)。
ほほう。奥多摩に支部を構えていたというのに、新宿のビルを貸し切って本部にしていると?
さすがに国に認められた機関は違うということですな。金回りがかなりよくなっている感じがする。

地災研日本支部長代行・技術開発主任の肩書を持つヒミコさん。代行なんだ。
そのヒミコさんを中心に、地災研のメンバーが集まって会議を行っています。
顔ぶれはこんな感じ。
・地災研日本支部長代行・技術開発主任、萩原火魅子。 
・整備主任及び技術補佐、本田憲豪。
・医療主任及び開発補佐、三輪征史郎。
・深柱処理実動隊、寺鐘晴斗。
・深柱処理実動隊、藤堂兵真。
・深柱処理実動隊、鷹村玲央。
・戦術主任及び深柱処理実動隊、林進ノ助。

ようやく兵真くんと玲央さんのフルネームが出てきましたね。ようやく。
そしてハルトの名前が漢字で書かれていることに驚く。ちゃんと漢字表記あったんだ・・・!!

それはさておき、会議の議題はこれからの作戦立案について。
深柱の予測撃破には成功した。練馬型、池袋型なら同様の対処が可能。
問題は空からやってくる新宿型。あの方式だと対処するのが難しいと三輪さん。
そうかな?落下地点が分かっているならむしろ重力を利用して倒しやすいのではなかろうか。
なんなら落とし穴掘っておいて、嵌ったところにハルトが生成しておいたツルギなり槍なり投げつけてやれば済みそうな気がする。
まあ、上空のをどこまで検知できるかは未知数ですけどね。

それに深柱のタイプが出揃ったとは思えない。まだまだ未知のタイプが出てくる可能性はある。
なのでアメリカからの増援申請が提案される。が、ヒミコさんとしてはあまりあっちには頼りたくない様子。ふむ?
縄張り意識的なものがあったりするのですかね?気になる反応ではあるな。

公式の場ということか実動部隊の全員スーツや制服などで会議に参加している。本田さんは作業着であるが。
スーツということで髪型もOLっぽい感じに整えている玲央さん。これはこれでよいな。
というのはさておき、玲央さんはハルトの存在ありきで作戦を立案すべきではないと申し出る。相変わらず責任感が強いなぁ。
しかしそれに反論する戦術主任こと林くん。常に不測の事態が起きた時の備えは必要だし、ハルトの存在は重要である。
過ぎた勇気は蛮勇でしかないと言う話だ。まさしくね。

玲央「泣かすぞコラァ!この天パメガネ〜〜〜〜!
林「ひっ・・・ひい・・・玲央さん暴力反対〜!」
ヒミコ「はいはい終了〜〜!解散解散〜!」

真面目な雰囲気で呼称なんかも気を使っての会議だったのに、一瞬でハチャメチャになってしまいました。
これなら最初から普段の調子でしゃべっててもよかったんじゃなかろうか。
まあ、身内だけならいいけど今後部外者も交えての会議もあるだろうし練習は必要ってとこかな。
その時も構わずに玲央さんが暴れ出したらどうしましょうか。

会議は終了。ハルトは1時間後に外甲成形化訓練を行うために林くんと地下2階へ向かう。
ソーセージガイはバーサーカーを連れて9階へ装備の調整へ向かう。ヒミコさんまでソーセージ呼ばわりかい。

それはさておき、最上階の深柱探知センター。
ここの中央には大きな長方形の箱が部屋の中央に設えられている。やはりこの中にはユミちゃんが・・・?
ともかく、検知するための重力針が入っているのは間違いない様子。
ソバカスの技術員、一芽ちゃんは池袋で反応があったことをヒミコさんに報告する。
監視カメラは自衛隊が管理しているようだが、なんせ斬り倒されているからなぁ。直接確認しに行かないといけない。
その検知した池袋の反応はほんの一瞬のこととのこと。
ふむ、融合者を検知するのは能力を発動した時のみなのか。あの冒頭の左手が能力を使ったのも一瞬と考えると辻褄があうな。

ただの故障・・・偶然・・・では・・・?

という一芽ちゃんの意見に怖い顔で返すヒミコさん
ふうむ、こういう数値を無視した楽観論は技術者としては許されない意見でありましょうな。そりゃあ怒るさ。
おちゃらけたキャラではあるが、こういう所は真面目だったりするからなぁ、この人も。

そんな風に地災研の面々がバラバラにビル内で活動をしている頃、入り口に子供がやってくる。
半ズボンの子だしぼうやと呼ばれているし男の子かね?なんというかこの子もやたらと手足が細いな。

ビルの中に入ろうとしたのを止める警備員。
しかし裏拳で止めようとした警備員を殴り倒す少年。なっ!?
もう一人の警備員は組み付いて動きを止めようとするが止まらない。これは子供の力とは思えない・・・!!

入り口でそんな揉め事が起きているとは知らずに1階に降りて来る林くんとハルト。
地災研の新本部はセキュリティもしっかりしているのか、立ち入れるフロアは限られている。
防衛省の人間であろうと、簡単には奥に入れてはもらえないみたいであります。ふむむ。

ハルトはこれから外甲形成化訓練を行うとのこと。
深柱の力を使う以上"5秒の壁"は越えられない。しかしできるだけ早く形成できるに越したことはないし、安定できるようにはしたい。
そのための訓練であるのだが、どうも不安そうな様子のハルト。このままでは自分の出番はないのではないかと口にする。

正直、後方待機でホッとしてる・・・でも、せっかく決意したのに揺らいじゃうっていうか――
またビビってる自分に戻っちゃいそうで、いざ出番ってときにちゃんとやれるか自信ないんだ。

これまでは我武者羅にやって結果を出してきたハルトだが、それでもやはりいざやろうとした時には不安になる様子。
ふーむ。これはもう場数をこなしていくしか不安の解消法はない気はしますなぁ。
それでもどうにか元気づけようとする林くん。兵真くんのようにハルトの背中を叩いて気合を入れようとしてみる。
叩く前に少しテレが入っている所がまだまだですな。ハルトにも林さんはいつも通りでいいんじゃないかなと言われる始末。

ハルトくん・・・やっぱり僕のことは進ノ助兄さんとは呼んでくれないんですね・・・

こだわってるなぁ、林くん。まあ一人だけ家族の輪から外れている気分になっちゃいそうですしねぇ。
ともかく、いざ出番ってときにちゃんとやれるように訓練するんじゃないでしょうかと論理的に諭す林くん。
うむ、やはり林くんはそういう論理だった言葉を述べる方がらしくていいですな。適材適所って奴だ。

や・・・やった。ハルトくんにほめられた

うむ、内心とはいえそういう態度でいるからイマイチ兄さんとかそういう風に呼びづらいのではないのでしょうか。
身長的にも余り変わらないってところもあるのが大きいのかも。この2人で並んでるとあんまり歳の差を感じないからなぁ。

地下2階に向かうためにエレベーター待ちをする2人。
そこでにわかに入り口が騒がしくなる。警備員を引きずりながら子供が入ってきたのだ。

なるほど。大量にいる。寄生虫

おやおや、口の悪いお子様でありますね。これにはいら立った様子の警備員。力づくで追い出そうとする。が――

離せゴミ。

頭を押さえようとした腕が鋭利な刃物で斬られたかのように切断される。
続けて頭部が幾重にも輪切りにされて床へと落ちる。
いや頭部だけではない、全身がスライスされて床へとばら撒かれる。大の大人2人が一瞬にして殺られた・・・!!

なんだ・・・これ・・・あの子供がやったのか?
深柱の・・・力!?

少年の周りに薄い深柱の外甲のようなものが漂っている。これで切り裂いたということか?
なんだかエイのような形をしているなぁ。暫定的にエイ型深柱とでも呼ぼうか。

しかし、この少年は一体何者なのだろうか。やはり融合者なのか?
だが融合者にしてはハルトと違い生身の力も凄い描写があったりする。
となるともしや、深柱そのものが人間の姿に擬態しているという可能性が・・・?これが新たなタイプか・・・!?
殺傷能力は相変わらず凄まじい。せっかくの新本部ビルなのに、いきなり崩壊の危機が訪れた感じがありますよ。
玲央さんと兵真くんがやってくるまでにハルトがどこまで闘えるのか。注目である。

しかし、この少年は一瞬でこのエイ型深柱を形成したのであろうか?
そうなると5秒の壁とは一体、という話になる。何か瞬時に生み出すためのからくりがあるのかもしれない。
ハルトとしては新たな力に目覚めるためのヒントとなる戦いになるかもしれませんな。楽しみだ。

・クローバー
GWを利用した母親探しは終わり学園生活に戻るハヤトたち。
となれば当然賑やかなあの子が登場となる。はい、真田エリナちゃんでございます。

美咲!!ゴールデンウィークのSEG召集メール無視してんじゃねェぞ!!

ムダに元気なエリナちゃん。召集して何をするつもりだったんだろうか。
ハヤトとしてみれば自分じゃなくても兄ちゃんや前田がいるだろうと言いたい。それはそうですわな。
しかしエリナちゃんによると真田はふぬけた自分を反省して武者修行の旅に出たらしい。ほう・・・?

真田君、GW前に菊池君バイトばっかでつまんないから一人でツーリング行くとか言ってたよ。

そんな話か。まあ、真田も結構ケンカに巻き込まれやすい感じだし修行にならなくはないかもしれないが。
それにしてもトモキはムッツリ寝ぐせで前田はムッツリオニギリか・・・相変わらず口の悪い子である。
前田とエリナちゃんの関係は気になる所だが、あまり進展する様子はなさそうですな。ふうむ。

エリナ「それよりオマエ、エリナ無視して何してたんだよ!?」
ハヤト「箱根行ってた」
エリナ「箱根・・・オマエ不倫か!!不倫温泉旅行行ってたのか!?

箱根と言ったらそんなイメージなのかよ。何のドラマに汚染されているのやら。
ユイちゃんは私も箱根に行きたかったなあとさりげなくアピール。
もっと普段からアピールしまくってくれてもいいんじゃよ?

その箱根で知り合ったレオから写真付きのメールが来ていたのでトモキたちに見せるハヤト。

こんにちは・・・ハヤト兄ちゃん元気か?
兄ちゃん・・・オレはあれから少し考えた。もう母ちゃんを心配させない・・・たぶん。
とりあえずはちゃんと高校行って落第しないようにがんばるぜ!!
いつか兄ちゃんみたいになりたい。ま・・・とりあえずはカッコから。イケてんだろ!!

そう述べるメールに添付されたレオの写真はハヤトと同じ髪型。なるほど。カッコからとはこういうことか・・・
ま、まあすっかりハヤトを兄として慕うようになったということですよね。
少なくとも母親を心配させないように考えるようになっただけずいぶんとマシになったんじゃないかな。うん。

うわあ〜〜!!何自分撮りしたやつ人に見せてんだよ!!オメエ自分好きかよ!!ナルかよ!!キモだよ!!

まあ、知らない人から見たら自分撮りしているようにしか見えませんわな。
アフロだったらアフロで何てアタマしてんだよと笑われるだけだったろうし、色々と面倒くさいな。

ま、いい・・・よし行くぞ美咲。今日エリナに付き合え。

一体どこに行こうというのでしょうかね?気にはなるけどハヤトはこれからバイトである。
そう言って断るともういいよいいよバーカバーカと吠えて去っていくエリナちゃん。ほんと嵐のような子である。可愛いなぁ。

さて、バイト先の牛丼魔王。ここに来たということは――

ゴールデンウィークはみんな休みたいんだよ。

でたー!!バイトリーダー竹下さんだー!!
突然母親探しのために休みを取ったハヤトに対し懇々と説教を行う。
休みの穴は菊池が頑張って埋めてくれたらしい。いい奴だ。なるほどその影響で真田が一人旅に出ることになったわけか・・・

竹下さんに言われた通り、菊池に迷惑かけたスマンと謝るハヤト。
しかし菊池は言う。オレは別にそんなでもない。しかし竹下さんが・・・朝から晩まで入って頑張ってたと。
おぉ・・・これはグッと来るね。あんたって人は・・・!!
こういう厳しいことを言いながらも裏でしっかりやってくれる上司ってのは本当にありがたいものである。
見事なツンとデレのコラボレーションをくらってハヤトのやる気もみなぎりまくりだ!!
まあ、細かい説教を喰らって多少萎んじゃうのもご愛嬌。

さて、寂しそうに一人で歩くエリナちゃん。
その後ろにガラの悪そうな2人乗りの男たち。
ただのナンパとかではなく、エリナちゃんを探していたような感じだが、一体何者なのか・・・?

新章に入ってエリナちゃんと竹下さんが同時に登場という大盤振る舞い。これはありがたい。
そしてエリナちゃん絡みでまた何か起きそうな気配である。
ここはどうにかユイちゃんも絡め、その流れでゲンゲンも呼んでおきたいところですな。
真木も呼べたりしたら最高であるが、はてさてどうなるか。とりあえず新章の展開に期待です。

・囚人リク
本物の脱獄を教えてやる。脱獄王のこの言葉に驚くリク。
脱獄が命がけなのは誰よりも理解している田中一郎。何故急にその意志を示しだしたのか?
レノマさんはその理由を訝しみ、テメェなんざ絶対信用しねえぞと拒絶の意志を示す。あらら・・・

田中一郎の胸ぐら掴んで睨みつけるレノマさん。
リクは無理矢理その2人の間に入り込み、争いを止めようとする。何そんなにキレてんだよ

確かにリクの言う通り、レノマさんの反発の仕方は過剰に思える。
俺らを売って看守に媚びようってくれえだとは言うが、それならわざわざ加担する意味はどこにもない。
脱獄を計画していたのは知っているのだし、それをそのまま看守に話せばいいだけだ。
つまりレノマさんが反発したのにはそういう所とは別の部分にあると予想できる。

レノマ・・・お前もしかして・・・おっちゃんが大人だからか?

リクの問いかけ。どうやらこれが大正解だった様子。

どうしてもよ。俺はどうしても大人っつう奴が信じられねえんだよ
お前のおじさんのような人が俺には1人もいなかった。
何日も何か月も何年もウソをつき通し、四六時中人をだますことばかり考えているような、俺の周りはそんな大人だけだった。

同じように育ての親と言えるおじさんがいたリクとレノマさん。
だというのにこの違いは一体どうしたことなのか・・・
レノマさんが出会った大人は余りにも汚すぎた。幼少期に植えつけられた不信感はそう簡単には消えないのでしょうな・・・

でも、頼む

レノマさんの苦悩は理解はしきれなくても察することはできる。だがそれでも、なんとか譲ってはくれないかと頼むリク。

きっと。きっとおっちゃんはそんな大人じゃないと・・・俺は思ってる。
けどまだ俺も理由聞いてないから、1回話をして、一緒に確かめようよ。

真摯に頼み込むリク。そうまでされるとレノマさんも一度は拳を収めざるを得ない様子。
取りあえずは田中一郎の話を聞いてくれる気にはなったようだ。ありがとう。

改めて田中一郎と向かい合い、リクは述べる。申し入れは正直ありがたいと。

けど・・・俺たちここまで2人でいっぱい話し合ってきたんだ。だから、おっちゃんも俺たちにちゃんと話してほしいんだ。

出会って間はないが、過去の話など色々重ねてリクとレノマさんは絆を深めていった。
だから田中一郎の脱獄の理由も聞きたい。そう考えるのは当然のことでありましょう。
脱獄仲間となるからには一蓮托生。よく知らない相手を加えることなどできようはすもない。田中一郎もそれは理解している。
先にそれを言わずにいたのはムシがよすぎたと話を始める。

枷を失った

そう前置きをしてこれまでのことを話し始める田中一郎。
かつて革命党を率い、スラムを取り巻く支配体制と闘ってきたこと。
特権階級が無辜の民の幸せを食い物にするのが許せなかったということ。
だが鬼道院支配下の特機にマークされ度々ムショに送られたこと。
それでも何度も脱獄し、国家権力など人間の意志の前には無力だと証明してやったこと。

しかし俺の脱獄は封じこまれた。
リク。覚えているか、あの写真。お前が拾ってくれた時計の中。
あの2人は、死んだ。鬼道院に殺された

辛い事実を口にする田中一郎。これにはリクも憤る。
会ったこともない相手ではあるが、死の瞬間で目を合わせた男の家族であり、目の前の男の家族でもある人たちの死。
そしてその死に関わったのは因縁深い鬼道院。憤らないはずもないですわな。

弟の二郎のみならず、罪もなき2人も手にかけるとは・・・
許すまじ鬼道院!!皆の無念、俺が晴らす!!

なるほど。脱獄をする理由は復讐なわけですな。リクとしてはこの上なく納得できる理由である。相手も同じわけですしね。

そうだ。だがここからの脱獄は1人では到底叶わない。仲間が必要だ。見取り図も・・・

と述べたところで、レノマさんがものすっごく冷めた目で見ていることに気づく田中一郎
さすがにこの表情には驚いたのか熱弁が止まってしまいましたよ。

リク。帰るぞ。

背を向けて立ち去るレノマさん。
おっちゃん一生懸命話してくれたじゃんか!と言ってリクは止めようとするが・・・

一生懸命なフリなんてのは、大人の十八番じゃねえか

ふむ、まあそれはそうですな。大人になるとそういう技術がいろいろと身について困る。
一生懸命仕事しているフリしたり、一生懸命HPの更新するフリをしたり。大人になるって悲しいことなの・・・
いやいや。一般の話はさておき、田中一郎の言葉にウソは感じられないと思いますよ。
うっかり見取り図が必要だなんて口走ったおかげで警戒されちゃうのはうかつだと思ったけど。

ともかく、レノマさん。田中一郎の言葉にウソはないと理解している。
そしてその脱獄王としての経験と脱獄スキルが今後重要になるということもよく理解している。

だけど。だけど・・・どうしても、嫌なんだ

ものすごく悲しそうな顔をし、走り去る佐々木麗乃真18歳。おぉ。まるで青少年のようだ・・・!!
でもまあ、幼少期の悪夢と共に刻まれた大人への不信感。これを払拭するのは並大抵のことではないですわな。やはり。

というわけで、まさかの交渉決裂。本物の脱獄の中身を知るどころの話ではなくなってしまった。おやおや。
まあ・・・レノマさんの気持ちはわからないでもないですよ。大人って汚いものね。
しかしそんなデカイ図体して大人は汚い!!とか言われても・・・ねえ?
と言いたいところだがやはり気持ちはわかる。大人だって思うもの。大人は汚い!!と。
そして子供は気楽でいいな!!とも同時に思ったりする。これらを都合よく使い分けるのが大人ってものだ。うむ、やはり大人は汚い!!

ともかくそんな風に盗んだバイクで走り出したり壊れそうなものばかり集めてしまいそうなガラスの十代のレノマさん。
どうにかしないといけないところではあるが・・・どうにかできるのだろうか?
こういうのは時間が解決するのを待つしかない気がするのだが・・・
というかレノマさんももう数年もしたら大人の仲間入りなのだが、その点についてはどう思っているのだろうか?
大人になんかならないよ、とか言ってピーターパン症候群になってしまうのだろうか?
永遠の少年!!心はいつでも十代!!とか言い出すわけですね。あの図体で。うーむ・・・なんか共感できるなぁ・・・い、いやいや。

ともかく、思わぬところで停滞する脱獄計画。なんとか進展して頂きたいものであります。

・パンダのこ
単行本1巻発売直前のセンターカラー!!
カラページにもしっかり登場するウェイウェイさん。よかったね!!パンダは白黒だからあんまり意味ないけど!!
単行本のおまけでは上野デビューしたての初々しいウェイウェイさんが出ているのことだが・・・ほほう・・・

さて、今回はしつけのお話。非常に大事です。
でも気づくのが遅すぎですよね。トイレのしつけとかかなり初期にやらないといけないでしょうに・・・
愛愛は異様に賢いのだし、最初から教えてあげればとっくに身についていたでしょうになぁ。悲しいことだ。
しかしふてぶてしい構えの愛愛はやたらとムカつくな。

・真・餓狼伝
文吉渾身の拳が前田光世の急所を鋭利に狙う。
強く踏み込んでからの一撃。そこからは相手を殺してでも勝とうという殺意のようなものが伺える。

中高一本拳!

人中などの急所を打ち抜くのに最適な一本拳で攻撃を仕掛ける文吉。
しかしさすがに前田光世。この苛烈な攻撃をかわし受け流しやり過ごす。文吉の殺意の籠った連撃を――

・・・いや違う。丹波に――殺意はない
だが――"そこ"に踏み入らねば勝負は決しない――と、こいつは判断した

一本拳だけではなく、掌底や縦拳など様々な攻撃を繰り出す文吉。
相手を殺すぐらいの意識でなければこの男は倒せない。そう思っているかのような攻撃。

光栄だ

前田光世はその攻撃を受けてむしろそのように感じる。
これほどの男にそこまでしなければ勝てないと思わせたわけでありますからな。ならば・・・

・・・俺も踏み入ろう。"そこ"へ――

素手の人間が一撃で相手の命を奪うことは至難である。
「打」においては余程の体重差、力の差がなくてはまず不可能。
しかも相手は動き、脳内麻薬が放出されてすらいる。だが――

丹波よ。俺は――「柔」だ
相手の体重・重力・遠心力を利用して一撃で殺す技。こいつで――お前を討つ!

打撃で一撃必殺は難しい。だが投げならばどうか。
前田光世の言う通り、相手の体重や重力、遠心力。さらには堅い地面という武器が伴うこととなる。
落とし方によればまさしく一撃で絶命させる力を秘めているのが投げである。

とはいえ、猫の三寸返りを身に着けている文吉。簡単に投げれるはずもない。
だから腰を低く低く落とし、身を翻す間すらなくそうとする前田光世。
身体を捻っても足からの着地などはできない。体を叩き付けられることとなる。
文吉も必死に足を絡めて潰そうとするが、それならばと関節技に移行しようとする前田光世。腕ひしぎだ!!

柔というのならば投げだけではない。関節を極めるのも柔の技術のうちであるし、それにより殺すことも可能である。
さすがに腕を極めて殺すのは難しいだろうが、まあ必ず殺さなければいけないって話ではないしな。

しかし、文吉ももちろんすんなり関節技を極められたりはしない。
首を支えに下半身を持ち上げる。そして回転。首の前に乗せていた前田光世の足を振りほどき、逆に上に乗るような体勢に移行する。

・・・やっぱり強い。前田光世は・・・けどこの漢を前にして、ここまで俺は殺り合えてる。
感謝するぜ。親父・・・

やはり文吉の技や戦闘経験は親父によって身に着けさせられたものだった様子。
嘉納治五郎とも因縁のありそうな文吉の親父とは一体どのような人物であったのか。
次回は回想でその辺りが語られそうな気配。むむ、戦いがようやく攻防という形になってきたというのに・・・!!

・あまねあたためる
いきなり雑巾のようにずぶぬれ泥まみれになっているあまねちゃん。
どうやらトラックに泥をはねられたらしい。そりゃ災難ですな。
雨が上がった後は気温も上がり、ムシムシして汗だくになってしまっている。
こりゃあ早い所シャワーでも浴びてすっきりするしかないですわな。急ぎ風呂場へ向かうあまねちゃん。しかし――

今、保が入ったとこよ〜〜

おやおや。タイミングが悪いですな。
まあ、保くんが全部脱ぎきる前でよかったということなのかどうなのか。

ちなみに保くんが泥だらけになっているのは花ちゃんに泥の中に投げ飛ばされたからである
なるほど強い男に育つための試練を課されたわけですな。きゃほほほほほと。おつかれさまです。

しかしそれとこれとは別。私は姉だからどきなさいと強権を振るうあまねちゃん。横暴だ!!姉らしいな。

言い合いをしている所にお母さんが介入。
仲裁の結果、途中まで脱いでいた保くんの勝ちとなる。おふろは裸のほうが強いのよ!という裁定だ。なるほどなー。

というわけで、あまねちゃんがじっと待っている間に入浴を開始する保くん。
シャワーだけなのかと思ったらがっつり温まってるじゃないですか。
まあ、濡れたのなら温まりたいだろうし、それは仕方がないか。
でも日頃の仕返しなのかどうなのか、意地悪をしたくなる保くん。突然掃除を開始したりと時間稼ぎをしたりする。

いーかげんにしなさーい!!

我慢できなくなったあまねちゃん。お風呂場に乱入。何気に髪をほどいた姿は初めてか?
保くんに対し変わりなさいよと風呂場の中で取っ組み合いを始める。当然全裸で。
どうでもいいが、制服の脱ぎ散らしが酷いな。こっちはこっちですぐに洗わらないといけないでしょうに。

風呂場の中でいがみ合う姉弟。母親が仲裁に入るが今度は通用しない。服を着てる人は黙ってもらおうか!
おふろは裸の方が強いと言っちゃいましたものね。そういう反論が来るのは仕方のないことでしょう。
まあ、となれば次の展開は予想できますけども。つまり――

いーかげんにしなさーい!!

あまねちゃんと全く同じ様子で風呂場に乱入してくる母親の与さん。
うむ、肌かという互角の条件に持ち込まれたのでは勝ち目はありませんわな。降参する姉弟でありました。
というわけで、43℃にまで熱くしたお湯に500数えるまで浸かる2人。こりゃ温まる。消毒される。ゆだー。
姉弟はしっかりお仕置きされて反省したことだし、ケンカも泥も水に流すこととなった様子でありますな。
というわけで、いつものやるわよと言い出す与さん。何かと思ったら・・・

すぱーん

3人横並びになって股間にタオルを打ちつける。
そしてタオルを巻いた状態で牛乳を飲む。当然手は腰に当てて、だ!!どこのオッサン共だよ!!

これがいつもの温家のスタイルらしい。ふむ・・・なんというか・・・奔放な家庭っすね!!

保くんは小学5年生だし、一緒に入ったらいいんじゃない?と思ったら本当にそうなりましたなぁ。
しかしそのすぱーんは・・・
こうやって伝統というのは受け継がれていくこととなるのか・・・!?まあ別にいいんですけども。

・ANGEL VOICE
勝負を決めると思われた追加点を先に奪うことに成功した市蘭。
しかし時間はまだ6分も残っている。
松田の激によって気を取り戻した習実の反撃を試合終了まで耐え忍ばなければならない。これは厳しい時間になるぞ。

まず同点!!落ちついて・・・まず追いつこう!!

習実の生徒も必死で応援する。総立ち状態だ。
それは市蘭の方も変わらない。所沢を初めとして今や全員立ち上がって試合の様子を見守っている。

所沢「ここからですよ!!気持ちを入れ替えしていきましょう」
マイ「あと少しだよ――万代さんならきっとできるから。がんばって!!

守備に期待がかかる現状、万代さんにかかるプレッシャーは大きい。
それでもこの2人は万代さんならやってくれると信頼している。嬉しいことである。
また、プレッシャーがかかるのはGK以外のDF陣も同様。
落ちついたプレーが多い水内さんであってもこの残り時間は長く怖いと感じている。お前はどうなんだ?脇坂。

ばんだ〜〜い。頼んだぜ〜〜!!

気の抜けた顔で万代さんに声をかける脇坂さん。
その緊張感のない顔を見て、万代さんの緊張も少しほぐれる。ほほう、やりますな。
しかし、前を振り返り、水内さんの質問に答える時にはマジな表情になっている。

オレも・・・怖えよ
むこうは何がなんでもって気で人数かけてくるだろうからな。
逃げられるもんなら逃げてえけど・・・そうもいかねぇ。
やるしかねぇんだよ。守り抜くしかねぇんだよ!!

万代さんは元より気が弱い所があった。しかし脇坂さんだってメンタル面では決して強いわけではない。
それでも相手によってかける言葉を使い分け、必死で守るために声を張り上げている。
こうと決めた時の強さはさすがのものがありますなぁ。

さきほど点を取られるまでは延長を見越してベタ引きで守っていた習実。
だがこの状況でそれを続けるはずはない。当然の如く一気に全体を押し上げて攻めを開始する。

人数を増やして中盤を支配しボールを運ぶ習実。
リスタートのキックオフ後、1本目のシュートを放ったのは習実の11番FW富樫。
このシュートはキーパーの真正面。黙って立っていても防げるぐらいのシュートである。
のだが、万代さん。これをブロックで弾き落とす。あ・・・あぶなっかしいな〜〜〜

万代さんが弾いたボールは広能がクリア。しかしクリアボールは習実に拾われ攻撃継続。
そして2本目のシュート。これは9番の宮部。
これはコースを切りに行った脇坂さんがブロックする。が、このこぼれ球も習実に拾われてしまう。うーむ、怖い怖い。

この時間帯と状況はどっちのチームも怖い。守り抜けるのか?攻めて突き崩すことができるのか?
見守る観客としてもキリキリする時間帯である。怖い怖い。校長と間宮先生もそりゃ必死な表情になるわい。
そんな状況で乾。視界に入ったある男に吠える。

何しに来た!?

ふむ、どうやら成田が我慢できずに守りに来てしまったようですな。
なんだか懐かしい。市蘭がまだメンバーも揃っていなかった頃はよくこうして守りに戻ってきていたものだ。
それに救われた場面もなくはない。だが乾は上に残っていろと指示する。全員で守った方がいいのでは・・・?

上にいろっ!!理由は3つ!!
習実にとって一番嫌な展開はオレたちが追加点を取って2点差にされること。追加点を取るためにおめぇは上にいる必要がある!!
2つ目!!おめぇが下がったら下がった分、習実はディフェンスラインを上げることができる!!
そうなったらクリアボールを全部向こうに拾われてしまう!!
3つ目!!普段ディフェンスに参加しねぇおめぇが来てもワキさんたちにはおめぇが相手のどんなプレーに食いつくかわかんねぇ!!
守ってる者同士がチャレンジを譲り合うとそれだけで相手に決定機を作られる!!

な・・・なるほど。納得の理由である。
単純に守りの数が増えればいいというものではないのだな。
確かに成田が上にいれば習実のディフェンスは少なくとも2人は残っていないといけなくなる。
逆に成田が戻ればその2人が加わりむしろ数的には不利になる。ふうーむ。
これだけの理論をディフェンスへの支持を出しながらきっちりと並び立てる乾。やはりさすがである。
そしてこういう理論をきちんと作中で説明してくれるサッカー漫画というのは珍しい。こういう点が凄いのですよねぇ・・・

反論の余地もない成田。さっさと持ち場に戻れと言われ言葉もない。
その代わりに自分のチームメイトの働きをじっと見据える。

プレスをかけるために全力で走っていた。
誰かが裏を取られても――その前に回り込む者が常にいた。
振り切られそうになっても、振り切られそうになっても、足を伸ばし――それぞれが自分の役目を果たしていた。
この時から成田は――仲間に対する責任感をはっきりと感じるようになる

よもやここで成田の成長話を絡めてくるとは!!
必死に戦う仲間の姿を見てさらにサッカー選手としての意識を高めることができそうな成田。よいことである。

考えてみると責任という部分については微妙に薄かった感じはありましたな。
尾上からパスをもらい、1対1を外した時も黙って殴られたままにはしなかったし。
まあ、PKを止められたときは流石に責任を感じてか必死になっていた感じではありましたがね。
ともかく、仲間に対する責任感を背負うのはストライカーとしては大事なことでありましょう。
それは松田を見ていればよくわかる。彼は本当に仲間の想いをしょって立ち、役目を果たしているわけですからねぇ。

思わぬところでの成田の成長話にはなったが、とにかく今はDF陣の頑張りが重要である。
まあ、DF陣に限らず中盤の選手も一丸となって守っている感じですけどね。
どうにか守り抜きたいが・・・万代さんの危なっかしさがやはり気にかかる。さてはてどうなることか・・・

・実は私は
・・・いきなりですが、どういうことかわかんないけど、なんか、白神に遊園地に誘われました!!

休日にドキドキと想い人を待つアナザルin遊園地。
これってデート!?いやいや、白神のことだからきっと単純に遊園地に行きたいだけでと思い悩む。
いやあ、何はともあれ異性が仲良く遊園地で遊ぶとなればそれは、ねえ。

というわけで私服姿の葉子さん登場。おぉ・・・。
微妙に気の抜けたような立ち方は気にならなくもないが、可愛さが半端ないので何も問題はない。

ごめんなー待たせてもた?と気に掛ける葉子さんに今来たとこ!!と返す朝陽。うむ、定番のセリフですね。
空き缶大量に並べてたら説得力も何もないけど。でも一度は言っておかないといけない定番セリフですからして。

あともひとつごめんなんやけど・・・藍澤さん急用入ったから来れんって・・・
うー・・・私の「黒峰君、藍澤さんどきどき二人っきり大作戦」失敗や・・・

そういう企みでありましたか。相変わらず鈍い子でありますなぁ。
まあでも、今回はかなりのチャンスである。結果的に葉子さんと二人きりという状況になったわけで・・・!!
朝陽としても是非行きたいとは思っている。せっかくだし。

せやんな!?せっかくやもんな!!

パンフレットにめちゃくちゃふせんしている葉子さん。やっぱり楽しみにしてたんじゃないですか!!
作戦は確かに遂行するつもりだったのだろうが、自身が楽しむ気も満点だったらしい。
それでちゃんと作戦遂行できると思っているのか・・・!!
と藍澤さんなら怒って指導を開始しそうだ。そして話がズレていくと。ふむ、今回は急用が入ってよかったかもですな。
遊園地で楽しそうにする藍澤さんの姿もまたいつか見たいところではありますがね。

よっぽど楽しみにしてきたんだな。でもそれなら・・・それなら俺も負けないくらい楽しみにしてきたと思うんだ白神。
だって、どんな理由でも、好きな人と遊園地に行けるんだから

いやはやまったくうらやましい限りである。
というわけで、目一杯遊園地を楽しもうとする二人。さっそく絶叫マシンに乗り込みます。
ビビリまくって開始早々に叫びまくる二人。こわいこわいこわい。そして絶叫。ひゃー。

・・・わからへん・・・なんで皆さ、お金払てさ・・・わざわざ怖い思いするん・・・?

膝に顔をうずめてプルプルと恐怖に震える葉子さん。なんだかいきなり雲行きが怪しくなってきた・・・!!
と思いきや、泣きながら次にループコースター、フリーフォールなどを指定する葉子さん。しっかりハマってませんか!?
恐怖のあまり羽が出たりしているが、なんだかんだで楽しんでいる様子。うーむ、不思議ですなぁ人間心理。
個人的にコースターはともかくフリーフォールは駄目だ。あの落下感。体の内部からせり上がる何かという感覚が耐え難い。
というか、葉子さん飛べるんだからコースター系のような楽しみは自前で出来るのでは・・・?

それはさておき、葉子さんは一人でもこの遊園地に来たいと思っていたらしい。
というのも昔葉子さんのおとんとおかんがここでデートしたと聞いたことがあったからだそうな。
葉子さんの父親は吸血鬼だが母親は人間である。つまり葉子さんは人間と吸血鬼のハーフということになる。
ふうむ。やはり血が薄まっているから色々と弱点も薄まっているのだろうか。
でも父親も学校に通って遊園地に来たりしているんですな。ふむ。

なんかさ、なんかドラマみたいでさ。人間と吸血鬼の恋
吸血鬼って正体隠しながらいろんな常識とか困難とか一緒に乗り越えてさ、恋に落ちて・・・
あの学校選んだんもおとんとおかんの学校やから。まるでドラマのロケ地行くみたいな気持ちでさ。
アホみたいやろ?そんなんで高校決めるなんて。

いやいや。まあ、そういう理由も素敵じゃありませんかね。
将来の進学とかどうするつもりというか、実際どういう風に暮らしていくのかは気になるけど、高校まではまあ、ねぇ。

それはともかく、親父さんと葉子さん。同じように秘密を隠して人間の学校に通っている。
なんだかかぶりますね。葉子さんのおとんとおかんは一緒に秘密を守り、そんで恋に落ちて・・・

そんな話をしてたら思いっきり赤面してしまう葉子さん。あらあら。
うーむ、これは確かに赤くなる流れでありますわな。朝陽も真っ赤になってしまっている。
照れ隠しに近くの建物に入る二人。そこはホラーハウス・・・
基本ビビリの二人が入っていいような場所ではないですわな。ビクビク。
手を前に中腰でビクつきながら歩く二人。非常に情けない姿勢だ!!というか怖がるなよ人外。

演出の騒音にビビッて急接近する二人。顔近い!!そして再びのむにー
うむ、これぞホラーハウスの醍醐味でありますね。恐怖心も忘れるほどに美味しい思いである。これが男冥利に尽きるということか!!

そんなタイミングで廊下の棺桶からドラキュラ登場。血を吸わせろおおおぉ!と迫りくる。
あんたそれセクハラですよ。葉子さん真っ赤になっちゃってますがな。

貴方!!初対面の人に血吸わせろって失礼ちゃいます!?いや!!初対面やなくても失礼です!!

血を吸うのってキスみたいなものだと言ってましたものね。
そりゃいきなり面と向かって言われたら赤くもなりますわなぁ。ムキー。
本物相手ではまさしく相手が悪かったというしかありませんわなぁ。トボトボと棺桶に戻るドラキュラ伯爵。元気出して!!

葉子「・・・おとんとおかん・・・元気にしとるかなぁ・・・」
朝陽「ホラーハウス来て地元が懐かしくなった人って初めてだろうな」

偽物ではあるが、吸血鬼を見て同族が懐かしくなった様子ですな。ぽへー。
ふうむ。今回の遊園地はなかなか色々な話が聞けておりますな。両親の話やらも詳しく出てきたし、いい感じ。
そしてまた騒音で接近してしまう二人。むにー。むう・・・本気でうらやましくなってくる。

それはともかく、今度の騒音で現れたのはフランケンシュタイン。
頭にネジがついているけど藍澤さんの親戚の方ではありません。
というか葉子さん、冷静に対処されても相手が困りますので・・・怖がってくださいよ!!
実際ビビリなので騒音とか目に見えないものなら十分怖がってくれるのだろうが、本物の人外相手に人外ぶつけてもなぁ。

葉子さんの地元は吸血鬼以外の人外はいたりするのだろうか?気にかかる朝陽。
例えば透明人間とか狼男とか。

あー懐かしいなぁ・・・狼男かぁ。
私とその狼男が黒峰君と朱美さんみたいな感じかな。

何!?加害者と被害者の関係ですか!?まあ、吸血鬼と狼男だと主従関係が定まっていることってありますが・・・
幼少期は馬におなりなさいとかやってたんですか葉子さん!?いやいやそうやなくて。

うーんせやなぁ・・・幼馴染ってこと!私の幼馴染が狼男やねん

そんな話をしている時、葉子さんの実家である白神家。
そこでは葉子さんの父親が狼男を呼び出して何事かを命じようとしている最中であった。
どうやら葉子さんに関することで使命を帯びることになる様子。

儂はどうしてもあのアホが正体隠せとるとは思えんでなぁ
ちょっと様子見てきてくれへんか?儂の娘・・・白神葉子の様子を・・・

実の娘に対して酷い言いぐさである。いや、実の娘だからよく理解しているということか・・・!?
で、でも最近まではちゃんと隠し通せていたんですよ?アホの子だけど!!
本当に隠せていたのか、実は怪しいと最近は思えて仕方ないですけども!!
どうでもいいが、親父さんでかいなオイ。日本酒のビンがヤクルトのようだ。

もし約束を守れていないようなら・・・わかるな?と親父さん。幼馴染のおまえには気が重いか?と狼男に語り掛ける。

・・・いえ、オジキ。この己を私情を挟むような漢とお思いで?
もし葉子が秘密を守れていないようなら、一切の情け容赦なく葉子の学園生活、終止符を打たせていただきやす。
・・・そん時はオジキ。娘さんを・・・葉子を己にください!!この紫々戸獅狼にっ!!

滅茶苦茶私情入りまくりやないかい。
なんだか登場した時点で残念感が漂っている狼男の獅狼。
む?獅狼?昔、増田先生の読み切りに獅狼ラビットという作品があったような・・・!?
見た目は違うし狼男ではなかったから名前だけ流用したといった感じですかね。

ともかく、ようやく連載開始時のカラーページにいた狼男が登場。きっちり色付きの名前である。
だが例に漏れずアホっぽい感じを早くも漂わせておりますからなぁ・・・馴染みそうだ。色々と。
少なくとも秘密を守れてないと知っても葉子さんの学園生活に終止符を打たせるだけの甲斐性はないと見た!!
まあ、朝陽としてみれば葉子さんに男の幼馴染がいるというだけで何だか気が気ではないでしょうけどねぇ。
ううむ、なんとなくラブコメらしくなってきおったで・・・!!

しかし、これでドラキュラとフランケンのような子と狼男が揃ったわけか。つまりアニメ化すればアレができるわけだな・・・!!

葉子「さあ、はじまるザマスよ」
獅狼「いくでガンス」
藍澤「ふんがー」

その後に何を繋げることになるか。ううむ、早くもアニメ化に期待が持てるようになりましたな!!
実際になるかどうかはさておき、こういうことを考えるのは楽しいものでありやす。

・名探偵マーニー
ちょっと、オバサン。アンタよアンタ。

街中でいきなりマーニーに浴びせかけられる言葉の凶弾。
そ、そりゃあ小学生からしてみれば高校生などオバサンみたいなものと言えるのかもしれないが・・・!!口の悪い子だ。
いきなり街中で口の悪い小学生女子に絡まれたマーニー。
オバサン忙しくってさーと言って立ち去ろうとする。ふむ、大人の反応ですな。しかし簡単には帰してくれそうにない様子。

アンタ探偵なんですってね。
ウワサは聞いてるのよ。アンタ久儀君の探偵師匠だって

おや、少年探偵久儀良太郎くんの関係者でありましたか。というかすっかり師匠にされているんですなマーニー。

私は町名葉香。久儀君とは4年生の時から付き合ってる。元々久儀君からアプローチがあったの。

ああ、良太郎くんが言っていた彼女とはこの子のことだったのか。よもやこんなに早く登場するとは。
しかしなんというか、良太郎くんの方が可愛い感じに思えるのは気のせいだろうか・・・?

二人で色んな冒険をした。彼の探偵仕事を手伝って・・・それが今は・・・私よりこんなオバサンを優先するなんて・・・

おやおや。恋の鞘当てって奴ですか?マーニーも隅に置けませんなー。
勝手に盛り上がられて迷惑する流れと言った感じっぽいけどもね。

私は仕事の依頼に来たのよ、名探偵マーニー。お金ならちゃんとホラ。まさか断らないでしょうね?

小学生なのに1万は用意してきている様子の葉香ちゃん。
マーニーとしても今月は厳しいので話は聞こうかなという姿勢。小学生からお金受け取るんですかい!?
まあ、良太郎くんの絡みはさておき、依頼は依頼である。

葉香ちゃんの話によると、二か月前くらいから不審な手紙が家に来るようになったとのこと。
ラブレターとかストーカーとかそういう話ですかね?

今時、手紙なんか使う小学生いないわ。昭和か

そっスね〜。マーニーも平成生まれのはずなのだが・・・まあ、確かに今時の小学生が手書きとかありえないか。
教室内で内緒話を回すのにも携帯を使ったりするとかいう話があったりしますしなぁ・・・
手書きの味が失われるのは寂しいものがある。
何て言いながら、自分ももう長いこと文字なんて手書きでちゃんと書いてないしなぁ。そういう時代であるわいな。

週に一、二通。宛先も名前もなし。字はキレイなペン字の手書き。
ポストの中身の回収は私の担当だから、家族には見せてない。イタズラの類だと思ったし・・・

ふむ。その中身が不思議なものなわけか。
葉香ちゃんとしては恋人の良太郎くんに相談しようとしたのだが、忙しいからとなかなか相手にしてくれない様子。
まあTVタレントだし、最近は特に売れ出してきている様子だから忙しいのは仕方ないですわな。
ひょっとしたら倦怠期なのかもしれませんがね。フフフ・・・

ともかく手紙の内容を語る葉香ちゃん。

中身は小説。ある少年と少女が出会って、お互いを意識しあい、二人で色んな冒険をする。
どこか・・・私と久儀君のことみたいな・・・そんな話

・・・ふむ?なんだか気にかかる内容ですな。
もしかして本当に2人をモデルにして書かれた小説だったりするのか・・・?ちょっと興味が出て来るマーニー。
ポストに入れるところは目撃していないという葉香ちゃん。
待ち構えてみはしたが、中学受験なんかもあり忙しいという様子。うーむ、最近の子は最近の子で大変だにゃあ。
まあ、ともかく。少し面白そうな依頼でありますな。

日当五千円。経費は別で。マーニーにおまかせを。

お決まりのセリフも入り依頼を受けることと相成りました。
早速葉香ちゃんの家に向かうマーニー。家の中に入るとお婆ちゃんがお出迎え。
と思いきやボケてしまっているのか、だれを見ても葉香ちゃんのお母さんだと思えてしまうようになっているらしい。むう、不憫な。

とりあえず手紙の内容を改めるマーニー。さすがに結構な量が貯まってますな。

出会いは小学校で、彼女は転校してきたお嬢様で彼氏はガキ大将。お嬢様が気に食わなかった。
イジメようとしたが逆に軽くあしらわれてしまう。それから彼と彼女はお互いを意識し始める。
夏休み二人でお化けの森を探検し、最終日宿題を徹夜でやり、
冬はスキーをするために隣の県まで山越えをし、運動会では二人の連携プレーで優勝。
中学でも同じクラスでビックリ。学内の盗難事件を二人で解決。初めてのキス。文化祭でのロックバンド結成。
高校での別離。東京と地方での距離の差。それをものともしない二人の絆。
突然の彼氏のイギリス留学。イギリスへ追う彼女。彼の地での再会とロマンス・・・

ふーむ。ドラマチックな生涯でありますなぁ。小説らしい。
マーニーと葉香ちゃんは赤面しているが、恋愛話に赤面しているのか?それともその後のロマンスの内容が・・・とか?気になる。
というか、葉香ちゃん。自分と良太郎くんのことみたいな内容と言ってたけど、そういう内容なのかねコレ?
良太郎くんが襲い掛かってきたのを軽くあしらったりしたんですか?しそうだな、この子の場合。

まあともかく、誰が何の目的でこんなものを送ってくるのか、ですな。
葉香ちゃんのお父さんは飲み屋をやっているとのこと。となると作品の売込みとかでもなさそうですな。ふむ・・・

カメラを仕掛けて様子をみることにするマーニー。
仕掛けて三日目。投函した男を発見。葉香ちゃんの部屋に潜んでいたマーニーは尾行を開始するのであった。
ふむ、今回は推理とかすることもなく解決しそうな流れですな。

男を尾行してやってきたのは病院。どうやら入院患者だった様子。
面会時間まで間があるので病院内で男について聞き込みを行うマーニー。
そして情報を集めたところで男に会い、投函した手紙に着いて話を聞かせてもらうこととなったのでした。

というわけで、背景を理解したマーニー。葉香ちゃんに報告。をする前に良太郎くんに呼び出しをかける。
忙しいと言っていた割に師匠であるマーニーの呼び出しにはすぐやってくる良太郎くん。ふむ、これは葉香ちゃんも膨れるわな。ツーン。

まあまあ。今日は二人にも仲良くなってもらおうって来てもらったんだから

そう言ってこれまでの経緯を良太郎くんに説明するマーニー。
尾行した結果病院に行きついたところまで語り終える。さすが師匠すばやい!!師匠はやめなさいってのに。

手紙を出していたのは本泉耕作さん、68歳。肝臓の機能低下による長期入院中。あまり見通しは良くない様子とのこと。
ちなみに68歳というのは葉香のお婆ちゃんと同じ年齢である。ふむ・・・?

あれは全部実話だったんだよ。
あの話にはまだ先がある。二人は結婚を誓い合っていたけど、家柄の違いでとうとう結婚は許されなかった。
彼女は有力者のもとに嫁ぎ、彼も別に家庭を持った。そして数十年がすぎ彼は妻に先立たれ――
彼は妻を愛していたが、思い出すのは彼女のことばかり。

そして数か月前。偶然二人は再開した。病院で。
しかし彼女はボケてきていて彼のことがわからなかった。彼も自分の死期が見えてきている。
そんな状況だったから、あの手紙を書いて自分で届けていたという。何かを残したかったということだろうか。
二人のキズナの形を。思い出の記録として・・・

だからさ、二人とも今の瞬間がどれだけ大事か、考えてみたらどうかと思ってね。何十年も先に後悔したりしないようにさ。

ふうむ。若い内の恋なんて若い内にしかできないわけですからなぁ。マーニーのいう事はごもっともだ。
そのマーニー自身は相手がいないので説教できる立場じゃないんですけどね。
いやいや、そういう経験がないからこそ言えるものってのもありますよ。自分のようにはなるなという意味でね!!
マーニーもそれなりに人気はあるだろうし、相手を見つけようと思えば見つかると思うんだけどなぁ。
まあ、マトモな男が少ないと言えば少ない気もするが、全くいないわけではないですし・・・ねぇ。
どういう人がマーニーの好みなのかは気になる所である。やはりロイドさんみたいな人がいいのか・・・!?気になる。

葉香ちゃんも離れかけていた感のある良太郎くんとの仲を取り成してもらえてよかったですな。
これでオバサン呼ばわりすることをやめてくれるといいのであるが・・・
まあ、マーニーはどこかオバサン臭い雰囲気がなくもなかったりはするので、それは諦めるしかないのかもですが・・・

・泳げ!ひなのちゃん
沖縄県石垣島。
いきなりOWSの大会に出ることとなったひなのちゃん。和田さんから遅まきながら説明を受けています。笑顔で。
大会によってルールは異なるが、今回は砂浜からスタートして2.5キロ先にある旗を折り返し、元のスタート地点まで折り返せば完泳。
つまり往復5キロのレースでありますな。
OWSは海のマラソンとも呼ばれており、忍耐力の強さが重要となってくる。
そして常に変化し続ける自然に適応し、それをどう利用するかで大きくレース展開は変わるわけだ。ふーむ。

前回も説明した通り、うまく自然の力を利用すれば選手の力は2倍にも3倍にもなる。
つまりOWSは誰にでも世界一になれる可能性がある競技ということになる!!
凄い話なのだが前にも聞いた話のせいなのか、話半分に聞いている様子のひなのちゃんでありました。
それよりも早く沖縄の海で泳ぎたくてうずうずしているらしい。体操まで始めちゃったよ。

沖縄の海、お待たせー!!

和田さんの説明は途中で切り上げて海に入るひなのちゃん。
沖縄の海はやはり瀬戸内海のものとは違う。波は穏やかで水温も温かい。揺れる影が見えるほどの透明度・・・うーむ美しい海だ。

ここも楽しい!!
もっと遠くまで!もっと速く!もっと自由に!泳ぎたい!!

本当に水の中にいるのが好きなんですねぇ、ひなのちゃん。
しかし調子に乗って泳ぎまくったら溺れ死にかける結果になったという。何をしているのやら。
そんな有様になっているのに和田さんと土屋さんはほぼスルー。付き合いきれないという様子が見て取れる!!

それはともかくひなのちゃん。賞金をゲットするために手っ取り早くOWSの技を教えてくれと和田さんに頼みだす。
このレースって賞金出るものなんですか?スポンサーがつくようなものかも分からないのに。
と思ったらやっぱり出ないんですな。なので3位以内に入賞出来たら和田さんからボーナスで10万出すという話になりました。
うーむ、さすがは社長令嬢。お金の使い方を分かっているというかなんというか。

ただ、そんなはした金で喜んでないで。
OWSの選手としてオリンピックに出場して・・・メダルをとってスポンサーつけて稼ぎまくる!!そのくらいの野心を持ちなさいよ!!

確かに。メダリストになればスポンサー契約だけで億単位の収入も夢ではないらしいからなぁ。
これはひなのちゃんとしてみれば千載一遇の大チャンスかもしれませんぞ。
日本では認知度の低いOWSだが、欧米やオーストラリアでは非常に高い人気を誇っている。
全世界で年間400を超えるレースが展開されているという話もあるそうな。へぇー。
競泳長距離王者のグランハケット選手も北京オリンピックでOWSに参加表明して話題になったという。ほうほう。

いい!日本は海に囲まれた島国よ。そんな水泳大国日本から金メダリストがでないわけがない!

ふむ、よくはわからんがなんとなく説得力はある気がするな。
実際日本は水泳大国であるし、日本海の荒波やら色んな海を経験しやすい国であるからねぇ。土壌は十分なはずである!!

あとは自分で調べなさいとOWS入門と書かれた本を渡し、泳ぎに行く和田さんでありました。

さすがに有名人の和田さん。泳いでいる姿を見れば他の参加選手もすぐにそれと気づく。
地元の子らは優勝をよそ者に持っていかれるのは悔しいな〜と話している。
その中に1人。よく日焼けした子に対してひとりだけ紹介文が入る。金城美那。那覇南高校の2年生と。
満面の笑顔を見せるこの金城さん。今回の大会の注目の選手といったところか・・・?

砂浜に戻り、渡された本を読んでOWSについて学ぶひなのちゃん。
和田さんは直接教えてはくれなかったが、くれた本にはチェックが入ってあり分かりやすくしてある。気の利く人だ。
荷物番しながら本を読んでいるひなのちゃん。と、その荷物に近づく不審な人物を発見。ん?

はいさーい

沖縄の言葉で「こんにちは」を意味する言葉で挨拶をしてくるのは先程登場した金城さん。
初めての参加で何もわからないというひなのちゃんに色々と教えてくれることとなりました。

そうそうその調子!波のギリギリをハードル走の要領でテンポよく飛び越えて!

ひなのちゃんが苦戦していた砂浜から海へと入る部分の指導。
ここで重要な技術は「ウェーディング」「ドルフィンスルー」
泳げる深さになるまではこの2つを用いることとなる。
「ウェーディング」は波の高さが膝の位置より浅い時にハードルを越える要領で波間を走る技術。
「ドルフィンスルー」は波の高さが腰の位置より浅い時にイルカのように波を飛び越えて泳ぐ技術である。
ははぁ。1話で和田さんがやっていたのがその2つですな。
あれはバタフライではなく波を飛び越えるドルフィンスルーだったわけか。なるほどねぇ。

海に入る部分だけではなく、その先での注意事項も学ぶひなのちゃん。ふむ、金城さんはなかなか教え上手な様子ですな。
これはひなのちゃんも一気にレベルアップできそうである。

沖に出て泳ぐひなのちゃん。すると海中で何か長くてとがった魚が横を通り過ぎる。スーッ。なんかいたー!!
どうやらこれが"ダツ"という奴らしい。
サヨリの仲間であるダツ。鋭く尖った先端が特徴の魚。
どうやら光に向かって突進してくる性質があるらしく、沖縄の漁師の間では鮫より怖いと恐れられているそうな。
夜の海でライトを照らして泳いだりすると大きな事故に繋がる恐れがあるという・・・それは怖い。
というわけで、暗くなる前に海を出る2人でありました。

戻ってきたひなのちゃんに荷物を任せて周辺の下見に行く和田さんと土屋さん。
ひなのちゃんは金城さんの勧めにより荷物を任せて着替えに行ってしまう。ふむ、今日会ったばかりの人を信用したものですな。
その金城さんは和田さんの荷物に視線を向け・・・

そして翌日。
石垣島大会に出場する選手が海岸に勢ぞろいしている。
ひなのちゃん曰くみんな強そう!とのこと。ふうむ、確かにみんな和田さんに劣らぬほどのスタイルの持ち主であるが・・・!!
って。そこは注目するところではないな。いや、この絵からして注目してくれと言わんばかりだしなぁ・・・

そういえばOWSは男女競合競技なのかね?男性の参加者らしい姿も見えますが。
時間をずらしてやるのか、記録は別々となるのか。それとも競合の争いになるのか。気になりますな。
その部分はさておき、OWS大会in石垣島のコースの復習。

米原海岸。本当イチの透明度を誇るビーチであり、遠浅で珊瑚礁に囲まれているため絶好のシュノーケリングスポットでもある。
スタート地点付近は水深0〜3mのサンゴ礁エリア。そこから水深20mの沖に出て折り返しの旗を回ってスタート地点まで戻ってくる。
現在の気温は31度。水温25度と泳ぎやすそうなコンディション。まだ5月だというのに・・・さすがは沖縄ですね。

大丈夫かな〜5キロか〜途中でおしっこしたくなったらどうしよ〜

どうしようと言われましても・・・まあ、生理現象だしねぇ・・・ねえ?
まあ、泳いでいる最中はたぶんでないんじゃないですかね?たぶんだけど。

それはさておき、昨日何かとよくしてくれた金城さん。
スタート前にひなのちゃんに話しかけてきて、もしよかったら私と協力しない?と申し出て来る。
それはいいのだが、この不適というか不穏な笑みは一体どうしたことなのか・・・?

非常に怪しい場面の多い金城さん。何かを仕出かすキャラということなのだろうか?
単に思わせぶりな演出が入っているだけで唯のいい人という可能性はなくもないが・・・
もし何かしているとするならば、何をしているのだろうか?
せっかく説明も入ったしダツに絡んだ何かを荷物に仕込んでいたりするのだろうか?
和田さんの水着に光物が仕込まれているとかそういう展開が!?
ダツの突進をかわしきれなかった和田さんの水着が切り裂かれるとかそういう展開ですね。わかります。
まあ、さすがに人死にに繋がりそうな仕掛けはしないでしょう・・・たぶん。

・サクラノ嵐
魔獣No.2の赤岩元も打ち破った嵐。
その後は魔獣のアンテナにも引っかからなくなり、行方不明。
唯一のパイプ役と思われるヒョーロクも同様に消息不明となっている。

零は魔獣の構成員にもう探すなと伝える。ついに自らが動くこととなるか・・・

敗れた赤岩を見舞う零。赤岩は負けたのになんだかすがすがしい気持ちでいる様子。
その赤岩の手を握り、全部終わらせてくるわと告げる零。ようやく決戦でありますな。

嵐との戦い。それは幼い頃に交わした大切な約束。
それを果たすために。デッカイ男となるために駆けずり回った零。
嵐がいなくなってからは1人で。赤岩元という相方を見つけてからは2人で。色々と無茶な戦いをしてきた。

どこまで・・・どこまで行けば・・・

それらの無茶も、すべては憧れの存在である嵐の背中に追いつこうとする想いが引き起こしたものである。
それでも自分がそこに及ぶことができたのか。不安になっている様子の零。うーむ、なんだか切ないものがありますなぁ。

そんな物思いにふけっているところにヒョーロク登場。
どうやら嵐のメッセージを伝えるためにわざわざ魔獣の本拠地までやってきたらしい。ご苦労なことだ。

零!相撲とろうぜ!!オレが鍛えてやっからよ!!

その言葉は・・・幼い頃に聞いた言葉。まだ嵐と一緒に暴れていたころに聞いた言葉である。
小鳥公園。そこの砂場で2人は仲良く相撲をとってハシャイでいた。その思い出が思い起こされる。
そして足を運ぶ。思い出の公園に・・・今の嵐が待っているであろう公園に・・・

満開の桜の下、思い出の砂場で成長した男2人が対峙する。
見届け人はヒョーロクと駄菓子屋のバーチャン。
2人の強大な男の戦いをたった2人の見届け人が見守る中・・・決戦の幕が切って落とされようとしている。

公園に生えた1本の奇妙な桜。根っこが絡み合って上まで行っている。
それを見て、まるでオレらみたいだなと言う幼い頃の零。こうやって肩組んでよ、2人で月まで行ってやろうぜって話だ。

毎年見に来ような。こいつらに負けねぇようにオレらももっとデッカくなってよ

そのような約束を行った桜の木の下で殴り合いを始める2人。
うーむ、なんとも切ない。郷愁というものが漂いまくっている・・・!!
絵柄とあっているというか、こういうノスタルジックな話は凄く上手いですなぁ。
零の方のキャラはいい感じに仕上がっているせいか、なんだか応援したくなってしまって困りますな。
ともあれ、次回で集中連載も最終回
約束を果たすべく戦いを行う2人。勝敗がどうなろうと、仲を取り戻してくれるならそれに越したことはありませんなぁ。

・シュガーレス
全校生徒が注目する中シャケと岳の戦いは続く。
あのシャケに一撃でやられない。それだけでも岳の成長ぶりは見て取れる。
校庭にいる生徒たちもそのしぶとさに改めて驚愕している様子。

あいつからしつこさ取ったらバカとスケベしか残らねえからな

そ、そんなことは・・・そんなことは・・・ないよ?
そんなに言われるほどスケベではないと思いますしね。9割方はバカよりでございましょう。
まあ、卜部さんの感想はさておき、屋上のケンカはヒートアップ。
立ったまま面と向かっての殴り合い。性根を入れ替えた岳はシャケの拳を受けても吹き飛ばなくなっている。おぉ。
逆にくわえたタバコの先を吹き飛ばすほどに強力な一撃を見舞っている。これにはシャケも笑顔になろうってものだ。

まだだ。まだ倒れるわけにはいかねえ。
終わらせねえ。終わらせたくねえ・・・
やっと、本気のシャケと闘れてるってのに――――!!

満面の笑顔で渾身の一撃を叩き込んでくるシャケ。こらえきれず吹き飛ぶ岳。

クソッ。クソッ!!
もっともっと・・・伝えたりねえ。届けたりねえ。もっともっと殴り合いてえ・・・

そう強く願うが、それでも意識を繋ぎとめておくことは出来なかった。
屋上に倒れ伏し気絶する岳。うーむ、ここまでか・・・
倒れた岳の横を通り過ぎようとするシャケ。しかしその目の前を岳の振り上げた拳が行き過ぎる。
うーむ。強い思いが気絶してまでも攻撃を続けさせたのか。
油断していたタイミングだろうし、決まっていたらひょっとしたらいいダメージにはなっていたかもしれない。
まあ、それでも倒せたかというと無理だった気はしますが。

また、な

気絶した岳にそう告げ屋上の扉を開くシャケ。
扉の向こうにいたのはもちろんマリモである。
次はお前が俺に挑むか?とシャケは問うが、俺はまだまだだと返すマリモ。
ようやく1人でここまで来れたが、それでも岳やヒュウゴの言葉にいちいち揺り動かされているとのこと。
確かにね。なかなか確固たる信念を持てずにいる様子では頂点に立つのも厳しいものがあるでしょうさ。

――マリモは流されたりもまれたりしているうちに形が整えられるものだろう。
だったら揺り動かされた分、お前は成長しているはずだ

おっと。これはまたさらに揺り動かされそうな言葉が来ましたね。
なるほど。それが丸母タイジの成長の仕方ということでありましたか・・・
さすが同じ北海道の名産だけあってよくマリモのことを理解しているんですねシャケ。
そして屋上を降り、次なる名産のカニと話をすることとなる。

キリオ「その顔見ると、椎葉のワンちゃん。ナイスファイトだったみたいだね」
シャケ「・・・ああ。今は屋上で寝てる」
キリオ「犬はね、階段の途中で止まるのが苦手な生き物らしいよ。屋上に住みつかなきゃいいけどね

確かにそれは困りますな。
でもあそこで気絶したまま放っておかれた場合、下手したら数日そこで寝ている可能性もあるわけで・・・根付いてる!?

まあ、それはともかく。シャケは今日はこのまま帰る様子。廊下を歩き凱旋。
それを目撃した校舎内の九島の生徒たち、急ぎ教室に入り教科書を取り出す。
何?自分で書いてて信じられない文言が出てきたぞ。九島の生徒の机に教科書だと・・・!!?
しかも数学Iだ。算数じゃない。数学だ!!こ、このようなオーパーツが・・・!?

校舎内で激動の品が取り出されているのはともかく、シャケはそのまま歩いて校庭にやってくる。
まあ、そうなるか・・・と卜部さん。なんとも複雑な想いでありましょうな。勝っても負けても複雑だったでしょうが。
シャケが2つに分かれた人垣の間を歩き去る際、校舎からは紙吹雪が舞い降りて来る。
ほほう、これはやけに文字がいっぱい書かれた紙吹雪ですな。
や、野郎・・・教科書をちぎって紙吹雪にしやがった!!これが九島風教科書の使い方か!!
まあ、腐らせるよりは有効利用しているんじゃないかと思えなくもない。
うーむ、正直この発想はなかったな。教科書取り出した→紙吹雪にしましたなんて普通は考えつかねーよ!!

卜部「バカ犬。負けやがったか」
シロ「――いや。シャケが勝ったんだよ

ケンカはどちらが勝つかの戦いであるということかね。前回の岳の叫びにも似た考え方でありますな。
でも岳に感情移入しちゃうとそっち側の視点で語っちゃうのも仕方ないことかと。

紙吹雪を背に立ち去る勝者のシャケ。
一方敗れた岳は屋上で目を覚ます。お、思ったよりも早い目覚めですな。これなら住みつかれなくても済むか?
まあ、気絶したままならさすがにマリモが運び出すか。

――ここまで来たのに・・・まだまだ届かねえな・・・

倒れた状態でハタに手を伸ばす岳。すぐ側だがなかなか届かない。近くて遠い目標。目指し甲斐はあるといえなくはないが・・・
シャケという九島の歴史の中でもハンパじゃない障壁が立ちふさがってしまったのは幸か不幸か。

マリモ「・・・泣いているのか。岳」
岳「・・・ああ!?腕がダルくなっただけだ。バカ野郎」
マリモ「・・・そうか。屋上は自分の縄張りだとマーキングをしているのかと思った

涙でマーキングとは斬新でありますな。それでは匂いがつかないでしょうに。
だからといって本格的な方法でされても・・・その・・・困る。

ともかく、敗れ去った岳。なんとか楽しませることはできたけど、うーむやはりシャケという壁は高く厚い。
そんな状況で次回は激動の最終回であるという。
うーむ、どのような終わり方を見せてくれるのか・・・ちょっと予測がつきませんな。
激動というくらいだから、卒業記念にシャケが九島の校舎をパンチで動かすとかそういう話だろうか。まさに激動!!いやいや。
ま、何はともあれと、楽しみに待つこといたします。

・あのころのお姉ちゃんはもういない?
月に一度の恐怖の大王と言いますが早苗さん、3か月分滞納してますやん。
言い回しはめんどうくさいが仕事を紹介してくれるいい大家さんである。

おっさんらはさておき、赤くなって湯船に浸かっている少年がよい味を出していると思いました。
湯船に浸かって味が出る・・・?そういう意味で言っているわけじゃありませんからね!!

・ハーベストマーチ
足に伝書を括り付けた鳩が危急を知らせるべく山上の砦に向かって飛んでいる。
ここは王国軍南西領山岳部隊監視所
見張り台に設えられた鳩小屋にやってきた1羽の鳩を愛でる兵士。
ヒゲのおっさんなのだが背景はほのぼのトーンだし、鳩には頭をこすりつけて甘えられてるし・・・いい人そうだ!!

それはさておき、伝書を見て慌てて隊長の元へと駆けつける兵士。
監視所の隊長さんは日本刀のような柄の刀を手入れして悦に浸っている。ふふん・・・
でも突然兵士がやってきて取り落としそうになってドキドキしちゃうという。ヒゲのおっさんなのにダメな可愛さがあるぞ!?

ともかく、届いたのは一級伝書。一般兵士には開く権限すらないという重要な代物である。
なるほど。そりゃ兵士も慌てて届けに来ますわな。

いやだぞ俺は面倒事は・・・

そう言わないでくださいよ隊長。本当ダメなおっさんである。
でも見ないわけにはいかないので見る隊長。そして盛大に身体を震わせる。ガタガタガタガタ。ブルブルブルブル。
緊急事態ということで急ぎ全隊員を講堂に集め話をすることとなりました。お、行動早いですね。

先程、山のふもとの砂岩の街から伝書が届いた・・・差し出し人は領内警ら中の幌馬車隊隊員・・・
幌馬車隊が襲撃を受け壊滅・・・やったのは街の住人や反政府組織でなく――
『シイド・クレイヴン』と名乗る少年と他2名のき・・・『騎士』!!

人間の天敵と言われる『騎士』その存在が現れたことにどよめく監視所。
それなりの数がいるはずだが、一般兵士としてみれば話や教本でしか知らない存在らしい。
中にはこういうのを待っていたんだぜと血を滾らせてみる強気な兵士もいたりする。
まあ、監視所の平和な生活には飽き飽きしているってことなんでしょうな。だが――

・・・本物を前にすればそんなことは・・・言えなくなるだろうが・・・な・・・
俺は、あの恐怖を忘れない・・・騎士と聞いただけで震えてしまう・・・騎士と聞いただけで・・・思い出してしまう。
あの日のことを・・・

隊長は語る。それは35年前のこと。まだ隊長が19歳の新米兵士だった頃のことである。
時代はまだ大陸戦争のまっただ中。王国が大陸制覇する以前、多くの国や民族が土地を奪い合っていたそうな。
へぇ。王国が大陸を制覇したのは結構最近のことなんですな。蛇の一族の村が滅んだのもその大陸戦争の一端か。

その日、新米兵士だった頃の彼の舞台はこの山の周辺を見回っていたそうな。
当時はまだ監視所はなく、夜になれば灯りのない真っ暗闇。どこにどの国のゲリラが潜んでいるかわからない状況。
それでも百戦錬磨の心強い仲間と頼もしい上官がいればどんな敵が来ても恐ろしくはないと思っていた。

そんな俺たちの行く先に、そいつは立っていた・・・雲の切れ目から降りる光に照らされて・・・
長い黒髪の美しい娘だったよ・・・だが・・・

娘の足元に転がるのは無数の死体。食い荒らされたかのような死体の山。
しかもまだ息がある者もいたりする。ということはまさか、この女がやったのか!?
その結論に兵士たちが至ると、黒髪の娘はキバの生えた口に笑みを浮かべる。ニイ・・・

コイツ・・・この女『騎士』だ!!かかれ!!討ち取れ!!

たった1人の女の騎士。
だがその1人に百戦錬磨の兵達が屠られていく。

俺が見たのはそこまでだった。仲間たちが砕かれ引き裂かれる音と悲鳴は今でも耳に響いているが・・・
その後何があったか俺は知らない。俺は武器も防具も捨ててひとり逃げたんだ・・・
そして俺だけが生き残った・・・本能で理解したよ。騎士は人間の天敵だ。勝てやしないとな・・・

隊長の凄絶な話にシンと静まり返る講堂。強気なことを口にしていた兵士も黙ってしまっている。
ふむ、強がりたい年頃だったんですね。わかります。

隊長は死にたくなければ決して戦うなと兵士たちに告げる。
さすがに騎士と遭遇した経験者だけあり賢明な判断の出来る人ですな。幌馬車隊の隊長とはえらい違いだ。ダメな感じのおっさんなのに。
ともかく、やることはシイド・クレイヴン一行の行動監視と情報収集。
そして領隊本部へ伝書を飛ばすこととする。文面は騎士討伐隊への出動要請だ!!
ほう。ようやく騎士討伐隊が動き出し始めますか!!兵士たちも噂に聞いているだけの存在らしい。極秘部隊って奴か・・・

ああ・・・天に戦いを挑める連中がな・・・!!

文書を持った鳩は急ぎ領隊本部へ向けて飛ぶ。さてさて、騎士討伐隊が現れるのはいつのことになるか。

さて、その頃のクゥとノイエさん。
森の村から出て3日が経過しており、海の都へ向けて山越えをしようとしている最中。
山越えと言ってもちゃんと整備された山道はある様子。馬車の通った跡はあるし、道に迷う心配もなさそうですな。
『蛇の村』のようなトラブルでもなければそうそう足止めを食うこともなさそうだ。
と思いきやクゥが足元をフラつかせる。なんだか顔色もよくない。
ふうむ、変身したことで血を失っているせいか体力が低下してますのかね。その後すぐに山道では疲れもしますわなぁ。
なので今日は速めにテントを張って休むことに決定、したのであるが・・・

すいませ〜ん・・・どなたか近くにおりませんか〜・・・誰か〜〜〜〜・・・

茂みの方から何やら悲痛な声がしてくる。
何事かと思って見てみると、茂みにあったのは大きく深そうな落とし穴
その下から助けを求める声が響いている。おやおや大変ですねぇ。しかしなんでこんな所に。
その答えはすぐに明らかになる。

西南領山岳地帯山賊・ヤマジン団砦
どうやら先の落とし穴はこの山賊たちが仕掛けたものらしい。
まあ、予定とは違う誰かが引っかかってしまった様子ですがね。
山賊は既にワナを用いてでも捕まえたい相手を捕獲している。その相手を捕まえるために何人も仲間が殺されたそうな。

白髪鬼・・・この化物にな・・・

檻の中に鎖に繋がり閉じ込められているのは真っ白な髪の娘
よだれを垂らし呆けた感じの娘だが、この子が何人もの山賊を殺したんですよね・・・
というか、どう見てもこの子は監視所の隊長が語ったあの黒い髪の娘の『騎士』なのであるが・・・?
35年も経過しているのに見た目は老化していない。髪が白くなっているだけに思える。
騎士は老化しないのだろうか?それとも似ているだけで別人?悪い騎士の心を放出して白くなったとか!?

どうやって山賊のボスは騎士を檻に閉じ込めることに成功したのかも気になりますな。
あんまり頭はよくなさそうだし、エサを置いておいたら勝手に入って捕まったのかもしれない。ありうる話だ。
鎖に繋がれた姿はそこはかとなくエロスが漂っている。
この女性がどのような波乱を起こすこととなるのか・・・楽しみでありますな。
そして落とし穴に落ちた人物の方も同様に気にかかる。
落とし穴に落ちること自体といい、その後の助けの呼び方といい、非常にダメな子が出て来る匂いがする!!楽しみだ!!

そういえばクゥたちはどうやって落とし穴から助け出すんでしょうな。
触手はあるけどそのために変身するのはさすがにちょっと。まあ、旅に出てるんだしロープぐらいはあるか。なければツタか何かで。
というかもしや、落とし穴に落ちているのは騎士討伐隊の誰かという可能性もあるのか・・・?
たまたま西南領に出てきていた人とかそういう。何となくありえる話だ。うむ、やはり新キャラの登場はワクワクするな!!

・木曜日のフルット
猫なのに腹から落ちるフルット。猫の三寸返りとは一体・・・?
しかし鯨井先輩もまさか飼い猫がノミと親しくしていようとは思うまい
結構効果あるんですな、ノミ取りシャンプー。猫には臭わないのかね?

・総合感想
弱虫ペダルのアニメ化。ドカベンのソーシャル。不安の種の映画化。
段々とメディアミックスにも力が入ってきた感じの最近のチャンピオン。しかしまだまだ。
もっと多くの作品がアニメ化等で知れ渡って欲しい。それだけの実力がある作品は多いと思っているのだ・・・!!

さて、次号は久々にこの号のみの読み切りとかこの号から開始の作品とかがない号となる。
これが珍しいと言えるというのがチャンピオンの新陳代謝の速さを表しているのかもしれない。
春になって暖かかくなれば紙面の衣替えもありうるってことですかね。
シュガーレスと短期連載陣が終わる今、ひょっとしたら新連載攻勢が近いうちに・・・来るか!?



2013年 17号


・侵略!イカ娘
悟朗も1週間もイカ娘と同棲してみれば色々と物の見方が変わったかもしれないのに・・・
まあ、その方向性がいいのかどうかは疑問であるが。

丸くなったイカ娘・・・うむむ・・・
さすがに素材がよいので愛嬌のある感じにはなっている。けどやはり元の姿の方が・・・
そういえば、大食いの話の時のオチで、食べまくって悟朗の母ちゃんみたいになるとか言ってなかったっけ?
あの時の夢が叶ったということか・・・!!

これだけ食って毎日トレーニングするなら悟朗もマッチョになるわけだ。
そういえば千鶴さんもよく食べてよく運動してますな。
やはり強くなるにはその2つが欠かせないということなのだろうか・・・リアルな話だ!!

・弱虫ペダル
練習に参加したいとやってきた杉元の弟、定時くん。
しかしフォームの悪い兄とシンクロしてしまうためか平地も登りもまるでダメな走りとなっている。
坂道は頑張って指導をしようとするが、今泉君は早々に見切りをつけてしまった様子。しかしその内心は――

こういう気持ちだったのかもしれないな。
下から新しいメンツが入ってきて、その中からひと握りでも。せめて、どうにかインターハイで使えそうなヤツが出てきてくれと。
そうしたら自分たちの意思が通じるかもしれないという胸をしめつけるような「願い」にも似た感情――
そういう風に感じてましたか。金城さん、田所さん、巻島さん――

やはり今泉君も新たな戦力の可能性に期待をしていた様子。事前テストなどの厳しい条件を付加したのもその期待からでしょうな。
だからこそ、そういう期待をした分、結果が出なかったことへの落胆はかえって大きい。他の誰よりも。

オレたちのプレッシャーの中で3本ローラーに一発で乗り、恵まれた体格があった。
だけど走らせてみたらスプリントも登りもダメ。結果はオールアウトだった。

行くぞ小野田。残念だが、そいつは置いていく。つき合ってる時間はもう、ない

坂道にそう声をかける今泉君。
相手にしているのは全国である。見込みのない選手の指導に時間を費やすわけにはいかない。
まあ、正論といえば正論ですな。そういうのは選手じゃなくて指導者がやればいい話である。
つまり監督が真面目に部活に出てくればという話に繋がるのだが・・・今どこにいるんだろう、あの人。

ごちそうさまでした。

ペコリと頭を下げる定時くん。何!?いただかれた!?いや、間違えただけか。どれだけ食事のことばかり考えてるの、この子。
ともかく、小野田さんと一緒に走れて楽しかったですと定時くん。
頭を下げ続ける様子にすまないと思いつつ、何もできなくてごめんと詫び、先に行く坂道。ふむ・・・

その頃、先頭を走る今泉君に並走する手嶋さん。
手嶋さんは今泉君に指示する。あのオムスビと3分だけ走ってこい、と。3分とはまた短いな・・・!!

定時くんは体は大きくパワーもある。ローラーにのるバランス感覚も持っている。けど自転車は遅い。それは何故か。
答えはフォーム。兄である杉元のフォームを丸真似しているからである。
杉元は特別下手じゃないけど力の逃げるフォームをしている。
ここ一番でパワーが出ないとロードは置いていかれる。千切れるのはそのせいであるとのこと。
ふむ、それが分かっているなら杉元くんのフォームも改善してあげればいいのに。
これまでの練習で指導されなかったのだろうか。指導者は何をしているんだ!?本当に何をしているんだろう・・・

じゃ、フォームが改善されれば?

そう切り込む手嶋さん。そりゃフォームがよくなればパワーは自転車に伝わり、文字通り加速的に速くなるでしょう。
しかしフォームなんて簡単に直るものではない。少なくとも3分では。

そうか?おまえならできるんじゃないのか。
おまえが言ったんだ。あいつにはシンクロする能力があるって。
試してみろ。それは"可能性がある"ってことだ
そうやって連れてきたんだろ。このチーム総北におまえが!!うちのさ、超級エースクライマーを!!

ふむ・・・言われてみれば確かに。
坂道を引き込んだのは今泉君の超ファインプレーであった。つまり今泉君には青田買いの才能が、可能性が・・・!?
それにしても久しぶりに見る初期今泉君はやはり別人のような顔つきでありますなぁ。

手嶋さんの言葉に従い、定時くんの横に並ぶ今泉君。目を合わせることもなく、淡々と告げる。

でかいの。チャンスは一度だ。ダメなら帰れ。
兄貴に教わったロードのイロハ。全て忘れろ。(杉元「ん。何だいそれは?」)
あの小さなメガネの男、あいつのフォームをそっくり真似て、全力で追いつけ

定時くんの尊敬する坂道のフォームを真似る。その課題は嬉しいものである様子。
杉元もその課題なら大丈夫だよと太鼓判。なぜなら彼は人一倍のみこみが早いから!!

それに部室にあった1年生レースや合宿のビデオ。こっそり持ち帰ってダビングしたDVDを定時はくり返し見てるんだよ。

ははぁ、さすがにシンクロするにしてもそういう下地は必要でありますか。
初見で少し見ただけの走りを真似できたら可能性どころの話ではなくなる。

坂道の登りを真似するべくフォームを変える定時くん。その瞬間立ち昇るプレッシャー。ズンッ!!

小野田さん!!小野田さん。小野田さん!!

ぐるぐると真似たフォームでペダルを漕ぎ出す。
するとどうだろう、一瞬のうちに坂を駆け昇り、先行していた坂道に追いついたではないか!!
まあ、体力は中3レベルなのでその走りは続かずに並んだところで倒れてしまうわけであるが。
いや、考えてみると坂道もよくコースアウトはしていたな・・・そこも真似たというのか!?まさかッ!?

追いついた・・・!!言われた通り、一瞬だがみごとにフォームをコピーしやがった。
たった一度のチャンスを二度もモノに。偶然か・・・じゃないとすれば――

驚く今泉君。その背中を叩き、声をかける手嶋さん。

笑えよ今泉。後輩がうまくできたらほめてやるモンだ

ふむ、その通りですな。さすがに主将である。手嶋さんは教育というのがよくわかっている。
む、そう考えるとこの指示は将来の主将候補である今泉君への教育も兼ねているのか?
というわけで、指示に従い定時くんを褒める今泉君。フクザツな表情で。どきーん。これが今泉スマイル・・・!!

今泉「ムリっスー!!ムリっス。オレあんま人ほめないから!!」
手嶋「意外によかったぞ。ははは」
定時「今、ボクはほめられたの?おこられたの?兄ちゃん」
杉元「ボクにもわからない!!」

なんともはや。今泉君も将来のための指導力を今のうちに手嶋さんから学んでおく必要がありそうですな。
手嶋さんはその辺が上手いというか、笑顔が洗練されているように感じる。
考えてみると厳しめの今泉君と要所できっちり褒めてくれる手嶋さん。
ムチとアメがきっちり振り分けられていて、次の新入部員としてはありがたい環境が整っているのかもしれない。
指導者である監督が不在であるが、この2人がいれば問題ないですわな!!監督がいなくても。いなくても!!

それはそれとして。定時くんの件とは別に手嶋さんには気にかかることがある。
それはこの場にいない男――鳴子の件である。どうやら鳴子から相談を受けていた様子の手嶋さん。

今度の3連休、部活休ませてもうてええですか。
迷ってます。何が自分にとって正しいのか。進む道みたいのに。
すいません・・・ひょっとしてですけど。ワイ、スプリンターやめてもええですか

悩みを抱えた鳴子の衝撃発言。ほほう・・・!!
今日の練習に参加していないのもそういう理由か・・・ん?今って連休だっけ?
部室に来る前は皆制服姿だった気がするのだが・・・?学校内に入るには制服着用でないといけない規則があるのかもしれない。ふむ。
実はこの辺りの時系列がよくわからない。
鳴子が手嶋さんに相談したのはいつなのか。今泉君から登れと言われた日の前なのか後なのか。
前ならば、自分で考えたことだけに悩みは深いものとなりそうだが、今泉君の言葉が後押しになる可能性はある。
あの場は意固地になっただけと考えれますしねぇ。

次号は連載250回記念のセンターカラー
悩みを抱えた鳴子の取った行動とは何であるか。ふむ、気になる話ではありますな・・・!!

・囚人リク
今日もニーナナの連中は昼休みをバカ騒ぎして過ごす。
若い者たちは休憩時間も遊びまわる体力があって羨ましいねぇ。

野球を楽しむ他の連中とは違い、建物の間の人目のつかない所に2人だけでいるリクとレノマさん。
この1か月はトンネル堀りに昼休みの時間を費やし遊べなかった。
今は遊ぶ気になれないといったところだろうか。うーむ、折角戻ってこれたのに交流が少なくて寂しいですな。

リクはスクワットを行い筋トレに励んでいる。
今は体力づくりぐらいしかできることはないという話であるな。しかしスクワット100回以上できるってなかなかのものだ。
鼻息がクハクハうるさいですけどね。レノマさんもイラついて思わず叩いてしまうってもんだ。

しょうがねえだろ!!
糞に紛れて脱出しようとすれば失敗。トンネル掘ったらそれも失敗。筋トレすりゃあ鼻息がうるさい。
好きでこうなってんじゃねえんだよ!!

レノマさんを殴り返すリク。おぉっと、さすがに相当イラついている様子ですな。
まあ、殴られたレノマさんは思いっきり拳で殴り返してきたりするんですが。
イラつきの余りケンカを始める2人。久しぶりに怖い顔だよレノマさん。
まあ、リクも大分成長したのかずいぶんとタフになっているみたいですけどね。

スラム。革命党の幹部が二郎の家族について報告をしている。

確かめてきた。間違いない。
二郎さんの・・・奥さんの美智子さんと息子の保くんだった。死因は2人とも焼死

なんと・・・本当に死んでいるとは・・・生きて逃がされていることを期待したかったのだがなぁ・・・
期待は破られ、さらに残酷な事実が示されることとなる。
焼け跡の現場を撮影してきたという幹部。
ほとんどが焼け落ちた瓦礫の中、遺体のあった近くの床板に記されたのは鬼道院という文字。
きっと美智子さんが革命党に伝えようと最後の力を振り絞ってメッセージを遺したのでしょう・・・
この縛られて無念の涙を流しながらメッセージを遺す美智子さんの姿があまりにも悲しくて・・・憂鬱になる。

美智子さんと保くんを自分たちが保護していればと考える幹部。
しかし、それは二郎さん自身がやらずにいたこと。
党員の中には家族を残して戦ってる者も多いし、自分だけ特別扱いはしないで欲しいという考えによるものだ。ふうむ、立派な。
まあ正直アジトに匿っていたとしてもスパイがいるこの状況では守りきれていたとは思えませんがね。

それにしてもなぜ鬼道院が今頃、このタイミングで動き出したのか。
鬼道院の犯罪データと関係があるのか・・・と疑う幹部。まあそう考えるのは自然でしょうな。

革命党に入り込んだ女スパイの報告を受ける実行犯の女秘書。
秘書は鬼道院に革命党が田中二郎の家族の死が鬼道院の手によるものと知られたこと、それを田中一郎に手紙で知らせたことを告げる。
だがそれを聞いても特に問題ないとする鬼道院。それを聞いたとしても、極楽島にいる以上何もできはしないという考えのようだ。

大切な人と共に保管する。田中二郎が日記に遺したその事実。
画像所持の可能性を持った妻子を始末できた。それだけでいい

ふむ。やはり鬼道院としてみればその証拠品こそが一番怖いわけであるか。
だがもし、その証拠が現在田中一郎の手にあるとすれば。
リクが渡したあの家族の写真にデータが含まれているとしたら・・・面白いことになりそうですな。

革命党からの手紙を今日もあぶり出しで確認する田中一郎。
この手口や何を知らされているかも鬼道院には筒抜けだったりするんだよなぁ・・・そう考えるとなんだか切ない。
そして二郎の愛した家族が鬼道院によって殺されたと知り憤る田中一郎の姿がまた切ない。

幸せな家庭を築いていた田中二郎。
田中一郎は苦しみと共に戦うと決めた時からフィアンセの文恵さんとの関わりも捨てている。今更思い返す資格はないと述べる。

兄貴。自分の家族って最高だぜ。革命家だろ。愛を知らずに人々のために戦えるかっての

ふむ。やはり革命に必要なのは愛か!!愛は大事ですよね。色々とさ。
まあ、田中一郎にももちろん愛はある。弱き者を思う愛。それに何より、弟とその家族を思う愛。これもまた家族愛でありますわな。

苦しみと共に戦うと決めた時から俺は普通の幸せを捨てた。
でもお前は違った!お前は家族を愛した。それが・・・俺は嬉しかった。
俺は・・・俺は・・・お前たちの幸せを心の支えに・・・二郎・・・美智子さん・・・保・・・
その無念。必ず晴らしてやる。
鬼道院よ!!

天に向かい声もなく吠える田中一郎。そして足を向けた先はN棟。
リクとレノマさんのケンカはまだ続いていた。息を荒くする2人。
リクのパワーではほとんどレノマさんに傷はつけれないが、タフさだけは手こずらせるのに十分な様子である。やるねぇ。
そして、こんなケンカしてたってなんの意味もねえなと切り出し、停戦となる。

八方塞がりだ。お手上げよ。

弱音を吐くレノマさん。そこに現れたのが田中一郎。
脱獄は手詰まりだが、それはそれとしてケータイを返せと迫るレノマさん。
しかし田中一郎はつかみかかるその手を払い、告げる。

俺を脱獄の仲間に加えろ

ほほう。ついにこの時が来ましたか!!いつか加わってくれるのではと期待はしていましたが・・・!!
まあ、意地っ張りなレノマさんはとりあえず反発しちゃうみたいですけどね。
しかし計画は順調なのか?と痛い所を突かれると黙るしかなくなってしまう。
トンネル作戦が失敗に終わる前のタイミングであれば自信を持って言い返せたかもしれないのにねぇ。

見せろ。極楽島の見取り図だ。
見返りに、本物の脱獄を教えてやる

さすが脱獄王の異名を持つ男の言葉は重みが違う。カッコイイ!!
これで手詰まりに思えた脱獄計画にも光明が見えたって感じでありますね。
田中一郎ならばいい方法を考え出してくれることでしょう。期待したい。

まあ、まずはダメ出しから始まりそうな気はしますけどね。
見取り図手に入れたのなら付随されてる注意書きぐらい読んでおくべきだろう、とか。
リーダー体質のレノマさんが早々にブチぎれそうな気がして怖い所である。

壁越えの手段・・・掘るのがダメなら超えるのはどうだろうか。
木工場にいるんだし、こっそりと折り畳み梯子を作るとか。
田中一郎の方は金物を加工していた感じだったし、材料はどうにか調達できるのではなかろうか。
まあ、登っている姿が気づかれずに済むかどうかは疑問の残る所であるが・・・そこは何とか脱獄王が考えてくれるってことで!!
しかし本物の脱獄と大きく出たからにはもっと凄い意見が出てきそうな気はするな。楽しみなところである。

・バチバチBURST
まさかの2号続けてのブタフグ表紙。しかも今回はカラーででっかく描かれるというまさに誰が得をするのか状態。
アオリは土俵にブチ撒かれた、サイテー。うむ、まさしくその通りなアオリだな。

花道を歩いてやってくる天雷とブタフグ。
すぐに取組を開始するのではなく、前の人の取組を座って待つという段階だ。

コイツが・・・兄貴をヤマ行かせ廃業に追い込んだ元凶・・・大鵠・・・

でっかくアップで描かれるブタフグの顔。だから誰得なんだよと。
白水さんも相変わらずムカツク顔だぜと悪態をついている。そりゃあそうよ。
目を閉じて無視している仁王さんの態度が一番正解なのかもしれない。

土俵下で順番待ちをしている間もニタニタしているブタフグ。
これから取組だというのにこの緊張感のなさはなんだろうか。

何より何だあの体は・・・全くハリが無い・・・誰が見ても稽古不足は明白・・・
とても強者だとは思えない・・・兄貴は本当にコイツに負けたのか・・・?

まあ、全盛期のブタフグとは体つきがまるで違いますからねぇ。
昔はこれでも強かったのですよ。卑怯な手段を使わなくても結構強い。だけどわざわざ卑怯な手を使う。だからゲス野郎なわけだ。
そのゲス野郎が天雷を挑発する。
右手の肘をトントンと叩き、折れた風な演技をしてあざ笑う。

兄貴のコトか・・・

見事にこの挑発に乗せられる天雷。まあ、仕方ないかな。
天雷は意外と人がいいのか、こんなゲス野郎が力士として存在するとは想像できていなかったんでしょうな。
ともかく、土俵に上がる両者。いよいよ対峙である・

見れば見るほどお兄さんとそっくりだね〜〜ブフフフ・・・
イラつくな〜〜本当・・・

いやいや。イラつかされているのはこちらですので。
まったく、ムカつくやつは率先してそういうことを口にしだすから困る。
鼻に痛烈な一撃をもらった田上さんもそりゃ天雷を応援したくなっちゃというものである。

土俵上でよそ見をするブタフグ。何かに気付いたような表情。
をして見せるフリをして、いきなり開始前に張りを飛ばす。もちろん凶器を仕込んだ左手で!!
うーむ。田上さんを参考にしたとか言ってたからやるだろうとは思っていたが・・・
これには仁王さんは怒りの表情。って無視せずにしっかり見ちゃってるじゃないか。

躊躇ねーのかよ・・・

思わず呟く田上さん。散々実行するまでに躊躇いまくった田上さんらしいお言葉ですね。
本物のクズはやはり違うということですよ。正直見習いたくもないし見習ってはいけない。

泣かないでね〜〜君のお兄さんみたいに〜〜

さらに追い打ちをかけるブタフグ。これには天雷の怒りも頂点に達する。

やはり・・・そうか・・・
あの兄貴がこんな男より弱いはずが・・・ない!!

今の一撃で手に凶器を仕込んでいるのは喰らった天雷がよくわかっているはず。
だから、このような手を使う奴が相手ならば兄も真っ当な相撲でやられたわけではない!!と考えることができるわけだ。
となれば、やるのはまさに仇討ち。逆恨みでも何でもない、正当な仇討ちである。

ブタフグの奇襲で右目を腫れあがらせる天雷。その表情は怒りにそまっており、他の力士をどよめかせる。
同期の鯉太郎もマジか・・・あの天雷が・・・と驚きの様子。
まあ天雷は村神時代は無気力クラゲ。キラキラ天雷になってからは常に爽やかって感じであまり怒ってる姿は見せてませんでしたものね。
蒼希狼に髪を掴まれた時は怒ってたけど。

遊ぶ相手を間違えたんだよ。ゲス野郎が・・・
兄貴の仇だ・・・ブチのめせ天雷。

大刀力さんのその言葉を聞くまでもなく、今度こその仕切り直しに気合を入れる天雷。

コイツだけは・・・必ず俺が・・・必ず・・・必ず俺が・・・!!

ハッキヨイ!!の合図と共に怒りを力に変えて突進しようとする天雷。
しかし、その巨体がぶつかるよりも早くブタフグは動いていた。土俵に向かって。

ズルッ。ベダッ。あっ・・・

じっ自爆・・・!!
それもこれは狙っての自爆・・・わざと負けやがった・・・!!
いや、わざと負けるどころか、相手の怒りのぶつけ所まで無くしてきやがった!!!
こ・・・これはムカツク・・・サイテーだ本当に!!
奇襲で張り飛ばしておいて、勝手に自爆して終わりにする。ものすごくイラつく行動である。うぉぉ・・・ストレスが・・・!!

ブフフフフ。ブッ飛ばしたかった〜〜?ごめんね〜〜・・・
本命はお前じゃねーんだよ。バーカ・・・

力士にあるまじき行為。これが本物の外道ということか。
うーむ、らしいっちゃらしいが、見ている方としては凄くスッキリしなくて困る。
天雷も甘いことをせず、せっかくすぐ側に頭があるんだから踏みつければいいのに。
突進しようと思ったら相手が倒れ込んでいた。勢いが止まらず踏んでしまった。それで言い訳はできる。
勢い余って踏みすぎて中身が飛び出てもまあ事故で済むでしょう。
それが実現していれば、まさにアオリの通りの土俵にブチ撒けられたサイテーとなったのに・・・!!
汚れた土俵は後で清めの塩が撒かれるので問題ないさ!!

それにしてもブタフグの言う本命とは一体誰なのだろうか。
ここで負けたことで王虎という可能性はなくなった。
現在1敗でいるのは鯉太郎、常松、石川あたり。やはり鯉太郎が本命なのだろうか・・・?
白水さんが今後どこかで負けると考えている可能性もあるが・・・はてさて。
それとももしや、今の所出番がない蒼希狼が狙いか!?ブタフグの最後のバーカがヒントとかそういう!?

そういえば田上さんも今1敗なんですな。実は田上さん狙いというのもありうるのか・・・!?
本命は別にいるからといいつつ本命に鉄板を叩き込んだとしたらそれはそれで辻褄が合うと言えなくはないような。
その場合何故田上さんを狙うのかという話になる。
もしや王虎が田上さんを鍛えるためにブタフグをけしかけたという話か!?
田上さんに稽古をつけ、煽り立てて鍛えたという経緯もあるし、さらなる飛躍のために相手を用意したという可能性は・・・ある!!
実は王虎の不器用な友情の形だったとかそういう話だと面白いですな。どうでありましょうかね?この考えは。

・毎度!浦安鉄筋家族
前の春巻があれだったから、余計にまぶしく見える・・・!!
そしてウソだったと知らされたときの絶望が大きい。あかねちゃん・・・

しかしホラ吹きじーさんの仕掛けもなかなかに大掛かりになってきましたな。
エイプリルフールはやはり腕の見せ所ということか。

・ドカベン ドリームトーナメント編
サヨナラなるか?の場面で登場するのは業師・殿馬。
技の勝負となるならさすがのKジローでも殿馬に勝つのは難しい。
なので力で抑えようという話になる。いい判断ですな。

初球から150キロを放るKジロー。
殿馬はそれを打とうとするがキャッチャーフライに倒れる。あらら。
前回の最後の次号予告で言っていた秘打がどうとかいうのはどうなったんだ・・・?
まあ、ともかくまだワンアウトである。次の打者に期待しよう。

岩鬼「星王打てー!長い奴を!!」
星王「よし!!」
山田「星王。一発を欲しがるな。繋ぎで十分だ」
星王「おう」

どっちやねん。
まあ、ホームランじゃなく長い奴を狙うという意味ならどっちでも通じるか。
どうでもいいが観客。高校時代じゃないんだから星の王子さまという横断幕はどうなのよ。
スターキングからとっているのに王様じゃないというのは・・・星王が未婚だからという理由か!?

ともかく、星王の打席。
こちらも150キロの初球を果敢に打ちに行く。
これがなんといい当たり。右中間を破る長打となる。
七夕は野手に大声で指示。ジャンボに取りに行かせ、中継に自身が入る。へい!ジャンボ!!
その間に一塁ランナーの岩鬼は三塁も蹴って一気にホームへ。
しかしジャンボ、七夕と強肩揃いの返球が返ってくる。これは足の速い方である岩鬼でも先んじることはできない。
だがそれならばクロスプレーに持ち込めばいい。
正面から激突。えぐり上げられ宙を舞う捕手・虎谷。

アウトか?セーフか?サヨナラか?延長か?

運命を分けるボールは・・・しっかりと虎谷のグラブに収まっていた。
うむ、立派なセービングでありましたな。よい根性だ。
しかしさすがに岩鬼の突進を喰らってはただではすまない。失神しているため担架で運ばれる。交代か・・・

投手や捕手は簡単に代わりが見つかるものではない。
というわけで、再びKジローがマスクをかぶることとなった。ふむ、そうすると投手は・・・?

ピッチャー岩田鉄五郎!!

ついにここで出てきたか岩田鉄五郎!!
日本一すごい打者である山田太郎に対し、日本一古い投手が勝負をする。これはまさしくドリームでありますな。総裁も大喜び。
この熱い男が敬遠のために出て来るとは思えないし、勝負になるのは間違いない。しかし勝機はあるのか?

おまえたちに野球の面白さを見せてやる。よーく見ておけ。
もちろんわしが山田に勝つところをじゃ!!

"球聖"岩田鉄五郎が山田に立ちはだかる。さてはて、これはどんな勝負になるのか・・・?
やけに自信満々であるが、自信が過剰にあるのはこの人にとってはいつものことだしなぁ。
ともかくこの対決。少なくとも作者は書きたくてたまらなかった対決に思える。
次号の巻頭カラーでの激突が実に楽しみでありますな!!

・ハーベストマーチ
王国軍の非情に涙する少年少女。そこに遠雷轟かせながら登場するシイド。
まるでヒーローのような登場タイミングと演出である。

王国軍か?という問いに、こちらが王国軍と知っていて声をかけたのだろう?と隊長。
まあその通りですわな。でも一応確認はしておかないとねぇ。誤解で殺しちゃってもあれですし。
どうでもいいが、この隊長やけに唇が赤いな。紅でもさしているのか・・・?

突然の乱入者に対するために処刑の構えを解く隊長。そしてシイドに名乗れと告げる。

俺はシイド。シイド・クレイヴンだ。

ようやくシイドのフルネームが判明しましたね。
クゥバンテ・レンドルフと対を成す主要キャラなだけによい名前である。

ガキ相手に処刑のマネか。兵隊さん?そんなにヒマなら俺の相手をしてみないか?

言いながら無造作に近づくシイド。堂々としたものである。
そんなシイドにオデット。お腹空いたからあとにしようよと声をかける。それこそあとにすべきことでしょ!空気を読め!!

フンだ。エクトルには言ってないもん

たしなめたらこのように言われプインと顔を逸らされてしまい、ショックを受けるエクトル。ガーン。お前は父親か。
それはさておき、王国軍の兵士に羽交い絞めにされるエクトルとオデット。
ここで思ったのは、マントの下はちゃんとした服を着てるんだなということ。
村を出ていった時と同じような恰好だったらどうしようかと思った。いや、むしろそっちでいいんじゃないかと思わないでもなかった。
ともかくタバコ吸いながら幼女を抱きあげるというのもどうなのだろうかね、兵士君よ。

シイドと言ったな小僧・・・この子供を助けたかったのかどうかは知らんが、度胸は勝ってやる。
それに免じて、この子供はコレでかんべんしてやろう。

そう言いながら顔面に蹴りを見舞う隊長。それだけでいいなら最初からそれだけにしておけばいいのにね。
倒れる弟の元に慌てて駆け寄り助け起こす姉。そんな姉弟の姿を見てクゥとノイエさんのことを思い出すシイド。拘ってますなぁ。

その子供の処刑はやめてやる。ただしお前の死をもっての恩赦としてな。

そういう話になりますか。対象がコロコロ変わりますなぁ隊長。
ここでまた誰かが乱入したらそっちが処刑対象になったりするのかしら?
まあ、シイドが来た時点でもうそんなことを考える必要はないのですけど。

恩赦?いかにも権力的だな。
・・・だけど俺はもう、赦しなんて・・・請わないんだよ

両親と旅をしていた少年時代は度々権力者に頭を下げ続けていたシイド。
それを仕方ないことと受け入れることはせず、ようやく抗う力を手に入れたのだ。赦しを請う気などもはやないですわな。

シイド「オデット。エクトル。ひとりだけ残せ
オデット「わかった」
エクトル「ひとりだな。やりすぎるなよオデット」

そのような返答をして動き出す2人。エクトルの裏拳は後ろから組み付いていた兵士の頭部を一撃で破壊する。
エクトルは抱き上げていた兵士の両腕をもぎ取り、その片方を他の兵士に向けて投げつける。
まるでロケットのように発射された兵士の腕は他の兵士の命を刈り取るのに十分な威力があった。これがロケットパンチか・・・!!

・・・うわああああああ!?

それまで圧倒的な優勢を誇り、余裕の態度だった王国兵達が悲鳴をあげる。そりゃあそうなるわな。体調も大焦り。
エクトルとオデットは無造作に近づき、残りの王国兵を殺害していく。
騎士としての力を発揮するために変身する必要もない。その膂力だけで十分一般の人間など屠れてしまうのだ。

これが俺たちの『力』だ・・・お前たちの振るう『権力』みたいな形のない『力』じゃない。
俺たち自身の力・・・お前たちの言葉では屈服させ抑えることなどできない・・・『力』だ・・・!!
『黒帝ノ蹄(バル・アルトラ)』

背中から雷を生み出す角を露出させるシイド。ああ、なるほどそれでシイドだけは上半身裸だったのですね。
服が破れることのないよう、マントだけ上に羽織っている姿か。なるほど。クゥも見習ったらよさそうですな。
ってよくみたらマント突き破って角出てきてるじゃねぇか!!ダメじゃん!!

隊長「――ッ!?お前・・・騎士か!?
シイド「シイド・クレイヴンだ

そう返し、隊長を墨へと変えるシイド。普通に殴るだけで殺せるだろうに、派手なことだ。
しかしこんな輸送隊の隊長クラスでも騎士のことを知っているんですなぁ。
なら、怯える様子もなく近づいてきた時点で警戒しておけばよかったものを・・・警戒してもどうにもならなかったでしょうけど。
ともかく、シイドの言った通りひとりを残して王国兵は全滅。血の海が広がることとなった。これ掃除大変だな。
掃除はさておき、掃討は済んだところで、エクトル。どうしてひとり残す?と質問。

誰かが残らないと誰にも伝わらんだろう。俺の・・・俺たちの存在を知らしめるんだ。
この国の権力者共が怯える程に、俺たちの進軍の軍靴を響かせてやる・・・

猛々しいですなぁ、シイド。
事はすんだとばかりに、王国兵の馬車の荷を頂いて行こうとするシイドたち。
途中で姉弟たちの前を通り過ぎる。その際、弟は姉の前に立ちふさがり必死でかばう姿勢を見せている。お姉ちゃんに近づくな・・・と。
シイドはそんな弟の姿を見てクゥのことを気にかけるのでありました。ふむ。

予想通り権力者以外は特に相手する気もない様子のシイド。少年少女を手にかけることもない。
というか弟くん、シイドの嗜好的に近づくとしたら姉より君の方に近づいていたかもしれませんぞ・・・!!
まあ、こういう話を理解するにはまだ早いかもしれませんな。

そういえばシイドたちは特に人間を食べたりはしないんですな。ハインツやロバートは喜んで食していたし黒騎士も食べていた。
天使の意志に従うと殺害だけでなく食するという本能も得るようになるのだろうか?
殺害衝動より捕食衝動の方が積極的になりやすいのかもしれないし、そういうものを植え付けているのかねぇ。
シイドたちはそれに従う気はまるでない様子ですけどね。うん、まあそれは分かっていた。天使様カリスマ足りてないなぁ。
騎士かと問われても肯定はせず、俺は俺だと言えるシイドでありました。

シイドたちはハーベストマーチ・・・収穫の進軍を続けながら海へと向かう。
海・・・クゥたちが向かったのは『海の都』・・・意外と2人が接触する時は近いのかもしれませんな。
それまでの間に何事か起きそうな雰囲気ではありますが。

・真・餓狼伝
おー外れとる。外れとる。嘉納先生にはナイショじゃぞ、前田ァ。

複数の男たちがアゴを外されのたうち回る悲痛な状況。
そんな中にあり、呑気な声をあげている男がいる。この男こそ"鬼横山"
講道館で最も当て身に習熟していたという"鬼"と呼ばれた男、横山作次郎六段(後に八段)である!!

文吉と前田光世が戦っている現在から3年前のこと。
前田光世は横山作次郎のいう"人助け"を手伝っている。ふむ、男たちのアゴを外すのが人助けと?

ゆーたじゃろ!!ワシが昔大層お世話になった獏山先生が、最近すこーしお金に困っておられる。
先生は柔を教えとるが、骨接ぎのお医者でもある!!
じゃから、こーして半ヨゴレ共のアゴでも外して"お客"をたんとこさえてやらんと・・・

そういう話でしたか。回りくどくはあるが、まあいいや。
前田光世としてみれば実践を積むいい練習にはなるってところでしょうし。
しかし、横山のように見事にアゴを外すところまでは行けていない様子。これじゃもうかるのは歯医者じゃ!!

いよぉーし。残りふたーり!!!
お前たちの悪事の証拠は握っちょるぞ。憲兵に突き出さないだけでもありがたいと思え。

ああ、そういう意味での半ヨゴレなんですな。思いっきり暴を振るってもいい相手というわけだ。
素手の相手に短刀を持ち出すような奴らだし、遠慮は無用ですわな。

アゴ!アゴアゴ!この近くの骨接ぎは獏山先生の所だけ!
明日、朝一番で獏山先生のトコ大繁盛のウハウハじゃ。がーはっはっはっは〜〜

別にいいけど、それはその後で獏山先生に恨みが向かったりしないんでしょうか?気になる所だ。

前田〜〜コツはのお、腕の振りは小さく素早く。
掌底の腹を素早く返し、アゴを外すんじゃ。

そのように教え、見事に実践してみせる横山作次郎。それを思い起こす現在の前田光世。

あの時の教え。今、使わせて頂きます――こうでしょ横山さん――

コンパクトに振りぬかれた掌底が見事に文吉のアゴを外す。あが――――ッ!!
そして地面をのたうち回る文吉。痛そうですなぁ。
横山作次郎曰く、コレは相手を倒す技ではないが戦意を削ぐにはもってこいの技だとのこと。なるほどね。

しかし、その意に反して文吉は起き上がり、むしろ楽しげにアゴを振り回して見せる。ギャグ漫画みたいな光景だ・・・!!
驚き飛び去る前田光世。その前で文吉は両の拳を歌いながら構えだす。

あーがが♪が〜〜がががが〜〜♪
が〜〜がががが〜〜が♪が〜〜がががが♪
が〜〜ががが♪が〜〜ががが♪
が。が。

最後の2つの「が」のタイミングで一度アゴの関節を両手で叩き外し、そしてすぐさま膝で叩き、しっかりと嵌めなおす。
ふむ、なるほど。ずれたのであれば一度正しい方向にずらし、そして戻すのがいいわけか。何にしても痛そうだ。痛くないのか?

そりゃ痛ーよ。けどよ、この痛みは知ってる
人を眠らせたきゃ、ちゃんと――急所狙わなきゃ。

そう言いながら飛びつき、人中を狙おうとする文吉。なるほど、そこは確かに人体の急所でありますな。
戦意を削ぐような戦いではこの男には通じない。やるなら完全に倒しておかないといけないというわけか・・・

文吉の言によれば、アゴを外されたのは久々であり、この痛みは知っているとのこと。
そこからしても、過酷な修行を経てきたというのが見て取れる。
しかしアゴって外れると癖になるような気がするのだがな・・・楽しんでブラブラしている場合じゃないぞ!!

・クローバー
ハヤトの活躍で無事に鬼猿を抜けることができたレオ。
しかし信じていた友達に裏切られていたショックはなかなか抜けないようでため息をついている。うむ、鬱陶しい。
そんなレオの胸ぐらを掴んで説教をするハヤト。

柊、柊って・・・オメエが本当に考えねェといけねェのは誰なのかわかってんのかよ

てなことを言われてもイマイチわかっていない様子のレオ。おやおや。
まあ、恵まれた側からしてみればよくわからないかもしれませんね。
レオも母子家庭であるとはいえ、ハヤトの方に至っては両親も親戚もいなくなった天涯孤独な身の上なわけで。
幼い頃からいなくなった母親がいてくれる。大事にして欲しいと考えるのも無理はあるまい。同じ顔をしているってこともあるし。

レオ君。なんでハヤトがアフロで鬼猿に佐柄したのか

ハヤトの想いを伝えるためにレオに話しかけるケンジ。
しかし考えていることがちゃんと言葉になっていない様子。
想いを言葉にするのは難しいよね。それはわかるがあまりにもこれは酷い。トモキが通訳してやらないといけないレベルだ。

というわけでトモキが質問。なんでハヤトがキミのためにアフロのヅラまでかぶって体張ったと思ってんの?と。

オレのこと弟みたいだからだろ。そう言ってたじゃん

確かにそうは言ったが、ダメな弟とも言っているぞ。
そこで納得してしまうからダメな弟と言われてるんだよ!!ダメをはぶくな!!

というわけで、ちゃんと説明するトモキ。
トモキたちが来たのは小5の時にいなくなったハヤトの母親を箱根で見かけたと聞き、探しにきたからである。
そこで見つけたのはそっくりなレオの母ちゃん。とても息子のことを案じている母親でありました。

ハヤトは見たくなかったんだよ・・・
ハヤトは自分の母ちゃんにそっくりな、レオ君の母さんの悲しむ顔を見たくなかったんだと思うよ

その通りでありましょうな。トモキたちもそれがすぐに理解できたからハヤトに付き合っていたわけだ。

全くどうでもいいが、このタイミングでレオはハヤトの1つ下であることが判明。ふむ。
そしてレオは炭酸が飲めないことも判明。うむ、どうでもいい!!
ついでにハヤトが飲み物を買ってきたのにお茶を飲んでいるトモキの姿もあったりする。お前もか!!

電車が来たので最後に別れの挨拶をするハヤトとレオ。まあ、挨拶というより説教みたいな感じになってますが。
ハヤトがマジメにやれよと相手にいう時が来るなんてなぁ・・・相手がダメすぎるのが原因だけど。

そうすりゃオメエにも本当の友達ができるよ

そのようなことを言うハヤト。
ハヤトは家庭には恵まれなかったが、仲のいい友人はいる。それは大きな支えとなっている。
今はそれぞれの恋人の関係で微妙に疎遠だが・・・まあ、他の友人も出来ているので問題はないだろう。

ありがとな!兄ちゃん!!

ドアが閉まる瞬間にそんなことを言うレオ。
兄ちゃんみたくなれるようオレもがんばるぜ。てなことを言っているが、本当にわかっているのかねぇ・・・?
とにかく志帆おばさんを泣かすようなことだけはしないで頂きたいものである。切実に。

ハヤトはトモキとケンジにゴールデンウィーク潰しちまって悪かったなと謝る。
ダメな弟とおばさんは見つかったけど、結局母は見つからなかったわけですものねぇ。子供の頃からの捜索は実らなかったか。
まあでも、友のために費やす休日というのも悪くはないものでしょうさね。
微妙に疎遠になりつつある3人にしてみればいい刺激となったかもしれませんわな。
次以降のシリーズではまた疎遠になってるかもしれないが!!

・名探偵マーニー
仕事の依頼か電話応対中のロイドさん。
そんなパパに気を使ってテレビを消音にするマーニー。さすがに気が利いている。

マーニーは何を見ているのかと思ったら、宇宙の戦士ブリット劇場版
この前やった最新作の映画ということらしい。ほう、昔のブリットじゃないのか。CGも使って派手になっておるわ。

光輪さん役者に復帰したんだなあ・・・体も大分良くなったみたいだ。
色々あったけどやっと受け入れて。丸々映画、安崎さんとも和解したみたいだし・・・

へぇ。ちゃんと和解して復帰できたんですね。光輪さん。
11話での様子を見ると和解も役者への復帰も難しいと思えたものであるが・・・
安崎さんも何だかんだで年月が経過して丸くなっていたということなのであろうか。
正面切って殴り合って分かり合ったのかもしれない。この年でそれはさすがにないか。

それはさておき、先ほどの電話は町会長さんからのものだったらしい。ふむ、あのケチな町会長さんの仕事か・・・
最近空き巣事件が増えているから調べてほしいとのこと。それは警察の領分じゃないのかね?
とにかく翌日話を伺いにいくことになりました。

町会長さんはトルコ帽を被りトルコみやげの茶請けを出して歓待してくれる。
最近トルコ旅行にでも行ったんですか?金に余裕がある?もしや例のラクガキで利益を出したとかいう話なのか・・・?
まあ、それなら依頼料を渋られる心配は薄いかな。マーニーもそれが心配なのかついてきちゃってるよ。学校休みだからいいけど。

怪盗?

空き巣の調査ということだが、どうやらその空き巣は何回も犯行を行っているらしい。ほほう。
大胆不敵な奴らしく、警察の巡回も増やしているがいまだ犯行を続けているそうな。
ふーむ、そうなると被害総額は結構なものになっていそうな気がしますね。

今のところ30万くらいか・・・

え?総額でそれだけ?何件も空き巣を行っているのに?
どうやらその怪盗、盗むのは衣類や自転車、置物や食品など持ち去りやすいものばかり狙っているらしい。
なるほど。家電など処理がしにくいものは持っていかないということか。
空き巣にはもちろん入られたくはないが、PCを持っていかれないならまだマシかもしれないなぁ。
パソコンを持っていかれると日常生活が不便になりすぎるのでこれだけはホント勘弁していただきたい。

その割に被害件数は60件に達している

ふーむ。それはさすがに多いですな。額が少ないとはいえ家に上がり込まれること自体が問題に思えますわな。
どうやら再開発地区に指定されている昔ながらの古い町で被害が集中しているらしい。
セキュリティがしっかりしたビルなんかは手が出せない様子。
そして被害総額が少ないので警察は本腰を入れて動いていないのが現状であるわけか。ふむ。

被害額が少ないとはいえ、これだけ犯行を重ねられてはたまったものではない。町会長が気にするのは当たり前の話だ。
警察が本腰を入れてくれないなら探偵に依頼するという流れも分かる話である。
というわけで依頼を受けるマーニーたち。旅行土産も大量にもらった様子。もしやこれは依頼料の代わり・・・!?

それはともかく、早速再開発地区を訪れる2人。
ここも昔は先端の町だったのかもしれないが、今では高齢化が進み住む人もまばらになってしまった様子。寂しいねぇ。

犯行箇所はこの再開発地区だけで三十二箇所に及ぶ。それほど離れているわけでもない。
近所の人の犯行を疑ってみるが、それ以外の可能性も高いしまだ何とも言えませんな。
とりあえず聞き込みを行うことにする2人。それぞれ別々に行動する。
娘が心配なロイドさん。常時連絡を入れ、なにかわかっても踏み込まないように注意する

危険なことはしませんて。マーニーにおまかせを

そうは言ってもなぁ。これまでも結構危険なことに巻き込まれているからなあ、マーニーは。心配にもなるさね。
ちなみにこの辺りは光輪さんの家の近所らしい。ほう・・・?

聞き込みによると、背の低い猫背の男がウロウロしていたらしい。
また犯人を目撃した人によると男か女かはちょっとわからなかった。オバサンっぽいかなとのこと。
ふーむ。オバサンみたいなオッサンもいるだろうし、それではなんとも言えませんなぁ。

ちょっとやっかいかなと思いだしたところ、犯人とハチ合わせたという人物を発見。
部屋の中でボーっとしているところにハチ合わせたらしい。

その犯人が居た部屋、見せてもらえます?

注意されたはずなのに思いっきり踏み込んでいくマーニー。
証言者とはいえ男の部屋に単身で踏み込むとか・・・警戒が足りないんじゃないかね!?
しかし、女性を簡単に部屋にあげる男の方も男の方であるな。普段から綺麗にしてる人なんだろうなぁ・・・

というのはさておき。ハチ合わせた時の説明を行う証言者。
被害はなく、犯人は部屋の一角を見てボーゼンとしていたらしい。そこを住人に見つかってあわてて逃げたわけか。
その一角とやらには何があるのかと思ったら・・・宇宙の戦士ブリット、超復活劇場版のポスターが・・・

思わぬ証言に行きあたったマーニー。急いで光輪さんの家を訪れる。
どうやら空き巣と光輪さんに関係があるらしい。これを聞いて驚く光輪さん。そりゃ驚くわな。
マーニーがロイドさんを呼び出している間に部屋の片づけを行おうとする光輪さん。
うむ、男の一人暮らしなのだからやはりこういう態度が正しいですわな。片づけるよね、普通!!

てな風に部屋に戻って片づけをしようとした光輪さん。だが目の前には見知らぬ人影があり・・・あ、空き巣だーッ!!

逃亡するために襲い掛かってくる空き巣。
しかしさすがはアクション俳優。タックルを決めてダウンを奪い、相手の腕をギリギリと締め上げる。

あ・・・危なかった・・・トレーニングを再開しといて助かった。

まあ光輪さんも年ですしね。逃亡生活が長かったし、痩せてたし、トレーニングしてなかったら危なかったわけか。
考えてみるとあの痩せた状態からよくここまで復帰できたものであるなぁ。さすがに宇宙の戦士は違う!!
しかし、よく見たら捕えた空き巣は女性であった。おや、そこまで怖がることはなかったかもしれませんな。
いや、それよりもその空き巣の顔に見覚えがあるぞ?君は・・・宇宙盗賊ゼルディア

宇宙の戦士マイティ・ブリットが捕えたのは宇宙盗賊ゼルディアであった。
ふうむ、こんな辺鄙なところで人知れず宇宙的な接触が起きていようとはなぁ。
となると、ここもそのうち宇宙開発地区として生まれ変わったりするんだろうか?

というのはともかく。この女性はブリットの元共演者だったらしい。
彼女の名は赤名日登美。光輪さんよりベテランの女優だったとのこと。
役名はゼルディア。七色の顔を持ち宇宙を駆ける女盗賊・・・

そんな女優の赤名さんであるが、どうやら盗みに関しては何十年も前からやっているらしい。
三十年前。当初のブリットが撮影されていた頃のこと。その当時から盗みを行っていた赤名さん。

いくら働いてもスズメの涙で・・・生きてくだけで精一杯。
演技より物を盗む腕の方がうまくなった。それでもなるべく余ってる物、金を持っている人間を選んでやった。
男に身を預けることもあったし、キタナイこともいっぱいやった。

その後、ブリットの悪役の出演が決まった。
台本の読み合わせで役者が顔合わせする機会があり、そこで初めて光輪さんに会ったという赤名さん。
まったく曇りのない笑顔で、その場が明るくなるような人だったと述べる。

その時思ったわ。主役とはこういう人がやるべきなんだって・・・私ではムリなんだ。薄汚れた私ではって・・・
そんなアナタも番組の終了と同時に消えてしまった・・・
上がゴタゴタしてたのか、私は放っぽりっぱなしで他の仕事はこなくて・・・

ふむう。ブリットはコアな人気はあったようだし、光輪さんが逃亡を謀らなければシリーズ化して赤名さんが救われた可能性も・・・
まあ、光輪さんには光輪さんとしての事情もあったし、うまくいったかもわからないことなのでその想像は詮無きことである。
赤名さんはその後も役者を続けたがとうとう芽はでなかった。
皮肉にも身に着いたのは宇宙盗賊ゼルディアの盗みの腕だけだったという・・・

もう疲れた・・・ブリット、三十年振りね。アナタに捕まるなら私も本望だわ。

大人しく自首しようとする赤名さん。駆けつけて話を聞いていたロイドさんは黙って頷き、意志を尊重させようとする。
それを見た光和さんは赤名さんにこう告げる。そうだな・・・

宇宙盗賊ゼルディア。宇宙刑事ブリットの名において君を逮捕する。罪を償ったら、その時また会おう

ほう。暖かい裁きではないですか。
これには赤名さんもありがとうとお礼を言うしかない。
罪を償って出てきた時、赤名さんはどうするのであろうか・・・気になる所でありますな。
マーニーもそれは感じている。赤名さんは光輪さんのことが好きだったのだろうか?と。

さあな・・・なにもかも、遠い過去の話さ

さすがに大人の意見でありますなロイドさん。
しかし老いらくの恋という言葉もありますし、罪を償ったあとは・・・という可能性もある。
光輪さんはそうなった場合どのように答えるのか。気になる所ではありますなぁ。

しかし、前も思ったのだが宇宙の戦士なんだか宇宙刑事なんだか、ただのブリットなのかマイティ・ブリットなのか。
微妙に表現が一致していなくて困るのである。全て作品内で登場する描写なのかもしれないけどさ!!
こりゃゼルディアも宇宙怪盗とか宇宙海賊とかキャプテン・ゼルディアとかそんな別名があった可能性あるで!!どうでもいいけど。

・いきいきごんぼ
中学生だし夢を見るのもまだ許される年齢である。でもまろ美さんを迎えに来るのは牛車やろー!!
どうでもいいがおやっさん、そのアイマスクは何なんだ?寝ているわけでもなさそうなのに。

ギャルゲーの主人公に望んでなれたらそれは凄いと思う。実際になったら凄く疲れることになるとも思うが。

枷井の自作漫画。これはひょっとして作者自身の過去の作品だったりする・・・?
子供が描きそうな絵ってのがやけにリアルだ。
って今とあんまり画力変わってないのかよ。フィギュアは見事な出来栄えなのになんでまた。

大天使の胎・・・こ、このカードは・・・!!プレミアが付いても5000円なのが妙なリアルさというかなんというか。

亀裂の入った友情を必死で取り戻そうとし、そしていつも通りに争う3人。うむ・・・仲良いな!!

しかし、枷井のミンサガネタ3連発は・・・さすがである。見つけたよ!誰にも渡さないよ!これで大金持ちだよ!!
陸井先生は本当スクウェア作品が好きですなぁ!!

・パンダのこ
パンダの寿命は野生で10〜15歳くらいだが動物園のは20〜30歳くらいまでは生きられるとのこと。
ウェイウェイさんもまだまだ長生きできそうですね。その間に彼女ができるといいですな。

みんこちゃんが才女モードで解説を始めたが、別に個人で飼うことについては言及しない様子。
結構色々と大胆な子だし、そのぐらいのこと別にいいじゃんとか思っているのかもしれない・・・!!

ナチュラルに秘密を共有していたことを忘れ去られるゆうくん
やはり乃仔ちゃんの中ではそんな扱いの存在だったということか・・・知ってたけど。
秘密の共有者が増えたことでますます存在意義が薄れていくこととなった。
邪魔者みたいな扱いをうけるくらいなら、もうフェードアウトした方が平和で済むのかも・・・!?

・泳げ!ひなのちゃん
海のマラソンOWSに挑戦する女子高生マーメイドストーリーの第2回。

きっとそうよ。この形が。この岩の形が・・・答えを知っている!!

そう言ってゴールとは全く違う方向に泳ぎだすひなのちゃん。
一か八かの賭けに出たようだが、残りの半周でそれが実るのだろうか?

そうこうしているうちに雨が降ってくる。
波も高くなってきて、結構危険な状態。さすがの和田さんも中止を考える。
ひなのちゃんは無事かと目を向ければ・・・高波よりも遙かに高くを飛んでいる姿が目に入る。き、気のせいかしら・・・

すっ。すごい。波を嫌ってたんじゃダメ。そういうことなのかも。私の力だけじゃ和田さんに追いつけない。
で・・・でも・・・と!止まんないよー!!
波のことジャマって言ってごめんなさーい。

波は地上で言う所の風みたいなものですわな。
向かい風だと邪魔に思えるが、追い風ならば背中を後押ししてくれる存在である。
ひなのちゃんのやっていることもそれでありましょう。波に押されて飛び跳ねるように泳いでいる!!

この子!やっぱりそうだ。波を!いやっ海を!海を!味方につけた!!

そのアドバンテージは計り知れない。
リードされていた和田さんとの間を遠回りしていても一気に並ぶほどの効果である。これが海のパワーか・・・!!

スゴイ!海って・・・こんなに気持ちいいの!!

快感に酔いしれるひなのちゃん。遠泳の疲労も忘れさせる興奮だった様子。
そうこうしているうちに残りは50m。いよいよゴールである。
陸地に上がったのはほぼ互角。後は砂浜を走るだけ。
なのだが・・・砂地に足をつけたところで転倒するひなのちゃん。

もおおおおおっ。水の外ってこんなに体が・・・重かったっけー!!動けないよ〜〜!!

陸にあげられた魚のようにピチピチと跳ねるひなのちゃんでありました。うーむ、残念!!

惜しい所であったが結果は敗北。賞金の10万円はお預けとなりました。めっちゃ悔しいと泣き濡れるひなのちゃん。
土屋さんは負けず嫌いだったのねと考えているが、それよりも賞金を逃したことの方が悔しいというのではなかろうか。

それはさておき、最後の泳ぎについて土屋さんに説明する。あれは波に背中を押してもらったのだと。
潜水した時に場所によって波の流れる速さが違うことに気づいたひなのちゃん。
そして岩の形が妙なことにも気づく。右側だけ極端に削れた形の岩場。どうやったらこんな形になるのか。

それは・・・風によって発生した波が削ったんじゃないかって!
ほら、ここは津田の松原でしょ。あの松って防風対策で植えられてるはずだから・・・
風の強いコースを泳げば海も大きく速く泳げるんじゃないかって・・・

なるほど。いいカンをしていますな。しかし、この広大な海でよく流れとかを感じることが出来たものである。

ひなのちゃんによると、海でこれだけ長く泳いだのは初めてとのこと。だけどすごく気持ちよかったそうな。
お風呂よりプールよりも、もっとお母さんがそばにいる気がしたという。
そういえば海水と羊水は成分が似ているらしい。ふむ・・・母の胎内は生命の海ってことなんですかね。神秘的だわぁ。
つまりひなのちゃんにとっては海こそが泳ぐに最適な場所だということでありましょうな。

まあ・・・海に嫌われてはいないようね。
たしかに・・・OWSは常に変化し続ける自然に適応し、それをどう利用するかで大きくレース展開は変わるわ。
たとえば潮流を読んで波の抵抗を避けたり。
気温、水温、湿度、風向き、地形、その他・・・すべてを上手く利用すれば選手の能力を2倍にも3倍にも高めることができるわ・・・
つまりOWSは・・・あなたにでも世界一になれる可能性があるってこと!!

なるほど。個人の能力が劣っているならば環境を利用する。自然の力を借りることでカバーするって話ですね。
お金にならないことには興味の薄いひなのちゃんも、和田さんのこの言葉には少し心動かされた様子。おやおや。
まあ、世界一になれば入ってくるマネーも結構なものがあると思いますしね!!

ともかく、OWSに興味を抱いたひなのちゃん。
しかし部活以外にOWSもしたらバイトする時間がないかなと悩む。
それを見た和田さん。荷物持ちとして雇ってあげると言い出す。キラキラ輝く現金を前払いで渡して。
週末沖縄へ行く予定があるから同行しなさいとのこと。その1日だけで3万円ももらえますのか・・・!?

というわけで、時間は一瞬で週末に飛び、沖縄
荷物持ちとはいえ沖縄の観光が出来て楽しそうなひなのちゃん。カンドー。
現地を下見するという和田さんについて海にやってくるひなのちゃん。わーいわーい。って何だコレ・・・

その海水浴場に立てられたのぼりにはこう書かれている「OWS大会in石垣島」と。

山下の分もエントリーねじこんでおいたから。
あれ?言ってなかったかしら?山下もOWSに参加するってこと。

いや、どう見ても聞かされた様子はないですよ。というか、わざと言わずに連れてきたんじゃないのかね、和田さん。
まあ、あの日当には荷物持ち以外の料金も含まれていたんでしょうな。さすがに。
ご当地Tシャツまで購入して浮かれていたというのに、いきなりの実戦とは・・・!!
でも下見と言っていたから実際に泳ぐのは翌日とかなんですかね?移動で体力も使ってるでしょうしねぇ。

お金に拘るひなのちゃんが何故いきなりご当地Tシャツを購入したのか!?
実は購入したのではなくどこかに立ち寄った際にもらった品だったりして。
もらったものを大事にするひなのちゃん。きっと香川に戻っても着こなしてくれるに違いない・・・!!
OWSの試合で和田さんについて飛び回ることで各地の小物が増えていきそうですな。よかったね!!

・ANGEL VOICE
ついに均衡がやぶられた!!
仲間を信じて走った百瀬!!魂の勝ち越しゴール!!

さすがに誰にも気づかれないようなタイミングで駆け抜けたおかげで疲労は凄まじい様子。
膝から崩れ落ち、息を荒げて横たわる。ゴールを喜んでいる余裕もない。
ならば他の連中が盛大に喜びましょう。倒れ込んだ百瀬の上にダイビングだ!!疲れてる人に何をする。

成田、尾上、二宮さんの3人が一斉に降ってくる。
普段はクールな尾上もやってくれたぜ!と興奮。おやおや。
成田も興奮してコーイチさん連打。さすが成田が唯一さん付で呼ぶ男なだけあるぜ!!

市蘭守備陣もこの勝ち越しゴールに喜び、沸く。っしゃあ!!
そしてもちろん病室も大喜び。っしゃああ!!ガッツポーズを決めるルカさんに3崎。
マイちゃんもキャーキャーと手を振って大喜びだ!!うむ、凄い元気そうですな!!

百瀬さんらしいな・・・画面には映ってなかったけど・・・逆サイドを走っていたんだね――全力で。

観客もボールの方に気を取られていて百瀬の動きに気づいていなかった様子。なので気づいていた人が解説。

そう・・・乾氏にパスを出した直後からボールがある右サイドとは逆の左サイドを――
ゴールに向かって回り込むように走っていたでござる

ああ、回り込むように走ることで大外に、気づかれずに走り込むことができたわけなんですな。
それだけの遠回りだと確かに全力で走るしかありませんわな。疲労で倒れ込むほどの全力で。
って、やはり古川も百瀬の動きに気づいていたんですな。さすがである。

乾は・・・それに気付いていたのか?という観客の問いに天城が答える。
気付いていたからあんなクロスを入れられたんだよ、と。

ゴールエリアの外・・・割と近い位置から入れたにしては強いキックのクロスだったでござろう?
ゴール前に走り込む成田氏たちの誰かが間に合えばそれで良し。

もしDFの足が先に届いたとしてもあれだけ強ぇえクロスだとオウンゴールが怖くて一発でクリアするのは難しい。
中途半端に止めたこぼれ球を押し込めればそれもまた良し。

誰も追いつけなくてファーサイド側に抜けたとしても、そこに百瀬氏が詰めてきているはずだ――という計算があったのでござろう。

なるほどねぇ。最終的に百瀬が決める形にはなったが、それ以外が決める形もありえてのクロスだったわけだ。
瞬時にそこまで考えてプレーできる乾。やはりすごい。
しかし、古川たちの横に座れた観客たちはラッキーですなぁ。テレビの解説よりずっと詳しい男たちの解説付きであるぞ。

勝ち越しゴールに沸く市蘭。それとは対照的に沈む習実。
次の1点で勝負が決まると思っていただけにダメージは大きい。

(このまま、負けるのか?)
(準決の相手が市蘭に決まった時・・・運がいいと思ったのに・・・)
(あと一つ勝てば船学戦・・・ここまで来て)
(去年サッカーを始めた奴が半分以上いるようなチームに負けるのか?)

忸怩たる思いを抱く習実の面々。
うーむ、やはり市蘭を軽んじていた部分はあったみたいですねぇ。
ギリギリとはいえかつて勝利した相手。そして比べる相手が八津野だということを考えるとそう思うのもわからなくはないが。
確かに経験の浅い連中ばかりのチームに負けるのは納得いかないってのは分かる。

あああああ!!

突然空を仰ぎ吠える松田。ど、どうした!?

正直に言うぞ!!市蘭には負ける訳にはいかないと思っていたし――負けるはずがないと思っていた!!
オレは市蘭の奴らよりはるかに多くのものを積み上げてきた!!
・・・たったそれだけのことで、市蘭より高い所にいると思い――
負けるわけにはいかない。負けるはずがないと思っていたんだ!!

でも、今は違う。オレは、あいつらに勝ちたい!!
負けるわけにはいかないんじゃない・・・勝ちたいんだ!!
船学にそう思うのと同じくらい、オレは――市蘭に勝ちたいんだ!!

熱く吠える松田。その叫びは習実の面々の心を揺さぶる。
沈みかけていた心を救い上げ、残りの6分を追いつき、逆転しようという前向きな姿勢に復活させる。

勝ちましょう!!

選手だけではなくベンチの面々まで松田の言葉に影響され、勝とうという意識になる。
それを見て深く頷く監督。うーむ、松田のリーダーシップはさすがであるなぁ。
天城はこれを見て自身についてを鑑みる。

下に降りて挑戦者の気持ちになる・・・オレたちには・・・最後までそれができなかった

長いこと強豪であり続けた故の驕りというものでありましょうか。
逆にそれを誇りとして持ち続けるのも大事なことだったかもしれないが・・・
まあ、王者ならともかくNo.2で誇りとするのも問題はあるし、挑戦者の気概は持ち続けるべきでありましたわなぁ。

さて、残り6分。勝ち越しをしたことだし、守り抜けば市蘭の勝利となる。
だがこの残り6分が――市蘭にとってとてつもなく長い6分となる

不吉な予告が入りました。
まあ、間違いなく同点を目指して猛攻が開始されるでしょうからねぇ。
万代さんはその猛攻を受け切ることができるのであろうか・・・楽しみであるが不安である。

・バーサスアース
日本の命運を賭けた5秒間の戦いが始まる。いざ開戦!!

出突した深柱はすぐに目を開く。
なんだか微妙に色っぽい目つきな気がするのは気のせいだろうか。
まあ、そんな色っぽい目も容赦なく兵真くんに切りつけられてしまうわけですが。

出突からわずか0.5秒で目玉を切り裂かれる深柱。これでマントル熱線は沈黙する。
同時進行で反対側に玲央さんがマガタマを打ち込む。着甲。そして爆震。これで2秒経過。

マントル熱線は封じたが、柱の上部が枝分かれして手のような形を作り出す
生成には5秒かかると言っていたが、既存のものの形を変化させるならもっと早い時間でできるということだろうか。
形状変化で現れた手は片手で玲央さんを、もう片方の手で兵真くんを押しつぶそうと動き出す。

ならばその手が迫り来る前に倒してしまえばいい。
玲央さんは危機にも構わずにクサナギノツルギを差し込む。
そして残りの1.45秒を用いて全力でマガタマを振るう。打ち込んだツルギ目がけて・・・!!
その結果、作戦開始から4.97秒経過の時点で深柱の髄幹が破壊される。
残りわずか0.3秒・・・しかし見事に深柱を塔解させたピラーブレイカーズ。完全勝利だ!!

深柱撃破の報告はすぐに首相官邸へともたらされる。
祈るような、いや文字通り祈っていた加賀総理。この報告に安堵していることでしょうな。

完全勝利を収めたピラーブレイカーズは拳を突き合わせる。と思いきやハルトが混じってないな。
なのでお前も来いと参加を呼びかける兵真くん。
ハルトとしては何もしていないのが心苦しい様子らしいが・・・

林「今、飛び出して能力を使おうとしたでしょう。玲央さんがあぶなかったから」
兵真「ハルトは玲央姉さんが大好きだからな。カナちゃんに言いつけちゃうぜ」
玲央「喋るソーセージのことは無視していいがこういうのはやっとけ。仲間なんだからな

実際の所、玲央さんだけじゃなく兵真くんも危険じゃなかっただろうか?
まあ、打ち込みに行って逃げる暇のない玲央さんの方が遙かに危険だったのは間違いないだろうけど。

すげぇな・・・ホント・・・この人たちすげぇよ・・・
オレもいつかは、この人たちみたいになれるんだろうか

そんな気持ちを抱きながら拳を合わせるハルト。
いやあ、しかしハルトはホント細いな。林くんと比べても腕の太さが比べ物にならないくらい細いぞ。
少し不安になる細さなので多少の訓練はやはり必要だと思われます。

ピラーブレイカーズの活躍に興奮した様子の望月一尉。作戦前に悔しがっていた姿は微塵も見受けられない。
反対に佐藤三佐。これだけ完璧に決められるともう我々の出番はないかもしれんなと考える。
まあ、それはそれで良いことでありますけどね。
新宿で少なからぬ死者を出した苦い経験もありますし、出番が回ってこないならそれに越したことはないって話だ。
ただピラーブレイカーズはとにかく数が少ないんだよね。ハルトが加わっても4人しかいない実動部隊である。
深柱の出突頻度が稀なので何とか助かっている状況。
これが同時多発だったり、前の戦闘の傷が癒えていないうちに次々出てこられると・・・困りますわな。
そんな時のことも考えて、やはり自衛隊との関係は良好に保っておきたいものである。佐藤三佐の次の出番に期待だ!!

さて、今回初使用となった新しいマガタマである十三式。
十一式よりも軽いのに威力は変わらないという。なるほど、扱いやすい方に進化しているわけですな。
林くんによると、重い十一式でシュミレートした場合は5秒を切れなかったそうな。は!?
ちなみに軽い十三式でシュミレートした結果でも5秒ギリギリという試算だったらしい。ギリギリじゃん!!
まあでも、本番ではその試算を0.3秒も上回っているわけですからねぇ。
うん、林くんの言う通り玲央さんは本番に強いって話ですわな。

こ・・・この鬼畜メガネ・・・ある意味火魅子より厄介だわ。

ハハハ。やだなぁ玲央さん。信頼ですよ信頼。無茶しても応えてくれるだろうという信頼の証ですよ。無茶振りとも言うがね。

それはさておき、深柱処理成功の報を受けて総理が会見を行う。
今頃会見かよと言われる総理だが、重要な発表ができるタイミングを狙っていたのだから仕方がない。

板橋区を中心に発令されていた溶岩噴出体警戒警報は本日19時15分をもって解除されました。
これは我々日本政府がかねてより進めておりました『溶岩噴出体対策計画』により、その脅威を除去することに成功したことを意味します。
よりわかりやすく申し上げますと――
今後我々は出現する溶岩噴出体の位置と日時を具体的に発見でき、かつそれを短時間で除去できるということです。
これにより今後溶岩噴出体による被害は最小限に留められることを国民の皆様にお約束いたします!!

ふむ。国民の不安を解消するためにハッキリ言い切った感じでありますな。
そして別のニュースでは溶岩噴出体を除去した時のVTRが流れている。もちろん玲央さんが深柱を破壊した場面だ。

彼らは日本地質災害研究機構といって自衛隊と共に被害が拡大する前に出現予測地点にかけつけ、都内の安全の維持に務めます。

総理の演説と実際に除去してみせたシーンのVTRは効果抜群。
もう東京は安全なのかもしれないというムードが一瞬にして出来上がる。
なんだかんだでちゃんとした政府発表があると安心感が違いますよね。
しかし総理、日本政府がかねてより進めていたって部分は嘘ですよね。まあ、方便って奴だろうけども。

テレビに映った兵真くんと玲央さん。特にとどめを刺した玲央さんの雄姿は広く国民に知れ渡ることとなった。
その事実に赤面する玲央さん。むう・・・可愛い。
美女が巨大なハンマーで撃退したというファンタジックなVTRはどこまでの信憑性があるのだろうか。
まあ、ファンは確実に生まれそうなVTRだとは思いますけどね。フフフ。

ともかく、今回の勝利ではっきりしたことがある。出現位置が予測できるなら計算通りの完全勝利も不可能ではないということ。
つまり人間は柱から怯えて逃げ回るだけの存在ではないということだ!!

そのように熱弁する林くん。
しかし、どこかで静かに開く深柱の目。こ、この気になる描写はなんなんだ・・・?

5秒間の戦いには完全勝利を収めた。が、本当にこれで済んだのだろうか・・・
最後の描写が怪しいこともあり、非常に不安である。
総理の安全宣言はこのタイミングでやらないと人口の流出などの問題解決にならないから仕方ない。
とはいえ、次の深柱除去にいきなり失敗した場合、安全宣言は嘘だったということで不信感が倍増しで襲い掛かることになる。
今回の戦いも重要だったが、次の戦いも重要なものとなりそうである。
せめて地面から出て来るタイプなら出突を事前に検知することができていいのだが・・・また空からという流れは勘弁だぜ!!

そういえばハルトもちらりとテレビに出ていたらしいが、カナちゃんに追及されたりするのかな?
カナちゃんもそろそろハルトの戦いに理解を示す方向に行ってくれるといいのだが・・・はてさて。

・あまねあたためる
お花見にやってきたあまねちゃんたち。
場所が見つからないので、1人で広く場所を取っていた恩田先生に声をかける。
ああ、また脳内友人と一緒に楽しんでいたのですか。脳内の友人なんだからスペースいらないでしょうに!!

場所を譲って撤退しようとした恩田先生だが、強引に誘い込まれ、同席の形となってしまう。
ふうむ、人見知りにはなかなか厳しいシチュエーションでありますな。女性ばかりだし!!だが――

そろそろ気づけよ俺。逃げた先にゃ何もねぇぞ?
人との関わりを避け続け、場数も踏めず成長せず――同じ苦痛の繰り返し。
だったら!ココでその輪廻を断ち切ってみたらどうだ?
決めた!今日の俺は・・・逃げないぞ

人知れず決心を固める先生。教職にあるものがこんなに人見知りだとは誰も思うまいて。
小学生の保くんに話しかけられただけでオタついてしまうという有様。おやおや。

保「あま姉、家だと意地悪なんですよ。いっちょもんでやってくださいね!」
恩田「お、おうよ。もむもむ!

何をどうもむというのですか?二回繰り返してはいかん!!

それはさておき、今日はいつもと違う所を見せるぜと頑張っている先生。
逐一脳内友人が褒めてくれるというのがなんともはや。相変わらず独立思考しているのかこいつらは。

恩田先生に言わせると大人を相手にしている方がムチャ振りされることもないだけ安心できるとのこと。
まあ、女子高生なんてどんだけムチャ振りしてくるかわかったものじゃないですしね。気持ちはわかる。
でも酒の席ってのはムチャ振りするやつはいくらでもいるものである。大人であってもね。そうここは酒の席・・・

ところで先生――野球拳しません?

物凄いムチャ振りが来た!!
そうか、あまねママは酔うと面倒くさいことになるタイプか。

逃げねぇんだよ、俺は!!

自分の誓いにむしろ縛られている感じのある恩田先生。野球拳の誘いにも逃げることなく立ち向かう。
その結果、勝ってしまったりする。勝っちゃったー!!
ふむ、教師が野球拳で生徒の親御さんを脱がせるという流れか・・・いろいろと大問題だな!!
コレは社交性あるなし関係なしに問題のある行為である。むしろまともな社会人ならどうにか有耶無耶にしたい流れだ!!

あまねママはジャンケンも弱い。出す前から形を作るからバレバレである。
上着の次はストッキングをするっと脱ぎ去るあまねママ。うーむ、色っぽいなオイ。
フツー小物から外していくものなのに、まるで衒いのない脱ぎ方にギャラリーも興奮。いよいよヤバイ状況だ!!
脳内友人たちもどうする?どうする?とドッキドキ。

おめぇら――ちぃと黙ってろ。これは――俺の戦いなんだ!!!

そう告げて戦いを継続する恩田先生。その結果は・・・

――というわけでお母さん。俺の負けです

服を全て脱ぎ去り、桜の木の前で仁王立ちする恩田先生。お・・・男らしい!!
いやまあ、脱いだ服で前は隠しているので大丈夫・・・大丈夫・・・?誌面的にはどうにか大丈夫だ!!
ああ、桜の木を背負っているのは後ろから見られないためなんですな。

勝負がついたということであまねちゃんが割り込み、ママを撤収させる。
ふむ。どうにか危機は乗り切ったみたいですな先生。
あまねちゃんたちも先生がワザと負けたのは分かっている様子ですし、良かった良かった。
けど恩田先生。完全に脱いだ状態でヒートテックとか関係ねーだろ。

逃げずに戦い抜いた男は1人、桜の下で祝杯をあげる。男だね〜。
それはいいが、さっさと服を着ましょう。見回りの警官が来たりしたら言い訳もできないことになるぞ!!

脳内友人という割とヤバイ設定持ちの恩田先生でしたが、今回はなかなか面白いことになってましたな。
人見知り解消の方に頑張る姿勢を見せてくれるならこれはこれでありということだろうか。
あまねママがエロかったのも大きいと思われる。大人組の活躍もなかなかよいものだ。

・サクラノ嵐
御影零からの最強の刺客。No.2のレッドブルこと赤岩元。
獣王である零も赤岩元は他とは訳が違うぞと太鼓判。飛び越えてこい。

レッドブルはその巨体が示す通りのパワーファイター。まさしく真打登場といえる暴れっぷりを見せる。
片腕で嵐を振り回して地面に叩きつけたりしている。この力・・・まさに牛・・・!!

かつて中学時代、あの御影零と最強を競い合った唯一の男・・・

ヒョーロクの話を裏付けるように回想に入る赤岩元。
零はその頃毎日のように赤岩に勝負をふっかけていた。
8回タイマンを行い、8回とも五分の結果に終わっている両者。ほほう。
いい加減うんざりなのでもう終わらせたい赤岩であるが・・・

いや・・・負けられねぇんだ。誰にも

そう答える零。ならばと岩を使って零の拳を砕く赤岩。これでもう勝負はできない。終わった・・・!!
そう思ったのだが・・・自身がゾンビのようにと称した通り、翌日零は傷ついた体のままで勝負を挑みに来る。

わりぃ。誰にも負けられねぇんだ

か・・・勝てねぇ・・・こ・・・こいつは・・・何を追いかけてんだ。

負けを認める赤岩。その日から零についていくことを誓ったらしい。
命を張ってのし上がる。そんな姿を横で見ていたいと思うようになったそうな。

こいつなのか・・・お前が暗闇の中をずっと追いかけていたものは・・・

思い返しながらの戦闘。
それゆえか、嵐の反撃にあい、マスクを砕かれる赤岩。その下から出てきたのは口の周りの傷。
どうやら割れたビール瓶で刺されたものらしい。むう、それはエグイな。

零と赤岩は同志。2人で同じ地獄を見てきたという。
自分らが組めば最強だと思っていた。事実、2人でいろんなチームを潰し、赤影コンビで名を馳せていたという。あ、赤影・・・
でも壁にぶち当たった。当時200人を越える"帝王ボス"に目をつけられたのだ。
赤影はまあ、名前の関係だしいいとして、帝王ボス・・・センスがいいのか悪いのか、かなり微妙な点だな!!
零の額のナイフの傷はこの帝王ボスとの戦でつけられたものらしい。

奴らに対抗するには魔獣を作る他なかった。結果あっちの頭に同じことして潰してやったよ。それが現実だ桜野。

数の力、数の暴力はやはり戦闘において大きい。
絶対に負けられないと称するのであれば、その数の力を取り入れることもやむなしという話であろうか。
非常にわかる話であるが、そんな話も何が地獄じゃと笑い飛ばす嵐。

お前ら暗いんじゃ。ワシなら笑い飛ばして勝つまで1人でやるけどな

まあ、そうでしょうね。現に今1人で戦っているわけですし。間違いない。

おもしれぇ!!と掴みかかる赤岩。奥襟を取って投げようとしているが、柔道の心得でもあるのか?
しかし、地面が凹むほどにどっしりと構えた嵐を引っこ抜くことは出来なかった様子。
逆にバックを取られたので・・・持ち上げられてバックドロップに移行されてしまう。この巨体が持ち上がるか・・・!!

元・・・オレのツレによ、とんでもねえ奴がいてよ。なんもかんも人間離れしてんだわ。
桜野嵐って言ってよ・・・オレのスーパースターだ

そのように語る零。うーむ、やはり未だにその思いでいるのですな。
子供の頃の誓いを胸に戦い続け、結果として魔獣を作るに至った。
その力は力として憧れの存在である嵐にぶつけようとする。ふむ、理解できる流れではあるか。
なんにしてもNo.2が倒れたので残るはトップの零のみである。いよいよ最後の戦いでありますな・・・

しかし、嵐が入院するほどの怪我をしたのもやはり多人数が相手だった時だったし、やはり数の暴力は強いってことですよね。
と思ったが、それよりもノンストップで車に轢かれてたんだったっけか。
つまり嵐に勝つつもりなら車で何回も轢き倒すぐらいしないといけないわけか・・・!!
つるはし振るって倒すのとどっちがましかって話になりそうなのが厄いぜ。

・実は私は
今日も葉子さんを追いかけるみかん。
いつの間にか関西弁という事実に気づかれてしまっているんですな。
割と大きな事実だとは思うのだが、弱いかー。
だからといって本当の事実の方は秘密の度合いが強すぎるからなぁ。
実はアホの子でしたぐらいの真実ぐあいがいい感じではないかね?読者はもうとっくに知っている話だけども!!

葉子さんを追いかけて走るみかん。そして守ろうと走る朝陽。
廊下に岡がバナナを撒けば、見事に2人揃ってすっころぶ。まさか二人とも踏むとは・・・芸人魂が燃えてしまったのか!?
バケツかぶってる朝陽はさておき、窓の外まで投げ出されて気に引っかかってるみかんの勢いは色々とおかしい。
でもバナナって結構滑りますよね。漫画じゃあるまいしと思ったら意外と滑って驚く。

葉子さんが秘密を抱えていることに気づいている様子のみかん。
まあ、みかんも基本アホの子なので簡単に真実には近づけないと思いますけどね。
しかし秘密か・・・みかんって何か秘密あんのかな?

突然気になった様子の朝陽。ふうむ、みかんの秘密ねぇ・・・
というわけで、今日は朱美みかんメイン回でございます。ふむ、これまでより少し可愛い感じで描かれているのはそういうわけか。

最近、実は吸血鬼とか、実は宇宙人とか続いたからなぁ。まさか、みかんも・・・なんてことねぇか。

くっくっく・・・あたしに秘密・・・?残念だったわねぇ!!
あたしは外道クイーン朱美みかん!!そのあたしがそんな弱み持つワケないじゃないの!!
幼馴染のくせにそんなこともわからないの!?アナザル朝陽!!

常に攻め!常に加害者をモットーとしているみかん。いやだからって秘密がないとは限らないと思うんですけどね。
逆に秘密があるからこそ攻める側に回るって人もいるでしょうし。
しかし、そういう点とは別の所でのつっこみがさくらさんから入る。

え?いや別に、実は朱美さん、そんなに外道でもなくない?

さくらさんの何気ない言葉に時が止まる。そしてみんなでよってたかってその意見は否定される。なんなの!?このかつてない一体感!!
なんせフォローしたはずのみかんに一番否定されちゃうぐらいだしなぁ。侮辱する気っ!?とか言われましても。

ところでさくらさんは桜田だからさくらなんですな。桜田さくらなのかもしれないけど。
というか、朝陽の友人は岡田、嶋田、桜田と揃っているのか。
なるほど全員最後まで呼ぶと紛らわしくなるから省略形で呼ぶようにしてるとかそういう話なわけですな!!
それはいいが、柱の紹介が3人まとめて【あいつら】で済まされているのが酷い。

まあ、それはさておき。みかんはさくらさんのフォローに激しく憤る。
今まで一体何人が校内新聞に写真載せるって脅されてきたことか。
朝陽もこないだ葉子さんとの下校中の写真を載せると言われたばかりである。

そっ。それよそれ。わざわざ許可もらいに来てたんでしょ?ちゃんと。

なるほど。そういう受け取り方もできますかな。
まあ、載せるよりも派手なリアクションが期待できるからやっているようには見えましたけども。

それにっ・・・甘いわねぇ桜田っ!!
許可なんてくだらないものなく載せたことなんていくらでもあるわよ!!
そして人々はあたしを誉め称えるのよ。外道クイーンと!!

そのように誇らしげにするみかんだが、そういう許可なしの場合はネタレベルの捏造100%の記事しかなかったりする。
ほほう・・・それは何というか意外な話でありますな・・・
これは意外とさくらさんの言っていることは当たっているのかもしれないぞ・・・
岡もさくらさんの意見に同調しだす。しかし、それでもこの男はみかんの――外道様の味方であった。し、嶋?

この外道様はなぁ・・・!!
距離を測りかねてる初々しい男女にはその恋心を公表して気まずくし、熱々のバカップルには浮気を捏造して別れさせる・・・
そんな全てのモテねぇヤツの味方なんだよ!!そんな外道なんだ!!

いやそんな熱く語られましても。
大体モテないからって人の不幸まで祈ろうとは思わないですし。リア充は爆発しとけとは思うけど。

みかんの新聞のファンだったりする嶋。そのみかんには1人だけ名前を忘れられている様子であるが。嶋・・・

あ、そういやその・・・毎回毎回、「この新聞はフィクションです」って書かなくても・・・

さすがに新聞のファンだけありよく読んでいるな嶋。
でも望みの外道支持の話でなかったのでみかんの不況を買う嶋。何をしているのやら。
ちなみにフィクションという文言がないと学校側から発行の許可が下りないので仕方なくやっているらしい。
へぇー。許可とか取ってるんだ。わざわざ。うーんこいつはやはり・・・そういうことなんですかね・・・外道(笑)。ププッ。

思わず笑いものにしてしまう岡。
その結果、ホースで吊り下げられることとなってしまう。
しかも縛ったホースの垂らす箇所を調節して蛇口をひねれば見事な小便小僧ができあがるという。む・・・むごい・・・!!
ってさりげなく殴り倒されていた嶋までついでに吊るされている!!

というような光景を見せられても、そんなに外道ぶらなくてもいいじゃないと言ってのけるさくらさん。
うーむ、見た目に通りに大人な人ですなぁ。
実の所みかんの行動は迷惑行為ばかりというわけでもない。
みかんが新聞の購読率を上げたおかげで新聞部は廃部にならずにすんだという話もある。
「あの人の行動はいつもどうかと思いますが、その一点だけは本当に皆、感謝してるんです」と新聞部の部員たち。
ふうむ、あのメガネ軍団もそういう気持ちを持っていたんですなぁ・・・モブメガネの集団なのに・・・

てな話をしていたらさくらさんまで吊るされてしまいました。む、むごい・・・

いや、でもみかん。確かにそんな外道ぶらなくても・・・
おまえんち家族多くて家計苦しいから校内新聞一部100円で・・・
あ、いや。俺が言いたいのはそうじゃなくて・・・なんでそんなに、外道にこだわるんだよって・・・

まあ、進んで外道と呼ばれたがる心境なんて普通はわからない。わかるはずもない。

・・・そっか。ならいいのよ。バカ朝陽。

おや、なんだかいつもと違う感じの笑顔でありますね。
ふむ・・・これはやはり・・・朝陽か?こだわる理由って

吊るされた状態でマジトーンの岡。小便小僧状態ではまるで締まりませんなぁ。写真録っちゃえ。カシャッ。酷い。

・・・まぁ否定しないわよ。
あたしはねぇ、今の朝陽との関係が気に入ってんの
友達でもなけりゃましてや恋人でもない。いわゆるただの幼馴染で、あたしが加害者、朝陽が被害者!!そのバランスがいいわけ。
・・・だってさ、いくら朝陽がバカでもこんな最っ低なヤツなら・・・女として見るワケないし・・・
ただの幼馴染でいられそう!!・・・とか思わない?

眼鏡を外しそのように語るみかん。おや・・・やけに可愛いぞ・・・!?
結構人間関係に臆病な子だったりするのだろうか?
まあ、あれだけ酷い目に合わせているのに変わらず幼馴染の間柄でいる朝陽との関係は良いものには思えますけどね。
ということはだ、みかんが外道であり続けるのは朝陽との関係を維持する為だったというわけなんですな。

いやそれはほら。人の嫌がることするのって、めちゃくちゃ楽しくない?

あぁうん。実益も兼ねていたわけなんですね。しっかり外道だわあんた!!

なかなか意外なみかんの素顔が垣間見えた回ではありましたな。
健気というか意固地というか。そういう微妙な関係が楽しいというのも分かる話ではありますがねぇ。
あまり深い中にはならない感じの距離感が楽しい。青春しているって感じはしますなぁ。

みかん「あー朝陽。こないだあんたのベッドの下で見つけたエロ本、白神さんとあんたの母さんどっちに渡せばいい?
岡「・・・鬼だ」
嶋「・・・悪魔だ」
さくら「・・・いや」
朝陽「やっぱ外道だっ!!

慄く男たち。みかんは幼馴染とはいえ、朝陽の部屋に普通に出入りしているのか・・・!?
いや、葉子さんの部屋にだって乗り込んで行っていたし、不法侵入ぐらいはお手の物か!!
あ、エロ本は葉子さんに見せるのがいいと思います。むしろ見せてみて欲しい!!その反応を楽しみたい!!是非、是非に!!

それにしても外道って人の道を外れた者のことを言うんですよね。つまり人外・・・!!
朝陽の人外スキーという特性から考えると外道に拘るのはあまりよくないのではなかろうか?
まあそれでこそヒロインの1人ということになるのかもしれないが・・・
叱られ体質という朝陽の性質面からしても、かなり似合いの存在なのかもしれないなぁ。実は。

・シュガーレス
念願のシャケとのタイマン。
しかし楽しませることすらできずに沈みそうになっている岳。むう、これは思いもよらぬ展開・・・

・・・ふざけんなよシャケ。やっと屋上まで来たってのに、たった1発で終わらせてたまるか・・・
そんな退屈そうなツラで見下ろしやがって・・・

まだだ・・・負けねえ限り、負けじゃねえ!!

扉に手をつきながらではあるがどうにか立ち上がる岳。
まあ、この男の場合気絶にまでいかなければどれだけ瀕死であろうと起き上がろうとするだろうからなぁ。

いつものように劣勢に追い込まれながらも意地で戦い続ける岳。
しかしその拳を2度3度と当ててもシャケの表情は変わらず退屈そう。

まだ・・・そんなツラで!!

叫びながら殴るが、シャケの反撃を一度もらえば吹き飛ばされてまたもや扉に叩き付けられて沈むこととなる。
うーむ、ここまでの差があるとは・・・マリモとしても思ってはみなかったのか、扉越しに焦りの表情。

まだ・・・まだだ・・・俺はまだ負けを認めねえ・・・負けを認めねえ限り・・・

そう吠える岳ではあるが、シャケの方は咥えていたタバコを灰皿に捨てようとしている。むう、終いなのか・・・?
と思ったら新しいタバコを咥えだしました。うむ、まだ猶予はあるみたいですな!!
それを受けてというわけでもないが、扉越しにマリモの激励。
ドンドンと扉を叩き喝を入れようとしている。便所じゃねーんだから何度も叩くなよ。

何考えてたのか忘れちまったじゃねえかよ・・・

ふむ。それはむしろいい傾向じゃないですかね?考えて戦うなんてガラじゃありますまいに。
考えるのはどうやって戦うかとか、負けないためにはどうするかとか、そんなことではない。

そうだ俺は・・・コイツをブッとばしに来たんだ。負けないためじゃねえ。勝つために来たんだ・・・
それなのに・・・クソッタレ、気に入らねえぜ。
負けねえ限り負けじゃねえなんて言葉に甘えて心を停めやがって・・・気に入らねー俺だ!!

後ろ向きな気持ちを抱いた自身を戒めるかのごとく、屋上に頭を何度も打ちつける岳。えらい音を響かせておる。

勝たない限り勝ちじゃねえ・・・!!
立て。立て。何度でも。何度だって。俺をふりしぼって、シャケに咬みつくんだ!!

四つん這いの体勢から吠えて立ち上がろうとする岳。それを見たシャケはひと言こう漏らす。

本当に・・・犬だな。椎葉岳

笑顔で。ようやく見せる笑顔でそのように述べるシャケ。おっと、岳の心境の変化が見えたのかいい反応ですな。
これに気を良くしたのか岳もしてやったりの笑顔を見せる。やっと笑いやがったな・・・

笑顔の2人が笑顔のままに殴り合いを始める。ようやく戦いは本格的な状態になったという感じのようですな!!

しかし、今回の岳のセリフはなかなか考えさせられますな。勝たない限り勝ちじゃない。
負けない限り負けじゃないは分からなくもない言葉だが、やはり少し後ろ向きな部分がある勝利への渇望が足りていない。
負けを嫌がる気持ちではなく、勝つために立ち上がり拳を振るう気持ち。それが大事なんでしょうな。
岳はいつだってそういう気持ちで立ち上がって勝利を掴んできたわけなのですから。

というわけで・・・最終回まであと2話となりました!!
むう・・・ついにカウントダウンが始まってしまったか。
まあ、話としては主人公と当初から設定されたラスボスとの決戦という流れなのだから終わるのは自然な話である。
大団円を迎えるといってもいいだろう。いやでも、岳がシャケに勝てるとはやはり考えにくいのであるが・・・?
ともかく、どのような完結を迎えるのか、楽しみにしながら読んでいきたいと思います。

・あのころのお姉ちゃんはもういない?
結局真琴ちゃんは学校帰りにコンビニでバイトであるか。けなげであるな。
早苗さんも一応ゴハンを作ったりはしているし、働いていないといえなくもないのではなかろうか!!
そこを指摘したら、じゃあ家事も止めないとと言い出しそうで怖い。

次世代の露出狂。うーむ、これは安全だな。標的の前に行くまでに捕まる可能性が低い。
そして油断させることもできるし、疑似的に触らせることもできる。本当にありそうで怖い。

これに比べたら私の行為なんぞ下衆な犯罪行為・・・!

比べなくても下衆な犯罪行為やっちゅーねん。下衆めが!!

・ココロハチマキ
別チャン創刊記念まんが賞出身の新人、川端浩典先生の読み切りが掲載。
人生で1度も負けたことのなかった男が初の敗北を味わってどうなるかを描いております。

無敗のヒロシと呼ばれる主人公。
しかし今回は乗り込んだ場所が悪かった。都立秋多高等学校!!
秋田の名を冠する高校が相手では敗北を喫しても仕方がありませんやね。

ヒロシが通っているのは都立霞高校。略してカス高。わかりやすい呼び名だな。
そのNo.1がヒロシであり、毎日のようにケンカしている相手がNo.2のサトルである。
サトルはヒロシにリベンジに行かないのかと問うが、いつまでもケンカしてる訳にもいかねーだろとの返事。
ふむ、初めての敗北で心が折れていますのかね。
サトルの言う通り、ケンカから勉強に逃げているようにしか見えない。
というか逃げた先が悪いな。勉強もそんなに甘い世界じゃねーぞ!!

それはともかく、サトルはヒロシにケンカを売る。小6の頃から使っているというケンカ上等と書かれたハチマキをしめて。
コレをつけると気合が入るらしい。ふうむ、それはいいけどたまには洗いなさいな。
しかし何故サトルは何度もヒロシにケンカを売るのか。その答えは決まっている。

不良少年はダレよりも1番強くいてェんだ!!この高校のNo.2の俺ァあとはテメエさえ倒しゃァ、ココの頂点だからな!

ふむ。健全な話でありますな。何はともあれ頂点を目指そうという気概は良し。
しかし、今回はどうもそれだけではない様子。

何が気にくわねェって、オレより強ェテメェがオレよりダセェってことだよ!!逃げてばかりでよ!!

それが気にくわない、悔しいんでしょうな。分かる気はする。
負けてやる気を失っているヒロシを挑発し、殴り掛かるサトル。くやしくねェのかよと吠えながら。
それに対し、ようやく本音を見せるヒロシ。そりゃあ悔しくないわけないですわな。
それが聞けたのならば、サトルが言う事はひとつである。よく聞けい!!

時間はもどすことなんてできねェだろうが!!だから誰でも後悔はするし、何かに負ける時だってそりゃアあんだヨ。
ただよォ。男に生まれたなら、どんなバカだろうと!!どんな天才でも、どんな不良でもだろうと!!
どうしても!「逃げる」とか「あきらめる」って、やっぱりダセーんだよ!!
オレは!かっこいい状態のテメェをぶっとばしてェんだ!!

そのように吠えるサトル。ふむ、それがサトルの本音であるか。
ならばヒロシもそれに応えておかねばなりますまい。
サトルのクセーハチマキを締めて秋多高校へのリベンジに乗り出すヒロシ。うむ、どうにか吹っ切れることができたみたいですな。
まあ、それでもやはり秋多の壁は厚いらしく、今回も返り討ちにあったみたいでありますが。

ま、何にしても逃げたりするよりは泥臭くても挑み続ける姿の方がカッコよくありますわな。若い内はどんどん行ったれ!!

という感じでココロハチマキでありました。
男臭い友情の話というのは悪くないですな。絵柄に関してはもっと磨いていただきたいところでありますが。
あと、決め台詞の言い回しをしっかりして頂きたいと思いました。
繋げて読むとやはり違和感のある文章になっている。勢いのある場面だからなんとかなっているが、思い起こすには枷になりそうです。
スッキリした感じの終わり方は良かったのではないかと思われます。読後感は地味に重要ですやね。

・魔法少女ミルキー☆モウ
なれるか夢のAカップ!!地球の牛と自分の乳をかけた戦いはついに最終局面へ!!
うむ、目指す場所はまだまだ遠いけど、集中連載ではAカップが区切りとなるか。

ミルク・ア・ニャウ!ミルク・ア・ニャウ!

ミルキー☆モウの真似をしてお姉にゃんに技をしかけるタマちゃん。
そのグローブではろくに摘まむこともできませんわなぁ。
しかしお姉にゃんは相変わらず部屋着の方が露出が少ないという。

さて、みるくちゃんは次勝ったらAカップと浮かれまくりな状況。
特訓によるパワーアップも早く試したい様子。物騒べこね。
しかし今回のニャンニャ星人はいつもとは違う。ちゃんとした作戦をひっさげて来ていた!!厚着もちゃんとした作戦だったけど。

宇宙船の口から飛び出したロープがミルキー☆モウの全身を縛り上げる。
必殺技はミルク・ア・カウのみ。となれば・・・手足を塞がれれば当然必殺技は出せニャイ!!
うーむ。まさしくその通り過ぎる指摘である。

しかし今回はAカップになるか負けて再びぺったんこになるかの瀬戸際。みるくちゃんの気迫が違う。
絶対に諦めないという意思が新たな技をこの場で生み出させる。

ミルク・・・ア・・・カウ!

カウというか、ミルク・ア・がぶっ。でありますな。ようするに目の前のTKBに噛みついたのだ!!
なるほど。手も足もでないなら口を使うしかないという話でありますな。
しかしこれは視覚的に見ても指で摘まむより痛そうな光景だ!!
でもタマちゃんの表情だけ見ると指のときよりいい感じに見えなくもないのが不思議である。
ところでまったくもって今更な話だが、首の鈴はどうやって固定しているんだろうか。うむ、実に今更な疑問ですが。

タマちゃんのTKBを救うことを取引にし、ロープから解放されるミルキー☆モウ。
さすがのお姉にゃんも歯はムリでしたか。いやでも噛み方によればそれはそれで・・・ガリガリ噛んでるようじゃムリか。

最後に私を倒してみろー!!

何故かそんなことを言いだすお姉にゃん。何故かも何もないか。
うーむ、最後まで欲望に忠実な子でありましたなぁ。パワーアップした指の力も気に入っていただけたようで何よりです。

というわけで、ついにAカップに到達したみるくちゃん。
これで念願のブラジャーデビューでありますね。
しかしニャンニャ星人が去ってしまったとなると、今後胸を大きくする機会はあるのだろうか。
ニャンニャ星人が噂を流して強敵が来る流れならば確かに機会はあるだろうが・・・負ける機会も同時にできそうである。
宇宙は広いのだし、ニャンニャ星人より弱いのも強いのもいるでしょうからなあ・・・
でもこの漫画だとろくでもない宇宙人しかこないんじゃないかという気がしてならない。地球は安泰だ!!

というわけで、魔法少女ミルキー☆モウでありました。
久しぶりの八谷美幸先生でありましたが、やはり美幸先生だなぁと感心する内容でありました。
敵はニャンニャ星人のみ、守るのは牛のみ、必殺技は1つのみと絞りまくった構成。ハッ!乳搾りが技なだけに絞ったと!?
連載ともなればもう少し色々と発展していったかもしれないが・・・まあ、集中連載なのでこれでいいですわな!!
みるくちゃんが無事巨乳に・・・なれなくても個人的にはまったく構わんが、本人的には嫌でしょうから頑張ってもらいましょう。
てなわけで、八谷美幸先生の次回作に期待であります!!さらなるおバカを!!

・木曜日のフルット
頼子の絵がさすがに怖すぎる・・・!!子供に何を植え付けようとしているのだ。

鯨井先輩は美人であるが、さすがにこの髪型はちょっと・・・
意図は詳細に伝えないといけませんわなあ。まあ、思った通りの髪型に何てなかなかならないものだけど

・総合感想
シュガーレスがついに完結間近。
集中連載の作品もいくつかありますし、これは近い内に新連載攻勢が来る流れか!?

さて、次号はドカベンがドリームトーナメント編に入ってから1周年記念の巻頭カラーである。
そうか・・・まだ1試合目の最中なのにもう1周年なのか・・・!!
そしてブラック・ジャック誕生からは40周年。アニバーサリーな企画が始動。
前に募集をかけていた医療体験を漫画化するという企画がようやく動き出しました。
6つの実話を6人の漫画家たちが作品化。その1弾は石坂啓先生。6人の描きわけるブラック・ジャックか。楽しみでありますな。



2013年 16号


・毎度!浦安鉄筋家族
相変わらず浦安の接着剤の効果は凄まじい。

順子さんなら普通に殴り掛かってきた男を返り討ちにできたと思われる。
しかし、こっちの展開の方が丸く収まっている感じがしてよいですな。
大鉄も男を上げたかのように見えますし。誤解だけども。

・真・餓狼伝
"投げ――"
講道館柔道が他の柔術諸派と比べ抜きん出ていたのは――"投げ"である
柔道を考案するにあたり、古流柔術からレスリングに至るまであらゆる技を研究した嘉納は言う。
「相手を極めるには先ず投げが必要。投げられざれば負けることなし」

その強力な投げを身につけている前田光世。
だからこそ丹波文吉に対し、柔を比べあおうと声をかけた。
しかし、丹波が放ったのは拳による一撃。当て身!?いや・・・これは・・・!!

距離を開けて体勢を整える前田光世。それに対し、自ら飛びかかる丹波。
左の突き。右の突き。そして弧を描く右の拳。

当たんねー!当たんねー!また!?
クゥ〜〜〜当たんね〜〜〜なら・・・これ――・・・もかわす!?

拳の連撃を見事に回避する前田光世。
ならばと放ったのは蹴り。意表をついての一撃と思われたが、これも見事にかわされてしまう。
だが見事にかわしてはいるものの、さすがに驚愕をかくせない前田光世。
逆に丹波はかわされているわりには嬉しそうな表情である。

本来当て身とは組むために打ち、組んでから突く。すなわち柔のための技術である
しかし丹波文吉が放つ一発一発は相手を沈めるためのものであった。

投げに繋げるための打撃ではなく、それだけで相手を倒そうというもの。
だから足関節を蹴り壊すような危険な蹴りも平気で放つ。
さらに狙うは内股・・・いや、股間だ!!
だがこの蹴りは前田光世に受け止められる。裾を掴まれた!?投げられる!!
と思う間もなく投げられる丹波。しかし、三寸返りでしっかり足から着地する。むう・・・柔道家殺しめ。

コイツ・・・当て身から足関節・・・さらには・・・釣鐘(金的)まで狙ってきやがった・・・

容赦のない攻めを見せる丹波。しかしそれらを凌ぎきる前田光世も凄い。丹波もすげーよと褒め上げている。

講道館にはこーゆーの、ねーって聞いてたけど。

確かに講道館の技の教えにはない。
柔道が基本となっている講道館であるし、当て身はさておき、倒すための突きや蹴りは基本教えてはいないんでしょうな。

だが――講道館には――いろんなコトを教えてくれる「人」はいる!!

なるほど。講道館として打撃は教わっていなくとも、中での修練で身に着けるものはあるという話ですな。
強くなるのであれば打撃対策も当然重要となる。となれば、自らそれを身に着ける部分だって出て来る。
それを示すかのように、前田光世の掌打が丹波の顎を捉える。スパーン!!
見事にカシャッと外れた丹波の顎。投げが効かないなら打撃で弱らせればいいという話になりそうですな。
講道館に打撃はないと油断したな丹波!!

しかし、最後の打撃時に2人の肉体が露わになるイメージ図があるが、丹波思ったよりも細いな・・・!!
こりゃ単純に打ち合ったんじゃ厳しいんじゃなかろうか。
だからこそ躊躇なく急所を狙っていったのであろうが・・・
むしろ丹波こそ投げや関節を積極的に狙っていかないといけない気もする。が、簡単に投げれる相手なはずもないか・・・ふーむ。
優勢だったように見えて一気に劣勢に追い込まれた感じの丹波文吉でありました。さてはてどうなるのか。

・侵略!イカ娘
スカート状態で逆立ちだと!?と思ったら触手でしばるので大丈夫という話。
なるほど、これはたけるもなんかズルイ!と言っちゃいますわな。いや、そういう話ではないか・・・?

逆さま視点のコマが続くとなんだか気持ちが悪くなってきますな。
早苗はそのまま足や腰に抱き付けばよかったんじゃないですかねぇ。
触手が他のことで使われている分、楽に抱き付けたでしょうに!!

せっかくなのでイカ娘の首筋とかをじっくり見ておきたかったが、そういうコマが余りなくて残念であった。

・弱虫ペダル
やってきた期待の新人は杉元・弟。
現在は東中の3年。学年で一番でかくよく食べる。素直でいい奴とのこと。
見た目の印象を外さない奴だな。杉元に似てるかどうかというのは・・・まあ、さておき。

運動部で初めてできる後輩に別の意味で期待していたのは坂道。
可愛い後輩を教える先輩の図とか、誰もが想像することですよね。わかるわかる。
ちょっとイメージ違ったな・・・とか言ってはいけない。

杉元定時。その巨体に見合った怪力は凄まじい。
駐輪場の重たいママチャリを事もなげに片腕で一台ずつ持ち上げ、鉄アレイのごとく上下する
バカめ!!実際にやろうとすると前輪が左右に動いて痛いことになるぞ!!とまるで経験者のように語ってみる。
まあ、何にしても凄い怪力であるのは間違いないですな。
コンクリートローラーも凄い速度で引いてみたりするぜ!!

自転車とはあまり関係ないが、とにかく力は凄い。そして声がデカイ。坂道としては苦手そうな後輩に思える。
しかし、せっかく後輩になるかもしれない子が来たのだし、あたたかく迎えてあげないと思い直す坂道。せんぱいとして!!

だが、その心配は杞憂に終わりそうである。
定時くんは坂道に近づき、小野田さんですか!?と自分から声をかけてくる。初めての"さん"づけに喜ぶ坂道。ハハハ。

お兄ちゃんからいろいろ聞いてボク、小野田さんの大ファンなんです

ほほう。杉元は家でそんな話をしておりますのか。
自己顕示欲の強い面倒くさい子だけど、誰かを悪く言う子ではないからなぁ。
その代わり誰かの成果に後乗りをする子ではあるのでやはり面倒くさい。

小野田さん、小さいですね!!想像してたよりうんと小さい。なのに強い。カッコイイです!!

面と向かって褒められて赤面する坂道。
どんな姿形であろうと、慕ってくれる後輩と言うのは可愛いものでありますわな。

ボク、もし総北受かって自転車部入れてもらったら、小野田さんみたいな意外性のある選手になりたいです

そう語る定時くん。意外性か・・・難しいことを言ってくれる子であるな。
頑張ろうとするなら、その巨体で坂を駆け上がるとかそういう方面でないと意外性は薄いと思うのだが。
いっそ、自転車を抱えて走ってみせてはどうだろう。意外にそっちの方が速いとか。さすがにないわな。

さて、さっそく練習に行きましょうと声をかける杉元。今日は峰ヶ山コースである。
王者の練習に参加できるぞ、よかったなと弟に言う杉元であったが・・・

オレはそれは反対ですよ

ジャージを着ながら今泉君登場。おや、なんだか厳しい表情ですな。
今泉君は部室から3本ローラーを持ってきて、これに乗れと設置する。

おまえを試す。オレたちは1日1日を惜しんで練習してる。遊びでやってるわけじゃない。
もしこれに乗れない程度なら、練習には参加させない。

ふうむ。やはり厳しいですな今泉君。
まあ、3年生が抜けた穴の大きさを実感して余裕がなくなっている時期ですしね。
間の悪い時に来てしまったということであろうか。

ともかく、定時くんは言われた通りに3本ローラーに挑戦する。乗る自転車は兄と同じコルナゴ。
それはさておき、ジャージのロゴのSUGIMOTOが気になる。特注?自己顕示欲が強いのは兄譲りなのか!?

チャンスは一度だ。失敗したらすぐ帰れ。

さらに厳しい注文をする今泉君。これはキツイ。そもそも杉元は今3本ローラー乗れているのか?

たった一度のチャンスをものにできるか――ロードレースにおいてそれは重要なポイントだ。小野田はそれをやってみせた。

確かに坂道は一発で成功させた。同じそれを期待するというのか・・・!?
意外に今泉君は誰よりも新人に対する期待が大きいのかもしれない。
練習にいい変化をもたらしてくれる存在を欲しがっているように思える。

実は一度も3本ローラーに乗ったことのない定時くん。
しかし、今泉君が貸した一度という言葉で集中力が増したのか、見事に乗りこなして見せたりする。ほほう。

というわけで、主将である手嶋さんは1回くらい様子見てやってもいいんじゃないかと今泉君を説得。
今泉君もそれを認め、ようやく定時くんも練習に参加できるようになりました。
ところで定時くんの自転車の実力の方はどうなのかね?

ええ。大丈夫です。何せ――ボクが手取り足取りロードのイロハをたたきこみましたから

え!?
なるほど・・・その結果がこれか。まるでレギュラー陣についていけない定時くんでありました。
というか、杉元と同じ速度ではなんともはや。パワーはどうみても兄よりあるのになんでまた。
ああ、なるほどフォームか。効率の悪いフォームなので力がうまく自転車に伝えられていないんですな。

ローラーに乗る才能はあっても自転車はダメだったなとため息をつく今泉君。
坂道はひょっとしたら得意分野は登りかもとフォローする。
のだが、やはりそんなことはありませんでした。登りも杉元と同じフォームで同じ速度。んぎーっ。

スポーツの世界じゃ同じ競技で兄貴より弟の方が優れてるなんてよくあることだが――
兄貴ってお手本がいて小さいころから同じメニューやってるから。今回は違う例だな。

なるほど。つまり参考にするお手本が悪かったから引きずられたという話であるか・・・なんか酷い話だ!!

とはいえ、人のいい坂道。せっかくできそうな後輩に気を使わないはずもない。
苦戦している定時くんの横について登る時の走り方を指示する。
しかし坂道も今まで人に走り方を教えたことがあるわけでもないし、口ではうまく教えられない様子。おやおや。

ムダだな。あいつに何か仮に能力があるとしても、兄貴とシンクロする能力ですよ

今泉君の言う通り、定時くんのシンクロ能力は凄まじい。
シューズの履き方、自転車の乗り方、ヘルメットの被り方、声掛けまで兄と一緒だという。何だそりゃ!!
これはこれで意外性があると言えなくはないな。
しかし、ここで手嶋さん。ある可能性に思い当たる。

仮に・・・それが本当に能力だとしたら・・・兄貴じゃなくても・・・?

ハハハ。そんなまさか。
ではなんですか手嶋さん。横に並んだ坂道とシンクロしたら坂を凄い勢いで駆け上がるとでも?
うん。ありそうだな

よもやのシンクロ能力者の登場。これは・・・練習には色々と使えそうですね!!
体格的に苦手そうな登りで坂道並の走りができるとしたら、平地ではどれだけの速度が出せるのか・・・楽しみな話である。
平地と言えば鳴子はどうしたんだ?登りの練習を嫌って別のコースに行っているんだろうか。
それよりも気になるのは他の2年生や1年生はどこに行ったんだろうかということ。辞めたのか・・・?

杉元のフォームが悪く、それとシンクロしちゃうのが問題という定時くん。
なるほど。3本ローラーの時はお手本がいないから上手く行っていたわけなんですね。
プレーン状態の定時くんの走りは素直な効率のいい走り方なのかもしれない。
しかし・・・1年近く自転車部に在籍しているのにフォームを矯正されない杉元とは一体!?
巻島さんが矯正されるのを嫌がったエピソードがあったので、杉元にも自由にさせちゃったとかそういう話だろうか。
ならば、杉元もフォームを矯正すれば伸びる可能性が・・・可能性だけはあるかもね。うん。

・囚人リク
田中二郎の遺した日記には"あの場所"の画像が存在した事実が記されていた。
果たしてあの麻薬精製現場の画像は一体誰が撮影したものなのか。さすがに鬼道院も気にかかる様子。

あの場所の存在が革命党にはバレていないとはいえ・・・不安の芽は摘み取るか

何かやたらと渋い顔をしている鬼道院。
まあ、不安要素が出てきたら気に入らない感じになるのも仕方がないか。

というわけで、鬼道院の部下である女性は画像データを求めて田中二郎の家族のもとへと向かう。
二郎の奥さんと一人息子はスラムで2人仲良く日々を送っている。
どうやら息子さんには父親が死亡したことは知らせれずにいるみたいですな・・・

そんな家族のところに踏み込む鬼道院の部下たち。求めるのはマイクロチップ。

「大切な人たちと共に保管しておこう」そう書いてあった。あんたの死んだ夫、田中二郎が遺した日記にね。

思わぬタイミングで息子に父親の死を知られてしまった。うーむ、いつまでも隠せておけることではないとはいえなぁ・・・
子供の前よ!!と憤る母親だが、その子供を含めて刃物で脅しつけられる。
鬼道院の部下はマイクロチップはどこ?と尋ねるが二郎の奥さんは何も知らないと答える。
その表情を見るかぎり本当に何も知らない様子。
子供まで狙われているのだし、さすがにウソをつける状況とは思えませんわな。
というわけで、部下は鬼道院に連絡を取る。本当に何も知らないようですがいかがいたしましょう、と。

消せ。失火に見せかけてな。

その指示に従い、二郎の家を燃やして立ち去る鬼道院部下。
うーむ・・・そういう奴だと知ってはいたが・・・冷静に消せと言ってのける場面に慄いた。
しかし、田中一郎への足かせでもあった家族をここで消してしまったもよかったのだろうか・・・?

その田中一郎。刑務所にて台車の車輪が破損したりしている。イヤな予感を受け取ったという感じでしょうか。

さて、脱獄のためのトンネル掘りを行っているリクとレノマさん。
その手を一度止めて、聞きたいことがあるというリク。
その内容は、壁の外に出た後はどうしようかというもの。まだ先の話だけど、考えれる部分は考えておきたいですわな。

船か飛行機。どちらかを奪い、この島を離脱する

ほう。まあ、この極楽島という孤島を抜け出すにはそういう方法しかないでしょうな。
脱獄なんて即座に発覚するだろうし、呑気に密航して発進待ちをするわけにもいかない。
とはいえ、海も空も即座に閉鎖されることに変わりはない。簡単に抜け出せるかどうか・・・

だから今最適な方法を神木たちに探らせている。

なるほど。刑務所の外で島の中の話だし、現地にいる神木さんたちの方がルートを考えるのに適してますわな。
しかし炊場の森田さんは入院中だし、シャバとは連絡が取れないのではないかね?

忘れたか?田中がケータイを持ってる

おっと、それもまだ生かすつもりでありましたか。
まあ、炊場の一件で物の持ち込みも随分制限されたし、そういう連絡手段がないと厳しいですわな。

脱獄できるのは当分先の話だ。焦ることはない。
今は俺たちにできることを、確実に進めていくだけだ。

その通りでありますな。というわけで、いよいよトンネル作戦は佳境。
見取り図から察するに、ようやく排水管のコンクリートに到達しようとしている。

リク「なんか、こうも順調なのが不思議だな」
レノマ「俺たちもちっとは失敗から学んだってことだ

まあ、炊場での失敗は手痛い経験でしたからねぇ。学ばざるを得なかったでしょうさ。

さて、排水管のコンクリートを目指して掘り進めるレノマさん。
早く顔を見せろと楽しみに掘り進めると・・・やわらかい土ではなく、固い出応えがあった!!これは・・・もう一丁!!
勢いよく手応えのあった部分にノミを叩き付けるレノマさん。
いよいよか・・・と思ったら・・・叩き付けたノミが折れている!!
焦り手で土や砂利をかき分けるレノマさん。そこに見たのは・・・鉄板!!

それ以上掘り進めることはできず、昼休みは終了。
あの鉄板が何だったのか、もう一度見取り図を確認することとなった2人。今度はどういう言い訳で製図室に入ったのかね?

排水管が鉄製だったのか調べる2人。
リクは図面の決まり事や建設時の注意事項が記された小さい文字を読み進めている。
と、そこに驚愕の文言が書かれていることに気付いた。こんなに小さく・・・

※注意。なお、敷地内は全面に渡って地下30センチに脱獄防止用の鉄板を敷設すること

レノマ「俺たちの思惑なんて・・・」
リク「お見通しかよ・・・・」

これが極楽島か・・・!!

順調と思える時ほど落とし穴を警戒しなければならないって話でしたな。
まあ、これもレノマさんが懸念していた「掘られることへの警戒が薄い」って部分についての回答なわけだ。
トンネル作戦なんて脱獄の定番もいいところだし、警戒してないわけないですわなぁ、そりゃあ。
まあ、鉄板だって味噌汁かけて腐食させるなりすればいつかは壊れると思う。どれだけの厚さかは知らないけど。
とはいえ、これからそんなことをしていたら一体何年かかるのかという話になりますからなぁ・・・

トンネル作戦は失敗し、振り出しに戻った壁越え計画。
やはりこうなるともう2人だけでは難しそうですなぁ。優秀なブレーンがいる。
どうにか田中一郎の協力を得たいところであるが・・・果たしてどうなるか。
人質となっている弟の家族がいなくなったことを知れば脱獄の話に乗ってきそうな気はしますけど。
連絡手段はいつものあぶり出し手紙でも何でもいいですしね。

しかし、本当に二郎の家族は殺されてしまったのだろうか?
鬼道院は消せと言っただけだから、部下の裁量に任される部分もあるように思える。

部下「消せと言われたので消息不明にしておきました!!」
鬼道院「なにっ!?」

こんな展開もあるんじゃないだろうか。どうだろうか。

・いきいきごんぼ
人知れず鍛錬に励み、知り合いに見られて赤面する技野くん。お・・・お前は俺か・・・!?
マワシ受けや三戦立ちなんかはよくやりましたなぁ。いや、むしろ今でもよくやるな・・・!!

カタストロフを夢想し、そこで活躍する様を思い描く技野くん。お・・・お前は俺か・・・!?
いや、これぐらいは中学生なら誰でもしますよね。きっと。
まあ、私は今でもある程度夢想していたりするわけですが・・・!!

姉は弟の部屋に無言で入ってきてマンガを持っていく。
この話は本当のことです。姉のいる私が保証します。
そして恥ずかしい場面を目撃しても特にコメントは残しません。これも本当です。ハイ。

まあ、本人にしてみれば恥ずかしいことでも世間にしてみればそんなに話題になることでもなかったりするんですな。
チャンピオン読者であることがバレても世間様はそんなに気にはしないものです。
なので世の中のチャンピオン読者はもっと声を大にして存在をアピールしてもよいのではなかろうか。
飲み会とかの席で思わぬ出会いがあるかもしれませんぞ!?あるんじゃないかな?あったらいいなぁ。

・泳げ!ひなのちゃん
藤川努先生によるフレッシュ新連載!!
女子高生スイマー山下ひなのちゃん15歳、オリンピック目指しちゃいます!!とカラーで宣言。
その目指す種目とは・・・OWSオープンウォータースイミングである。

OWSとは近年欧米・オーストラリアを中心に世界的に注目され始めた競技であり、2008年から五輪正式種目となった。
川・・・湖・・・海など・・・自然の水域で行われる長距離の水泳競技であるという。

この物語は・・・OWSに挑戦し続ける・・・人魚(マーメイド)達の物語である

こういったアオリで始まる本作の第一回。
舞台は香川県。主人公のひなのちゃんは香川県立赤塚高校の1年3組に在籍の15歳。水泳部に所属しており、趣味は貯金
その趣味が故にバイトの募集サイトに登録など頻繁にしている。校則で禁止されているのに・・・!!

母子家庭である故か、安物には目がないひなのちゃん。
タイムセール目当てで遠くの店にまで走るのも厭わない子である。水泳の練習前だというのにタフな子だなぁ。

水泳部には幼馴染のツッチーこと土屋さんも所属している。どうやら年上の様だが幼馴染故に先輩と呼ぶのにも抵抗がある様子。
その土屋さんが言うことによると、今日和田さんという凄い人が長期遠征から帰国してくるらしい。ほう。
高校生で海外遠征とは期待されてそうな人でありますなぁ。
そんな和田さんが水泳部の更衣室にやってくる。ひなのちゃんが手に入れた激安トマト(1個10円)を踏み潰しながら。

黒髪パッツンの気の強そうな感じの美人さんである和田さん。
お金持ちであるらしく、踏み潰したトマトの弁償代として万札をポンっと放つ。金で解決するつもりか!?
まあ、お金に目のないひなのちゃんにしてみればぼろ儲けということで問題なかったようですが。

金持ちの和田さんはヨーロッパ遠征のお土産で一個500円はする限定マカロンを大量に持ってきてくれている。
ふむ、口の悪さはさておき金払いのいい先輩であるな。ありがたし。
ちなみに総資産500億の社長令嬢であるとのこと。ほほう・・・らしい感じだなぁ。

和田さんは令嬢としてだけではなく、むしろ水泳選手として世間の注目を浴びている。
競泳自由形400m・800m五輪代表有力候補と言われる実力者。
しかしOWSへの電撃転向を示す会見を行ったという。なぜすべてを投げ出してまで!?

競泳でメダルを獲る日本人はたくさんいるわ。
でも・・・OWSは五輪正式種目となったもののまだ日本人メダリストは出ていない!だから私が第一号になってみせるわ!!

なるほど。日本第一号のメダリストとなる。これはその競技に置いて日本の歴史に残ることとなりそうですわな。
困難な道ではあろうが、あえてそれに挑む姿は応援したくなるものがある。

そんな和田さん、土屋さんにこの条件に合う選手がいないか探しておいてくれないかと頼む。その条件とは――
1.1日20キロ以上泳いでいる!
2.素直で従順!
3.孤独に耐えられる!
4.最後まで耐えられる忍耐力!

5番目以降もあるみたいだけど見切れていて判らない。とにかく色々と注文が並べられている。
とりあえずいるかどうか分からないけど探してみますと回答する土屋さんでありました。

さて、ひなのちゃんは部活が終わって遅くに帰宅。
しかし仕事が遅番であるらしい母親は居ないため、一人で食事をして過ごすひなのちゃん。
どうやら父親は既に亡くなられているみたいですな。仏壇の鐘ではなく貯金箱のお金の音を鳴らすひなのちゃん。ハハハ。
しかし夢のマイホームのために貯金をしているとは・・・なんとも切ない設定である。

風呂にゆったり使ってくつろぐひなのちゃん。
どうやら水の中にいるのが凄く落ち着く様子。それは幼い頃から変わっていないみたいですな。

なんかね。水の中にいると・・・お母さんが近くにいる気がして楽しいの〜

人は生まれる前に羊水の海にいるわけですからねぇ。水の中でそれを感じるのは自然なことなのかもしれない。息が出来れば。
というわけで、幼い頃からずっとスイミングスクールに通うひなのちゃんでありました。
月謝もかかるのに通わせてくれたお母さんに感謝でありますな。

というわけで、ひなのちゃんの水泳キャリアは実に10年!!
なかなかに激しい泳ぎを見せる子に成長している。のだが、実は受賞経験とかそういうものはないらしい。
それでもずっと水泳を続けているひなのちゃんを見てあきらめの悪そうな子じゃないと評する和田さん。

土屋さんは先日の条件に一番近い選手ということでひなのちゃんを推薦している。確かに一日20キロは毎日泳いでいるようだな。
それにお金に目がない。つまり金で雇えて裏切らない従順な選手になるとも言える。条件としては及第点ですな。
って金で従順になると評される主人公というのもアレであるな。

和田「ねぇ知ってる?OWSの必須条件・・・」
土屋「えっと・・・泳ぎ続ける忍耐力でしたっけ」

そう。OWSは海のマラソンのようなものである。
そこで陸上のマラソンのようにチームを作り、風よけやスペース配分に利用できる選手が欲しかったと和田さんは言う。
なるほど。競技水泳は基本個人競技。リレーがあっても泳ぐときは一人だと思っていたが、OWSは違うのか。
チームプレイ的な側面もあるとなれば色々と面白いことができそうですなぁ。

というわけで、和田さん。ひなのちゃんに利用価値があるかどうか確かめる。

ふーん。結果が出なくても10年も続けてきて、よっぽどの好きものね
あら、近くで見ると意外といい体してるじゃないの・・・(もみもみ)
長時間水中にいる人ってなぜか肌がすべすべなのよね〜(もみもみ)

二の腕や腹筋、太ももを揉んで肉づきを確かめる和田さん。決してエッチなことをしているわけではない!!

和田「騒がないで・・・あなたマグロ?
ひなの「マ・・・マグロ?私っマグロじゃないし!たっ・・・たぶん・・・」

いえ、そういう意味の発言ではないですよひなのちゃん。別にエッチなことを言おうとしているわけではない!!
和田さんが言いたかったのは長距離スイマー向きであるかどうかという意味だ。

常に泳ぎ続けなければ死んでしまうマグロは持久力のある筋肉・・・赤筋が発達している。だから身が赤いんですな。
逆にブラックバスなどの白身魚は瞬発力がある。それは白筋が発達しているからである。
マグロかどうか聞いたのは、長距離水泳向きの赤筋持ちであるかと尋ねたかったからなのだ。うん、紛らわしい。

ひなのちゃんは1500mを泳いだりしているが、OWSはそんな中途半端な長距離ではない。
というわけで、実際の海で素質を見極めようかという話になりました。

香川県さぬき市、津田の松原海水浴場
「日本の渚・百選」に指定されるほどの美しい砂浜と紺碧の海が特徴的な海水浴場。
約三千本の松が立ち並ぶ松原もあり、自然景観もすばらしい。

そんな海水浴場であるがさすがに5月はシーズン外であるため砂浜に人の姿はない。
貸切の状況でさっそく水着姿になる和田さん。まだ肌寒い時期でしょうにねぇ。
まあ、一番になるためには時期とか寒さとかなんて気にしてられないんでしょうけども。
しかしひなのちゃんとしては一番とかそういうことにはあまり興味はない。部活で一番になっても賞金も出ませんし・・・

やはりそこが重要なんですね。まあ、気持ちはわからないでもない。
だから金持ちの和田さんはひなのちゃんのやる気を引き出すために賞金――勝てば10万円をあげると約束する
海に根立する岩場まで砂浜から往復約1.5キロ。3往復の4.5キロによる遠泳勝負となります。結構な距離だな・・・

賞金は魅力的だが、さすがに普通にやって有名選手である和田さんに勝てるとは思えない。
というわけでハンデをもらうひなのちゃん。
和田さんは10分後にスタートするということになります。ほほう。
って、それが妥当なハンデなのかどうかわからないのでなんとも言えませんな。

というわけで勝負開始。まずはひなのちゃんが単独でスタート。
しかしいきなり波に足を取られ翻弄されたりとプールとの違いに戸惑うひなのちゃん。ひょっとして海で泳いだ経験ないのか?
まあ、ともかく勝負は既に始まっている。そしてこれは和田さんの仕掛けるテストでもある。

たしかめてあげるわ。あなたの忍耐力が・・・OWSに耐えれるかどうかをね。
そして・・・金の前では従順なあなたが私の道具として役に立つかをね

ふむ、いい笑顔を見せますな和田さん。道具は大切に使う派なのかどうか・・・そこが観点であるな・・・!!

しかし、海での泳ぎが初めてらしいひなのちゃんはとにかく騒がしい。
風で息ができず波に翻弄され、クラゲに怯える。大丈夫か?色々と。
コースロープもないので方向感覚もわからず、まっすぐ泳げているのかわからない。
広い海で1人で泳いでいる孤独による不安というのも感じているひなのちゃん。ふむ、ここは和田さんの試験の目論見通りか。

でも!なんだろこの感覚・・・海って不思議な気分・・・それにコースがないってことは・・・自由に泳げる!!

基本的にポジティブなのか、慣れて来ると楽しめだしている様子のひなのちゃん。なかなかの順応性だ。
コースがない方が意外とのびのび泳げて速かったりするみたいですな。
10分のハンデの時間は終了。ひなのちゃんは岩場を折り返した辺りなので半周差がついていることとなる。

少し本気でいくわよ

そう述べて走りづらい波の上を軽々と駆け抜ける和田さん。
飛び跳ねるようなストライド走法。まるでハードル走のように波の上を走り抜ける。
そしてイルカのように波を飛び越える和田さん。ほほう、華麗ですな。
と思いきや、跳ねたのはその一回ではない。その後もザブンザブンと跳ねて進む和田さん。いきなりバタフライだと!?
遠泳で体力を使いそうなバタフライはどうなのだろう?波のあるところでは有効なのか・・・?
まあ、ずっとバタフライではないみたいだし、何か理由があるんでしょうな。

勝負は2往復目を過ぎ、ラストの1往復。
最初のハンデで稼いだ距離はみるみるうちに縮まり、残り半周で捕まりそうになるひなのちゃん。
海はプールとは比べられないぐらいに体力を消耗する。一度つかまった時点で逆転は不可能となりましょう。
限界が近いひなのちゃん。もうダメだと考える。しかし、やだよ!やだ!とも考える。

10万円ー!!

ふむ、やはり金の力は偉大ですな。モチベーションの高さは耐える力に繋がるって寸法だ!!
根性で限界を越えようとするが、波に苦戦するひなのちゃん。邪魔っ!

波を嫌ってちゃ私には勝てないよ

抜き去る際にそのように述べる和田さん。どういう意味?
風も波も泳ぐには邪魔となっているようにしか思えない。
ならば、海の中に潜ってしまえばどうだろうか。これならどちらも避けることができる。が、当然息が続かない。
このままでは勝てっこない・・・何か方法はないだろうか。勝つ方法は・・・!!

なんだろ・・・水の中・・・場所によって温かかったり冷たかったりする・・・
それに場所によって波の動きが違う気が・・・
え?何で?右の流れの方が強い!?何で?
あれ?この岩の形!!右に大きくそってる?いや違う!これって削れたあとだ!

岩の形とか右にそってるという描写の表現はさておき、これは重要なことに気付いたひなのちゃん。
風の音・・・削れた岩・・・そうか!ここはプールじゃない!ここは松原だ!!

ラスト750m。一か八か勝負するしかない。

後はスタート地点にまで折り返すだけというこの勝負。
しかしひなのちゃん。何故か全く違う方向へと泳ぎだす。にっ・・・逃げた!?

いやいや。広い海でわざわざ砂浜以外の方向に逃げるなんてそっちの方が厳しいでしょうて。
となるともちろん一か八かの勝機を見出しての行動ということになる。
やはり潮流とかそういう流れに乗って加速するとかそういう話なのだろうか。
プールとは違う海ならではの泳法。面白そうな展開ではありますな。

というわけで、新連載開始となったひなのちゃん。
和田さんのキャラは早くもいい感じになってきているので頑張っていただきたいものでありますな。
このテスト後のひなのちゃんとの関係とか色々と気になります。道具は大事に使うのがいいですよー。

・クローバー
ハヤトと佐柄のタイマン中にいきなり割り込んでくるレオ。
なんというか、空気の読めない男である。
しかしアフロを隠したら柊にも気づかれなくなってしまうんですな。
いや、一応グラサンの効果もあるのか。

その変装用具をとっぱらい、柊への追及を行うレオ。
これにより同じ顔したアフロが2人いるという珍現象が発生する。こりゃ佐柄もポカーンとするしかないわな。

オメエ出てきたらワケわかんなくなるだろが!!

いや全く、ハヤトのいう事は正しい。ワケわからんことになってますわい。
トモキもこれどうなるんだろうと達観の構え。

それはさておき、レオ。柊に追及を開始。
追求というか、どうも未だに騙されたとは思いたくない様子。
オレ達友達だもんな、友達にそんなことしねェもんな!!と叫ぶ。
まだそんなことを言っているのか・・・友達と思っているのが自分の方だけとは知らず・・・

オメエ友達友達ってうっとうしいんだよ!!
オメエなんか友達だなんて思ったこと一度もねェよ!!オメエがあまりにもバカだから利用しただけだ!!
オメエで3人目だ!!オメエ使って小遣い稼ぎしてただけだ!!
やめるのに20万ってのもウソ!!今まで色々金用意しろって言ったのも全部ウソだよ!!

開き直って暴露する柊。どうでもいいがオメエオメエ言い過ぎだオメエ。

柊のこの発言を聞き逃せないのは鬼猿の頭である佐柄さん。どういうことか説明しろと迫る。
鬼猿はこの辺りで一番でかいチームであり、憧れているヤツはいっぱいいる。
ある時、10万持ってきてチームに入れてくれってヤツがきて、それがきっかけとなった。

今度はこっちから請求した。上に行きたいなら金持ってこい。幹部になりたいなら金持ってこい。そんでやめたいって言ったら・・・

そうやってずるずると悪事を続けていたわけですな。
自分の仲間、それも幹部が悪事を働いていた。これを頭である佐柄はどう処すのか。
すぐこの街を出ろと佐柄は言う。追放か。それはまあそうでしょうな。
しかし柊、言われなくても出ていくと考えている。佐柄は殴らない、とも。

と思ったら殴られる柊。あら?
どうやらケンカが途中で終わったのでストレスが貯まっていたらしい。
まあ、ケジメをつける意味もありますし、ぶっ飛ばすのは正しい選択ですよ。いいパンチだ。

二度とオレ達の前にツラ見せるな

柊にそう告げると、今度はハヤト達に向き直る佐柄さん。
オマエらそっくりなのは双子か?と尋ねて来るのを聞き、ハヤトはカツラを外す。

コイツはオレのダメな弟だ

笑顔でそう述べるハヤト。ほほう・・・なんというか、頼りがいのある兄貴みたいに見えるな。
弟と言われたレオもなんだか感じ入ってたりする。
しかしアフロを外した後も凄い頭が出て来るから二重にビックリですよ。

ハヤト「こいつは・・・レオは今日で鬼猿をぬける」
佐柄「ああ・・・わかった。色々・・・すまなかったな」

頭を下げる佐柄さん。おぉ、ケジメのつけられるいいリーダーですな。
ケンカが途中で終わってしまったのは残念であるが、世の中まだまだ強い奴がいると知れて満足気な佐柄さんでありました。

というわけで、予想通り鬼猿との対決はこれで終了。佐柄さんがいい人でよかった。
しかし鬼猿の幹部たちは名前だけ出てきて何もしないのか・・・?
まあ、ボウズとロンゲの2人の例もあるし、今後のシリーズで活躍するかもしれませんね。
佐柄さんの強さの発揮や活躍はその時の楽しみとしておきましょう。

そういえばレオ、柊がいなくなったのなら辞める必要もないのではないか?
元々鬼猿が思っていたのと違い、金集めに奔走させられるのが嫌だっていうのが辞める理由だった訳だし・・・
鬼猿に所属して仕事を紹介してもらえる流れとかになれば母親も多少安心できるって話になるがどうだろうか。
ってまだ学校行ってる年齢でしたっけ。まずは学校行くことが安心させる流れになりますわな。そこからだ。

・バチバチBURST
醜悪。参上
うむ、やはりブタフグ大鵠といえば醜悪という言葉がしっくり来る。
今回のサブタイトルは無印バチバチの69話と同じ。その時もブタフグを示した言葉であるわけで。
というのを鑑みてもこの表紙は怖い。ホラー漫画かと思うぐらいである。
この化粧まわしで土俵に上がったら面白そうだな。

支度部屋では天雷が気合を入れた練習を行っている。
弟弟子4人を並べてのぶつかり稽古
2人や3人程度では抑えきれないということであろうか。どれだけのパワーやねん・・・!!
というか、先頭の力士の胸が変色してしまっているではないか。可哀想に。
まあ入れ込むのも仕方がありませんな。なんせ今回の天雷の相手は因縁のブタフグなのですから。

というわけで過去の回想。
それは天雷の兄がブタフグに壊されたときのこと。
若竹部屋からはすぐに実家に連絡が入る。
天雷の兄こと村神裕也さんも実家に電話。現在の天雷である弟の村神凛太郎と会話する。

土俵上でポッキリ折られた裕也さん。自分の弱さにガッカリだよ・・・とこぼしている。

村神弟「信じられないよ・・・兄貴より強い人間がいるなんて・・・何て・・・人なの・・・?」
村神兄「大鵠・・・

ふむ。この時から兄を壊した男の名前は知っていたんですね。
でもその大鵠という男がどれほど醜悪な奴であるかは知らない様子。
まあ、裕也さんがその辺りのことをグチグチ言うはずもないでしょうしねぇ。

若竹部屋にも十両はいる。大刀力一さん。
天雷の兄弟子である大刀力さんは弟弟子が難しい顔をして割を見ているのを見て声をかける。
間延びした話し方は気になるが良い人っぽいですな。

天雷は明日大鵠と組まれたことを話す。そして兄貴をヤマ行かせた奴ですけど知ってますかと尋ねる。大刀力さんの回答は――

ゲス野郎だよ・・・
勝ち星のタメにキタネー手を使う奴ってのはいる。が・・・アイツは違う・・・性根が腐ってるんだ・・・

いや全く。どうしても勝ち星が欲しくて汚いことに手を染めてしまうのはわからないでもない。
かつての田上さんのように渇望した結果ということであろうから。認められる話ではないけどね。
だが、ブタフグのはそういうのとも違う。勝ち星とは関係ない所で壊したり潰しにかかってきたりする。恐ろしい話だ。
む、考えてみれば王虎もそういう所あるな。まあ、アレも腐っていると言えば腐っているか・・・

あの時・・・天雷さんだって・・・お前の兄貴だってアイツとの一戦がなけりゃ・・・
最近じゃ空流の吽形ってのが辞めちまったのも・・・あのクソがヤマ行かせたからっていうじゃねーか・・・

これは初耳だったのか驚いた表情を見せる天雷。
自分を立ち直らせる言葉をかけてくれた一人である吽形さんの引退にも関わっているブタフグ。
ただ強いと言うだけならば因縁にはならない。が、相手はゲス野郎だ。
取組でわざと壊してくるような奴が相手とあれば気を抜けないし、逆に叩き潰したくもなろうというものである。

元十両って言っても実力だけならお前が上だろ・・・お前の力は俺が一番知ってるしな・・・
だが・・・気を付けろ・・・あのゲス野郎のことだ・・・お前の天雷って名だけで何してくるかわからねーぞ・・・

ですな。なまじ実力で上回っているだけに相手はなりふり構わずに何かしでかしてくる可能性が高い。
果たして何をしてくるのか・・・

その話題のブタフグ。何やらご機嫌なリズムを刻みながら土俵に向かい歩いている。
その前に通りすがったのは猛虎さんの名前が入った浴衣を着た田上さん。
おっと、これは何ともイヤな奴とあってしまいましたね田上さん。思わず目を逸らしてしまっても仕方がありますまい。
しかし逸らした目に映ったのはブタフグの左手。そこにはバンテージが厚く巻かれている

あ〜〜気付いた〜〜?マネしちゃった〜君の〜〜・・・まぁ・・・君みたいに半端はしてないけどね・・・

それは、まさか・・・本当に鉄板を仕込んでいるということなのか・・・?
それを今回の取組相手、田上さんの同期である天雷にぶちこもうというブタフグ。これには田上さんも青くなる。マジか・・・

イラついちゃうんだよね〜〜この天雷って名を聞いちゃうと〜〜・・・

色々とブタフグには思い出深い名前でありましょうな。
教習所時代では目の上のタンコブであった男。だからこそ土俵上で潰した男。
しかしその因縁を背負い、立て続けに自分を破ってくる阿吽。その時のストレスでやせ細って今ではこの姿。
元を正すと天雷を壊したところに端を発っしている。ブタフグはそう考えているのかもしれない。
実際の所は自身のクソさが問題なんでしょうがね。自覚はしてても反省はしないだろうな。

田上さんは青ざめながらその暴挙を押しとどめようとする。アイツに何の恨みがあるんだよ!!

腐ってるよ・・・アンタ・・・

その言葉を浴びせられたブタフグ。無言で田上さんの顔面に鉄板を仕込んだらしき左手を叩き付ける。
一発で鼻血を吹き出す田上さん。手打ちのこれでこの威力とは・・・本当に仕込んでいそうな感じですな・・・

心配しなくても今日はただの予行演習みたいなモンだし〜そんなに熱くならないでよ〜〜〜
本命は、ちゃ〜〜んと別にいるし〜

本命?天雷とは違う本当のターゲットが別にいると・・・?
それについては王虎ちゃんにでも聞けば?とブタフグ。ふむ・・・どういうことなのか?

土俵に向かう天雷。その前に立ち声をかけるのは鯉太郎。
兄弟子の因縁もあり、天雷に気をつけるように言うが、もちろん天雷は誰よりもそれを理解している。

というわけで、因縁の対決がいよいよ行われそうである。
土俵上での凶器攻撃と言う恥ずべき行いが果たされてしまうのだろうか・・・?
左手で打ちかかる前に吹っ飛ばされてブタフグ敗北、てな展開でもいいのよ?

それはさておき、ブタフグの言う本命とは誰なのだろうか。
候補としてはやはり鯉太郎。王虎に聞けと言うからにはその辺りがやはり有力かと思える。
ブタフグとして狙うのであれば、鯉太郎以外にも白水さんはターゲットとなりうるだろう。
また、王虎への反逆を狙うということも有り得る。何をしてもどうにもならなさそうな相手ではあるが。
それとも、実はまさかの石川狙いだとか・・・!?
王虎としては鯉太郎だけでなく、自分を侮辱した同期の連中を壊さないと気が済まないのかもしれない。
しかし全員自分と当たるとは限らない。なので取りこぼした相手を始末するのがブタフグの役目としたら・・・有り得る・・・か!?
まあ、それならそれでようやく石川にも勝利の見せ場がくるかもしれないから歓迎なのだが・・・勝てなかったらどうしよう!!

とりあえず、天雷にはスッキリ勝利していただきたいところですな。

・パンダのこ
パンダがよくカメラに背を向けているのはフラッシュが怖いからなのか!!
なるほどなー。これは結構大事な話かもしれませんな。覚えておかないと。

乃仔ちゃんは実は商店街の人とは凄くフレンドリー
学校ではいつも取り残されている感じなのに、この違いは一体どういうことなのか・・・?
というか、学校にさえいかなければ色々と充実している感じですな乃仔ちゃん。

実家が金持ちっぽいのは前にも出てたけど、そうか。両親は海外を転々としてるから出てこないのか。
まあ、スネに傷を持つ身ですし、両親が家にいると困ることにはなるわな。

さて、2人に思いっきりパンダを飼っていることがバレたわけだが・・・果たしてどうなるのだろうか。
まあこの2人なら悪い様にはしないと思う。
秘密を共有する仲間としてよろしくやっていくのではないだろうか。たぶん。
そして女子の輪の中に入れず、ますますゆうくんは出番も少なくなっていくと・・・仕方ないね!!

・ハーベストマーチ
蛇の村を出発し、旅を再開した姉弟。
眼前に広がるのは険しい山々。まあ、この2人ならどれだけ険しくても乗り越えていきそうな気はしますな。

ノイエ「先生が教えてくれた山岳地帯の岩山ってあれかしらね」
クゥ「うん・・・待って。地図で見てみよう

ここで少し回想。
村人に連れていかれる前のカイリが最後にクゥに地図をやると言ってくれるシーン。俺にはもう不要だからな・・・と。
まあ、カイリの冒険はここで終わってしまったって感じではありますし、確かに不要ではありましょうが。むう。
どうして僕に地図を?それに『王国』に気を付けろって教えてくれたのか?尋ねるクゥにカイリ。

さあな。何か・・・お前が王国にひと泡ふかせるようなことをしたら・・・俺が愉快になるから・・・かもな・・・

幼少期の経験と間違った教育でおかしな支配の方向に進んでしまった男、カイリ。
まともな帝王学を学んでいたならもう少し違った未来も築けたかもしれませんがねぇ。

というわけで、地図をゲットしました。RPGゲームとしてみるとこれは重要なイベントだ。視野が大いに広がるぞ。
でも見方がわからないクゥ。ノイエさんもわからないわよと爽やかに言い放つ。
なので村医者の先生に見てもらうことになりました。頼りになる人だ。

まず地図を見るポイントは現在位置がどこなのかを知ること。
この地図、大陸を示しているのだが、どこがどの町なのかとか但し書きがないから見方に困る。
先生は自分たちの住む蛇――いや、『森の村』を指さす。
そして指を北に向ける。そこにあるのがクゥたちの産まれた『谷の村』である。
これらの村を含む西南の一帯を領主様が治めている『西南領』と呼ぶ。むう・・・そのまんまだな!!
こういった領の集まりがこの国――いわゆる『王国』である。
つまり、この大陸全部がひとつの国であるというのだ

初めて地図を見て世界の広さに驚愕する姉弟。3日歩いた距離が・・・こんなちょっとだなんて・・・
確かに村の中だけで生きていくなら世界の広さなんて知りようもなかったものねぇ。驚くのも無理はない。

これだけ世界が広いとなると『赤毛のワイズ』さんを探すのも大変である。というか、アテがなければ無理というものだ。
だが、今はワイズマン先生の弟子である村医者さんへの手紙と言う有力な手がかりがある。
これによると手紙を出してきたのは森の村から南に10日ほど歩いた『海の都』
岩山の多い山岳地帯を抜けることになる厳しい旅路である。
まあ、体力は並の大人の数人分はありそうなノイエさんがおりますし、きっと平気ですよ。平気平気。
しかし、地図を断りなく回転させられると方角が混乱するじゃないですか。
最初北上するのかと思って、何!?谷の村に戻るのか!?テレシアちゃん登場!?とワクワクしたのに!!

そういえば王国の首都らしきところは大陸の中央部。谷の村より北にあるんですな。
一応首都からは遠ざかっているのか。ふむ。
まあ、海の都で船を手に入れるイベントに出会ったら海路ルートで首都に近づけるかもしれませんがね。

地図を見て歩むクゥを見てノイエさん。なんだか急にたくましくなったわねと声をかける。
たったひと晩だったけど・・・私と離れていたことで少し成長しちゃったかしら。

そんなことないと思うけど・・・ただ・・・もっとしっかりしなきゃって思ってるよ。

クゥはマイラさんの術で姉のことが頭から消えた時、自身の体が騎士の本能に支配されたことを感じている。
姉の呼び声で正気には戻ったが、自分の中には騎士として人間を殺戮する意志が宿っている。それに変わりはない。
だからこそ、もっと自分の心を強くしたいと考えるクゥ。姉さんのことを守るために。

クゥ・・・なぜそんなりりしいことばかり言うの!!もっとフニャフニャしていていいのよ。さびしいわ!!

ヤンヤンと我儘を言うノイエさん。成長をよろこんでよ!!
まったく、この姉はいつまでたっても弟離れが出来そうにありませんな。というかする気がなさそうに思える・・・!!

どうでもいいが、この地図は大きいですな。国全体を示す地図だから仕方ないけど。かさばるなぁ。
その地図に目立つように描かれた王国を示すマークを見てカイリに言われたことを思い返すクゥ。

『騎士討伐』・・・王国にとって騎士は倒すべき存在・・・?
いつか僕も追われるようなことになるのかな・・・
シイドはどうしているだろう・・・
あの日、僕と同じく騎士となったシイドたち・・・あの3人は・・・どうしているだろう。

思いをはせるクゥ。まあ、王国にしてみれば人類抹殺を存在意義とする騎士は倒すべき存在であるのは間違いないと思いますよ。
その意志を抑えて人間の味方をする騎士がいた場合はどうか知りませんが。

さて、場面は『砂岩の街』と呼ばれる街へと変わる。
地図がクローズアップされすぎてどのあたりを示しているのかよくわからないな。カメラもう少し引いて!!

それはさておき、砂岩の街には王国軍がやってきている。
砂混じりの風が吹きすさぶ街だというのにご苦労なことだ。
と思いきや、何かトラブルが起きている様子。街の人々は家の中から怯えた視線を送っている。

我々王国軍は・・・全ての王国軍兵士は王の命令により動いておる・・・
我らの行動を阻むということは・・・歩く王のマントやガウンのすそを踏むようなもの。
我らの馬車の前を横切るのは王の歩みをさえぎること・・・どんな無礼かわかるか?

少女を捕えて詰問をしている王国軍の兵士。
怯えて声もない少女に対し、耳が閉じているのかと言い、耳を引きちぎろうと引っ張る。何をするか・・・!!
慌てて止めに入る父親。
娘はただ弟のために、馬車が近づくことに気付かずにいた弟を助けるためにとっさに飛び出してしまったのだと説明する。

・・・なるほど。つまり悪いのはそっちの弟の方か。

確かに馬車の音に気付かないということは本当に耳が閉じている、耳が悪いのかもしれない。
いや、仮にそうだったとしても許してくれる雰囲気ではなさそうですな。
少女を解放し、代わりにその弟を捕える王国軍兵士。

何者であろうと王の代行者たる我らの邪魔は許されん。赤子だろうと誰だろうと。
そこでヒザをつかせろ。処刑だ

腰のサーベルを抜き放ち宣言する王国軍兵士の隊長。
一部隊の隊長が王の代行者を名乗るのもいかがなものかと思いますがねぇ。
しかしこれもこの隊長にしてみれば忠義の形らしい。
貧しい家の出で王国軍に入ったものだから、ひと一倍役職にプライドを持っている。
『王のためならなんでもできる』『なんでもしなくてはいけない』と体現する。
隊長なりの王に対する『忠義の儀式』としてこのような行いをしているそうな。

いけにえはいつも女か子供だ

そいつはまた・・・何を考えているのか。
国の、世界の宝と言える可愛い女子供をわざわざ処刑するとか・・・どう考えても王国に害を成しているとしか思えない!!
王が女王で嫉妬深い性格ならまだわからないでもないが。
なんともはや、意味の分からない忠義であるなぁ。寛容さを示すのも重要だと思うのだが。

と、隊長がサーベルを振りかぶったところで、何者かがやってくる。
ゴロゴロと遠雷を響かせながら歩み寄ってくる3人の男女。その3人の先頭を歩く男が口を開く。

お前ら・・・王国軍か。

雷鳴響かせ、シイド推参!!
うーむ。さすがはシイドである。いいタイミングであらわれましたね。
このタイミングだと少年の危機に現れたヒーローのように思える。
少年の危機と言うのがポイントですな。少女の方が処刑される流れだったらスルーしていたかもしれない!!
少年が危なかったので慌てて遠雷鳴らして気を引きながら現れたシイド。てな解釈ができそうでアレである。

さて、今回のサブタイトルである「もうひとつの旅路」。これはシイドたちがもうひとつの主人公であることを示しているのだろうか。
ハーベストマーチというタイトルを口にし、それを実行しそうなシイド。
なるほど、別口の主人公として動くというのはありそうな話ですな。
果たしてシイドはどのような動きを見せるのだろうか。
権力者が狙いだし、一般市民に対してはそうそう危害は加えないと思いたいところだが・・・?
エクトルとオデットの力のお披露目も含めて楽しみな展開であります。

・ドカベン ドリームトーナメント編
11回表に登板するのはまさかのわびすけ。
木下は両投投げです。これもまたドリームですと実況。ドリームと言えば何でも済むと思うなよ。

ともかく、木下独特の投球スタイルに入る。
両足をプレートにのせてセットに入り、グラブを後ろに隠す。
これにより右で投げるのか左で投げるのかわからなくなる。
足もギリギリまで踏み出さないことで、直前まで判断させないようにする。

判断をじらされた分、判明した後には直にバットを振りたくなる。
だから、そこで遅い球が来るとタイミングがバラバラにされてしまうという。
うーむ、見事に術中にはまってしまいましたな、ジャンボ。ボテボテのピッチャーゴロでありました。
なんだかジャンボはあまりいい場面がありませんなぁ。

さて、四番のKジロー。
慌てずにゆっくりと引きつけて打つ。
これは見事に快打。木下のグラブを弾き飛ばす強烈なピッチャーライナーとなる。
が、弾いてこぼれたボールをショートの長島さんがダイレクトキャッチをしてアウト。ツーアウトとなる。
すみません俺が捕らなきゃだめな球なのにと謝る木下であるが・・・

わびすけ。いちいち謝らんでいい。誰の球でもない、チームを勝利させるための球だ!!

あらかっこいい。人格者っぷりは相変わらずのようでありますな。

それはともかく、ツーアウト。しかし一発のあるフォアマンの登場である。
一球目は緩い球を打たせてファールにさせる。
二球目は速い球でタイミングを崩し、キャッチャーフライに打ち取る。
というわけでこの回。ドルフィンズの攻撃は4球で終わったのでありました。表の阪神ファン大喜び。時間の超短縮やー!!

結局一人に対して1〜2球で終わったものだから、左右投げのルール改編部分の解釈が見れませんでしたなぁ。

さて、11回裏のスターズの攻撃は一番の岩鬼から。
一人出れば山田に回る好打順であるが、果たしてどうなるか。
岩田鉄五郎はこの回押さえたらこの試合勝てる!!と踏んでいる。そ、それはどういう根拠で・・・?

唐部(Kジロー、この試合美技が少なくて稼ぎも少ない・・・もう少し打たせろ)
丘(歩合制のおれたちの給料も考えてくれ)

知りませんがな。
といいたいところだが、ちゃんと声をかけるKジローは気が利いているなぁ。
そのせいというわけでもあるまいが、岩鬼の初球は外野へ飛ぶ。がセンターなので2人は関係ない。残念!!

外野のフェンスに痛烈な打球が当たるが、当たりが良すぎてクッションボールがすぐに返って来てシングルヒット止まりとなる。
まあ、なんにしてもこれでダブられない限りは山田まで回りますな。
ちなみに今の球はどまん中であったが見事に打った岩鬼。
どうやら目薬を事前に使い、乾く前に打ったらしい。さすがの小細工がここで飛び出しましたな。岩鬼はこれが怖い。

さて二番の殿馬。ここでついに秘打の出番が示唆されているが・・・
ふうむ、この回で決着がつきそうな雰囲気になってきましたね。はてさてどうなるか。

・あまねあたためる
本日、月曜日は校内球技大会フットサルの部がキックオフする日である。
体育館内でA組女子5名とB組女子5名が熱い戦いを繰り広げようとしている。

みんな!ゴール死守よ!
(――いや、キーパー死守よ!)

そのように心の中で叫ぶあまねちゃん。む、何かワケありの様子ですな。

話は2日前(土曜日)に遡る。
あまねちゃんの友人、竹中美穂ちゃん。
青森の祖父の葬儀に出るために今から出発するとあまねちゃんに電話。
その後は鹿児島で伯母の一周忌。その帰りしな長野で母方の祖母の3回忌があるとのこと。なにその法事ツアー
なるほど、それで月曜日までに帰ってはこられないという話ですか。

美穂がいないと戦力ダウンだよねというあまねちゃん。しかし美穂ちゃんとしては問題はそこではない。

私はね、小中と無遅刻無欠席だったんだよ――明後日休んだらその記録がとぎれちゃうだろ!!それだきゃ避けたいんだよ!!

切実ですねぇ。でも、そうは言われてもしょうがないじゃないですか。
ハハァ、そこであまねちゃんに頼んでほしい人がいるという流れですか。
というわけで、その頼まれた人は陶芸部の土井さん。
なるほど・・・美穂ちゃんの即席身代わり像を作ってもらったという話ですか。
紙粘土に着色してニス塗っただけなのでものすごくモロい。なので壊れないように守らないといけない。
ああ、それでキーパー死守・・・この体勢で固まってる時点で普通はバレるだろ。いや、普通というならもっと早く・・・いいかもう!

フットサルはサッカーよりもボールの行き来がはげしい。キーパーの死守は難しい。
それはわかっているが、身を呈してでも身代わり像を守ろうとするあまねちゃん。どうしてそこまで・・・!!

どうやら各地のお土産を美穂ちゃんに買ってきてもらう約束をしていたらしい。
一箇所の品だけではない・・・全箇所だ!!
長野の野沢菜、鹿児島の豚の角煮、青森の絶品リンゴスイーツ。これらの報酬のためにあまねちゃは頑張っている!!
そしてこの話を聞いた康子ちゃんも盛り上がる。ははぁ、野沢菜大好きなのですか。なるほど。

ともかく、康子ちゃんが本気を出すと凄い。ヌンチャク女として要注意指定されているぐらいの人でありますからな。ほわあああっ!!
見事なボレーで1点先取。しかし、それを取り戻すために攻撃に出て来るA組。リードしたのは失敗か!!

身代わり像は紙粘土なだけに軽いのか、ボールが当たっただけでぐらぐら動き回転する。
だが、軽いがゆえに、女の子が片足で持ち上げるぐらいの重さでもある。ほわちゃ!!
い・・・いや、重さはともかく、普通はこんな芸当はできねぇよ・・・!!
ヌンチャクだけかと思いきや、既に体術も普通にアクションスターの領域に踏み込んでいる康子ちゃんでありました。

高い所から着地した身代わり像は首の辺りで折れてぶら下がる。
普通ならとれているが中の繊維が途中で繋ぎとめた様子。怖いがなんとかセーフって感じですね。やるな紙粘土!!

守りに入ったら追いつかれてしまう。
というワケで――攻撃こそ最大の防御!!
康子ちゃんも眼鏡と三つ編みを外して本気モードに突入する。あ、指名手配の危険人物だ!!

キーパー以外の全員でボールを奪って支配しようとする。
が、ここでA組。苦し紛れのロングシュート。これが見事に枠を捉える。やられたか!?
と思いきや、身代わり像だったはずの美穂ちゃんが動き出す。おぉ、見事なオーバーヘッドだ!!
ってあれ。本物かコレ。今の攻防の間に入れ替わっていたんですな。というか法事ツアーはもう終わったのかい?

親に頼んでさ、私だけ長野の3回忌はしょってきたんだ!

ああ、なるほど。そういう話でしたか。ん、飛ばしたのが長野ということは・・・

野沢菜は?野沢菜はないの?

頑張り損となった康子ちゃんでありました。おやおや。
というか康子ちゃん、だんだん友人たちの前でも素が出るようになってきたじゃありませんか・・・よいことだ!!

美穂ちゃんの身代わりをしてくれた人形は風に舞う。
一体どこに飛んで行ってしまうのだろうか・・・この話だけで場合によっては1本作れるかもね!!

・名探偵マーニー
ゆりかちゃんによると、今少年探偵が流行っているらしい。なんだそれは。

どうやら番組内で仕立て上げた探偵のようですな。
大家族ものとかのドキュメンタリーで物探しが得意な小学生がいるらしい。
番組が実際に事件を受け付けてその子が解決するというものなのだが、これが大当たり。
少年探偵がカワイイこともあって、その筋の人にも人気だそうな。そうか、ゆりかちゃんそういう趣味もありか。

ゆりか「マーニーそういうのないの?
マーニー「どういうのだって?」

どういうのでしょうね。まあ、少年趣味に走るにはまだ若いと思いますが・・・!!
どうでもいいが、この少年探偵は髪が長くて少年なのか男装した少女なのか判断が付きかねるな。
む、ゆりかちゃんの言うカワイイとはそういう意味・・・?ああ、そういうのアリなのか。そうか・・・!!

という想像はさておき。
その少年探偵の小学校が近所なので放課後見に行くことになりました。
さすがに人気なのかファンがぞろぞろと集まってきている。ミーハーな人が多いもんだ。ねぇ、ゆりかちゃん?

あれ・・・君は・・・

ファンの群れに立ち尽くすマーニーに声をかけてきたのは過去に登場したことのある人物。
8話のモンスター騒動で登場したTV局プロデューサー雨畑重之さんである。ほう、そんな名前だったのか。
というかさすがに説明文が入ってないとその時の人だとはわからなかったぞ。

雨畑さん曰く、この少年探偵ものはマーニーをモデルに始めた企画だという。
ははぁ。まあ、学生探偵とか流行りそうですものね。少年にしたのはなかなかいい目の付け所だとは思う。

というわけで、関係者待遇として少年探偵と会う機会を作ってもらえる2人。
小学生探偵の名前は久儀良太郎君。会えて非常に嬉しそうなゆりかちゃん。ああ、やっぱりそういう趣味が・・・
まあ、ゆりかちゃんは置いておいて。
雨畑さんによると近い内にマーニーと合わせたいと思っていたそうな。

非公式だけど彼は事務所つきの子役みたいなもんだ。事件解決といっても我々チームで当てているようなもんだからな。

まあ、さすがに番組で子供に全部推理、調査を任せるってわけにはいかないわな。大人の都合的にも。
それはそうと、良太郎君。マーニーに個人的に一度相談したいことがあると言う。ほう?先達に何か尋ねたいことでもあるのかな?

というわけで、良太郎君の番組をチェックするマーニー。
少年探偵、久儀良太郎シリーズと銘打たれたコーナー。
いなくなったペットのイグアナを見事に見つけてあげたりしているそうな。へぇ、まあ探偵らしい仕事ですな。
ついでに名探偵ものっぽい内容のクイズコーナーも用意されているのがこの番組の特徴。今回の出題はコチラ。

ある体の不自由な大富豪が食事に毒を盛られるという事件が起き、
それから彼女は猫を飼い、自分が口に入れるものはまず猫に毒見させるようになりました。
猫はどんどん増え常時十数匹が彼女の周りに居ました。
しかし彼女は毒を仕込まれ亡くなってしまいました。はたして犯人はどうやって猫の毒見をすり抜けたのでしょう。

ふむ・・・色々な手段は考えられそうだが・・・?
答えはもくじの著者コメントに載っているのか。じゃあこちらも感想の最後でコメントしよう!!

いや〜〜・・・探偵ってスゴイねえ

番組を見てのマーニーのコメント。
本職からしてみるとこういういかにもな名探偵的探偵はどう思えるのだろうか。やはり微妙なのだろうか。
マーニーも推理力自体は凄いけど、こういうクイズ系のは苦手っぽいな。前情報から論理的に組み立てれる内容じゃないし。

さて、約束通り良太郎君の相談を個人的に受けるマーニー。
さすがに有名人。高そうな喫茶店に招き、お代を持つと言ってくれている。むう、小学生のくせに妙に手慣れた・・・!!
というのはさておき、相談内容を聞くマーニー。

学校で自分がのけもの扱いを受けている?まあ・・・有名人だしさあ・・・

子役とかも普通の学校に通うんですよね。色々と注目の的になりそうだわなぁ。大変そうである。
しかし良太郎君は結構うまくやっている様子。
友人もいっぱいいるし彼女もいる。不当な扱いを受けているわけじゃないそうな。
ハア・・・その年で公言できるほどの付きあいのある彼女がいるのか・・・ハア・・・まあ、それはともかく・・・ともかく・・・

なにか隠し事をしているようなんです。僕には秘密で僕のいない所でなにかしているようで・・・
それがなにか問い質しても皆はぐらかしてしまう。僕にはどうしようもない。なんとかしてその隠し事を暴き出したい・・・

隠し事があれば暴かずにいられないって話ですかね?素直に尋ねればいいじゃないですか。

そんなわけにはいきませんよ。僕は少年探偵。それが答えを相手から聞くなんて・・・
容疑者の隠したい罪を暴くから探偵なんじゃないですか

うーむ。ぶってるなぁ。
仕立て上げられた探偵ではあるが、まあ成りきるのは悪いことでは無いと思う。
ファンの目ってのもあるし、普段から探偵らしく振る舞うのも重要なことではあるな。
本物の探偵がそういう意識を持っているかどうかは・・・
マーニーは割とそういう意識ありそうな気がするな。前回のゆりかちゃんの件とか見ると。

というわけで、良太郎君との共同捜査を行うことになったマーニー。
お金もちゃんと払ってくれると言うのであればまあ、問題はない。マーニーにおまかせを。

本物の探偵の仕事と言うものを体験できる機会を得た良太郎君。
やはり捜査の基本は情報収集である。
というわけで、ケータイの音声回線を開けっ放しにして噂話を録音する。
トレードマークの帽子の中に集音装置とカメラを仕込み、休み時間動き回ることで情報を集めようという話だ。
ふうむ、学校内で帽子を被っていても咎められないのか・・・さすが有名人であるな。

動き回るのは良太郎君。情報の収集と分析を行うのはマーニー。
学校のトイレに籠って情報の分析を行うマーニーだが、聞く限り良太郎君が嫌われている感じはしない。
それどころか学校内でもちょっとしたヒーロー的な扱いである。
まあ、性格に裏表があるような子でもなさそうだしね。明るく行動的というだけでも子供の頃は人気が出るってもんだ。
しかし人気が出れば妬む一派も出てくるわけだが、そういう連中の仕業はあるか・・・?

音声を分類し、ノイズを落として背景の会話を拾う。と、子供たちの妙な会話を聞きつけた。
「マジでヤバイよ?」「女神?」「ホラ、見ろよコレ」「スゲー本物か」「見たいか?」
「じゃあプレミアカード三枚で。だれにも言うなよ。学校終わったら北町のスーパー裏で」「うん」

ふむ・・・?なんだこれは・・・?確かに何か隠し事があるみたいですな。
パッと相談を聞いた時には誕生日のサプライズでもしてるんじゃないかと思ったが、どうもそういう雰囲気ではない感じですな。

情報を分析し、答えを導き出したマーニー。さっそく良太郎君を連れて子供たちの隠し事の現場に向かうことにする。
一体何を隠しているというのだろうか・・・?

まあ子供の頃は一回は生で見てみたいと思うかな。私は見たくないけど・・・あと探偵に見つかってはマズイもの・・・

ふむ。そのヒントから得られるものは・・・エロイ関係ですね!!わかります!!
これは、お姉さんが子供たちの秘密のエロイ空間に少年を連れていくという流れですね。ええ、わかりますとも!!

まあ具体的な場所まではわかっていないので、子供たちの後を追けることになるんですけども。
ちなみに良太郎君は尾行の経験はないらしい。え?探偵の基本なのに?
ま、これも経験ですよ。後ろを気にしない子供たちの尾行なんていい練習って話ですわな。楽勝楽勝。

というわけで、山の中の洞窟までやってきた子供たち。
中に入った子供たちが出ていくまで待機することにする。うーむ、探偵っぽい動きだ。
何やら興奮した様子で出て来る子供たちと入れ替わりに洞窟の中に入るマーニーと良太郎君。
洞窟特有の冷えた感じに晒されて散策してみると・・・中には花に囲まれて座り込む女性の姿があった。

これは・・・死んでるの・・・!?

何!?し・・・死体なのか!?
エロ関係の話かと思ったので、また精巧なラブドールか何かかと思ったら違ったらしい。
しかし死体となるとちょっとマニアのランクが跳ね上がる気が・・・いや、そろそろエロ話は脇に置いておこう。

死亡してから時間が経過している感じではあるが、キレイなままで腐っていない。
どうやら環境が良かったのか死蝋化が進んだ結果らしい。ほほう。こんな風に原形を留めることあるんですなぁ。

良太郎君のクラスメイトは遊んでいる時に偶然この死体を発見した。
ビックリはしたけど、この死体があまりにもキレイだった。
なので彼等は友達に見せた。自慢もあっただろうね。それが一人増え、二人増え・・・
良太郎君を除く皆が巡礼するような「名所」になってしまったという話である。

なるほどね。花に囲まれているのはそういうことであったか。
しかし確かにキレイだけど死体を女神とかなんとか言ってたのかあの子供たちは・・・
巡礼している子の中には女子の姿もあるし、エロイことはされていないかな?男子だけの時はわからないけども・・・

良太郎君が仲間ハズレになったのは探偵だからという理由。
探偵に死体を見つけられたら事件が解決してしまうという考えによるものだそうな。
ふうむ、まあそうだわなぁ。秘密にしていることの後ろめたさは子供たちにも無くはないんでしょうな。
というわけで、早速警察に連絡するマーニー。良太郎君としてはなんだか勿体ないようなという感想を抱いている。

その人を探してたり悲しんでる人がいるかもしれないんだよ・・・探偵ならさ、そこらへんも気を配らないとね

いや全くでありますな。
色々と考えることができ、色々な人と関わる探偵なのだからこそ、そういう点には気を使えるようになって欲しい。
マーニーの言葉は先達としてなかなかに聞かせるものがる。少年探偵としてはいい経験になったでしょうな。
今後の良太郎君の出番に期待したいところである。

さて、話の途中にあったクイズの答えについて。
答え:猫に耐性のある毒(マムシの毒など)を少量ずつ食事に仕込んでいた
ふーむ。なるほど、さすがにテレビのクイズなだけあり常識的な答えではあるかな・・・
イカとか貝とか猫に与えたらダメなものに仕込んだらいいのかと思ったが、そういう話ではなかったか。
やはり毒見役は人間に限るという話でありますね!!それはアレだが、猫にさせるのもアレだと思う。

・ANGEL VOICE
松田がボールを持てば盛り上がるのと同様に乾がボールを持つと市蘭の観客は盛り上がる。いけ乾ー!!
再度石持を抜き去ろうと挑みかかる乾。
と思いきや、ドリブルではなく近くにいた二宮さんへパス。弱気かよ!?

ちょっと前の天城の様に自力で抜けや!と批判する観客。
しかし当の天城は別の視点で見ていたのでこのプレーに好意的。

見えてたのか?・・・だとしたら、全力で走るあいつにタイミングを合わせるには石持をかわすのに手間暇かけてられねぇよな。

ボールをもらった二宮さんにはすぐにプレスがいく。
が、乾がもらいに行くことでワン・ツーが成立。見事な速さで抜き去ることに成功したのであった。
この二宮さんのプレーもなかなか上手いですな。こういう手法は今後も使えそうだ。

いくぜ!いくぜいくぜいくぜ!!

駆け上がる二宮さん。
乾は前にいたDF鮫島を成田の必殺技裏バキュ(メイア・ルーア)で抜き去る。速度を持った抜き方にはこれがあったか。
それでもその間に石持に追いつかれ並行される。だがゴールエリアには入って行くことに成功。
よく見るとずいぶん右側から攻め込んでますな。
二宮さんが中央に近づいていたのではなく乾が右の方に切り込んでいっていたのか。

乾が右から切り込むので二宮さんは中央でセンタリングを受けるために走る。
そして成田と尾上も同様にセンタリングを受けて決めるために駆け出す。いくぜ!!

決めろ!!
ここで・・・
決めてくれ!!
その後は・・・絶対オレたちが守りきってみせる!!

市蘭DF陣の期待を受けるこの攻撃。
習実の方としては逆になんとしても止めたい攻撃である。
習実キーパー霧谷は考える。石持が体を寄せているからシュートは打てない。折り返しのクロスを入れてくるはずだ、と。
ゴール前に飛び込んでくるのは誰がいるか?キーパーはボールから目線を切ることができない。

報告しろっ・・・!!ゴール前に飛び込んでくるのは誰だ?

霧谷の心の声に答えるように、飛び込んでくる選手の報告がされる。
ニアサイドに成田。真ん中に二宮と尾上
乾以外の攻め手全員がクロスを受けるために飛び込んでくる。なかなか怖い状況ですな。

乾は一瞬外に開いて石持の前に出る。そしてグラウンダーで強いクロスをゴール前に出す!!

ゴールラインギリギリから斜めに繰り出される強いクロスはGK霧谷の脇をすり抜ける。
これは・・・触りさえすれば無人のゴールに入れることのできる場面だ!!
シンゴ!!テルヒサ!!二宮!!押し込めぇー!!

全力で走り、一斉に足を突きだす3人。もちろん習実の連中も必死で並列し守ろうとしている。
突きだした足は市蘭の面々の方が先に出ている。が・・・クロスが強いのか成田ですら追いつくことができずにいる。

・・・触れば、触れば入るのに・・・!!

攻撃陣の足に触れることなくゴール前を過ぎ去るクロス。しのいだ!!そう確信する習実DF陣。
だが、ここで走り込んでいたのが・・・百瀬!!
足元に来たボールを丁寧にインサイドキックでゴールに叩き込む。

後半34分――市立蘭山再び均衡を破る

うーむ。前回百瀬が走り込んでいたからきっとこの展開になるだろうなとは思っていました。そして予想通りそうなった。
綺麗な流れなのだが、それが面白い。期待を裏切らない面白さとはこういう事か!!

声をかける描写等を見ても市蘭の選手も習実の選手も乾以外は誰も百瀬が上がり出したことに気付いてなかった様子ですな。
まあ、百瀬の後を追っていた習実の8番は当然気付いていたでしょうが、間に合わなかったと。ふむー。

やはりここぞという所で頼りになるのは百瀬でありますなぁ。さすがです。
しかし、これで試合が決まったかどうかはまだわからない。
松田が天を仰いで吠えて鬼になるかもしれない。松田がいる限り予断は許されない状況だ・・・!!
まあ、鬼になった先輩である天城は結局得点できなかったんですけどね。
似たような状況になったら昔を思い出して渋い顔になる天城が見られるかもしれないですな。
いや、今日はよく見せてるか。渋い顔のみならず色んな表情を。

・バーサスアース
穏やかで平凡な日常。そんな日常が一瞬で崩れ去る。あの神出鬼没の「化物」のせいで・・・

隠居暮らしをしている様子の老人がテレビを見ていると、番組が突然臨時ニュースに切り替わる。
内容は政府より溶岩噴出体の出現予測が発表されたというもの
そんなもん予測できるんかい?聞いとらんぞと老人。
しかし、その予測出現地域が東京都板橋区帝政大付属小学校周辺――つまり自分の家の周辺と知り血相を変える。

急いで家にいた息子の嫁と一緒に逃げ出そうとする老人。
出現予測時間は19時と発表されているが、今は何時なんだろうか?
これから夕飯の準備をしようという段階だったようだし、数時間は避難する余裕がありそうだ。

深柱の撃退、住民の避難のために自衛隊の車両が道を行き来する。
頼もしくはあるが、その物々しさは威圧感を与えるものでもある。戦争を経験しているご老人には厳しいものがあるか。

ともかく、対象地域では周辺住民の避難が急ピッチで行われている。
この辺りの体制が整っている辺り、政府も仕事をしていないわけではなさそうですな。

板橋市上空には報道ヘリが飛んでいる。
さすがに深柱が出る小学校の直上には入らないよう規制されてはいるようだが・・・遠くからでも戦闘の様子を録られるのは困るな。
他の面々はいいけど、ハルトの力はあまり人目に晒したくない所である。

これから溶岩噴出体を破壊するための作戦行動が自衛隊と専門の対策機関と共同で行われるとのことです!

戦闘の様子を録られるのは困るが、成否を報道してもらえるのは大きい。
成功すれば都民の不安は大幅に払拭される。事前予知可能な災害みたいなものまで危険度は下がるわけですからね。
東京からの人口流出も収束に向かうはずだと期待する政府。

総理「作戦成功と同時に私が会見を行う。準備をしておけ」
秘書「ま・・・万が一失敗したらいかがなさいますか」
総理「そのときは官房長官にやらせろ!

ひでぇ。いやまあ、そうするしかないとは思いますけどね。
なんだかんだで国のトップがしっかりしていない所を見せてしまうと国民の不安は留まるところを知らなくなるわけですから。

すでに30の国で日本への渡航が制限・・・このままでは経済にも深刻な影響が出てくる。
日本国を沈没させるわけにはいかん!!頼むぞ地災研!!

総理の願いを背負うまでになりましたか。1話で兵真くんが言ってたように注目される存在になりましたなぁ。
まあ、注目しているのは総理だけではなく、国民全てでありましょうがね。期待されているぞ・・・!!

18:20――出突予測の40分前。
現地には佐藤三佐の率いる自衛隊部隊が展開している。お、今回も現場指揮官ですか三佐。大変ですな。
周辺区画の封鎖は思うように進んでいないがそちらは警察に任せるしかない。
万が一地災研が失敗した時は、彼等が深柱をなんとかするしかないのだから・・・

先週朝霞から転属してきたばかりの望月一尉。
これだけの戦力を有する我々より得体の知れない民間団体が期待されている現状を少し悔しく思っている様子。
だが、それは地災研の戦士たちのことを知らないからである。新宿防衛戦に参加した自衛官はそうは思わない。

彼らはプロだよ。そして誇り高い戦士だ。あのとき新宿にいた者ならばみんな知ってる。共に戦えるなら喜んで後塵を拝そう!!

そのように述べてくれる佐藤三佐でありました。うーむ、立派な人ですなぁ。

さて、深柱出突まであと40分。ここでようやく出来上がった作戦を説明する林くん。
どうやら重力大針は場所や時間だけでなく、出て来る柱の形態まで推測できる様子。
今回出て来るのは練馬級と同じもの。最初に出てきた茶筒型か・・・一番柱っぽい奴ですな。それを前提に作戦を考えた林くん。

みなさん、今回は5秒で深柱を塔解させてください

5秒・・・またそれはスピード勝負でありますな。
林くんは今回の作戦を自身が作ったシュミレーターで再現してくれる。
ほう、林くんは学生時代ゲーム会社を目指していたのか。らしい感じはするな。
ともかく、シュミレーション開始。ノートPCに映し出される兵真くんの姿。おぉ、リアルなCGですな。

まず出突。これは本当に一瞬のうちに出て来る。そしてすぐに目玉が現れる。
兵真くんはスカルペルでその目玉を切り裂く。これでマントル熱線は沈黙。
同時進行で玲央さんはマガタマで着甲。そして爆震。ツルギを圧入し、深柱を塔解させます。
なるほど。出現位置と時間が分かっていればこんな瞬殺コースもありえるわけか。
これまでのようにカガミで防ぐ必要もないし、安全に戦えそうな気もする。いけそうじゃん!

はい・・・ですが練馬級にはもうひとつの攻撃方法があります。

ああ、破片か。外甲を鋭利な刃物のように変形させて射出する攻撃ですな。
兵真くんはこれで気絶したし、ハルトは額を貫かれていた。喰らったら皆融合者になるわけでもないし、危険な攻撃である。
しかもこの攻撃は厄介なことに目玉から出る熱線と違って発射口がわかりにくく、防御が難しい。
大型の外甲片が放たれたときの威力をシュミレートしてみた林くん。

至近距離ならマントル熱線をも上回る殺傷力です!

外甲片に頭を吹き飛ばされるイメージのCGが映し出される。これがマン熱を上回る威力・・・ってこんなCGいらないっつーの!!
さすがに見ていた3人とも引いている。林くんはどういう思いでこのCGを作ったのか・・・ちょっと気になるな。
というか、このシュミレータを応用したゲーム欲しいな・・・リアルで。

ですが策はあります。それがさっき言った5秒!
我々の研究によると、練馬級の深柱が外甲を射出するまでに要する時間は最速で5秒!!

どうやらヒミコさん、新宿で手に入れた例の深柱髄幹の目玉をじっくり研究していた様子。
塔解後の砂灰からの外甲生成実験に成功しており、その際に生成に必要な時間を計測していたそうな。
1週間あまりの時間しかなかったが、その中で1時間に5回×24時間×7回。合計840回の実験を繰り返す。
その結果、一時たりとも外甲が5秒以内に生成されることはなかった。つまり・・・5秒の壁!!
この時間内であれば外甲片による攻撃はないということを意味する。
なるほどね、それを考慮しての5秒作戦というわけか。

そういえば兵真くんの足は完治しているのか、今回もしっかり作戦に参加する様子。
玲央さんが新宿で扱っていたスカルペルを用い、アタッカーとしての参加か・・・ちょっと不安かな!!
それはともかく、ハルトはどうするのかね?

ハルトくんは僕と共に後方で待機です
考えたくないことですが初期迎撃に失敗したら君に頼らざるを得ません。
その際、剣か盾かどちらを使うかは僕が判断します。

ふむ。さすがにこのスピード決戦でハルトに出来ることは少ないですわな。
コントロールが万全であれば、あらかじめ剣を生成しておいていきなり髄幹貫くのもありなんでしょうけども。
まあ、そもそも訓練自体ろくに出来ていない状態だし、今回は様子見しておきたいところですな。マスコにも慣れてないだろうし・・・

いよいよ深柱が出突する時間が迫ってきている。
東京の命運をかけた5秒間に挑むために万全の準備を行う実動部隊。
自衛官たちの注目を浴びる中、外へと姿を現す面々。そう彼らこそ――

日本地質災害研究機構、溶岩噴出体――深柱処理実動隊。大地の牙を倒す者(ピラーブレイカー)

ASURAを背負い、マガタマを担いだ玲央さんが先頭。
同じようにカガミを背負い、長大なスカルペルを手にして歩む兵真くん。
ライトなマッスルコートを着て特に武装のない残る2人は後ろで小さくなっています。これは仕方ないね!!
というか前の2人がガラ悪すぎる。で・・・出入りだ、出入りだ!!

この前と装備が変わっている・・・髪型も変えたのか・・・

さすがは佐藤三佐。いい着眼点である。
そういえばマガタマは新宿では使ってなかったな。それに前までの物から形状が変化してますな。進化しているということか。
そして一番の注目は髪をアップにした玲央さん。これはいい・・・まとめあげているシーンも非常に魅力的であった・・・
佐藤三佐が注目してしまうのも無理はありますまい。

ASURAの形状からして髪を垂らしたままだと腰の辺りで引っかかるから纏めているんでしょうな。
なびく髪はアクション映えするけど、今回は新武装のお披露目という意味合いもあるからなぁ。

玲央さんはその容姿や心意気から自衛官内にファンがいそうな雰囲気。三佐もそのクチかね?
そして兵真くんにだってファンはいる。新宿で助けられたメガネの森一曹や田中二曹といった面々はドレッド君に注目している。
さらにハルトの姿もちゃんと目に留めている。ふうむ、彼らの今後の活躍や生死も気にかかる所ですなぁ。

18:55。出突予測5分前。
人員の配置は済み、照明をつけて迎撃態勢は万全。
そんなタイミングで不法侵入者を発見。校舎の中で撮影をしようとしていたそうな。あらあら。

政府は情報公開すべきだ。我々は知る権利がある!!

個人で知りたい人が知るならともかく、情報をバラまく気まんまんの奴に簡単に渡せるはずもないでしょ。
本当に後ろめたいことがあって隠している場合もあるから場合にはよるが、今回はそういう話ではない。
大人しく警察に引き渡されてくださいなっと。

出突予測まであと1分。ここからは10秒ごとにカウントを行うこととなる。緊張の時間だ。
玲央さんはASURAのバッテリーとマガタマを接続し、電力供給を受ける。
ここで気付いたが、マガタマの名称が十三式装甲破壊槌に変わっている。
前は十一式だったのに・・・やはり進化しているのか!?
ついでに本誌だと一一という表現だったのに単行本だと十一に変わっていたというのにも今気付いた。おのれい。

残り30秒。未だに出て来る気配はないが大丈夫だろうか・・・
ハルトも失敗したら大切な玲央姉や兵真兄を失うことになるかもしれないと震えている。いつでも・・・助けられるようにしなきゃ・・・

カウントダウンは進み・・・ついに0となる!!
それと同時に深柱出突!!ほ・・・本当に出た!!

作戦開始!!

時間の予測は完璧に的中。位置も兵真くんの目の前というドンピシャだ。
さあ、今こそ日本の命運を賭けた運命の「5秒間の戦い」が開始されるぞ!!
これで目玉の出る方向が兵真くんの反対側で、斬りつけるのにもたついたりしたら嫌な話だな!!

時間を区切ることで緊張感を持たされている今回の作戦。
相手は割とやりやすい練馬級だが・・・本当に同じ性能しかないのだろうか・・・?
毎回やりすぎなぐらいに進化している深柱がいきなり基本に立ち返る。何か意味があるのかもしれないなぁ。
5秒で倒すのに成功したけど、続いて雨後のタケノコのごとくポンポン出突してくるとか。
おぉ、それなら長時間戦闘できるASURAを用意した意味が出て来るな!!当たって欲しくない予想ではあるけども!!

・シュガーレス
猛者たちが視線を注ぐ九島の屋上。
注いでも戦いの様子は見えないのではなかろうか。
まあ、キリオは確実に見えないけど屋上の方を向いているし、そういう儀式的なものだと考えよう。
いや、外の連中はうまくしたら空を舞う岳とか見られるかもしれないな。
シャケに殴られて空を舞う岳。普通にあるだろうという光景だから困るぜ。

いつまでもふんぞり返ってんじゃねえ。シャケ・・・!!

屋上にやってきて早速そのように声をかける岳。
上を見つめていなくてもちゃんと同じ高さにやってきてやったぜと言いたいわけですかね。

椎葉岳・・・俺を退屈させるなよ・・・!!

笑みを浮かべてそう述べるシャケ。うーむ、ビリビリくる笑みであるなぁ。
今、この場に立って昔のことを思い出す岳。

シャケ・・・中庭で初めて向かい合った時は足がすくんで動けなかった・・・
けど今は笑いが止まらねえ。近づきたい。触れたい。
そのツラに全力で拳をブチ込みたくて、気持ちが先走る。それに追いつこうと俺が必死に動く
初めてエロ本見た時以上に目が釘づけで、テメーのツラ以外は何も見えねえ

いきなり何を言い出すのかこの男は。
まあ、夢中になっているというのはよくわかる例えであるが・・・でもこの場面でその例えはねーよ。
まあ、それはさておき。まだ拳を振り上げた岳の綴る想いは続く。

入学して3日で頂点取ったんだってな。モンブラン倒したんだろ。
兼光にだって勝ったんだよな。
榊はテメーのこと忘れてなかったぞ。
皆、テメーを倒したがってる。
けどなあ、テメーをブッとばして九島の頂点を取りたいって思う気持ちは、俺が1番だ。
テメーをブン殴るためだけに足を踏み出す。腕を振るう。俺の全てをぶつけるこの瞬間をずっと待ってたんだ・・・
最高に笑わせたままブッ倒してやる。だから――受け取れシャケェ!!

長い想いを綴りながら、声に出したのは短い一言。
全力を乗せた岳の一撃を受けるシャケ。どうだ・・・!?

――――!!
何だよ。そのクソつまらなそうなツラは――!?

殴られたシャケからは笑みが消えている。
つまらなさそうというか、凄く怒っているように見える。ぶっちゃけかなり怖い。

相手が俺じゃ不満だってのか。そんなツラで拳を・・・振りやがって・・・!!

いつものような笑みではなく、歯を食いしばるような表情で殴りつけるシャケ。
威力は相変わらずで、岳は吹き飛ばされて屋上の入り口である扉に叩き付けられる。
目の前の扉がギシギシと軋むのを見て岳の身を案じるマリモ。
一応今の一撃で気絶したりすることはなかったみたいですな。うむ、タフになったものだ岳も。しかし――

お前の拳はそんなものか?椎葉岳

実力差が圧倒的なのはわかっていたが、楽しませることもできないとは・・・!?
熱のこもったはずの岳の一撃で不満とは、シャケも随分舌が肥えてしまっているようですな。
岳と同じように楽しみにしていたから思ったほどじゃなかった時の失望が大きかったんでしょうかねぇ。
むしろ楽しみにしすぎて勢いで素の防御力が高まってしまっていたのかもしれない。
シャケぐらいになればワクワクしただけで防御力が高まるなど造作もないこと・・・!!

しかし、本当に勝てる感じがしませんな。
ここはトラックでも突っ込んできてもらって一度お流れにしてもらうしかないのではないだろうか。
いや、屋上にトラックはないな。しょうがない、UFOに落ちてきてもらおう。それでノータイムだ!!
まあシャケだと落ちてきたUFOを殴り飛ばして済ませそうな気がするのが怖い所であるが・・・!!

とりあえず、最初の一撃は気持ちが先走り過ぎて心に体が追いついてなかったのが悪かったと解釈しましょう。
岳は弱ってからの方が強いのは今までを見ていてもわかることだしね。次の一撃、そのまた次の一撃に期待しましょう。
一番の原因は例えが悪かったということかもしれませんがね。この大一番でエロ本はねーだろ。ポエム力が足りない!!

・サクラノ嵐
零と会った嵐は駄菓子屋のバアちゃんと昔話に興じる。
1話目に一緒に写真を撮っていたことがあるだけに、2人のことをよく知っているみたいですなバアちゃん。

嵐が広島に引っ越す際、愛用のつるはしを零に譲る。いい話ですな。おそらく。
ともかく、その別れの際にいつか勝負をすると約束をした2人。
しかし残された零は悲惨な暮らしを送ることとなる。
今まで嵐と一緒に居て生まれた因縁を残った零が1人で引き受けることとなったのだ。

毎日中高生にボロカスにされる零。
自分では嵐のように立ち向かうことはできないのか。己の無力さ、嵐との違いに打ちのめされる。
だが、それでも逃げずに抗い続ける零。譲ってもらったつるはしを握りしめ強くなろうと戦い続ける。
そして今の勢力を作り上げるに至ったというわけか・・・

その約束があったけぇじゃないんか。あの子の強さへの執着は・・・今でもあの頃のお前を追っかけとるんよ

なんとも執念であるなぁ。健気な。
どうでもいいが嵐のBというシャツと零のCというシャツが気になる。もしや3人目のAのシャツの男がどこかに・・・!?

バァさん。強さって何じゃい。デカイ男って何じゃい。
徒党組んで弱いモンにしょんべんかけてハダカの王様きどることか。ヘドが出るわ

そのように述べる嵐。やはりこの男は孤高なのであろうな。
それだけの強さがあるからこそであろうが、徒党を組んでケンカをする者は好かない様子。それがかつての親友であったとしても。

さて、魔獣に反旗を翻したパワーズ率いる連合軍。
しかし反撃にあってかなりの数がやられてしまった様子。
魔獣にはまだまだ強い幹部が存在しているらしく、雑魚を倒してもそいつらが出てきたらどうにもならないようだ。

近づいたらはさんではなさねぇ"ザリガニ兄弟"
中坊の時チンピラ刺して特少入ってた"毒ヘビ"滑高ジュン。
それに極悪、美能水産の"土佐犬"乾謙吾
極めつけはNo.2の赤岩元。通称レッドブル。中坊の時大学のアメフト部5人とケンカになって全員吹き飛ばしたという。

へへへ。うまいこと言ったモンだ。そいつらの頭張ってる御影零って男は、まさに獣の王だよ。

毒ヘビはまだしもザリガニも獣扱いでいいのでしょうか。
というかなんでザリガニ・・・兄弟で挟むからなんだろうけど・・・ザリガニ・・・

そのザリガニ兄弟だが、的にかけようとした嵐に反撃され撃沈。獣王への伝令役とされてしまう。

零に言うとけぇ。ワシのせいでお前の性根がひん曲がったゆうんなら、ワシが叩き直しちゃらぁ。

そのように述べる嵐。しかし零は零でお前には俺の気持ちはわからないだろうなと考えている。
自分に出来ないことを平然とやってのける嵐。そういった強さを持たない零は何度も地獄を見てきた。

何度も。何度も立ち上がってたどり着いたイスだ。

それが街中で恐れられる最大グループ魔獣のトップの座。簡単に降りれるはずもないということか・・・
ど、どうでもいいが魔獣の旗の「A DENGEROUS BEAST」という文字。
もしかしてデンジャラス(DANGEROUS)と書きたかったのだろうか・・・ハハハ、むしろ族っぽい感じがしてよいな!!

これがオレが積み上げたモンだ。アラシ・・・お前持って生まれた力で・・・オレの全てを否定してみろ

ふうむ。実は嵐に否定されたがっていたりするのだろうか?なかなかに複雑ですな獣王。

さて、ザリガニがやられ、その後1ページで毒ヘビと土佐犬が倒される。幹部あっさり過ぎだ!!
まあ、熊や虎もあっさりやられているのにそれらより弱そうな二つ名で勝てるはずもないわなぁ。象とか鯨とか連れてこいや!!
と思いきや、謎の巨大マスク男が現れた。
これがNo.2の牛であろうか?牛は牛でも牛鬼とかだったら強そうであるな。
青竹を握りつぶしたり素手で内臓を引きずり出したりしてきそうだ。
そんな感じで他の幹部とは違うところを見せてくれるのか・・・どうだろうか?

・あのころのお姉ちゃんはもういない?
艶バカ姉妹ギャグの集中新連載が山口さぷり先生の作画で描かれる。
原作は謎の漫画原作者、矢口とらや先生。謎の原作者・・・一体何者なんだ・・・!?

上京する前のお姉さんこと清里早苗さんはいい感じだったのに、どうしてこうなったのか・・・
貯金が尽きたら考えるという絶賛無職中の早苗さん。その貯金はいつ貯めたのだろうか。最初は働いていたのか?
無職ではあるが引きこもりではないのか、大人の知り合いとかはいるらしい。ふうむ。その気になれば働けはするのか・・・?

妹手ブラはまあ確かにこれはこれでよい。うむ。
被害者体質の真琴ちゃんの苦労が忍ばれるが・・・まあ、姉妹仲はいいみたいだからなんとかなるだろう!!たぶん。

・実は私は
前回のあらすじ→アナザルを庇い、白神さんおっぱいダイブ
な・・・なるほど。そこがピックアップされたか・・・!!
この毎回適当なあらすじは楽しいのだが、だからこそ単行本で消されると思えるのが勿体ない!!

さて、その前回ダイブをかました葉子さん。
朝登校中に朝陽と偶然出会う。お、好きな子と一緒に登校とか嬉しいシチュエーションじゃないですか。
憂鬱な雨の日でもこういうイベントがあると楽しくなるものである。
いつもは日が昇る前に投稿している葉子さん。吸血鬼なだけに日光は避けたいですからねぇ。
しかし朝陽が登校している時間ということはもう太陽は昇っているはずなのだが・・・?

今日は一日中雨っ!!途中で晴れる心配もないよ!!だから全っ然大丈夫!!

ああ、なるほど。雨雲で太陽が隠れているから問題ないって話なんですな。納得した。

あ、寝坊とかちゃうからね?

ふむ。寝坊したのですかな。そう断りを入れられると怪しいとしか思えない!!
まあ、前に一度日焼けして登校してきた時は寝坊したんだろうなと容易に想像できる。

というわけで、天気予報を信じてゆっくり登校した葉子さん。
しかし天気予報がアテにならないのはこういう場合のお約束というわけで・・・途中で晴れた。
すっかり学校に着くころには黒焦げになっている葉子さん。・・・天気予報のアホ・・・何をやっているのやら。
というか、傘があるんだから日傘にすればいいのに。
普通の傘を日傘にするのは見た目的にアレかもしれないけど。

真っ黒になって登校してきた葉子さん。何故か人目のつきにくい屋上の手前で藍澤さんにお説教をされる。せ・・・正座だ!!

そもそも日焼けの原因となる紫外線は雲が出ていても通過する。これは一般教養の範囲であると私は考える

むう。言われてみれば雨雲が出ていようが昼間は夜ほど暗くはないわけで。
雨が降っているから大丈夫とかお気楽すぎる考えでありましたな。晴れなくても実は真っ黒だったわけだ。
ところで、なんで朝陽まで並んで正座しているんだ?

む?私は説教している覚えもなければ正座を指示した覚えもない。それは君の体質なのではないか?

体質!?そうか・・・朝陽は女子に叱られたがる体質だったのか・・・!!
やけに人の話を聞かずにいたりすることが多いと思ったらそういうことだったのね。先生にもわざと叱られていたと・・・なるほど!!

まあ、朝陽のそれはどうでもいい。
葉子さんがいつも屋外での体育を欠席していたのにはそういった体質の理由がある。
さすがに人前で見る見る日焼けしていくわけにはいかない。怪しまれるってレベルじゃない。

まぁ、寝たら元に戻るねんけどね

そういうものなのか・・・?肌は弱いけど新陳代謝は凄いということなのだろうか。
だったら毎日朝焼けたままにしておけば普通に体育も参加できるのではなかろうか。日焼けで痛かったりするのか?

吸血鬼と理解はしているが、この日焼け体質はにわかには信じがたい藍澤さん。海に行ったわけではないのだなと確認する。

あーうん。ほら、制服の形に焼けとるやろ?

ペロと胸元をめくるとたしかに肩から胸にかけて白と黒に焼け跡がくっきりと分けて残っている。うへー。
いや、それはどうでも・・・いや、どうでもいいことはあらへん。胸元の日焼けのラインとかそういう注目ポイントがペロっとだな。
これには朝陽も思わず凝視せざるを得ない。そして藍澤さんに殴られざるを得ない。やはりこういう流れか。
まあ、凝視するなという方が無理というものですよ藍澤さん。これはさすがにね。
というか朝陽、これでも普段から結構耐えているとはどういう意味の発言だ?
葉子さんは今回のように隙だらけな場面が多いとかそういう話なのか・・・!?けしからん。

・・・しかし理解したぞ白神葉子。君にとって日光とは降りそそぐ弾丸なのだな

いきなり何を言い出すのだ藍澤さん。
そういえば母星では何やら訓練に明け暮れて過ごしていたんでしたっけ?
後ろに思い描く回想は猫にごはんを取られたりカラスに襲われたりとヘッポコな様子ばかりであるが。

藍澤「いいだろう。今からこの私が君に生き残る術を教えてやる!!」
葉子「は・・・はい!!お願いします藍澤さん!!」
藍澤「否!!教官と呼べっ!!

何だかやたらとワクワクしている葉子さん。というか、登校したばかりだからこれから授業あるんじゃないのか?いいのか委員長。

運動をするということで体操服に着替える葉子さん。そして髪型もポニーテールに変更。朝陽も読んでいる私も大喜び。
というのはともかく、藍澤教官による凶弾の対処法を教わる流れとなりました。

凶弾を避けつつ目的地・・・学校に登校する・・・そのために必要なのは防護壁。つまり影から影へのスムーズな移動と私は考える。

というわけで、銃撃が止む隙を見極め、影から影へと移動する訓練を行う。その隙は必ずある!
って藍澤さん。相手は日光ですよ。銃撃が止む気配あるはずもなかろう!!日食とかでも起きない限りさ。

バカな・・・無尽蔵だというのか・・・!?

冒頭で一般教養がどうとか言っていた人の発言とは思えない。藍澤さんが加速的にアホの子になっていく・・・!!
ともあれ隙がないわけなのだがどうすればいいのか。藍澤さんの出した答えは多少の被弾は恐れずに突っ込む。雑な訓練だな!!

そんなやりとりをしている所にいつも朝陽を叱っている女教師登場。名前が紅本先生であると判明する。何、色付き名だと!?
紅本先生がやってきた理由は言わずもがな。3人を怒りに来たのである。

おまえら授業中に何堂々と運動場で遊んでんだ!?言っとくが全校生おまえら見てるからなっ!?

まあ、そりゃあそうですわな。というか朝陽、訓練の前に自分で授業は?と突っ込んでたのにもう忘れてるのかよ・・・
このアホの子のトライアングル状態では先生も色々と大変ですな。
いや朝陽は先生に叱られたかったから授業のことを本能的に忘れたという可能性も・・・叱られ体質故致し方なし。

教官長殿。いや紅本先生に怒られたうえに訓練でさらに黒く焼けている葉子さん。何をやってますのやら。

放課後。葉子さんと藍澤さんは特訓を続けていた様子。
翌日の朝、朝陽はその特訓の成果を目撃することとなる。

ふふふ・・・黒峰君。ふっふっふ・・・ここまでは無傷で辿り着いたで・・・!!

朝から体操服姿の葉子さん。
今日は特訓の成果を見せようとわざと日の出ている時間に登校してきたらしい。
一晩寝て白くなってますから被弾したかどうかすぐわかる状態ですね。
ちなみに側には藍澤さんの姿もある。どうやら昨晩は葉子さんの家に泊まり込みで訓練を行っていた様子。
ふうむ、葉子さんと藍澤さんがどのように一晩を明かしたのかは興味なくはないが・・・どうせアホなことしかしてなかったろうが・・・

藍澤「訓練は完遂した!もう私が教えることは何も無い!!」
葉子「ありがとうございます教官!!」
朝陽(それはまさか、元々そんなに教えられることが無かったとかじゃないよな?)

そういうことなんだと思います。やはりこのアホトリオの中でも朝陽はまだツッコミ側なんですなぁ。

陰から陰へ・・・時に慎重に時に大胆に、最短距離を駆け抜ける

ハチマキを巻いてやる気十分の葉子さん。運動会にでも参加しているかのような光景だ。朝から元気だねぇ。
まあ、走り抜けるぐらいならいいが、陰から陰へ渡り歩く姿は不審者そのものである。
傍から見たら何かの組織(笑)とでも戦っているつもりなののかと思われても仕方がない。

というわけで、すっかり精神的にやられてしまった葉子さん。世間様は冷たいです・・・と。うん、冷静になると恥ずかしいよね。

ふむ・・・ならば、私も同じように日光と戦おう!!それならばどうだ!?

どうだと言われましても。せっかく冷静になったのにまた焚き付けるというのか!?
しかしこの藍澤さんの提案に朝陽も乗っかってしまう。
3人なら恥ずかしさも3分の1になるという話だ!!まあ、多数なら笑われるより目を背けられる可能性の方が高くなるわな。

我ら3人は運命共同体だっ!!共に凶弾をかわしきってやろうではないか!!

勇んで挑もうとする3人。しかし目の前に広がるのは長い橋。日陰無し
意気込みは一瞬で霧散し、今日はもうええ・・・と諦める3人でありました。とぼとぼ。

橋を歩いているうちにもう黒くなってきている葉子さん。本当早いな。リアルタイムで焼けるのを見ていたくなる。じっと。正面から。
そんな黒くなりつつある葉子さんは、いい笑顔を2人に向ける。
こんな色々としてもろて私は幸せもんやと思うとお礼。ふむ、関係的が進んだのはいいがこれで作戦終了というのは寂しいな。
藍澤さんのような極端な発案じゃなく何かないかなと考える朝陽。(藍澤「なっ!?」)

なんかいい日傘探すとか、よく効く日焼け止め探すとか・・・ってそんなのもう試してるよな

ハッハッハ。何を言っているのだ黒峰朝陽。日焼け防止に日焼け止めなんて定番中の定番じゃないですか。ねえ?

・・・日焼け・・・止め・・・?

ものすごく盲点を突かれたかのような表情を見せる葉子さん。うむ、この子もやはり分かりやすい。

で、後日。
屋外の体育を白い肌で嬉しそうにこなす葉子さんの姿があった。
さらに日が出ている時間にも普通に下校したりしている。白い肌のままで。後ろめたそうな顔してる葉子さん可愛いです。

・・・黒峰君。藍澤さん。バツが悪くて言い出せんかったけど。
実は私は・・・今までずっと日焼け止め使ったことなくて

いや、もうとっくに気付いてますから。
というか秘匿系の代名詞であるタイトルコールをこんな話で使っていいのか!?
しかもやたらと雰囲気を持たせて可愛く言いおって。セリフの中身が違えばクライマックスかと思えるようなシーンなのに!!

だって、だって、こんなんで大丈夫とか今までの苦労なんなんって・・・なんなん・・・なんなんよーっ!?

なんなんでしょうな、本当に。
まあ、吸血鬼が日傘ならともかく、日焼け止めで日光防ぐなんて話、今まで聞いたこともないし試す気も起きないのはわかる。
普通の吸血鬼は日光浴びて日焼けだけではすまないからそもそも前提が違うんだけども・・・

ちなみに吸血鬼の弱点の1つである流れる水についても軽い様子の葉子さん。
なんか越えてる時にぶるってくる。「うおっ」てなる。というぐらいですむらしい。
うーむ。吸血鬼の血が実は凄く薄いのではなかろうか・・・?
それで雨の日も平気で出歩けたという話なのか・・・辻褄は合うが・・・うーむ。
この勢いならニンニクもうおっと言いながら普通に食べてしまいそうですな。そういう点でバレないのはいいことだ!!

黒い葉子さんを見る機会が今後減りそうなのは残念だが、体操服姿での活躍が見れそうなのはいいですな。
葉子さんのことだし、日焼け止め塗ってるから大丈夫と水泳の授業に参加して流れ落ちて黒くなるぐらいはやってくれるさ!
高校の授業で水泳があるのかどうかはともかく。う、海でもいいのよ?

それにしても先生も色付きの名前とはなぁ。実は攻略対象なのか?む、なんだ攻略対象とは。思わず言ったがどういう意味だ!?

・魔法少女ミルキー☆モウ
「ミルク・ア・カウ」敵のTKBをつまみ倒す強力な技。
これまで全ての敵をこの技で仕留めてきたミルキー☆モウ
って全てって2人を何回も撃退しただけやないですか。

順調に敵を倒して浮かれていたみるくちゃんだが、厚着したら効かないという弱点に気付かされて焦る。
万一負けた場合は貧乳をこじらせて死ぬ可能性があるのでまさしく死活問題なみるくちゃん。
さりとて他に技はない。悩ましい問題である。

そうべこ!特訓べこ!
技を増やせないなら今ある技を磨くしかないべこ

技を増やす特訓ではなく磨く方の特訓でありましたか。
まあ、唱えるだけでオートで体が動く必殺技なんてそうそう身にはつかないか。

厚着の服を貫通する強力な「つまむ」力を手に入れるんべこ!

と、いうわけで。人気のない近所の林で特訓を行うことになった。
動く的である二つの乳房型UFOを使って特訓をするミルキー☆モウ。うむ、この時点で色々とアホらしい!!

二つの的が並んだのを見計らい、ミルク・ア・カウを放つ。
が、このTKB・・・つまむにはめっちゃ硬い!!痛さに指を抑えるM☆M(ミルキー☆モウ)
しかしここで諦めてはいけない。服どころか鎧まで貫通する力を手に入れるための特訓なのだ。ってかなり無理な話な気がするが・・・

カウ「無理じゃない!生きるべこか?死ぬべこか?」
M☆M「私・・・生きたい!」
カウ「だったら、つまんで!つまんで!つまみ倒せべこ!!

カウの熱血な指導と乳力の惜しみない提供により一晩中特訓を行うミルキー☆モウ。
その結果、メカTKBが砕けるほどの強靭な指の力を手に入れることに成功した!!
何回も繰り返してるからメカの方が劣化してたんじゃね?とか考えてはいけない。

徹夜明けでふらふらしているところだが、早速牛の悲鳴。ニャンニャ星人がやってきた様子。
向かってみるといたのはお姉にゃん一人だけ。タマちゃんは嫌がってこなかったらしい。
ちなみにお姉にゃんは特注スーツを着ていない。どう見てもつままれに来てますな。わざわざ。

しかし、お姉にゃんの希望には沿えない。一晩中TKBだけ見続けたせいで、全てがTKBに見えるというミルキー☆モウ。
うーむ・・・・・・バカらしい!!本当のTKBがわからないよ!と泣かれても・・・キャラも読者も困るわ!!
特につねられに来たお姉にゃんにしてみればアテが外れて悔しい。
結局何もせずに帰るのでありました。何をやっているのやら。
というか、指の力が本当に強くなっていた場合、逆に厚着をしていないと危険なことになるのではなかろうか・・・

よく寝たら目の方は治ったというみるくちゃん。良かったね!!
いやそれは良かったが、今回の作者コメント。このネームが通るとは!とは何だ!?
やはり美幸先生も通るとは思っていなかったほどにバカバカしかったということなのだろうか。
そんなネームでもしっかり通す秋田書店の編集は色々凄いと思います。

次回は集中連載の最終回!!まあ、バカバカしい話が来るのは間違いないと思うので安心して待つことにするぜ!!

・木曜日のフルット
ダニーとしてみてもデンの血を吸うのは命がけなのだろうか?
まあ、クシャミであの威力だし、一挙一動が危険かもしれないな。
そんな最強ノラの血を入れた結果がこれか・・・セ・・・セリフと目つきだけだと・・・!?デーン。

口先属性が付与されて一層情けなく見えるという最悪の結果。
鯨井先輩の最強無職という自称も似たような結果ですな。
どんな状況でも堂々としていればかっこよく見えるという説もあるのに!!何故!?ぬう・・・!!

まあでも、なんだかんだで抗争には勝利してるんだよね。向こうの方が多数なのに。
伊達にデンに何度も挑んでいるグループではないというわけだ。勢力図的にもそれなりのものらしいしなぁ。不思議なことに。

・総合感想
少年漫画といえば少年がメインターゲットであるゆえか、少年が主人公である場合が多い。共感を得るためでしょうね。
しかしチャンピオンは女子主人公の割合が結構高い
今号開始の2作で割合は高まったが、前から他紙に比べても相当高かったように思える。これは一体どういう事だろうか。
チャンピオンは少年が読んでないからじゃない?などという身も蓋もないことを言ってはいけない。話が続かない。
いや、つまり逆に考えるとだ。チャンピオンは少女が読んでいる割合が高いという結論が導かれることに・・・!!ねーな。

さて、次号は別チャン創刊記念まんが賞受賞の大型ルーキー、川端浩典先生の読み切りが掲載。
男には負けちゃいけない理由がある!!とのこと。
ふむ、既に本誌の3分の1近い作品が女子主人公になってますからな!!負けてはいられまいさ、そりゃそうさ!!



2013年 15号


・囚人リク
連載100回突破記念巻頭カラー!!
ついにやってきましたねぇ。しかしまだまだ。これからもガンガン行ってくれるのは間違いない。
期待して楽しむこととしましょう。

さて、本編。

掘削作業初日の成果は僅か。しかしそこで腐ってはいけない。
小さくとも大きな1歩。重ねればそれは確実に形となる。
それを信じて黙々と掘る2人。あ、ちゃんとリクも見張りだけでなく掘削作業に参加するのですな。

1か月後。
トイレの用具入れには大きな穴が広がっている。
どうやら堅い部分は終わり、ここから排水管までは柔らかい土となる様子。
なるほど。それならば掘るスピードは格段に上がりそうですな。
最初は途方もないと思えたトンネル作戦ですが、こうしてみるとなかなかいいペースで進んでいる。

これまでと違い、2人以外の誰かの力を必要とするわけではないので見つかる危険度は低い。
とはいえ、1か月も外で遊ばずにいたら不審に思われたりしないかという疑問はある。
まあ、加藤看守ならともかく谷村なら気にしたりはしないでしょう。そういう不思議な安心感がある!!

それはさておき、レノマさんも順調に進んでいる作戦に対し気がかりな点がないわけでもない。
この極楽島にしては"掘られる"ってことへの警戒心が低くないか、と。
確かに。トンネル作戦なんて脱獄を考えた場合誰しもが思いつく内容である。
絶海の孤島ならではの盲点なのか?それとも何か仕掛けがあったりするのか・・・?気になる所だ。

トンネルはあと30cmで排水管のコンクリートにたどりつく。そこからが本当の勝負だ。
どのようなアクシデントが発生するか・・・ちょっと不安であるな。

さて、場面は変わって東京のスラム街、新東京革命党のアジト。
田中一郎の仲間である革命党の面々は鬼道院の犯罪の証拠を集めたデータを探して東奔西走している。
構成員の一人はピアスを十字架型に変えたりしている。神様の導きがあらんことを祈り・・・

もしかしてこれを見つけられたのも、そういうのがあるのかな。

その言葉と共に取り出したのは、田中一郎の弟、二郎の隠れ家にあった日記
田中二郎はその日記で気にかかる内容を記している。

5月25日。
スラムの壁を崩すには武力闘争よりも、この世の腐敗の根源を断つ闘いに移行すべきだ。汚職公務員の悪事を一掃する。
第1の標的はスラムを牛耳る警視総監の鬼道院だ。

7月30日。
俺は1人で鬼道院を追った。その中で異質な事件を知る。
淀水町奈落谷交番で警官が射殺された。撃ったのは鬼道院。
被害者の名は藤本吾郎。スラムの人間を温かく見守っていた心優しき警官だ。

ついにおじさんのフルネームが明らかになった!!ほほう。
でもこれからもずっとおじさんという呼び名が一番使われそうな気がしますな。それはそれでいい。

おじさんは鬼道院の悪事の証拠を握っていた。
しかし公表寸前にデータは押収され殺害。その罪は事件現場にいた1人の少年に着せられることとなった。
この事実は事件直前に少年と関わっていた親子の証言に基づく。

ここでなんと、1話で登場したスラムの親子が登場。うわあ、懐かしい!!
そういえばリクが警官殺しとして極楽島送りになったとき、こんなのデタラメだ!と憤っていてくれてましたな。

特機に逮捕されそうになったところをリクに庇われたオッサン。
気になって子供と一緒に後を追い、交番での事件を目に耳にしたという。
リクと入れ違いにやってきた鬼道院。そしておじさんと言い合う声。

おじさん「麻薬の生産!精製!密売!臓器売買!全く枚挙にいとまがないな!」
鬼道院「おお。それはここには入ってなかったな

む、言われてみれば確かにそんなことを言っていた。
そうか、押収したデータに入ってなかったということは、その情報は別のデータとして残っているかもしれないわけだ。
むしろそちらのデータこそが鬼道院を失脚させるのに必要なメインのデータであろう。
その可能性を知った二郎は藤本巡査の自宅を訪れる。
既に自宅は鬼道院の手が入ってか荒らされまくっている。
しかしその家探しでは見つからなかったマイクロチップが二郎の手によって発見される。
時の経過が味方したとのことだが、プラントの植物が枯れたことと関係あるのですかな?

ともかく、見つけたチップの中身を確かめる二郎。
しかし中身の画像は不鮮明で解読ならず。だが、親子の証言に嘘は感じられない。藤本巡査は用心深く公表を進めていたのだろう。
つまり・・・鬼道院を倒すメインデータがどこかに存在する可能性は高い!!

ふうむ。それがあれば革命には大きく近づきますわなぁ。
だが何故二郎は仲間にデータの存在を知らせなかったのだろうか・・・
その理由は1つ。仲間の中にスパイが居るのではないかと疑ったからだ
二郎の日記は最終ページが破り取られている。
しかし次ページに最終ページの筆圧が残されている。そこから二郎がどこまで秘密に迫っていたのかが窺い知れる。
そのことに気付いたのは十字架のピアスの女性。しかしその女性こそが鬼道院の手のものであった・・・

8月30日。
以前から気になってはいたが、我々の行動が先読みされていることが不自然に多すぎる。
仲間内にスパイがいる可能性を否定できない。なのでこの案件は1人でしか進められない。
だが今日は大きな収穫があった。先日交番の巡査の自宅で見つけた画像を解析ソフトにかけてみたのだ。
浮かびあがったのは大規模なケシ畑。麻薬のヘロインの原料だ

これは・・・麻薬の生産の証拠か!!
画像を見ると極楽島特級刑務所の囚人服と看守の姿が見られる。
なるほど、これを見るかぎり看守が囚人を使って麻薬の生産を行っているのが一目でわかりますな。
もしやこれが前に谷村が言っていた刑務所の裏の顔の一端なのか・・・?
囚人服の背中の所属棟を示すマークがZとなっているのも気にかかる。まさしく特別な棟に入れられた連中ということか。

麻薬の生産事実はここからも窺い知れる。しかし臓器密売に関してはまた別の話。
となれば、他のデータとして残されている可能性が高い。なるほどねぇ。
それにしてもおじさんはこのデータをどうやって入手したのだろうか?
凄い情報屋のツテでもあるのだろうか。
それとももしや、単独で極楽島に乗り込み撮影して帰ってきたとかそういう・・・!?おじさん凄すぎる。

それはさておき、二郎は続きとしてこのようなことを書いている。
巡査が何を想いこの不鮮明な画像を保管したのかは知らないが、この画像は俺たちの悲願達成の第一歩だ。
大切な人と共に保管しておこう、と。

二郎のいう大切な人か・・・やはりそれは家族のことでしょうか。うーむ、これは危険な話であるぞ・・・
革命党はとりあえず泳がされることとなる。
メインのデータにたどりついた時、命共々奪い返すつもりらしい。ふうむ。

スパイを用いたりする鬼道院は色々と慎重な面がある。
十字架ピアスの女性に革命党に心を動かされたりしていないか証明させたりしている。
ふうむ、それで足舐めでありますか。ふむ・・・少年誌的にはギリギリということなのかもしれませんな。
青年誌ならばどうなっていたか・・・まあ、それは各人の想像のうちということで、ね。
こういうことを書いているからこの囚人リクの感想はエロワードで検索に引っかかって飛んでこられるんだよ!!

それはさておき。
鬼道院は二郎の日記の続きを読んでいる。
最終ページには極楽島へ兄の田中一郎の奪還作戦を決行する3日前の内容が記されている。

なぁ、兄貴。元気でいるか?弱者と共に闘おうとした兄貴に憧れ、俺も革命党に身を投じた。
でも、未だ志を果たせずにいる。兄貴、どうすればいいんだ。

思わず愚痴になりそうになった自身を戒める。これじゃまるで遺書でありますな。
そう感じた二郎はこの内容が記された最終ページを破り、処分するのであった。なるほど、そういう流れか・・・

志・・・か

最後まで読み終えた鬼道院。志という言葉に冷笑するでもなく、妙に生真面目な顔をしている。
これは一体何故だろうか?自身にも何かその言葉に感じるところがあったりするからだろうか?

夜のプールにやってくる鬼道院。
その凄い肉体には凄く大きな傷跡が残されている。うーむ・・・強そうだな。

スラムと極楽島。この2つは俺が支配する俺の国。
国家権力も、市民の目も介入させず、俺はここで巨万の富を得る。真の王者となるために

そのように心の中で唱えながら、水面に浮かぶ鬼道院。
月は志を照らし、水は孤独を包む。そして静かな夜。そのようなアオリで締められる。
やはり鬼道院も志という言葉に共感を感じる部分があったのですなぁ。
実は革命党に心動かされていたのは鬼道院自身だったのでスパイにもそういう問いかけをしたとかいう話だったりして。

考えてみれば、鬼道院の野望もある意味革命ですからねぇ。
色々と共感しちゃう部分があるのは仕方がないのかもしれない。
弱者の救済を願う新東京革命党とは志が大きく違う気はするけど。
でも、真の王者・・・つまり真のチャンピオンになりたいという志と読むと凄く良い志と思えなくはないから困るな!!

というわけで、連載100回は色々と重要な情報が飛び出した回でありました。
主人公たちの活躍はほとんどなかったが満足だ!!

臓器密売はレノマさんの過去とも繋がるし、色々と因縁が加速しそうで楽しみですなぁ。
しかし、二郎のいう大切な人と共に〜という言葉。
あれはもしかすると、例の家族の写真と一緒に時計に収まっているということではないだろうか。
つまり現在田中一郎が鬼道院の悪事の証拠を知らずに握っているとかそういう・・・!!
もしそうならば、田中一郎が脱獄する意味は急激に増すこととなる。
持ってきてくれたリクへの感謝の念は一層増すことになるだろうし、色々と面白いことになるが、果たして・・・?
今後の展開に期待でありますな!!

・弱虫ペダル
新生総北の5名によるカラーページ。
巻島さんはいないものの青八木さんの金髪のおかげで派手さはむしろ上がっているぜ!!
それはさておき、やはり5名しかいないのは問題である。6人目のメンバーを早く確定させたいところだが・・・?

その候補となりそうなのが、前回杉元が言っていた知り合いの子。どのような選手であろうか。
と思っていたら、さっそくのしのしと総北高校自転車競技部へやってくる学生服の男の姿があった。これが・・・!?

さすがにIHを制した全国の強豪校の部室を前にして緊張を隠せない男。
和らげるためにとりあえずお母さんが握ってくれたおにぎりを食べることとする。
ラップで包まれているとはいえポケットにおにぎりを入れておくのはどうなのだろうか。潰れるぞ。

よし。よし。OK!これならOK。せーの、いただきます!!

扉に手をかけ、そんなことを言いだす学生服の男。
食べ終えてからいただきますとはどういうことなのか。
ちゃんと食べる前に言わないからそういう間違いをやらかしちゃうんだよ!!

それはさておき、時間は少し遡って教室での坂道のシーン。
帰ってすぐ寝ちゃったから数Iの宿題ができていないと焦る坂道。
そこに声をかけてくるのは寒咲さん。なんだか日常での会話ってかなり久しぶりな気がしますな。

今回話しかけてきたのは寒咲さんが用事があるというよりも、その友達のアヤちゃんの方に用事があったかららしい。
アヤちゃん。6組テニス部の橘綾さん。寒咲さんのお友達。
初期からずっと友達として出番やセリフはあったが、フルネームが出たのはこれが初めてじゃないか・・・?
さすがに坂道もほとんど記憶していない様子。アヤちゃん自身はソコソコ話していたと言ってはいるが、まあ仕方ないな。

ていうか・・・おめでとう
私、べつに自転車詳しくないけど幹にいろいろいつもきかされてるからさ。
すごい大変なのくらいはわかる。それで優勝ってやっぱスゴイと思う。

ちょっと早口で捲し立てるアヤちゃん。照れてる照れてる。可愛らしいことですな。
あの頼りない感じの坂道が優勝したと聞き、新学期に入ったらねぎらってあげないとと思っていたらしい。
が、今までけっこう冷たくしてたから行きにくくて今日まで延び延びになっていたらしい。
気にしなくても、冷たく扱われていたこと自体ほとんど覚えてませんでしたのにね!!

今日だってやっと来たの。ああ見えて照れ屋だから、中学の時も好きな男の子にね・・・

ペラペラと喋り出す寒咲さん。なかなかに口の軽い子である。
しかしそうか、自転車バカな感じの寒咲さんも友達の恋愛を聞いたりするぐらいの経験はあるのか・・・
それが経験と言えるのかはさておき。

教室内でIHの話をしていたので、坂道と同じクラスの杉元が近づいてくる。
相変わらずマイペースに自分語りを始める杉元。ゆかいな奴である。
寒咲さんの評価はとっても働き者よ、とのこと。ふむ、マネージャー的な活動は評価されているみたいですな!!
坂道に宿題を教えたりと、関係ない所での活躍は見事なものである。

まあ、杉元はさておいても、まだ1年には今泉君や鳴子といった凄い選手がいる。
これは自転車部も安泰だねと呟くアヤちゃん。しかし寒咲さんは浮かない表情で・・・

同じように浮かない表情をしているのは今泉君。
昼休み、話があると鳴子の前にやってくる。

3年生が――巻島さんが外国行って、田所さんと金城さんが部活に来なくなって、手嶋さんとオレ達だけの練習が始まって。
おまえも感じてるだろ・・・"痛感"してるだろ。3年生の抜けた穴のでかさを!!

手嶋さんたちは十分すぎるほどに強くなってくれている。
だけど、3年生がいたときよりも練習強度が下がっているのは紛れもない事実。
今泉君たちはインターハイに出たことで理解している。インハイのすさまじさ、レベル、過酷さを。
それが肌でわかってしまっている。だから言える。このままなら――オレたちは来年勝てない
ステージでの一勝やスプリント賞や山岳賞といったカラーゼッケンの取得も危うい。と。

確かにその通りかもしれない。だが、先輩がいなくなってしまうのはどうにもならないことである。
それならば練習を積み重ねるしかないのではないだろうか。しかし、今泉君はある提案を鳴子に投げかける。

鳴子。おまえはオレと同じオールラウンダーになれ。スプリントを捨てて。

おっと・・・そう来ましたか。
3年生が帰ってこないのならば、自分たちが変わる必要があると今泉君は言うのですな。
とはいえ、スピードマンを名乗る鳴子が簡単にそれを受け入れるはずはない。憤る鳴子。しかし今泉君は冷静に語る。

今、オレたちのチームにはゴールを狙える奴が少なすぎるんだ!!
ロードレースはゴールを獲る競技だ!!
おまえが今から調整すればインハイには間に合う。平地の練習の時間を減らして山を登れ。脚質を完全に入れ替えろ。

まあ、そういう段階から変えていくしかないですわな。
現に鳴子は山での練習をインハイ前に行い、そして実際にインハイでその片鱗を見せている。

スプリンターなのに登った。普通できることじゃない。
登れる。センスがある。体も軽い。ゴールへの嗅覚も備わってる。やれ!!

ゴールを獲れる人間は凄く目立つ。そんな気はする。
のだが、やはり鳴子はスプリンターという仕事に拘りがある様子。今泉君の提案を撥ねつける。
ふうむ。面白い提案ではあると思うのだが・・・これは、どうなるかなぁ。

さて、放課後。
部室へと向かう坂道と杉元。時間は冒頭の展開へと繋がる。
そう、謎の学生服がいただきますと言いながら扉を開けようとした場面にだ。
どうやらカギが閉まっていたのを知らずに勢いよく開けようとしてドアを外してしまったらしい。どういう力やねん。

やってきたのは・・・でかい男!!でっか!!
やはりこの男が前回杉元が言っていた知り合いの子でありますかぁ。ふむ。
えーと、名前は杉元定時・・・何?杉元?
何が知り合いの子だ。弟じゃねーか!!

まさかの杉元弟。乗っている自転車も兄と同じくコルナゴっぽい。
ふうむ。ようやくコルナゴ乗りで活躍できそうな選手が出てきたという流れか・・・?

箱学に続き、総北にもでっかい子が現れた。これはでっかい子ブームが来る流れなのか!?俺得。
いや、新総北は割と小柄な連中が多いので平均的なことを考えるとでっかい子が加わるのは自然な流れかもしれないな。

あだ名はたぶん「オムスビくん」だなと決めつけられる定時くん。
声もデカくカラオケではマイクも要らなさそうな子である。
果たしてその走りはどのようなものであるか。田所さんに代わるスプリンターポジションとなるのか?
走りいかんによっては鳴子がスプリンターの席を譲って自分はオールラウンダーに移るという話もありえるかもしれないが・・・?
ともかく、実力を見てみたいところですな。
ここまできて棒にも箸にもかからない実力だったら驚きだが。
いやでもしかし、杉元の弟だし・・・う、うーむ。照兄ちゃんと一緒にレース走るのが夢とか言っているのも危ういぜ!!

・侵略!イカ娘
この婦警さんは・・・可愛い!!うむ、素晴らしい。
しかし、どのような噂をを聞いてきたのでしょうかねぇ。この店は怪しいの多すぎなんであるが。
まあ、大勢出入りしているのがそもそも問題ということなのかもしれないが。全員まとめて逮捕だ!!

実際危険度という意味ではイカ娘より3バカの方が上でしょうな。
千鶴さんがいなかったらどれほど大変なことになっていたか・・・!!
今後も危険人物を捕まえるために奔走する婦警さんの姿が見られると思うと嬉しくなりますな。

・毎度!浦安鉄筋家族
実に迷惑な指パッチン。まあ、人類に役立つ発明とかなら補って余りあるが、花丸木君の件ではなぁ。

しかし、桜ちゃん。ずいぶんと最後スッキリした顔してますな。
厄介ばらいができたと思っているのではなかろうか・・・気持ちはわからないでもないが。

・バーサスアース
これまで深柱が出突した場所は完全に封鎖されている。
練馬のファミリーレストラン周辺、池袋駅周辺、新宿明治通りの3箇所である。
またその3箇所を含む一帯は溶岩噴出体の警戒区域として自主避難が推奨されている。
さらに警戒区域の周囲約3km圏内も溶岩噴出体の出現の可能性が捨てきれないとして注意を呼び掛けているとのこと。

警戒区域内部の公立小中学校はすべて休校。
注意喚起区域内でも保護者が連れ添い、集団で登校する姿がみられる。
ふーむ。教育ママはこんな時でも子供の勉強の遅れが気にかかるんですなぁ。
一応市民の不安を払拭する為に自衛隊のお兄さんたちが配置されている。お兄さんだなんて照れるな。
というのはさておき、逆にその自衛隊の存在が戦争のようで不安を煽っている部分もある様子。むう、難しい話ですな。

警戒区域から離れている都民も実家の方に避難するようになってきている。
まあ、地方に家がある人はいいが、そうでない人は不安を抱えつつもやっていくしかない。
ラーメン屋の店主も大変ですな。客が来ないのも大変だが、仕入れも今後難しくなりそうだ。

溶岩噴出体により列島はパニック状態。
まあ、まだ都内でしか出突してないから地方は他人事のような態度でいそうな気はしますけどね。
テレビでは元防衛大臣の久田信章氏が政府批判を行っている。
言いたいことは分からないでもないが、なんとなくこういう番組も都民の不安を煽っている感じがしてなりませんなぁ。

こんな巨大生物が東京に現れて人間を襲うなんて誰も思わない
それはそうだ。絵空事としてなら考えるだろうけど、実際に防衛策を考えたりとかましてや予算を落としたりなんて普通はしない。
だけど国民の生命を守るのが政府の役目であるのも間違いない。起きてしまったことに具体的な対策をとらないといけない。
なんとも大変な話でありますなぁ。

ちなみに新宿の玲央さんの戦いを撮影していた都民がおり、その動画が一部出回っているらしい。
巨大生物相手に剣で戦う巨乳の美女。うーむ、まるで映画っすね、こりゃ。
ハルトが中から出てくるところも映っているが、さすがに深柱の力を操っている所はないみたいですな。
それが映っているとさすがに危うい。削除が間に合わないこともあるだろうしなぁ。

そんな風に、都民が不安を感じ、東京脱出を考えているころ、都内をうろつきまわる怪しい集団の存在があった。

マントルーマントルー
おろかな人類たちよ。悔い改める時が来ました。大地はお怒りです。
自然を壊し動物を殺し、我々は罪を重ねてきました。深柱様は裁きの使徒。
自衛隊の皆さん。深柱様が降臨なされた聖地を武器をもってとりかこむなどしてはいけない。
深柱様の御雷は浄化の炎です。一度すべてを焼き払い、我らはその上で自然と共に暮らすのです。

ふむ・・・これは・・・宗教団体?
こういう混乱が発生すると必ずこの手のが出てきますわな。
しかし、こいつらは普通の宗教団体よりも物事に詳しそうな気がする。
それもそのはず、一行の中にはかのヘルメットマンの中身が見受けられたりするのだから・・・むむむ。
それはともかく、マントルーはねえだろ。もう少し気の利いた呼び声はなかったのか。

この集団は気になるが、中継はとりあえず総理の言葉を得るためにカメラを回す。
現在の日本国のトップは加賀総理大臣
加賀総理は会見やコメントを出すのを避けている様子。まあ、簡単には口には決められることではないのだろうが・・・
その態度にはマスコミもさすがに不安を抱く。23区内の人口流出も止まらないし、厳しい状態だ・・・

まあ、もちろん総理だってこのままやり過ごせる状況だとはとても思わない。限界は近いと考えている。
その現状を突破できそうな連絡が地災研からもたらされる。どうやら次の深柱の出突を感知したらしい。来たか!!

総理と直接電話で話すことができているヒミコさん。偉くなったものですな。
まあ、昔と違って今では誰も深柱の存在に異議を唱えることなんてないでしょうからねぇ。

溶岩噴出体生成探知システムは正確に作動中と報告するヒミコさん。
反応があった場所を作業車が巡回調査しているとのこと。
ふむ、これで生成前に探知ができれば住民の避難をスムーズに行えますな。
とはいえ、これまでのように曖昧な予測では厳しい。
しかしヒミコさん。今回は最新の探知操作を使っているので100%的中するとお墨付きを出してくれる。ほほう・・・?

深柱破壊の実行部隊である4名は作業車に乗り、探知を行いながら移動中。
兵真くんはもう足の方はよくなったんですかね?一人だけマッスルコートをちゃんと着ていないのが気になるが。

最新の探査装置を扱う林くん。
今までのは精度が低く、新宿のように空から出突されたらほぼ無反応だったという。
しかし今回のはもっと正確な出突場所が割り出せるし、時間の推測もできるという。ほほう。
それはひょっとすると出来上がっている途中を叩くことも場合によっては可能ってことなんでしょうか。それは面白そうだ。

もともと重力針というのは外甲片が髄幹に反応する性質を利用したものである。
その精度は外甲片の純度や大きさに比例するという。
つまりこの車中にある大きな入れ物には大きな深柱の外甲があるということですな。え、それってもしかして・・・

嬉しそうに中を見てみようとする兵真くん。
それを、おしゃべりソーセージうるさい!と制す玲央さん。凄いアダ名だな。おしゃべりソーセージ・・・
怒られてしょげる兵真くんが地味に可愛い。

言えるわけねーだろ。ハルトの同級生の左手が入ってるなんてよォ

やはりユミちゃんの体であったか。
いや、ひょっとしたらユミちゃん自身が入ってるのかと思ったから、左手だけで少し安心した。
でもあの切り落とされた左腕はくっついたりしないんですなぁ。
ただでさえ下半身が失われているのにさらに欠損するとは・・・何ともはや。
まあ、切り落とされた左手もピクピクと蠢いているし、くっつけたら元に戻るかもしれないが。

さて、重力針が反応を示す。シグナルオレンジ。地下10mで外甲を形成中。出突予測は2時間後・・・!!

林くんのその報告を受けて本部が動き出す。
日本政府に通達。プランC-1に従い周辺住民の退避及び区画封鎖を要請する。

ピラーブレイカーを投入!!配置につき次第、打撃包囲陣を以て殲滅する!!
はじめて人類が先攻する戦いだ!!心してかかれ!!

確かに今回の戦いは意義するところが大きい。
人類が初めて深柱に対して攻勢に回ることができそうな流れである。
これで一般市民にほとんど被害を出すことなく撃退に成功すればどうなるか。都民に対する安全アピールはかなりのものとなる。
政府としてみれば今回の戦いの成否はまさしく死活問題でありましょうな。
予報が万全で対策も万全ですよと国民に知らせれれば、今後は災害予報みたいなもので済むかもしれませんからなぁ。

そんな負けられない戦いの重圧を感じている様子のハルト。
どの戦いであっても負けられない、引くことができないってのは同じだが、正式加入の初戦でこれは・・・
まあ、戦いが始まれば我武者羅にやることになるとは思いますけどね。
今回の深柱がどのような形態で、どのような力を持っているのか。楽しみなところである。

・真・餓狼伝
丹波文吉VS前田光世。いざ開始めいッッッ!!!

解き放たれたように歩み寄る二匹の餓狼。
下駄のような履物は不要と放り捨て、素足で近づいていく。
そして頭から激突し、お互いに笑みを見せあう両者。

路上の立ち合いは初撃こそ全てである

互いに袖を獲り組み合ったこの状況。初撃を決めた者こそが勝者となる・・・!!

・・・丹波。背負うぜ

なんとここで前田光世による決め技宣言。アンタ何言っちゃってんの?
なんだか穏やかな笑みを浮かべたりしてますが・・・舐めているわけではないみたいですな。
おもしれー。やれるもんならやってみてよ。

丹波のその言葉を受け、つま先立ちになる前田光世。
息を止めて力を込めると、一気に踵を地面に落とし、上体も落とす。
この勢いに丹波の上体も崩されてしまう。わたた。

その崩れた丹波の体に対し、宣言通りの背負いを敢行する前田光世。
腕を取り、身体を入れて、腰を一気に跳ね上げる!!これはまた見事なつま先立ちですな。いやぁあぁああ!!

凄まじい背負いが決まった。
と思いきや、空中で丹波の体が回転する。見事な一回転により、足から着地する丹波文吉。
これにはさすがに前田光世も驚いた表情である。
しかしすぐに気を取り直し、再度組み合って今度は足払いを行う。さあ!!
だが丹波。足をすくわれ体が回転したが、再び空中で体を翻し、足から着地をする。

前田「猫三寸・・・驚いたな。"猫の三寸返り"ができるんだな」
丹波「・・・講道館の四天王の一人、西郷四郎の・・・だろ?」

西郷四郎の得意技。
それは下駄の上から恐ろしく低空でとんぼを切り、寸分違わず下駄に着地、いや下駄を履いてしまう"猫の三寸返り"。
その技を応用して柔道に生かした四郎さんを誰も投げ極めることはできなかったと前田光世は語る。
あたかも三寸の位置から落下する猫が必ず反転して着地するかのごとき伝説の技である。

前田「それを長身のお前がやるとはな・・・たいしたもんだ」
丹波「うわ。褒められちゃった

褒められちゃった。じゃないよ。なんだか呑気な感じだな。
まあ、お互いを認め合っているからこそ出る軽口というものなんでしょうな。
回転で回避されたとはいえ、"投げ予告"したうえで引っこ抜いた前田光世も大したものである。

前田「・・・お前の柔と俺の柔。どっちが上なのか確かめようか」
丹波「あー心得た」

そう口にし、戦闘を再開する2人。
しかし、丹波が仕掛けたのは柔ではなく、当て身。
前田光世の頬を切り裂く鋭い一撃であった。

柔を比べあおうという前田光世に対し実に挑発的な一撃でありますな。
丹波文吉の強さは柔道的なものだけではないということだろうか。
ともあれ、丹波には投げが通じにくいのが分かった。前田光世はどのように攻めていくのだろうか。気になる所である。

・クローバー
いきなりハヤトを殴る鬼猿の頭、佐柄。な・・・なんで?

柊はウチの幹部だ。チームのヤツらの前で幹部やられたままじゃカッコつかねェんだよ。

ふむ、やはりそういう理由でありましたか。
ってそれで殴られてはハヤトだって黙ってはいない。
すぐに起き上がって文句をつける。が、構わず殴り掛かってくる佐柄。

オメエは人の話聞けねェのか!?

ハヤトにこんなことを言われるとは・・・心外であるな。
まあ、佐柄としてみるとどうやら話を聞かないというわけではない様子。
鬼猿の他の幹部によると・・・ようするに柊とハヤトのケンカを見て火がついてしまったらしい。
つまりケンカしたくなっただけだってことですな。そんな話か!!

もともと喧嘩屋の佐柄だ・・・それなのに最近じゃ小田原最強なんて言われてケンカ売ってくるヤツもいなくなっちまった。
そこへきて柊を子供扱いするヤツなんて目の当りにしたら・・・

なるほど。血がたぎるってものですな。喧嘩屋としては仕方のないことか。

さすがに小田原最強。ハヤトも本気を出さないとやばいと考える。
よって話し合いは後回しにして自らも手を出すハヤト。
ようやくその気になったみたいですね。佐柄も願ったり叶ったりであろう。

頭のタイマンを見守る鬼猿たち。
トモキとケンジもどうにも動きようがないので戦いを見守っている他ない。
そんな中、トモキはチームをやめるのに20万いるというのは柊って人が勝手にやったことだと思うと推測を述べる。
その根拠は佐柄。鬼猿ってチーム、こんな人数がいるのに頭の人が1対1でケンカしている。
そんな人達が金を払わないとやめさせないなんてことするとは考えにくい。というものだ。まあ、同感ですな。

ハヤトと佐柄。2人のケンカは白熱していく。
幹部たちもまさかここまで対等にやりあえるヤツがいるなんて・・・と驚いている様子。
果たしてどちらが勝つのか。勝負を見守る形になる・・・と思いきや、その2人の間に割り込む影があった。
割り込んだのはレオ。いや、ケンカを止めるために割り込んだのかどうなのか。
レオは柊に俺を騙したなんてウソだろ!!と叫んでいる。何やってるんだコイツは・・・

変装したままなので柊にもレオだとは悟られていない。
それはそれとしても、強者2人のタイマンの間に入ってくるとか空気が読めないにもほどがある。
あんまり佐柄さんの気分を損ねるようなマネはしない方がいいと思うんですがね。
せっかくケンカの勝敗によらず、柊が罰せられて解決しそうな流れだったというのに・・・どうなっちゃうのやら。

・バチバチBURST
奮戦むなしく敗れる常松。
観客はひやひやしながらも快勝した王虎の姿に沸き返っている。それを見て王虎のこの一言。

フン・・・何とか盛り上がったな・・・

それは・・・やはり本気でやっていなかったということなのか?
どうやらそういう話らしい。それは敗れた常松が一番よく分かっている。

キメようと思ってたなら・・・あの時終わっていた・・・

右腕を極められたあの時ですな。
確かに確実に関節が極まっていたし、そのまま前へと倒してしまえば終わっていたように思える。
盛り上げるためにわざわざ残らせたというわけか。

汗一つかかず手の平で・・・踊らされた・・・あの時の俺と同じコト・・・

大盛海さんに常松が行ったのとまさしく同じことでありますな。
因果が巡ってきたと言えなくはないが、何とも皮肉な話である。

打ちひしがれている常松の体を抱え起こし、さらに追い打ちをかける王虎。

抗えないな。血は・・・
力士としてはただのカスだが、男芸者としては一級品だよ・・・
これからも頼むぜ・・・親子二代、引き立て役としてな・・・

完全に叩きのめされた。そういった感じに魂の抜けた表情を見せる常松。なんともはや・・・
そういう評価を受けないために、払拭する為に生きてきたというのに。頑張ってきたというのに・・・
なんとも現実は非常なものであるな。
鯉太郎は真剣な顔で敗れた常松を見つめ、空流親方は無念な想いを感じてか目を閉じる。
そして白水さんはやけに青い顔をしており・・・あれ、前回とずいぶん違うな!?今になってそんな表情されても困るよ!!

観客は王虎を褒め上げる。虎城親方も誰も止められんよと呟くが、その表情は決して明るくない。
王虎が勝利したときも虎城親方は神妙な表情だったが、これは王虎が遊んだことに対して思う所があるのだろうか?
本来なら途中で決めれたのにわざわざ盛り上げようとしていた。
その態度に親ではなく元横綱として思う所があるとかそういう話なのかなぁ。
親としても増長していく息子に対して思う所があればいいのだが・・・それはもっと早い時点で矯正しておけよと言いたくなるな。

表面上は王虎といい取組をしたということで観客やは常松に暖かい声援を送る。
マスコミもさすがは学生横綱、王虎相手にあそこまで善戦した奴はいないよと褒めてくれる。
それが辛い・・・手を抜かれたことは誰よりも常松がわかっているのだから・・・
今の王虎に言うコトはある?と尋ねられた常松はこう答える。

まだまだ・・・たかが一敗・・・それだけですよ・・・たかが一敗・・・

そう答えながらも目に涙が浮かぶのは抑えられない様子。むう・・・
確かに長い相撲人生からすればたかが一敗。今後もリベンジする機会はあると考えられる。
しかし今までの準備や計算が全て狂わされた重い一敗ではある。
口にしている本人もたかがといえるようなものじゃないと分かっているんでしょうなぁ。泣ける。

そんな常松の肩を抱くのは兄弟子の白水さん。
同じく兄弟子の鯉太郎は常松に胸を張れと言う。気迫のこもったいい相撲だったぞ・・・とも。

・・・うるせーよ・・・

それだけ言い残し去っていく常松。ふうむ、これで常松は空流部屋でどのような立ち位置になるか・・・気になりますな。
それはさておき、ノコノコとマスコミの前に出てきてしまった鯉太郎。
マスコミも色めきだって囲め囲め!逃がすなよ!とやってくる。

「どうするの!?常松君も負けちゃったけど・・・」
「これは廃業するしかないんじゃない?」
「もう言い訳できないよね!!?」

本当に下衆な連中であるなぁ。もうその話は流れたものと考えていいでしょうに。
と思ったら、ここで前に出て来る空流親方。
鯉太郎と白水さんを支度部屋に入らせ、一人でマスコミの前に立つ。そして頭を下げてこう述べる。

もう・・・ここらへんでやめてはもらえませんか・・・
アイツらは・・・鯉太郎たちはまだまだこれからなんです・・・
それはアイツらの取組を見たあなたたちにもわかるはずだ・・・
王虎だけじゃない・・・鯉太郎もまたいずれ角界を背負って立つ人材・・・
批判は私が全て受けます・・・いや・・・責任は全て私にあります。
私のことなら何を書いてもらっても構いませんから・・・
軽い気持ちでアイツらから土俵を奪わないでください・・・お願いします・・・

親方のこの発言に色めき立つマスコミ。ここまできてそう簡単に引けるかよ!とのこと。
おや反論する部分はそこだけなんですな。鯉太郎が角界を背負って立つ人材の部分は否定できないものがあると思っているわけか?
そういう風に思っているなら、なおさら軽い気持ちで廃業とか言ってほしくないわなぁ。
そのように同じ記者でも思う人がいる。「月刊力士」記者の畑文太さんである。

なっさけないのー・・・本当に貴様らは何も感じんのか・・・?
鮫島の・・・空流の若い衆の相撲を見ても・・・?
確かに負けたら廃業などとバカげた話だ・・・だが半人前なりにそれほど真剣に土俵に上がっとるから吐いた言葉だろ・・・
今のガキにあれほどトンパチな奴がいるか?損得ばかり考えるつまらんガキばっかりじゃねーか・・・
ワシは楽しみで仕方ないがの・・・あの悪童のこれからが・・・

静かに語る老記者。いい人でありますなぁ。
安っぽいスクープではなく、相撲そのものを愛している人だというのがよく分かる。
しかし、結局書くかどうか決めるのはそれぞれの記者の自由である。
という「日刊トップ」の山崎光記者の言葉に勢いづく他の記者たち。

まぁ・・・こんなしょーもねーネタ、俺は恥ずかしくて書けねーけどな・・・
俺も鮫島を買ってるんだ。彼が潰れるようなことがあったら・・・俺も全力で空流親方を潰すよ・・・

ほほう。面白いことを言う人である。
山崎記者は最初出てきたときはもっとやらかしそうな感じに見えたが、むしろ行動はずっと空流部屋に好意的なんですよね。
人相は凶悪だが結構いい目を持ったいい人なのかもしれない・・・人相は凶悪だけども。

ええ・・・よろしく頼みます。

空流親方の笑顔。どうやら鯉太郎の廃業の話はこれで立ち消えになった感じですな。
王虎ももう拘る気はないだろうし、マスコミが静かになれば観客も大して関心は抱かないはず。
ようやく落ち着いた環境で相撲を取り続けることができそうですなぁ。

さて、勝者の王虎が支度部屋に戻ろうとしている途中、拍手で迎えるのはブタフグ。
どうやらこの後ブタフグの取組がある様子。そう、この日に組まれたのは因縁の組み合わせ。

天雷―大鵠

兄を壊し廃業に追い込んだ男と闘うこととなった天雷。おやおやこれは・・・!!
ここにきてこの取組が出て来るとはなぁ。さてはて、どういった展開になりますことか。
身体はやせ細ったとはいえ、精神は昔のクズさを取り戻しているブタフグである。何をしてくるかわからない。
平気で危険な取組やひょっとしたら凶器攻撃などもやってくるかもしれない。
立ち合いで毒霧とか、マワシに仕込んでいたセンヌキで天雷の額を割るとか。
まあ、それらを全て意に介さずに天雷がブタフグを一蹴するという可能性はありますがね。むしろそれを期待したい。
因縁の対決ではあるが、ここはスッキリとした決着にしてもらいたいものですな!!

・あまねあたためる
単行本第1巻は四月八日発売。
合わせて4月14日にはサイン会が行われるという。ほほう、さすがですな。

さて、本編。

弟の保くんが傷だらけになって帰ってきた。ど、どーした?
ランドセルを置いた後、すぐに公園に向かうという保くん。
夕飯はいらないし、傷の手当ても無駄だからいらないと断る。こ、これは・・・?

もう――帰れないかもしれない。父さん母さん、あま姉――幸せにな!

悲壮な覚悟で公園に向かう保くん。
これはもしや決闘という奴だろうか。それともいわゆるひとつのイジメという奴か!?
心配になってこっそりと後をつけるあまねちゃんでありました。

いじめっ子に呼び出されたのね――いざとなったら姉の私が助けなきゃ!
どこだ〜?今んとこいるのは猫と女の子だけ・・・

確かに公園には扇子を手にした女の子が1人いるだけである。
しかしこの女の子こそが保くんを呼び出した張本人。名前は筑苗花ちゃん。保くんのクラスメイトである。

問答無用。立ち合ってもらいますぇ

ドンドコドンと効果音を鳴らし宣言する花ちゃん。
保くんは格闘家ではないので立ち合いを所望されても願ってもないこととは答えない。
しかし今回が初めてではなく、いつも狙われている様子なんですな。

だけどそれも今日までだ!男が本気になったらどうなるか教えてやりゃぅっ!!

開幕のヒザ裏を狙った花ちゃんのタックルをまともに受けて転倒する保くん。
そしてマウントポジションをとられ扇子でべすべすと頭部を殴打される。やがて保くんは動かなくなる。しーん。

本気を見せるはずが圧倒的敗北。これは立つ瀬がない。
そんなタイミングであまねちゃんが乱入。イジメカッコ悪いぞ!!

んまっ!一人ではかなわぬとみて・・・ご家族になきつくとは。
なんたる軟弱。いつもの技でお仕置きどすぇ!
からくり按摩ー!

ダダダダダと花ちゃんの足裏で股間を按摩される保くん。こりゃいわゆる電気あんまってやつですな。
小学生らしい技である。むしろ小学生ぐらいまでしか許されない技である。
というか保くんはいつも喰らっているのかコレ。

ちなみに保くんが絡まれるようになったのは先月転入した花ちゃんに声をかけたのが原因。
変な喋り方してんなーと方言に因縁をつけてきたためであるとのこと。そりゃーよくないなー。
とはいえ、その報いは十分以上に受けていそうな気がしますが。

情けない・・・過保護に育つとこうなるんどすぇ。これは家族もろとも面倒見る必要がありますぇ。
呼ぶほうも呼ぶほうならかけつけるほうもかけつけつほう。その性根・・・たたき直してあげますぇ。

扇子を口にくわえ、両手を開けて掴みかかる姿勢を取る花ちゃん。
これは・・・温家のピンチだ!!というわけで、その乱暴なところをお姉さんが教育してやると立ち向かうあまねちゃん。
結果は1コマでべすべす。やっぱりね!!

筑苗家は「強くあれ」が家訓。物心ついた時より寝技、組み技の手ほどきをうけてますゆえ

さようでありますか。からくり按摩も家で教わった技なのだろうか?何教えてるんだ筑苗家。
それにしてもあまねちゃんにからくり按摩を仕掛けようとする花ちゃんが可愛い。きゃほほほほほ。

すかすかすか。

しまった、足の長さの問題で股間まで届かない!!大誤算どすぇー!!
何やってるんだ花ちゃん。足首じゃなくて膝辺りを抑えれば十分届くんじゃないかね?
仮に決まったとしてもその技(保ほどは)効かないわよ!と述べるあまねちゃん。まあ、男は一撃でも喰らうと厳しいしなぁ。

そして――私は届くもんねー!

ドガガガガと工事現場のような音を立ててからくり按摩を花ちゃんに仕掛けるあまねちゃん。あうーん

もしかして俺は、とってもお勉強になるものを見てるのではないか

そんな感想を抱く保くん。間違ってはいない。よく見ておくがよいでしょう。
中学校に上がったくらいになれば意味もわかろうし、語ることもできるようになりそうだ。うーむ、教育に悪い!!

きゅうと倒された状態になる花ちゃん。
しかしそれでも立ち上がろうとする。あまねちゃんの強さはわかったが、保くんの弱さはどうにもなってまへんでと指摘。
そうは言われましても。保くんが強くても弱くても花ちゃんには関係ありますまいに。

関係あれへんコトあれへん!
将来の旦那様に強ぅなって欲しい思うんは、女として当然どすぇ!

おやおや・・・これはこれは。
まあ、公園に一人で待っていた辺りから怪しいとは思っていましたが、これはこれは。
どうやら転入初日。誰も話しかけてくれず不安に思っていたところ、声をかけてきてくれた保くんに一気に転んじゃった様子。
なるほどねぇ。さすが保くん。不安な少女の心を温めたわけですな。このこの。
しかし思わず想いを吐露してしまった花ちゃんは恥ずかしがって逃亡。

よくも・・・花の心を赤裸々にひんむきましたぇ!
責任とって強くなってもらいますぇ!また明日!

泣きながら去っていく花ちゃんでありました。うーむ・・・まあ、可愛らしい話じゃないですか。
保くん当人としては迷惑なのかもしれないが、まあ、青春といった感じではある。
割かし保くんはモテそうな感じではあるし、有意義&大変な学園生活を送ってそうな気がするなぁ。鬼とかにもモテてたし!!
不本意なモテ方をしてそうな気はかなりしますな。大変だ!!

・シュガーレス
月曜日の朝。手首の傷を一心に見つめる岳。
ようやくこの日が来たということにさすがの岳も感慨に近いものを抱いている様子。

やっと、ここまで来たな・・・俺自身が選んだこの手に掴みたいもの・・・
今日――シャケをブッとばして九島の頂点を取ってやる・・・!!

椎葉岳が本日シャケに挑む。そのウワサは神楽工業高校にも届いている。
ランブル1の決勝を見届けた兼光さんにどうなると思います?と尋ねる恩田。
しかしシャケといえば兼光さんが勝てなかった相手である。犬ッコロが勝てるわけないだろと成瀬さん。

パーがチョキに勝てねえのと同じくらい勝てねえよ。なあ、正門。

そのように振られるが、正門は即答しかねるという雰囲気。
まあ、岳がパーなのは分かるがシャケもチョキって感じじゃないからなぁ。いつでもグーパンチな感じの男ですし。
ん?そういう話ではないのか?

まあ、何をしでかすかわからない奴だ。シャケも退屈しないだろう。

そのように語る兼光さんでありました。

さて、頂点に挑むためにやってきた岳。
その屋上までの花道をずらりと九島の生徒たちが固めている。いや、いるのは九島の生徒だけではないな。
サンタさんや嘉上。周防、スバルや郡司といった面々の顔もある。
その先頭にいた卜部さんとシロは一発ずつド突きながら声をかけてくれる。

さっさと負けてこい。バカ犬。テメーが勝ったら1週間禁煙してやる

それは卜部さんにしてみれば相当の我慢を強いられる話でありましょうな。後悔するぜ!!
続いてシロの言葉。

今まで散々好き勝手吠えて他人をかき回してきたんだ。勝って、それが正しかったと証明してみせろよ
シャケを倒すより君を倒す方がラクだからね。頂点を取りやすくなる。

そりゃ確かに取りやすくなるでしょうな。でもラクをして頂点を取るような性格じゃありますまいに。
ウソつけってんだ。全く、素直じゃないですなぁ。
さて、スバルの頂点取ってくださいという声援はさておき、おまけにヒラオリの言葉もあったりします。

くれぐれも武器を使うなどと下劣なマネをするなよ

え!?誰がどの面で言っているのだ!?
いや、そうやって頂点を取ろうとして挫折した男だから言えるセリフなのかもしれない。重みがある・・・ねーよ。

まあ、ともかく。そうやって見送られて校舎に入る岳。
その前に、風車の旗に向けて手を伸ばしてみせるのは忘れない。入学前からずっとそうやってきた行為ですからなぁ。

待ってろよ。シャケ・・・!!

校内の廊下でも九島の生徒が見送りに立ち並んでいる。
が、屋上へと続く階段になるとその人の列も途絶える。ここから先は見送りなしか。

それにしてもそろいもそろって朝から何やってんだ。
突っ立って見てるくらいなら、俺のことブッとばして挑戦権奪ってみろってんだ。

そうは言うが岳よ。そうやろうとしたらしたで怒るでしょアナタ。
実際、踊り場にいたキリオは岳の意見に賛意を示したりする。

シャケならもう屋上にいるよ。
けど、栗山景生―モンブラン荒巻至―シャケときて、椎葉岳だとハタに書くアダ名に困るんじゃないかな・・・?

なるほど。キリオであればキリオ―カニで・・・じゃなくて桐生陽一郎―キリオで上手くいくと言いたいわけか。
そういえばキリオは岳と闘ったことないですものねぇ。気になる勝負ではあるが・・・
気になる勝負といえば結局卜部さんとシロの戦いはどういう結果になったのだろうか。気になる。

キリオの蹴りを拳で受けて、今はテメーにかまってらんねぇと渋くきめる岳。
だがキリオのデコピンを受けて怯まされたりする。相変わらず威力デカイなこのデコピン。

君が勝ったら屋上に犬小屋建ててあげるよ。次の日には俺が蹴り壊すけどね。グッドラック。

そう言い残し去っていくキリオ。らしい激励であるなぁ。
さて、これで屋上のシャケに至るまで待っているのは・・・あと1人しかいない。そう、マリモだ。

テメーも負けろって言いに来たのか?と問う岳にマリモ。
俺はどちらの応援もしない。結果に関わらずシャケもお前もいずれ俺が倒すと返す。
兄の教えをちゃんと受け入れているのですなぁ。相変わらず食い意地の張ったいい回答である。

お前も変わらない。中庭からシャケに向かって頂点を取ると吠えた時から、いつだって真っ直ぐに拳を振るってきた。
今の俺が迷いなく九島の頂点を目指せるのは、お前のおかげだ。

俺が変わらねえだと。気に入らねえぜ・・・!!

マリモの言葉を受けて、いきなりその胸に拳を叩き付ける岳。
この描写は1話で行われた内容でありますな。あの時のマリモは岳の拳に熱いものを感じた。
では、今はあの時と変わっているのかというと・・・?

前にも増して熱いな

なるほどね。まあ、精神的な部分はほとんど変わっていないが、より前のめりに成長したという感じだろうか。
肉体の方もそれに合わせて相当成長しているのが見て取れる。
初期の頃に比べて肩幅とかずいぶん広くなってガッシリしたもんなぁ・・・
気絶するたびに肩幅が1mmアップするとかそういう成長法を持っているのかもしれない。

マリモの横を通り屋上へと向かおうとする岳。
その岳に対しマリモ。今までお前に背中を押されたその礼だ、と強く背中を叩いて送り出してくれる。
バシィと勢いよく叩かれたその衝撃。昔の岳ならそれだけで気絶していたかもしれない感じである。

お前の拳で俺やシロや卜部が変わったように、九島の頂点も変えられるかもしれない。
頂点を取るためのお前の拳を、死ぬまで振るってこい。

言われるまでもねえよ。この瞬間を誰より楽しみにしてたのは、俺なんだからな・・・!

これまで関わってきた様々な男たちの声を受けて椎葉岳、ついに九島の頂点取りに挑む!!

さてさて、肩ならしというか、激戦の前準備が終わったという感じ。
次回は本当にシャケと岳との戦いが見られることになりそうだ。
果たして今の岳ならばシャケに通用するのであろうか・・・
正直シャケが強すぎて岳が勝てるかビジョンは見えない。しかし、何かやらかしてくれるんじゃないかという期待は確かにある。
とっておきの生き様を言葉と拳で叩き付けてくれることを期待するぜ!!

・名探偵マーニー
ハンモックで寝っ転がりながらゆりかちゃんとお電話中のマーニー。
あら行儀の悪い。読者に足の裏を見せているじゃありませんか!!いや、喜ぶ人はいるみたいだから問題ないか。
しかしマーニー、推理力、分析力は高いけど数学で赤点取りそうだったりするんですな。
まあ、資料等がない状態で計算とかするのは苦手なんでしょう。分かる気はする。

ゆりかちゃんと電話しているのだが、電話の向こうの様子が何だかおかしい。
なんというか艶めかしいというか、嬌声というか、そのようなものが漏れ聞こえて来る・・・!?
そしてちょっと用事がと切れる電話。真っ赤になるマーニー。こ・・・これは一体・・・?

まあ、ゆりかちゃんも恋人持ちだしな〜そういうこともするか・・・ハハ・・・

なんだか微妙な気分になっているマーニー。確かにどう接したらいいのかわからなくなりますよね。
まともにゆりかちゃんの顔を見ることができずよそよそしい態度をとってしまう。
そんなマーニーにこれまでの依頼の借り分を支払おうとするゆりかちゃん。

マーニー「え?いいの?もう半分諦めてたのに
ゆりか「私は鬼か」

どちらかというと小悪魔的だとは思いますね。というか小鬼か。お調子者的な意味で。
しかし、急にお金を払ってくれるようになるとは・・・何かあったのかね?

マーニーとは違うけど、私にも色々と手はあるのよ

ふむ・・・まあ、そういうなら受け取るのはやぶさかではないが・・・気になるなぁ。
マーニーとしてもなんだか心配になっている様子。

ゆりかちゃんは自分勝手でノリ重視で差別主義者で人情味薄くて功利主義で・・・だけど恩を受けてもすぐ忘れて・・・
オベッカうまくて、すぐ人の責任にしてウソばっかりで・・・あれ?なんで私友達やってるんだ?

ボコボコに評されるゆりかちゃんでありました。これは酷い。
まあ、腐れ縁って奴なんですかねぇ。なんだかんだで長い付き合いらしいし。
一応お爺ちゃんが倒れたと聞いて急いで駆け付けようとするぐらいの人情味はあったりするのよ・・・?

ふとマーニーが片岡さんのツイッターを確認すると、このようなことが書かれている。
「信州なう。学会準備疲れた。明日帰れそう」
なう言うな。というのはさておき、どうやら一週間くらい学会の為に向こうに行っていた様子。
となると、電話の時のあの声は何だったんだ?相手は恋人の片岡さんではなかったと・・・?それにあの金払いのよさ・・・!!

なにやってんだアイツ・・・!?まさか・・・!?

マーニーの脳内では金を得るためにオッサンと交流し、そして・・・な展開が繰り広げられる。
いやあさすがにそこまでは・・・でもゆりかちゃんのことだし、似たようなことをやってる可能性が・・・イヤな予感。

というわけでこっそりゆりかちゃんの後をつけるマーニー。
とくに変なとこに出入りはしていない様子。学校の裏掲示板にもいかがわしいウワサはなし。
非常手段ということでゆりかちゃんの携帯のデータをコピーする。
これはなかなかにギリギリな行為ですな。悪用はしないとはいえ。

しかしそこまでやっても怪しい情報は出てこない。
ゆりかちゃんは人づきあいがいいのか友達が多い様子。
なるほど。マーニーとばかり遊んでいるってわけでもないんですな。
まあ、マーニーも依頼者というか友達はそれなりにいそうな感じですしねぇ。
ともかく、これらゆりかちゃんの友達を一人一人調べるよりは自宅のPCを見せてもらった方が早いかなと考えるマーニー。う〜ん・・・

考え事をしていたらつい眠ってしまうマーニー。
夢の中ではゆりかちゃんがサービスショットを決めていたりする
まあマーニー曰くなんかキモい夢とのことであるが・・・酷い!!

それはさておき、ケータイのデータに気になるものを発見。
メモの項目にパスワードの文字列が並んでいる。忘れないようにメモしてあるわけか。なんのパスだ?
ってこの文字列なんだか見覚えがあるぞ。最初の頃の話で似たような文字列があったような・・・

重要な手がかりを得たマーニー。ゆりかちゃんが出かけている時間を見計らって家にお邪魔する。
ゆりかちゃんのお母さんとも普通に交流があるらしく、部屋にあげてもらうことに成功。
ゆりか母からは可愛げがあっていい子という評価を得ている様子。うむ、その意見には同感だ。
それはさておき、ゆりかちゃんのPCを立ち上げて何をしているのかの確認を行うマーニー。うん・・・なるほどね・・・

その夜。
ゆりかちゃんは自室に戻りPCを立ち上げる。
そして今日も稼ぎますかと言いながら始めたのはネットゲーム。
ああ、やはりあのパスワードはネットゲームにログインする際のパスワードだったんですな。

最初は冗談で始めたつもりだったけど・・・まさかこんなにうまくいくとはね〜
それじゃ行こうか。パトリオット。

ゲーム内のゆりかちゃんはイケメンの男キャラ。
そのキャラ――パトリオットを用いて他のプレイヤーキャラに話しかけて回る。

「やあ、ちょっと面白いとこ行かない?」
「お兄さんアブナイ人?」
「それってウワサ聞いたことあるアレってやつ?」
「あ〜お兄さん中身はお姉さんなわけね」

そんな会話をしつつ、ゾロゾロととある場所へとプレイヤーキャラを連れていく。
やってきたのは酒場。そこには多数のイケメンキャラがハハハ、ウフフとバラ色の空間を作り出していた・・・モアアアアア。

しかし当たったなあ。ゲーム内でのBLオンリー秘密クラブの経営

そう、これがゆりかちゃんの抱えていた秘密の金稼ぎの手段であった。
元々は金稼ぎではなくただの遊びだった。
ゆりかちゃんのキャラであるパトリオットはカッコイイからなんだかやたらとナンパされたという。
話もしてみたらナンパしてきた相手の方も男キャラなのに中身は女だったりするらしく。
それでちょっとサービスしていいムードを作ってあげたりしたら、なんだか知らないけど換金可能なアイテムをくれたりして・・・
それから味をしめてナンパ、ナンパの日々。いつの間にやら秘密クラブを作るまでになったという。

うーむ。ネット内でホストみたいなことをやっていたわけですか。
するとマーニーが聞いたあの嬌声は・・・よく見るとゆりかちゃんインカムしてますな。
ん?ということはチャHどころかテレフォンH的なところにまで踏み込んでいたということなのだろうか?
相手も女性とはいえそれはどうなのだ・・・?
というか、あの時の嬌声は女性的な喋り方な感じだったのだが・・・パトリオットそんな声出していいのかパトリオット。

今じゃ会員から上枚をはねるだけでウハウハ。いやーやめられませんな〜

なるほど。経営者側になったので自ら接待する必要はなくなってきたわけか。
勧誘はするけどお楽しみは各人でお願いしますってことですね。いやあ、いい商売ですなぁ。ゲヘヘ。

そんな退廃的なところに入会希望者として新たなプレイヤーがやってくる。
いらっしゃいませ〜と応対に出てみると、これはまた・・・ボサボサ髪のゴッツイ戦士体系の男がそこにいたりする。
このクラブは基本キレイ系なのだが・・・まあ、趣味は人それぞれだし、好みの合う子もいるかもしれませんねぇ。

マーニーに・・・おまかせを

ゴッツイ男がいきなりそんなことを口にする。マ、マーニー!?これマーニーなのか!?
お馴染みのセリフを口にした後、いきなり切りかかってくるマーニー。ズバ。
ちゃんと攻撃すると肉体へのダメージログや装備へのダメージログが表示されている。

マーニー「ゆりかちゃん、どれだけ心配したと・・・なにやってんだこれ。バカじゃないの??」
ゆりか「ウルサイ!!金になるんだよ!なにが悪い!?」
マーニー「アホか!いくらゲームでも18禁だボケ!!
ゆりか「マーニーだって金稼いでんじゃん!」
マーニー「ちゃんと働いてんだよ!片岡さんに言えるのかこんなの」
ゆりか「言ったら殺す!!

斧や剣で切り合いをしながら、女性らしい言い合いをしだす2人。
中にいた秘密クラブの会員もなんだなんだと様子を見にやってくる。

クラブマスターが恋人とケンカだ!!」「修羅場だ修羅場だ

そういう解釈になりましたか。
そういうドロドロした感じの展開もスパイスとして楽しめそうでありますよね!!

で、結局。
その後イカガワシイクラブがゲーム内で問題になって退会させられることとなったゆりかちゃん。
まあ、こういう金稼ぎってのもなかなかうまく行かないものですわな。
犯罪とまではいえないまでも、ゲーム内のモラルには反するだろうし、罰金支払いなんてことにも繋がりかねない。
ちなみに換金アイテムのほとんどは換金前に没収されてしまった様子。

ゆりか「だからマーニー、あのお金返して!!なけなしの現金だったんだから!!」
マーニー「アホか!!こっちが今回の調査料欲しいくらいだっての!!」
ゆりか「ケチ!!」

てな感じで、ケンカするほど仲がいい・・・?と思える2人でありました。
いやあ、ゆりかちゃんはいいキャラでありますなぁ。
実際に友達づきあいするとなると疲れそうな気はしますが、見ている分には面白い。
人生を豊かに彩るという意味では付き合ってみるのも面白いかもしれないが・・・片岡さんは本当、苦労してそうだな。

逆にマーニーは可愛らしいが多少堅い感じがしますね。
真面目なお付き合いをするのであれば問題ないが、間違っても浮気はできない感じ。
まあ、たいていの場合男の浮気は女性にバレるものだというが、マーニーは証拠を完全に突き止めて追い込んできそうである。
ようするに真面目に相手するのが一番ということですよ。うん。
付きあってもらえるかどうかという根本的な話はこの際置いておいてさ!!妄想妄想。

・サクラノ嵐
魔獣軍団との戦から10日が経過。
嵐は入院し、全治2か月を言い渡されている。
その病院に見舞いにやってくるヒョーロク。
いつの間にかすっかり嵐さんとさん付けをするようになってますわ。

入院しているくせに全く大人しくするつもりのない嵐。ナースを追いかけ回したりしている。
こりゃ病院中から苦情が殺到しますわな。

さて、嵐の先日の活躍に触発され、対魔獣を誓う奴らが集っている。
いずれも10人に満たない小グループ。それでもそのグループが集うことでそれなりの数となっている。
そのグループの中にはヒョーロクの属するパワーズの姿があった。
たった1人で風穴をあけた嵐さんに・・・今まで逃げてた自分が申し訳ないと思っているそうな。ふむう。

ヒョーロクは言う。もしよければオレら連合軍の神輿に乗っちゃくれませんか、と。
ふむ。嵐を頭に据えて魔獣と戦いたいという話ですな。
しかし嵐はあんまりそういう話には興味ない様子。一匹狼体質ってことなんでしょうか。
断られたことを自分のチームのリーダーに報告するヒョーロク。ダメだったか・・・

いや、いいんだ。よくよく考えてみりゃよ、何もしねぇうちから他人に頼ってるようじゃ決起した意味なんかねぇよ
きっかけをくれただけでもありがてぇ。そうだよな、みんなぁー!!

パワーズのリーダー、花田さんの号令に湧き上がる対魔獣連合軍。
なかなかいいこと言いますな、この人。さすがに老舗チームのリーダーを張っているだけあるってことか。

というわけで、パワーズ率いる連合軍はその日のうちに行動を起こした。
勢いのついた群衆は虐げられた怒りを爆発させ、街中の至る所で対「魔獣」ののろしを上げた

という話だが・・・この連合軍の襲い方はなかなかえげつない。
少人数の相手を取り囲み、武器を使ってボコボコにする。なかなかに容赦のない戦い方である。
なかなかの人格者と思われた花田さんがいきなり白目むいてバット持って街を徘徊する姿は・・・やはりこの街は世紀末だわ!!

その決起がなってからさらに10日後。
全治2か月だったはずの嵐はもう退院することとなっています。
まるで超人のような回復力・・・と思いきや、完治してないけど迷惑なので放り出されたらしい。そっかー。
まあ、ほとんど治っているのは確かでしょうし、問題はないかね。

病院から出て来る嵐を出迎えたのは右目の上下にかけて大きな傷を持った男。
男は嵐のことを親しげにアラちゃんと呼ぶ。久しぶりだなと呼びかける。

忘れたか・・・零。御影零だ。

どうやら小さい頃からの友人だったらしい。
嵐がつるはし持って暴れていたころ、この零という男はクワ持って暴れていたそうな。何掘ろうとしてるんだコイツラ。

つるはしを高校生の頭に叩き込む嵐!!
と書くとなんという残酷な話かと思えるが、実際は柄の部分で殴りつけているだけである。
これでも少しずれたらざっくり行ってしまう可能性はあるわけで、なかなか怖い。

それはさておき、この零という男。
昔は嵐の友人であったが、今では嵐と敵対している魔獣のボス――獣王である。
じゅ、獣王・・・!?またいかついようなそうでもないような呼び名であるな。
ちなみに魔獣はこの10日のうちに反乱を起こした連合軍を潰しつつあるらしい。
うーむ、街中で決起したはずなのだが届かないか。

零は嵐に告げる。今日はオメェーのツラ拝みに来ただけだ。あの約束覚えてるか?

負けねえぞ、アラシ

零と嵐の約束。そう、零は確かに言っていた。オレはゼッテーアラちゃんよりデッカイ男になるからよ、いつか勝負だぜ、と。
なるほど。その言葉通り見違えるほどの成長を見せた零である。
このキャラクターは1話の駄菓子屋の婆さんのところの写真に一緒に映っていた子でしょうか。
ふうむ、ラスボスとしてはいい因縁の持ち主ではないでしょうか。
果たしてツルハシとクワの対決はどのようなものになるのか・・・堀り対決、楽しみです。

・ドカベン ドリームトーナメント編
Kジロー対土井垣。
フルスイングした土井垣は空振りはせず、見事にバットで捉える。
が、ホームラン狙いだったはずがシングルヒット止まりとなる。
うーむ、微妙に中途半端な結果となりましたなぁ。

土井垣監督はベンチに戻り、代走として桜木を出す。
そして16球団一の俊足、足利が登場。
一・二塁と詰まれば長島の快打が待っているという楽しみな流れである。まさしく野球はツーアウトからですな。

低めのストレートで抑えにかかるKジロー。
しかし転がればこっちのものと考える足利。その考えの通りボテボテに転がす。
それでもしっかりセーフになるってんだから相手する方としては面倒な足であるな。

さて、ここで登場するのは長島。まさか脇役の長島が決めるのか!?
って、五利さん、はっきり脇役呼ばわりするのはさすがにいかがなものであろうか。

Kジローと長島の対決。
球速ではKジローが押している感じ。しかし長島はセンスでタイミングを合わせてきている。
うまくはまれば長打を見越すこともできるだろうが・・・結果は三振!!あっぱれKジローといった所でありますなぁ。

というわけで延長11回に突入である。
無駄に土井垣監督がねばったのでより試合が長引くことになってしまいましたね!!

さて、隼が代打に出ているので次の回は新たなピッチャーを出すことになるスターズ。
誰が出て来るのかと思いきや・・・なんと木下次郎。わびすけの登板である!!これにはさすがにざわつくスタンド。
木下自身自分はドリームじゃないと卑下していたりする。
まあ、そう言うな。ちゃんと木下の文字を即座に出すファンもいたりするんだからさ。

ドルフィンズの打者はジャンボ。
ここでそろそろ試合前のジンクスを回収するか?とも思えたが、木下の見せ場になりそうな予感がする流れ。
両投投げによる左か右かの選択を迫る木下。果たして通用するのか・・・?

というか、確かルールの改正で1人の打者に対しては左右を投げ分けてはいけないとか決められていなかったっけ?
その辺り、どう解釈しているのか少し楽しみであります。

・いきいきごんぼ
技野くんは本当にゾンビものが好きなんですな。
しかしIONA☆ZUNの魅力とは・・・?イオナズンとは一体・・・!!

カジュアルな服とか色々面倒くさいですよね。面倒くさい。
そういえば別冊少年チャンピオンにもカジュアルな着こなしコーナーあるけど誰か参考にしているのか?

吏毘堂イスに座ろうとする委員長。何ともよい流し目であるな・・・魔性か!!
というか何でマッドポリスは揉まれる体勢になったのだ?座ろうとしたのか!?どうなんだ。

・ANGEL VOICE
後半残り10分を切る。
勝負は次の1点を入れた方に決まりそうな雰囲気。
そんな中、右サイドを二宮さんがボールを持って駆け上がる。
中の成田へ折り返す黄金パターンだ!!

と思いきや、ニアサイドの成田に出すスペースは消されており出すことができない。
仕方なくファーサイドの尾上に出すがこれはクリアされてしまう。

どうやら習実はやり方を変えてきた様子。
高い位置に残っているのは松田と富樫の2人のみ。あとは全員引いて守りを固めている
ここから先の失点は致命的であるのはわかっているから、とにかく守りを強化しているわけですな。
実際の所、松田さえいれば得点のチャンスとなるってのが怖い所なわけでして・・・
こういう戦い方をされると市蘭としては辛い。

攻めの人数が足りない。今攻めあがっているのは4人。
3点目を取って15分以上チャンスらしいチャンスを作れていない。
もう1人誰かが上がって攻撃の枚数を増やさないと、こっちの攻めに慣れてきた習実の守りは崩せねぇ

それは市蘭の誰もが考えていることであった。
二宮さん、乾、尾上、成田。この4枚だけではもはや突破は難しい状況。
このままだとズルズルと後半終了ということになりかねない。すると延長だが・・・

延長で得点が動くとは限らねぇんだ・・・PKになったら、キーパーが万代じゃ勝ち目はねぇぞ

と指摘する天城。まあ、その通りですわな。
体力のある市蘭にとって延長は自分たちの時間にしやすい。
が、習実は前回の反省を受けて体力づくりをしてきている。
また、引いて守る分体力の消耗を抑えることはできているはずである。
ようするに延長もずっと今と同じ膠着状態に持ち込んであわよくばPKにという手段も習実は取れるってわけだ。

攻めの人数を増やしてもっとガムシャラに点を取りに行きたい。
または乾の個人技でなんとかならないものか。
観客の1人が抜きにいけ!!とハッパをかけて天城にいいことを言ったと褒められる。個人技も必要!!
って天城。熱くなりすぎでしょ。気持ち入りまくり。

強引に仕掛けて抜いたとしてもパスの出しどころがないでござるよ。

二宮さんには1枚、尾上と成田には2枚のマークが常についている。
なるほど、これは厳しいですな。
乾が石持を抜いても成田か尾上のマークのどちらかがフォローに来るだけでフリーにはしないでしょうし。
いよいよとなれば乾がキーパー含めて抜き去ってくれればとも思うが・・・
それを期待するのも市蘭というチームとしてはどうかと思うな。

誰か・・・もう1人いかないと。

そうは考えるが、誰が上がるかという話になる。
上に上がる者には相当なプレッシャーがかかる。
自分が上がったせいで守りが薄くなり反撃を防ぎきれなかったら、周りに何も言われなくても責任を背負うことになる
負けられない試合であればあるほど萎縮してしまうものであるからして。

それでも・・・誰かがいかなきゃならねえんだ。

とりあえず今回の攻めは乾が強引に切り込もうとするが習実の守りに阻まれる。
そして習実の反撃。ボールは松田に渡る。
3人で囲むが交わされてシュートにまで持ち込まれるピンチ。
しかしどうにか丹羽さんがコースに入っていたので事なきを得る。ふう・・・危ない・・・
守りが1人薄ければ今のは決まっていた可能性が高いといえよう。

それでも・・・それでもっ!!誰かがいかなきゃならねぇんだ!!

気持ちのこもる天城。だからそれに気づくことができた。
ボールを持った乾も視野の端にそれを捉える。
それは――ボールを追う観客の目には映らず、テレビにも映っていない。

やっぱりおめえか

そう、誰かがいかなければいけない。そんな時にやってくれるのはやはりこの男・・・百瀬である

うーむ、こういう所で予想に反さないところが素敵ですなぁ。
天城のやっぱりおめえかという言葉に凄く頷ける。
責任を背負う覚悟を持ち、意を決して前に出ることの男。それが百瀬である。さすがですなぁ。

テレビには映っていないが、マイちゃんもこの膠着状態を救うために動くのは百瀬と確信してくれているのではなかろうか。
次回はその辺りの話も触れてくれそうで期待が持てる。さてさて、このプレーで勝負を決める1点が入るか・・・!?

・パンダのこ
竹とか別に食べなくていいんじゃん?と思ったら食べないと死んでしまう身体の仕組みになっているらしい。
ふうむ、そういう風に身体が変化していったということなんですかねぇ。

愛愛はリンゴも食べられるようになったし、大分成長を見せてきましたなぁ。
というわけで今日は愛愛の観察日記。ずっと見守っている乃仔ちゃんは実に幸せそうだ。

しかしパンダも夢を見るのだろうか?というかなんて夢見てるんだこのやろう。

寝相の様子を書くつもりがカワイイで埋めつくされる日記帳。
と思いきやワイキキとかかゆい〜とか盛り込まれていたりするという。ちょっと楽しい遊び心ですね。良いな。

・ハーベストマーチ
姉ちゃんを悲しませないという意識でカイリを殺すことなく倒すことに成功したクゥ。
ノイエさんの顔を見て安心したのか変身は解けて元の姿に戻る。

館の火の手はいっそう強くなってきている。そろそろ脱出しないと危ない。
しかしそこでクゥ。ノイエさんに僕は大丈夫だからあの人をお願いとカイリを指し示す。

あの人・・・騎士のことを知ってる・・・

この言葉を聞いては確かに放置してはおけませんわな。
というか、放置して焼け死んだらわざわざクゥが手加減した意味もないって話になっちゃいますしね。
というわけでノイエさんがカイリを運んで歩くこととなる。え?マイラさんは見てるだけなの?
いい腹筋していると思ったが以外と見かけ倒しで筋力はないのだろうか。

カイリの館に押し入った村人。インチを数の力で撃破し捕えている。
着ぐるみ剥かれたインチはやけに小さいオッサンに見えるな。宇宙人の捕獲場面みたいだ。
そんな中、村人の前に気絶したカイリをつれてやってくるノイエさんと側をついてあるくクゥとマイラさん。
これには村人もインチも仰天。何があったんだ・・・

何があったも何も、扉を一撃で吹き飛ばす超パワーのノイエさんがぶっ飛ばしてくれたんでしょうよ?
少なくとも目の前でタックルの威力を見た村人はそれを信じて疑うことはあるまい。
まあそれはともかく、カイリ達3人は縛られそしてそのまま夜が明ける。
操心術使いのマイラさんは目隠しをさせられています。
ほう、目隠しをされて後ろ手に縛られ怯え震える巨乳女子の姿であるか・・・ほう・・・
他の2人とは縛り方が違うというのもポイントですな。

さて、マイラさんの目は封じたのであとはカイリから解毒方法を聞き出すだけ。
大人しく白状するか?と思ったが、素直に負けを認めるカイリ。どうやら村人の覚悟を感じ取った様子。

俺たちの負けだ・・・敗者は罪を負い罰を受ける。
時限蛇精を完全解毒し、この村を解放する

カイリのこの宣言に湧き上がる村人。よかったよかった。
そしてカイリはクゥに用があるのなら今の内だぞと声をかける。俺がしばり首になる前にな。

その言葉を受けて進み出るクゥ。それを遠くから見ている者の姿があった。
そしてそのじっとクゥを見つめる姿に苦言を述べる者の姿もある。

・・・またクゥバンテを見てたのですか。
母上ッ。アレは出来損ないです。もはや捨ておくべき者かと!!

巨大な天使を見上げて母と呼ぶ女性。その名はロゼ
これは・・・この子もまた騎士として生まれ変わった子なのであろうか?
それとも本当に天使として子供に当たるとかそういう話だったりするのか・・・?
ともかく、バランスのいいスタイルをしていて実によい。

そんなイジワルを言っちゃあダメよ。ロゼちゃん・・・
クゥバンテ・・・どうなることかと思っていたけどひと安心ね・・・よかった・・・

ホロリと涙を零す天使。それを見てロゼさんも一気に案じたような柔らかい表情となる。チョロそうな子だな。

不完全とはいえ・・・クゥバンテも騎士の力を持つ者。
あの程度の人間との戦闘で、そう心配をなさる必要もなかったかと・・・

そう述べるロゼ。実の所、天使は戦闘に関しては特に心配していなかった。
俺は姉ちゃんのための『騎士』になる。そう述べていたクゥバンテ。
しかし、今回クゥは操心術で心を封じられたとき、人間を滅ぼそうという意志を見せていた。
つまり天使が生成した人間を滅ぼす使命感はきっちり残っていたこととなる。それが嬉しい様子の天使様。

あの姿は、あきらめかけていた・・・私宛ての素敵なサプライズプレゼントだわ!!

パアア・・・と顔を明るくする天使。
なるほど。クゥがひょっとしたら将来私の騎士となってくれる希望が見えたというわけですか。
なんというか・・・毎度のことだが・・・マイペースというか、ハシャギまくりの天使様でございますなぁ。
とても人間抹殺の思想を持ち化物を生成しているお方とは思えない!!

クゥの騎士姿、頼もしかった・・・!!

本当、クゥには格別の想いを抱いている様子の天使様。
他の『騎士』たちはどういう扱いなのか気になるところだなぁ。

さて、クゥはカイリに騎士の力を捨てる方法を尋ねる。
が、カイリも『騎士』はただ見かけたぐらいの知識しか持っていない。元は人間だったことすら知らないのだった。

あんな怪物が元は人間・・・?何がどうして人間があんなモノになるんだ

それが天使の不思議って奴なんでしょうな。
何がどうしてあのボケた天使から凶悪な『騎士』が誕生するのか、そっちの方が個人的には不思議である。

騎士の力は人間を殺すためのもの。もし何か間違いが起これば、大切な人を傷つけてしまうかもしれない。
だからクゥはその力を捨てるための旅を続けるという。その言葉を聞き納得し、捨てる方法見つかるといいなと述べるカイリ。
そして最後にアドバイスをしてくれます。

・・・旅を続けるなら気をつけろ。騎士であることはできるだけ隠し通せよ。
この国で騎士を知っている者は多くない。平民・一般人はほぼ知らないと言っていいだろう。
だが・・・『王国』は知っている。
今や王国軍には騎士討伐を目的とした隊も編成されているようだ。俺も話で聞いただけだがな・・・

騎士討伐の部隊として6人の男女のシルエットが描かれる。ほう・・・これは・・・!!
なんだか艶めかしそうな人もいるし、キャラが立ってそうな連中である。ほほう・・・

そしてここでさりげなく重要な情報。
『騎士』は何百年も前から存在しており、10年ごとに数を増やすという。なんと・・・!!周期があったのか。
そういえばシイドはそれを見計らって天使の胎に向かったんでしたっけ。
しかし10年に1度で最大何体増やすんですかねぇ。確かに今や相当な数の騎士がいることになりそうだが・・・
まあ、人間の中にもその騎士に対抗できる存在がいるらしいようであるが・・・ふうむ。
中には騎士でありながら人間であろうとした人もいるでしょうし、人間が滅びきってないのはそういう人の活躍もあるのかも。

と、余りクゥの役には立たなかったが面白い話を聞かせてくれたカイリ。
解毒の方法を教えるために村人に連れていかれます。これで今生の別れとなるのかなぁ。
マイラさんは連れていかれる間際、いやな思いさせてごめんねと謝罪する。
ふうむ。この子は純粋ではあるんだがなぁ・・・やはり教育を間違えられたのが痛かったか。

さて、ようやく村の問題が片付き、当初の目的である学者様について尋ねることができるようになったクゥ。
村医者さんに10年程前に禁じの森を調べる学者様が来なかったかと聞いてみる。
どうやら村医者さんはその存在に心当たりがある様子。
いや心当たりどころか自分の恩人で師と述べる。ほう、その学者様から医学を学んだという話ですか。その学者様の名は――

『赤毛のワイズ』ワイズマン先生だ

ふうむ、大きな村とはいえ村クラスで在住の医者がいるとは珍しいと思ったが、そういう話だったんですな。
村医者の元には昨年ワイズマン先生から届いた手紙もあるという。ほほう、今でも懇意にしているんですな。
これは意外とまともな人である可能性もあるのか・・・?
ともあれ、いきなり有力な手がかりが入ってよかったですね。旅にも希望が持てる。

所変わってマイラさんが捕えられている牢屋。
コツコツと響く足音が近づいてくるのにビクビクと涙目で震えるマイラさん。
しかしやってきたのは怖い人ではなく、村医者の娘さんであるエイミーちゃん。
操られてはいたものの、最後に助けてくれた記憶は残っていたりする様子。ほほう。

こうして蛇の村での事件は終わりを告げたのでありました。
ふむ、具体的にどういう処罰を受けることになるかの描写は無しか。
まあ、解毒がちゃんと行われたのかを確認するには時間がかかるでしょうし、すぐには処刑も出来ませんわな。
そこで話を引っ張るよりは一気に解決まで持っていくのも悪い話ではない。

さて、次回からは新展開になりそうな雰囲気。
そろそろシイドたちの方の話も描かれたりするのでしょうか?
彼等はどのような活動をしているのか・・・
やはり全国制覇を狙って各学校の頂点を狙ったりしているのだろうか。いや、単行本のネタですけどねコレは。

討伐隊やロゼちゃんなど気になるキャラもでてきたことですし、新展開の盛り上がりに期待したいところであります。

・PINCH SERVER
超ド級新人、荒達哉先生のデビュー読み切りが掲載。
熱血高校バレーボール物語でございます。

ボクはピンチサーバーだ。
ボクの役割は、ただ1本サーブを入れるだけ。
簡単だと思う?
その1本に全国への切符が掛かっていたとしても

その一言だけで物凄く緊張する場面だというのが理解できますな。
物語の主人公である下平鉋くんは交代したばかりなのに早くも汗をかいている。
アップした結果の汗なのか緊張の汗なのか。後者な感じがしますな。

春の高校バレー神奈川予選準決勝、王葉学院VS戸島高校
予選のトップ2校は全国に行けると決まっているため、この試合に勝利した高校は本大会出場が決まる。
その勝利を得るまであと1点。非常に大事な場面である。

ナイッサァーブゥー!!

応援団の声援も熱がこもる。
これはナイスサーブを期待するという意味の掛け声何ですかね?もう一本決めたのかと思っちゃったよ。

脇腹を伝う冷たい汗が止まらない。心臓を冷たい手でギュッと握られてるみたいなプレッシャー。

ああ、やっぱりその汗は冷や汗だったんですな。おやおや。
下平君の所属する戸島高校はあと1点で勝利。とはいえ、現在の点差も1点であり、たやすく同点&逆転される可能性がある状態。

安全策で確実に入れるサーブを打てばいいと思うかもしれないけど、それはできない。
だって相手は9年連続全国大会出場中の超名門、王葉学院!!
全国レベルのチームはサーブレシーブがセッターに返ればコンビネーションを駆使して80%以上の確率で得点に結びつけてくる。
ましてやウチは1年主体の新興チーム。平均身長で13cmも下回る。おそらく確率は90%以上!!
おまけに・・・その身長差を埋めるため全力で跳び、フルセット戦ったウチはもう体力の限界だ。
ここで1点でも取られてデュースに持ち込まれたら勝機はないだろう。

だからこそサーブに自信のあるボクがピンチサーバーとして投入されたわけだ。
ここは最低でも相手のレシーブを乱してコンビプレーを封じなくちゃ!

大事な場面ではあるが、確実なだけでもいけないという局面。
下手なところに打ちこめば確実にやられてしまう。
相手のレシーバーは5枚。まず絶対やっちゃいけないのがリベロの羽座川扇にレシーブされること。

リベロとはチームで最もレシーブが上手い選手が担当する守備専門のプレイヤーだ。
サーブレシーブではコート中央から広い範囲を守り、全サーブレシーブの実に50%以上を担当する。
しかもこの羽座川扇、ただのリベロじゃない。
全日本ユース代表にも選ばれ、近い将来日本の守りの要になると言われているスーパーリベロ!!
信じ難い反応速度、読み、守備範囲、ボールタッチ。この試合でも何本も決まったと思った球を上げてみせた。
彼のエリアに飛んだらどんないいサーブもセッターに返されてミッション失敗だ。

というわけで、羽座川くん以外の5人の守備範囲を狙うこととなる。
しかし残りの5人のうちセッターだけはレシーブに参加せずにネット際に張り付いている。
1タッチ目をセッターがレシーブするとセッター以外がトスを上げなければならなくなり、コンビバレーが使えなくなるためだ。
というわけで、残るは4人。この中でサーブを狙うなら・・・相手のエースアタッカーだ

王葉のエースアタッカーはあまりレシーブは得意ではない。
それにこの場面、バックアタッカーとして攻撃に参加したいだろうからあまりレシーブはしたくないはず。
プランは決まった。あとはボクが・・・

深く考え、緊張に沈みそうになっている下平君。そこに声をかけてくれるチームメイト。
サクッと勝って全国行こうぜ!!ってなもんだ。
この声掛けで緊張が解けたのか、ようやく打つ構えを取る下平君。観客も緊張の瞬間である。

ボクにできるのはフローター(無回転)サーブだけ。誰もが一番最初に教わる基礎のサーブだ

というところで回想!!
半年前のこと。先輩に基礎である無回転サーブを教わる下平君。
手首を固めて親指の付け根の一番固いトコでボールの中心を打つ。重要なのは回転を殺すということだ。
回転せずに飛んでいくボールは空気抵抗で不規則に変化するから取りづらい。
他のスポーツでも本田選手の無回転FKとか、中日の岩田投手のナックルボールとか無回転は極めたら強力な武器となる。

ふむ、なかなか面白い話でありますな。
しかし、下平君。先輩がこうしてサーブについて教えてくれるというのに後ろ向きな捉え方をする。
それはつまり、レギュラーは取れそうもないからピンチサーバーとかで頑張れってことですか?と。

うん。

あっさり肯定された!!しかもやたらといい笑顔だよこの先輩!!
まあ、でも実際下平君の年の1年は凄い。
・運動神経の固まりみたいなレフト間白
・高1にして191cmのセンター成宮
・絶対のトス精度のセッター松永
・天賦のボール感覚を持つリベロの金田
入部ひと月で2年を差し置いて主力に定着したという5人。
なるほど、こんな凄い奴らだからこそ新興の1年偏重のチームでもここまで来れているわけなのか。
しかし、下平君はそんな連中相手に紅白戦でサービスエースを決めてみせている。先輩はそれに目を付けている。

サーブは嘘をつかない。練習した分だけ上手くなれる。
毎朝こうして誰よりも早く来て、ネットを張って練習してたお前だから決められたんだ。
お前のサーブは磨けばもっと光る。お前もゴールデンルーキーの一員だよ、下平

先輩の言葉に涙目になる下平君。あらなんだか可愛い。

ともかく、そういった過去により、ずっと磨き上げてきたサーブである。この1本は何としてでも決めたい。
覚悟を決めて、狙いをつける。

One chance
One shot
One kill

狙撃手の心構え。一発ノ弾丸デ一人ノ敵ヲ確実ニ殺ス!!

必殺の無回転サーブが放たれる。
しかし、無回転のボールは打った本人ですらその軌道は予測不能な部分がある。
横にふらつくならばまだしも、下にずれる時だってある。つまり、ネットにかかるようなことも!!
だが、これはネットにギリギリ当たっただけ。まだ勢いは消えていない。

越えろおおおおおおおおおお!!!

気迫で浮き上がったボールを向こうへ押しやろうと吠える下平君。
それが通じたのか、ボールはネットを超えて相手の陣地へと落ちる。
目の前に落ちてきたため、王葉のセッターは仕方なくレシーブを行う。
どうでもいいが、このセッターなんだか泣きそうな顔だな。予想外なのはわかるが落ち着けよ。
そして手の平で捕ってしまったかのようにも見える。レシーブ慣れてないのかね?
跳ね返ったボールはネットに当たって、王葉のコートに落ちようとしている。これで決まるか・・・!?

が、こういうところで活躍を見せるのがスーパーリベロというものである。
跳ね返って落ちようかというボールに飛びついてトスをあげる羽座川くん。
倒れ込みながらの左腕の手首だけでボールをあげるのだが・・・これがきっちりネット際に上がっている!!
まさか・・・あの状態からエースへのトスにしたってのか!?

王葉のエースアタッカーの火の出るようなアタック。
戸島のブロックは2枚飛ぶが間に合わず、間を抜かれる。
そしてそのボールは交代したばかりの下平君へと向かう。
顔面を直撃するかと思われたこのアタックをかわす下平君。よ、避けた!?
と思ったら、どうやらアウトだったらしい。なるほど、いい判断でありますな!!本当に咄嗟に避けちゃっただけかもしれんが!!

なんにしても、勝負を決める最後の点を獲得した県立戸島高校。全国行きを決めたのでありました。やったぜ!!
喜びに沸き返る戸島高校。反対に王葉学院の沈み方はハンパない。
それも無理はない。9年続いてきた伝統を自分たちの代で断ってしまったのだ。これはかける言葉もない・・・

と思っていたら、その王葉学院の羽座川くんがこちらに近づいてくる。
そして下平君に質問。あの最後のネットサーブ・・・狙ってやったの?

・・・うん。

肯定する下平君。ウッソだぁ〜。越えろーって叫んでたじゃないですかー。
まあ、これは下平君の優しから出たウソでありますな。
運が足りなくて彼等が負けたことにはしたくないために言ったのである。羽座川くんはそう理解している。

実力が足りなくて負けたのなら練習してもっと実力をつければいい。
けど、ほんの少し運が足りなくて負けたんだとしたら、あとは何をしたらいい?

難しい問いかけでありますな。運も実力の内という言葉はあるが、それを磨く方法があるわけでもないしなぁ。
何にしても、下平君は去ろうとする羽座川くんにこのように声をかける。

あのサーブは・・・もう少しでネットを越えずにサーブミスになるところだった。
期待されて投入されたのにサービスエースどころかチャンスボールを返させることさえできなくて。ボクはピンチサーバー失格だ。
だからもっと上手くなるよ。
たくさん練習してもっともっともっとサーブ上手くなって、今度は偶然の要素なんて1mmも入り込む隙がないくらい完膚なきまで――
実力で捻じ伏せるサーブを打つ!!

そのように力強く語る下平君。
なるほど、そう来るならば羽座川くんはこう答えるしかない。
ボクはそうさせないようにレシーブをもっと強化しなくちゃね、と。

またね

お互い固く握手をかわし、再戦を誓い合う。いやあ・・・いい光景ですなぁ。スポーツマンらしい!!

という感じでPINCH SERVERでありました。
読み切りでありながら連載作品のクライマックスを見るかのような盛り上げ方でありましたな。
特に活躍していたわけでもない1年生たちがやけにキャラ立っているのもそう思える部分であろうか。
金田君のリベロっぷりは見てみたいものがあったな・・・!!

絵については、筋肉がいい感じ。特に腕の筋肉はなかなか好みな感じであります。
動きの線や集中戦なんかは弱い感じはしましたが、許容内ですかね。
セリフも多く、それなりのページ数なのに一気に読める構成はなかなかのものだと思います。
本格的な連載に期待したいところでありますな。荒達哉先生の次回作に期待です!!

・実は私は
葉子さんの羽全開姿をガン見する藍澤さん。
さてさて、これはどう考えても言い逃れできる状況ではありませんな。飛び上がってるし。

さすがにこの状況にガックリ来ている葉子さん。
激辛の辛さも忘れてへたり込んでおります。ハシャギすぎた結果がこれだよ!!
しかし、そんな風に呆然とした葉子さんの姿を見たら朝陽も動かないわけにはいかない。
これは違う。とにかく違うんだよと言い訳を開始する。いや、言い訳にも何もなってないな。必死なことは伝わるけど。

今見たことは全部忘れてと頼む朝陽。
藍澤さんはしばし呆然としていたが、ようやく気を取り直す。

・・・白神葉子。貴様っ、どこの星の者だっ・・・!?
この区域は我々の作戦区域であるっ!!貴様の出身の星と所属・・・目的を話せっ。返答次第では容赦せんぞっ!!

宇宙的早とちりを行った藍澤さん。思いっきり小さい本体を露出させてしまいます。
まあ、武器である銃を構えるためには本体が出ないといけませんものね。仕方ないよね。
でもその武器人間大の生き物には無力だよね。そして何よりも勘違いだったりするわけでして・・・
そうなるんじゃないかとは思ったけど、ほんと期待を裏切らない子である。

な・・・なんか小さい委員長出てきたー!?

驚く朝陽。そして可愛い藍澤さんを見て目を輝かせる葉子さん。銃は威嚇にすらなってないな。
どうやら藍澤さんの話によると異星人の間には協定があり、他星の作戦区域に踏み込むのはご法度らしい。しかし・・・

葉子「え?いや私吸血鬼やけど・・・?
朝陽「しっ・・・白神っ!?自分で言っちゃダメだろ!?」

全くである。自発的に正体をばらす藍澤さんといい葉子さんといいこの子らは・・・!!

というわけで、いきなり秘密をバラしあった吸血鬼と宇宙人。
共に仲良く教室の隅で落ち込んでおります。うむ、実にシュールな光景だ。
朝陽はすっかり葉子さんの件で慣れてしまったのか、藍澤さんが宇宙人であったことに対する驚きは小さい様子。
かつて気になった相手なんだからもう少しビックリしてあげてもいいんじゃない?
まあ、現役で吸血鬼に恋をしている最中なんだから何を今更って話かもしれないが。

とりあえず藍澤さん。私は人の秘密を口外する程愚かではない。安心したまえと言ってくれる。

ついさっき自分の秘密に関すること矢継ぎ早に話してたけどね

うむ、朝陽は前回もそうだったが意外とツッコミが鋭いな。思ったことを口にするということはツッコミの鋭さにもなるのか!!
それはさておき。藍澤さんも秘密を持つ見だし、人の秘密を守ってくれるという言葉に偽りはあるまい。
しかし、藍澤さんの方は身バレしちゃって大丈夫なのかね?規則とか厳しそうだけど。

その点は案ずるな。私は人間に正体を明かすなと厳命を受けているが・・・うむ、吸血鬼に明かすなとは言われていない

見事な屁理屈でありますな。
というか、気づかれるなではなく明かすなと言われているんですな。
それはやはり藍澤さんがうっかり自分からバラしちゃいそうな子だと理解されていたからであろうか・・・!?
って、葉子さんはその屁理屈でいいとして、朝陽はれっきとした人間ですが、どうするんだ?

・・・あぁ。その点で黒峰朝陽、君にお願いがある。すまないが少々記憶を消させてもらわなければならない

なんと。記憶消去とは!!さすが星を渡る宇宙人の科学である。そんなこともできるのか。
まあ朝陽は秘密を託すには色々と不安のある子だし、消せるものなら消しておきたいですわな。
というわけで、記憶消去装置という名の金づちを取り出す藍澤さん。金づちっ!?

藍澤「なぁに、だっ大丈夫だ。すぐ終わるさ。すぐにきれいさっぱり消してやるとも・・・」
朝陽「何か記憶より大切なもの消そうとしてませんかっ!?」

大丈夫大丈夫だ。大丈夫だ藍澤渚よ。と金づちを握り締めて何故か自分自身に言い聞かせる藍澤さん。し、信用できない!!
もちろん朝陽も信用しかねるのか、金づちを回避する。まあどう見ても危険だものなぁ。

藍澤「安心したまえ、これは我が星最新鋭の金づ・・・記憶消去装置だ」
朝陽「今の言い間違いは聞き流せねぇよ!?

いや全く。思わず逃げ出してしまっても誰も朝陽を責めることはできまいて。

朝陽を追いかける前に藍澤さんは葉子さんに声をかける。
もし君が望むならば、君の秘密に関することも黒峰朝陽の記憶から消去できるのだが、と。

ふむ・・・本当にこの金づちで記憶消去ができるのかは凄く疑わしいが、もしできたとしたらどうするのか。
これは少し気になる話ですな。
ともかく、まずは逃げる朝陽を捕まえないといけない。追いかけだす藍澤さん。
藍澤さんはみかんほど足が速いわけではなさそうですな。

良いから信用したまえ!!「強い衝撃を与えると記憶を消せる」と。この星の漫画でも裏付けしていた!!

漫画が元なのかよ!!
本当、聞けば聞く程信用できなくなっていくから困る。
しかし、藍澤さんとしてみれば何としても秘密は守らないといけない。
正体が知られれば星に強制送還させられる上にキツイ罰が待っている。そう――

はっ母上にお尻ペンペンされてしまう・・・

思いの外軽かった・・・いや、確かに高2――17歳にもなってお尻ペンペンは恥ずかしいとは思うけども。
強制送還はさておき、尻を叩かれないために頭を金づちで打たれるというのでは割が合わない!!
交換条件とするならば、こちらが藍澤さんを尻叩き出来るとかそういう話でないと・・・ねぇ?

まあ、それはさておき。
私のことはいい。君から秘密が漏れたならば甘んじて尻叩きを受けようと言い出す藍澤さん。涙目で。

だがっ、白神葉子の話がまだだ!!
この記憶消去装置ならば君の中の彼女の秘密を消すことが出来るんだ!!

藍澤さんのこの話を聞いて足を止める朝陽。ふむ、やはり心が揺らぎましたか。

・・・やはり君は分かりやすいな。
・・・君は本当に白神葉子のことが好きなんだな。
そしてそれ以上に、白神葉子の秘密を守りたいと思っているのだな。

・・・なぁ。黒峰朝陽。もし君が先に秘密を知った相手が私だったなら、同じように秘密を守ってくれただろうか

そんなことを考える藍澤さん。
この記憶消去装置で消えるのは秘密の部分のみ。これまでの葉子さんに関する記憶や想いは消えない・・・はずである。
ならば・・・なるべく痛くないようたのみますっ!!と不安がりながら述べる朝陽。

あ・・・あと一発で一緒にいけるなら委員長の秘密も消してくれ・・・一発でいけるなら!!一発でいいならだぞ!?

ふむ。この回答を見れば、朝陽は藍澤さんの秘密もちゃんと守りたいと思っているのだというのがわかりますわな。いい感じだ。
なのでその朝陽の気持ちに応えるためにも思いっきり振りかぶってみる藍澤さん。振りかぶり過ぎっ・・・!!

だが、それが功を奏した。
金づちが振り下ろされる前に、葉子さんが朝陽に向かって飛びつき、記憶消去を妨害する。

まさかと思て来てみれば・・・黒峰君のアホっ!!
私言ったやん!!黒峰君から私の秘密バレてもかまへんって!!
黒峰君にバレた時点でホンマは私、学校辞めなあかんのに、それを一緒に秘密守ってくれてっ!!
頑張らんでええって言ってるのに頑張って!!
その上痛い思いしてまで私の秘密忘れようとか、私そこまでして秘密守りたいとか思わんし!!
どんだけ感謝しとるかわかれアホっ!!

激情をぶつける葉子さんでありました。
ふーむ。葉子さんとしては秘密を守るのは大事だけど、そのために朝陽との秘密の共有がなくなるのも微妙なんでしょうなぁ。
初めてできた素のままで喋れる友達であるのだし、失いたくない気持ちは大きいのだと思う。
まあ、そういった面は置いておいて、感謝しているというのもホントの気持ちでありましょうがね。
そんな葉子さんの姿を見た藍澤さん。完敗だなと認めざるを得ない。

・・・黒峰朝陽。記憶の件は無かったことにしてくれ。
私も少し、君を信じてみよう

そういって笑顔で立ち去ろうとする藍澤さん。
しかし自分で思わず呟いた「完敗」という言葉に自分で引っかかる。何にだ?

白神葉子の・・・器・・・そう!!器の大きさにだ!!
断じて浮ついた感情ではない!!ましてや胸囲でもない!!
そもそも黒峰朝陽は白神葉子のことがだなっ!そしておそらく白神葉子も黒峰朝陽のことを・・・

そんなことを考えている藍澤さんの背後で葉子さんが朝陽に耳打ち。

いやー良かったな黒峰君。信じてみるって。
私知っとるねんでー?黒峰君、藍澤さんのこと好きやったんやろ?応援するよ!!私は脈アリやと思う。
私こう見えて恋愛ごとには敏感っていうかさ

鼻息荒くそんなことを述べだす葉子さんであるが・・・

朝陽「どこがどう敏感なんだよ白神っ!!つーかアホはどっちだよ!?このアホ!!」
葉子「・・・え?なんで!?それに私別にアホやない・・・」
藍澤「いや君はアホだ!ひどいアホゥだ!!」
葉子「えっ!?藍澤さん聞こえ・・・ってえぇ!?私アホっ!?

誰がどう見てもアホな子だと思います。ハイ。
確かに藍澤さんに脈があるのは合っているが、これで恋愛ごとに敏感と言われても困りますわいなぁ。
しかし、両想いというわけではないのかと考える藍澤さんが可愛らしいですなぁ。

というわけで、新たな秘密を抱えることとなった朝陽。
恋愛関係もちょっと複雑な感じになってきて結構なことでありますな。
しかし、見事にアホな子ばかりになってきたのだが・・・これでいいのか!?
こりゃ今後のキャラもアホだらけになる可能性が高いんじゃなかろうか。それはそれでいいけどさ!!

胸のことを気にする藍澤さんもいい感じでありますな。
外のボディを豊胸したりしないのは何か規則でもあったりするのだろうか・・・地味に気になる所ですな!!

・魔法少女ミルキー☆モウ
牛たちを襲う悪い異星人!!それを次々倒していく魔法少女ミルキー☆モウ。
必殺技のミルク・ア・カウで敵のTKBをつまみ倒す!!

――って全然魔法少女っぽくないんだよなあ

いや全く。セルフ突込みが入ってしまうとは!!そりゃ当然だわな。
魔法少女を名乗るならもっと魔法っぽい何かが欲しいところ。小道具とか。
魔法のコンパクトやステッキとかそういうのがあってしかるべきではないだろうか。
このままではグッズ化できないし、スポンサーさんもいい顔しないでしょ?いや、そんな生臭い話は置いておいて。

あるべこよ。魔法のステッキべこ

あっさりと魔法のステッキを取り出すカウ。ほんと、どこから出したのだろうか。
ちなみにこのステッキ、ビームが出るらしい。ビーム!?
ミルキー☆ビームと叫べばあら不思議。使うとそれはもう大変なことになるらしい。
むう、これは・・・弱いニャンニャ星人にはわざわざ使うこともないか・・・

というタイミングで牛の悲鳴が聞こえる。ミルキー☆モウ出撃だ!!

今回もやってきたのはニャンニャ星人の姉妹。こりない娘たちである。
ん。お姉にゃんどうした?なんだかやる気なさげじゃありませんか?

反してミルキー☆モウはやる気まんまん。
二人倒せば一度に二体分バストアップできてむしろ好都合って話だ!!

というわけで、早速ミルク・ア・カウを決める。が・・・通用しない!!
どうやら特注の衝撃吸収スーツを着ているので痛くないらしい。
ああ・・・なるほど。それでお姉にゃんはやる気を失っているのか!!正直な子だ。

そんな!!他に技ないのにべこ!!

なんと!唯一の技を封じられたミルキー☆モウ。早くも大ピンチだ!!
万一負けたら胸は2mm縮む。
次に同じように負けたら・・・当初の大きさからマイナスになる!!死ぬ

今まで負けることは考えてなかったけど・・・勝てば池光君好みの巨乳ちゃんになれる。
――でも、負けたら命に関わるんだ!!

真剣勝負らしい雰囲気になってきましたね。割と一方的に。
まあ、ともかく。命懸けの戦いと理解した以上、もはや手段は選んでいられない。魔法のステッキを出してもらうミルキー☆モウ。

ビームなんて敵の命を奪いかねないが・・・背に腹はかえられん!!うまく使えば大丈夫だろ!

ミルキー☆ビ〜〜〜ム!!

ものすごくアバウトな思想でビームを放つミルキー☆モウ。
まるで死なないだろ・・・多分で人質に光線を放ってしまった某ウルトラマンのような意識である。

しかし、このミルキー☆ビームはそもそも殺傷力とかを気にするような代物ではない。
なんせステッキから乳が出るだけの技ですからして。何がビームか!!もうダメだ・・・負ける!!胸が抉れる!!
涙するミルキー☆モウ。しかし、この乳が思わぬ効果を発揮した。
そう、牛乳拭いた雑巾が破壊的に臭いのと同様、鼻のいいニャンニャ星人には服にかかった乳の臭いが気になるのだ!!
うーむ。冒頭で生臭い話をネタにしたら、本当に生臭い展開になったぞ!!

こんなの着てらんニャイ!!

ぬぎっと音を立てて特注スーツを脱ぐタマちゃん。
もちろんその隙を逃さず決められるミルク・ア・カウ。
それを見たお姉にゃんは嬉しそうにいそいそとスーツを脱ぎ・・・何してるの!!

勝利して更なる2mmバストアップに喜ぶ、みるくちゃん。
あと2mm成長すればAAカップからAカップになれると聞いてやる気が漲っている。おやおや。

みるくちゃんもお姉にゃんも実によかったですな。
もうこの2人は利害が一致してるんだから協定結んでもいいのではなかろうか・・・!!

・スポ×ちゃん!
リリィに勝負を申し込むかすみん。その眼差しは真剣そのもの。
故に、部活の時間まで待つこともできない。
屋上にて部員たちの立会いの下、制服のまま相対することとなりました。
心配そうに見守るアヤちゃんに、決闘かと息を呑むナノちゃん。そして炊きつけたなずなちゃんは静かに見守る・・・

得物は自由に選択することとなった。リリィは「二刀」を選択。かすみんはもちろん「両手長剣」
うーむ、これはまさに宮本VS佐々木という形でありますな。
異種の戦いが今始まろうとしている・・・始めっ!!

なずなの言う通りだ・・・私はリリィやお姉ちゃんに対して・・・
いや、誰に対しても「殺してでも勝つ」という気概がなかった・・・
でも・・・尊敬するからこそ・・・殺すつもりで戦る・・・!!自分のすべてを賭して・・・!

姉の得意技である左諸手上段の構えを取るかすみん。
遠目の間合いから一気に振り下ろす!!
が、これを二刀を用いて受け止めるリリィ。そして素早く右手の長剣で反撃を行う。
かすみんはこの反撃をかわし、突き。それもかわすリリィは上体を倒しつつ足を狙う。
最初の戦いで見せた技でありますな。だがそれは既に対策済み。飛んでかわすかすみん。
飛び上がってからの振り下ろしを後転で回避するリリィ。
紅葉ちゃんの時のような倒立からの斬撃は今回はなし。既に見られているから対策される可能性ありますものね。

なずなちゃんの言うとおり、今のかすみんとリリィはそこまでの差は無い。いい勝負をしている。
そんな2人の戦いを見てなずなちゃんは蘭さんの教えを思い出す。

戦って、勝って、殺して、勝って、殺して、殺して、殺して、その果てに何がある?
自分しかいない世界――自分を高めてくれる相手のいない世界だ。
それは相手だけでなく自分を殺すことだ。殺人剣だ。
私たちが目指すのは活人剣――自分を、他者を活かす剣

それはただ戦う相手を仕留め殺すことで得られるものではない。
戦って、お互いを高めあう。活かすことで何かを得るという考えでありましょう。
実戦ではなくスポーツという分類で考えると分かりやすいかもしれないですな。
つまり、スポーツチャンバラは真剣勝負でありながらお互いを活かす活人剣であるということか。なるほどな・・・!!

リリィ・・・あなたが私を変えてくれた。私を強くしてくれた。
だから・・・届けよう・・・私のすべてを届けよう。ありがとう!!

かすみんの長剣が見事な弧を描く。
ジェットコースターの回転をヒントに自分の中で昇華した回転の力がここで花開いたようですな。
これが世に伝え聞く燕返しという奴なのだろうか・・・!?

見事な回転を得た一撃は見事にリリィの面を捕らえる。勝った!!かすみんが勝った!!
それを驚きつつも笑顔で称える部員たち。
なずなちゃんも活人剣というのがどういうものなのか少し分かったのではなかろうか。よい話だ。

――あなたと出会えたこと――
――あなたと戦えたこと――
――そのすべてに――ありがとう

というところで、スポ×ちゃん。終了であります。
一皮向けたかすみんはこれからもリリィと共にお互いを高めあうようになるんでしょうな。

最終回の対決としては当初の想定どおりの感じに思えますな。キレイな終わり方でございます。
まあ、そこに至るまでの道程がショートカットされてしまった感じなのがなんとも残念でありますが・・・!!
本来ならリリィもこれから二刀を使いこなすようになり、そこから最後の戦いに繋がる流れだったのでしょうが・・・むう。

やはりスタートダッシュで躓いたのがずっと響いた感じがありましたかね。
試合を始めて真剣勝負の描写がされるようになってからは面白くなっていったのですが・・・残念です。
次回作では連載終盤での面白さを開始から発揮してくれることを期待したいと思います。
剣も漫画も修行して出直してきますと言ってくれていることですしね!!
竹下けんじろう先生の次回作に期待しています!!

・木曜日のフルット
この店員・・・全く申し訳なさそうにしていない!!
まあ、どう考えても嫌がらせを楽しんでいるという流れですわな。
しかし、それにしてもしょぼいはないっショ。

・総合感想
実は私はそれなりに人外娘スキーだったりする。
別にヘビーな趣向というわけではないので、要素が含まれているだけでもオッケーてな感じの軽いものだ。
しかし、人外娘がアホな娘ばかりというのは・・・まあ、アリか!!
イカ娘だって似たようなものだしハーベストマーチの天使様だってボンボヤージュだし。何の問題も無い!!

次号からは藤川努先生の[泳げ!ひなのちゃん]が連載開始。
そして原作:矢口とらや先生、漫画:山口さぷり先生で送る集中新連載が開始。
女子高生マーメイドにエロバカ姉妹ギャグが同時期発進。これに八谷美幸先生が加わる誌面。こ、これは一体・・・!!
次号以降は色々と大変そうなことになりそうであるな!!



2013年 14号


・弱虫ペダル
8月8日発売の弱虫ペダル29巻にはOAD(オリジナルアニメDVD)がついてくるぞ!!
予約締め切りは6月7日までなので注意だ。
そして公式ファンブックが5月8日に発売決定。描き下ろしまんがも収録されているとのこと。
アニメ化も進行中ですし、2013年は気合の入った年となりそうですな。

さて、本編。

クライマー用のレースの次はスプリンター用レースの番である。
総北の誇るスプリンター田所さん、鳴子、そして青八木さんの3人が出場し、鎬を削っている。
峰ヶ山の時のように箱学の選手が参加するようなサプライズはない。それゆえにこのレースは総北の独壇場となりました。仕方ないね。

1年、炎のスプリンター鳴子章吉。「ワイが勝つ!!」
3年、総北の肉弾頭田所迅。「オレだよ!!」
2年、新世代スプリンター青八木一。「獲る!!」

それぞれにやる気満々な様子を見せている。
スプリンター向けのこの湾岸クリテリウムも最終周回を迎えようとしています。
"クリテリウム"は都市型ロードレース。閉鎖した都市の道路2〜3kmを10数周回して勝負を決める。
重要なのは位置取り、コーナースピード、スプリント力というレースだ。
ふうむ、総合すると30〜40kmぐらい走るのか。それはまた大変な距離でありますなぁ。基本平坦とはいえ。

このレースにかける鳴子の意気込みは凄い。
それもそのはず。ロードレースのシーズンは春先3月から11月
つまりこのレースは今シーズン――最後のレースなんや!!

シーズン最後のレース。つまり今年行われるレースはこれが最後ということになる。ふむ、なるほど。それは力が入りますわな。

手嶋さんは事前のミーティングで"来年のインターハイを見据えた闘い方をしろ"と言っていた。
通常レースは複数人で出走した場合「エース」を決めて、そいつを勝たすために動くものである。
だが、それを全く聞く気がない連中がここにいる。スプリンターってのは全く手に負えませんよね。
ってそれはスプリンター全体にかかる話なんですか?総北の連中が特別なだけなのでは・・・
箱学の泉田君や広島のメガネスプリンターが先輩を差し置く姿はなかなか想像できない。しかしまあ、総北は総北ですからねぇ。

あの3人(バカ)は3人とも自分が勝つつもりだ!!

スプリンターはバカ!!
ふむ、そういう括りになると結構納得がいく部分があるような気が・・・いやいや。

先頭を駆け抜ける総北の肉弾頭。しかしその前に入り込む鳴子。
田所さんばかり先頭引いてたら風をモロにうけて足をつかう。
なのでゴール近くまでは順に引きましょうと提案する鳴子。青八木さんもその提案には賛成の様子。
おや、ちゃんとチームプレイできているじゃないですか。3人とも並列して全員風を受けるという発想はなかったか!!
まあその場合コーナーリングとかで不利になる人も出るから難しいか。

勝負はゴールスプリント。それまでは3人まとまって走ることになる。そしてその勝負の時はもうすぐそこまで迫っている。

無口先輩ここ数か月でメッチャ強なっとる!メッキメキや!!
脚見とってもワカる。あなどっとったら負けてまうレベルにまで強なっとる!!

適性を見つけて一気に成長したって感じですね青八木さん。
気合の入り方が違う。ビリッビリである。しかしそれは鳴子も同様である。それはそうでしょう。なぜなら――

このレースが田所さん3年間の――ワイらと走れる最後のレースなんやから

シーズン最後と言うことはもちろんそういうことになりますよね。
卒業するまでには追い越したいと考えていた鳴子としては譲れないレース。
それはこれまで面倒を見てきてもらった青八木さんにも言えることである。これは力が入る。メッキメキのビリッビリに。

そんな気合の入った総北勢にまるで追いつけない他の高校の選手たち。ちくしょオ!!
と思いきや、遅れてる集団の中に黄色い総北ジャージがありますよ。あれ?って、す、杉元ー!!

ボクを置いて加速していく!?どういうことだ。ボクだって出てるっていうのに!!仲間だというのに!!
同じ総北のジャージを着たチームメイトだというのに!!

うん、まあ時期が悪かったよね。
田所さんの最後のレースですし、面倒を見ている場合ではないからさ・・・しょうがないしょうがない。

ああ、あこがれのインターハイジャージに袖を通して公式戦で走ることになろうとは。この杉元照文、生涯の誉れです!!

ふむ。置いて行かれているのはともかく、幸せそうじゃないですか。これなら問題ないな。
しかしこのレースは3人までとか、そういう縛りはないんですね。
おかげで同じチームで出走する場合は同じジャージを着なければいけないというレギュレーションを受けることができたわけだ。

手嶋さんはミーティングで来年のインターハイを見据えて走れって言っていた。
つまり・・・こういうことですね・・・来年のインターハイの6人目はボクだってことですね!!

なるほどー確かに3年を除けば6枚目のジャージになりますものねー。ねぇよ。
まずはこのレースを時間内完走できるように頑張りましょう。

ところで杉元はスプリンターなのだろうか?いや単にクリテリウムは走りやすそうなので出ているだけなのかもしれない。
何はともあれ経験は必要だし、ひょっとしたら青八木さんのように将来才能に開花する可能性はあるし、レースに出るのはいいことだ。
箱学の偵察にも名前があげられているぐらいだし、ひょっとしたら秘めた力があるのかもしれないなぁ。ないだろうけど。

それはさておき、先頭の3人はついに最終コーナーに差し掛かる。
コーナーは突っ込みと立ち上がりが勝負となる。
ギリッギリの角度で突っ込む。突っ込みすぎたら足をひっかけてミス一発。すっころぶ。際々の勝負!!

ギリギリまで待ってギリギリまでこらえて姿勢が少し戻ったところで、ダンシングで一気に全力加速!!

最後の直線、ゴールまでのこり500mというところで加速を開始しようとする3人。ゴールスプリントだ!!
差はほとんどつかず、ゴールするまで誰が勝利するかわからない状況である。
そこでまず飛び出したのは青八木さん。のこり250mの段階で仕掛ける。

田所さんはオレを、純太を、面倒見てくれた。練習中も、どんな時だって。
折れない心"根性"を教えてくれた。自転車の闘い方を教えてくれた。だからオレは見せたいんだ。成長した証を!!

面倒見よさそうですものねぇ田所さん。社会に出ても逞しくやっていけそうだ。
後輩に対して「ボッとすんな!」「今のところは突っ込むとこだよ!!」とギャグの指導に余念がない。
あ、いやギャグの指導ではないのか・・・?セリフだけ見ているとそのように見えるから困るよ。ラーメン食いすぎだし。

それはさておき。青八木さんに続いて鳴子もゴールスプリントを開始する。

オッサン。オッサンが部からおらんくなって、卒業してしまうなんて、想像できんすわ。
いつも声でかくて、態度でかくて、ゆずるということを知らんで、カッコつけで、強くて・・・!!
せやからワイは、絶対にオッサンを超える!!

今日がその、最後のチャンスやからや!!

吠えて先行していた青八木さんに並ぶ鳴子。
田所さんの前を走る後輩2人。ゴールまではのこり80m。

ガキどもが・・・成長しやがって・・・
青八木・・・鳴子・・・受け継げよ。泥食ってでも進む、総北スプリントスピリッツ!!

今日はやけに汗が出るぜ!!

目から飛び出す大量の汗を掌で拭いながら、田所さんも最後の走りを見せようとする。

さぁて最後の仕事だ!!田所迅!!あいつらに教えてやる。勝って調子のらねェようにな。
この世には超えていかなきゃならねェ巨大な壁があることを!!
青八木。鳴子。強くなれ。もっと、もっと、もっと。総北はおまえらが引っぱるんだ!!

成長を見せようと壁を超えようとした2人。成長を願って超えるべき高い壁となろうとする田所さん。
その勝負を制したのは、田所さん。
同校3つどもえ対決を制しての優勝となりました。さすがですなぁ。
よくみると鳴子は最後ハンドル投げしてるんですな。そこまでしても勝てなかったか。

今までで一番キツイスプリントだったと振り返る田所さん。
それでも後輩にはカッコイイところを見せようと親指を立てたりするが、思いっきりイヤそうな顔をされる。

鳴子「おとなしくバトン渡すとこちゃうんすか今のは!!」
田所「オレはだなおまえらのことを思って。なァ青八木」
青八木「・・・」
田所「何とか言えー!!」

全く賑やかな奴らである。
ともかく、このレースは見事に総北が表彰台を独占。
田所さんは最後のレースで見事な有終の美を飾ったのでありました。
金城さんと感動の抱擁を交わすシーンもあり、部員は拍手でそれを見守る。そんなシーンを写真にとってるのがいるがどうするのだろう。
ちなみに杉元はちゃんと完走できた様子です。良かったね。

田所さんは鳴子と青八木さんに思い出にのこるレースになったぜと言葉を贈る。

ありざした!!

その言葉を受けて素直に頭を下げる2人。おや、最後らしく素直ですね。
と油断させておいてから、両の脇腹にそれぞれスペシャルさよならパンチを決める2人。
うむ、やはりこいつらには湿っぽい終わり方は似合いませんわな。
最後までドタバタしながら全員足をつらせるというオチ。ハハハ。
スプリンターってのはやっぱりバカという括りになってしまうのだろうか・・・?

既に時期は11月。となると3年生は受験勉強も忙しい時期である。
レースだけではなく部活に顔を出すのも難しくなってくるでありましょう。
まあ金城さんはなんとなく勉強も効率よくできそうなイメージがあるからギリギリまでいけそうな気はするが。

何にしても練習のメンツが減るのは強度的に問題である。
そう心配するところに杉元が手をあげて提案する。
知り合いの中3の子が自転車をやっているのだが、その子を連れてきてもいいですか?とのこと。
ほう・・・これは、6人目のレギュラー登場の流れになるか?

将来はわからないが、今の杉元に6人目を任せるのは不安が大きすぎる。
古賀先輩などの他の2年生も余り期待はできないし、やはり次の新入生に期待したいところですわなぁ。
全国一になった高校なんだし、新入生のレベルには期待が持てると思うが、はてさて。

なんでもいいが、鳴子の言葉遣いは独特というかなんというか。
メッキメキだのビリッビリだのギリッギリだのと。そんなに小さなツが好きなのかッッ!?
将来ムッキムキのビッキビキになってガハッガハッと笑いたいとかそういうことを考えているのだろうか。有り得る話だ。

・侵略!イカ娘
悟朗は本当、真面目な好青年であるなぁ。
フラグを立てそうになってもちゃんと折ってくれる辺り、安心感があってよい。

磯崎の生きがいはナンパの失敗・・・そうだったのか!!
成功したらそれで楽しみが終わっちゃいますものね。失敗し続けることで永久に楽しめるということか!!
それが楽しいという感覚はわからないが、感じ方は人それぞれですものね!!

・名探偵マーニー
いきなりオバアサンに話しかけられるマーニー。何でも迷子になった息子を探しているそうな。
ふうむ。マーニーは道を聞かれるタイプの人間であるか。
まあ、よく頼みごとをされる人間だし、聞きやすい雰囲気があるのかもしれない。
いや、正直そういう雰囲気ってアテにならないですけどね。自分もよく尋ねられる方だから間違いなくそう言える。

ともかく、子供の迷子とあっては放置するわけにもいかない。特徴を聞いて探すのを手伝うことにする。
子供は小学三年生。太目でオカッパ。空手をやっていて道着を持っているそうな。
ふうむ。それだけの特徴で見つかるものかどうか。
とりあえず30分後に合流する約束をして探し始めるマーニー。しかし見つからない。
仕方なく合流予定地に向かったのだが何故か現れないオバアサン。おや?

長いこと待ってはみたが、結局その日オバアサンが現れることはありませんでした。
寒い日に待ちぼうけさせられたので翌日大変そうなマーニー。まあ、授業中寝てるのはいつものことだけど。

放課後の帰り道。また同じところでウロウロしているオバアサンに出会う。
昨日と同じ人だが、どうやら子供は見つかったらしい。それはよかったですね。

もしかして私を探してたんですか?お礼なんて別に・・・

なんとなく期待してそうな水の向け方ですねマーニー。
でも残念ながらそういう話ではない。どうやら子供がまたいなくなってしまったらしい。あらあら。
なんというか奔放な子でありますなぁ。まあ、その年頃はいろんな所に出歩きたくなるものだしね。

というわけで、今日もオバアサンに付き合ったらしきマーニー。翌日はまた眠そう。おかげで授業中先生に怒られてしまう。ガミガミ。

まったく!変な副業をやっているからこうなるんだ。こんなことが続くようだったらやめてもらうぞ!

そのように怒るのは副校長の万田先生
まあ、学生の本分は勉強ですしね。先生という立場からすれば間違いない発言ではありますな。

マーニーはオバアサンの息子探しがどうにも気になっている様子。
今日はゆりかちゃんを連れて帰宅。試しにゆりかちゃんに声を掛けてもらうこととする。刺激しないでね。

オーイオバサンー。ちょっと挙動不審じゃーん?

刺激するなと言っておろうに。ゆりかちゃんからすればフレンドリーに話しかけたつもりなのかもしれんが。
ともかく、今日も子供とはぐれた様子のオバアサン。大変じゃんと特徴を尋ねるゆりかちゃん。どんな見た目?

今、中学二年生で剣道部に入って、学生服で背は中くらい・・・

ほう。数日でずいぶんと成長したものですな。子供の成長は早いなぁ。ってそうじゃねーよ。
どうやら昨日マーニーが尋ねた時も一昨日より成長した姿をあげられていたらしい。
ふむ、まるっきり出鱈目な息子像を述べているわけではなく、成長した姿を述べて行っているのか・・・?

早くもガリガリと思考世界に行ってしまうマーニー。こうなっては話しかけても簡単には帰ってこない。
路上に放置しておくわけにもいかないのでネットカフェに運ぶゆりかちゃんでありました。

マーニー、依頼人もいないのに・・・こだわることないんじゃない?お金出ないよ?

そのように述べるゆりかちゃん。ごもっともな意見でありますな。
でも依頼しておきながらお金を払うつもりのない人に言われても困る。まさしくお前が言うな!だ。

お金の件はさておき、マーニーはあのオバアサンが誰かに似ていて気になっている様子。ほう、誰のことだ・・・?

さて、翌日も息子を探しているオバアサン。
本日の息子は高校三年生で進路のことでケンカになって家を出ていったそうな。
ふうむ。それは迷子ではないのでここを探してもどうにもならないのではなかろうか。
ってそんな真面目な答え方してもしょうがないですわな。

オバアサンは息子の将来を考えて私立の大学を勧めたが、息子は私立だとお金がかかると家計の心配をしたらしい。立派なことだ。

さらに翌日。
オバアサンの息子は大学を卒業したが内緒で結婚をしていた。
引っ越し先もわからなくて、もうどうすればいいのか・・・という状況らしい。
ふむう。複雑な家庭ですな。その息子は高校の教師をやっていると?ほう・・・それは・・・
オバアサンはどうか探してくださいと頼んでくる。

わかりました。マーニーにおまかせを。

話がまとまってきた様子なので、本格的な調査に乗り出すマーニー。
高校の先生が対象と言うのは分かった。のでプロフィールを纏めて宮島先生に心当たりはないか尋ねる。
現在40代後半の男性高校教諭。というとそれなりに候補はいそうで絞り込むのは難しそうですなぁ。
と思いきや、宮島先生はすぐに誰のことか思い当たったらしい。灯台下暗しって言葉の意味知ってるか?

はい、近くの学校どころか自分の学校に該当する人がいました。副校長の万田先生であります。
先生は昔太ってて空手をやっていた。進学した高校では剣道部。高校の時進路のことで両親とケンカをして家を出た。
というプロフィールを本人に述べてみたところ反応アリ。どうやら確定ですな。
というわけで、万田先生を連れていつもオバアサンがうろついている所にやってくるマーニー。

万田先生にオバアサンの特徴を語ってみるマーニー。
年齢は60代前半位、髪の毛はブラウン。軽くパーマで今時ですが着物を着ている。
中肉中背で少し首を前につき出して歩く。声はハスキーで言葉づかいは・・・

マーニー。私の母親なら少し前に死んだよ

え!?驚きの発言。どういうことですか!?
万田先生の言葉によると、ニ・三年前に母と仲直りしようと同居の話を進めていた矢先に交通事故で亡くなったそうな。
その現場がちょうどこのあたりだったというらしいが・・・そ、それは・・・!?

母親の容姿はマーニーが述べた通りだという。これはもしや、本当にそういう話なのか?ついにそういう話が・・・?

驚愕しているマーニー。気が付けば、万田先生が硬直している。
何事かと思えば、亡くなったはずの母親の姿をしたオバアサンがウロウロしているではないか。そりゃ固まる。

息子を知りませんか?今高校の教師をやっていて今度副教頭になったのですが・・・

副教頭?副校長ではなく?いや、まだ成長途中の話なのかもしれないな。
ともかく、万田先生。茫然としながらお母さんと呟く。
こうして感動の親子対面が実現したのでありました・・・と思いきや?

万田先生のお母さんに双子の妹がいた!?

後日、万田先生から詳しい事情を説明してもらうマーニー。ははぁ、そういう話でありましたか。
幽霊とかそういうハッキリしたオカルト話じゃないのね。安心したやら何なのやら。

若い頃は二人小町とか言われて有名だったらしい。
十代の頃離されるが、その後ずっと文通を続けていたらしい。
万田先生の母は早い内に結婚。子育てに忙しく過ごした。しかしその妹は生涯独り身。
双子とはいえ人生は真逆の道をたどっているらしい。そして老境をむかえて・・・

母をうらやましく思っていたのかもしれないな。自分も明るく家族に囲まれていればって・・・
そして年をとり姉も亡くなって彼女になにもなくなった時、彼女は彼女の中で姉になったんだ。
そして・・・姉の部品である私を探したというわけだ・・・

ふうむ。それは・・・なんだか地味に怖い話な気がしますが・・・ある意味オカルト的な発想だ。

結局、オバアサンは万田先生の家で面倒を見ることとなりました。
一応親戚になるし、母親になりきってしまっている。それに遺伝子的には母でもあるのは間違いないとのこと。
ふうむ、一卵性双生児であるならば遺伝子が同じというのはまあそうなるかな。
しかし出会いや環境によって同じ遺伝子の持ち主でも送る人生はこうも違ったりするのだなぁ・・・

なんともしんみりするお話でありました。
万田先生としてみれば仲直りしきれなかった母親に恩返しできる機会がやってきたと考えれもするが・・・うーむ。
色々と食い違いとかあったりして大変そうですが、トラブルなく過ごしてくれると良いですな。

・囚人リク
苦しみの中から闘うことを選んだ革命家・田中一郎。
その仲間たちの闘いは総統が捕まった後も続いている。
刑務所に情報を送り、総統が脱獄してくれるのを心待ちにしている。人質を取られ、もう戦えなくなっているとも知らずに・・・

返信はないが、ずっと信じている仲間たち。
まあ、考えてみれば田中一郎ほどの大物。簡単に刑務所から返信なんて許可がおりるはずもないものね。
返信できたとしてもあぶり出しの道具を揃えないといけなのも面倒だし。

鬼道院の悪事を証明するデータ。それさえあれば逆転の手立てにはなる。
田中一郎としても、それがあれば人質が害される前にどうにかできるという算段にはなるかもしれない。
やはりデータの入手が最優先事項となりそうですね。果たしてどこにあるものやら。

ところでこの唇の厚い人物は男性何ですか?女性何ですか?
俺とか言ってはいるが・・・判断し辛いな。

さて、主人公のリク達。今日も筋トレをしながら壁越えの方法を考える。
一見するとどっちが筋トレしているのかわからない光景だな、コレ。
リクも腕や肩に負荷がかかって鍛えられるかもしれないし、一石二鳥でありますな。

ともかく、壁越えを果たすために原点に戻って情報を洗い直そうと考えるレノマさん。
そうですな。今度は慎重に、ていねいに行きたいところである。筋トレと違って雑にやっていいものではないのですから。

原点ということで、入手した見取り図をよく見直そうということとなった。
谷村看守部長に願い出て製図室への入出許可をもらう。
理由は第27木工場へ貢献するために新しいデザインのタンスを作りたいというもの。
その言葉を聞いた谷村、俺が監督するここの良さが身に染みたかとご満悦。嬉しそうですね。
炊場でのギリギリの駆け引きとは違う。長年付きあいのある相手なだけに言いくるめる方法もよく理解している。
レノマさんとしてみればやりやすい相手でしょうな、谷村は。やっぱあいつアホだな。

製図作業室は密室ではない。作業場とは窓で仕切られているため向こうからも見られる恐れはある。
まあ、机の上にまさか刑務所の見取り図が拡げられているなど思いもよらないでしょうけどね。
中でサボっていないかどうかは外からでも判断できるというわけだ。

なんかさ・・・ガキの頃にさ、迷路みてえな排水管とかでさ探検したじゃん。あんなふうな抜け道ってないかな。

リクの言うような抜け道がないか探す2人。
見取り図をよく見て回り・・・そして気になるものを同時に発見する。
第27木工場のトイレの真下にある点線。壁があるところも関係なく伸びている。
その点線は壁を抜けて別のページに繋がり、他のトイレに繋がっている。ほう、これは・・・

てな具合に気になるものを見つけた!と思ったタイミングで看守がいきなり入ってくる。なんだぁっ!!いきなり!?

バーロー!底板が無えとか斬新すぎるだろ!!どうやって使うんだよ!
タンスだぞタンス!!使ってくださるお客様のことを考えろ!!

レノマ親方の熱心な指導が製図作業室に響く。
さすが、見事な機転でごまかしてくれましたね!!ってレノマさんらしくない物言いだな。何がお客様か。こりゃ笑える。

でだ。
発見したのは排水管。その線はトイレを繋いでいるだけではない。
そのまま辿れば・・・なんと壁際にまで到達している。
もしここを通れたら一気に壁際にまで辿りつける。間にある監視の目やフェンスもお構いなしである。
そして休憩時間に壁を掘り進むことができれば、壁の外までトンネルが・・・開通する!!

これはなかなかの発見である。表情を明るくするリク。
しかし、ここはひとつ冷静になりましょう。
自分たちは毎度思いつき失敗してきた。こんな簡単に決めていいのか?と考える。

不安はある。だが何もしなければ満期出所があるだけだ

まあ、それはそうですな。慎重にしなければいけない。だからといって立ち止まっているわけにはいかない。
なので計画の進展スピードよりも危険を冒さないことを重視するようにする2人でありました。妥当な所ですな。

そうだな。やるしかねぇ。慎重に・・・大胆に・・・
よし!トンネル作戦開始だ

壁越えのためのトンネル掘りが開始されようとしている。
それはいいが、ちゃんと新しいタンスのデザインは仕上がったのだろうかね?どうでもいいけど。

休憩時間。レノマさんは外に出る。
階段側の地面を掘ると、そこにはミルクパン。の袋に入ったノミ
なるほど、トンネルを掘るための道具を掘りにきたのですね。
ちなみにこれは本来襲われたときに対処するための武器として埋めてあったものである。
どこで襲われてもいいように武器を至る所に隠してあるらしい。さすがと言うか何というか。

さて、トイレの用具入れにやってくる2人。
排水管があるのはこの真下である。マットをめくると、なんとなく土管が見えたような気がする2人。ふうむ、楽しみですな。

見取り図によるとおよそ30cm掘れば排水管のコンクリートにブチ当たる
しかしそこまで掘るのにバレたりはしないものだろうか。
まあ、トイレに入る所がバレなければ昼休み中は延々と掘っていられる。
昼休みは看守が運動場に出払っているから工場内には1人しかいない。お互い順番に入り口で見張りをすることとする。
看守が近づいてきたら素早くトイレに入って咳をする。その合図で作業を一時停止し、ノミを隠して小便のフリをする。
掘った穴はマットを被せて隠しておけば用具入れを覗かれても見つからないって寸法だ。

ただし、問題は時間。昼休みは40分しかないし掘れる量はわずかなものとしかならない。
慎重にやるとはいったが、これは焦れるなぁ。
掘った瓦礫はポケットに入れていちいち外に運び出して捨てることとなる。ふむ。
で、今日掘れた分はどれくらいかというと・・・手の中に納まって握る込めるぐらいの量しかない。

これっぽっちしか・・・予想以上に少ない・・・

確かに愕然とする。だが停滞しているわけではない。これは小さくとも大きな1歩である
そう伝えるリク。受けるレノマさん。そう、脱獄の道はこういった小さな一歩を積み重ねることが重要なのだ!!

地道なトンネル掘りとは、いかにも脱獄ものらしい話になってきましたね。
しかし、これは排水管まで掘り進むのにどれぐらいかかりますことか・・・
さすがに30年かかるようなことはないと思うが、結構な日数を消費しそうである。
ある程度亀裂を入れて、あとはレノマパンチで破壊ってわけにはいかないものですかね。関係ないとこまで壊しちゃいそうだけど。

トンネル掘りはいいが、この排水管利用作戦はやはり難しいのではないかと思える。
まず、この排水管。そもそも人が通れる大きさなんだろうか?
リクはまだしもレノマさんが通れるかどうかわからない。
作業はリクだけに任せるとしても、その後の本番での脱獄時は2人とも通れないと意味がない。むむむ。

さらに、排水管なので途中で穴を開けると水が、汚水が噴出してくるのではあるまいか?
そんなことになったら穴を掘っていたのもバレてしまうし、大変なことになりそうな気がするが・・・

穴といえば、今はいいが用具入れに穴を開けてマットで塞ぐって・・・それ、落とし穴じゃないですか?
知らない人が掃除するために用具入れに足を踏み込んだら大変なことになるのではないだろうか・・・

てな具合に心配する要素はいろいろとある。
田中一郎が聞いていれば色々と指摘修正をしてくれると思うのだが・・・どうなるか。

次回は連載100回記念の巻頭カラー!!
果たして脱獄作戦への希望を見出せる記念すべき回となるかどうか。注目だ!!

・真・餓狼伝
世界の格闘技の中枢を担う総合格闘技。
平成の世――現在。総合格闘技は独特の進化を遂げている。
が、そのルーツを紐解くと、原点は日本の明治漢の格闘家たちである。中でもその最前線にいたのは・・・
生涯二千試合無敗と言われ、後にブラジルへと渡りグレイシーに柔術を教えることとなる――前田光世である。

明治37年(1904年)前田はとある男の挑戦を受けていた。

僅か二人しかおらぬ空間に満ち足りるのは色濃き獣の芳香
前田光世と丹波文吉。二体の獣が今この時間、この場所で対峙している。

前田光世と対峙した丹波文吉は「笑み」を浮かべていた。
が、その「笑み」とは裏腹に、全身を汗が伝った。

初めてでも感じ取れることがある
日本の仔猪に初めて犬の鳴き声を聞かせても無反応。
ところが猪が一生出会うことはないであろうライオンの鳴き声を聞かせると、大パニックを引き起こすという。

初めてでも感じ取れることがある
・・・丹波文吉の目が、鼻が、舌が、耳が、皮膚が、筋肉が、細胞が、神経が、「この男は強い」と判断した

一方前田は冷静に文吉を観察する。

文吉の年齢は十・・・七、八歳といったところ。
左目の下の傷は切創ではなく裂創。打撃の心得があると見て取れる。
線は細い。力ならば自分の方が上だと判断する。となると速さ主体の闘い方かと想像できる。
拳の厚み・・・拳ダコ・・・体幹・・・重心・・・発声・・・呼吸法・・・足・・・擦り足・・・

まさしく冷静に値踏みを行う前田光世。そんなに見つめられると照れるぜ。

文吉は前田光世をライオンのように感じ取った。
ライオンは得物を狙う際によく観察し、一気に飛びかかってくるという。そういう辺りを考えると確かによく似ていますな。

丹波「アンタは今までの奴らとは違うな」
前田「ほう。お前が辻討ちした俺の仲間と比べてか」

確かに他の連中とは違う。侮ってもいないし憤ってもいない。
冷静に。だが確かな闘いの意志を持ってここに立っている。
とはいえ仲間が5人もやられている。そろそろ理由を聞きたいと述べる前田光世。

・・・・・・丹波久右衛門。知ってるか?

丹波文吉の口から出たこの名前。どうやら文吉の父親のようである。
だが前田光世は聞いたことのない名前であるらしい。
それを聞いて丹波。治五郎は伝えてないのか。親父も浮かばれねーなと口にする。
ふむ、これは・・・やはり前に嘉納治五郎のことを腹黒詐欺師と述べたことに関係しているのだろうか?

気にはなるが、今は口でそれを語る時ではない。耳で聞くのではなく、体で聞く。前田光世はそう答える。

文吉の全身に吹き出していた汗はもう引いていた。
話をしながらじりじりと間合いを詰めていた双方。
もはや一歩踏み込めば手が届くという距離にまでなっている。

丹波「改めて言う」
前田「おう」
丹波「立ち合いが所望
前田「願ってもないこと

双方、獣のような凶暴な笑みを浮かべ、共に掴みかからんと飛び出す。

盛り上がってきたところで次号センターカラー。
野獣2体の熾烈な戦いに期待が高まるぜ!!どんな凄絶な勝負となることであろうか・・・楽しみだ!!

・毎度!浦安鉄筋家族
バレンタインの話は飛ばしたがホワイトデーの話はしっかりする!どういうことなんですかね、これは。
ノムさんはあげるよりもらう方が似合うからいいか。
ノブはもらうのもあげるのも似合うから困る。普通よりもイカしてやがるぜ・・・

小鉄から受け取る時に、そーいうモノならのり子さんへ渡してくださいと言い出すノムさん。
まあやはりそういう認識なんでしょうな。他の女子もそんな感じの認識だった気がする。
しかし、もらえて嬉しいですよの時ののり子の反応は何とも言えないなぁ。いいね!!
そういえば前にノムさんから小鉄がチョコをもらったときもいい反応を見せていましたなぁ。

給食を食い尽くすノムさんにかかれば200人分のお菓子など10分もかからない。それは当然のことなのだ!!
200人を食い尽くすには何分かかるだろうかなぁ。1時間はかからないと思われる。恐怖!!

・バチバチBURST
狙っていた常松の小手投げ。
しかし、投げに移った時点で要である肘のキマリが外れているのが見て取れる。
いや、王虎が咄嗟の判断で外したと見るべきであろうか。
その証拠に、すかさず極められた右腕で常松のまわしを取り、下手投げで切り返す。

肘のキマリが外れている今の状態では王虎の方が有利。
このまま差し合いをすれば確実に常松が投げられる。
なので足を踏み出し、こらえる常松。堪えた・・・が・・・!!

まわしにかけていた手を外し、常松の腕に肘を絡めてすくい投げに変化する王虎。うめぇ!!
こういう咄嗟の判断の速さがやはり王虎の強みですよね。技が豊富である。

合わねぇ・・・計算が合わねぇ・・・
ここまで。これほどまで。コイツはもう俺の知ってる剣市じゃ・・・

今この時になってようやく見積もりが甘かったことに気付く常松。
自分が虎城部屋で稽古していたころの王虎で判断していたんでしょうなぁ。
しかし、今の王虎はあの頃よりもはるかに成長している。
それはおそらく鯉太郎に負けたことが原因なんでしょうな。あの敗北を払しょくするために猛虎さんと猛稽古を続けたわけですから。
天才の王虎が死に物狂いの猛稽古をして成長する。そんな想像は常松もしてないだろうし、計算が狂うのも仕方がない。
本場所の様子を見て修正するにしても、鯉太郎との取組以外は余裕な態度過ぎて参考にならないでしょうしねぇ。

計算外の王虎の強さを実感する常松。このまま終わってしまうのか。
虎城親方が先が見えたと言った通りになってしまうのか・・・

冗談じゃねぇ・・・こんなトコで・・・止まれるか・・・これからも・・・今まで通り・・・
予定通り・・・思い描いた通り・・・未来を・・・自分の価値を・・・掴み取る・・・!!

強く願いながら、王虎のすくい投げを振りほどき、正面へと向き直る。
遅れて常松へと向き直る王虎。前ミツが空いている!!
ここを抑えて押し込めば・・・だが、先に王虎に極められた右腕が痛みを訴える。
王虎の左の前ミツを取るには右腕でなければならないのだが・・・いや、折れているわけではない。動かないわけではない

う・・・ご・・・けええええ!!

必死の形相で。勝利を掴むために痛む腕を動かそうとする常松。
だが・・・その左腕が王虎の右腕に抱え込まれている

土俵上で一瞬棒立ちになる2人。それは数秒にも満たないことなのかもしれない。
だが、腕を抱え込まれた常松は愕然とした表情を見せてしまう。この体勢が何を意味しているのか、よく知っているから・・・

逆にその体勢に持ち込んだ王虎は渾身のスマイル。出たよ王虎スマイル・・・!!憎たらしい笑みだ!!

そして放たれる、王虎の必殺の小手投げ。
常松が放った時とは違い、キッチリと肘が極まっている。メキメキと軋む音が聞こえる。
だが、それでも常松は足を踏み出し堪えようとする。その脳裏に浮かぶのは幼き頃に聞いた父親の声。

よくやった洋一!!アハハハ見ろ!血統が違うんだ!血統が!さすが俺の息子だ!!

幼い頃に父親と同じ相撲取りになるべく相撲を取り始めた常松。
常松の父は最初はそれを称えてくれていた。活躍を純粋に褒め上げ、さすが俺の息子だと言ってくれている。
ああ、その頃の記憶が強烈に残っているんですな。だからその後、金が尽きてダメになった父親を見てても憎み切れないと・・・
しかし、常松父も血統という言葉を使っていたのかよ。
なるほど、こりゃ常松も血統という言葉に拘るわけですわ。なんともはや・・・

父が本当は立派な力士だったわけではないと知った常松。
血統を自らの父親に否定された常松にしてみれば、血統を振りかざす虎城親子は許せない相手でありましょう。
だからこそ、なんとしても倒したい。血筋が全てではないと証明したい。そう思っていた――

チクショー・・・

悔しさに涙する常松。
足を踏み出しても勢いはとまることなく上体はまわり・・・土俵に叩き付けられる。

常松、力及ばず・・・!!
実に無念結果となりました。ううむ、悲しい。

勝負が決まった時、虎城親方はやけに神妙な顔をしている。あれ?喜ばないの?
意外と検討した相手に対して思う所があったりするのかもしれない。
普段の態度は小物もいいところだけど、相撲を見る目だけは確かな人ですからねぇ。

奮戦及ばず敗れた常松。今後はどうなってしまうのだろうか。
なんとか立ち直り、空流の一員として溶け込んでくれるのが望ましいのですが・・・どうなりますことか。
ケガの具合も気になるとこですな。すぐに治るぐらいの状態ならよいのだが。

王虎の残りの取組も気になる所。空流にはまだ白水さんがいるが、その戦いはどうなるのか。
正直白水さんが勝てるかどうかは怪しい。
しかし、勝負が決まった時の白水さんはビビッてもいないし、頼もしく見えなくもない。
ゴリラ張り手を超える武器が備わっていればあるいは・・・と期待していいものかどうか。ゴリラを超えたゴジラ張り手とかそういう。

鯉太郎の引退話についてはどうなるのだろうか。いや、鯉太郎はする気はないのは分かってるがマスコミの方ですね。
常松が敗れたことだし、またギャイギャイと騒ぎ出しそうな気がして困る。
まあ、今度こそ完全に無視してやり過ごすしかないでしょうなぁ。うーむ。
ここはあれだ。松明仮面とかいう謎の覆面男がマスコミを追い払ってくれるとかそういう展開があるんじゃなかろうか。
その姿を見て常松も何だか感じるものがあって立ち直るとかそういう。む、綺麗にまとまりそうな気もしてきたぞ!!

・ハーベストマーチ
単行本発売記念センターカラー!!

猛火に包まれるマイラの館にて騎士と化したクゥが暴れている。
その意識の中、本来のクゥバンテの意識は蛇魅によって封じられ闇の中にいる。
だがその闇を通して姉の、ノイエさんの声が本来のクゥに届いている。

ひとりになんてするもんか・・・
お姉ちゃん・・・お姉ちゃん・・・僕はここにいる・・・僕は・・・僕は・・・僕は・・・!!

ここで、無数の触手に全身を絡めとられる裸の美少年の姿がでっかく描かれる
ええ、まあ、うん。触手使いの騎士に封じられているのだからこういう絵になっても仕方ないですよね、うん。
意識によるものだし、全裸になってるのも普通のことだよね、うん。
やけに色気のある顔になっているのも・・・クゥだから仕方ないな、うん。
とりあえずフクイ先生が描きたいものを描いたのだと納得しましょう。うん。

『殺セ・・・』『殺セ・・・』『人間ヲ殺セ・・・』『使命ヲ果タセ・・・』
『天使ノ騎士トシテ人間ヲ滅ボセ・・・』『滅ボセ・・・』

触手が次々と呼びかけて来る。
騎士の生成に失敗したと言われてはいたが、ちゃんとその身には使命が刻まれてはいた様子。
ひょっとしたら天使が本当に直接呼びかけている最中なのかもしれませんけど。
そう考えると同じセリフでも一気に怖さがなくなりますな。
後ろが掠れて隠れているだけでもっと柔らかい言い方かもしれないし。人間ヲ滅ボセ・・・ッテイイタイノヨーとか。

まあ、何にしてもクゥはこれらの声に耳を傾ける気はない。
何故なら、クゥはノイエさんの、お姉ちゃんの騎士だからだ。

お姉ちゃんの所へ帰るんだ・・・帰るんだ・・・帰るんだ・・・!!帰るんだ!!

力を込めて触手を引きちぎる。
その甲斐あってかクゥ本来の意識が覚醒する。おぉ、自力で戻ってくるとは!!いや、ノイエさんの叫びがあってのことか。

な・・・なんだ?ここどこだ!?

背後に炎、前方に敵がいる状態で我に返るクゥ。タイミング悪いですね。
まあ、カイリが武器を失ってからだからある意味いいタイミングなのか。

館の入り口では洗脳の解けた子供たちが両親と再会を果たしていた。
そして村医者の娘、目立っていた少女の名前がエイミーと判明しました。ようやく判明かー。

どうやら操られている間の記憶は全くない様子。マイラさんのことについて覚えがないらしい。
ふうむ、蛇魅。なかなか恐ろしい力ですな。純粋な子に効果を表し、何をしても記憶に残らないとか・・・!!
いや別にやましいことを考えているわけじゃありませんから。誤解しないでくださいね!!

親子の再会はともかく、早く火事を消さないとと諭す村人。
しかし、他の村人は言う。なんで・・・消さなきゃならない?と。
おやおや。人質状態の子供が解放されたことで一気に謀反の気が強くなったみたいですね。

俺はもう従うつもりはない・・・奴らのイカれた国造りゴッコに付き合う理由はない

そりゃあそうですな。でも火事は消した方がいいんじゃないかね?燃え移ったらどうする。
いや、マイラさんの館は他の家々とは離れているのか?それなら安心であるが・・・

それはさておき、エイミーの父である村医者さんは一人カイリの館への侵入を果たしている。
目的は毒を使うものなら必ず用意しているもの。解毒剤や血清
それさえあれば・・・全員分でなくともひとり分あれば十分。ひとり分でもあれば村の外へ助けを呼びにいける!!

しかし、その行動を邪魔する影があった。インチである。
おや、火事の消化の見張りじゃなくこっちに来ていたのか。
まあ、マイラさんにはカイリ自身が向かっているし、こっちを張るのは当然と言えば当然か。
村医者に飛びかかりながら反逆行為に涙するインチ。

なぜお前たちはカイリ様への忠義心を持てないのだ!?なぜだ!?

何を言ってるんだあんたは・・・忠義心?持てるわけがないだろう・・・あんなやり方で・・・持つ筈ない。
間違ったやり方には必ず歪みが生じる。お前たちのやり方はいつまでも続かない。
遠からず・・・必ず崩壊する。

全くもって村医者さんの言うとおりである。誰があんな方法で忠義心を持つというのか・・・
子供の兄妹はさておき、いい大人である教育係インチが激しく思い違いをしているようではなぁ・・・
というかむしろ、一番子供のマイラさんが許されないことと感じていたようではないですか。
昔の蛇の一族では普通のことだったんだよ!って話かもしれないけどね。
なんか、そういう風習がある一族だと言われると王国軍に討伐されても仕方なく聞こえてしまうから困る。

子供たちの解放を受けて、村の男たちがカイリの館になだれ込んでくる。
ちなみに扉を破る時は丸太を破城槌のように用いて破っています。
ここからわかることは、ノイエさんのタックルは大の大人数人分以上に匹敵するということ。おぉ怖い怖い。

そんなノイエさんはクゥを救うためにマイラさんと廊下を走っている。
マイラさんは兄ちゃんが殺されると泣きながら案内をする。それを聞いて、クゥのために殺させないと答えるノイエさん。
さてはてどうなりますか。

意識を取り戻したクゥ。状況はよく分からないが、目の前にいる男が許せない男なのは分かっている。
自分と姉に毒針を打ちこんだ男・・・お姉ちゃんを傷付けたお前は、絶対に許さん

俺はもう逃げないと決めている・・・相手が誰でも・・・『騎士』でも・・・逃げるわけにはいかんのだ!!

叫び、拳を打ちこんでくるカイリ。
しかし小柄とはいえ『騎士』に人間の力で打ち勝てるはずもない。
反撃の拳を顔面に受けるカイリ。そのまま廊下の煙を吹き散らすようにして吹っ飛び、駆けつけようとしたマイラさんたちの側に落下。
かなり痛そうではあるが、どうやら息はある様子です。

殺してないぜ。聞きたいことがいくつかある・・・それに・・・俺が殺しをするとお姉ちゃんが悲しむからな。
お姉ちゃんに感謝しろ

ちゃんと姉の言いつけを守るクゥでありました。
変身後のクゥは言いたいことをハッキリ口にしてしまうと言うだけで、破壊や殺戮衝動に駆られるというわけではない。
ノイエさんが悲しむと分かっていればそれをやらないだけの理性はある。
まあ、ようするにそれほど危険な存在ではないということだ。
それを認識してくれれば、もう少し気楽に変身するようになってもいいんじゃないかと思ってくれるようになるかもしれない。
毎回のように危機が迫りきるまで変身ができないのでは大変ですからねぇ。

というわけで、クゥとカイリの闘いは決着。
次回辺りで蛇の村の話も纏まりそうでありますな。
果たしてどのような決着になるのか。さすがに人死にが出ているこの状況ではタダで済まされるとは思えないが・・・
人質にとったとかぐらいならまあ、ツマ先の1回や2回や10回ぐらいでどうにかなったかもしれないが、さすがになぁ。
実は溶けた村人はインチが丸呑みしてました。しばらくしたら再生しますよとかそういう話があったりするのかもしれない。
どんな原理だよ、とかハッキリ化物じゃねーかとか思いたくなる流れだが、見た目化物だしそれでもいいじゃない!!

それかキッチリと罰を与えてしまうかですな。まあ生半可な罰じゃ村人が納得するはずもないが。
なので3人ともにノイエさんのタックル百往復の刑とかそういうのでどうだろうか。
たぶん十往復目ぐらいであまりの凄惨さに村人がもういいから止めてくれと言い出すに違いない。いけるな!!

・クローバー
頭と直接話をするためにやってきたハヤト。
話し合いをするだけのはずがいきなりケンカになっている。まあ、しょうがないと言えばしょうがないんですけどね。

あのアフロ強すぎる

鬼猿の連中にもハヤトの強さは驚かれている。流石だな。アフロ最強!!いや、アフロのせいじゃないだろ。

な・・・なんだ・・・なんだよっ!!レオのヤツ・・・こんな強かったのかよ。

レオのことをバカにしていた割になかなか偽物だと気づきませんな柊。
まあ、よく似たイトコがいました。そいつは凄く強いです。なんて都合のいい話はそうそう想像つかないか。

一方的に押して、そのままとどめと行こうとするハヤト。
しかしその最後の一撃を片手で受け止める男が現れた。鬼猿の頭である佐柄だ!!

ちょうどよかった、オマエに話があんだよと気軽に声をかけるハヤト。
この態度に周りの鬼猿の連中はブーイング。ウチの頭にタメ口きいてんじゃねェぞ!!
そして柊は必死にこんなヤツの話聞くこたねェよ!!とアピール。必死だなぁ。
しかし、それら全て佐柄のうるせェなあの一言で静まる。おぉ、なかなかのカリスマでありますな。

ハヤトのアフロを掴み、話してみろという佐柄。でかいなこの人。

このチームはやめるのに20万も払わなくちゃいけないのかよ。

問いただすハヤト。チームやめるのに金とるのか?と。
その問いかけに、誰がそんなこと言ってんだ!?といきなりとぼけだす柊。オメエが言ったんだろ。
ああ、やっぱり全て柊の一存だったんですね。わかってはいたけどさ。必死過ぎるぜ柊。
そして騙されていたんだとようやく気付いたレオ。なんともはやな2人であるなぁ・・・

必死に誤魔化そうとする柊だが、佐柄が口を封じ、後で話があると言い含めることで黙らせる。
ああ、こりゃもう誤魔化そうとしても無駄ですな。ハハハ。自業自得である。
それはそれとして、いきなりハヤトを殴りつける佐柄。な・・・なんで?

何故佐柄はいきなりハヤトを殴ったのだろうか?
なんだかんだで身内をやられたことに対するケジメの意味があるのだろうか?
それかハヤトの変装を見破って、チャチな真似してんじゃねぇと殴ったのかもしれない。
はたまた、アフロの感触が気持ち悪かったから殴ったのかもしれない。アタマ浮いてるじゃねーかコラァ!!とか。
まあ、真相は次で明らかになるでしょう。たぶん。

・あまねあたためる
いきなりのヌンチャクアクション。
叩く武器であるはずのヌンチャクでローソクを斬るとかどれだけ鋭いのだこの一撃は!!
さぞかし腕に覚えのある武術家の技でありましょう。
って、君はあまねちゃんの友達のメガネっ娘、康子ちゃんじゃないですかー!!

無敵ヌンチャク娘!!
怪鳥音を鳴らしポーズを決める姿は凄い迫力である。普通の部屋で何してるんだよ。

どうやらかのアクションスターの映画を見て衝撃を受け、気付けばハマりまくっていたらしい。
しかし煮えよドラゴンって・・・一気に燃える成分が水で薄まった感じがするんですが!!

凛としてアクティブで、声も張ってて・・・強い・・・!
私に無いもの全部持ってるんだよね。

康子ちゃんは学校では大人しい子である。
掃除とかよく押しつけられるし、あまねちゃんや美穂ちゃん以外の子と喋るのも怖くて躊躇う程である。

家の自分を外に持っていけたら――変われるのにな・・・そうだ!

内弁慶な自分を変えるために、何かいい案を思いついた様子の康子ちゃん。
その効果があってか、朝からやけに溌剌としております。
そう、昨晩思いついた案とはお守りを持ち歩くこと。家では自分の一部となっているヌンチャクをカバンに入れてきたのだ!!

これで私は変わるのよ・・・!

決意を秘める康子ちゃん。
その通り、今日はやたらと元気な様子を見せてくれます。
ツッコミが激しかったりバドミントンで活躍してみたりと。ほわらっっっ!!
そしてその勢いのまま包丁でタマネギを潰してみたりする。刃の方を持って。ってすげえ危ない!!!

元気が出るのはいいが、家の自分をまんま出すわけにはいかないストレスが貯まっていく康子ちゃん。
お守りは効果が大きすぎて困る代物だったみたいですね。うーむ。
しょうがないのでトイレでヌンチャクを振り回して発散する女子高生。ど、どういうことなの・・・?

ようやく下校時間。家に帰れば存分に暴れられるとさっさと帰る康子ちゃん。
しかし、最近は近辺でひったくり被害が急増しているという。
弱そうな御年寄や女性が狙われる傾向にあり、注意が必要とのこと。物騒ですなぁ。

てな風に思ったらさっそく被害にあう。いやあったのは生徒会長の神崎さんですけども。

鞄はいい。貴重品など入っていない。だがひとつだけ答えてくれ。俺は「弱そう」なのかー!?

はい。見るからに弱そうだと思います。自覚していなかったのか!?いや、してたはずであるが。
今更なことで泣き出されても困ります。

というわけで弱いものを救うため。というか、思いっきりヌンチャクを振るうために飛び出してくる女性が一人。
ヘルメット被っているのは好都合。これなら思いっきり叩いても死ぬことはあるまい!!ホワタッッッ!!
いやでもスクーター走らせてる相手の頭をどつくのはかなり危ない気もしますがね。

まあ、多少過剰な気もするがひったくり犯逮捕のためには仕方がなかったと考えることはできる。
大暴れの結果、髪止めとメガネが外れたので正体は気づかれずに済みましたし、よかったよかった。

あまねちゃんの友達にはいずれ焦点が当たってくるとは思っていた。思ってはいたがこれは・・・!!
さすがに思いもよらぬ方向から攻め込まれた感じがする。
まあ、影響を受けて染まっちゃう子はそれなりにいると思いますし、そんなに不自然なことはないか。
はい、不自然なことを述べてしまいましたね。すみません。そうそうありはせんよ!!

・シュガーレス
丸母家の墓参りにやってきたマリモ。
お供え物として購入した豆大福を取り出し、口に運ぶ。ぱく。っておい。

供える前に食べるな、タイジ

とツッコミながら現れたのは兄のヒュウゴさん。
いいタイミングで現れましたな。父か母かの命日なのかね?

久しぶりだな。相変わらず食欲だけは旺盛な弟だ

その口ぶりだとヒュウゴはマリモほど食いまくるわけではないのだろうか。
自分は食欲以外も旺盛だよと言いたいのかもしれない。確かに振りまく暴力は旺盛といっていい感じでしたがね。

見えを切ってヒュウゴを撃退した割には九島の頂点を取っていない弟に苦言を呈するヒュウゴ。
それに対しマリモ。シャケに挑みたい気持ちはあるが、岳が先に挑戦することになったと告げる。

だが、それでも構わない。
カレーライスとラーメンに優劣がつけられないのと同じように、シャケと岳。
どちらが九島の頂点に立っても俺には等しく倒す価値がある。
岳が頂点を取るのなら、それを見てみたいとすら思う。

柔らかい表情でそう述べるマリモ。
マリモは九島に来てかなり岳の影響を受けたりしてますからねぇ。こういう態度になるのもわからないではない。
しかし兄としては弟のそういう態度は不満。

拳の振り方を忘れたのなら思い出させてやるぞ・・・!!

そう述べて拳を振るうヒュウゴ。合わせて拳をくりだすマリモ。
お互い口から血を流すぐらいに強烈な一撃を喰らわせ合う。それを確認し、ヒュウゴは述べる。

他人に夢を託すのは敗北と同義だ。
お前も九島の頂点を目指しているなら、他人が頂点を取るところを見てみたいなどとは思わないことだ。
お前自身が目標を持ち進み続けなければ、負けを認めたのと同じだ。
カレーとラーメンくらいお前なら1度で平らげるだろう。エモノを限定する必要など無い。
勝てないと諦めたわけではないんだろう?

確かにマリモなら簡単に平らげそうですね。
いやでも、シャケはどう考えても1人分の量のカレーではないと思うのですけど。
通常の店では収まらないぐらいのカレー鍋が必要になりそうだぜ。

マリモの墓参りにはサンタさんがついてきていた。
墓場にはさすがに入らず、入り口で待機していた様子。相変わらず頻繁に会っているんですなぁ。

目の前を歩き去るヒュウゴを見てマリモの身内かと考える。
何故そう思うのかと問えば何となくと返ってくる。それに、同じように血が流れているとも返ってくる。
ふむ、確かに同じように口から血を流してますな。
まあ、これはそれ以外の意味にも受け取れるし、マリモはそう受け取った様子ですが。兄弟の血の絆ってのは強そうですものね。

マリモ「もっと食えよと言われたよ
サンタ「・・・今以上には無理だろ。フォアグラつくるために食いモン詰め込まれるガチョウみたいになるぞ・・・?」

要約しすぎだろマリモ。
まあ、もっと暴れることになるだろうから、エネルギー消費してもっと食うことにはなるだろうけどもさ。
そういう意味では間違った話ではないのか・・・?

日曜の夜。シロは土手を走り汗を流している。相変わらず努力家ですなぁ。

明日は月曜・・・天気も良さそうだ・・・
椎葉岳が、シャケに挑む・・・
――まあ、勝てないだろうけど・・・それでも椎葉岳なら――いや、やっぱり無理か。

どうやらシロも気になって仕方がない様子ですな。そしてそれは卜部さんも同様であった。
よくわからないけど悔しいような羨ましいような、それだけじゃないような。落ち着かない気持ちにさせられている様子。
顔に似合わず素直な感情を口にする人ですね。

まあ、けど僕も似たようなモンだよ。
でもだからってダラダラ歩いてるわけにはいかない。
僕は丸母タイジに勝ってヘッドホンを取り返さなくちゃいけない。
椎葉岳にもキリオにもシャケにも勝つために、進まなきゃいけないんだ。

そのように熱く語るシロ。しかしその中には卜部さんの名前は入っていない。
まあマトモに戦ったこともないわけだし、倒さなければいけない候補に入らなくても仕方ないと言えば仕方ないか。

というわけで、ケンカを始める2人。
この2人の勝負も結構気になる所ではあるが・・・どちらが勝つのか?
それは明かされないままに夜は明けて月曜日が訪れる。
ついに岳がシャケに挑むことになるが、どのような結末になるのか・・・?

なんとなく最終決戦のような雰囲気を漂わせている。
岳が勝てばまさしく最後になりそうであるが、今のところ勝てそうな感じはしない。
まあ、上手いポエムを立て続けに詠みながら攻めまくれば可能性はあるかもしれないが・・・!!
どうなるのか楽しみであります。マリモの行動も気になる所だ。

・ドカベン ドリームトーナメント編
代打・俺!!

土井垣監督自らがこのチャンスで現れた。
まあ、不安のある岩田鉄五郎登板よりはサヨナラの期待が持てる話であるのは間違いないですけどね。

さて、土井垣監督はサヨナラを決めるのか、それともKジローが抑えるのか。
はたまた山田の策の通り敬遠で岩鬼との勝負になるのか。

1球目はボール。だが2球目は土井垣が振ったこともありストライク。
コースはギリギリのようだが、敬遠するにしては打てそうなコースであったからなぁ。
3球目は152キロのストレート。これを打つ土井垣。
しかしボールはレフトポールの左へ大きくそれてファール。
さすがに元捕手だけあって読みはいいのか、久しぶりの登場なのにいいセンスをしている。

4球目はシュート。
内角をえぐりこむようにして入ってくるシュートを見送る土井垣。結果はボール。いい判断だ。
あの球が見送れるのなら期待が持てると山田も言う。今まで期待してなかったんかい。

さて、第5球。これは三塁ベンチにファール。
6球目もファールにしてしまう土井垣。
どうやらホームランボールを待っている様子
ランナーがいない今、土井垣の狙いは三振かホームランである。
なのでチャンスボールが来るまではファールで粘ろうという考えなわけですね。
面白い考えだが、このタイミングでそれをやろうとすると・・・

「アホー!今何時や思とんねん!!」「いつまで待たせんねん!!」
「ここまで待たすんやったら晩めし出せや!!」「早う決着つけんかい!!

大騒ぎの甲子園球場外。次の試合を待つタイガースファンとアイアンドッグスファンもさすがに焦れている様子ですな。
やはりスケジュールに余裕がないのがいけなかったんじゃないのですかね総裁。
延長に入った場合のことも考えるべきでしたね。
とはいえスコアボード見るかぎりまだ18時を回ったばかりのようだし、まだ待てるでしょ。

7球目。
ここで決めるかKジロー。土井垣、まさかの1発か。
さてさてここでの引きとなるとどっちになるかわかりませんな。
Kジローがとっておきのボールを投げて仕留める可能性が高いとは思うがはてさて。
これで延長継続になったら外のファンがまた大騒ぎしそうですなぁ。やれやれだぜ。

・バイオハザード 〜マルハワデザイア〜
ナナンの懐に飛び込み、銃撃を浴びせるクリス。反撃開始だ!!

しかし、レポティッツアの体はダメージを受けるとガスをまき散らしだす。
追撃はできず飛び退くクリス。厄介な相手ですね。
さらに言うならナナンはそこらのゾンビとは比べ物にならないくらいタフである。
屋上での戦いもそうだったが、多少の弾をブチ込んだくらいでは通用しない。
ビンディも再生していたわけですし、ナナンにもそういった力はあると考えてしかるべきでしょう。

凶敵と対峙している最中、地下制御室に現れるのはフードの女
目ざとくその存在に気付いたリッキーは階段を登り、その女のもとへと駆け出す。

ビンディの話の通りなら・・・この事件の張本人・・・!!

リッキーが上へと向かったのでナナンとは1人で相対することとなったクリス。
まあ、守る必要がなくなった分、まだ戦いやすいかもしれない。
ガスの放射と上空に跳びあがってからの触手攻撃。
これを組み合わせて行われるとさすがのクリスも必死に防御に回るしかない。
この触手の一撃は人間の腹や腕を吹き飛ばすぐらいの威力があるわけですからねぇ。
しかも飛び跳ねたりとトリッキーな動きを加えて来る。元の素体の運動神経が高すぎるのが何よりも厄介な点か

リッキーはフードの女と対峙し、問いただす。
テメェが全部やったんだよな。ビンディをそそのかしてこの学園を地獄に変えやがった、と。

言いがかりね。私は"力"を与えただけ・・・それを使うか使わないかは彼女次第・・・
彼女が望み安定が崩された・・・ただそれだけよ。

決断を下したのはたしかにビンディだが、そそのかしたことに変わりはありますまい。
教唆は十分罪となる。言いがかりでも何でもありませんわな。

何が目的でこんなことをしたのか問うリッキー。しかしフードの女は答える気はない様子。
気の利かない人である。そこはほら、冥土の土産とかで色々と教えてくれる場面じゃありませんか?
まあ、それはもっと優位な状態になってからのことなのかもしれない。

激したリッキーが引き金を引く。それに先んじてワイヤーガンの引き金を引くフードの女。
打ちだしたワイヤーの勢いで空を舞い、リッキーの背後を取る。そして足を絡ませ、ダウンさせてしまう。

そうね・・・あなたにも"実験"に参加してもらおうかしら
光栄に思いなさい。あなたにも・・・与えてあげる。

そう言いながらフードの女の手にあるのは、ナナンやビンディを化物へと変えた注射器。
その注射器がリッキーの首に突き刺さった!!

安心なさい。まだ刺しただけ・・・今・・・流し込んであげるわ。

なんという絶体絶命の状態であるか。
女に馬乗りされ、得体の知れないものを体に流し込まれようとしている。
男としてはいろいろと屈辱的なシチュエーションである。喜ぶ人もいるかもしれないが、まあそれはそれ。

リッキーに今後見せ場があるのだろうか?などと呑気なことを言っている場合ではありませんでした。
下手するとラスボスの位置に食い込むようなことになるかもしれない・・・!!
いや。ビンディを見るかぎり化物に変じても意志は残っているみたいだからなぁ。
それなら化物の力を身につけながらも人のために戦う男になってくれたりするのではなかろうか・・・?
ナナンは仮死状態で変化したからこの状態なだけという感じでしょうし。
まあ、そもそも流し込まれずに助かる可能性も残ってはいるんですけどね。

リッキーがどうなってしまうのか。その答えが出るのは休載明けの5月からとなります。
うーむ、ここで休載となりましたかぁ。相変わらず引きが上手いというか何というか。
毎回コミックの最後は楽しみな感じのところで引きとされるから困る。
構成が上手いというか引き逃げされているというか。これもテクニックという奴なのか・・・!!

・サクラノ嵐
微妙に似たような構えで襲い掛かってくる魔獣軍団
なんというか、じっとみていると微妙な不安に襲われる感じがするぜ・・・

そんな魔獣軍団を正面切って迎え撃つ嵐。開戦じゃあ!!

手にしてた松葉杖は早々に折られた上に明後日の方に放り投げてしまう。
なんだか微妙にこの放り投げた場面のコマが牧歌的に感じなくもない。

魔獣軍団は1人1人は大したことはないがとにかく数が多い。囲まれるとさすがにやりにくい。
でもそんな状態でも暴れまくる嵐。
それをどうにかするために、刃物持った危ない男が現れる。よ、酔っ払い?

う〜い。アッシにまかせてくだせぇ

そんなことを言いながら刃物を持って突進していく男。危ねぁな、おい。
その刃物を手の平で受け止めて笑う嵐。危ねぇな、おい。

なめるなカス共・・・
おどれらみとぉなやりたい放題の烏合の衆見たらつい教えてやりとぉなる。
群れなしゃあ何でも押さえつけられる。そがぁな胸くそ悪いやり方に・・・誰でもイモ引く思うなよ。

さすがに刃物を平然と受け止めるような狂人を相手にするのは怖い。震えあがる魔獣軍団。
自分の命を粗末にしそうな分、相手の命も粗末に扱うんじゃないかと思えますものねぇ。そりゃ怖いか。

そのまま震えて動けない部下の間を進み、魔獣の大幹部虎島のもとへ歩み寄る。
ようやくタイマンができそうな雰囲気ですな。
虎島は言う。オレァ200人を超える魔獣の大幹部だぞ、と。

200人・・・へへへ。いつでもやったらぁ・・・そのかわり、死ぬ覚悟と殺す覚悟。その2つは忘れず持ってこいよ

うーむ、高校生のケンカとは思えない言葉が飛び出してくるなぁ。
やはりこの街は世紀末なのか!?
その意識の差によるものか、虎島をあっさりと葬る嵐。
強さはそれなりの感じであるが、やはり意識の差が大きいということなのだろうか。

しかしアオリで魔獣軍団を制す!とあるけど、もう制しちゃったことでいいんですかね?
この場の連中を制したってことであろうか。まあ、そうでないと頭の出番とかなくなっちゃいますものね。

・いきいきごんぼ
女子が来たらピタリと止まるエロトーク。
でも遠間からでもそういう話をしているのはモロバレでありますよ。残念ながら。
しかし、おやっさん。すっかりこっちの道に染まってしまったようですなぁ。白い布も朱に交わったばかりに・・・!!
まあ、この年代では健全なぐらいですけどね。
自分は技野くんのように恥ずかしがるタイプでしたのでアレですが。

同じ班の人に教科書を見せてもらう。
ふうむ、椿ちゃんは貸してくれそうな雰囲気がありましたな。自ら貸してくれとは言えなかっただろうが・・・残念なことだ!!

普通では聞けないことを遠慮なしに尋ねる枷井。尊敬したくはないが凄いとは思う
イマキマキと椿ちゃんの表情を引き出してくれた辺りはいい仕事をしている・・・!!

ブラックジャックとかは割と学校の図書室にあったりしますよね。
読書家になれるかどうかはさておき、読んで面白いのは間違いない。

母親の下着で練習する。確かになんというか色々と死にたくなる光景であるな。
しかし、ここで実は私はと来るか。一体何だというのか?もう「ただの人」で、「エロ魔神」なんかじゃないとでも言うつもりか?

貧乳に限って巨乳に対するデリカシーがない。確かにそういうことありますよね。
持つ者には持つ者なりの苦労というものがありますのだが・・・まあ、難しい話って奴ですよ。その辺りは。
それはそれとしても何だこの光景は・・・!!

・バーサスアース
ヘビ型深柱が暴れまわった新宿。
災害から1週間以上経過した今でもその爪痕は残ったままとなっている。
被害に遭った建物の安全性チェックは終わり、住民のみ出入りは許可されるようになった。
しかし、新宿区や豊島区を中心に出突する危険性はまだあるとの政府の発表。
これによりマンションなどでは荷物を運び出し退去の作業に追われる人が続出している様子。ふうむ。

実際の所、深柱は人間の多い所に現れやすいという。
ならば一度出突し、人が減った場所こそ安全になるんじゃなかろうか・・・
まあ、皆がそういう認識でいると人が去らずに結局安全じゃなくなるから意味がないんだけどね。

今は出突警戒レベルが低いらしく、多少息がつける状態。
少なくとも兵真くんの足が治るまでは出てきてほしくないものですな。

さて、訓練をサボっている玲央さんのところに現れる兵真くんと林くん。
林くんは簡略型のマスコを着ている。スマホみたいな略し方で最初気付かなかったがマッスルコートの略か。マスコ。

軽式人工強化服(マッスルコート・ライト)。僕のような非力な人間にも使えるよう出力を落としたタイプです。
フィジカルブーストのような高度な機能は使えませんが、表面はこの前採取した深柱砂灰でコートしてあり守備力は上がってます。

アメリカ軍用機に例えるなら従来型はF-22ラプター。
ライトタイプはF-35ライトニングUに該当するとのこと。ふむ、よくわからん!!
まあ、簡単に言うと従来型がスマホでライトタイプはガラケーってとこですな。シンプルだが機能を満たしているということだ。

林くんは軍オタっぽい感じがありますな。まあ、らしいといえばらしい。
そして玲央さんは歴女と。どうせなら戦国武将で例えてみたりしてほしかったな。

それはさておき、林くんたちの後ろには布を被っている怪しげなものがある。
これが何かというと、萩原主任――ヒミコさん肝煎の新装備。見てください!!

玲央さん専用、白兵支援総合武装機構ASURAです!!

Assult(アサルト)
Suport(サポート)
Unit for(ユニットフォー)
Reo's(レオズ)
Armament(アーマメント)

なるほど、これでASURAでございますか。玲央さんはLeoではないのですな。
しかしアスラだとインド神話とかそっちの方面に行ってしまいそうだが・・・細かいことは気にしないでおくか。

ASURAは動くタイプの深柱にも対応した兵装システムの総称であるとのこと。
スカルペルをより扱いやすくした対甲裂砕太刀を両腕に1本ずつ装備。
統合システムをかねた背中のバックパックには大容量のバッテリーを内蔵し、マッスルコートの活動時間を大幅にアップ。
さらにその他にも凄い兵装が用意されているという。ほほう・・・
装着した時には凄いごっつい感じになりそうだが、なかなか楽しみですな。
両腕、両足、背中に装着する感じで防御的には肝心な正中線はがら空きな感じになりそうなのが気になる。
が、玲央さんの顔や胸が隠れるのがよいかと問われると困ってしまうので、ここは目をつむるとしましょう。

これがあれば・・・柱共をもっともっとブッ倒すことができる・・・

ちょっと危ない目つきになる玲央さんでありました。
まあ、過去が過去だけに仕方ないですよね。

ぼくらもハルトくんにばかり頼っていられませんからね。彼の協力が得られない場合のことも考えて強力な装備を・・・

そう言いかけた林くんを制する玲央さん。
ハルトは来ないものだと考えておいた方がいい、とのこと。
それはどちらかというと来てほしくないという意味合いが強いように聞こえますな。

状況的に考えるとワクチンが必要なハルトは協力せざるを得ない。
しかしそういう脅して協力させるやり方は玲央さんの好むところではない。それは兵真くんや林くんにしてもそうであろう。
だが、実際これまでハルトの協力がなければ勝てなかったというのも事実である。
だとしても子供を脅して戦場に出すのは気に入らない。そう主張する玲央さん。でも・・・

ハルトが自分の意志で戦うっていうのなら?
あいつが自ら戦場に立つことを選んだとしたら、お前はどうなんだ?

兵真くんのその言葉に、来るはずがないと答える玲央さん。
ヒミコさんのやり方には怯えを通り越して怒りを抱いているわけですからねぇ。とても自分の意志で来るとは・・・

そこまでいいかけたところで何者かの足音が響く。
入り口に目を向けると、そこにいたのは・・・軽式人工強化服に身を包んだハルトの姿がそこにあった。

なるほど、これはなかなかサマになっている。
ライトタイプが生み出されたのはハルトに合わせるためというのもあるんですな。
メインで戦うハルトが林くんのようにモコモコ姿になられて笑いを誘われても困りますしね!!
さすがに守備力があがっているだけあって、兵真くんの拳を受けてもKO寸前にはならない様子。これはいい。

ハルトはヒミコさんに脅されたわけではなく、自分の意志でここに来た。
しかし納得の行きかねる玲央さんは厳しい表情でわかっているのか?と問いかける。だが、厳しい表情はすぐに崩されることとなる。

ハルト「わかってる戦うってことだろ柱と。覚悟できてるよ。玲央姉!
玲央「は!?」

思わぬ呼び方をされて呆気にとられ赤くなる玲央さんでありました。ハハハ。
ちなみにこれは兵真くんの差し金。
何て呼べばいいのか尋ねられたので"玲央姉さん"でいいんじゃねって言った結果らしい。
ちなみに自分のことは"兵真兄さん"と呼ばせることにした様子。うむ、さすがに兄貴はなかったか。

いつまでも"巨乳ハンマー"じゃまずいだろ?

おっと、そう呼んでいたことがバレている!?
まあ、池袋のときは玲央さんに向かって思いっきりそう呼んでましたけどね。
あの時は子供の救出に集中してたので聞き逃していた様子の玲央さん。
まさかそのような呼ばれ方をされていようとは・・・!!こりゃ玲央さんも可愛い顔になってしまいますわ。

そしてにここでいきなり林くんのフルネームが判明。林進ノ助
ぼくのことも進ノ助兄さんと呼んでいいんですよとドキドキしながら述べるが、林さんで既に決まってしまっている様子。
この扱いに涙する林くん。泣くなよ。
まあ、林くんは真っ先にさん付で呼ばれてましたからねぇ。
他の2人は巨乳ハンマーにドレッドだったから変化する余地があったということだ。
いや、ワクチンの回の時に普通に玲央さんと呼んでいた気はするが・・・まあ、玲央姉の方が面白いし、よい!!

あたしの話、終わってない!!

おっと。グダグダな流れで誤魔化されはしませんでしたか。
再び厳しい顔つきになって玲央さんはハルトの説得にかかる。
力を貸してくれるのはありがたいけど、いつも助けてもらってばかりだけど、子供がそんなん着ちゃダメだ、と。
お前は後ろで見てるだけでいい。そうすりゃあたしが柱を倒してワクチンくらいもらってやると述べる。

だめだよ・・・オレには柱と戦える"力"がある。それなのに・・・女の人に守ってもらうなんて・・・ダメだよ。
この"力"は人間を守るために使いたいんだ・・・オレ・・・半分深柱みたいな身体になっちゃったけど、
そうすることが、人間でありつづけることの証明だと思うんだ

ふうむ・・・男の子らしくなりましたなぁ。いい成長だ。
このようなことを言われると玲央さんも認めざるを得ないんじゃないだろうか。
でも素直に迎え入れるのはまだ抵抗があるのか、勝手にしろ!ゼッタイ守ってなんかあげないんだから!と言い残し去っていく。
なんとも可愛らしい反応でありますなぁ。

ちなみに玲央さんの弟、ユウト君は玲央さんのことを玲央姉と呼んでいたらしい。
そして武道を学び、今度からぼくが玲央姉を守ってあげるとか口にしていたそうな。
ははぁ・・・こりゃ弟のことを思い起こしてしまいますわなぁ・・・辛くもあり切なくもある話だわい。

立ち去る玲央さんを追いかけようとしたハルト。
しかし急な動きをしたせいで筋力サポートが発動し、締め付けられて倒れる。
慣れれば問題ないのだろうが、素人が着てもかえって邪魔になるだけであるか。
まあ、その辺りはこの先の訓練で馴染んでいくしかありませんわな。と、いうわけで。

ようこそ地災研実動隊(ピラーブレイカー)へ。改めてよろしくな!

戦闘服を身に纏い、戦う意志を表明したハルト。
ようやく4人の実動部隊が出来上がったわけである。よかったよかった。
さて、次回から物語は新展開を迎えるというが、どのような展開になるのだろうか?
新たな深柱がいきなり・・・てなことはないと思う。おそらく。
まずはハルトが訓練に慣れて、兵真くんのケガが治ってからということになると思われる。深柱だって少しは気を利かせてくれるさ。
そうなると気になるのはユミちゃん。そしてあのヘルメットマン。
この辺りの話が焦点になりそうな気がする。それともまた別の話となるのか・・・注目ですな!!

・実は私は
前回人前で修羅場ってみせて赤面したアイアンレディこと藍澤渚さん。
本日も朝陽にお説教。再三忠告してきたが君はわかりやす過ぎる。とのこと。

・・・授業中ずっと白神葉子を見てデレデレしおって。いや私は一向に構わないのだが・・・

ブツブツとそんなことを呟く藍澤さん。おやおや藍澤さんってば。これじゃまたいつ赤面することになるやら。

ともかく、わかりやす過ぎることは短所であり欠点であると怒られる朝陽。
そんなにわかりやすいかなぁ・・・と落ち込んだりしている。え!?自覚ないの!?
わかりやすく落ち込んでいるなと葉子さんに突っ込まれるぐらいだというのに・・・!!

今日も放課後は一緒の時間を過ごす葉子さんと朝陽。うーむ、なんというか・・・羨ましいな、おい。
そして葉子さんはやはりこの時間がお弁当タイム。\ くー /
そんな食いしん坊な葉子さんの食べる手が思わず止まるぐらいの暴言が朝陽の口から洩れる。

朝陽「そういやさ白神」
葉子「ん?なにー?」
朝陽「白神も結構わかりやすよなー
葉子「・・・えっ?」

余りといえば余りな朝陽の発言に思わず箸を置く葉子さん。

・・・黒峰君・・・・・・・・・心外です・・・

めちゃくちゃ落ち込んでるー!!
まあ、よりにもよってその道のプロである朝陽からお墨付きをもらっちゃあなぁ。落ち込みもするってものである。
慌ててフォローする朝陽だがそれもわかりやすいから困る。フォローしきれてないし!!

そんなわかりやすいかなぁと悩む葉子さん。フォローしきれずに本音を漏らす朝陽にちょっとむっと来てみる。
なので黒峰君には負けるんちゃうかな?と返してみる。
その反撃にむっとなって白神も結構なもんだと思うと思わず漏らす朝陽。うーむ、本当ウソのつけない男だ・・・

というわけで、うらみっこなしの勝負が始まることとなってしまいました。

黒峰君・・・これで・・・ババ抜きで決めよ!どっちがホンマにわかりやすいか!!

満面の笑顔でそう述べる葉子さん。なんでこんなことになってるのやら。
しかし2人でババ抜きとはなんとも盛り上がりに欠けますな。
葉子さんは手加減はあかんよ、そういうのは逆にあかんと釘を刺す。が、そんな必要はなさそうな様子。

・・・・・・げっ。
あっ。いやいや!?俺、別にババ持ってねぇよ!?

2人でやってるんだからどっちがババ持ってるかなんて丸わかりじゃないですか。落ち着け朝陽。
まあ、ともにかく。葉子さんが先行。ババを持ち朝陽の手持ちカードから選ぶこととする。
ババらしきカードに手をかけると笑顔になる朝陽。そこから手を動かすと表情を曇らせる朝陽。わかりやすっ!!

くっ・・・黒峰君!?ひどっ!!いくらなんでもそらひどいよ!?

いくらなんでもウソやろ!?と思わず言いたくなるほどのアナザルっぷり。ポーカーフェイスなんて言葉とは無縁である。
必死でもう一回だけと頼む朝陽。この様を見れば、手加減ではなく本気でやってこれだったと窺い知れようというもの。なんか泣ける。
というわけでもう一回勝負。
葉子さんは何回やっても一緒や思うよ?私あそこまでひどないと言うが・・・

・・・うわっ。
あっ。いやいや!?私、別にババ持ってへんよ!?

ちょっと前に朝陽に何て言ってツッコミましたか葉子さん。さすがというかなんというか。
というわけで、次は朝陽が引く番。
葉子さんの手持ちのババに手をかけると葉子さんは笑顔になり、そこから手を動かすと表情が曇る・・・おい。

やった・・・勝った・・・?やった!!勝ったぞ!?生まれて初めてババ抜きで勝ったぞ!!

凄く嬉しそうにしている朝陽。そうか、生まれて初めてなのか・・・
これはやはり葉子さんは同じレベルだということなのだろうか。
今度は葉子さんがもう一回だけと頼み込む。

フンッ。私のこと甘くみたらあかんで・・・
吸血鬼って誰か一人でもバレたら退学・・・そんな中、秘密守り続けてきた私やで・・・!?

そんなわかりやすいわけないわと主張する葉子さん。
でもあっさり朝陽にバレちゃいましたよね。まあ、あれはどちらかというと迂闊な行動の結果だからなぁ。
実際葉子さんはよく今まで過ごせてきたものだと思いますよ。感心する。
まあ、朝陽だって葉子さんのことが好きだという秘密だけは当人には隠せているようだしなぁ。
でもこれも単に葉子さんが鈍いだけだからな気がするし・・・うーむ。

ともかく、ムキになっている2人。そんなにわかりやすくはないということを証明しようとする。
が、数回ババ抜きをしてわかったのは、ババ抜きとは最初にババを持った方が負けるゲームだったということ
え?そういうゲームだったっけ!?なんかもう怖いんやけど。

・・・そ・・・そや!!私、今おもろいもん持っとるんやった!!

すみやかにババ抜きのことは忘れようと別の話題を切り出す葉子さん。
取り出したのは一口サイズのシュークリーム。
何かと思えば、みかんからこの間罠にはめたお礼としてもらったものだそうな。
もちろん一つだけたっぷりからしが入っていると渡される時に言われたらしい。そんな堂々とからし入り渡す奴初めて見るよ!!

そんでこれ私らで交互に食べてな、リアクション少ない方の勝ち!!それでどうやろ?

えっ?白神さん?白神葉子さんっ!?
そんな、なんで誰も居ない放課後の教室で男女が2人っきりというシチュエーションでTV芸人みたいなことをしないといけないのか!!
というか、あのゲスなみかんのことだし、絶対に全部からし入りとかそういう話に決まっている!!地獄絵図になるぞ!!

大丈夫、大丈夫。顔色一つ変えへんから!!私がわかりやすないって証明してみせます!!

ダメだ・・・前フリにしか聞こえない・・・!!
ある意味流れは完璧と言えなくはないな。これが芸人魂という奴なのか・・・!?
というわけで、さっそくシュークリームのうちの1つを口にする葉子さん。一口でパクリと口にし・・・面白い顔になった・・・

慌てて教室から飛び出し、水でも飲んできたのか、ヨロヨロになって帰ってきた葉子さん。
それでも今のは変な所に入ってむせただけやでと強がって見せる。まだ続ける気か!?

とっ・・・当然や!!私にはゆずれへん理由があるんや!!
私の密かな野望・・・クールビューティな女になるためにもっ!!
何事にも動じん女って証明せなあかんねん!!

今年の目標はクールビューティと部屋の壁に掲げている葉子さん。そ、そうか・・・
まあ確かにね。うん。黙っているときの葉子さんはミステリアスでクールでビューティフルでしたよ。
でも一旦口を開いちゃうともう、なんというかね・・・いいじゃないこのままで。ムリしないでもさ!!

もうすでにクールさのかけらもないのに頑張ろうとする葉子さん。
からしくらい乗り越えてみせると手を伸ばすが・・・何故か異様に重くて持ち上がらないシュークリームがある。
それは中身はからしではないのでは。というか、動いてるヤツがあるってどういうことだよ!?
まさかこれ、からし入りは確かに一つだけだが、他はもっと酷いってことなのか!?
最悪からし以外は食べられないものなのかもしれない。

葉子「でっ・・・でもクールビューティー・・・それに朱美さん、全部食べれるもんやって!!」
朝陽「あいつの言葉は詐欺師の次に信じちゃダメだって!!」

葉子さんは分かりやすい上に人を疑うことを知らない子だからなぁ。色々と大変だ。
こうなったら葉子さんが食べる前に全部平らげてしまおうかと考える朝陽。
しかしその前に意を決してひとつ口に運ぶ葉子さん。またいきなり一口で!!

だが、今回は面白い顔にはならず、笑顔を見せる葉子さん。おっ?
と思いきや、真っ青になって背中から羽をでっかく飛び出させてしまう葉子さん。おぉーお・・・

タバスコっ!!ハバネロっ!!鷹の爪っ!!

あまりの激辛攻めに、羽を生やして蝉のように黒板に取りつき、頭を打ちつけて苦しむ葉子さん。
なるほど。これが次回予告にあった激辛攻めか・・・!!こんな展開誰も予想できねぇよ!!

それはさておき、羽を出しっぱなしなのは危ない。誰かに見られる可能性がある。
まあ、この時間なら皆帰ってるだろうし、一番怖いみかんは校内新聞の締切で忙しいはず。
でも一応鍵をかけておくかと動き出す朝陽。しかし一歩遅かった。

全く・・・課された命題・・・もとい課題を取りに戻ってみれば、君か黒峰朝陽。
このような時刻まで教室に残り、一体何を騒がしく・・・・・・・・・

葉子・藍澤「えっ?」

しっかり秘密がバレてしまった葉子さん。こ、こんなくだらないことで・・・!!
さてはて、これは一体どうなってしまうのだろうか。
同じく秘密持ちの藍澤さんなだけに良いように計らってくれる可能性はあるが・・・

というか、結構焦りまくる藍澤さんなので、ここで何かやらかす可能性があると思える。
いきなりの吸血鬼に驚き慌てて本体の小さい体を晒してしまうとか。シュポーンと。
そうして秘密を共有する仲となれば、色々とやりやすくなる。相互に秘密を守り合う間柄となることができるわけだ。
まあ、わかりやすい奴らばかりが秘密を抱えるようになるってのはどうかと思いますが・・・!!

クールな感じの子と思えたキャラたちがどんどんアホな子になっていく。
果たしてこれでよいのだろうか?とも思うが、可愛いからいいんじゃないかなとも思えるのでこれでよいと思います。ハイ。

そういえば主要キャラは黒、白、朱、藍、と色で揃えてきてるんですな
となると次に来るのは緑か桃か群青か。気になる所でありますな!!

・パンダのこ
竹は生きるために食べてきた。ということは、別に好物というわけでもないのか・・・?実は。

なかなかこのペット用着ぐるみは似合いますな。
これなら普通に外に出しても問題はないか!?
と思いきや足跡が全然違いましたか。言われてみればそうだ。難しいものですなぁ。

乃仔ちゃんと一緒に伸びをする愛愛は妙に可愛い。
というか、愛愛はやけに賢いですよね。乃仔ちゃんよりよほど賢い。乃仔ちゃんが抜けすぎているだけともいうが。

・ANGEL VOICE
市立蘭山のコーナーキック。
成田が頭に合わせる黄金パターンで得点を狙うがこれは茂森にクリアされる。
この後、市蘭は続けて2本のコーナーキックを得るが、いずれも習実の守備陣ゴールを阻まれる。

そして攻撃は習実側に。
どんな状況で松田にボールが渡っても慌てるなよと声をかける脇坂さん。

じっくり構えても止めるのが難しい相手。慌てたら何もさせてもらえねぇ。集中切らすんじゃねーぞ!!

その指示に従い、今回は見事に松田を4人で囲みゴールキックの状態に追い込む。
さすがの松田も毎回の攻撃で芸術的な突破ができるってわけではないですわな。
脇坂さんたちの守りが安定しているということでありましょうけども。

ますます次のゴールが重い1点になりそうでござるな。ドキドキするでござるよ

何だか普通の観戦者みたいなことを言いだす古川。
普通ならばビデオも回しているし、最後まで観ずに適当なところで切り上げるはずである。
実際船学としてはそういう予定でいたのだが、監督自身が引き上げる気が無い様子。
それは、より深く偵察するためには最後まで直接見ておいた方がいいということですか?

えっ?・・・偵察?そ・・・そうです。偵察です偵察

何のために見ているのかも忘れてたんですかアンタは。
まあ確かに面白い試合だし、普通に試合を楽しんでみてしまうのも無理はないか。
そんな土岐監督に質問。強いていえば、習実と市蘭。決勝で当たる相手として嫌なのはどちらか?

市蘭

迷うことなく即答してみせる土岐監督。その理由は、黒木監督が率いるチームだからというもの。ほう。

あの人は、チーム作りの方針にまったくブレがないんですよ。
ほとんどが素人の集まりだった市蘭というチームを短期間で成長させるには・・・どういうサッカーをやらせればいいかわかりますか?
さっきの、乾が入れたアーリークロスに成田が走り込むプレー・・・あれですよ。

俗に言う「放り込み」という奴ですね。
だが市蘭においてはただの放り込みではない。
高い精度でロングボールを入れられる乾と、スピードとヘッドの強さを合わせ持つ成田の組み合わせは対戦相手には脅威である。
試合開始から終了までひたすらそれをやらせ、残った者で守りを固めれば・・・
運が良ければ強豪をも倒せるチームがあっという間に完成する。

でも黒木監督はそれをしませんでした。
おそらく部員たちに楽しいサッカーをさせたかったのでしょう。今の市蘭のような・・・全員でパスを繋ぐサッカーを。

楽しいサッカーを提唱する指導者はたくさんいる。
しかし、どうしても勝たなきゃいけない状況に追い込まれたらあっさり方針を変えてしまうものである。
それだというのに、廃部のかかった試合であってもその方針を変えなかった黒木監督。
結果的にその試合が見ている者たちの胸を打ち、部の存続に繋がることとなったのであった。

恐ろしいほどにブレないんですよ・・・私には真似ができません。
監督がブレないから部員たちは迷うことなく練習に打ち込めるし、楽しいから自ら進んで努力もする。
市蘭というチームはまだまだ成長を続けますよ
決勝までの・・・一週間の間にも。

さすがに名監督は名監督を知るということだろうか。
チームだけではなく監督を評価する。こういった視点の人は珍しい。良い着眼点だ。
黒木監督もまた今の船学を鍛え上げた土岐監督を評価しておりましたなぁ。

黒木監督。指導者としてのあなたを尊敬すると同時に、これから先も――あなたが率いているというだけで、私はそのチームを恐れます。

久しぶりに監督が評価された回。
しかし、試合の方は膠着したまま残り10分を切ろうとしている。
この状態となると、古川の言う通り次の1点が非常に重要となる。
勝負を決める1点。獲得するのはどちらとなるか・・・注目である。

・魔法少女ミルキー☆モウ
集中連載の第2話。
巨乳を夢見てミルキー☆モウとして戦うみるくちゃん。
夢の中でも巨乳で羽ばたいていたりする。バッサバッサ。そ、それは違う・・・ちがうべこ・・・

この間負けたニャンニャ星人のタマちゃんは母星まで逃げ帰ったらしい。
地球の近くにあるのか、凄い速いUFOなのか。
ともかく、タマちゃんにはお姉さん、いやお姉にゃんがいる。
地球人に負けたタマちゃんは仕返しをしてほしいと泣きながら姉に頼むのでありました。ミルキー☆モウ、ぶっ倒してやるニャー!!

ミルキー☆モウに変身し、ニャンニャ星人を撃退した翌日。
教室に池光くんが入ってくる。光くんは女子に大人気の様子。さすがに美少年なだけありますな。
趣味嗜好はものすごくハッキリキッパリした男の子であるがこの人気・・・美少年故仕方なしか。

昨日、超イケてる女の子に会ったんだよと嬉しそうに語る光くん。
ファンの女の子が青くなろうとおかまいなしである。これが天然の力ということなのか・・・!!
ともかく、ミルキー☆モウは光くんに気に入られたみたいでよかったですな、みるくちゃん。

てなことをしているうちにニャンニャ星人襲来。今日も学校の牛を狙ってきました。
トイレで変身を済ませたみるくちゃんは早速撃退に向かう。
今日のニャンニャ星人は2人。タマちゃんの他に褐色でより痴女い姿の娘がいる。どーん。
よくみたらまたうし子がガリガリになってるな。連日で大変なことである。

敵は2人。あの必殺技じゃ一度に一人しか倒せないと考えるミルキー☆モウ。
しかしカウはそうでもないからやってみるべこと言い出す。マジか。

ミルク・ア・カウ!!

呪文を唱え、素早く2人の間に入り込むミルキー☆モウ。
そして両手と両足の指を用いての四点搾り!お見事にございます。

この技に痛みを感じ泣き出すタマちゃん。そして感じてしまうお姉にゃん。アレ。
そして誤魔化すように去っていくお姉にゃん。この反応、気になりますねぇ・・・!!

というわけで、今日も見事に敵の撃退に成功したミルキー☆モウ。
勝つたびに虚しさのある技ではあるが、ともかく勝ちは勝ちであります。良かったべこね。

今日は敵二体追い払ったから2mmバストアップべこよ。

なるほど。カウントは数でされるから一気に襲って来れば一気に成長できるんだ。やったー!!嬉しそうなみるくちゃん。
まあ、それでも目標までは148体もいるんですけどね。
ニャンニャ星人の2人が毎日来てくれれば二か月半で目標達成にはなるが・・・!!
それだけ毎日やっていればタマちゃんも痛くなくなるんじゃないでしょうか?む、目的が途中で変わっていそうな感じがする!!
まあ、少なくともお姉にゃんは直にやってくるみたいですな。楽しみな話である。

・スポ×ちゃん!
蘭さんに人生初の敗北を喫したなずなちゃんは佐々木家で教えを受けながら暮らすこととなった。
剣の修練。そして家事を行うなずなちゃん。ほう、料理も結構な腕前なのですな。

祖父と蘭さん、かすみん、そしてなずなちゃんの4人で食事。
蘭さん・・・ご飯山盛りすぎじゃありませんか・・・!?
やはり鍛錬するにはエネルギーが必要ということなのだろうか。
働いていないのに食べる量は三人前。などと言ってはいけない。剣道家として恥ずかしくない人生を送っているのだ!!たぶん。
ちなみに単行本によると家事をする意志がないわけではない。が、腕前は残念な様子。器用そうなのになぁ。

ここで中野区大会の決勝の様子が報告される。
ああ、ちゃんと沖田さんと蘭さんの決勝は行われていたんですね。大幅に省略されてしまったか。
白熱の接戦の結果、2対1で蘭さんが制し優勝した様子。ほほう。
あの蘭さんから1本取るとは・・・さすが沖田さんというべきであろうか。得意の二刀ならばわからなかったかもしれませんな。

そうして大会が終了し、なずなちゃんが居候するようになってから3日が経過。
なずなちゃんは月女に通い、スポチャン部に所属するようになった。ようやくの5人体制でございますな。
ちなみにリリィからはなずなんと呼ばれている様子。まあ、その辺りでしょうな。

なずなちゃんは編入試験を満点で受かったという。英語もペラペラ。眼鏡をかけているのは伊達ではないということですな。
文武両道に家事も出来て可愛い・・・中二病でなければどれだけ完璧なのよという話である。
いや、だからこそ中二病という欠点が付加されていたのか。世の中バランスが取れている。

かすみんが言うにはまるで「できないことがない」みたいだったとのこと。しかし――
肝心のスポチャンでの神懸かった強さは消えてしまった様子。
メチャクチャ振って腕を痛めることのないよう、蘭さんに太刀筋の矯正を受けているというなずなちゃん。
でも問題はそこではない。一番重要なのは精神的な要素である。
「負けたら死ぬ」という悲壮な覚悟が彼女の強さを作っていた。それが失われた今、彼女は何に拠って再び強くなれるか・・・

それは・・・毎日の稽古の積み重ねしかないと思います

かすみんらしい答えでありますね。その積み重ねをずっと行ってきた人らしい言葉である。

さて、部活後は新たな仲間を加えて恒例の駄菓子タイム。
ナノちゃんはなずなちゃんに問う。リリィが「ミカエル」ならアタシらは何だ?と。
同じ天使系か。アタシは仏教系がいいなと無邪気なナノちゃん。最初は中二病コエーと誰よりも引いていたのに・・・!!

必要ないわ。あなたたちは「普通の人」だから

そ、そうであるか。厳しいですなぁ。

そして私も、今はもう「ただの人」だわ・・・「火閻魔神」なんかじゃない。

そういう意識になってしまったから神懸かった強さが消えてしまったんですね。
文字通り神じゃなくなったから強さが人並みになったと。納得の流れですな。
落ち込んだ様子のなずなちゃんにリリィは優しく声をかける。

いいじゃん「ただの人」でも。これから何にでもなれるってことだヨ!

まあ、そういうことですな。ここからまた神を目指すこともできるし、天使を制す勇者になることだって出来ましょう。
ただの人が天使や海を割る怪物を制する!これもまた燃えるシチュエーションじゃありませんか?ねぇ。

それはさておき。
佐々木家にてかすみんとなずなちゃん、蘭さんが稽古。そして3人一緒にお風呂に入る
蘭さんは先に上がってしまって残念であるが、そういうシチュエーションもあると分かったのは大きい。
何が?と聞かれると困るが、色々と大きいのである。

それはさておき。
なずなちゃんはかすみんに問う。

かすみはどうして蘭先生とリリィ相手だと本気を出さないの?

おや、これは思いがけない質問でありますね。
かすみんはいつだって本気で、全力で当たっていると答える。
しかし、なずなちゃん。じゃああの2人に一度でも勝ったことがある?と重ねて質問。ふむ、どうやらないみたいですな。

蘭先生はともかく、リリィとはさほど実力差があるとは思えない。
今日だって試合中何度か一本決められる瞬間があった。
なのにあなたはその一瞬手を止めてしまう。どうして?ワザと?

なずなちゃんの質問に戸惑いを返すかすみん。なるほど、自覚していなかったみたいですな。

あなたはあの2人に勝つことに怯えてる
自分が一度認めた人間は「自分ごときに負けてはいけない」と思い込んでる。
謙虚は美徳なんだろうけど、それで全力を出せないのなら相手にとって一番失礼なことじゃない?

そう言い残し、風呂場から去るなずなちゃん。残されたかすみんはその指摘を胸に刻み・・・翌日。
意志を込めた表情でかすみんはリリィにこう述べる。

私と勝負してください

かすみVSリリィ。次号の最終回で白熱のファイナルバトルを繰り広げることとなる!!

ああ・・・終わってしまうのですね・・・
かなり面白くなってきていただけに非常に残念である。
が、ともかく今は最終回を楽しみに待つこととしましょう。
思いの丈はそこでまた語ることとします。

・逃走少年
新人賞出身の平山賢治先生、MCニコ以来の久しぶりの読み切り登場。

主人公の少年は生活の中に紛れ込んでいる"異物"と引き合う性質が生まれながらに備わっていた。
だからガキの頃からすでにその存在には気づいていた。
しかし普通の人間は気づかない。よって少年は妄想癖と虚言癖のあるバカなヤツだち思われ続けてきた。

でもそれも今日までだ。"異物"の存在を証明する――

そう心に決めた少年はカラスを解体して喰らっている"ヤマンバ"の撮影に成功する。
この撮影した証拠を皆に見せればバカにした連中を黙らせることができる。そう考える少年。
しかし、それは少年に気付いたこのヤマンバから無事逃げられたら、の話だ。

主人公の少年――千川要は科学部に所属している。
その研究テーマとしてヤマンバの調査を発表しようというのである。ほほう。
まあ、普通に考えたら科学というよりはオカルト向きの話ですわな。バカにされるのも分かる話である。

皆に証明するんだ!!

その意志を持って逃亡する少年、要。
上手いこと人通りのあるところまで逃げることに成功。
さすがに群集の前に出るのはヤマンバも嫌がる様子。逃げおおせたか・・・?

"異物ー"ヤツらが近くにいるとヤツらの発する"違和感"をオレは肌で感じる。
アイツとアイツ。そしてこのババァー。これでオレが人生で出会った"異物"は三体目だ。

ガキの頃から感じてたという割にはそんなに多くはないんですな。
"異物"というのもそんなに種類はいないのかもしれない。

完全に逃げることができたと油断している要。
しかし人の居ない道に出たところで追ってきていたヤマンバに襲われ、証拠のカメラを破壊されてしまう。油断したな。

そして再び逃走開始。だが、今度は人気のない倉庫に追い込まれる要。しかも行き止まりに行きあたってしまう。
いや、実をいうとこれは誘いである。
要は逃げており、ヤマンバは追っていた。これはどっちに主導権があったと言えるだろうか。
そう、あそこで撮影を見つかったことも、ここまで逃げてきたことも、全て要の計算通り!!

足元のレバーを勢いよく踏む。すると張ってあった網の罠が発動し、まるで野兎のようにヤマンバが捕えられる。
なるほど。映像じゃまだヌルい。生け捕って実物を皆の前に叩き付けようという考えか。大胆な。

これで疑いようもなく皆もオレを信じるさ。もう逃げるのは終わりだ

と、宣言したのだが・・・残念!!ヤマンバが一人だなどと誰が言った?という話である。
って、いくらなんでもこれは多すぎるでしょう。集団で行動しすぎだチクショー!!

というわけで、逃げるのは終わりだと宣言したはずなのにまた逃げることになる要少年でありましたとさ。
人生は前向きに、逃げずに生きたい。
けど今は生きるために逃げないといけない。これぞ逃走少年っすね。ハハハ。大変だなぁ。

・木曜日のフルット
花粉症は辛いですやね。自分は鼻がかゆくなるタイプの花粉症。辛いぜ。

しかし、やはりデンはある程度手加減してくれているんですよね。
さすがにクシャミは手加減できないからこういう事になると・・・挑む時期ではないな!!

・総合感想
1つの雑誌に触手持ちが3人いる。こ・・・これはいかがしたことか・・・!?
しかも、ある程度の共通点が見受けられる。

イカ娘・・・可愛い。
クゥ・・・可愛い。
ナナン・・・元は可愛かった。

ニャンニャ星人の尻尾もある意味触手みたいなもんですな。
これらのことから、可愛い+触手持ちが今後続々と現れる可能性があるのではあるまいか
バーサスアースでユミちゃんが触手を生やしたり、実は私はで触手ヒロインが現れたりと・・・!!
なんだが普通にありえそうで困りますね。時代は触手なのか・・・!?

健全な少年誌なので単語だけ見ると怪しげな言葉が乱立することがあるから困る。
どうでもいいが、サイトにときおり隠語の検索でやってくる方がおられます。週刊少年チャンピオンは健全な少年誌なのに!!
ちなみに一番やってくるのが囚人リクという不思議。何故!?いや、なんとなく分かる気はするが・・・

さて、次号は囚人リク100回記念の巻頭カラー
そして月例フレッシュまんが賞特別奨励賞を受賞した荒達哉先生の読み切りが掲載。
ホワイトデーでの発売なだけに一層の男臭さを打ち出してくれることに期待するぜ!!



2013年 13号


・名探偵マーニー
単行本1巻が重版出来。順調に売れてきているようで何よりですね。
その効果もあり、巻頭カラー。
大縄跳びでもしているかのようにレギュラーの皆で飛び上がっている見開きがいい感じ。
む、レギュラーとは言ったがまだ1回しか登場していない子もいるぞ。
左端の子はマジシャンの真希田さんことマキちゃんか。
マジシャンなだけに今後の出番を見越しての登場なのか。ふむ、活躍に期待したいところですな。姉妹揃って。
ニャアニャア言ってたからマーニーとの親和性は高いはず!!
しかし、複数回依頼人として登場した前花さんはいませんのね。やはり依頼者は仲間からは遠いのか。あ、自宅警備員・・・

さて、本編。
燃え盛る炎の中、幼いマーニーが泣きじゃくっている。
そこに近づく謎の男。その名はメカニック。むむ、一体何者か・・・!?

と思ったが、今回は回想の話というわけではない。カラーが終了すればいつも通りの大きさのマーニーが現れる。

浪漫喫茶という喫茶店で年配の男性と待ち合わせをするマーニー。
男性は携帯でメカニックという人物の噂について調べている。
何者かと思えば、ロイドさんの昔の知り合い。元特捜の方でありました。名前は佐賀瀬清さん。今は定年退職した身の様子。
マーニーは父の調査の協力として話を伺いたいと連絡を取ったらしい。

お待たせしちゃったんでここは出します。なんにします?

何!マーニーが奢るというのか!?まあ、お金は大事に思ってるけど守銭奴というわけではないからなぁ、マーニー。
でも指定されたのがゴールデンサンド(1200円)だったので思わず涙がでちゃう。グス。

それはさておき、この喫茶店。怪しい奴がいる。・・・2・・・4人か・・・。
緊張した様子の佐賀瀬さん。マーニーも他の客筋がおかしいですよねと話している。カタギに見えないのが混じっているそうな。

君も解るのか?ロイド君に仕込まれてるようだね。

パパはその辺りの刑事時代の技術とか仕込んだりしているのだろうか。
マーニーが見て独自に学んだりはしてそうであるが。そもそもロイドさんはいつからマーニーが探偵業を手伝うのを許容しだしたのか。
結構ピンチに巻き込まれているわけだし、年頃の娘にやらせるには微妙な職業と思うが。

ともかく、今この喫茶店には怪しげな連中が集まっている
それというのも、先日釈放された男の行きつけの店がここだったという情報が流れているからだ。

その男はメカニックと呼ばれ、史上最大の愉快犯と呼ばれた。この男から私を守るためパパは警察を追われた

そのマーニーの言葉と共に冒頭のカラー回想の続き。
燃え盛る建物の中で泣いているマーニー。その横にいるのはメカニックと呼ばれる男。
ロイドさんは娘のもとへ向かおうとするが警察官に押しとどめられている。
その理由は、メカニックがマーニーの他にも多数抱えているという人質。よく見ればマーニーの服には爆弾が取り付けられている。

あの子の爆弾を解除すれば他の多数の人質の爆弾が起動する!
あの子一人の命かあと大勢の命か選択ができるのか!お前は警察官だろう!

そのように説得されるロイドさんであるが・・・
ふうむ、警察を追われたということはマーニーを選んだということなんでしょうなぁ。すると他の人質はどうなったのか・・・
まあ愉快犯と呼ばれるぐらいなら、爆弾はただの脅しでしたよという可能性もあって・・・欲しいなぁ。

史上最大の愉快犯と呼ばれるメカニックには皆が手を焼かされていた。
用意周到、大胆な犯行、必ず自分はアリバイを持つ気配り。
綿密な計画を仕掛け人をあざ笑うように自分のマークを残す。
次々と顔を変え身振りやクセも変えまるで正体が掴めなかった。付いたアダ名がメカニック(イカサマ師)

先ほど釈放されたと言った通り、メカニックは一度捕まっている。
しかし裁判で一部の罪を認め司法取引。懲役二年という奴にとって軽すぎる刑期に収まる。
入所後は明るくマジメに服役し、模範囚として評判も良く罪の後悔も見られるため、一か月前に仮釈放。
そして現在、監視から逃走して行方不明。今や野放し状態になっているという。むう、ゆゆしきことですな。

アイツと会った時のことは忘れない。奴の目、なんの感情もないあの目、人をゲームのコマとしか思っていない目・・・
奴は自分の計画のためなら平気で人を犠牲にする。そのことをなんとも思っていない。
保護観察が付いていたのに振り切って逃走してしまったらしいし、このままじゃまたアイツは何かしでかす・・・

珍しく取り乱した様子のマーニー。まあ幼い頃にあんな目に遭ったのではなぁ。

ゴールデンなサンドイッチが来たので手に取る佐賀瀬さん。おや、左利きなのですかな?
マーニーの友人にも左利きの人がいるが、なにか苦労が多いらしい。左利きの人が文字を書くときには絶対出るクセがあるそうだが・・・
と、なんだか話がそれつつあるマーニーに対し、本題に入ろうと促す佐賀瀬さん。
ふむ、確かになんだか落ち着きがない様子ですなマーニー。ガリガリ。

メカニックに恨みをもつ者は多い。家族を殺された人間もいたりするわけだし、それは当然だ。
だからそういった人たちはメカニックの刑の軽さに納得がいかない。さらに釈放のニュースまで聞かされては思う所もありましょう。
その直後、ネットには「メカニックを殺す!」というあまりに具体的な殺害予告があがることとなる。
ふーむ。これはよくある愉快犯的な予告とはまた違った深刻さがあると捉えるべきか。

元々メカニックは有名人である。皆、奴の情報を欲しがった。
メカニックのプライバシー、学歴、前住所、経歴、地元、親族、友人・・・
ウソか本当か解らない情報が膨大に流され、ネットコミュニティは目的に応じて分散していく。
その中でも過激な一団は殺害予告に便乗し活発化する。
そこで警察のサイバー対策本部も動き出してメカニックを巡る騒動は拡大した。
そんな中、メカニックは保護観察の目から逃亡した。

なるほど。つまりこの店、メカニックの行きつけとして以前情報が流出していたこの店。
奴が近い内にここに来る可能性はかなり高いと皆が考えるわけか。
それを待ち構えて、奴を殺そうとする人間がこの中にいる

殺害予告を行った人間がここにいるとマーニーは宣言する。ほう。
佐賀瀬さんが警察を退職した今でもこの店にいるのは彼もまたメカニックを追っているから。どうやら因縁がある様子。

奴とは色々あった。放っておけない種類の人間というのもいるんだ。人としてね。
長年務めた刑事稼業。その最後に捕えたのが奴だ

ほう。佐賀瀬さんが逮捕した刑事さんだったんですか。
しかし、その刑期があれほど短くなるとは想定外だったんでしょうな。
だから再度捕まえたいという思いは強いわけか。わかる話である。

そんな話をしたタイミングで店の扉が開く。中に入ってきた男の風貌は・・・メカニック・・・!?
慌てて立ち上がる佐賀瀬さん。そしてコートのポケットに突っこんだままだった右手を抜こうとする。
が、それを制して佐賀瀬さんに手錠をかけるマーニー。反対方向にはダンベルをつけて重さで動かせないようにしたりする。

メカニックへの殺害予告。あれはアナタですよね。佐賀瀬清さん。ポケットからゆっくり手を出してください。

ああ、やはりそういう話でありましたか。
マーニーの態度からして佐賀瀬さんは疑わしいなと思ってましたが。やはり。

マーニーが言うには、ネット上での発言。偽装はされていたが、佐賀瀬さんは容疑者として最後までリストに残っていた。
さらにはこの店に最近ずっと通い詰めていたというらしい。それは疑われても仕方がないですなぁ。

この状況はすべてアナタを試すために整えられたものなんですよ。佐賀瀬さん

マーニーの言葉通り、メカニックらしき人物は似た顔の警察官がメイクした別人である。
さらに、店内にいたカタギじゃない人物というのも警察官。ロイドさんや毛利刑事といった面々である。

この店にいたのは・・・全員警官だったのか・・・

え!?全員なの!?警察官も含まれていたとかじゃなくて!?
となると、怪し雰囲気を放ってた4人は未熟者だったとかそういう話なんでしょうか?他の人たちは気取られなかったのに。
あ、その4人の中にロイドさんが入っている気が・・・ロイドさん、身を潜めないといけない探偵業やってるのに・・・!!

それはさておき。
佐賀瀬さんが犯行に及びそうというのは話しているときに確信できた。
というのも、その右手。犯行に使うための銃が握られているその右手はずっとポケットに収められているままであった。
そう、サンドイッチを食べる時も、タバコを吸う時も、字を書いてと頼んだ時も。
さらに言うなら、左利きの人間は左手に腕時計はしない。ここまで条件が揃えば、右手で何かをしようと考えているのは丸わかりである。

ここまで推理されては観念するしかない。ポケットに入っていた銃をテーブルに置く佐賀瀬さん。

オレの家族はアイツに殺されたようなもんだ
それなのに・・・捜査に不備があっただの、人権がどうだだの・・・オレの刑事時代唯一で最大の汚点だ。

なるほど、そういう経緯もあって刑期の短縮に繋がったわけですか。
でも手ごわい相手だし、そういう強硬な手段を使わないと一時的に捕まえることもできなかったんでしょうなぁ。

最初はね・・・はげまそうと思ったんだ・・・
メカニックのせいで親しい人間を失った人達。自暴自棄になる家族。
刑事として、安易な復讐で人生を捨てないようケアに務めた。
だが彼らの怒りも絶望も深い・・・彼等に私がしてあげられることはないかと考えていたら・・・私の右手には拳銃が握られていた。
警察は定年退職。家族はもういない。この先何もない余生を引きかえにしても惜しくもない・・・

そのように語る佐賀瀬さん。だが、そういった覚悟を決めてもそうはうまくはいかないものである。
気持ちは十分にわかるが、ともかく殺害予告と銃刀法違反の現行犯である佐賀瀬さん。大人しく引き立てられようとする。
が、立ち上がる際にグラスを持ち上げた時、信じられないものが目に入る。
グラスの置かれていたコースター。それは店のものではない。描かれたマークは・・・メカニックのサイン!!

奴はこの店にいたのか!?そして我々の作戦をずっと見ていた!?きっと・・・笑いをこらえながら・・・

なんとも大胆不敵な男であるメカニック。
悔しがり、きっと捕まえてやるという誓いを新たにする警察官たちであるが・・・厳しそうな相手ですなぁ。

というわけで、ついにマーニーの宿敵らしき人物が現れました。
ふむ、やはり探偵ものには宿敵が必要ですよね!あ、そういえばこの漫画は探偵ものなんだったけか!!
一般の探偵漫画とは違った雰囲気があるからうっかり忘れそうになるなぁ。いや、本当に違うのかもしれないけど。

メカニックという人物はかなり不気味で手ごわい相手に見える。
しかし、前回の下水道で見た幻はメカニックを指しているのだろうか?
あの時のセリフ。お前のカゲであり本性だ、というあの言葉とは繋がらないように思えるが・・・?
幼い頃だけでなく、それ以外でも邂逅していた可能性はあるのでなんともいえませんが。

それにしても、マーニー。あのダンベルはどこから取り出したのだろうか。いきなり出てきたように見えたが。
ハッ。これはもしやマジックか!?
巻頭の真希田さんはこのマジックの仕込みを行ったということを示唆するために出ていたのだよ!!なるほどなー。
しかしそうすると、どこに隠してたんでしょうね、このダンベル。こんな重そうな物を。
少なくとも胸は膨らんでいないのでそこには仕込んでないと思える。うーん、マジック凄いですね!!

・弱虫ペダル
謹慎が解けて久しぶりのレースに意気軒昂と挑んだ葦木場くん。
恩返しの意味もあり、先輩たちに必勝宣言までしていた。しかし、結果は敗北。
さすがに体力を使い果たしたのか、輪行袋に自転車を入れて電車で帰りながらレースについて想いを馳せる。

総北1年小野田。純ちゃん――負けた――オレ。
久々出してもらったレースだったのに・・・新開さん・・・
次期エースだって期待させといて・・・福富さん――
何て謝りゃいいんだ・・・オレ

さすがにかなり気落ちしている様子ですな。
そんな葦木場くんの目には電車に乗ってきたお婆さんの姿が映る。
お婆さんに席を譲るために立ち上がる葦木場くん。そこでようやく気付く。降りるべき駅を3つも過ぎていたことに。何してるのやら。

その後折り返しの電車に乗ったのか、無事駅まで迎えに来ていたらしき車に乗ることができた葦木場くん。
監督と一緒に来ていた後輩らしき子が苦言を呈する。携帯の電源をちゃんと入れておいてくださいよと。
と思ったら、電池切れてたから家に置いてきたという葦木場くん。おいおい。携帯は携帯してないと意味ないでしょ!!

プッププッ。携帯をケイタイ・・・おまえうまいこと言うなあ

な、何がおかしいのか!?携帯電話は携帯する電話なので携帯を携帯するのは何もおかしいことじゃないでしょ!?
なんとなくわかってはいたが、色々とツボのおかしい子である。
せめて携帯の形態を整えてくださいとか言われてから笑えばいいのに!笑えるかはさておき。

戦闘モードでスイッチ入った時の葦木場さんとは同一人物とは思えませんよと述べる後輩君。確かにつかみどころのない奴ですよね。
でも戦闘モードに入ってもそんなに大きく性格が変わった感じはしませんでしたけどね。

そんな話をしていると助手席の男が葦木場くんに話しかけて来る。そこに座っていたのは――福富さんだ!!

迎えに来ていたのは監督や後輩だけではない。福富さんもまたやってきていた。
車に乗る時も気まずかったという葦木場くん。とはいえレースの結果を報告しないわけにもいかない。ドキドキ。

はい・・・調子は悪くなかったです。アタマにクラシック鳴ってたし、そういう時は調子いいんで途中までは完全に勝てると思いました。
最後1km、総北1年の小野田が追いついたからカウンターでスパートかけて全力逃げきり・・・オレの得意なパターンにもちこんだんです。
でも、するりと最後。抜かれました。

優勝できませんでした。すいません福富さん
その謝罪の言葉は後ろめたさと申し訳なさからか口を開けども声になっていない。パクパク。
福富さんは――オレを救ってくれたのに――

というところで回想。
まだ葦木場くんがその真価を発揮できていなかった頃のお話。
中学の時より一気に身長が10cmは伸びた葦木場くん。しかしその大きさに筋肉量が追いついていない。
おかげで体が安定せずふらついてしまっている様子。うーむ、自転車競技には向いていない体かもしれませんな。
そんな様子なので部活の練習にはついていけず、早い段階で雑用係にされてしまっている。

今は自分でも思う。体が重い。フラつく。なんで身長伸びるんだ・・・練習で部員の誰にも追いつかない・・・
でかいのって・・・なんで縮まないんだ・・・

涙する葦木場くん。うむ、大きい子には大きい子の苦悩というのがあるものだ。非常によく分かる。
そんな葦木場くんに話しかける新開さんと福富さん。
葦木場くんは2人に思いを語る。もういっそ選手やめて、雑用のマネージャーになろうかって思うくらいだと。
ふーむ、練習についていけず、雑用係の毎日。そんな中で「最強」の洗濯係だなんて称号を頂いていちゃあなぁ・・・
微妙に可愛い顔で苦悩を語る葦木場くんに2人は語る。

福富「葦木場。進むべき道は前にしかない」
新開「おまえは何になりたい」

その問いに、戸惑いつつも返答する葦木場くん。

最強の・・・せ・・・・・・選手です

最強の洗濯係ではない。本当の最強。最強の選手となりたい。葦木場くんはそう述べる。
その葦木場くんに福富さん。顔を上げておまえにしか見ることのできない景色を見渡せと告げる。
おまえが今見ているものはおまえにしか見れないものだ。すでに人と違うものをおまえは持っている、と。
それは人と違うその長身のことを指しているのでしょうか。しかしそれは・・・

"不利"――か!?誰が決めた。おまえだ!!
強くなるためには練習しかない。練習とは持っているものを最大限に活かす訓練だ。
それを研ぎ澄ませば見えてくるはずだ。必ず。おまえだけの走りが!!

"持っているものを最大限に活かす"!!
その言葉がヒントになったのか、己の長身を活かす走り方を考えるようになった葦木場くん。
身体が重さでフラ付くのなら、むしろわざと体を揺らせばいいのではないだろうか。
それでバランスも取れるし、かえって推進力となるって話だ。

さらに新開さんと相談して体に合わせたバイクを整える。

新開「キミの好きなものは何だ」
葦木場「ピアノです」
新開「そりゃあいい。だったらそれで走れ。弾むように

ほう。面白いアドバイスをしてくれますな新開さん。独自の走りを身につけるには好きなものを取り込むのがいいって話ですね。
つまり新開さんが食べまくっているのも好きなものを取り込んだ結果ということなんでしょう。食べるの好きそうだもんなこの人。

2人があの日、葦木場くんに声をかけたのはもちろん偶然ではない。
洗濯係になってしまいそうだったのを引き留めるために声をかけたのだ。
ふうむ、福富さんは主将になる前から気遣いのできる人だったんですなぁ・・・いや、中学で既に主将経験あるか。
それだからこそ慕われる人ということなのかもしれないな。

そんな2人の激励により、葦木場くんは化けた。
洗濯係と呼ばれていたのが補欠のBチームとはいえトップに立つ。やりましたよ新開さん!!福富さん!!

この結果を受けて葦木場くんはハコガクのジャージを着て公式レースに出場する権利を得る。
身に着けた力にうかれていた葦木場くん。今なら何だってできると思ってしまった。しかし――現実は違った。

公式レース。さすがに出場している選手は補欠のBチームの連中とはわけが違う。
せっかくジャージをもらったのに、福富さんと約束したのに、勝てない。このままでは――勝てない。
状況が理解できずに頭がパンクしている葦木場くん。何も考えられないようになってしまった。
だから――全てをリセットしようとした

突然逆走を初めてしまう葦木場くん。
ははぁ。スタートからやり直そうぜとか思っちゃったんですね。混乱の極みですなぁこりゃ。
この行動はようするに敵前逃亡に他ならない。
戦って敗れたのならばまだ次があると励ますこともできる。だが、逃亡したのでは次を望むことなどできようはずもない。
真剣勝負にリセットなどあるはずがない。思わずとはいえ、そんな行動を取るようでは処罰を受けて当然である。
なるほど。その結果が無期限謹慎か・・・
普通に敗れるより箱根学園の名を貶める結果になっちゃいましたもんなぁ・・・
まあ、色々と考えさせる意味を込めて妥当な処置だったのではないでしょうか。

そして今日だって。すいません・・・2位でした。また、期待に応えられませんでした。

落ち込む葦木場くん。そこに福富さんの厳しい言葉が響く。

口ばかりだな葦木場。今日、オレはおまえから"優勝した"と聞けると思っていた。

本当にそう思っていたのだろうかね?坂道の強さを知らないわけでもないだろうし、ここはあえて厳しい態度に出ているように見える。
福富さんの考えはどうあれ、葦木場くんとしては絶望的な気分となる。
これで「謹慎」――また走れない日々になる。そうなったらどうやってオレは恩を返せばいいのか、と。

オレに恩を返すんじゃなかったのか。だったら次は勝て
葦木場。一度負けた相手には必ず負けない。それが箱根学園のエースの責務だ!!

――次。
謹慎ではない。次の機会が与えられている。恩返しをするためのその機会が!!
厳しい言葉を受けながらも、その機会を与えてくれたことが嬉しい葦木場くん。泣きながらも笑顔で福富さんの言葉に返事をする。

ふーむ。なるほどねぇ。これが謹慎の理由でありましたか。納得のいく話ではありましたな。
逃げ出したものに次はないが、戦って敗れた者には次の機会は与えられる。スポーツの世界とはそういうものだ。
葦木場くんがその辺りを理解しているかというと、あんまり理解はしていないように見える。
まあ、逃げ出すようなことはたぶんもうないでしょうし、これからは期待通りの活躍をしてくれるかもしれない。
とはいえ、坂道に勝てるぐらいになるかというと難しそうな気がしますが・・・とりあえず頑張りましょうや!!

・バチバチBURST
血統が全てではないことを証明するために、常松は渾身の相撲を取る。

とったりで王虎の右腕を抑えながら前方へ捻り倒そうとする常松。
しかし、咄嗟の判断で体を横へと寄せる王虎。
体が寝きる前に動かせば抑えられていた関節も解放されるって話だ。
うーむ、鯉太郎のときもそうだったが、やはり王虎の危機に対する瞬時の判断力は天才的ですな

だが、常松もそこで終わるような男ではない。
ひとつの技が通じなかったからのならば続けて次の技に移行するまでである。
今度は王虎の右腕に対し、己の右手で手首を外側に、左手で二の腕辺りをはたいて内側へと押し込む。
引っ掛けという技ですな。これで前へと落とそうというのでしょう。

果たして、王虎の体が前方へと崩れる。だが、もちろん安々と倒れたりはしない。
足の指が土俵を噛む。
捕まれていた右腕を返し、反対に常松の右腕を掴んで一気に引く。
そうして降りてきた常松のアゴに・・・王虎の右のカチ上げが決まる!!

ゴン!!と派手な音が響く。
この一撃はさすがに効いたのか、空を仰ぎ動きが止まる常松。
それを見てすかさず王虎。逆に自分が引っ掛けを常松の右腕へと敢行する。
ただし左手は二の腕ではなく肘を狙う。その結果、常松の肘関節に衝撃が走る!!

よーし。いった!!

すっごく嬉しそうな顔を見せる虎城親方。
心配して青くなる鯉太郎と白水さんとは対照的である。まあ、敵だからしょうがないとはいえ・・・この顔は酷い。

やはり王虎は別格だ・・・

そのような感想が記者から漏れる。だが、戦いがこれで終わったわけではない!!

そがぁぁああ!!

踏みとどまった常松。気合のブチカマシが王虎の顔面に決まる。
おっと、王虎にとっては敗れた時の記憶が蘇りそうな一撃でありますな。これはいい。
さすがに怯んだ様子を見せたので、追撃の張り手を左手で叩き込む常松。そして己の過去を振り返る。

小さい頃の常松。まだ父が居た頃の記憶。昔はよかった。
序二段の太鼓持ちなのに横綱だってビビッちまうとかのたまう常松父の言葉は気にかかるが、子に見栄を張るのもまああることだ。
むしろ見栄を張ることもできなくなってからが危なかった。
最初は相撲取りの父を尊敬し、満面の笑顔を見せていた常松。お父さん!相撲取ろーよと快活な様子。
その表情がどんどんと曇っていく
自身は成長していくが逆に父親が腐って行っている。その様子がたった3コマで痛いようにわかる。
よれよれで汚れた着っ放しのシャツとかを見ると、まともな暮らしをさせてもらえないのが伺えてしまうなぁ・・・

チッ・・・うるせーガキだな・・・まとわりつくなうっとーしー・・・
どーせお前も何やったってたかが知れてるんだよ・・・いいか洋一・・・自分に期待なんかするんじゃねーぞ・・・
何せお前は・・・この俺のガキなんだからな・・・

なんというキツイ言葉であろうか。夢も希望も無い。
だが、逆に反骨心、克己心というものはかなり鍛えられた様子。
それが常松の強さの源泉となっているのかどうか。
少なくとも血筋が強さというのを否定する生き様を決定することにはなったのでしょうな。
そして、その血統をひけらかす虎城親子に対する対決姿勢にも。

回想から復帰。
再度のブチカマシを王虎の胴体に決める常松。これにはさすがの王虎の顔色も変わる。
それを見て記者だけでなく、他の力士たちも常松の強さはハンパねーぞという認識となった。

親父と同じにはならねーよ・・・俺があのカスと同じかどうか・・・テメーの息子で教えてやるよ・・・!!

息子が押されて心配そうな虎城親方。相変わらず感情豊かだなぁこの人は。
万一王虎が敗北したら、常松が予想した以上にショックを受けそうだ。

一気に押そうとする常松。しかし危機回避に優れた王虎は右のおっつけで常松の左腕を封じる。
右腕を負傷している今、左腕を封じてしまえばどうにもならなくなる。厄介な判断だ。
そういえば鯉太郎にも行ってましたなこのおっつけ。
だからこそか、その伸びた腕に対し常松の目が光り・・・左腕で抱える!!データ通りということか!?

ね・・・!?狙ってやがった!!

思わず吠える虎城親方。偶然この形になったわけではない。
押せばおっつけが来る。そこを抱える。それが常松の狙いだったのでしょう。
抱えたこの体勢から放たれるのは・・・もちろん小手投げ!!

敢行される必殺の小手投げ。王虎が一筋の冷や汗を流したりしているが・・・果たしてこれは決まるのだろうか!?

うーむ、思ったよりもずっとずっと白熱した展開となってきましたなぁ。
過去の回想もあり、常松を応援したい気持ちがグングンと高まってきて困る。
しかし、勝てるかどうかという話だとやはり難しいかなとも思えて・・・ううむ、どうなるのやら・・・
実は常松の小手投げもギュッとしておらず、一瞬バーッとなっており、そこをつかれて破られるとか。どうなんだろうなそれも。
少なくとも先の王虎と鯉太郎の取組を見ていれば自身にも当てはまらないか考えるだろうし、さすがにないかなぁ。

しかし、鯉太郎。結構相撲の決まり手を知ってるんですな。
自身はそういった技とか使えなさそうだけど、知識だけはある様子。
まあ、相手が仕掛けてくるかもしれないし、稽古で対処を学んだりとかはしているのだろう。
吽形さんがいない今は友好的な稽古ができてるかは分からないが・・・あ、川さんがいたな。結構な技使えそうだ。器用に。

・毎度!浦安鉄筋家族
さすがの小鉄も掃除だって楽しんでやるぜってな風にはならないか。
せっかく掃除ロボットもらったんだから有効活用しようぜ。

しかし怖いなこのお掃除ジョーズ。上手くすればパニック映画化されそうだ!!

・侵略!イカ娘
イカ娘は泣き顔が実によく似あう。そういう趣味はないが可愛いものだから泣かせたくなりそうになって困る。

しかし、千鶴さん。勝負の最中に眼光で脅すのは反則でありましょう。
耐えきったイカ娘はよく頑張った。つまらないことで負けてるけども。
というか、涙を流すのと泣くのとではまた意味合いが違うのではなかろうか・・・最後は思いっきり号泣してるからいいか。

・いきいきごんぼ
社の先に崩でも封じられてるのかと思ったら巨大ロボットのコクピットでした。こいつあ絶対無敵だ!!
確かに七不思議は7つないことも多いし、希望のある不思議があってもいいよね!!

和久先生は相変わらず鷹揚なお方である。真面目に取り組めばなんでもありなのか!!
というか、モデルが史郎さんとは・・・いいセンスしてるな。

放課後の校内で男女が実は私はとか言い出したら乱入するのが礼儀でありましょう。ヒマと一緒に何を潰すつもりだこいつら!!

イマキマキは王虎のようなセリフを口にしても顔は変わりませんのね。
変わるのは男たちのみか。それはそれで良し!!

窓を揺らして鍵を開ける。そんなことできるんですなぁ。
まあ、今は学校の窓揺らしたら警備会社の人が来るでしょうけど。

オチは和久先生リターンズ。やってきやがったなこの野郎ーッ!!色々と反則だ。

・真・餓狼伝
丹波文吉なる"辻投げ"に対し、講道館もついに重い腰を上げる!?
てなアオリだが、辻投げとはまた新しい言葉だな。まあ、確かに切ってるわけじゃないけど。
でも投げてるというよりは追ってますよね。となると辻折りが正解か!?

それはさておき、道場主の嘉納治五郎に丹波と戦う許可を頂くべく門下の高弟たちは声を張り上げる。
それら高弟たち1人1人に静かに声をかける嘉納先生。

横山君。君の天狗投げは天下一品です。あれを屋外で喰らって立てる人間などまずいないでしょう。
三船君。まだ若いのにその成長ぶりには目を見張ります。特に君の"隅落とし"はもはや達人の域です。
富田君の"巴投げ"は妖術のごとく誰をもとらえるでしょう。

それぞれを褒め上げる嘉納先生。しかし、その脳裏には別の男のことが思い浮かんでいる。

時は遡り――回想シーン。

冷え込む朝。嘉納先生は厠で用を足す。さすがに道場主は健康だ。今日も快便でありますな。
だが、突然の大声に厠で盛大にひっくり返る嘉納先生。
その大声は山をも動かしそうな大きさである。実際に厠の看板がずれ、スズメが飛び去っておるわ。

声をかけてきたのは前田・・・前田光世である。
朝早くから何のようかなと思ったら、三日ほど暇をいただきたいと申し出てくる。
朝稽古も終わらぬうちから?と問う嘉納先生に対し、朝稽古はもう終わりましたと答える前田光世。

と言うより、向こう三日分の稽古を済ませて参りましたッ!!

その言葉が示す通り、道場には疲れ切って瀕死の様子門下生たちが死屍累々の有様で倒れていた。
どうやら朝稽古ではなく、昨晩からぶっ通しで朝が明けるまで稽古をしていた様子。無茶しやがる。

・・・丹波文吉ですか。

無茶をする前田光世。その原因が何であるかは嘉納先生も理解している。
丹波文吉と戦おうと考えているのだろうが、その真意はどこにあるのだろうか。
嘉納先生は問う。君は講道館流が好きなのか、それとも闘いそのものが好きなのか
その問いかけには即答できずにいる前田光世。そこで嘉納先生は重ねてこのように声をかける。

前田君。この治五郎の顔、でなくてよい。事を起こす時には自分の弟子・・・仲間の顔を思い出しなさい

その先生の声で思い出す。ぶっ通しの稽古を終えた時のことを。
個人的な理由で無茶苦茶な稽古に付きあってもらった仲間に礼を言う前田光世。それに対し、仲間たちは暖かい言葉をかけてくれる。
ここにいるみんなは前田さんや諸先輩方に憧れている。いくらでも協力します!と。
そのことを思い出した前田光世。笑顔を浮かべて先生のもとを辞す。
講道館の人間として丹波文吉と戦う決意を固めたって感じですかね。
踵を返した時には戦闘態勢が整ったかのうように険しい顔となっています。

このような申し出を既に受けていた嘉納先生。
故に、高弟たちにはこう伝える。ここは前田、前田光世に全てを託します、と。

前田君は強いですから

これが嘉納先生の決断でありましたか。
ふむ、ようやく1話の終了時の2人の餓狼の対決が始まりそうな気配がしてきましたな。
丹波文吉と前田光世。かなり激しい戦いになりそうだが、どのような勝負となるのか・・・楽しみだ!!

・あまねあたためる
蓮城高校2年の土井先輩連続の登場。
先週「あまねデストロイ」で作品破壊されたばかりなのに、もう新作を完成させたという。
うーむ、乗ってる時期って奴ですかのう。

当然の如く今回も裸像である。
しかし顔に関してはハッキリあまねちゃんというわけではない。
確かにものものしい眉毛をしているが、髪型や目つきは微妙に違う。
でも前回の件もあるので意識せざるを得ないあまねちゃんでありました。これしばらく飾られるのかな・・・!?

沈むあまねちゃん。それとは反対の感想を抱くのはつららちゃん。これはこれは・・・

誇りすら思わせる気丈な目つき。優雅さを醸すくるっと巻いた髪。まるでこの私じゃないの・・・
というワケで美しいっ・・・傑作ですわ!!

つららちゃんは自分に自信ありまくりですなぁ。
憂鬱な気分となったあまねちゃんとは反対に、ルンルン気分となっておる。

放課後。当然の如くまだ裸像は飾られている。憂鬱なあまねちゃん。しまってくれなんて言えないしと困った様子。

自然現象かなんかで倒れてくれないかな

おっと、悪いあまねちゃんが顔をのぞかせたぞ!!
さすがに連続でデストロイをするわけにはいかないので自然現象に頼ることにしたか。
でもそう簡単にこの大きさの像が倒れるような現象なんて起きるはずもない。どんなレベルの突風よ。
そんな微妙な期待をしている最中に嬉しそうなつららちゃん登場。
どうやら自分がモデルとなったと勘違いしている裸像を磨きに来たらしい。うーむ。ちょろい子だ。
逆に自分がモデルとされていると思ったあまねちゃん。磨かれている様を見てなんだかゾワゾワしている。ふむ。

できればココに永遠に置いておきたいとか言い出すつららちゃん。
それは勘弁だよと考えるあまねちゃん。日当たりも悪くなるし早めにしまった方がいいと提案。
じゃあちょっと日陰にずらそうかしらと像を動かそうとするつららちゃん。
それに対し。ワックスをかけて滑らせようとするあまねちゃん。滑って押し倒させようという魂胆か!!結構悪い企みだ!!

モップの向きを間違えた振りして攻撃を仕掛けたりと、今回のあまねちゃんは色々と仕掛けてくれている。
そこまでやるのであればこっそり押し倒しちゃった方が早いのではないだろうか・・・!!
さすがにつららちゃんにもわざと壊そうとしているのではないかとバレてしまう。
ので、あまねちゃん正直な感想を述べます。

あまね「見ていて正直愉快なものではないので、どっか物置にでもいけばな〜〜なんて・・・」
つらら(ついに本音を吐きましたわねこの女!!この私が美しく再現されて、いくらそれが妬ましいからって。なんて悪女!)

なんとも勘違い、すれ違いな2人である。思ったことはちゃんと口に出さないといけませんやねぇ。
実際お互いが像を「私」と呼んだことで誤解が解けそうになっておりますし。最初からそうしていれば・・・
と思いきや、このタイミングで土井先輩乱入。飛び蹴り1発で像を破壊する。な、なんて威力だ!!ではなく、どうして?

フム。やっぱり失敗作だコレは。
眉が毛虫みたいでドン臭いし、上品ぶってる目つきも気に入らん。すごい性格悪そうだ
やはり作品の内面も美しく作らねば・・・即興とはいえ最低な女を発表してしまった。そうは思わんか?

黙らっしゃーい!!

破片を投げつけられ、夜の校舎に倒れる土井先輩。なんだかシュールな光景だ!!当直の先生が見かけたらビックリしそう。

土井先輩は女体が好きではあるが、別にあまねちゃん自身にはどうこうという感覚は抱いていないのですな。
まあ、おかげで面白いキャラに仕上がっている気がしないでもないが・・・!!

・囚人リク
隕石後の治安対策としてスラムを囲って刑務所にする案を述べだす鬼道院。
混乱はこれからが本番である。生き残った者、失職した者は多数。犯罪の増加は未曽有の規模となると予想される。
だから臭いものにフタをするという要領で囲いをしようと言うのだ。うーむ、なんとも酷い話だな。

しかし、そのような人権を無視した方法など、差別ではないか。

常識的な意見を述べる警察庁長官。しかしこのように鬼道院は述べる。

差別ではありません。区別です
学歴、収入、容姿。この世は区別にまみれています。
ならば分けましょう。新しい東京に必要な人間と無用な人間を。
有力な人間は復興のために壁の外へ退出させます。力なき人間は朽ちればいい。その選別方法は後ほど。

なんともハッキリと言いにくいことを言う奴である。でも爽やかな感じはさっぱりしない。
差別という言葉はあんまり好きではないが、これはどう考えてもなぁ・・・

長官は鬼道院の言葉に揺らがされている。政治家がなんと言うか、などと口にして回避を図ろうとする。
が、鬼道院。我々警察は彼らのスキャンダルを握っている。難色を示す方がいれば・・・などと口にする。
うーむ、最終的にはそれを使って権力を握る気マンマンって感じですなぁ。

透明な壁は建設するまで時間がかかる。
なので簡易的なバリケードで東京を封鎖する政府。不安がる都民。
そこに現職の内閣総理大臣、原瀬幸男から声明が発せられる。やたらと恰幅がいいなこの総理。

本日午前8時、非常事態宣言を発令いたしました。
東京都内犯罪多発地域を中心に、包囲する形でバリケードを設置しました。
出入りが可能な通用門は各所に設置しております。
ただし通用門利用においての最低条件は前年度世帯収入の2000万以上の者のみとする。以上。

に、2000万・・・!?
世帯での収入とはいえ、これだけの稼ぎを出せているものがどれほどいると思っているのだ・・・?
いや、少ないと分かっていて言っているんだろうな・・・これが鬼道院の言う選別方法か・・・!!

ふざけんなー!!

当然の如く激昂する都民たち。
金がない者はこの掃き溜めから出ることも許さない。そんなことを言われて納得できようはずもない。
怒りをバリケード前に立つ機動隊にぶつけようとする都民。
だが、その内の1人が突然額を撃ち抜かれて死亡する。

はじめまして。我々は新設機関、特級機動隊
復興の役に立たん低所得者層のお前らなど外に出る意味がない。どうせ犯罪を犯すのがオチ。
そういう輩はハナっからまとめ閉じ込めておくに限るのだ。

復興の役に立つという意味なら労働力や手に職持つ者もいるのではないだろうか?
そういった人員はここ以外にもいるから不要ということでしょうか?うーむ・・・さすがにこれが差別でないとは言い難い。

一般市民に銃を放つ暴挙。法の番人である弁護士としての田中一郎は怒りに震える。
しかし、特級機動隊員は平然とこんなことを言いだす。

この混乱の東京で!!法律は俺たちだ。現行法は隕石衝突とともに滅んだのだ

くそう、やたらと嬉しそうな顔をしやがって!!むかつくオッサンやで。

結局、特級機動隊の暴力による脅しもあり、非常事態宣言による封鎖は粛々と執り行われる。
収入が条件を満たしている世帯はバリケードから外に出ることが出来る。
商売人の田中一家ももちろん条件を満たしている。ってあれ、田中家もバリケード封鎖内に入ってたのか?
隕石のダメージがそれほどでもないから範囲内には入ってないかと思ったら・・・
実は一家がいたのは別荘で実家は都内にあったとか。ってそれなら崩壊後の実家に戻る必要がないな。むむむ。

このままこのゲートをくぐってしまえば・・・

思い悩む田中一郎。確かにゲートをくぐってしまえば、もうスラムの人間と関わることもなくなるであろう。
それでいいのだろうか。それで・・・
悩み、一度引き返す田中一郎。
西地区の緊急避難所では炊き出しが行われている。
そこでは田中一郎の弁護を受けたお婆さんの姿もいる。もちろん外に出るだけの条件など満たせてはいない。
炊き出しを受け取ったが、それを刺青をした大男に奪われる。おや、これはいけませんな。
しかしこんな強面を注意なんてよほど勇気のある奴しかできない。そう、田中一郎のような勇気のある奴くらいしか。

おい!恥ずかしくないのか。

男の肩を掴み説教をする田中一郎。しかし、これをお婆さんが止めてくる。
暴力に屈するというのですか?どんな世であろうとも、人として恥ずべきことをする者が大手を振っていいはずがない!!

私のバカ息子なんです

おっとそれは・・・それはなんとも・・・なんと言えばいいのか・・・
しかもそのバカ息子にも子供がいるとか聞かされてはなぁ・・・何も言えなくなってしまっても仕方がない。

隕石は、人の心も破壊してしまいました。

寂しい話である。だが、それでも信念を貫きたいと考えている男はいる。そうでありたいと思っている男がいる。
例え今日壁の外へ出ようと、必ず法という武器でこの惨状を救うべく戦う!そう誓う。しかし――

なんとも先生らしい。でもご無理はなさらないでくださいね。先生は向こう側のお人なんですから

向こう側の人・・・なんだこの寂しい言葉は。
区別を受け入れてしまった人の言葉はこんなにも寂しく聞こえるものなのか。
貴方と私達とはもう違うと言われたようなものじゃないか。

俺は弁護士なんだ。法を武器に弱き人々を救済する者。
何も、弱き人々と同じ境遇に立つことが正義ではない。
むしろ壁の外の出なくては動きづらくなるだけだ。だから俺は外へ出るのだ。壁の外へ。

正論を唱え、自身を納得させようとする田中一郎。まさに正論である。だが・・・

俺には・・・やっぱり・・・できない・・・ごめん・・・

恋人の顔が浮かぶ。家族の顔が浮かぶ。しかし、スラムに取り残されることとなる人たちの顔も浮かぶ。
田中一郎は、恋人の贈り物であった腕時計を引きちぎり意を決する。
そして、武装を整えた彼は満月に誓う。苦しみの中から戦い抜くと。

愛も栄誉も捨て、苦しみと体温を合わす。革命家、田中一郎の誕生である

うーむ。なんとも激しい話でありますなぁ。
本人の考える通り、壁の外で戦うという方法もあった。しかし、田中一郎は中でスラムの人々と共に戦うことを選んだ。
そして強力な革命家となったわけだから、その判断はある程度は正しかったとも言える。
覚悟が鈍らないためにも苦楽を共にしたい。その信念は見事といえる。簡単に真似できるものではないわなぁ・・・

そのような信念を抱いた男であったが、家族を人質に取られて動けなくなっている。悲しい話だ。
そういえば弟の二郎の奥さんはやはり元恋人の文恵さんなんだろうか?
だとするならば、より一層守りたい想いは募るだろうし、人質として効果的ということになってしまう。うむむ。

次回は連載100回直前緊急カラー
この数回は田中一郎が主人公のような目立ち方をしているが、果たして本当の主人公はこの記念すべき100回で目立てるのか!?
どういった話が出て来るのか楽しみです。

・クローバー
レオに代わって頭に話をつけてきてやるというハヤト。
しかし当のレオはやはり煮え切らない様子。柊がせっかく20万で話をつけてくれると言ってるのに・・・と。

レオ君、それ本気で信じてるの?

はっきりと疑いを口にするトモキ。
まあ、周りから見れば騙されていると思えることでも、本人だけは信じちゃってるというのはよく聞く話で。

柊はオレのたった1人の友達なんだ・・・あいつがオレをだますなんて絶対ありえねェよ。

ふむ。レオが信じたいと思う気持ちはわかった。
しかし、柊にしてみればレオは別にたった1人の友達とかそういう間柄ではない。
その友情は片方向になっている可能性は十分あり得ますわな。

まあ、頭と会えば全部わかることだ。

そう述べて歩き出すハヤト。話をするだけだから1人で大丈夫というが、本当に大丈夫かなぁ・・・

トモキとケンジにレオの見張りを頼み、鬼猿の頭に会いに行くハヤト。
しかしその途中で柊の待ち伏せに遭う。
昼間の話を聞いてこういう行動に出るのではないかと思って張っていたようですな柊。

すぐに帰れ。オレに恥をかかせるのかよ!と吠える柊。
しかしレオならいざ知らず、ハヤトとしてみればそんなのは関係ない。金を払わないと辞められないなんて納得のいかない話だ。
それを確認するために頭と会う。何も後ろ暗いことのない話である。だから歩みは止まらない。

レオのヤツ・・・もっとバカだと思ったんだけどな

バカ呼ばわりされるレオ。まあ、言われても仕方がないですな。
そのレオはコンビニで変装用のサングラスとニット帽子を購入。夜中にサングラスとは厳しいものを。
まあ、少なくとも逃げずに見張ろうという気はあるみたいですね。

柊は鉄パイプを取り出してハヤトを後ろから襲おうとする。
しかし、柊を怪しんでいるハヤトはさすがにこれを回避。戦闘開始となる。
金払わねェと抜けれねェチームなんてオレは認めねェけどなって話だ。

鬼猿のアジト前で始まるハヤトVS柊。
その様子に気付いた鬼猿の連中は見物に動き出す。それは頭の佐柄や幹部たちの知る所ともなった。

さすがにタイマンでハヤトが負けるようなことはもはやそうそうあるまい。
柊を一方的に押しているハヤト。さてさて、幹部たちが出てきた時にどういう話になりますか・・・気になる所ですな。

・サクラノ嵐
転校生桜野嵐が大暴れした翌日。
助けられはしたものの報復を恐れておっかなびっくりのヒョーロク。
それに対し、豪胆な嵐。しかし後ろからの不意打ちをまともに喰らって倒れてしまう。
おかめをつけていたのに何故気づかれたのだろうか・・・!?
ずっと後ろをつけていたけど確定せず、ヒョーロクと話したことが決め手となったのかもしれない。なるほどな。

魔獣の連中にトラックで連れ去られる2人。
移動中におかめの面を外してみると、怒りに燃えた嵐と目が合う。
勢いよく飛び上がり、油断していた面々に攻撃を仕掛ける嵐。
しかし飛び蹴りが交わされてトラックから落下。ガッドッ。
そして老夫婦に車で轢かれる嵐。ま、まともに轢かれおったー!!

なんというか、この老夫婦が凄く怖い。まず歳ゆえかブレーキの判断が遅い。おかげでまともに轢いている。
そして人を轢いたのにかなり平然としている。あーあじゃないよ!!
どうやらこの街は想像以上に世紀末となっているようだ。

魔獣の幹部虎島清
前回は鬼熊で今回は虎島ですか。魔獣なだけに幹部になるには動物名が入ってないといけないんですね。わかります。

嵐が途中下車してしまったので1人いたぶられるヒョーロク。
ヒョーロクは昨日の嵐の活躍を見て、あの男ならこの危機的状況も意に介さず何かやってくれるのではと思っていた。
そういう想いもあり、自分のチームであるパワーズのリーダー花田広吉さんに嵐のことを話す。
しかし花田さん、あんまりその男とは関わるなと忠告をしてくる。
どうやらもうパワーズを解散しようかと考えているようだ。弱気になってますなぁ。

9代続いた老舗チーム。戦力は他より劣っても気の合う奴らで集まったヒョーロクにとってはかけがえのないファミリー。
それがなくなってしまう。逃げっ放しで終わってしまう。無念に感じるヒョーロクでありました。

しかしそこに突然救急車がサイレンを鳴らしながら登場。
何事かと思ったら嵐が救急車を奪って走ってきた様子。なんてことしやがる!!せめてサイレン切ろうぜ。
というか、気絶した時にいびきをかいて寝てるのは危険なサインと聞いたことがあるのだが・・・
まあ、前から危険な男だし今更であるかね。いや、危険ってのはそういう意味じゃないけども。

救急車でそのまま魔獣の連中を轢き殺そうとする嵐。
しかし猫が通りがかったので方向転換。木に激突するのであった。
ふーむ、人間を轢くのは平気だけど猫は躊躇うわけか。倒したいのは人間だけだって話ですな。
人間相手ならツルハシでもなんでも使えるのに・・・!!色々と認識がおかしい。

そんなおかしな男が臨戦態勢となった。さて、どのような血の雨が降ることとなるのか・・・
熊殺しの次は虎殺しとなるわけだが、魔獣のボスはどんな男なのだろうか。
鬼米良(キマイラ)さんとかそんな名前のが出てくるのだろうか。気になる所だ。

・シュガーレス
連載150回突破記念センターカラー!!

ついに岳とシャケが屋上でタイマンをする時が来た。
成長した岳の強さを見せることができるのか!?
開幕からいきなり全力の拳を叩きつけ合う2人。らしいなぁ。
岳の拳がなかなかの威力でヒット。ハッ!吹き飛びやがれ・・・

吹き飛んでいるのは岳の方でした。しかも勢いがよすぎて屋上の柵を越えてしまっている。
哀れ真っ逆さまに落ちて額から地面に激突する岳。

というところで夢から覚めました。やっぱりそんなオチか。
でもあり得ない話じゃないですよね。
シャケのパンチなら空高く飛ばすことも可能だろうし、あんな柵簡単にホームランできるっしょ。
まあ、さすがに手加減すれば飛ばす方向も変えれるのだろうが・・・その辺りちゃんとやっているのかは謎だ。

岳の家ということで、久しぶりに爺ちゃんが登場。
窓際の廊下で一人碁を並べている。優雅ですな。
庭があったりするし、結構いい家なのかもしれませんな、ココ。両親とかの姿は見えないけどいるのかいないのか。

1人で碁なんて打って楽しいのかよという岳の問いに爺ちゃんはこう返す。

自分の攻めだけではなくそこから生まれる相手の受けや攻めを考える
何も考えずに拳を振り回すケンカしかできんバカのお前には理解できんだろう。

まあ、こういう頭を使った遊戯なんて岳にとっては理解できようはずもありませんわな。
碁盤ひっくり返してさっさと外へ出ていく岳でありました。

まったく・・・まあ、寝ても覚めても見られる夢があるのは幸せなことか。

それはそうかもしれませんね。夢見る若者か。美しい響きだ。実態はともかく、言葉の響きは美しい。

土曜日なので学校はお休み。それ故にシャケと戦う機会は月曜日までお預けとなる。
家まで押しかけるとかそういうことは考えないんですな。やはりやるなら屋上の風車の前でってことか。
家を調べるとかそういう頭が働かないだけだなとかそういうことは言っちゃダメ!!

夢の中では負けてしまったが、実際はああはさせないと考える岳。
そんなことを考えると、爺ちゃんの言っていた相手の攻めや受けを考えるという言葉が脳裏に浮かぶ。
ふむ、岳も少しは相手との戦いをシミュレートするようになりますかな。
というわけで、コンビニの前にあるシャケ弁当(298円)と書かれたノボリを相手にシャドーを始める岳。何やってんだ!?

道行く人に見るな見るなと避けられる岳。どう見ても危ない人ですものね。シャケに餓えすぎだろ。
そんな岳にも声をかけてくれる人はいる。おや、誰かと思えば郡司くんではないか。
ノボリ殴るくらいヒマなら俺とのケンカ相手してくださいよとか言っている。ようするに自分が構ってほしいんですな。ふむ。

岳「テメーたしか・・・ナオマグンジ」
郡司「郡司直真ッス」

逆にしただけだから間違ってないっちゃ間違ってないな。
キリオみたいに英語風に言っただけかもしれないですし。まあ、この岳の顔を見たらそうじゃないのは丸わかりだけど。
グンマナオジぐらいにトリグラムしてくれてもよかったのですよ。

別にヒマじゃない。シャケと闘ること考えてんだよと岳。そうは見えないスけどね。
てな話をしていたら郡司くんにお客さん。
蔵下と名乗るこの妙な髪型の男は浦居高校の人間。
どうやら郡司くんが自分の高校に入るものだと思って目をかけていたが、九島に見学に行ったと知って面白くない様子。ふむ。
ちなみに浦居高校とはあの大熊ルイさんがいる高校である。何!?あの大熊ルイさんが居る所なのかッ!?あの・・・

まあそれはどうでもよく。
岳は置いておいて、郡司くんと蔵下のケンカが始まる。
いつまでも世話焼かれるペットじゃいられないって話ですよ。自分の目指すものくらい自分で決める!!

そう述べてケンカを始めるが、やはり中学生と高校生では力の差がある様子。押される郡司くん。
倒れ伏すが、岳は特に助けたりはしない。九島のケンカってのはそういうもんではないですからなぁ。郡司くんもそれは理解している。

はじめから手助けなんて期待してないスよ。あの人を倒したくて俺は九島に行くんだから・・・
アンタには倒したいくらい憧れないってことですよ

分かりやすい理由でありますな。ハッキリ決別の言葉を叩き付けられてイラつく蔵下。岳に向かっても絡んだりしてくる。

椎葉岳。テメーも薄情だよなあ。犬のテメーは飼い主には向かねえようだな

蔵下は何年生なのか知らないが、ずいぶんと岳のことを知っているみたいですね。
さすがにランブル1トーナメントを制した男の知名度は抜群ということか。悪名の方が広まっていそうな感じだけど。犬とか。
しかし、そんな蔵下の言葉に岳は無反応。何やらブツブツ言っている。ってどこ見てんだ。

何だ?立ったまま気絶してんのかよ

岳の気絶癖もそこまで行ったか・・・いや、そうじゃない。
シャケとの戦いをイメージしているのだ。慣れない頭を急に使ったりするから固まっちゃうんですよ。

シャケがこう来たら、こう。で、こう・・・

本気で蔵下を無視してイメージトレーニングを始める岳。こりゃあムカつきますわな。
なのでナメんじゃねーぞ!!と殴り掛かる蔵下。
しかしそんなことをするから邪魔すんなと殴り返される。哀れ、一撃で吹き飛ばされる蔵下でありました。うーむ。

俺はなあ、朝からムシャクシャしてんだよ!!

いや、そんなこと言われましても。分かりやすいと言えば分かりやすいけれどもさ。

結局頭の中でどんだけやっても勝てはしないという岳。都合のいい考え方とかは出来ない体質なんですかね。
というか、それほどシャケのイメージは強烈ということか。
試しに自分も脳内でシャケに挑んでみたが・・・いかん、勝てるイメージがまるで浮かばない!!納得だ!!

考えてるだけじゃダメってことか。やっぱ体も動かさねーと先に進めねーな。

何やら悟ったみたいなことを言いだす岳。
なるほど。浦居高校の連中をシャケに見立ててトレーニングしようって腹ですね。

シャケならまずは・・・俺のパンチをよけねえ!!
そんで、右の拳で反撃してくる・・・

そのイメージは正解である。
が、そもそもシャケのようなタフな奴がそうそういるはずもなく、パンチの一発で倒れてしまっていたりする。倒れてんじゃねー!!

最初っからやりなおしだ。

そう宣言して拳を振り回す岳。しかし相手は避ける。むう、イメージ通りにならないじゃないか。テメーらちゃんとやれ!!
凄く勝手なことを言ってますな、岳。
「さっきから何言ってんだコイツは」「バカに付き合うな。囲んじまえ!」
いや全くその通り。相手してられませんよね。
想定通りに相手の拳がやってくる。と思いきや3発来ました。ドカカッ。うむ、イメージ通りにはなかなかいかないものだ。
というわけで、考えるのメンドクセー!!と吠えて暴れ出す岳でありましたとさ。

・・・元気だな

肝心のシャケはその様子を眺めて通り過ぎる。
月曜日を待つこともなく邂逅できるチャンスだったのに・・・上手くいかないものですよね!!全く。

岳の休日風景は本当岳らしい過ごし方で安心したやら残念な気持ちになったやら。
まあ、正直ケンカしている以外の過ごし方とか思いつかないんですよね、岳の場合。
漫画とか読んでいたりするようだが、内容をどこまで理解して読んでいるか怪しい。4コマとかオチまで理解しているのか怪しい。
いやさすがにそこまでは・・・と言いたいところだが、あの受験の様子を見ているとなぁ・・・危うい奴だ。

・ドカベン ドリームトーナメント編
10回裏。ドルフィンズはKジローが登板。
捕手がいないために投手のKジローを捕手に起用したのならば、その球を受ける捕手は誰がなるのか。
注目の捕手の名は虎谷虎之介。背番号69。
いきなりベンチ裏で悲鳴をあげている男である。何だ!?

どうやら厳しいイボ痔の持ち主らしい虎谷。座りっぱなしの捕手でそれは大丈夫なのか?
ふむ、肛門の中におさめれば痛みはなくなるのか。そうか・・・

それはさておき。
スターズの攻撃は五番の義経から。ここから下位打線になるしあまり期待は出来ませんな。
注目はKジローの投球である。
いきなり交代後の初球から150キロをたたき出すKジロー。さすがだ。
そしてその身体能力が生かされるのは投球だけではない。
2球目は義経が打ち、ピッチャー前の大きなワンバウンドとなる。
普通の投手なら頭を越える打球。しかし、Kジローはジャンプでこれを抑えてしまう。うーむ、さすが。
捕手のときには発揮できなかった守備範囲の広さがいかんなく発揮されている。これは手ごわい相手だなぁ。

続いての六番山岡に対しては一転して変化球攻め。
スライダー、チェンジアップ、最後はフォーク。
変化球も一級品であることを見せつけてくれる。これは連打での得点は難しいぞとスターズベンチ。
ううむ、これならむしろ初回から投げていても何も問題はなかったのではなかろうか・・・?
これはあれか。捕手の虎谷の方が痔で長持ちしないから仕方がないとかそういう理由なのか!?なんともはや。

続いては七番の隼。ランナーなしでは代打もないかと思いきや土井垣監督が出てきた。
ツーアウトから期待できる一発ドリームがスターズにいるのだろうか?
その疑問の答えはすぐに出る。
隼に代わって登場したのは・・・土井垣将!背番号30!か・・・監督だー!!

岩田鉄五郎と同様、土井垣もまた選手と監督を兼任している男である。この一番で出てくるのも悪くはない。
ドリームの締めを監督のサヨナラホームランで決めたら盛り上がること間違いなしですな。

Kジローといえど土井垣監督は強敵。そう考えてマウンドへ向かう虎谷。何か策でもあるのだろうか?
まさか敬遠?しかしそうなると八番の足利。これは内野安打で繋ぐ足がある。
ツーアウト一・二塁で吸盤の長島となればさすがに大ピンチである。

山田「長島さんも敬遠したら?」
殿馬「岩鬼づら。どまん中みっつづらか!?

コントロールのいいKジローならばその手もありかもしれませんな。
これはどのタイミングで決着がつくかわからなくなってきました。はてさて、誰が勝負の一点をもぎ取るのか!!

今回のキャラクターファイルはもちろん登場した虎谷虎之介
「野球狂の詩」で東京メッツを支えたベテラン捕手である。
打撃も優れており、国立玉一郎がメッツ打線の顔になるまでは四番バッターとして活躍していたそうな。
10年以上苦しめられたイボ痔に愛着を抱くようになったという虎谷。
ふうむ、ならば手術で切ってしまうというわけにもいかないのですな・・・厄介な人ですこと!!

・バキどもえ
さすがに本編でも赤面したりしてツンデレ海王の名を受ける列先生である。女性役がよく似合う。
しかしこんなのがハートマークつきで話しながらやってこられたらそりゃ追い返したくもなるよね。

派手でパワフルなオチの流れが実にいい感じである。
結局幸せに暮らせたみたいでよかったよかった!!

・バイオハザード 〜マルハワデザイア〜
ヘリを抑える所まであと僅かというところでやってきたのは凶敵ナナン
その振りまくガスは人間をゾンビに変える力がある。厄介な相手だ。

リッキーはナナンの境遇を聞かされている。
しかし同情よりも先に、叔父さんがゾンビにさせられたという怒りの方が強い様子。
わざわざ病室までやってきてゾンビ化してくれおりましたものねぇ。

くそったれがあああッ!!

怒りのままに引き金を引くリッキー。
しかしその銃撃は外れ、後ろのパイプに命中。そして跳弾がリッキーのすぐ側を掠める。おぉう怖い。

この狭い部屋ではナナンに当たらなかった弾がどのように跳ね回るかわかったものではない。
それどころか、タンクにでも跳ねたりしたら爆発することだってあり得る。銃が使いづらい空間だ。
というわけで、場所を変えることになりました。
クリスとしては当てる自信がないってわけでもないのだろうが、万一ってことはありますものね。

場所を移動しながらピアーズとメラにナナンと交戦状態に入ったことを報告するクリス。
ピアーズは出来る限り急いで合流すると告げる。

――結構厳しいですが

そう言いたくなるのもわかるほどにゾンビの数が多い。
1体1体は大したことはないとはいえ、さすがに同時にこられると厄介だ。
充分な数の弾薬やそれこそロケットランチャーのような重火器があれば問題ないのだろうが・・・
集団戦には向かないライフルやナイフを駆使して突破を図る2人。
ピアーズはこの難しい状態でよくメラをサポートしているよと感心する。これはメラの表情も柔らかくなろうってものだ!!

それはさておき、2人が合流するまでは時間がかかりそう。
一方のクリスとリッキーは地下制御室の深部までやってきている。
天井は高く、跳弾は方向さえ考えれば多少はマシになりそうな場所だ。
外はゾンビだらけだし、まだここで戦った方がいい感じですな。

しかし、その高い天井のパイプにぶら下がるようにして現れるナナン。迎撃しがたい上からの攻撃とは小癪な。
触腕を振るうナナン。しかしクリスは冷静に銃でそれを防ぐ。
さらにナイフを振るい、触腕を切り払う。お、ナイフ戦闘で十分いけそうじゃないですか。
だが、クリスは確実性を取るためにある兵器を用いる。

リッキー!!目と耳を塞げ!!

そう述べて投げ放つのは・・・スタングレネード!!
光と音で相手を行動不能にする武器である。
化物となったナナンにどこまで効果があるのか・・・でもそういえば水面を見ていたりしてたなナナン。
いや見えてなかったのかもしれないか。見えているとなると自分の姿を直視しないといけなくて大変だし。

ともかく、ナナンの懐に飛び込むことに成功したクリス。
この距離なら外さないと宣言するが、果たして仕留め切ることはできるのだろうか?
当たりはするだろうが、どこまでしぶといかが問題になりそうですな。
あと至近距離でガスをばら撒かれたりすると厄介な感じだが、はてさてどうなるか。
ついでにリッキーが活躍する機会がこの先あるのかどうかも心配しておくとしましょう。
まあ、ビンディが復活すればそっちで活躍の機会はあるかもね。ないかもね。

・ハーベストマーチ
再び『騎士』と化したクゥ。カイリは騎士を知っているようだが何か因縁があるのだろうか?
さっそく冒頭で回想として語ってくれます。

『騎士』――人間と似た姿をした人間の天敵・・・どこから来たのかわからぬが騎士の本能は確かに人間を滅ぼすこと。
我が一族が『王国』によって侵略された後、各地を放浪していた俺たちはある日・・・王国軍の行軍を見かけた。

まだ一族が滅ぼされて間もなく、兄妹が幼かった頃の話ですな。
潜んで様子を見ている姿がなんだか可愛い。

またどこかを侵略し、蹂躙しに行くのか・・・
忌ま忌ましいその旗が過ぎ行くのを待っていた――・・・
その時、奴が来た。
陽炎のように揺らぎ歩む、真っ黒な人影・・・

おぉ・・・本当に真っ黒だ・・・そして目がデカイ!!何だコレー!!
よくはわからないがじっと見ていると段々と不安になってくる感じになって厄い。
陽炎のように黒いものが揺らいでいる。よく見ると首の後ろにたなびいて見える感じなのはスカーフがあるからか?
そう考えるとちょっとヒーローっぽい気がしてきた。それなら安心だね!!いやいや。

黒い人影は行軍している王国軍の正面に現れた。
そしてそのまま歩いて接触する。全身鎧の兵士たちにトンと触れた。ただそれだけで血を吹き出し崩れ落ちる王国兵士。えッ。
次々と崩れ落ちる兵士。そしてその鎧の隙間から噴き出た血を吸い込み飲み干す人影。グビグビ。

喰っているのかこの化物・・・!!貴様・・・『騎士』かー!?

馬上の王国騎士らしき男が剣を振りかぶる。そう言う貴方こそいかにも騎士っぽい姿してるじゃないですか。
その辺りが紛らわしいですよねコレ。騎士が『騎士』に切りかかって『騎士』にやられる騎士とかさ。何やっちゅうねん!!

そうしてそいつはすれ違いざまにその場に居た全ての兵を殺し喰らい・・・またどこかへと歩き去って行った。

兵は全滅だけど乗っていた馬は無事な様子。ふうむ、この辺りは人間を狙う『騎士』らしい行動ってことであろうか。
それにしてもやはり王国は『騎士』の存在を認識しているみたいですね。
禁じの森以外にも天使の胎があるのかわからないが、10年前から複数の『騎士』が存在する可能性は高くなってきました。

『騎士』と呼ばれる化物・・・俺にはわかる・・・こいつは騎士だ。
あの日見た奴と同じ目・・・人間を滅すことを本能に持つ目だ!!

幼い頃に見た騎士の姿は強烈だった様子。クゥの目を見てすぐにそれと思い当たったわけですから。
しかし、さすがに変身前のクゥと変身後のクゥとでは様子が違いすぎる。
目の前の騎士があの気弱そうな少年だったとはすぐには気づかなかったようですな。
入り込まれるどころか自分たちでヤバイ存在を招き入れてしまうという不幸。自業自得とも言えるか。

くそ・・・俺の一族は『王国』に滅ぼされた・・・今度は騎士が蘇ろうとしている俺たちを滅ぼしに来たというのか・・・!!

運命を呪いながら、とにかくマイラさんを逃がすカイリ。
泣きながら駆け出すマイラさん。うわあああん。
そうして1人残ったカイリはクゥと戦いを始める。
触手を包帯を巻いた右腕で払い、さらにそこから毒矢を発射。目を狙うがこれは交わされる。
しかし、隙は出来た。ここでカイリのとっておき。包帯に隠された右腕の真の姿が明らかになる!!

バクンと現れたのは・・・蛇の頭!!のようなものを模した武器でありました。
マジックハンドのようなものといえばいいのか、噛みつくような行動ができるギミックが仕込まれている。ほう。
さすがに蛇の一族らしい武器といえなくはないが・・・常に包帯で隠している必要はありましたのかな?
ともかく、この蛇頭で噛みつこうとするが、器用に触手を使ってそれを防ぐクゥ。

騎士を見たあの日から・・・打倒『王国』のためには騎士のような『力』が必要だと思っていた・・・
我が力、試させてもらうぞ!!

蛇の牙からは毒がしたたり落ちている。その毒の牙がクゥの触手に食い込む。
するとどうだろう、即効で噛まれた部分が溶け出したではないか!!そういえば溶解毒でしたなコレ。
このまま毒を流し続ければ触手を伝って本体を溶かし殺すことも可能かもしれない!!

俺の毒は騎士すら殺せるのか!!

そのように叫んでみるが、希望はあっさりと潰える。
毒に侵されていない残りの触手を用いて蛇頭が切り落とされる。そして毒に侵された自らの触手もためらいなく切り捨てる。

こともなげに切り捨てやがった・・・!!これが・・・騎士か・・・!!

呆然とするカイリ。
とはいえ、不完全な騎士であるクゥが相手だからここまで善戦できたとも言える。
あの黒い人影が相手だったらもう死んでるんじゃなかろうか。いやでもロバートやハインツ相手なら勝てたかもしれないな。

マイラさんの館は火に包まれている。これは消化できるのか・・・?
一応村人はそれぞれにバケツを持ってきているが、館が大きいのがアダになっていますな。
それはさておき、扉には鍵がかかっており中に入れない。どうする?
そんな風に村人が戸惑っている所にノイエさん登場。どいてください!!と声をかけて走ってきた勢いのまま扉に体当たり。

バガン!!

派手な音を立てて扉は閂ごと吹き飛ぶ。な・・・なんて威力だ!!
思いっきり助走をつけていたとはいえ・・・たった一撃でだと・・・!?
これには目撃した村人も呆然。カイリが見ていたらもしや姉も『騎士』か!?と戦慄していたかもしれない。

屋敷の中へと入り込むノイエさん。そのタイミングで奥から子供たちが逃げてきました。
これは間が良かったですな。下手したら子供たちが閂を外そうとしたタイミングでノイエタックルが決まっていた可能性もあったわけで。
そんなことになったらこの物語で一番の惨劇といえる光景が展開されていたかもしれないわけで。おお、恐ろしい。

子供たちは自分で逃げてきたが、その中にクゥの姿はない。
もしかして火の元の方にいるのではと気づき、涙目になるノイエさん。

クゥ・・・お姉ちゃんをひとりにしないで!!返事をしてクゥバンテ!!

叫ぶノイエさん。その前にヨロヨロと現れたのはマイラさん。

クゥを止めて!!

いきなりノイエさんにしがみ付きながら、そんなことを叫ぶマイラさん。これにはノイエさんもビックリだ。
そして、カイリと臨戦中のクゥの耳にはノイエさんの叫びが木霊している。ほう、これは・・・?

表情こそ変わっていないがノイエさんの声が蛇魅で隠れたクゥの心を揺さぶるという展開でしょうか。
まあ、実のところ兄を救いたいのならクゥの蛇魅を解くのが早道だと思うのですがね、マイラさん。
はたしてそれに気づくことができるかどうか。

しかしどうでもいいが、最後のコマのマイラさんの胸がなんとも異様な盛り上がり方を見せている。
こういうアングルだと一層栄えて見えたりするものなのですなぁ・・・ふむ。興味深い。

・魔法少女ミルキー☆モウ
週チャンのおバカ姫帰還!!
八谷美幸先生の集中連載が開始であります。色々と相変わらずで安心するやら何なのやら。

大自然中学校の牛舎にて牛を見つめる美少年、池光(いけ てる)くん。
その光くんを見つめるのは主人公の牧野みるくちゃん十四歳。
どうやらみるくちゃん、光くんのことが気にかかっている様子。青春ですな。しかし素直になれない様子。青春ですな。

光くんは毎日放課後になると牛を見に来ている。そんなに牛が好きなのかね?

あのでっかいおっぱい見てると癒されるよね。
そうそう。人間の女の子もさーでっかい方がイケてるよね。おっぱいは。

池光くんがイケてるとか・・・ハッハッハ。おまえうまいこと言うなあ。
というのはさておき、この発言はみるくちゃんにはショッキング。なんせ彼女はぺったんでありますからして。つるぺったん。
私は全然光くんのタイプじゃないってこと!?と衝撃を受ける。

何かもう・・・おっぱい大きいとそれだけで好きになっちゃうよね!

キラキラさせながら言うセリフじゃねぇな。
でも美少年が言うのならばアリとされてしまうのが世の常である。みるくちゃんもしっかりキュウウンと来てるみたいだし!!

巨乳になりたい。でも・・・どうやって――牛乳・・・!
いっぱい飲むと胸が育つって聞いたことがある・・・!!

そんな迷信にすがって牛乳をはちきれんばかりに飲むみるくちゃん。その飲乳反応を察知して飛ぶ喋る牛。な、なんぞ?
巨乳になるために牛乳を飲んでいるのを聞きつけた喋る牛は窓から侵入し、取り引きしようべこと言い出す。牛なだけにべこか。

私はカウリーナ・カウベル。ホルスタ星から来たべこ

ははぁ。宇宙人でありますか。宇宙・・・人?牛じゃないのか?いや、こんな牛は普通いないけど。
ともかく、カウリーナことカウは述べる。今地球の牛たちはニャンニャ星人っていう食いしん坊に狙われていると。

ニャンニャの奴らは考えなしに食い散らかすからすぐに牛は絶滅させられちゃうべこ!!

なるほど。それはなんだか大変な話ですな。それを食い止めるためにホルスタ星からやってきたわけですな。

巨乳にしてやるからそいつらを倒してくれべこ

な、何という頭の悪い誘いの言葉か!!
適当な顔でそんな頭の悪い言葉を放たれても困ってしまいます。みるくちゃんの大人に言ってくれはごもっとも。
しかしカウは言う。地球人がカウの乳を飲むと超強くなれる。しかも巨乳になれるべこ!と。

乳力注入(パイりょくちゅうにゅう)!!

問答無用とばかりに飛びつき、父を流し込むカウ。
うーん。この絵面は・・・ギリギリだな!!アウトの方に。
まあ、絵面はさておき、カウの言うことは本当であった。乳の力で変身が行われ姿が変わり、胸も大きくなるみるくちゃん。

魔法少女ミルキー☆モウ。誕生べこ

本当に巨乳になっている!!大いに驚くみるくちゃん。カウの話も半分に胸の感触を確かめている。何やってんだか。
カウはカウで出した乳をふきふきしているのが・・・いや、まあ拭くのは悪くないのだが・・・やはりギリギリ・・・アウトだ。

ともかく、本当に巨乳になれるのがわかったのでやる気になった様子のみるくちゃん。
さっそく敵を倒すために出撃する。
やってきたのは大自然中学校。どうやらここの牛が狙われているらしい。
ミルキー☆モウがやってきたタイミングで響き渡る男の悲鳴。これは、光くんの悲鳴か!!
急いで牛舎に足を運ぶと、牛が謎の宇宙人に襲われていた。う、牛が痩せてゆく!?

ニャーホホホホ。地球の牛もなかなか美味ニャン

これがニャンニャ星人か。尻尾が猫又のように2つに割れ、その先は搾乳機となっており、牛の乳を吸いつくしているという・・・
うーむ。喰いつくすってそういう意味合いのことなのか。
まあ、ガリガリにさせられているのは確かに見逃せませんけどもさ。

割と強そうに見えるニャンニャ星人。それに勇敢に立ち向かおうとする光くん。
そんなに巨にゅ・・・いや牛が大事なのねとキュンとするみるくちゃん。いや、巨乳が大事なんだと思います。間違いなく。

勇気づけられたみるくちゃんは私・・・ミルキー☆モウがやるわと名乗り出る。
どう戦えばいいかとカウに問うと、カウは簡単に答えてくれる。
「ミルク・ア・カウ」とそう叫べば自然と体が動き必殺技がでるべこ。と。
叫ぶだけで!?なんてお手軽なんだ!!

ミルク・ア・カウ!!

カウの言う通り、叫んだだけで体が勝手に動き出す。
蝶のように舞い上がり、ニャンニャ星人の背後を取るミルキー☆モウ。
そしてそのまま蜂のように刺す!!と思いきや・・・両手の指で巧みに乳絞りを始めました。きゅきゅきゅきゅきゅきゅ〜っ!!

えっ・・・何?この技

実にバカバカしい技だ。が、それでしっかり撃退できたりするのだからなんともはや。なるほど、弱い星人だな。
バカバカしいが、倒せたし巨乳になれたしでよかったよかった。
てな風に考えてたらあることに気付くみるくちゃん。おや、胸の様子が・・・

急いで家に帰還。変身が解けたみるくちゃんの胸は元の通りのぺったぺたである。
カウが言うには必殺技を使うと乳力(パイりょく)が消耗するらしい。

普段から巨乳じゃなきゃ意味ないだろー!?

こんなの詐欺だと泣き出してしまうみるくちゃん。あらあら。
でも実は。ほほう。
急に巨乳になるよりは徐々に大きくなっていく方が周りに変に思われずに済むかもしれない。これは考えようによってはいい設定だ。
だが目的のFカップまで成長するにはあと百五十体は倒さないといけない。
さらに負けたら1mm減ることになるという。マジか!!

てな感じで実にバカバカしい設定で始まりましたミルキー☆モウ。さすがでございます。
しかしまあ、数は多くいるものの確実に成長できるという夢は持てますよね。
でも、普通の姿のみるくちゃんも十分魅力的であるんですがねぇ。普段から〜のシーンとかかなり可愛い。
だが本命がこの上ない巨乳好きであるのだから仕方があるまいか。
貧乳好きに乗り換える時は負け続ければいいわけだし、とりあえず大きくしておくのは悪くないですよね!!
とりあえずガリガリになっていた牛のうし子も元気になったみたいだし一安心だ!!

・実は私は
頭にネジつけた新キャラがいきなり喋り出す。先生へのあえての苦言に教室もザワつくぜ。

先生。貴女は作戦開始時刻に1分34秒もの遅れをもって参上した。これは作戦失敗を招きかねない重大なミスであると私は考える。

いきなり何を言い出すのだろうかこの委員長は。
授業をきちんとこなすことも作戦の一環という風に捕えればよいのだろうか。
でもその説教のお蔭で余計に授業開始が遅れたりしている。それに気づいてどんな処罰も受けようとか言っちゃったりする委員長。
朝陽によるとこれは相変わらずな行動であるらしい。ふうむ・・・このクラスの委員長らしいというべきか、ですなぁ。

私の名前は藍澤渚。周囲の人間は私を「アイアンレディ」と呼ぶが、それは誤解である。
私を構成する物質に鉄はそれ程多く使われてはいない。

いや、ボディ部分のことを指しているわけではないと思いますよ藍澤さん。
というのはさておき、エネルギー残量が心もとなくなってきたので保健室で補給を受けようとする。
補給とはどうやら電気。300秒ほどの充電で事足りるとのこと。
というわけで、後頭部からコンセント付のコードを伸ばして補給を開始する。おっとこれは・・・やはりこの子は・・・

私には秘密がある。そう、実は私は、藍澤渚は宇宙人なのである

頭のネジの頭がカパッと開いて小さい娘が出てきました。って、えええぇええ!?
う、うむ。確かに中の子は宇宙人ぽいのが頭の先からぴょろんとでておるけど・・・ええええ!?

頭のネジ。そしてアイアンレディ。これらは1話の時点で出ていた情報である。
そこからフランケンシュタインやらロボットやらとの想像はしていたが・・・中に人がいる宇宙人とは想定外もいいところだ!!
だがまあ、これも有りかな。珍しいという意味で有りだ。
しかし可愛いコクピットだな、コレ。

アイアンレディの話と言えば1話でありました朝陽の件。
それは昨年の夏のこと。まだ告白とかしてないのにきっぱりとその気はないと断ち切ったことがあった。

・・・黒峰朝陽。私に想いを寄せてくれた男の名である。
好意を抱いてくれたことは嬉しく思う。しかし私は地球に潜入調査・・・任務中の身。
地球人との必要以上の接触は避けねばならない。ならばこそせめて言葉を贈ろう。

・・・黒峰朝陽よ、成功の可能性が全く望めない作戦行動を続けるのは合理的でない。故に私は速やかに決断を下した。
なに、無謀な作戦の失敗は良い作戦につながる道だ。君も速やかに新たな道を模索したまえ

なるほど。見事なアドバイスでありますな。
ただフッた当人がやるのはただの追い打ちでしかないですよ!!委員長その辺で!!その辺で許してやって!?

藍澤「む、そうだ。君は少々感情が表に出過ぎる嫌いがある。情報漏洩を招けばいつどんな惨劇がおこるかわからん」
朝陽「・・・ははっ。ですよねー」
嶋公「委員長!!今あんたが惨劇おこしてんだよっ!!」

てな感じで見事に惨劇を味わうこととなった朝陽。
まあ、当人にしてみればよくあることなので1年もすれば忘れかけることもできるぐらいのものだったようだが。
しかし、藍澤さんとしては気を利かせてのお節介のつもりだったのですな。余り効果があったとは思えませんが。

そして・・・幾ばくかの時が流れて。彼・・・黒峰朝陽は新たな道を発見したようだった

ぼーっとクールな葉子さんを見つめる朝陽。やっぱり感情が丸わかりですなこのアナザルは。
しかし、なんだか久しぶりにクールな葉子さんを見た気がする。こっちはこっちでよいなぁ。

昨年の助言通り、朝陽は新たな道を見つけた。それはいい。私も嬉しく思うと藍澤さん。

うむ。それはいい。それはいいのだが、なにか非常に釈然としない

授業中もぼーっと葉子さんの後ろ姿に見とれている朝陽。それを見てなんだかムカムカしている藍澤さん。ほう、これは・・・

自分が何故こんなにもイラッと来ているのか。理由が分からず戸惑う藍澤さん。
なんだそのゆるみきった面構えは。ここが戦場なら貴様は・・・はっ!!もしや・・・あのことなのか!?
彼は私の助言など聞いてはいなかった!!それが残念でならない・・・そういうことなのか!?

そう解釈しちゃいましたか。まあ、確かに聞いちゃいない感じではありましたが。
正確には傷つきすぎて心に留めておく余裕もなかったのではないかと。
まあ、このバレバレな性格は幼少の頃からずっとらしいから簡単には治るまい。三つ子の魂百までって奴だ。

そうに・・・そうだ、私は思い違いをしていた。
学生にとっての本分は学業・・・いわば学校とは戦場のはず!!それをあんなゆるみきった顔で・・・!!
誰か油断するなと教えてくれる者はいなかったのか!?私が訓練生だった頃ならば・・・

というわけで、本星に居た頃の回想。
戦場らしい風景のところで光線銃を手に訓練をしている藍澤さん。
でも周りは猫がいっぱいニャーニャーしていたりする。危険な場所なのか全然そうでないのかどっちだ!?たぶん後者だな。
ちなみに藍澤さんには兄がいる。妹に光線銃を放って試したりする兄である。
戦場では一瞬の油断が命取りになる。って地球の漫画に描いてあったから言ってみたりするような兄である。ざ、残念な人だ・・・!!

兄「だが躊躇なく引き金を引けたのは、おまえなら避けると信じていたからさ」
妹「あ・・・兄上!!」
兄「あ、別におまえが毎日真位置にくどくどうるさいからじゃないぞ?」

うむ、やはり残念な人のようだ。まあそれはいい。
ともかく藍澤さん。誰も油断するなと教える者がいないならば私が教えるまでだ!!とか考えてしまう。

周囲の目は・・・問題無し。先生の目も黒板に向いている・・・よし!!
私の正体をさらすことなく遂行するには今しかあるまい!!

ネジを開いて本体が光線銃を持って外に出て来る。大胆な行為だな。一番後ろの席で横の連中が皆寝ているとはいえさ。

黒峰朝陽よ、多少痛むだろうが死にはすまい。これを教訓として君が学業に励むことを期待する!!
願わくば君がこの一撃を油断なく避けることを・・・

期待したりもしましたが、全く避けることなく頭に命中する。
が、ぺちっと水鉄砲でも当たったかのような威力しかなかったりする。これは・・・避けるまでもない!!
藍澤さんの体なら致命傷になるかもしれないが、地球人サイズではほとんど痛痒も感じない様子です。おやおや。

そうこうしているうちに横の席の岡が起き出してくるものだから、藍澤さん本体は慌てて引っ込むしかない。
岡はどうやら気づいていないようだが・・・いや、本当に気づいていないのか?
この男は色々と気づいていてもあえて何も言わずに置いている可能性があるから困る。

くそっ。どうにも今の私は冷静さに欠けるようだ。
私の正体などだというのに。それを危険にさらすとは何たる失態っ!!
おのれっ。それもこれも全て、全てあの男のっ!黒峰朝陽!!おまえのせいだ!!

藍澤さんの怒りのオーラが伝わったのか、取り乱しだす朝陽。まあ、授業に集中してなさいってことですよ。うん。
それはそれとして、改めて朝陽の態度に納得いかないものを感じている藍澤さん。

確かに新たな一歩を踏み出すように助言したのは私だが、こうもさっぱり切り替えられるとは・・・
いや・・・あれは昨年の夏。それだけ時間が流れたということなのか?
・・・わかっている黒峰朝陽。君に非はない。だが、小言くらい言いたくはなるぞ?
君は本当に私のことを好いてくれていたのだろうかとな・・・
・・・ん?「本当」に・・・?

ここであることに思い至る藍澤さん。おや、これは!?と思ったら別の可能性に思い当たった様子。

そういえば、私は彼が想いを告げる前に断ち切った。早ければ早い程傷は浅くて済むと考えたからだ。
だがもし私に好意を抱いていたということ自体、私の勘違いだったら!?
いっ・・・いや、彼の視線をよく感じていたのは紛れもなく事実だっ。
では仮に好意ではなかったとして何故見ていた!?何を見ていた!?まさか!!いやそんなまさかっ!?

私の正体・・・私の秘密に気付いて・・・!?

妙な可能性に思い至っちゃいましたね藍澤さん。
まあ、その頭のネジは誰かに見られてもおかしくない代物だとは思いますけども。
その部分はローテクなのでうっかり触られたらカパッと開いちゃうんじゃないかと心配になる。

それはともかく、正体が知られたのではないかと不安になっている藍澤さん。さっそく授業後朝陽に詰め寄る。

あの時の真相を聞かせろ!!昨年の夏の話だっ!!

歯切れよく話せ!!と朝陽に迫る藍澤さん。しかし肝心なところを尋ねようとしたところで自分の歯切れが悪くなる。
が、ここはしっかり確認しておかなければならない。なんせ機密事項がかかってますからね。ちゃんと確認しないといけない。つまり――

藍澤「あの時ほっ本当に、私のことが好きだったのかと聞いてるんだっ!!
朝陽「・・・え?あ・・・はい」

いきなり何をと驚く朝陽。そりゃ本当に今更な話でありますわな。
こんな今更なことを廊下で大声で言い出すものだから、周りの生徒がざわついているじゃないか。
しかし朝陽が藍澤さんにフラれたのは既に余人の知る所となっているんですな。有名人ですなぁアナザル。

それはさておき、自分が大声で恥ずかしい質問をしてしまったことに今更ながらに気付く藍澤さん。可愛いことで。
慌ててこれには事情があるんだと顔を真っ赤にして騒ぎ出す。あのアイアンレディが取り乱してるぞ!!やんややんや。

違うっ!断じて違うんだ!!
わっ私はこんな男大っ嫌いだ!!フラれたからといって、あっさり他の女になびくような男など誰っ・・・って、あ。
ちっ違う!!そうじゃない!!そうじゃないんだ!!

もうどうにもならないぐらいに自爆を繰り返す藍澤さんでありました。
うーむ。アイアンレディの異名も形無しでありますなぁ。

秘密を持つ子というのは行動が大人しくなりがちになる。
だからミステリアスに見えたり堅そうに見えたりすることとなる。
だが中身は結構ヘッポコだったりアホな子だったりするんですよ。こいつがな。
というわけで、葉子さんに続き、実は私は秘密を持ってますよという女の子であります。いやぁ、宇宙人は想定外だわぁ。

藍澤さんもこの先誰かに秘密を気づかれたりするのだろうか?
それが朝陽になるのか他の誰かになるのか・・・気にはなるところでありますな。
今の所は朝陽を中心としてラブコメが出来そうな気配となっているが、この先どうなるか・・・!?
まだまだ秘密持ちの子は登場しそうな気配がありますし、新キャラの出番に期待が持てます。
特に1話の表紙に出てきた角の子。出番を心待ちにしておりますぜ!次回の葉子さんの激辛攻めも気になるけど。

・バーサスアース
オレは玲央の父親を殺した

衝撃的な言葉を口にする兵真くん。
ようやく彼らの戦う動機、モチベーションとなる事件が描かれる時が来ました。

8年前、オレたちは海外にいた。アメリカとカナダの国境近くの田舎町。小さなレストランの中・・・そこで、深柱に遭った。
練馬のときのようなパニック状態だった。一瞬で大勢の人間が死んだ。その中に玲央の母親と弟も・・・

確かに練馬のときの柱とよく似てますな。まっすぐ直立し、目が多い。
倒されるまでは同一の形態で出突する傾向にあるのでしょうか?
飲食店を狙ったりする性質も同様のようですな。美味しそうな匂いでもしたのか?

幼い玲央さんは父親と何とか脱出に成功した。
しかし店内にはまだ見知らぬ子供が倒れた状態で取り残されている。それを知り、玲央さんに外で待っていなさいと言い聞かせる玲央父。

玲央「だ・・・ダメ・・・」
父「必ず戻るから

そう言い残し、店内へと引き返す玲央父。燃え上がるレストラン。戻ってきた人影はひとつのみ。男の子のものだけだった。

玲央「パパ・・・は・・・?」
兵真「すまね・・・」

膝をつき、号泣する玲央さん。その時の鳴き声が今でも耳から離れないと兵真くんは言う。
ああやはりそういう過去でありましたか・・・自分を救うために玲央さんの父親は犠牲になったと・・・
しかしそういう時は自分が原因で死なせたと言うべきじゃないですかね。殺した、じゃまるで意味合いが違うというか何というか。

あいつは今でも泣き続けてる。心の中で泣き叫びながら柱にハンマーを叩きつけてるんだ。
だからオレは決めたんだよ。オレを助けて死んだ父親のかわりに・・・あいつが泣き止むその日まで守り続けてやるって

なるほどねぇ。それらの誓いがあったからこそヘビ型深柱戦での取り乱しがあったわけですな。
それはそうと、その時の深柱はその後どうなったのでしょうか?
標的がいなくなったから引っ込んだのだろうか?
ひょっとしたら玲央父が命がけで倒したのかもしれない。素手で。とかいう話だったら凄く気になるのだが・・・!?

兵真くんの話を聞いて、なんというか申し訳ない気持ちになるハルト。
そういった理由があるということも知らずに自分のことばかりで、怒鳴ったりなんかして・・・と。

なに深刻なツラしてんだよ!
今のはただお前にオレの戦う理由を話しておかなきゃと思っただけだからよ。
もう何度もいっしょに戦った仲だから・・・

よい話ですね。
でも、ツッコミでお腹を殴るのはやめましょう。ハルトは力を発揮してない時は貧弱なんですから。KO寸前だよバカ!!
というのはさておき、兵真くんは真面目な表情で語り出す。

・・・ハルト。次、ワクチンを打ちに来たとき火魅子はお前を深柱処理訓練に参加させる気だ。
そうなったらもう簡単には抜けられない。どうするか自分で決めるんだ

選択を迫る兵真くん。
実の所、選択できる道は限られていると思う。暴走を抑えるにはワクチンが必要だし、取り引きには応じるより他にない。
それでも玲央さんはなるべく戦わせたくないと考えていたりする。兵真くんもハルトの意志は尊重したいと思っているのだろう。
だから自分で考えて答えを出してもらう。意志を固めてもらうというのは重要な話である。
ちょっと早い進路相談となりそうですね。

兵真くんと別れたハルト。聞かされた話を思い返して重い気分となる。

あいつが泣き止むその日まで、か。
いつ泣き止むっていうんだよ。
深柱を全部やっつけたら・・・とか?何本あるかもわかんないのに?
やっぱ・・・あいつらはすごいよ・・・

確かにね。終わりのない戦いというものほど厳しいものはない。何か未来の展望があればよいのであるが。

東京からは順調に人が減って行っている。1話にいたホームレスたちも当然のようにいなくなっています。

そりゃそうだよな・・・オレだってワクチンのことがなきゃ戦うわけないんだし、東京にだっていたくない。
母さんは仕事やめて引っ越しなんてする人じゃないし・・・
カナと逃げるとか・・・オレが「来い」って言ったらたぶんあいつはいっしょに逃げてくれる。
逃げて・・・どうすんの?金は無いし、移動は・・・メシは・・・どこに泊まるの。泊まる・・・?あいつと・・・
最低だな・・・こんなときに・・・そんなこと考えて・・・

ふむ。これはあれですな。種の存続意識とかそういう奴だ。
危機的状況なのだしこういう時にそういうことを考えてしまうのは自然なことと言えましょう。気にするな!
といいたいが、多分若さゆえの妄想という可能性の方が高いと思う。大いに気にしろ若者!!
どうせなら盛大に妄想してその場面を絵にされてしまってもよいのだよ?読者的には推奨だ。

とはいえ今のハルトにはそんな妄想をする元気もない様子。
ワクチン・・・カナ・・・引っ越し・・・母さん・・・考えることが多くてまとまらない。
ああ・・・わかんねー・・・めんどくさい・・・もう・・・どうでもいい・・・どうでも・・・

どうでもいいとか言っちゃダメ!

おっと、再び登場しましたねブチ抜きカナちゃん。
どうでもいいと弱音を吐くたびにこの子が叱責してくれる。そしてハルトは思い直すことができるようになる。
ふむ、なんだ。しっかりとハルトの心の中ではヒロインしてるじゃないですかカナちゃん。

そうだ・・・オレ・・・生まれ変わるんだった・・・あの炎の中でカナに誓ったんだ・・・
"日本は終わる"とか思わない。"オレにしてはよくやった"もダメ。
どうせワクチン打たなきゃ柱と同化して死んじゃうんだ。だったらもう答えはひとつじゃないか。
憎き柱の力だけど、この力があれば母さんやカナのいるこの日本を守れる。あの3人を助けることができる

どう決断するかは自分で決めろと選択を迫られたハルト。
その言葉に従い、自らと向き合って悩み、辿り着いた答え。少年は決意を固めた様子。
これは本格的に柱と闘う流れになりそうでありますなぁ。
となると、次はあの3人と一緒になっての戦闘訓練でありましょうか。
ハルトを加えた状態でのコンビネーションはどのようなものとなるか。期待したいところであります。

・ANGEL VOICE
松田の芸術的なゴールに唖然呆然の観客。
一拍の間を置いて――大歓声が沸き起こった

ゴールを決めた松田は笑顔を浮かべて石持に抱き付く。おっとそっちが抱き付くのか!!
まあ、ゴールを決めるきっかけを作ったのがこの石持の活躍ですしね。
石持からは抱き付いてこないでしょうし、こっちから行くしかないって話か。納得。

後半20分、試合は3−3の同点。ふりだしに戻る。
松田はこれで3点目。ハットトリックを達成している。ううむさすがというべきかなんというか。
特に今回のゴールシーンは衝撃的である。4回触って4人抜かれ、そして5回目がシュート。でゴールってか。ハハハ・・・

レベルが違いすぎてつい笑っちまった

その己の行動に悔しがる二宮さん。
しかしそれも無理のないこと。未だに他の市蘭の面々も驚きから帰ってこれないでいるのだから。
それはあの成田ですら同様である。悔しがるのさえ忘れて驚きを表情に出している。
だが、それら呆然とする市蘭の中にあってただ一人いい顔をしている男がいた。それを見て嬉しそうな笑みを浮かべる黒木監督。

そう・・・それがDFの顔だ

その男とは脇坂さん。一人、燃えるような表情をしている。おぉ・・・カッコイイ・・・!!
考えているのだ。次、同じ状況になった時――どうすべきかを

あの人を見習わなきゃ

脇坂さんの姿勢を見習って表情を引き締める茂森。
お。DFとしての師匠を見出した感じでありますかね?

さて、同点に追いつかれた市蘭。いつまでも呆然とはしていられない。
乾としては自分がボールをカットされたのが点を奪われた原因のひとつであるという自覚もなくはないはず。
リベンジとばかりに仕掛けていくこととなるでしょう。
しかし、ここで習実のプレスが早くなってくる。動きがよくなっているのだ。

松田氏に集めればまだまだ点は取れる――そういう確信が勝利への手応えにつながったのでござろう。

古川の言う通りですな。
だからこそ、市蘭としてはこれ以上の失点をする前に得点を稼いでおきたいわけである。
ボールは乾に渡り、再び石持と対峙することになる。

松田にあんなプレーを見せられたからっておとなしくなるんじゃねーぞ。いけええええええ!!

天城の叱咤を受けたからってわけでもないだろうが、見事に石持を抜き去る乾。
いや・・・お前はお前で・・・マジにすげえよ。
こりゃ天城も脱帽ですわな。ハハハ。

コイツも1人で来るのか?と警戒する習実。
しかし既に成田が前に走り込んでいる。だから即座に速いパス。アーリークロスを前方へと送る乾。
ディフェンスの裏、キーパーの前という絶妙な位置に出るボール。うめえ!!
しかしそれも茂森の高さが防いでしまう。うーむ、さすがにやる気になった茂森は違うなぁ。

松田も凄いが乾も凄い。次の1点をどっちが取るか。勝負の行方を決める1点となりそうだ。
そんな中、市蘭はコーナーキックの権利を得る。
このコーナーで決定的なチャンスを得ることができるだろうか?
逆にカウンターをもらって失点という可能性も高いので油断はならない。はてさてどうなるか・・・

どうでもいいが、今回の校長と間宮先生、表情シンクロしすぎ。

・スポ×ちゃん!
ハイスピードバトルを制したのはスポチャン仮面こと蘭さん。
無敗を誇るなずなちゃんがついに敗れたのでありました。

今まで一度も負けたことがない"サイキョウ"が敗れた。
彼女の信念によれば真剣勝負に2度目はない。負けた方が死ぬか両方死ぬ。それしかないとのこと。
では自分が負けた時はどうするのだろうか?やめるのか?スポチャンを・・・

その疑問はごもっとも。
敗れたなずなちゃん。面を外し、まずは号泣。声を上げて大泣きであります。ザワザワ。
決してお腹が痛くなったからではない。
誰はばかることのない涙は慟哭とも言えるもので、見ているものを青ざめるような迫力がある。

敗けた・・・!敗けた・・・!!敗けた・・・!!!
一度も負けたことがない、誰にも負けたことがない、私が負けた・・・!!!

勝つことが生きることであるならば、敗北は灰。つまり死である。
生物が生存競争に敗れたならば、それは即ち捕食されたということ。生きているはずもない。
その考えにのっとり、刃物を取り出して喉を突き自決しようとするなずなちゃん。って、えええええ!?

現代であるまじき行動。さすがにこれは呆気に取られる。
かと思いきや、冷静にその刃物を叩き落す蘭さん。さ、さすがだ・・・
手から吹き飛んだ刃物は主審の土方伏竜が回収。
そして蘭さんはなずなちゃんに問う。何のつもりだ?と。

まっ・・・敗けた・・・から・・・
敗けたら・・・一度でも敗けたら死ぬ・・・そう・・・決めてたから・・・から・・・

り・・・理解できない・・・
なずなちゃんの言葉に声もないかすみん。はい、読んでいる方も同じ気分でございます。
なんという恐ろしいことを考える子であろうか。
中二的な要素が薄ければ本当に辻斬りとか初めていたのではあるまいか。中二成分が強くて良かった!!・・・良かったのか?
まあそれはともかく、なずなちゃんの話を聞いた蘭さん。

その意気や良し!!その覚悟や良し!!
その覚悟に報いるために、私が自ら引導を渡してやる!!

そう述べて、大上段。渾身の一撃をなずなちゃんに叩き込み、真っ二つに切り裂く
そんなイメージを見ている者すべてに与えるのであった。こりゃ怖い。なずなちゃんも思わず震える。ガクガク。

これで・・・お前の命、私が預かった!!私の元で生き直せ!!

そのように宣言してこの場を取りまとめる蘭さんでありました。おぉ・・・なんと男前な・・・!!
って。え?私の元でって・・・それはつまり・・・?

はい。月女に新たな仲間が加わりました
京都から来た仏生寺なずなさんです。よろしくお願いします。

ほう・・・そういう話になりましたか。これで月女にも5人目の剣士が、てな話でありますな。
いやあ、なんだかしおらしい感じのなずなちゃんもまた良いですなぁ。
これはあれですかね?かすみんの家に住み込んでいたりするんでしょうか?
そして蘭さんに鍛えられたりしているんでしょうか?ふうむ・・・興味深い!!
ということは、蘭さんに挑んで負けてみて自決する振りをしたら同じようなことを言ってもらえる可能性があるということだろうか。
そして住み込みさせてもらえる可能性があるということだろうか。興味深い!!
振りかどうかぐらいは簡単に見抜かれちゃいそうですけどね。

それはそれとして、大会の決勝戦はどうなったんだ?いきなり時間が飛んだぞ!!
まあ、未遂とはいえ刃傷沙汰が発生しそうになったのだし中止になってもおかしくはないか。

なんとも驚きの展開。いやあ、急展開でありますな。
しかし目の前で自決を試みてくれたから止めれてよかったものの、後でやられたら大変なことになるところだった。
トイレとかで自決されたりしたら凄く困る。場所を提供していた人たちも愕然とすることでしょうよ!!
まあ、時間を置いたらさすがにそういう気分にはならずに済んだかもしれないが・・・ともかく良かった良かった。

一度死んで生まれ変わったなずなちゃんの活躍に期待したいところでありますな。
リリィとの対決も楽しみなところである。命預かられてるから敗けても死んだりしないよね・・・?

・パンダのこ
パンダも「匂い付け」とかするんですなぁ。ナワバリ意識はどんな動物にもあるわけか。
愛愛が乃仔ちゃんにお尻をこすりつけだしたらそういうことだと認識すればよいのですな。

猫村さんはすっかりサービス要員でありますな。まあ、それだけの力があるということでもある!!

調理実習以来仲の良い3人。名前で呼び合うようになったりと微笑ましい。みんこちゃんは照れすぎですがね。
というか一人称がみぃか。みんこちゃんなだけに?ミーなだけにみぃってか?ハハハ。面白いこと言うなあ!!

・木曜日のフルット
腕組みしてあぐらをかくフルットが異様に可愛い。本当にいたら人気映像になりそうだな。

そういえば鯨井先輩の部屋って普通に幽霊いましたよね。
今回の話も笑いながら聞いていた可能性がある!!陰気な顔のままで。

・総合感想
弱虫ペダルも連載5周年を迎えようとしている。いやあ、やはり長いですなぁ。
自分が感想を開始するより前から始まっているわけですからなぁ。く、もう少し早く感想を書き始めていれば・・・!!

そんな弱虫ペダルもようやくアニメ化。
制作は快調とのことだが続報がなかなか入らないのが気になりますなぁ。
放映時期とか放送枠とか監督とかいろいろと知りたいことは多いといいますのに。次回で少しは明らかになるか・・・?

というわけで次回のチャンピオン。
弱虫ペダルが5周年で巻頭カラー。囚人リクは100回直前の緊急カラー。
そしてハーベストマーチが1巻発売間際を記念してのセンターカラー。ふうむ、色々と記念が続きますな!!
この調子で色々と記念となるような作品を生み出していってほしいものである。

そして新人まんが賞出身の平山賢治先生の読み切りが掲載。
おや、MCニコの人じゃないですか。久しぶり。どのような話になるか楽しみでありますな。



2013年 12号


・サクラノ嵐
石丸なお先生による集中連載が巻頭カラーで開始。
春の訪れとともにやってきたのは桜野嵐16歳。
その昔、小学生でありながら中高生を相手に悪名を轟かせた超のつくゴンタである。
全身バンドエイドに覆われ、ランドセルには笛の代わりにつるはしが突き刺さっていたという。つ、つるはし・・・?
一度広島に転向した嵐が5年後再び地元に帰ってきた。物語はそこから始まる。

昔ながらの駄菓子屋で万引きを行う悪ガキを捕獲。
やるなら袋ごともってく気概を持てってそれでいいのかバアさん。万引きそのものがセコイというのに!!

それはさておき、嵐がこれから通うことになるのは城山高等学校。
そこでさっそく追われているのは兵頭六助17歳。あだ名はヒョーロク
パワーズというチームに所属しているが、魔獣というチームに今狙われている状態らしい。

トム・クルーズ並のジャンプを見せるヒョーロク。
しかし、着地点に居た嵐と激突。飛ぶときはちゃんと飛ぶと言いませんとね。
ヒョーロクを回収しに来た魔獣の連中。嵐の駄菓子を踏んづけたりしたのが運の尽き。ぶっ倒されるのであった。

さて、保健室に運んだヒョーロクから現状の街の様子を教えてもらえる。
1年前に魔獣という200人以上のマンモスチームが出来て、そいつらが街を暴力で支配しようとしているそうな。
ほほう。そいつはまた世紀末な話ですなぁ。

城山高校の3年には魔獣のメンバー、鬼熊紀夫という男がいる。
魔獣の天下を目指すために他のチームを潰している最中である。それを邪魔する嵐は排除しないといけない。
自ら乗り出して邪魔者の排除に動く鬼熊。
しかし、嵐にやられた魔獣の構成員あいつはケタが違うと早くも震えているのであった。

嵐を見つける魔獣のメンバー。
ここで嵐の暴れっぷりが披露されるわけだが、そこでヒョーロクは気づく。自分は昔こいつに会っている、と。

来たぞー!アラシが来たぞー!!

中学生相手につるはしを振るって暴れるアラシ。さ、さすがにつるはしはマズイだろオイ・・・
確かに常識を色々と超えた行動である。横側で殴るなら殺さずに済むかもしれないが・・・危ねぇ。

そんな嵐も成長したのか、つるはしを使わないでも充分に暴れれるようになっています。
素手で鬼熊を初めとした襲ってくる魔獣のメンバーをボコボコにする嵐。
この男の出現によりこの街は・・・アラシに巻き込まれる

そのようなアオリで始まったサクラノ嵐。
はてさて、街中は群雄割拠とのことだが、どれほどの世紀末となっていることやら。
つるはしが可愛く見えるぐらいの暴れ方をしている奴らの姿を期待したいところである。

・弱虫ペダル
手嶋さん。ボクは今、全力で追いつきたい!!

燻っていた心に熱いものが灯され、坂道が駆け出す。
するとどうだろう、開いていた差があっという間に詰まってしまったではないか!!
やはり本物のクライマーは違いますな。

これが"小野田"・・・ワーオ・・・速い。

何がワーオだ。ナニ人だ。

でも、ゆずれないよ。このレースは!!

追いついてきた坂道に反応し、アタックをかける葦木場くん。
残り1kmという距離で引き離しにかかる。
まあ、彼としてみれば久々のレース。謹慎を解いてくれた新開さんや福富さんのためにも負けられないレースでありましょう。

駆けだした葦木場くん。さすがに手嶋さんにはもうそれに追いつく力は残されていない。
だが、このタイミングで坂道がやってきてくれた。任せられる男が来てくれた。
手嶋さんの走りを見て体が熱くなって足が止まらなくなったという坂道。

そりゃうれしいな。日記につけとくよ
どうだ調子は。上がってきてるか。体は。新しいバイクは。終えるか、前を。

坂道の様子を尋ねる手嶋さん。
どうでもいいが、冗談でもなく手嶋さんは本当に日記とか細かくつけてそうですよね。
主将になってからは記録という意味合いも大きいでしょうし。内容が気になる所だ。
というのはともかく、坂道は手嶋さんの質問を肯定。
強そうだけど、大きくて速い人だけどなんとかしますと言う。

"速い"?
巻島さんより、速いか?

手嶋さんの言葉を聞き、前を行く葦木場君の姿を巻島さんにダブらせる坂道。
ハハァ。この演出のための体を揺らすメトロノームダンシングか!!
イメージさえ被されば、坂道には振り返る巻島さんの姿まで思い起こすことができるぜ。
そして、意志のこもった目を取り戻し、手嶋さんの問いには否定で返す。

いいえ。そんなことはないです。なぜなら――巻島さんは世界一速くてカッコイイクライマーだからです!!

手嶋「だったら証明して来い!!そいつを!!おまえが勝って!!」
坂道「はい!!」

今泉君にされたように、手嶋さんに背中を押し出され、坂道が駆けだす。
新しいバイクが唸りをあげて加速を手伝う。
そこから生み出される勢いはゴールまでのスパートをかけていた葦木場くんを捕えるほどのものであった。

巻島さんはもっと、ずっと、速いです!!

そう告げて、葦木場くんを抜き去る坂道でありました。うむ、さすがだ。
しかし葦木場くんは巻島さんを知らないのか・・・?
卒業する3年生のデータは特に知らなくてもと思ったのだろうか?杉元まで知っているというのに。

ともかく、葦木場くんを抜き去った坂道はその勢いのままトップゴールを迎える。ショォ!!

思わず"ショ"って言っちゃった・・・

ゴールした坂道がまず思うのはそんなことであった。
うーむ、本当に巻島さんの影響はどでかいものがあったんですなぁ。
これからも厳しいとき、辛いときは巻島さんを思い出してショッショと言い出すのであろうか。それはそれで面白いっショ。

なるほど・・・これが"総北"・・・たしかに強いすね。

坂道に続いてゴールした葦木場くんはそう呟く。
ふむ、新開さんが見て来いと言った目的は見事に達成できた様子ですな。
勝利こそ得られなかったものの、収穫は大きかったと考えることができる。

ムリをしていた手嶋さんも無事にゴールすることができた。さすがにこのレースで脚がダメになったりはしなかったか。
倒れ込むほどに疲弊はしているみたいですけどね。
出し切りすぎた。カッコ悪い。ダメだなぁと述べる手嶋さん。
いやいや、新キャプテンとしての意地を見せたいいレースでしたよ。それにそれを言うならボクもダメでしたと坂道は言う。
その言葉の意味はアナウンスが教えてくれる。

くり返します。残念ながら小野田選手のコースレコードならず。
昨年の総北高校、巻島祐介選手のタイムに34秒およびませんでした。

手嶋「ははっ。やっぱすげーなあの人」
坂道「はい」

届かなかったものの、むしろそれを誇らしいと感じて笑顔を浮かべる坂道。
まあ、最初から完全な調子であれば分からなかったかもしれないんですけどね。
ここで追い抜いてしまうよりは、いつまでも目標としていてくれた方がよいと思われるので結果的にはよかったわけだ。

坂道のトップゴールに沸き返る観客と記者たち。
下馬評どおりではあるが、やはり王者が勝つと盛り上がるって話ですな。
2位に終わった葦木場くんには記者がつくこともなく、離れたところで総北を、手嶋さんを見つめている。

終わった。レース・・・
純ちゃん・・・総北――次会う時も敵同士になるね。次の、来年のインターハイでも。

寂しそうな顔をする葦木場くんでありました。ふーむ。
でもまあ、敵となって鎬を削るってのも悪い話ではないですよ?
その辺りのことは東堂さんがこの上なく熱く語ってくれると思うので、尋ねてみてはいかがでしょうか。
巻島さんのこともそこでイヤというほど知ることができるようになると思いますしね。

・真・餓狼伝
天下の往来で講道館の人間を呼び止める丹波文吉。
相手は講道館の真鍋慎二郎
前回と似たようなシチュエーションではあるが前田光世との闘いの話ではありません。
その闘いになる前の話ですかな?

真鍋慎二郎との闘い。というよりも、天下の講道館との立ち合いを所望している丹波文吉。
ずいぶんな自信でありますな。もちろん真鍋もこれを断るようなことはしない。
なんだかんだで腕に覚えがある連中ですしね。

立ち合い開始。
丹波の奥襟にスキを見つけて掴む真鍋。
いいとことったぜ!って感じの顔をしているが、おそらくそれは誘い。
奥襟を掴んだ真鍋の左腕を抑え込み、関節を決めながら前方へと捻り倒す。
そして腕を完全に極めて・・・折る!!
うむう、容赦のない折り方ですな。真剣勝負らしい話である。

ハッ。ぬるいね。講道館。

折られた腕を抑えてうずくまる相手を見て踵を返す丹波文吉であった。

この丹波の行動は徐々に街中でも噂になってきている。
真鍋初段に続き、田嶋定五郎初段がやられたと茶飲み話で口にする御隠居。
田嶋初段は講道館の中でも名の知れた奴だという。ほう、初段なのに。

なぜ講道館が狙われているのか?事情通な御隠居はその問いに答えてくれます。
道場主、嘉納治五郎
弱冠二十二歳で嘉納流柔術"講道館"を興した。
加納は東京大学を卒業し、東京高等師範学校の校長を務めているそうな。
東京高等師範学校とは現在の筑波大学のことである。
まさに嘉納治五郎、"文武両道の鑑"といえる人物でありますな。武の廃れる明治のこの世に東大を出て道場を開くとは。

人格的にも素晴らしく、嘉納個人は恨みを買う人間ではない。
・・・だがその嘉納が教える講道館"柔道"が強すぎた。
明治19年に開催された警視庁武術試合。
起倒流や揚心流といった様々な流派から名だたる柔術家らが出場した中で、講道館は圧倒的な強さを見せつけた。
その後、講道館の名は全国へと轟き、爆発的にその門下生を増やしていく。
結果、他の流派の道場は衰退。そして廃業・・・
なるほど。これは日本中の道場から恨みを買っている可能性がありますな。
"出る杭は打たれる"ってのが世の常である。

そん通りじゃ。強か所が目の敵にされるのは致し方ないこと。
じゃっどん我が講道館はちょっと打たれて引っ込むような、ヤワな杭ではなかっど。

御隠居の話を耳にして、口を挟んできたのは巨漢の男。
男は話をしていた御隠居達にこのように述べる。

講道館をつけ狙うとるうつけ者・・・丹波文吉。奴に向けて噂を流してほしいんじゃ。
"貴殿の挑戦は、この有馬為介がお受けする"と。

この発言は御隠居達だけではなく、周りの人々全てが耳にすることとなった。
そりゃあ、米俵を3つも抱えた男がこんなことを述べだしたのなら噂にならないはずもないですわな。凄いアピール力だ。
米俵は1つで約60キログラム。つまり約180キロもの重さを担いで平気な顔をしていることとなるのだ!!

180キロ、48貫もの重さを抱えるのは講道館で若手実力一の呼び声も高い男、"鹿児島(かごんま)の勇"有馬為介二段
若手とはいえ、こんな凄そうな男でも二段であるのか。
講道館は奥が深いのか、段位がなかなかあがらないということなのか。

噂は瞬く間に広がったのか、丹波文吉は有馬為介を狙ってやってくる。
有馬としてみれば噂まで流してようやく会えた相手である。嬉しそうに立ち合いに応じてくれます。
だけど、丹波の姿形を見て眉を顰めたりもする。
講道館を狙うような奴だし、熊みたいな奴を想像してたのに、子供のように線の細い男だったのが意外だったのでしょうな。
って講道館は襲った相手の姿形も仲間に伝えずにいるのか・・・?人相描きくらい回そうぜ。

それはさておき。
有馬は丹波に問う。なして講道館ば狙うとる?なんぞ恨みでんあるとか?と。
その問いに対し、アンタらほんと〜〜〜に強いの?みたいな感じ〜〜〜?と返す丹波。軽い調子だなオイ。挑発かね?
その手には乗らぬとばかりに、質問を続ける有馬。
こげな手の込んだコトばせず、正面から正々堂々講道館に挑戦すればよかものをと述べる。

正々堂々?アンタらが?

有馬の言葉に爆笑する丹波。何がそんなにおかしい?

あ〜〜本当に笑かしてくれるぜ。講道館を信用しろとでも?
あの腹黒詐欺師の嘉納治五郎を信用しろと言うのかい?

この言葉はどういう意味が籠っているのだろうか。ただの挑発なのか、それとも・・・?
丹波の意図は分からないが、少なくとも有馬に対しては非常に有効な挑発となった様子。
講道館の修行のお蔭で例え親類縁者の悪口を聞いてもなんとか腹に収めることができるようになっていた有馬。
しかし、嘉納先生の侮辱だけは看過できない。
もはや言葉不要と告げ、立ち合いの開始と成り申す。ちぇすとーッ!!

襟を開けて誘いをかける丹波。
しかしそれには目もくれず、袖と奥襟を掴んで投げをうつ有馬。
見事に背中から叩き付けられる丹波。柔道なら一本になっていたところですな。
しかしこれは実戦。まだ終わらない。倒れ込んだ丹波の上に馬乗りとなる有馬。

丹波〜〜〜貴様、講道館をナメ過ぎだ。ちぇぇえええい!!

高く拳を振り上げ、顔面へと振り下ろそうとする。
が、その拳を横に流す丹波。そうやって上に乗っている相手の体制を横に崩し、下半身を跳ね上げて体を回転させる。
その際、相手が突きに使っていた右腕を確保しておくことを忘れない。
それによって、回転後に自分が上となった際、腕を抑えることができるようになるからだ。
相手の体を横断するようにして右腕を腕がらみに極める丹波。

極まったぜ?降参するか?講道館。

そのように尋ねるが、もちろん屈する講道館ではない。だから折る。音を響かせるようにして。
夜道に鳴り響く骨の折れる音と有馬為介の悲鳴。うーむ、実戦はやはり怖い。

勝負に敗れ、腕を吊った状態で講道館の偉い方々の前に座す有馬。
その前にいるのは4人の講道館の人間。
横山作治郎、六段。
三船久三、二段。
富田常次郎、六段。
そして道場主である嘉納治五郎その人である。

若手実力一と目される有馬まで敗れた。これでは講道館の面子は丸潰れである。
幹部たちは嘉納先生に如何致しましょうかと問う。
それに対し、加納先生。君たちはどうしたいのかね?と問い返す。ふむ、これは全面戦争の形になるか・・・?

前田光世との闘いはどこに挟まるのか、分からない形になってきました。
ともかく、ここから講道館との熾烈な戦いが始まりそうな予感がありますな。
丹波文吉がやけに軽い感じの受け答えをするのが気にかかるが、やはりあれはただのポーズなのかどうなのか。
餓狼と称されるほどの激しさが窺える戦いを早く見たいところですな。

・バキどもえ
なるほど。これが次元の違いということか!!いやいやいや。

手にさえもっていなければ空手家としては問題ないんじゃないでしょうか。
テグスだって手で使わなければ十分空手家として問題ないということに・・・ならんかな、やはり。

・侵略!イカ娘
おばさんネットワークでゲソ!
うむ、口に出して言うとどうなるかはさすがにイカ娘も理解しているようですな!!
しかし黒は運が逃げるだと・・・その時点で信じる気がなくなったぜ!!

金色のカセット。これはプレミアもののアレではないのか・・・?
さすが栄子。そんなものまで手に入れているとは。やりますなぁ!!

・毎度!浦安鉄筋家族
イカ娘の次のサブタイトルでコレとは・・・狙っておるな!!

あかねちゃんは諦めない子だなぁ。さすがである。
だからこそ新しいオチをも編み出すことができたりするわけだ。階段登りオチ・・・流行りにくい!!

・囚人リク
弱き者のために闘おうと銃を取ったはずだった。
だが・・・弟が死んだ今、あいつの残した家族だけは守りたい。
みんな・・・俺にはもう革命家の資格はないんだ。

仲間からの暗号文を読んで物思いに耽る田中一郎。
その田中一郎の回想編が始まります。

10年前。
まだ東京に隕石が落ちる前の頃のこと。
田中一郎は商社の長男として生まれ、豪邸で生活するような身の上であった。
しかしそんな彼が選んだ道は弁護士。それも国選弁護人である。
金の取れそうな金持ちではなく、主に金銭面の事情で弁護士がつけれなかった被告人を弁護するのが仕事の国選弁護人。
ビジネスマンの父としては儲からない仕事というのは理解しがたい様子。しかし若き頃の田中一郎はやりがいを感じている。

法の下に正義は平等です。金銭的弱者だからといって権利を享受できない事態があってはなりません

見事な正義感っぷりですな。そんな兄をからかう二郎。
文恵さんは兄貴のそんな所が好きで婚約をしたんでしょ、と。
おや、田中一郎には婚約者がいたんですか。二郎の方ではなく。ふむ・・・これは。

文恵さんは議員の娘なのだろうか。父の力で法案を通していただいたと田中父は感謝している。
誕生日プレゼントで高級な腕時計を贈ったりしてますし、金持ちなのは間違いないでしょうな。
田中一郎自身は金にならない仕事をしているが、射止めた相手は金持ちの令嬢。これは商売人の父としては喜ばしいことでしょうなぁ。

本人の言う通り、田中一郎は法の下に正義は平等と信じている。
金銭的弱者の弁護を行い、その後のフォローも行ったりしている様子。
法務省関係者の子息の飲酒運転に巻き込まれたお婆ちゃんを弁護し、見事に隠蔽を暴いたりしたこともあったようだ。
ふーむ。立派な話ですなぁ。権力におもねる弁護士なんて世の中には多いでしょうに・・・

街中に立てかけられた笹には短冊がかけられている。七夕の時期ですかな。
ご自由に願い事を書いてね、という短冊を見て物思いに耽る田中一郎。短冊一枚に一体・・・何が書ききれるというのだ・・・

富める者だけが更に富み、貧しき者は更に苦しむ。変えたい。俺は・・・そんな今の社会を変えたい

そんな風に考えていた若き頃の田中一郎。やはりこの頃から革命家としての芽はあったのですな。
そんな想いを抱いたまま過ごし――ある日のこと。
あの日がやってきました。隕石落下。東京壊滅のあの日が。

田中一郎は東京在住ではない。ので隕石の直接被害は免れている。
それでも余波で窓が吹き飛んでいたりするし、どれだけ凄まじい威力だったのか計り知れようというものである。
居ても立っても居られず、車で東京へと向かう田中一郎。覚めてくれ。悪夢なら覚めてくれ!!
だがその願いは空しい。夢ではない。いや、本当の悪夢は東京についてから見ることとなる。

あの東京が瓦礫の山と化している。
道行く人は皆傷つき、瓦礫に押しつぶされた人たちも少なくはない。衝撃的な光景である。
そんな中、死体から金目のものを剥ぎ取っている男女を発見する田中一郎。おおっと、それはいけませんな。火事場ドロボウですかいな。

やめろ!!

思わず取り押さえようとする田中一郎。
だが犯行に及んだ男女は泣いていた。よく見れば、男の腕には赤子がいる。
この男女も災害の被害者。生まれたばかりの赤ん坊を育てていくには手を汚さなければやっていけないと考えたのだろう。

俺は生き延びる。
でも・・・そのかわり・・・その間・・・一生・・・この死んじまった人への感謝は絶対に忘れやしねぇ。

うーむ。そう言われてしまうとなぁ・・・これは止めるのも忍びない。
田中一郎としては黙って見逃し、死者に手を合わせるしかないのであった。うーむ。
法に照らして考えると、男女の行いは見逃すべきではないのだろうが・・・田中一郎はそこまでガチガチな主義者というわけでもない。
だからこそ苦しんでいる様子ですな。なんなんだこの世界は・・・

ここで別の人物が回想を引き継ぐ。その人物とは鬼道院!!

あの天災から10年。俺はここまで来た。混乱の時流を掴んだのだ。

そう思い返す鬼道院。彼が隕石落下直後に取った行動とは何か。それが語られます。

隕石の落下により港区を中心とする3km圏は壊滅。東京南部は一瞬で破壊されたという。
これを受けて、政府は首都機能を八王子に移転することを決定したそうな。
ニュースを見ながら一室で会話を行っている3人の男たち。
1人は警察庁長官の前園義十郎。1人は警視総監の田辺光一。そして最後の1人が警視正の頃の鬼道院である。
暴徒鎮圧の現場責任者を務めている人間なだけにこの場に参加を許されている様子。
前園長官にしてみれば東京の治安の回復は今の最大の関心ごとでしょうからねぇ。民寿党からの突き上げも厳しいようですし。
鬼道院は前園長官の許しを得て提案する。時流を掴むための腹案を。

まずは特級機動隊を創設します。自衛隊から人員を割いてください。
完全武装。その上、裁判を経ずして投獄まで持ち込める権利を与えます。
要は片っ端から最速で暴徒どもを刑務所に送り込み、力による治安の回復を実現するのです。

法整備は有力政治家を説き伏せ、非常事態宣言の発令を促せばなんとかなると言う鬼道院。
だが、暴徒を追いやる取り締まり方では地下に潜り拡散することになるのではないか?

させません。犯罪多発地域を取り囲む巨大壁を建設します。
腐り・・・汚れた空気を隔離しなければ、今は美しい善良なる市民の心身もたちまち汚染されることでしょう。
つまり、スラム街を刑務所にしてしまうのです

今の隔離されたスラム街という形は全て鬼道院が思い描いた絵の通りであったという。
そのスラムに暴力の芽を与え、それを鎮圧し、出世する。そして最終的にはこの国を統べようって話ですな。
田中一郎と鬼道院。
2人は昔から革命家とそれを取り締まる警察として戦いを繰り広げていた。
ならば回想を並列して語るのは当然の成り行きと言える話でありますわな。
さてさて、後篇の回想ではどのような内容が語られますのか。
文恵さんはどうなったのか?二郎の家族については?気になる話である。

・あまねあたためる
センターカラー&2本立てで送る今回。
まずはあまねちゃんと戦う運命の女の子、銀つららちゃんの回であります。え?そんな間柄でしたっけ!?

ミス蓮城の初代グランプリに輝いた生徒会副会長の銀つららさん。
この結果に生徒たちは納得。下馬評通りだと噂している。
しかし、実はつららちゃん以外の全員が辞退して不戦勝による勝利だったりします。
ふーむ、勝ち目がないと見られたということでしょうか。それはそれで実力での勝利と言えるんじゃない?
企画したのも自分なので出来レースに見えちゃうのが問題なんでしょうけど。

しかし、つららちゃんはこの王冠&マント姿が異様に似合う。まるであつらえたかのようだ。
普段からこの姿でいてくれてもいいんじゃないかと思える。可愛い。

不戦勝ではなく戦いたいというつららちゃん。
なので生徒会長の神崎さんは「指名挑戦者」という制度を提案する。
一度決まった王者は強い挑戦者と戦わなければならない。王者の権威を自他ともに確立させるために。
その提案を受けて、ワクワクしだすつららちゃん。戦いたい相手はもういますものね。そりゃワクワクもするさ。

というわけで、指名されたのはもちろんあまねちゃん。
神崎さんは伝令役として使われることとなりました。生徒会長なのに。
というか、それを一般生徒に悟られてしまっている現状がなんともはやである。会長・・・

つららちゃんは女性にとっては憧れ、男性にとっては高嶺の花。孤高の人という評価を受けている。
メロンパンもらうために土下座したと認識されているのにその評価は変わってないのね。

孤高とはどのような存在であるか。自分だけがてっぺんにて、肩を組める人は一切ない。
そのような存在は寂しいものではないだろうか。ちょっとかわいそうかもと考えるあまねちゃん。

やるわ!私!かなうかどうかわからないケド、副会長の好敵手になってみたい!

ふむ。珍しくアグレッシブですな。
短髪の友人のフルネームは竹中美穂さんであるか。ふむ。

副会長に対抗してリボンをつけてみたあまねちゃん。弟の保くん曰くこういうのが萌えるらしい。ほう、保くん。そうか。
態度に緩急をつけてギャップで男心をくすぐる。いわゆるツンデレ。これも保くんから聞いた萌えポイントらしい。そうか。
そして、絶対領域も身に着けようとするあまねちゃん。
なるほど。ここから導き出されるのは、保くんの好み。
リボンをつけたツンデレでニーソの絶対領域持ちが保くんの好みであると。よい趣味の小学生ですね!!
まあ、一般で流行ってるよと言いたいだけなのかもしれませんが。

副会長に対抗しようとして後追いをしているあまねちゃんを見て感心しないねと言い出す美穂さん。
戦うなら相手の一歩先を行かなければいけない!!
単なる模倣ではなく、決戦兵器にならなければいけない!!そう、「にせツララ」ではなく「メカツララ」に!!
なんだそのゴジラ対メカゴジラみたいなイメージは。メカ側になったら勝てないと決まっているではないか!!
まあそれはともかく、メカツララ計画が始動。その結果――よくわからない存在となって廊下を歩くあまねちゃんが誕生した。

ご機嫌麗しゅう銀つらら!この温周・・・あなたとの決着をつけるべく、わざわざ参上ですわよ!

なんだか全身に羽根をつけてゴージャス感を出し、高笑いをしているあまねちゃん。
なるほどこれが一歩先を行ったつららちゃんの姿というわけか。そうか・・・そりゃつららちゃんも盛大に顔をしかめる。
でもこのしかめた顔が微妙に可愛い。ふむ。よいね。

というのはさておき、戦いたいのは普段のあまねちゃんなのに、こんな恰好をされては台無しである。
そんな身の丈に合わない飾りをつけて、自分で自分をワッショイして、とってつけたように「オホホホー」とか。必死か!!
誰の真似だか知らないケド馬鹿じゃないの!?出直してらっしゃ・・・

そこまで言いかけて、自分の真似をしていたことに気付いたのか、今言ったことが自分に突き刺さっちゃうつららちゃん。
盛大にダメージを受けてヨロヨロと立ち去るのでありました。何をやっているのやら。

というわけで、ミスコンは中止。あまねちゃんとつららちゃんの対決もお流れとなりました。
まあ、つららちゃんは勝手にプライドがズタズタにされて泣きじゃくっている様子ですけどね。
うーむ、可愛いけどやっぱりアホな子ですな。この子は。まあそれもまたよしだ!!

2本目。

陶芸にうちこんで3年弱。自身の集大成といえるほどの作品を作り上げたのは陶芸部の土井修峰さん。
すぐに乾燥させて焼いてみようと考えるが、曲がり角であまねちゃんとごっつんこ。
結果、焼く前の作品は見事にあまねちゃんのお尻に潰されてしまうのでありました。あらあら。

次の美術展は全国規模らしく、土井さんはすべてをかけていたそうな。ああ、そりゃあ凹みますな。
だが土井さんに言わせればリテイクもいい経験とのこと。
気持ちを切り替え、今は己の3年間を作品にぶつけるのみ!!
そう心に決めて出来上がったのは・・・あれっ?

どうした俺の集大成。なぜ尻なんだ?それにしてもいい出来だ。

本当にやけにいい出来だから困る。
というか、妄想した結果とはいえ、無意識でよくもこんな風に出来るものよ。凄い技術だ・・・!!

お詫びに菓子折りもってやってきたあまねちゃん。
しかし実物を見てしまったことにより、土井さんの邪念はまた大きくなってしまった様子。あらあら。邪念、つえー

純粋に陶芸にうちこんできたはずが、思いっきり邪念に囚われてしまっている。
よく見たら後半なんて足の先まで作り込んだりしてるし、かなり楽しんでいるじゃん。

・・・楽しい?そうかっ!!
かつて河井寛次郎という陶芸家はこのような言葉を遺している。好きなものの中に必ず私はいる。と。

邪念じゃなかった。コレが好きなのも本当の俺なんだ!!

見事に悟った土井さん。3年かんじゃダメだ。俺の人生を「人間」をぶつけると誓いを新たにする。それこそが集大成――!!

小学生の頃からそういうのが好きだったんですな土井さん。
なるほど、その心を持って育ち、そして18年という生の集大成で生み出された陶芸が・・・コレか!!
あまねちゃんをモデルとした裸身像。審査員特別賞に選ばれるほどの逸品である。
ってこんなもん学校の玄関に飾られたらたまったもんではないわ!!あまねちゃんが思わずぶちこわしても無理のないこと。

18年の集大成が破壊された。
しかし土井さん、形じゃないモノを手に入れてるから大丈夫だと述べる。
言葉だけを聞くと強いし格好良さげに聞こえるが・・・なんというかですな。
まあ、好きこそ物の上手なれという言葉もありますしね。好きなことを堂々とやれる強さは羨ましいと思えなくはない。
自分としてもチャンピオンの感想を大々的に行いたいと考えてはいますが、リアルに世間様に公言するには少し・・・とか思っちゃう。
いつしかこのように開き直ることもできるのだろうか・・・あ、開き直るって言っちゃった!!

・名探偵マーニー
マーニーの愛猫エリオットが彼女を連れてきた。何、お前オスだったのか!!
というか、今回のエリオットはやけに怖い顔してるな。

美人の猫を家に居れたら途端に苦しそうな声を上げだす。フギャアアアア。
何事かと思ったら・・・なんか出てる!!
どうやら妊娠をしていた様子。え?何?ここで産むってこと?どうすればいいの。パパは今日張り込みだし。
さすがのマーニーもキョロキョロしながら右往左往。
こんな時は友人を頼るしかありますまい。一人でお産に立ち会うのは何かと不安ですものね。

マーニー「ゆりかちゃん、あの・・・」
ゆりか「あ、ゴメン。今デート中なんだ。またね」

た、頼りにならない・・・!!
仕方ない。ダメもとで他の友人に当たるとしましょう。
というわけで、連絡を取ったのは舞城天ちゃん。おや、まさかの連続登場とは。嬉しい。

マーニーの救援要請を受けてスグにそっちに行くと言ってくれる天ちゃん。有難いねぇ。
しかし山二つをほんのと言ってのけるとか・・・さすがに最少年チャンピオンである!!
今日はマウンテンバイクなんですかね?最短距離を進むために思いっきり荒れ地を駆け抜けておるようですが。ガガガガ。

天ちゃんのおかげで無事にお産終了。子猫が3匹ほど生まれております。ミイミイ。
あとは暖かくして親猫に水分を多めに与えておけばいい。子猫の面倒は親猫が見てくれるから、とのこと。ほうほう。
ゆりかちゃんと違って非常に頼りになる天ちゃん。
前回のゴーストを追った時のお金を出してくれたりもします。何と!?
遠慮するマーニーに対し、そうはいかない。もらってと譲らない天ちゃん。しょうがないので経費だけ頂くこととなりました。
うーむ、やはり友人間であっても金銭関係はしっかりしておくべきですよね。ね、ゆりかちゃん?

夜。ロイドさんが張り込みから帰ってくると、家が猫屋敷になっていた。ニーニーニー。
しかし結局この猫はエリオットの子ということになるんでしょうか?
単に行きずりの妊婦に母屋を貸しただけなのかどうなのか・・・気になるにゃあ。

さて、この親猫と子猫たちはすっかりマーニーの家に居ついてしまっている。
さすがにこれだけの猫を飼うのはどうなんだろうか。慣れれば不可能ではないでしょうが・・・
しかし、仕事中に膝や腕の上で寝られるのは困りますな。猫好きとしては仕事にならないでしょう。別の意味で。

掲示板に書き込みをして飼い主の募集をかける。一か月ほどしたら渡すという内容で。
その一か月が経過したが、何故かそのタイミングで子猫を連れて出ていく親猫。おや?
子供が引き取られるのを予感して去って行ったというのだろうか・・・なんとも勘のいい猫であるなぁ。

夜。ロイドさんが帰ってくると子猫たちはいなくなっていた。パパガックリ。
どうやら子猫が来たことをかなり喜んでいた様子。ああ、パパもやっぱり猫好きだったんですな・・・ヨチヨチ。

それから幾日か経過。
気付くと、マーニーの家の玄関に小銭が置かれるようになってきた。
連日のように置かれる小銭。小銭とはいえこう何度も置かれると結構な額となる。
悪意があるとは思えないけど、気になるので監視カメラを仕掛けて調査するマーニー。
その結果、お金を持ってきていたのは先の母猫であることが判明。おやおや。

どっからお金とってきてるんだ?お産の時のお礼のつもり?だったらそんなのいいからさ。

確かに母猫は天ちゃんがマーニーにお金を渡すのを見ていた。あれを学習したというのか!?
でもお産に関してはマーニーは場所を提供したぐらいで何も出来てないし、報酬をもらうのは心苦しいところでありますな。
ん・・・?母猫がグイグイとマーニーの袖を引っ張っているぞ?
どうやら報酬を持ってきただけという話ではない様子。ついて来いと言っているみたいだ。

母猫の先導で道なき道をかき分けて進むと、神社へとたどり着きます。
なるほど。ここが今のネドコというわけですか。ん、じゃあお金はここの賽銭をパクったのか?う、受け取りづらい・・・!!

母猫は神社から少し離れたところに向かって歩き出す。
よくみると、下水道のマンホールのフタが開いている。
これは・・・もしかして・・・ここに子猫が落ちちゃったということか?
つまりそれって、救出を依頼しているということか?あのお金は依頼料だったと!?
うーむ。これは確かに正当な依頼だ。しかしまさか猫が依頼料持って頼んでくるとは・・・なんとまぁ。
暗くてせまいところは苦手なマーニーだが、これはそうも言ってられませんよね。

わかったよ。子猫救出の依頼、マーニーにおまかせを。まったく、たいした猫だよアンタ。

というわけでマンホールを降るマーニー。結構深いなここ。
風の音が叫び声のように聞こえてなんだか不安になってくる。気のせい気のせい。怖がると妄想が図に乗るんだ。

ハシゴを下りきると、ハシゴのすぐそばに子猫3匹全員固まっておりました。無事でよかったね。
とはいえ依頼料が何日にもわけて届けられているってことは長いことここに居たことになる。衰弱してそうですなぁ子猫。
早い所脱出させてあげたいところであるが・・・ここで下水道の先から何か妙な声が聞こえる。マアアニイイヒイイイイイイアアアアア。
マーニーヒア?呼ばれてる?な、なんだろうか。
そういえば猫の鳴き声を工夫すればマーとニーの組み合わせでマーニーマーニーと名前を呼んでくれるんじゃないだろうか。
いや、今そんな発見をしても仕方がないな。

子猫を服の中に入れて下水道の先へと視線を向ける。
すると、いきなり下水道が盛り上がり、怪物が現れる。なんだこりゃ。

お前は・・・バカな・・・幻覚だ!!

驚愕のマーニー。怪物は幻覚であることは肯定するが、そのまま話しかけて来る。

オレはいつもお前の側にいる・・・マーニー、オレはお前のカゲであり本性だ。愛しているぞ。マーニー

本当に、な、なんだこれは・・・?
不気味な幻影に威嚇の声をあげる子猫。猫にも見えているのか・・・?
結局、子猫が暴れてくれたことで幻覚から解放されるマーニー。
これは暗くて狭いところに入ったことでトラウマを刺激されたということなのだろうか?
そういえば、前に事故物件の調査をしたときもそんな感じの過去のイメージ図が出ていましたな。ふむ・・・
ともかく、子猫の救出作戦は完遂されました。その件についてはよかったね。

しかし。あいつの幻を見るなんて・・・

深刻な様子のマーニー。うーむ、どんな過去を抱えているのだろうか・・・
それはそれとして、友人のゆりかちゃんは気楽な様子。
片岡さんが浮気しているかもしれないので友達としてタダで調べてほしいとかしれっと言ってくる。
ゆりかちゃん・・・猫でさえお金を払うというのに・・・

マーニーにおまかせを〜〜なんてだれが言うもんか。

あっかんべーしてみせるマーニーでありました。おやおや。
うーむ、ゆりかちゃんもそろそろきちんとしてくれないと、マーニーの友人ポジションを天ちゃんに取られちゃいますぞ。
まあ、読んでいる方としてはそれはそれでアリかなと思ったりはしますが。
なんだったら猫もエリオットから母猫にチェンジしてもらって構わん!!

それはさておき、次回は巻頭カラーでマーニーの過去が明らかになるという。
うむむ・・・これは気になる。ついに明らかになるようだが・・・暗い話になりそうで怖い!!
というか、この幻の正体は一体何者なんだろうか?
トラウマの元はこれまでの話から母親に関することかと推測していたが・・・わからなくなってきたなぁ。
ともかく楽しみに待つとしましょう。なるべく酷いことにはなっていないことを祈りながら。

・バチバチBURST
無敵の王虎に立ち向かう常松。
あまりにも巨大な壁に思える相手であるが、果たして対抗できるのであろうか・・・?
王虎を前にした常松。内心はかなり穏やかではない。

チッ。相変わらずムカツクツラだ・・・
ガキの頃からお前の人を見下した目は俺の腹をエグるんだよ・・・
何よりムカツクのは、今・・・この俺を前にして、鮫島相手に撒き散らしていた殺気が微塵もねえってコトだ・・・

確かに落ち着いた顔してますな。余裕ってことか?
いや、自身に敗北の屈辱を味あわせた鯉太郎が単に特別ってことだと思いますよ。
あの一件さえなければ、鯉太郎との時も余裕ぶった顔をしていたはず。
まあ、どちらにせよ余裕ぶった態度を取られるだろうからムカツクことには変わりないか。

ナメんじゃねーぞガキが・・・

憤る常松。だがその思考はあくまでも冷静。これまでのデータから立ち合いの行動を検討する。
王虎の立ち合いの選択肢は張り刺し、カチ上げ、胸を出しての受け。この3つである。どれが来るのか・・・

・・・右足をわずかに下げた・・・これは王虎の右のカチ上げへの癖・・・
フン・・・アホが・・・ならそこに俺もカチ上げを合わせるまで・・・
ガキの頃から知ってんだ・・・王虎の狙いは手に取るようにわかるんだよ・・・親父の前で何も出来ずに死ね・・・

立ち合いの攻め方は決まった。後はぶつかるのみ。
親方や兄弟子が見守る中、いよいよ常松と王虎がぶつかる時が来た。虎城親方も顔をひきつらせながら見ているぞ!!

ハッキヨイ!!!

行事の合図を受けて右のカチ上げを行う王虎。そしてそれに合わせる常松。
激突。当たり勝ったのは・・・常松!!
来るのがわかっていたとはいえ、あの王虎に当たり勝つとは・・・さすがに記者もざわめく。
そして隙が出来た王虎の顔面へ張りを叩き込む常松。
体が上がったのを見て、一気に突き押しに出る。

これほどまでか・・・常松洋一。王虎に引けをとらないどころか押してるじゃねーか・・・

記者だけではなく観客も常松の強さに驚いている様子。おぉ。
しかし常松の突き押しは王虎の反撃で止められる。突こうとした腕を抑え込まれ、進撃停止。
一瞬お見合い状態になる2人。観客はその息継ぎができる瞬間に湧き上がる。

そして王虎は反撃の突きを見舞ってくる。
が、常松はここで必殺の動きを見せる。
伸ばした王虎の右腕を抱えるようにして回り込み、肘関節を極めて前方へと王虎をねじり倒そうとする。
これは・・・とったりか!?

とったりとは相撲の決まり手のひとつ。
性質間接技の一種であり、極め方によっては小手投げにも劣らぬ危険な技となると言われているそうな。ほう。
さすがに常松。相手を破壊する技術は小手投げだけじゃなかったということか・・・!!

前回の様子からしてみると思ったよりずっと善戦している常松。
これで王虎が余裕を見せての演技だったとかじゃなければいいんですが・・・

王虎は汗もかいていないが、顔だけは凶悪な顔となっている。
これは本気を出していると判断していいのか・・・うーむ、なんとも判別し辛い。

まあ、王虎は余裕ぶっておいて負けるということを前相撲でやらかしたりしている。
今回もその時の二の轍を踏まないとは限らない。
油断しているなら一気に勝負を決めてしまいたいところであるが、はてさて。

・ドカベン ドリームトーナメント編
延長10回表。スーパースターズは里中に代わってが登板。
ブルートレイン学園で見せた通り、ナイターにはめっぽう強い選手である。見せ場の時間でありますな。
そして里中の代打で出た長島はサルに代わってショートに入ることとなりました。

延長が長引いた場合、さすがに第2試合は明日ということかね?とダントツ。
いやいや、開始が真夜中ということもあり得ますよ。
タイガースとアイアンドッグスのファンは何時間も待たされていて大変ですなぁ。

総裁は何時に終わろうと、引き続き2試合目を行うと断言する。
第2試合を翌日にするということは、日程が全て1日送りとなる
ファンは皆それぞれに都合をつけてチケットを取っている。日程がずれると不都合のある人は多くなるであろう。
なるほど、言われてみればその通りか。
日程をずらせば2チームのファンだけではなく、それ以降のファンにも影響を及ぼすことになってしまうわけか。

夜中の試合でもタイガースとドッグスのファンは待つ!待つ両チームのファンもまたドリームよ

言いたいことは分かるが、総裁。最終的にドリーム言いたいだけちゃうんかと。

それはさておき、ともかくもこの試合である。
10回表。ドルフィンズの攻撃は九番の七夕から。
その七夕に対し、汽笛を鳴らしながら第一球を投じる隼。ピィ〜イ。
投げたボールはスローカーブ。これはホームランボールだ!!
と思いきや、照明にボールが入り見えなくなる。ボールが消えた!!これが光る球か!?違います。

この照明を利用した投球術がブルートレイン学園時代にも見せた隼の真骨頂である。
初対決の相手としてはやりにくい投手でありましょうな。この場面で出すには最適であるか。

続いて一番のジンクス。
さすがに夜に鳩が来るはずもなく、ジンクスは発生しない。
実力勝負の結果、ピッチャーライナーに打って取られるジンクスでありました。
隼は高校時代も似たような打たれ方と取り方してたな。

そして二番の国立。今のドルフィンズはどこを切っても気が抜けない打者揃いである。
問題のこの打者をどう抑えるか。

今は「はやぶさ」も新青森までの東北新幹線の名前に出世。
しかしおれの「はやぶさ」は今も懐かしい寝台列車だ。ブルートレインだあー!!

よくわからないが、矜持というものがあるみたいですね。
そのよくわからない迫力に押されたのか、国立の初球の打撃はショートライナー。
横っ飛びに飛んだ長島のグラブに収まり、スリーアウト。なんと10回表は3球で終了となりました。

長島「入ってたよ。ラッキー」
岩鬼「何を謙虚なことを!!見事なファインプレーでっせ!!

プロに入ってからの岩鬼は結構先輩を称える発言が多い。丸くなったものだなぁ。
中学校時代の2人を知っていると信じられないようなやり取りだ。

さて、10回裏。スーパースターズの攻撃。
マウンドには新田小次郎の代わりに新しい投手がマウンドに上がる。
その投手とは・・・Kジロー!!出た!ついにKジローが登板だ!!

って捕手がいないからKジローが捕手をしていたんじゃないのかね?
Kジローの球を受けられる捕手がドルフィンズに存在するというのか?
そんな選手がいるのなら最初からKジローが投げていれば失点は少なくて済み、もう勝負は決していたのではなかろうか・・・
よもやのタイミングでのKジロー登板。そして新たなレジェンドキャラの登場という前フリ。むむむ。
楽しみではあるがツッコミ所も多い。まあ、あまり深く考えないでおくのが一番ですかね。
でも、これだけはツッコミ入れておくか。
土井垣はなんでKジローが投手も出来ることを知っていたような口ぶりで話しているんだ?
山田がKジローのことを話していた時は何も知らないような顔をして聞いていたのに。実は知っていたのか!?意地悪な奴だ。

・バイオハザード 〜マルハワデザイア〜
ビンディの撃破に成功したピアーズ。しかしクルマは潰してしまった。
だが、脱出する手段はまだ残されている。地下制御室のヘリだ。
合流してヘリで脱出をすることを告げるクリス。
メラも戦いが終わったので通信を回復させ、クリスに勝手な行動を取ろうとしたことを詫びる。

クリス「無事ならいいさ・・・」
メラ「はい・・・」
ピアーズ「じゃあ、行きますか・・・!!」

なんともいい感じな3人でありますな。暖かい。
しかし、このまま立ち去るという話にはならない。
クルマで潰したはずのビンディが意識を取り戻したのか、激しく暴れ出す。
だがそういう時の備えも万全にしていたりするピアーズ。
車中に備え付けられていた爆薬を起爆装置のスイッチを押すことで爆発させる。おぉ。これで完全にクルマは潰れましたな。

爆風で腕が吹き飛び、身体を焼かれるビンディ。
そしてピアーズはとどめとばかりにライフルの銃口をビンディの顔面へと向ける。
射撃。見事にその弾丸は眉間を貫く。やがて炎に包まれたまま動かなくなるビンディ。おっと、勝負あったか?

立ち去るメラとピアーズ。ビンディはもはや2人を追う力は残っていない様子。
火が消えた時、ビンディはナナンの面影を追ったりしている。ふうむ、力尽きそうな演出ですな。
だが、そこに現れるフードの女。
彼女はビンディに向けて、あなたのお友達は私たちが責任を持って連れて帰ってあげるからと述べる。
これを聞いたビンディはどうするだろうか・・・まだまだ奮起しそうな気配があるなぁ。叫び出してるし。

メラとピアーズはゾンビの群れを排除しながら地下制御室へと向かうことになる。
強敵が相手ではないが、弾薬や武装が頼りない時に大量のゾンビが相手というのは面倒くさい。
まあ、突破するより他に道はないんですけどね。

一方のクリスとリッキーは地下制御室付近までやってきている。
だが、そこに強敵が文字通り降って現れる。音を立てて着地したのは・・・ナナン!!
なんだか体が少し割れているような感じになっているが、ともかくナナンの登場である。
脱出寸前で強敵が現れるのはお約束の展開であるが・・・果たして今のクリスたちの武装で対抗し得るのだろうか?

ビンディはまだまだ復活してきそうな様子ですし、予断を許さない展開。
しかし、復活したとしてビンディは相変わらずキモイ姿のままなのであろうか?
ここはいっそもう一段回変化を遂げてみてはどうだろうか。
そうだ、せっかくだからナナンと合体してみてはどうだろうか!!本人たちも願ったり叶ったりでしょうし。
ナナンとビンディが悪魔合体。その結果聖獣ナンディが誕生するとかそういう展開。
怪物と怪物を組み合わせたらインドの聖獣になるとはこれいかに!?マイナスを掛け合わせたらプラスになったんだ!みたいな。
面白そうな展開にはなりそうだが、ゲームが違いますと言われちゃうそうだな。会社すら違うし難しいか!!

・いきいきごんぼ
うっかり徹夜して休みてーとなること。あるある。
でも朝早く出るくらいなら家でダラダラ過ごしていたいなぁ。1分1秒でも。

妄想しながら行動に移せないでいる吏毘堂さん。共感しすぎて困るってばよ。

占いは当たったら信じるし当たらなかったら信じない。うむ、まさしく技野くんの言う通りの考え方だ。
あんまり積極的に信じようとも、それに応じた行動をしようとも思えませんわな。
そもそも星座の12分類や血液型の4分類とか種類が少なすぎてアテにならんっショ。

開運ブレスレット・・・ついにツッコまれたか!!やっぱバレてたんだな。
指摘されるとさすがにつけ続けるのは恥ずかしいですね・・・でも効果があると思ったらつけ続ける吏毘堂さん。
うーむ。悲しくも応援したくなる男よ!!

・バーサスアース
今は亡き友人と一緒に遊んだ公園で一人佇むハルト。
深柱と融合してしまい、ワクチンがないと生きられない体となっている。
その事実はやはり気落ちさせるには十分なもののようですな。うーむ。

どこにも吐き出せない気持ちをサッカーボールにぶつけるハルト。
壁に向けてシュートを放つ。なかなかいいシュートだ。
公園に現れた兵真くんが松葉杖拍手でそのように評してくれます。カチカチ。

どうやら公園で兵真くんと会う約束をしていた様子。
その理由は発作を抑えるための薬をもらうためである。
ほう、ワクチン以外にも抑制剤みたいなものが開発されているのか。
これならヒミコさんに脅されなくても自分のペースで飲めるからいいですよね。
ただ、薬はあくまでも緊急時の避難用である。

来週、ちゃんと注射打ちに来てね。だってよ。

ドレッドでツインテールを作ってヒミコさんの真似をする兵真くん。何やってんだか。
行為としては面白いが、ヒミコさんの顔も見たくないハルトとしては不快なことこの上無いですし。
元々ヒミコさんに会いたくない、顔も見たくないからこうして兵真くんに薬をもってきてもらったわけで。
うーむ、嫌われたものですねぇヒミコさんも。当然だけど。

困ったことがあればまたメールくれよと立ち去ろうとする兵真くん。
それに対し、とっくに困ってるよ・・・と零すハルト。
そんなハルトをそのままにして帰れる兵真くんではありませんでした。

パス。

振り返り、サッカーボールを松葉杖でパスッと叩きそのようなことを言い出す。
脚は先の戦闘でこんなだが、そのぶん身体がなまって仕方がない。相手をしてくれという理由づけだ。

(なんだよ・・・子供をあやしてるつもりかよ。バカにして!)

ハルトの苛立ちは消えない。その意識からか強めのパスが飛び出してくる。
だがこのパスを見事にトラップし、頭で返す兵真くん。ほう、上手いものだ。

ハルト「や・・・やってたの?サッカー」
兵真「中学の途中までな」
ハルト「ちゅ・・・中学出てたんだ
兵真「どういうイミだよ!

さすがにこれは酷い。兵真くんだって義務教育ぐらいは受けてるでしょうよ。成績の方は知らないけど。
それはさておき、パスをしながら会話を始める2人。ハルトは躊躇いながらも、質問を口にする。

ハルト「た・・・戦うの・・・怖くない?」
兵真「別に

実にあっさりとした答えが返ってきて困惑するハルト。
別にって、全然ってことはないだろ。あんな生死に関わる戦いをしておいて・・・
戸惑うハルトに兵真くん。怖いのか?と問う。

ハルト「・・・怖いよ。当たり前だろ。あんたらと違って弱いんだ」
兵真「いや、お前は弱くなんかない。地下鉄のときも新宿のときも、お前は勇敢だったじゃないか」

そのように述べてくれる兵真くん。しかしハルトは心苦しそうな表情を見せる。

違う。あれは、あれは・・・勇敢だとかじゃなくて・・・その・・・帳尻合わせなんだ。最低な行為の・・・
オ・・・オレ・・・あのファミレスの・・・とき・・・カナをおいて1人で逃げようと考えた・・・
実際立ち上がる直前だった・・・そしたら・・・カナが握ってた手を離して言ったんだ・・・
"私は走れない""ハルトだけでも逃げて"――って。
ひとりだけ助かろうと思ったオレに・・・逃げて・・・って。

融合する結果となった練馬での戦闘参加。
その勇気を持つことができたのもカナちゃんのこの言葉があったからこそである。
しかし考えただけで実行に移したわけでもないのにここまで思い悩むとは・・・
本当に逃げ出していたりしたら今頃罪悪感で押しつぶされていたかもしれませんな。

最低のこと・・・しようとしたから取り返さなきゃって。最低のままじゃ終われないと思って・・・
あんたらの勇敢な姿にも憧れた・・・正直。だけど・・・だめなんだ。
家に帰ってひとりになると怖くて・・・また柱が出たらどうしようって、そればっか考えて・・・

沈むハルト。確かに気持ちはわからないでもない。
無我夢中で闘える戦闘中より、色々と考えてしまう平時の方が怖くなってしまうってやつですよね。
ふうむ。そうなるとひとりでいると人肌恋しくなったりしてしまうでしょうなぁ。定期的に慰めてくれる人が必要そうだ。
カナちゃんは言うまでもなく慰めてくれるだろうけど、戦わなくていいと吹き込んでしまいそうで困る。

でも、お前にはすごい力があるじゃないか

慰めのつもりなのか、正直な意見を述べてしまう兵真くん。あ、地雷を踏んだ。

好きで・・・こんな、こんな身体に・・・好きでこんな身体になったわけじゃない!!

興奮するハルト。その結果か、深柱の外甲が表面に現れ出す。
うーむ、やはり衝動というか、怒りや攻撃的な気持ちになると深柱が反応しやすくなるのだろうか。
慌てて薬を飲むハルト。兵真くんはヒミコさんに連絡を取ろうとする。
だが、それもハルトに取っては嫌な行為だったりする。心配してのことだろうが、立て続けに地雷踏んでるな兵真くん。

あの女に・・・言うな!大丈夫だから。大丈夫だって言ってるだろ!!

腕で抑え込もうとするハルト。しかし、その左腕は既に外甲で覆われ鋭く尖っている。
そのため、振り払った腕は兵真くんの右腕を傷つけてしまう。
傷は浅い。そんなに大したものではない。だが、人間を傷つけた。柱の力を使って人間を傷つけた。その事実がハルトに重く圧し掛かる。

これじゃ深柱と変わらないじゃないか!

泣き出してしまうハルト。ヨロヨロとこの場から離れようとする。
が、そのハルトの足を掴み、押しとどめる兵真くん。
ケガなんかさせるつもりはなかったと狼狽えるハルトに、わかってるわかってると返す兵真くん。

ハルト「オレ・・・違う。化物なんかじゃ。深柱なんかじゃ」
兵真「わかってるって」

深柱がこんなぼろぼろ泣くかよ

融合の進んだハルトの腕を抱きながら、正面を見据えてそのように述べてくれる兵真くん。ほほう・・・

ハルト「オ・・・オレのこと、怖くない?」
兵真「ったりめーだ。おめーみたいな泣き虫ちっとも怖かねーよ」

兵真くんの言葉でどうにか落ち着きを取り戻すことができた様子のハルト。
表面に出ていた深柱も消えていく。ふうむ、薬の効果よりもやはり精神的な要素が暴走抑制には効果的な様子ですなぁ。
新宿のときと合わせて連続でハルトの暴走を止めた兵真くんの和みパワーは凄いですね。

ねぇ・・・オレ、やっぱ戦うべきなのかな。

ハルトのその問いに、兵真くんは肯定を返す。

ああ。その力を使って人を救うことこそが、お前が人間であることの最大の証明になるんじゃないのか?

ほう。これはいい言葉でありますな。
ハルトとしてみれば、自分が死ぬ恐れもあるだろうが、自分が人間でなくなり柱と同じになる恐怖はさらに大きいことでありましょう。
ならばそれを示す道を与えてあげるのが肝要。柱と戦い、人間を守ることこそが人間の証となる。理解しやすい話です。
身体は柱に侵されていても、心は人間のままであり続けたいと願う。む、ヒーローらしい話になってますな。
ハルト本人はヒーローという言葉には反抗したがるでしょうけど。

ハルト。さっき最低の行為を取り消したいからがんばったって言ったよな。
オレも・・・ある罪を清算するために戦い続けてる。
ハルト・・・オレは・・・オレは・・・玲央の父親を殺したんだ

おっと、ここで兵真くんから驚きの告白が飛び出しました。
まあ、兵真くんにも玲央さんのように深柱と戦う理由があるのだろうとは思っていました。
そうか、そこに玲央さんも絡んでいるんですな。それで玲央さんを護ろうと誓っていたという話でありますか・・・
仲間意識や単純な好意とかそういうのより、何か思いつめた感じがあると思ったら・・・なるほどねぇ。

しかし、父親を殺したとはどういうことだろうか。
ハルトがやろうとしたことと同様に見殺しにしたということでしょうか?これはあり得る話だ。
二度と見殺しにしたりはしないよう、守るための力を手に入れたと考えると辻褄も合う。
逆に能動的に、本当に殺したという可能性はあるだろうか?
実は玲央さんの父親が悪い人で虐待とかしてたとか。それでも玲央さんにはいい父親だったとか。
うーむ、さすがに深柱とは絡めてくるだろうし、それは難しいか?

何にしても、この話は結構楽しみだったりする。
この話を聞いたハルトは闘う意思を身に着けることができるようになるのだろうか?
そして兵真くんを兄貴と慕うことができるようになるのだろうか!?
前半はさておき、後半は流石に望み薄ですな。流石に。

・クローバー
ハヤトとレオ。同じ顔した2人が服を選んでいる。
同じ顔をしているがやはり趣味は違う様子。まあ、髪型を見ればそれは伺えますわな。

入れ替わるために同じ服とアフロヅラを購入するハヤト
きちんと断れそうもないレオに代わってハヤトがちゃんと言ってあげようという話ですな。うーむ、手のかかる。

ハヤトはきっぱりと20万なんて払えないという。
が、入れ替わり作戦を行うにしては意識が杜撰な感じ。おかげで何か変だなとすぐに気づかれてしまう。
まあ、いきなり堂々とした態度になれば変だなと思われるに決まってるわな。

レオはトモキ、ケンジと共にトイレの個室で待機中。
未だに柊に断りを入れるのは心苦しいと思っている様子。うーむ、変な所で義理堅い子ではあるなぁ。

レオ君て他の幹部と会ったことあるの?

トモキの質問。おや、やはりトモキも疑っているみたいですね。
柊一人から20万の話をされているんじゃないかっていう。

さて、入れ替わったハヤトだが、さっそく柊に疑われている。
なので多少強引に話を進めようとするハヤト。
鬼猿の頭である佐柄さんと話をさせてくれと柊に申し出てみる。
オマエにこれ以上迷惑をかけられないから直接話をさせてくれよという話だ。
しかし、柊は焦りながらこれを断ってくる。それこそオレの顔を潰す気かよ!と。
そして慌てて席を立って去っていくのでありました。ふーむ、この態度はやはり・・・

オマエ・・・だまされてるぞ

柊と話し終えた後、ハヤトはレオにそう告げる。
って同じ顔、同じ姿の2人が上下分割とか左右分割で話をするんじゃないよ。思った以上に混乱する。

ともかく、まどろっこしいのはもう終わりにしようというハヤト。
これから直接鬼猿の頭に話をしようということとなった。

さてさて、レオに扮したハヤトは鬼猿の頭である佐柄に会うことができるのだろうか?
他の幹部も大量に出てきたことだし、頭とすぐ話をして解決。というわけにはいかんだろうな。
しっかり名前も出てきたのにそれっきり幹部の出番なし!というのもそれはそれで面白いかもしれないが。

・実は私は
最近ずっと嬉しそうにニヤニヤしているアナザル朝陽。相変わらず正直な奴である。
友達関係という状態とはいえ、好いた女子と一緒の時間を過ごせるわけだし、幸せな気分になるのも当然ですわな。
そんな朝陽の様子を見て羨ましそうにしているモップ頭の友人、嶋公。し、嶋公だと・・・!?
岡に続いて嶋公とは・・・前作のネーミングが受け継がれている!!これがスターシステムか・・・

・・・まぁ思い返してみろよ。朝陽のニヤケ面が一度でも長続きしたことがあったか?

不吉なことを口にする岡。
まあ、葉子さんは今までの相手とは色々と違う人ですし、きっと大丈夫・・・だと思う。葉子さんより外的要因の方が厄介か。

てな風に思ってたら、教室につくなりさっそく笑顔が消えている朝陽。
何かと思ったら席に葉子さんの姿がないのだ。ほう、これは・・・
焦って先生に駆け寄る朝陽。ズカズカズカズカ。白神はどうしていないんですか!?

・・・いいか黒峰。心して聞け。
ただの風邪だよ!!おまえ以外はバカじゃないから風邪ひくんだよっ!!

なるほど。単に病欠でありましたか。
しかし先生も面と向かってバカとか言いますなよ。クラス一同納得してるからいいものの。いや、よくはないな。
それにしても始まりのアオリが実に秀逸。吸血鬼病欠、バカ元気
なんとなくこの作品のおかしさを端的に表している言葉ですな。

それにしてもさすがに朝陽である。この態度だと葉子さんにただならぬ感情を抱いているのがクラス中にバレバレではないか。
いやまあ、たぶん葉子さん以外はもうみんなとっくに気付いていると思われますがね。

バカ呼ばわりされて落ち込む朝陽にネチネチと追い込みをかける嶋公。
確かに葉子さんのメアドとか連絡先とかは知らないんですな。そもそも葉子さんは携帯とか持っているのだろうか?

それはともかく、朝陽の友人の残る1人、オネエ言葉のオジサマ顔の方の名前はさくら。さ・・・さくら!?
やはり前作の魂は色々と受け継がれているのか・・・
まあ、それはさておき。さくらさんは朝陽にこう告げる。

先生から白神さんの住所聞いてきてあげたから、お見舞い行ってらっしゃい!!

ほほう。やるなぁさくらさん。こういう形でお宅訪問という形になったか!
しかしよく住所教えてもらえましたね。何々?あいつはヘタレだから変なことにはならんだろ?って。
うーむ。まあ、そりゃそうですわな。信用されてるみたいですね朝陽!!
先生は俺のこと罵倒しすぎじゃねぇ!?とは言うが、まあ大半事実を指しているからなぁ・・・よく理解してるってことさ。

住所を教えてもらいはしたものの道に迷っている様子の朝陽。
同じ地元とはいえ、あまり来たことのない方面では迷うのも仕方ないことか。単に方向オンチなだけかもしれんが。
迷っている途中で学校の岡から電話。
何かと思えば、みかんはまだ学校にいるから安心しろという話でございました。おっとそれは確かに安心だ!!
嶋公がおもちゃになっている間にさっくりとお見舞いに行きませんとな。
しかし、道に迷っている途中なのは事実なわけで、このまま辿り着けないなんてオチになったらどうしようか・・・

あ・・・大丈夫だ・・・たぶん見つけた・・・

昼間なのにめちゃくちゃコウモリが飛んでるアパートを発見した朝陽。なるほど、こりゃ確実だ!!
相変わらず葉子さんはよく今まで吸血鬼と気づかれずにいたものだと思える。
自宅なんかだとバレそうな要素がさらに高そうだなぁ。こりゃみかんがやってこずに本当によかった。

てなことを考えて、今更に気づく朝陽。
葉子さんは一人暮らし。つまり他には誰もいない自宅へ自分一人で向かうこととなる。好きな女子の部屋で二人っきりだと・・・!?
いいのだろうか。いやいやただのお見舞いだし?そんな・・・ねえ?・・・あれ?何か胃が痛くなってきたよ?
アパートの前でウロウロと30分ほど逡巡を見せる朝陽。これは怪しすぎる。通報もされようってものだわい。

そんなことしている間に、窓から顔を出した葉子さんに声をかけられる。あ、見つかっちゃった。
朝陽の逡巡を他所に玄関を開けて、上がってきてと言い出す葉子さん。
まだ覚悟が決まっていないとか言っている朝陽は本当にヘタレである。覚悟決めんかい!!

欠席したのでプリントを届ける人が必要になるのは学校ではよくあること。
なるほど。お見舞いだけではなくそういう名目で家にやってきたわけなんですな。
最寄り駅が一緒の朝陽が家にやってくるのは自然なことと葉子さんも受け入れている様子。だから朝陽の想いにも気づかない、と。ふむ。

可愛いパジャマ姿の可愛い葉子さん。可愛い。
これだけでも来たかいがあったよと眼福状態の朝陽。安い奴だ。気持ちはわかるが。

立ち話もなんだし上がって上がってと招き入れようとする葉子さん。
しかしヘタレな朝陽。プリント渡したらすぐ帰るってと断ろうとする。30分かけて出した結論がそれかい。
ちなみに葉子さんの風邪は昼過ぎにはもうよくなっていた様子。ふむ。
ん、ところでその手に持っているのはハタキですよね?もしかして今までずっと掃除をしていたのか?

いっいや別に私、普段から部屋キレイにしとるし!?急に人来るとかなっても全然大丈夫やし!?

なるほど。先生から朝陽が来ると連絡を受けて慌てて掃除をしていたんですな。ま、丸わかりだ・・・
そしてきちんとできたからそれを披露したいと考えていると。うーむ、可愛い話でありますなぁ。
前から思ってはいたが、葉子さんは朝陽とアナザル度がそれほど変わらない感じがする・・・気を許し過ぎっショ。

一人暮らしを始めてから友達が家に来るのは初めてなのでちょっとワクワクしている葉子さん。
家の中に入ると背中から羽を出してパタパタとさせていたりする。
そりゃ室内は誰にも見られないだろうけど、そんなすぐに出してていいものなんですかね?

え?あっごめん。出てた?

軽いな!!まあ、やはり家だと気が抜けるんでしょうな。楽な服装になっちゃうのと似たような感覚なんでしょう。
しかしこの羽、服を透過するんですな。服を破りながら出してくれても個人的には構わなかったのだがなぁ!!
そういえば教室で見た時より羽が小さい気がする。なるほど、あの時は本当に文字通りに羽を伸ばしていたということか。

しかしまあ、羽は一発アウトであるが、部屋の中はあまり吸血鬼らしくはない。普通の部屋に見える。
だからといって女の子の部屋をジロジロと見るものではないですぞ朝陽。葉子さん恥ずかしがってるじゃないですか。もっとやれ。
本当にもっと見回しながら吸血鬼らしいものってないんだなと口にする朝陽。棺桶とかそういうのないのね。

あーいやいや、そんな高級品買えんよー

こ、高級品なんだ。必需品じゃなくて。ミステリアスな雰囲気はもはや欠片もなくなっておるなぁ。

見回すのはまあいいけど、さすがにそこらを開けたりするのはやめてなという葉子さん。
いやいや、さすがに朝陽もそこまでデリカシーがないわけではなかろう。勝手にクローゼットを開けたりなんかはしないさ。
葉子さんとしてはそこを開けられるのが一番嫌な様子ですが。

ほら世の中不思議なことってあるやん?
私は普段からちゃんと片付けしとるからありえへんけど・・・
ほら、何か不思議なことがあってさ、崩れ落ちて来るかもしれへんからね・・・?

大丈夫・・・なはずと目を逸らしながら語る葉子さん。本当、この子はわかりやすい!クローゼットに押し込んだんですね・・・

こういうちょっと抜けている所も葉子さんの魅力である。朝陽もそれをしみじみと感じている。
おかげでようやく好きな子の部屋にいるという実感が沸いてきた朝陽。おやおや、青春ですなぁ。妬ましい。
しかし、そのタイミングで岡から電話。
何事かと思えば凶報でありました。みかんがこちらに向かってきているそうな。ゲー!!
な、なんでいきなりそんなことに!?

まァあれだ。答えはシンプルだ。あのモップ頭がみかんちゃんにおまえを売ったからだよ

あのモップ頭のせいかー!!嶋公は本当に頼りにならないなぁ。ちゃんと連絡くれる岡は頼りになる。
と思ったらどうやら岡と嶋公、見舞いがうまくいくかどうかで賭けをしていたようだ。岡は上手くいく方に賭けていた様子。
むう、それならよく嶋公は今まで話さずにいてくれたものだと逆に感謝したくなってしまうな!!

てな話をしていると、葉子さんの部屋から悲鳴が響き渡る。
な、なんだ!?まさかもうみかんがやってきたというのか?
自宅で隙だらけの葉子さん。羽なんて見られたら一発アウトである。いや、みかんはアホだしなんとかなるかもしれんが・・・
ともかく、白神の秘密は俺が守ると決めている朝陽。急ぎ部屋に取って返す。
が、そこで見たのは・・・あふれ出たクローゼットの中身に押しつぶされているみかんの姿でありました

崩落に巻き込まれてグッタリしているみかん。オロオロしている葉子さん。
とりあえず朝陽。白神が元気そうで何よりと述べるしかないのでありました。何をやっているのやら!!
ヌイグルミや掃除機ぐらいは外に出しておいてもよかったんじゃないですかね、葉子さん。
ギターは・・・どうなんだろう。弾けるのか?弾けないから押し込んでたんだろうなぁ・・・

結局お見舞いは成功だったのかどうなのか。まあ、可愛い姿が見れたから朝陽としては満足なんでしょうがね。
しかし葉子さんは一人暮らしだったのかぁ。お父さんの姿が見られるかと思ったのだが残念だ。
吸血鬼が住むアパートであるが、他の住民は普通の人なんだろうか?
これからどんどん異界の住人が引っ越してくるようになったら面白そうではあるが。
そろそろ初回の表紙にあったように、他の妖怪ヒロインの出番もあるんじゃないかと期待しています。

・ハーベストマーチ
いつものクゥが操心術によって失われ、潜んでいた何かが敵に牙を剥く。

首を絞められ苦しむマイラさん。思わず子供たちに助けを求めてしまう。
子供たちは焦り、武器を構えてクゥに躍りかかる。
ふむ、武器を持った相手となればクゥも本気にならざるを得ませんな。というわけで、変身だ!!

背中から飛び出した触手が飛びかかってきた子供たちを撥ね飛ばす。
そして髪も黒く染まり、例の凶悪な様子のクゥバンテが現れる。
いや、あのときとはまた様子が違う感じだ。感情を表に表していたあの時とは違い、今のクゥは底冷えした冷たさを感じる。

な、なん・・・なんだー!?

なんでしょうね。確かに。マイラさんの戸惑いは分かりますよ。
可愛い子を連れ込んでキャッキャウフフと楽しもうとしたらいきなり怖い姿になられたりしたら叫びたくもなるよね。
ん、こう書くと分かりますよとか言っちゃダメな気がしてくるな。

それはさておき。変身時の衝撃で灯り用のロウソクが倒れ、屋敷に火の手があがる。
あっという間に炎は燃え広がり、その様子は離れたカイリの館からも見ることができる。
村人は外出禁止令が出ていることもあり、誰も火事には気づいていない様子。
カイリは急ぎマイラさんのもとへと向かう。
インチは角笛のようなものを用いて村人を叩き起こし、火事の消化を行うように下知を行う。皆で消火にあたれーッ!!

この声は当然の如くノイエさんにも届く。
炎があがっている館。案内されるまでもなく、それがどこかはわかる。
ノイエさんはクゥのもとへ駆けつけるべく走り出すのであった。男前な走り方で。

村人はみなマイラさんの館へと向かっている。インチはその先導をしている。
そして妹想いのカイリはもちろん真っ先に駆けつけている。となれば、今カイリの館には誰もいないこととなる
村医者であるおじさんは何かに思い至った様子。
どうやら一人でカイリの館に向かうようだ。お、もしや解毒食を作り出す方法を見つけ
出すつもりですか? それとも、もっと根本的な治療方法を確立するつもりか・・・地味に期待ですな。

炎の周りは早い。館はかなり大きいので完全に燃えつきるには時間がかかる。が、その分脱出するにも時間がかかる。
子供抱きかかえたり手を引いたりしながら脱出しようとするマイラさん。

ついて来てない子はいない?も・・・もう少しで外だから・・・

しかし、そう簡単には逃がしてくれそうもありません。
廊下の向こうから触手が伸びて来る。その触手を足で踏みつけ防ぐマイラさん。
あたしが抑えておくから先に行きなと子供たちに告げる。
が、触手は一本ではない。
残りの3本の触手がマイラさんの体に絡みつく。そして奥へと引きずり込もうとしている。うーむ、怖い。

今のうちに逃げてというマイラさん。しかし操られている子供たちは大好きなマイラ様のために戦うと言って逃げ出さない。
このまま蛇魅の支配下にあったのでは逃げてくれそうもありませんなぁ。
というわけで、マイラさんは子供たちに自分の目を見てと言い出す。

蛇魅から解放する。みんな・・・元通りに戻す!!

おっと、解放するのは一瞬なんですな。
マイラさんは正気に戻った子供たちに対し、はやく逃げるんだと叫ぶ。そして触手に引っ張られて廊下の奥へと消える。
うーむ、正気に返っていきなりこんなホラーな場面に出くわしたら逃げ出したくもなるよね。

燃え盛る廊下を背景に、触手を振りかざしたクゥが歩いてくる。
その姿を泣きながら見つめるマイラさん。もはや戦闘する意欲も無い様子。

兄ちゃん・・・兄ちゃん・・・これは・・・天罰なのかな・・・
兄ちゃんとあたしたちのやっていること。信念があれば許されると思っていた・・・だけど・・・
仲良くできればって思ってたんだ・・・誰とだって・・・

さすがに自分たちのやっていることが正しいことだとまでは思っていなかった様子ですな。
緊急時に子供たちのことをちゃんと考えて行動してくれたりするのは良かった。
とはいえ、恐怖で脅したり心を操ったりしていては誰とでも仲良くなんてのは無理って話ですわなぁ。
大人にも蛇魅が効くのであれば脅す必要もないし、意外と平和に済んだのかもしれませんが。

死ね。罪深き人間。『四ツ裂キ(コルテライズ)』!!

触手から刃を取り出し、マイラさんを切り裂こうとするクゥ。
しかしそこに駆けつけたのはカイリ。
右腕で触手を叩き、刃の群れから妹を守る。

あの小僧・・・『騎士』か!!

おっと、どうやらカイリは騎士のことを知っている様子ですな。
もしかすると10年前の戦いで王国側には騎士が含まれていたのかもしれない。そりゃあ王国なだけに『騎士』もいるさね。
本筋である騎士についての情報が語られるかもしれない。これはちょっと期待したいところでありますな。

しかし、クゥの様子はやはりおかしいですな。
感情が消えており、さらには人間だから殺すみたいなことを述べている。
これはクゥの心が閉ざされ、騎士としての心が前面に出ているためだからであろうか。
天使の調整が上手くいっていたらこういう性格のクゥに出来上がっていたということなのだろうか。ふーむ。
ハインツは調整が上手く言っていながら結構ヒャッハー系だったのにねぇ。なんだろうかこの違いは。

蛇魅の効果はすぐに解除できる。
であるならば、今のクゥに解除を試みたらどうなるのであろうか?
カイリとの戦闘中にそれをやられると少し困るので、戦いが終わった辺りで試して欲しい所でありますな。

・ANGEL VOICE
ゴールまでは4人。いや、キーパーを含めれば5人というところか。
ここで松田がその天才性を見せつけてくれることとなる。

脇坂さんは慌てずに4人で囲みを作って防ごうと考える。
が、二宮さんは松田に距離を詰められすぎている。これでは裏に出されたときに対応できない!!

松田が相手を抜きにいく時のドリブルは乾や天城、古川のそれとは違う。
フェイントを多用せず動きの緩急のみで相手を揺さぶり、ボールを小刻みに動かすことなく一度の切り返しで相手の裏に出す。
体格が小柄であるがゆえの利点――瞬間的なダッシュと方向転換の速さを活かすためである。
――結果的にボールへのタッチ数は極端に少ない

まず1タッチ目
裏に出すと同時に加速。二宮を振りきる。
2タッチ目
横に並びかかる百瀬の前にボールを通し、自身は背中側から回り込む。
だが、この蹴り出しは大きい。広能の前に転がり出たボール。クリアできると走り込む広能。
しかし松田。足を伸ばしてこのボールを抑える。これが3タッチ目
足先を前に入れてボールの勢いを落とし、広能をやり過ごす。
だがさすがにバランスは崩れる松田。でもそれで倒れるような男ではない。それは脇坂さんもわかっている。
それはわかっているが――それでもボールを奪うタイミングは今しかないと思った。
4タッチ目
その脇坂さんの逆を突く。

体勢を完全に立て直していない。ほとんど傾いた状態でボールを蹴って進む。
この体幹、バランス感覚こそが松田の武器である。
ほんの4タッチ。4回しかボールに触れていないのに市蘭の4人を抜き去ってしまう松田。
昔ならいざ知らず、今の市蘭DF陣をこうも見事に抜き去るとは・・・さすがの天城も思わず立ち上がる。
観客や、他の市蘭の面々も一様に驚きの様子を見せている。
そんな中、古川は述懐する。

天城氏はピンときてないようでござるし、松田氏自身どれほど深く考えていることやら・・・
何があっても倒れない・・・倒されないドリブルを身に付けようとすることは、日本の枠を超え世界に飛び出す準備をするということ。
松田氏は小学生の――サッカーを始めてまだ間もない頃からその準備を続けてきたということ

見事でござる。

古川の頷きを受けて、というわけではないが、そのタイミングで松田のシュート。
5タッチ目はシュートであった。
もちろんこれが枠を外すようなことはなく、見事に市蘭のゴールへと吸い込まれる。

見事な芸術を見せつけた松田は一度振り返り、そして天を仰ぎ吠える
さすがの松田としてもこのプレーはいつでもできる当たり前の行為ってわけじゃなさそうですな。そうでないと困る。

しかし、ほんの4タッチで抜き去り、そのままシュートとか・・・どれだけのスピード感に溢れた攻撃であることか。
乾や天城のように小刻みなフェイントを使うわけではないってのも差別化が図られていていい感じである。
こういうプレーができる選手ってのは単純に憧れてしまいますわなぁ・・・

てな具合に、敵側の選手なのに感嘆してしまうことになるのが松田の怖さである。うーむ、本当に厄介な人だよ。

・パンダのこ
やはり最初に植えつけられたイメージってのは大きいですよね。カンカン先輩は超偉大だ。
これがパブリックイメージというやつか。確かにパンダはタイヤで遊ぶイメージがある。

男ってのは女の子に頼ってもらいたい生き物なんだから
ふむ、分かる言葉ですな。でもちゃんと好きな女の子にとつけておかないとなぁ。
そういうところがヘタレだからいい様に扱われてしまうんですよ、ゆうくん。

なんでよりによってゆうくんの方が妊婦役をすることになるのか!!
まあ、痛いと叫んだのは確かにゆうくんの方だから仕方ないとは思うが・・・いや、その誤魔化し方自体が問題だ。
しかし、隣のお姉さん。いつも騒がしくしてすみませんねぇ。

・シュガーレス
郡司くんの拳をまともに受けた岳。一撃だけではなく、連打を浴びたりしている。
この姿を見て俄然勢いづく他の中3達。
いいぞ!やっちまえ!!中3でも勝てるってところ見せてやれ!!

ヒラオリ「情けない。九島の恥だ」
卜部「バカ犬が・・・」
シロ「シャケの真似でもしてるつもりか

観戦している人の意見はそれぞれである。さすがに卜部さんとシロは気づいている様子ですな。
そう、岳はわざと抵抗せずに攻撃を受けているのである。
もちろんわかってたさと言うヒラオリだが、もちろんわかっていなかったのはわかっているさ。ハハハッ。

・・・どんな気分なのかと思ってよォ。下の奴に狙われて殴られるってのは・・・

屋上の旗を見上げながらそう述べる岳。
やはりシャケを意識しているのだろうか。
まあ、万一あの風車をとったのなら、岳もその立場になるわけですし、経験しておくのは悪い話ではないですわな。

よく、わかんねえな

経験した結果がそれかいな。
そりゃ郡司くんもはあ?とか言っちゃいますよ。そして殴り返されて吹っ飛んだりしますよ。
連打を浴びておきながら1発でひっくり返す。ふうむ、まるでシャケみたいなケンカをしてますな。あの岳が・・・!!

倒れた郡司くんを見下ろし、岳は言う。気に入らないツラだと。

俺はなあ、シャケの前に立つ。あいつに拳をブチ込む。それを想像しただけでニヤやちまうんだ
自分の拳で俺を笑わせてやるとか言ってたけどよォ。その前にテメーが笑えてなきゃ、ケンカしててもテメー自身つまんねーだろ。

なるほど。これは非常に大事な話でありますな。
相手を楽しませたいと考えるなら自分が楽しんでいないといけない。基本的な話である。
感想を書く場合にも通じるものがあるな。楽しませるにはまず自分が楽しんでないといけない!!分かる分かる。

(そうだ。俺は・・・ランブル1の決勝見て以来、この人とのケンカを楽しみにしてたんだよな・・・)
たしかに。笑っちゃいますね。ブン殴られて体中があげてる悲鳴が歓声に聞こえてきましたよ

ようやく笑顔を浮かべだす郡司くん。なかなか面白い表現をする子だ。

想像しただけでニヤけちまう・・・か。きっと俺と同じ理由だろうな。
俺が椎葉岳を目標にして倒したいと思うのと同じように、気に入らないからじゃなくて、相手が・・・頂点がシャケだから。
自分の全力をぶつけて倒したいと思ってるんだ・・・

郡司「けど今は俺とのケンカに集中してくださいよ」
岳「何笑ってんだこのヤロー・・・!!

テメーが笑えてなきゃとか言っておきながらそれを言うか!!
まあ、岳も笑っているから問題はないか。うむ、やはり笑顔を与えるにはこちらも笑顔でないとって話ですわな。

最後の殴り合い。制したのはもちろん岳である。
だが、倒された郡司くんは満足したような笑みを浮かべて倒れている。
目的だった岳を笑わせるという目標は達成した。そして自身がなぜその思いを抱いたかの理由も確認できた。そりゃ満足でしょうさ。
うーん、グッドスマイルだね。

ハッ。気持ち悪ィ野郎だ。

笑顔でそんなことを述べる岳でありました。まあ、言われても仕方ない部分はありますよね。

結局群れ寄る中3を全員倒した岳。シャケと戦うために屋上へと向かう。
って雨だしシャケがいるわけないでしょ。
一度屋上見上げた時に見下ろす顔がなかった時点で気がつきなさいな、岳よ。まあそんな頭が回る男じゃないのは知ってるけど。

屋上が定位置のシャケは雨(レイニー)だとサボりが定説。
だけど岳はヒトの言うことを聞かないワンちゃんだから止めても無駄である。困った奴だ。
しかし、その歩みは屋上にまでたどり着く前に止まることとなる。
いきなり飛んできた嘉上に激突する岳。
どうやら嘉上、マリモに吹っ飛ばされていたみたいですな。さすがに実力差があるか、この対決は。
そして岳は今の衝撃で気絶。このタイミングでかー。

マリモ「見学に来た甲斐があっただろう嘉上。これが九島の名物だ
嘉上「・・・ありがたみゼロですけどね」

全くである。
しかし、もはや岳の気絶は九島の名物となっているのか・・・!!
1年最強の称号を得ている人間がこれとは・・・なんというか、色々とアレですなぁ。
強いのにいまいち尊敬されない最たる理由だと思われる。
でもその人間性に惹かれる男たちはそれなりにいたりもする。うーむ、面白い奴だなぁ。

安定の気絶芸を見せつけてオチをつけてくれた岳。
それはさておいて、次回からは新展開。どんな展開になりますのやら・・・!!

・スポ×ちゃん!
準決勝!!関西最強級女子VS剣道の野獣!!
その通りだけど野獣というアオリがなんだか楽しい。

野獣の笑みを見せるスポチャン仮面改め蘭さんに対するなずなちゃん。
炎虐王(フレイムタイラント)の名を冠する炎の連撃を叩き込むが、蘭さんは涼しい顔でこれを受け流す。
さすがに蘭さんが両手で防御に回るとどうにもならなくなるか。
しかし、それでもなんとかその防御をこじあけようと得物を振るうなずなちゃん。

速く・・・速く!!もっと・・・もっともっと。オオオオオオ!!

獣のような気迫を見せるなずなちゃん。
ならばこちらもと無言で獣の気迫を放つ蘭さん。うーむ・・・野獣度が違う!!
鋭いなずなちゃんの打ち込みを両手での打ち込みで制御し、そのまま面を打ち込む。
得物は面を掠めた。
通常なら一本になる打突。しかし主審・土方伏竜は旗を上げなかった・・・上げられなかった――
この試合で2人が求めているのはこんな打突ではない――この2人が求めているのは、命に届く打突・・・!!

そうだ・・・今のは皮しか斬れてない・・・もっとだ・・・もっと・・・もっと!!

野獣というかなんというか。まさに命の駆け引きをしている様子の2人。
イメージではあろうが、なずなちゃんの額の皮が斬られ出血している様が描かれる。

大きく振りかぶっての斬撃を行うなずなちゃん。
しかしその軌道が急にズレる。この予想だにしない動きに蘭さんの腕が軽く斬られる。
だがこれも皮を斬られたぐらいであり、骨や腱までは届いていない。
それよりも、ズレが生じた理由の方が深刻。なずなちゃんは右腕の肘を押さえている。どうやら腕を痛めたらしい。

関節を無視したあんな無茶な振り方をしてたんだ・・・肘や肩を痛めない方がおかしい・・・

という沖田さんの解説。
ああ、1回戦で言っていたあんな戦い方をしていたら・・・はこれに繋がるんですな。納得しました。

だが、右腕を痛めたからといって闘志を失うなずなちゃんではない。
右腕がダメなら左腕で闘うのみ!!その剣に宿る炎はいささかの衰えも見せはしない!!

「勝」は「生」・・・!!勝った者だけが生きられる・・・!!

手負いの獣と化したなずなちゃん。今が一番恐ろしいと考えることもできる。
蘭さんは気を抜くことはなく、居合の構えを取る。本気の一撃で勝負をつけるつもりですな。

最後の勝負をつけるべく交差する2人。
居合の一撃ゆえか、一撃が速いのは蘭さん。しかし、その横薙ぎの斬撃を身をかがめ交わすなずなちゃん。
そのまま踏み込み、胴体へ向けて斬撃を行う。
しかし、蘭さんは踏み込んだ足を制動し、この胴薙ぎの斬撃を皮一枚で抑え込む。
そして、振り上げた剣をなずなちゃんの頭へと叩き込む!!

まさしく命に届く一撃を受け・・・死闘決着!!
なずなちゃんは敗北しました。やけに色っぽい表情をして。

うーむ、なんとも息を呑む戦いでありましたなぁ。これが真剣勝負の空気か。
さて、敗北したなずなちゃんはこれからどうするつもりなのであろうか。
勝つことが生きること。ならば敗者には何が待っていると考えるのか・・・気になる所である。
そういえば、なずなちゃんの左目は本当に見えていないのだろうか?なんとなくそんな感じの描写に見えたが・・・

野獣の対決はより野獣度の高い方が制した。
次の沖田さんとの戦いは剣士としての戦いになりそうな気配がある。
というか、人斬り同士の戦いとなりそうな気配である。どちらが人斬り度が高いか・・・これは甲乙つけがたそうであるなぁ。
なずなちゃんの今後と、決勝戦どちらも楽しみである。主人公たちは完全に蚊帳の外であるがな!!
いや、なずなちゃんの今後に多少は関わるかもしれませんが。

・木曜日のフルット
味のある○○か。具体的なイメージが浮かんできませんな。なんとなく甘いイメージはあるけど、なんだろうコレは。

今回は頼子の作戦ではあったが、なんとなく頼子は本気でこういうことを言い出しそうな気配がある。
表情も相まって大丈夫かと思われてしまうが、やっぱり頼子だからなぁと思えてしまう。
うむ、普段の行動はやはり大事でありますな!!
あと、あんまり名古屋でエビフリャーのイメージはないな。もっと味噌味噌してるよ!!

・総合感想
秋田書店男性誌5誌連合で大プレゼント企画!!
ニンテンドー3DSソフト、が300名に当たるぞ!!
ふむ、これはやはり鉄のラインバレルが原作版で参戦するからでしょうか。
REDの方ではあるが、これでチャンピオンの知名度が高まるのは喜ばしいことである。

さて、次号からあの[ましのの]の八谷美幸先生が新連載を引っ提げて帰ってくる。
[魔法少女ミルキー☆モウ]一体どのような作品となっているか・・・楽しみである!!



2013年 11号


・バキ外伝 創面
今回の別冊からの刺客は創面。
一学生として学校生活を送る花山薫の物語である。

宿題をどうして毎日チョットずつやらなかったんですかと怒る木崎。な・・・なんてマトモなことを・・・ッッ!!
それに対し、学生ってのはいつだってそんなもんだと返す花山さん。な・・・なんてごもっともなことを・・・ッッ!!
代わりにやったりせずに、教えるだけでちゃんとやらせようとする木崎さんは偉いなぁ。

数学なんか特にちょっとした食い違いが致命的になることが多い。
拘りの男である花山薫としては記憶違いを是正するのに時間がかかったのだろう。たぶん。
というか、数時間ずっと宿題にかかりきってたら頭がぼやけても仕方ないですわな。
だからちゃんと毎日チョットずつやっておきべきだったんだよ!!

・真・餓狼伝
純粋格闘大河ロマンが新連載スタート!!
原作の夢枕獏先生、初の書き下ろしコミック原作!!
その原作が、生粋の格闘漫画家である野部優美先生の作画によって描かれます!!

侍の時代はとうに終焉し、武は廃れた。
学問の徒こそが輝きを放つ時代――"明治"
だが皮肉にも、この変革の世こそが――真に餓狼なる男たちを生んだ!!

物語は大正三年(1914年)のブラジル・ペレン市にて男たちの会話から始まる。
雄大な大河・アマゾンを臨むこのブラジルの地のカフェで歓談している男たち。
質問しているのはガスタオン・グレイシー
質問されているのは二千試合闘って一度も負けたことがないと言われている男――コンデ・コマ、前田光世である!!

いきなりの前田光世の登場に慄く。
そしてガスタオンとの会話でこれまでの戦績が少しではあるが語られていく。
ハッケン・シュミットとはイギリスで。
フランク・ゴッチとはアメリカで野試合を行ったという。
セントラルパークの両端からお互い歩き出して、出会った所で闘うという約束で。
うーむ、これが世に言う前田光世方式か!!
時間等を定めるのではなく、出会ったその時と場所が死合う空間となる。緊張感溢れた決戦方法だ。

シュミット、ゴッチ。どちらも当時世界最強と言われたレスラーである。残念ながら闘いの詳細を記した文献は残されていない。
それゆえなのか、質問しているガスタオンの態度が微妙に半信半疑なように見えて仕方がない。実は疑ってるっしょ?

そんな歓談をしている最中、近くのテーブルで騒ぎが起きる。カラーリオ!!(クソったれ)
どうやらガルシアという巨漢がギャンブルの負けの取り立てに迫られているらしい。
しかし複数の男たちに囲まれているのにも関わらずガルシアは涼しい表情でミルクをすすっている。
というかそれ以外眼にも耳にも入っていない様子ですな。チュウチュウ。

騒がしいが、とりあえず質問を続けるガスタオン。
前田光世に問う。これまで闘った中で一番強かったのは誰であるか?
やはりそう思えるような相手はいなかったのだろうか?そう述べるガスタオンに前田光世は笑みを受かべ、いましたよと答える。
ほう。それは興味深い話でありますな。二千試合無敗の男が一番強いと思った男とは一体!?
ボクサーか?それともレスラーか?どちらでもない?では何者なのか。

興味深い話なので俄然食いつくガスタオン。
しかし、答えを聞く前にガルシアのテーブルが騒がしくなる。
態度にいらついた借金取りがガルシアを突き飛ばし、ミルクを零したのが契機の様子。
ふむ。先に手を出したのは確かに借金取りの方ですな。だからといってフォークで手を突き刺せしたり殴り飛ばしていいはずもない。
だが刃物を取り出した複数の男たちを恐れることもなく殴り倒してしまうガルシアはなかなかにイカレた奴である。

ミ・・・ミ・・・ミルクーッ!!

大暴れした結果、少し零したミルクとは比べられないぐらいのミルクを失って悲しむガルシア。
うむ、イカレた奴というか、イカレてますな。こいつは。

ガルシアの暴走は周りを巻き込むほどのものとなる。
割れたグラスを投げる。と、それが回転しながらガスタオンの隣に座っていた少年のもとへと飛んでいく。
あわや大惨事。というところでグラスを見事に受け止める前田光世。
片側は割れて尖っており危険だというのに、よくぞ見切って底面で受け止めたものである。これだけでも凄い。
しかし、本当の凄さ、強さを見せつけるのはここからであった。

フォークでテーブルに縫い付けられた借金取りに殴り掛かるガルシア。
そこに横から割って入り、見事な一本背負いを決める前田光世。見事!!
さらに借金取りのフォークを抜いてあげお礼に笑顔を返して見せたりする。これには周りの客も思わず微笑んじゃうぜ。
だが、ガルシアはまだ参ってはいない。今度は完全に前田光世を標的として襲い掛かってくる。

超重量によるタックル。肩に担ぎあげ、そのまま木へぶつけようとするガルシア。
しかし、その木に足を乗せて激突を防ぎ、その体勢のままフロントスリーパーを敢行する前田光世。

ギブアップの声にノーと返し、力づくでフロントスリーパーを振りほどくガルシア。
しかし、すぐに後ろを取り、今度は正式なスリーパーホールドに固める。
ならばと倒れ込んで地面に叩きつけようとするガルシア。
だが、スルスルと横に逃れる前田光世。結果、地面に背を付けたのはガルシア。その上に跨る前田光世という形となった。
この形・・・マウントポジション!!
逃れようとするガルシアはまるで上に山が・・・ブラジルの名所ポン・ヂ・アスーカルが乗っかっているかのような感触を覚える。
なるほど。まさに文字通りマウントってわけですね!!ウソだろ・・・

マウントポジションからガルシアの顔面に拳を叩き付ける。
ガルシアはたまらず下から殴り返そうとするが、その伸びた腕を取られ、腕ひしぎ十字固めの形に持ち込まれてしまう。
うーむ、流れるような仕留め方でありますなぁ。
だが、この体勢になってもまだ諦めないガルシア。落ちていたフォークを拾い、凶器での逆転を図る。
が、そうとくれば手加減もここまでだという話になる。
一気に力を込める前田光世。その結果、ガルシアの右腕の関節はボキィッと破壊されるのであった。

見事にその強さを見せつけた前田光世。夕日を背負って立つその姿は少年の心を揺さぶるのに十分なものであっただろう。
だから少年――カルロス・グレイシーは問う。今のって何?と。

柔道。柔術だよ

笑顔でそう答える前田光世。
ジュージュツを覚えるとボクも強くなれる?教えてくれるという問いにもちろんとも返してくれる。
こうして後の世にグレイシー柔術として知れ渡っていくことになるんですなぁ。

ガルシアがシャツを破いたことにより、前田光世の左の脇腹に傷があることが判明する。
この傷こそ、先ほど話していたこれまでで一番強い男に関係するもの。その男にやられた傷だという。
その相手とは一体誰なのか・・・?

相手は、日本人です。奴の名は・・・

そこまで語ったところで時間は過去、十年前へと飛ぶ。
明治37年(1904年)東京――

講道館の稽古から帰ってくる途中と思われる前田光世。
夜道でその前田光世に声をかけて来る男の姿があった。その男はこう名乗る。

・・・丹波。丹波文吉

明治の東京で丹波文吉と前田光世という餓狼が二人、出会った!!

というところで、真・餓狼伝の一話は終了となります。
ううむ、一話のほぼ全てが前田光世の話で終わってしまっている!!
まあ、語るに足るだけの人物ではあるし仕方がないですかなぁ。

丹波文吉。餓狼伝の主人公である丹波文七と関係があるのだろうか?
何かでは明治に丹波文七が生きていたらどうなるかを表したキャラクターであるという話を見た気がするが・・・
そうなると、血縁者とかではなく、キャライメージの再利用というかそういう話なのだろうか?

ともかく、いきなりの強大な餓狼二人の対決。どのような闘いを見せてくれるのか。楽しみである。

・毎度!浦安鉄筋家族
さすがにここまで違ったら別人だと思いましょうや。すぐに気づいた仁はさすがというべきなのかどうなのか。

灯油の重さに負けて、持っていた二人が互いの額をごっつんこ。
もう少し低い方にニアミスしていたら大変なことになっていたかもしれませんね。別人だったからより大変だ!!

・木曜日のフルット
連載200回突破記念!センターカラーの2本立てであります。
でも実はもう200回は既に過ぎていたという。まあ、そういうことはありますよね。他の作品でもさ。
なので突破記念と書いてあるわけで、何も間違ってはいない!!担当の数え間違いはアレであるが。

HAHAと書かれた母が美人で大変よろしい。ハハハ。
半ノラのフルットを飼うのはある意味いい判断だったかもしれませんなぁ。

カッパ娘はやはり人気だったんですね。
いや編集に人気だったという意味の人気だったということも・・・いや、いいキャラだとは思いますよ。ウン。

・弱虫ペダル
葦木場。おまえはいつもオレをかいかぶってくれる。
「すごい、純ちゃん」「ふさわしい」
嬉しいけど、そんなことはない。オレは弱い!!
ハンドルにしがみついて今にも止まりそうな足を、飛び出しそうな心臓をおさえつけてここを走ってるんだ。
正直、おまえとは格が違う。
けど、葦木場。オレは負けない。オレは――総北のキャプテンだからだ!!

オレは弱い!!新しく王者となったチームキャプテンの言葉は先代王者チームのキャプテンとは真逆であった。これは面白い。
まあ、実力が及んでいないのは事実ですからねぇ。認めるのも大事なことである。

傍目の観客からしても、先を行く葦木場くんの方が余裕があるように見えるらしい。
どうでもいいが、総北ファンと述べる女の子がいるのだが、やはり評判になったからファンになったのだろうか?
前から自転車には興味持ってました!!昔からのファンです!と言ってくれるのだろうか。地味に気になる。まあ、どうでもいいけども。

相変わらず脳内でベートベンの運命をかき鳴らしながら走る葦木場くん。
今まで気づかなかったが、右目の下にあるそれは黒子ではなくハートマークのペイントなのか?
場面によっては単なる丸になっていることもあって気付かなかったが・・・いい趣味してますな。
本当にハート型の黒子なのかもしれないのでなんとも言えませんが。

激坂であっても体を揺らしてのメトロノームダンシングで駆け上がる葦木場くん。
追う手嶋さんは既に足が限界に達しようとしている。だが――

もがけ純太。おまえは「登れ」って、巻島さんに託されてここ来てんだろ!!

責任感。新たな総北のキャプテンとしての責任感。巻島さんに託された新たなクライマーとしての責任感。
それらが手嶋さんの力となっている。ムリをしてでも追いすがる原動力となっている。
この熱い走りに車中で騒ぐ田所さんと鳴子。すごいでパーマ先輩!!

つかハコガク出とったんすか。でっか!!

何!?鳴子・・・ついさっき金城さんが出走リストにある箱根学園の選手がトップになることも有り得るって言ってたばかりじゃないか!
忘れっぽいのか実はあんまり人の話を聞いていないのか。
まあ、それはいい。
手嶋さんのパートナーである青八木さんはレースの前に葦木場くんについて聞かされている。
2人で天下とろうって約束した相手であるが――残念ながら今日は敵だ、と。

箱根学園2年葦木場。仲間との闘い――純太――覚悟を決めたのか。「キャプテン」として・・・・・・!!
だけど、純太――もう限界が近いんじゃないのか!!

オレにはわかると付け加える青八木さん。さすがによく理解しておりますな。
だがその限界を迎えそうな体にムチをうって走る手嶋さん。まだ喰らいつくぅ!!のこり1.5km!!

すんません手嶋さん・・・ワイ正直、大したことないって思てバカにしてましたわ。
見てくださいオッサン。あのガッツの走りに、手ふるえてますわ。

そんなこと考えてたのか鳴子。
まあ、考えてみると合宿で見せたのは策略家としての凄さだったからなぁ。
ハンデのついていた1年達に敗れたわけだし、大したことないと思われても仕方がないのかもしれない。
逆に今熱くなっているのは強さはそれほどでもない男が頑張っているからかえって熱くなれるという感情もあると思えるわけで・・・
最初から強い男の走りだったらこうはならないでしょうからねぇ。ううむ。

このままゴールまでいくんじゃねェか!と吠える田所さん。
しかし金城さんは冷静に無理だと答える。

以前巻島も言っていた。手嶋のヒルクライムには才能もセンスもない。
登りに関してヤツは凡人だ。凡人には限界がある

なんすかそれ金城さんスカして!!クールな喋り方しおってからに!!
口を動かさずに喋るとかまるで福富さんみたいやで!!
というか、センスがあると限界がないのだろうか?それはちょっと凄すぎるのじゃなかろうか。

総北は負けるゆうんすか!!あのノッポのハコガクに!!

吠える鳴子。うむ、やはり鳴子はこうやって焦って吠えてる姿が似合うなぁ。あんまりそれが似合っててもどうかとは思うが。
ともかく、金城さんはその鳴子の言葉を否定する。

いや。そうとは限らない。
おまえが感動したように、手嶋の走りは伝わっているからだ。
確実に、オレたちによりも強く、うしろを走るあの2人に!!手嶋のアツい震動(バイブレーション)が!!

なかなか珍しい表現ですな。アツいバイブレーション。
熱さで血が滾って震えるというのはわかる話だが。ふむ・・・
言葉の表現はさておき、今泉君は確かに手嶋さんの走りを見てアツさに震えている。なんでついていけるんだ!!
そしてその思いは坂道も同様であった。

今泉くん。ボクは今、全力で手嶋さんに追いつきたい

アツさが伝播したのか、居ても立っても居られない様子の坂道。
今泉君はレース開始の直前に手嶋さんからこう言われていた。
もしも小野田がこのレースの中で"出たい"と言ったら、そっと背中を押してやってくれ、と。
その言葉に従う時が来たらしい。

気持ちをおさえることはない。受け止めてくれるはずだ。手嶋さんなら!!
おまえがいきたいと思ったなら、まっすぐに行け!小野田坂道!!

精神的に背中を押すだけでなく、物理的に背中を押し出してやる今泉君。
それを受けて得意のハイケイデンスクライムを開始する坂道。ぐるぐるぐるぐる。

手嶋の走りは平凡だ。だが、だからこそまわりの人間を揺らす。震えは"力"になる。力は必ずチームメイトに伝播する!!
手嶋・・・・それがおまえのキャプテンとしての走りか!!

一気に走り、先頭を走る2人に追いつこうとする坂道。嬉しそうな顔だ。
まあ、それを見た手嶋さんも嬉しそうな顔をしているわけですが。

巻島さんがいなくなったことで燻っていた坂道の心にようやく火がついたみたいですね。よかったよかった。

しかし、まわりの人間を揺らすのが手嶋さんの力であるか。
自身を揺らさないといけない葦木場くんとはそういう点が違うって話ですな。
でも葦木場くんは葦木場くんで手嶋さんに揺らされている気がしないでもない。
手嶋さんの走りはアツすぎて敵も揺らしてしまうのだろうか?それはそれで厄介だな!!
まあ、坂道が完全にその力を取り戻したのなら恐れる相手は早々いないでしょうしね。
この勝負はまだ終わらない!と金城さんは言うが、ある意味もうもらったも同然ですぜ!!変なことが起きなければ。

・バーサスアース
センターカラー!!
地質災害研究機構開発主任、萩原火魅子。目的ノタメナラ手段ヲ選バズ
そのような文言と共に大きく描かれるヒミコさん。うーむ、怖い怖い。

さて、衝撃的なミス・ピラーと化したユミちゃんの姿。
それを見た玲央さん。驚きのあまりか妙に変な顔になっている。まあ驚きが強かったのでしょう。それだけ。

ハルトの写真を見た時だけほんの少し人間の記憶が戻る。
しかしそれ以外の時は接続した深柱の人間への敵対意識が表に出て来るらしい。ふうむ。
でもそうなると、危険なんじゃないですかね?基地の深部に深柱がいるだなんて。

平気よ。
彼女と私たちを仕切る『窓』は深柱外甲による攻撃はもとより、練馬級のマントル熱線にも耐えうる強度がある。
加えて、もしも『窓』が破壊されてもそれ以上の強度をもつ『壁』が閉じる。
さらに天井にはヤタノカガミを備える念の入れよう。
彼女を支える『寝台』に装備された4本のツルギが深柱器官との接合部を、
最悪の場合は彼女の脊髄を切断することによりこれを沈黙させることができる。万全よ

『窓』とか『壁』とか『寝台』、ヒミコさんらしくない直接的なネーミングですね。
壁を天岩戸とか寝台を天鳥船(あめのとりふね)とか言い出したりはしないのだろうか。窓は思いつかんけど。

そういうことを言ってるんじゃなくて・・・

玲央さんからのツッコミ。あ、やっぱり?ネーミングとかどうでもいいですよね。ん、そういう話でもないのか?

『寝台』の拘束力を上げる。通常の人間ならば窒息している強度まで上げる。
するとユミちゃんの体を守るためか深柱外甲が生成され始める。悲鳴をあげるユミちゃん。
それを見て玲央さん、ヒミコさんの胸ぐらをつかんで止めさせようとする。

駄々をこねるな。子供じゃないんだ。柱の謎の深淵に触れるチャンスが来たのよ?何をしてでも情報を引き出さねばならない!

研究者らしいセリフでありますな。まあ、立場ある人間の言葉も含まれているのかもしれませんが。
しかし、目の前で知人の友人が苦しんでいる姿を見せられるのもなぁ。
だがヒミコさんはこう述べる。柱のまま放置していいの?と。

可能性は低いとしても・・・この研究を進めることは彼女を救うことにも繋がるかもしれない。
深柱器官を外したら植物状態に逆戻りよ。

まあ、その通りなんですな。
研究が進んでうまく深柱の力を扱えるようになるならば・・・失われた下半身を再生することもできるかもしれない。
そういった夢を持つことはできるが・・・悩ましい話だな。
ともかく今は成り行きを見守るしかない。そう判断したのかヒミコさんへの攻撃をやめる玲央さんでありました。

ハルトの写真を見せて話しかけるヒミコさん。
お話したら会わせてあげてもいいという言葉にユミちゃん、喰いついてきます。
ちなみにユミちゃん。事前にいろいろ試したが、両親の写真にも反応を示さなかったという。
練馬の柱が出突した直後、死亡直前のことしか覚えていない可能性があるとのこと。

西崎カナの鮮明な写真も用意できないか?

そのように林くんに尋ねる三輪先生。ああ、やはりカナちゃんの写真は試してないのね。
これでカナちゃんの写真に反応しないならば、ユミちゃんはハルトに特別な想いを抱いていたことが確定しそうであるが。
どうでもいいけど、三輪先生はやっぱり悪そうな顔してるなぁ。
女子高生の鮮明な写真をそんな顔で欲しがるとか・・・一体ナニに使うつもりなんですか!?

それはさておき。
ヒミコさんは練馬に出突した茶筒型深柱の画像をユミちゃんに見せる。
すると、途端に脳裏に蘇る自分の死亡時の出来事。
そしてその時見た目玉と同じものが自分の脊髄と繋がって目の前にあるという現実に目を向けさせる・・・
これは悲鳴をあげますわな・・・辛いわぁ。

何!?どんな気分なの。痛いの?苦しいの?頭の中に"別"の記憶は残ってない?

容赦なく質問を浴びせかけるヒミコさん。
確かにユミちゃんの頭の中には深柱の記憶らしきものがある。
人間が血と血の争いをし、地球を傷つけていった光景が記憶として現れる。

さすがにこういった記憶が前に出てくると強く暴れ出してしまう。
寝台の拘束ケーブルがいくつか切断され、非常に危険な状態だ。
三輪先生は念のためにツルギの一本を動かし、いつでも強制分離ができるような形に持っていこうとする。
だが、突然の停電。これによりツルギの動きも停止する。
万一に備えて独自の発電設備も持っている研究所で停電とは・・・?

疑問に思っている最中、突然窓の向こうに光が発生する。
あんなところに光源はないはずだが・・・そう思って目を凝らすと、光っていたのはユミちゃんであった。
その大きく開いた口の中にはヘビ型深柱の時と同じように目玉が現れている。
となれば、この状態で放たれるのは・・・マママママントルー!!

窓に叩き付けられるマントル熱線。
慌てて『壁』を閉じて対熱線防御を行おうとする三輪先生。
一方のヒミコさんは何だか大喜び。なるほど深柱が研究所の電力を吸い上げて力に変えているのですな。

すごい、すごい。いっぱい出てるぅ〜〜もっとよく見せて!!

嬉しそうというかなんというか、取り憑かれたかのような表情でそんなことを言い出すヒミコさん。
しかし、その顔面のすぐ横を細いマントル熱線が突き抜けていく。
どうやら一点に収束することで威力を上げてきたらしい。ほう、そんなことも出来たのか!!
ヤタノカガミで防いでいる最中にやられなくてよかったですな兵真くん。

窓を貫通した熱線を回転させて通り抜けられる穴を作る。
穴が出来たと同時に太く強力な熱線が飛んでくる。が、これはどうにかヤタノカガミで防ぐ玲央さん。
そうやって防いでいるうちに『壁』が閉まり、どうにか閉じ込めることに成功した。
と思いきや・・・どうやら『壁』が閉じる前に熱線の放射を止めて、いちはやくこちら側に飛び込んできていたらしいユミちゃん。
その外甲が三輪先生の肩を貫いている。痛そうだ。

玲央さんは万一のために用意していたスカルペルを抜刀し体勢を整える。
ユミちゃんはどこに行ったのかと思ったら・・・上にいた!!
どうやら腕を硬質化させて血管を使ってへばりついているらしい。
ハルトのように外甲の形態を自由に変えられるのはヘビ型深柱が形態を変化させたことからも明らかである。
その形態変化を使い、腕を伸ばして攻撃を仕掛けて来るユミちゃん。
狙われているのは玲央さん。だがその玲央さんは相手が相手なので倒すのに躊躇している様子。
そのため、向けられた攻撃を防ぐために林くんが前へと飛び出してくる。

視神経と連動・・・目標確認。自動補足。三輪先生への攻撃と同じ威力ならこれで・・・

そう呟きながら突き出した左手でユミちゃんの攻撃を止める。
ああ、やはり池袋でやられた左手は義手に代わっていたんですな・・・
せっかく義手にしたんだからとばかりに高性能な機能が詰め込まれていそうですな。

玲央さん!ためらう気持ちはわかります・・・こんなこと許されていいはずがない!!
だけど・・・ここで食い止めなければ悲劇が大きくなるだけだ!!
玲央さんができないなら僕がやります。接合部なら通常火器でも。

そう言って銃を取り出す林くん。戦闘訓練を受けていたというだけあり、銃の扱いも習っているんでしょうな。
しかし、行動に出るより早くユミちゃんが動く。
伸ばした腕を短くしながら飛びかかってくる。そして開いた左手で林くんを狙う。
林くんを救うために剣を振るう玲央さん。

玲央ちゃん、貴重なサンプルよ。正中線は傷つけないで無力化して!!ぶらっ下がってる目玉を切り離すの!!

ヒミコさんの言葉通り、攻撃を無力化するために右腕を落とし、そして脊髄と接続されている目玉を切り離す。
このまま人体実験に使われるのならば、いっそ・・・という思いは玲央さんにもあったのかもしれない。
しかし、それでも。確かにヒミコさんの言う通り、この研究が勝利に繋がる可能性は高いわけで・・・悩ましい。

恨んでくれてもいいわよ。でも、私は研究をやめない。
ひとでなしと言われても、それが勝利に繋がるのだから

ヒミコさんの言うことは分かる。とても。
しかし、倒れながらハルトの写真を見て力なくハルトくんと呟くユミちゃんを見るとどうにもなぁ・・・

ユミちゃんは再び植物状態に戻った様子。
研究所内の防衛施設が整うまでは再接続はされないでしょうな。
しかし、再接続されて研究が進むとなったとき何が起きるか・・・
今度はハルト自身が目撃させられる展開が来そうである。そうなったらハルトはどう動くのか・・・
玲央さんとは違いまだ本当に子供なので、子供のように駄々をこねるなという説得は通じませんぞ?
説得も玲央さんが行うとかいう話になりそうだなぁ。うーむ、キツイ展開だ。

・バチバチBURST
鯉太郎を破った王虎の次の相手はかつて兄のように慕っていたという常松。
まあ、マスコミの前で述べた言葉だし、本当に慕っていたかは疑わしい所でありますが・・・

ともかく、鯉太郎の廃業の話が引き継がれていることもあり、この一戦はマスコミの注目度も高い。
ここで常松が負ければまた鯉太郎を廃業廃業といたぶれるわけですしね。ぬう。忌々しい・・・!!

戦いたくはないですよ。かつては兄のように慕ってたんですから・・・
ですが常松さんと戦うことは楽しみでもあるんです。今の自分がどれ程通用するか試してもみたい・・・
虎城に顔を出していた頃の彼は・・・本当に強い人でしたから・・・

なんだかすごく含みのある言葉だな。
それはもし常松が負けたとしたら、それは空流に入ったので弱くなったのですよと記者に言いたいのか?
笑顔で嫌味なことを言う奴だ。
ついでに鯉太郎に関する質問をスルーしている部分も見逃せない。
どうでもよくはなったが、あえて触れたくもないぐらいには意識しているのだろうか?

さて、余裕を見せている感じの王虎とは違い、常松は気合十分。
まさしくこの一番こそが自分の存在を示す大一番となるでしょうからなぁ。そりゃ気合も高まるさね。

ここで半年前の回想。
この頃は虎城部屋に出入りしていた常松。その力は虎城親方も認めるほどである。さすがに学生横綱ですな。

王虎に猛虎・・・そしてこの常松が入門すれば、今の空流の勢いなぞ簡単に止めてみせるわ・・・

ムフフフと笑みを浮かべる虎城親方。
ああ、ちゃんと猛虎さんのこと認めなおしてくれているんですな。
一度は終わった男と見放していたというのに・・・まあ、実力を示されたのだし、認めなおさざるは得ませんか。
しかし、やっぱり昔常松に言ったことはすっかり忘れているみたいですね。
本人にとってはそこまで悪気があったわけじゃないってことなんだろうが、言われた方としてはなぁ・・・

王虎は常松に一番どうですか?と声をかける。
それに対し、お前をヤマに行かせたらパパがうるせーだろと返す常松。

へー・・・血は争えないな・・・
ビクビクと虎城の顔色を伺って・・・あんたの親父と一緒だな・・・
いいんですかそれで・・・このまま虎城部屋に入門すればオヤジにいいように使われるだけだ・・・
わかってるでしょ?オヤジの俺に対する肩入れを・・・
俺がいるかぎりここで日の眼は見れませんよ・・・親子二代同じ末路じゃ笑えないでしょう・・・
あなたが伸し上がるのに丁度いい部屋は虎城部屋じゃない・・・
あるでしょう・・・ちょっとつつけばマスコミが群がるオイシー部屋が・・・

ふむ。ここでも「オイシー」発言が出てきましたか。
そういえば常松が王虎と邂逅した時も、お前の言う通りオイシーとか言ってましたな、そういえば。
するとやはり、今回冒頭の王虎のインタビュー。
あれは負かした後、空流に入ったせいで弱くなった。空流はダメだ!というための策だったということなのだろうか・・・
その為に常松を空流に入れたとすれば・・・なんとも嫌らしい話である。王虎らしいぜ。

フン・・・クソガキが・・・
端っから空流に入るつもりだったんだよ・・・お前ら親子に辛酸を嘗めさせるためにな

やはり親父を罵倒されたことはずっと屈辱として心に刻み込まれていたんですな。
息子がただ負けるだけでも虎城親方にとっては悔しかろうが、よりにもよってあの空流部屋の力士に負けたとあっては堪らないだろうて。
そういった屈辱の払拭が今こそ行える。こりゃあ気合が入らないはずもない。
そんな常松の前に現れる空流親方。
相手は王虎だ。土俵だけに集中していけよと言ってくれる。
だがこの言葉も有難迷惑といった感じで流す常松。

どいつも・・・こいつも・・・知ったような口利きやがって・・・忌々しい・・・

表情を歪める常松。
しかし、向こうの花道から王虎が現れたのを見て、歪めたに笑みを浮かべる。

本当においしく育ったよ。お前は・・・

観客とマスコミが注目の一戦と認識するこの取組。
兄弟子の鯉太郎と白水さん、それに虎城親方もこの取組を注視している。それら全ての見ている者たちへ心の中で吠える常松。

しっかり見てろ・・・誰が本物かを・・・
所詮お前の相撲は俺のコピー。どんなに上手く真似てもオリジナルは超えられない。
教えてやるよ・・・血統ってのは何の意味もない、ただの飾りだってことを・・・教えてやる・・・!!

遠くの鯉太郎がビリッと感じるほどの気迫を見せる常松。
しかしそれを間近で受けたはずの王虎は笑みを浮かべたままである。
いや、それどころかその姿は相対する常松にはあまりに巨大に見えて・・・

頑張れよ・・・常松〜〜・・・

奇しくも、前回鯉太郎が述べた言葉と同じことを口にする王虎。
しかしそこに込められた思いはまるで違う。こんなに嘲った感じの頑張れよなんてそうは聞けないぜ!!

少年漫画で血統を否定する常松。その考えは嫌いではない。
だが、この巨大な壁をどのように破ればよいのやら・・・
復讐劇の幕は上がらないまま終わってしまうのか?それとも意地を見せるのか!?
是非とも踏ん張って欲しい所ではあるんですがねぇ・・・腕の一本ぐらい奪うぐらいの勢いでいってほしい。
王虎なら腕を壊しても片腕で残りの取組を戦えなくもないでしょうしさ。大丈夫大丈夫。壊しちまおう!!
逆に壊されて休場し、死んでも踏みたくないと思った三段目の土俵に上がるという未来予想もできなくはないが・・・や、厄い。

・いきいきごんぼ
『ワナだな』と思っていても『もしかしたら』を想像してしまうのがオトコのSAGA。
うーん、よくわかる話でありますなぁ。だからそれを弄ぶようなことは許されないのだよ!!
しかし、この逆ハニートラップは弄ばれているのか何なのか。
とにかく、枷井の胸を照れながら揉んでいる娘が可愛い。

急激なダイエットをすると皮が余って見栄えがよろしくないという話ですな。
まあ、続けていればそれなりの体になるのでしょうが。
チワワは可愛いがこれは可愛いとはさすがに言えないな!!むしろ爬虫類っぽいわ!!

・囚人リク
サッカー大会は第27木工場の優勝で幕を閉じた。
その豪華賞品は・・・鉛筆1本!!
芯の通った男になれよというメッセージであろうか。
菅くんの発想的には間違ってませんな。豪華かどうかは考えてはいけない。体を張ったリクも浮かばれんな。

朝食の配膳に来た炊場の人間に世間話の振りをして情報の聞き出しを行うレノマさん。
でも豚肉が食べにくくなったというのはきっと本心だと思われる。豚さんの教えはちゃんと刻まれているんだな・・・
それはともかく、スコップ混入騒ぎのおかげで搬出入のチェックが厳重になったらしい。
こうなるとやはり糞つぼを利用しての脱出は無理そうですな。
もっというと、何かを調達するのもしばらくは難しそうである。
まあ、神木さんはあっさりと仕込みを行っていたりするが、これは信頼度の高い高木さんを介しているわけだからなぁ。

昼休み。レノマさんは今日もリクを使っての筋トレを行い、2人だけで話せる場所を確保する。
足を抑えて腹筋。と思いきや抑えたリクを持ち上げる方の腹筋でありました。
この足を持ち上げての腹筋は結構キツイ。やってみるとわかるがなかなかお腹に来る。
しかし視点がぶれにくいので漫画を読みながらもできる筋トレである。一冊読み終わる間できればそりゃあもう凄いことになるよ!!
ついでに漫画を保持している腕も鍛えられて一石二鳥。うっかり笑わされると死ねますけどね。

それはさておき、計画の練り直しを考える2人。
元々炊場に入ったのはこのでかい壁を突破するためである。
その時に絞った3択。トンネルを掘るか、乗り越えるか、炊場の搬出の車を利用するか。
これらのうちの「車の利用」はダメになった。
となると残りの2つだが・・・その2つも現実的と言えるかは難しい所である。うーむ。

ますは考えを整理しましょう。1番厄介なGPS付きの手錠の外し方は既に手に入っている。
てそういえばレノマさんは手錠ちゃんと外せるようになったのかね?
その話題に触れられる前に急いで別の話に持って行っているのを見るかぎり怪しいな・・・

ともかく、レノマさんは山岡看守との取引で見取り図を手に入れた。
そしてエレベーターを使わずに下に降りられる非常階段を見つけた。
作戦はそこから始まる。まずは寝床の324房を抜け出すこととなる。
リクが腹痛に襲われたフリをして騒ぎ、それを聞きつけてやってきた看守を襲ってマスターキーと看守服を奪う。
痛みを感じる暇もなく気絶させるらしいレノマさん。まあ、レノマさんなら普通にできるでしょうな。

看守服を奪った後はまずレノマさんだけがそれを着て外に出る。
目的は更衣室でリクの看守服を手に入れることだ。
更衣室の場所は見取り図で確認済み。最短ルートを最速で戻る。
おそらくリクのサイズに合う看守服はないだろうから、ブーツの中に寝間着を仕込むなどしてごまかす。
素早く着替えた後は守衛の目をくぐり抜け、非常階段まで一直線だ。

しかし、看守服を着ているとはいえ、リクやレノマさんはそれぞれ目立つ体格をしている。
レノマさんは特に有名人である。顔を知られている可能性はとびきり高い。
だがレノマさんはその点は心配ないと言う。

俺たちの棟の夜勤の看守は昼間の工場の業務とは全く関わりのない新人かジジイだ
称呼番号とマニュアルで働いているでくのぼうよ。囚人の顔など認識してねぇ。
大人数を抱える巨大刑務所ゆえの盲点よ。

なるほどねぇ。まあ、問題なんて早々起きるまいとタカをくくっている部分もあるでしょうしね。
守衛をくぐり抜けたら、次は非常階段。
バカ正直に階段は使わず、下見で見つけた支柱のポールを使って地上84階から一気にフリーフォールを敢行する。
1階に到着し、外に出る。そこに待ち構えているのが・・・この高い壁

リク「遠いな・・・」
レノマ「高えな・・・」

壁までは見張りと看守カメラの存在がある。
看守服があるのでうまくすれば壁までは辿り着けるかもしれない。
だが、この高さだけはどうにもならない。うーむ。やはりこの壁が難関ですなぁ・・・

トンネルを掘るか乗り越えるか。もはや2択。
トンネルを掘るとすれば夜。しかし、囚人は朝まで雑居房に閉じ込められている。掘りようがない。
ならば乗り越えるか?しかしそれも現実的ではない。道具も無しに登れる壁ではない。

どうすりゃいいんだ!!

悩む2人。と、ここでリクはいきなりこんなことを口にする。もう限界じゃねえか、と。
この発言に顔色を変えるレノマさん。いやリクが言いたいのは諦めるとかそういう話ではない。

俺たちの脳みその話だよ。
もう・・・この先はほぼ思いつきの作戦は通用しないぞ。
お前も感じてるはずだ。今回の炊場でも、その前の見取り図の時だって、ギリギリだった。
失敗の許されない道のりなんだ。もっと理詰めで計画できる頭脳がいる

理詰めの頭脳。脱獄の知識と経験を持った人物。それはもちろん田中一郎が第一候補に挙がるでしょうな。
既に脱獄計画のことを知っているし、改めて打ち明ける必要もない。協力を仰ぐには最適な人物だ。

あんなスカシたおっさんとチームを組めるかってんだよ。

まあ、レノマさんはそう言っちゃいますかね。そうしないといけないかなとは思っていそうではあるが、悔しそうだ。
根っからのボス体質であるレノマさんとしてはやりにくい相手なんでしょうなぁ。
どうでもいいがレノマさん左投げなんですね。

そうだよな。
ヘタすりゃ死ぬかもしれねえ俺たちの脱獄計画に、脱獄する理由もないおっちゃんを巻き込んで迷惑をかけるわけにはいかねえよ!!
自分のことばっかり考えて・・・俺ぁ・・・俺ぁどこまでバカなんだ!!

レノマさんはそれが言いたかったわけではないと思うが・・・
まあ、危険なのでなるべく他の奴は巻き込みたくないとは前にもレノマさん自身が言っていましたな。
田中一郎にもその言葉が当てはまるかはわからないけど。

ちくしょーいい頭ほしいなぁ

脱獄とか関係なくてもいい頭は欲しいですよね。もっと回転が速くなりたいものだ。グルグルグル。

さて、今回もあぶり出しによる手紙のやりとりを行っている田中一郎。
今回の手紙はなかなか面白いことが書かれている。

鬼道院ガ行ッテキタ数々ノ悪事ノ証拠ヲ収メタデータが確実ニ存在スルトイウ情報ヲ入手シマシタガ、
告発好評マデアトワズカノ所デ、鬼道院本人ノ手ニヨッテ押収サレタモヨウ。

鬼道院はまた自分自身で動き回っているのか。アグレッシブなやっちゃなぁ。
と思ったが、倒れているのは警官の格好をしているし、これってもしやおじさんの件か?
確かに鬼道院の悪事の告発を考えていたし、その証拠を潰しに鬼道院が来たわけだからなぁ。
それはさておき、手紙にはまだ続きがある。

シカシ、別データノ存在情報ヲ入手。タダシ行方ノ判明ニハ至ラズ。
今コソカツテノ笑顔ニ満チタコノ国ヲトリモドスタメ、新東京革命党総統、田中一郎ノ脱獄ヲ望ム。

ほほう・・・これはこれは・・・面白い話だ!!
このデータさえ手に入れば鬼道院を失脚に追い込める。
警視総監汚職の報は世界へ発信され、スラムに横行する不条理な権力を撤廃させることにも繋がる。
希望のある話だ。しかし・・・田中一郎には戦えない理由があった。

スラムに人権をと標榜し戦いを続け、脱獄を繰り返してきた男である革命の闘士、田中一郎。
彼は極楽島に送られる際、鬼道院本人に脅しをかけられている。
田中一郎本人は人質をとられることを恐れて家族を作らなかった。
しかし、弟は違った。妻と息子という大切な家族がいる。それは田中一郎にとっても親戚という名の大事な存在である。

再び脱獄なぞバカなことを考えた時は

写真を引き裂き、意を示す鬼道院。
なるほど、これが田中一郎が戦えないという理由でありましたか・・・これは辛いなぁ。

田中一郎の参戦が成れば、これ程心強いことはない。しかし自らが脱獄するわけにはいかない。
となるならば、アイディアだけ頂くという方向になりますかね。
自身が脱獄するということでなければ、弟の家族に危険が迫ったりすることはない。はずである。
それでいて、リク達にデータの収集と鬼道院打倒を託す。うん、いい方策じゃないですかね。
リクとしても鬼道院の打倒、さらにはおじさんの意志を継ぐという遣り甲斐のある仕事となるわけですしね。
脱獄後も対鬼道院戦があると考えれば漫画的にも連載継続の道が開けていて安心できる。よい流れだ!!

・名探偵マーニー
file.17で登場した舞城天さんが久しぶりに登場。
相変わらずの自転車少女っぷりが爽やかでよろしいですなぁ。これぞまさにクールビューティーか。

マーニーの家を訪れた天ちゃんからとある話を聞かされる。
最近この峠、マーニーの家のそばの峠には自転車乗りの間で話題になってるサイクリストがいるらしい。ホウ。

走っているチームに突然割り込み、挑発的な行為をする黒いサイクリスト
挑発に乗ったそれらのチームはバトルをしたが誰も追いつけないという。
それどころか途中で消えるようにいなくなってしまう。バトルでケガした人も多く、自転車乗りたちはバカにされている状態とのこと。

我々の間で奴はゴーストと呼ばれている・・・

ゴーストねぇ。そりゃあ速そうだな。
で、天ちゃんはこの話をマーニーにしてどうしたいのかな?
何か言いたいことを切り出せずにモジモジしているみたいですけど?可愛いな、オイ。

まあいいや。私も興味湧いたし、ちょこっと協力するよ。
ゴーストライダーを追えなんてロマンあってさ、そんな機会あんまないもんね。マーニーにおまかせを。

というわけで、黒いサイクリスト――ゴーストを捕まえるために情報収集を行うマーニー。
サイクラークラスター――自転車乗りが集まるコミュニティや地域情報を確認すると、色々な話が集まってきました。
公開されているウェブカメラもあるし、目撃情報なんかも仕入れることができるかな。

しかし、マーニーの家は結構な丘の上にあると思ったが、やはり厳しめの坂があったりするんですな。
裏の峠は登り甲斐があるのか走り目的のサイクリストが集う場所となっているらしい。ほう。
こりゃ子供の頃から坂を登っているマーニーはクライマーの素質があるとかそういう話になるかもしれませんな!!
裏側がキツイだけで表側は緩やかなのかもしれんけど。

調査を開始して時間が経過するが、どうにも芳しくない。
カメラのチェックはしているがそれらしいのも見かけない。たまにサイクリングしてる人がいるくらいだ。
その報告結果を聞いた天ちゃんはマーニーに誘いをかける。

今週末ヒマ?ちょっと付きあってほしい・・・

ふむ。デエトのお誘いという奴ですかね?まあ・・・アリなんじゃないかな。ウン。

それはともかく、週末。
天ちゃんと共に自転車に乗って家の裏の峠にやってくるマーニー。
そこには沢山の自転車乗り達が集まっており、ちょっとしたイベント会場のような賑わいを見せていた。
ふーむ。家のそばで知らないうちにこんな賑わいを見せる時があるなんてなぁ・・・
そういえば、私の実家の前の川が釣り場のスポットとして一時期流行ったことがありましてなぁ。
水をもらいに来る人と交流したりと賑やかだった覚えがありますわ。天ちゃんのような娘はいませんでしたが。

閑話休題。
今回のイベントは健全な走行会だが違法な賭けレースもよくやっていると天ちゃんは言う。
カメラは設えてあるが、自転車乗り達には全て場所は割れているし、そこだけ速度を落としてやり過ごしているとのこと。ははぁ。
ってやけに詳しいですね天ちゃん。もしかして貴女もそのレース出てるんですか?

天「・・・・・・」
マーニー「なぜ目をそらす・・・」

なかなかいい性格をしている娘でありますな。それもまたよし。
ちなみに天ちゃんを知る人によると、彼女は女子最速最少年チャンプ。賞金王らしい。へぇ〜。
どうでもいいが、最少年チャンプって妙な言い回しですな。最年少じゃないのか?
きっとこの発言をしたオジサンは少年チャンピオンの愛読者なのでしょう。つい口を出てしまったのだと考えれば何の問題ない。
つまり天ちゃんは少年チャンピオンの賞金王なんだよ!!す、末恐ろしい・・・!!
てなことはともかく、チャンピオンのプライドとしてゴーストが気になっている様子の天ちゃんでありました。

峠に人が集まっている頃、1人の自転車乗りに連絡が入る。どうやらゴーストが出てこっちに向かっているらしい。
その情報は瞬く間に会場中の自転車乗りたちに広まっていく。
全員示し合わせたかのように自転車に乗り、ゴーストを追う構えを見せる。
単独なら敵わないかもしれないが、集団の力を見せてやるってところですかね。
マーニーは絶対追いつかないだろうから、天ちゃんに簡易ヘッドセットを渡し、ノートPCでウェブカメラの確認を行う。

速い・・・しかしこのゴーストの自転車の形は・・・
ん?峠の入口に・・・ヤバイ!パトカーだ!!

自転車でも法定速度を超過すれば検挙されることは有り得るらしい。
一度捕まって余罪を現れたら賭けレースのことも明らかになるかもしれないし、これは天ちゃん大ピンチ。
しかし、そのことを知らない天ちゃんは必死にゴーストを追いかける。
あれだけの数はいたが、ゴーストについてこれてるのは天ちゃんを入れて八人。
しかし実業団組の人たちもいるし、これだけの人数がいれば相当な速度は出せる!!

と思いきや、道に飛び出してきた動物たちを轢きそうになり、慌てて回避する八人。
クラッシュは免れたものの、天ちゃん以外の面々は足が止まってしまった。
というわけで、一人で追いかけようとする天ちゃん。さすがにチャンピオンですな。凄い意志だ。

行くぞゴースト。この先カメラがあるゾーンだけど・・・知ったことか・・・いた!
もうちょっと・・・もうちょっと・・・!!
追いついたぞゴースト!顔を・・・顔を見せろ!!

あと少し。というところで簡易ヘッドセットからマーニーの制止の声が響く。ストーップ!天!!

天!正体がわかった。隣の町で自転車の違法改造をするチューンアップショップオーナー大神正次。
ゴーストの正体は改造電動アシスト車で、最高速は百キロを超える。普通のサイクリストじゃ絶対追いつけない。
それにこのことはもう警察にバレてるんだ。警察は峠の出口で待ち構えている。このまま奴を追えば皆捕まるぞ!!

マーニーの言葉と、ゴーストの顔を見たことで脚を緩める天ちゃん。
ゴーストの顔は髑髏をあしらった、まさに亡霊と呼べるようなマスクであった。
普通に考えたら追いつけないらしいけど、今回天ちゃんが追いつけたのはゴーストがわざわざ顔を見せようとしたからなのかな?
覆面してるなら見られても問題ないし、むしろ脅かすことができますものねぇ。
可愛い少女を驚かしたいという気持ちだけならまあ、分からないではないですし。

それはともかく。
ゴーストこと大神正次は峠の入り口で無事逮捕。
猛スピードでバリケードに突っ込んだがバイク並のプロテクターを着こんでて命に別状はなかったらしい。うーむ、迷惑な。
ってそういえば、天ちゃんは高スピード出すのにヘルメットも着用していないんですな。
さすがにそれは危険だとは思うのだがなぁ・・・倒れない自信がたっぷりあるのかもしれんが。

大神正次は昔競輪選手を目指していたが体を壊して挫折。それで自転車を改造する側になったのだが、それが高じて・・・
復讐だったのかもしれませんね。電動アシストを使ってでも、自転車乗り達をブチ抜いて・・・

あれはまるで・・・死人のようだった
スピードの先・・・速く速くその先にあるもの。そこにはポッカリと暗い穴があって・・・
そこには手招きする者がいた。ゴーストのマスクとそっくりの顔をして奴はそこで私達を待っている。
マーニーが止めてくれたから、私達は助かったんだ。

スピードに魅せられる人は多い。車であれバイクであれ自転車であれ。
しかしその速さの先にあるものは一体何なのであろうか。
過ぎた速度は人の力では制御できなくなる。やはりその先に待っているのは破滅なのではなかろうか。
そんなことを改めて考えさせられる話でありました。速きを求めれば、死は早く人を迎える。なかなかに深いアオリですなぁ。

しかし、天ちゃんの自転車はハンドルの形からしてクロスバイクだと思うのだが・・・よく速度が出てますな。
それも実業団に並ぶくらいの健脚。
伊達に少年チャンピオンで賞金王とっているわけではないということですね!!凄いぞチャンピオン!!
うむ。大っぴらにチャンピオンを褒め称えれるこの流れは最高ですな!!やったね!!

・バキどもえ
今回はいかにも単行本の宣伝らしい回でありましたな。

しかし、どうせなら前田光世方式という文言を紛れ込ませてほしかったところですな。
丁度今週、作者の斎藤直葵さんが着色している真・餓狼伝でも出ておられるわけなんですし。
実際それを絡めての冒頭のカラーページなのかもしれない・・・!!

・ドカベン ドリームトーナメント編
突然の光る球にさすがの天才・山田の祈りのスイングをするしかない。

当たれ!!ファールになれ!!

ファールになれとは気弱な話ですな。芯にマグレ当たりしろぐらい願えばいいのに。
お願いは聞き遂げられ、かすってファールとなりました。
うーむ、もっといいお願いをしておけばよかったのにねぇ。
まあ、小次郎たちにしてみればこの一球で仕留められなかったこと事態が厳しいわけだが。

限界と見積もった10球は既に投げ切った。
11球目は予定外の球数となる。果たしてまともな球を投げることができるのだろうか。

小次郎はこの11球目もストレートと定める。
山田もまたストレートが来ると決めて迎え撃つ体勢。
この球が決着の球となるか・・・
今度は小次郎が神に祈る。もう1球、おれにベストボールをくれ!と。

再びのワインドアップから放たれる全力のストレート。
果たせるかな。再び光る球は出現した。
そして、今度こそ。今度こそ山田のバットは空を斬り、ボールはKジローのミットに吸い込まれる!!
その最後のストレートは実に165キロ!!うーむ、あっぱれ光の小次郎!!

まさか最後の最後の球でここまでのものが飛び出すとは・・・素直に凄いと言うしかないですわなぁ。

無死満塁の状況が小次郎1人で三者三振。残念無念のスーパースターズ。
こうなるとやっぱり岩鬼はデッドボールにならずに打っておくべきでしたね。
チームプレイに徹した結果がこれとは。なんとも皮肉な話である。
読者的には小次郎の活躍が見れたのでいいんですが。

小次郎の奮闘にKジローや岩田鉄五郎、ドルフィンズの面々、さらに女池少年野球クラブの子供たちは大喜び。
しかし、小次郎は考える。まだまだ試合は終わっていない。勝たなきゃ意味がない、と。

延長に入るスターズVSドルフィンズ戦。
里中に代わるスターズのピッチャーは誰か?ドルフィンズは再び七夕が投げるのか?注目である。

・侵略!イカ娘
近頃の小学生は冷めておるのう。いや、正直な意見を述べているということなのか。
栄子のメイクは結構よく出来ていると思うのだが・・・演技が雑なのがよろしくないのかね。
3バカの発明や千鶴さんの技術を駆使した方が色々と脅かせそうな気もするが・・・どんなもんだろうか。

いっそのこと小学生ペアではなく、イカ娘が毎回ペアになってくれますとしておけばいいんではないか?
肝試しを男女で行う。このシチュエーションを楽しみにして常連が出来上がること間違いなしだ!!

・バイオハザード 〜マルハワデザイア〜
研究者から極東支部1の武闘派へと羽化を遂げたメラ・ビジ。
言うなれば彼女も一度サナギを破って化学蜂へと変化を遂げたという所であろうか。

そのメラに話しかけて来るのは北米支部のピアーズ・ニヴァンス。
俺も手合せいけますか?という誘いを受けるメラであった。

ピアーズは狙撃だけではなく体術の方も結構なものらしい。
極東支部で1番になったメラを投げ飛ばし、拳の寸止めで勝負を決めてみせる。
ほほう・・・思った以上にやるもんですな。
ちなみにクリスはさらに上とのこと。まあそうでしょうな。

また手合わせ出来る?ピアーズ・・・
クリス、あなたもいつか超えてみせます

彼らとの出会いで、さらに覚悟は固まった。あんな思いは、もう誰にもさせない・・・
こんなところで・・・負ける訳にはいかない!!

さらに腕に磨きをかけて、実践もこなしてきたメラ。
復讐のため、また、自分と同じ思いをする人間を増やさないためにも負ける訳にはいかない。
痛む体を叱咤し、ナイフを拾ってクモの怪物へと変化したビンディに立ち向かう。

正面から飛びかかるメラ。勇敢だが、単に回り込むほどの体力がないということなのかもしれない。
迎撃しようとビンディの背中?から触手らしきものが襲い掛かってくる。
複数の足だけでも厄介なのに、こんなものまで動き回るのか・・・変化したばかりとは思えない戦いぶりだ。本能のなせる技かね?

触手で腿を切り裂かれながらもナイフを叩き込むメラ。しかしあまり痛痒を与えている様子はない。
逆に足の一撃を受けて再び吹き飛ばされる。うーむ、さすがに今のビンディに連続攻撃を叩き込むのは難しいか・・・

こんな・・・ところで・・・負ける・・・訳には・・・

霞む目で標的を捕えようとする。ビンディは足をメラに向けて動かしとどめをさそうとする・・・
が、そこで救援はやってきた。
1台のジープが大聖堂の扉を破り侵入。そのまま加速し、ビンディに体当たりを仕掛ける。
このジープに乗っているのは・・・もちろんピアーズ!!おぉ、まさか間に合うとは!!

そう簡単にやらせるかよォッ!!

見事なハンドル捌きで壁と車の間にビンディをサンドイッチ状態にしてしまうピアーズ。
本人も無事なようで、普通に車から降りてきました。
そして、落ちていたメラの銃を拾い、予備の弾薬と一緒に渡してくれます。

メラ「ありがとう・・・一つ借りね」
ピアーズ「じゃあ帰ったらバーで一杯どうです?」
メラ「考えとく」

笑顔でそんな会話を交わす2人。あらいい感じ。戦場では不吉なこと極まりない会話ですけどね。

ピアーズがメラと合流したことはすぐにクリスに報告される。
クリスは屋上へ走り損だったわけだが、まあともかくメラが無事でよかったと言ったところ。

極東支部の到着は早くても明日である。しかしこの状態で1日も待つことはできない。この場は撤退するしかないでしょう。
しかし、ピアーズが使っていたジープはビンディを轢くのに使ってしまっている。
となればやはり地下制御室のヘリしかない。
のだが・・・ビンディはこれで撃破したことになるのだろうか?もちろん倒しきったとは思えない。
すぐにも車を破壊しながら復活して襲い掛かってきそうではあるが・・・はてさて。
メラが無事に生還できるか、だいぶ分からなくなってきました。戦士として致命傷を負うぐらいで済めば良いのですが・・・

・クローバー
夜に外出している志帆叔母さん。
何かと思えば夜勤として旅館の手伝いをしていたらしい。
週末とか忙しい時は人手も不足するので、いいおこづかい稼ぎになるとのこと。
やはり女手一つで子供を育てるというのも大変な話なんですなぁ。

レオと違い、ハヤトはしっかりしていると志帆叔母さんは言う。
両親を亡くし、祖父がいたとはいえ今では完全に一人身。確かに大変な境遇ではある。
それを感じさせない明るさがあるし、しっかりしていると言えなくはないかもしれませんな。
いや、さすがにしっかり者だなとハッキリ言うには抵抗感があるが。

母一人子一人。甘やかして育てたつもりはなかったんだけど・・・
どこでどう間違えたのか、あんな頭して。
けど・・・結局あの子のことが心配でしょうがないの

ふうむ。親心でありますなぁ。こういうのを見せられるとしっかり者のハヤトとしては弱い。
しっかり者というか、人情家のハヤトとしてはってところですな。
曲がりなりにも親戚が困っているわけですし、バカ息子はさておき、頑張っている叔母さんのことを思うと、ね。

そのバカ息子のレオは母親にお金を借りようとするが一喝される。そりゃそうだ。
わけも聞かずにそんな大金出せるわけがないと言ってるし、また理由を説明せずに済ませようとしていたのか・・・

レオ・・・いいかげん・・・しっかりしてよ

しんみりとそんな風に言われる。うーむ、これは怒鳴りつけられるより効きますな。
何にしてもそんな大金、タンスをひっくり返したってありはしないし、母から借りるというのも難しい話だ。

万策尽きてため息をつくレオ。その背中に声をかけるハヤトたち。ほう、ようやくか。

レオは柊を呼び出す。
どうやらハヤトに言われて20万なんて払えないときっぱり断ることにしたらしい。
だが世話になった相手にそれを告げるのが躊躇われるのか、言葉を濁すレオ。しっかりしてよ。
結局言い出せずトイレに立つ。ダメなレオ。
しかし戻ってきたレオはいきなり堂々とした態度となって柊に告げる。20万は払えない、と。

ゴメンネ

妙にカワイコぶった謝り方をしてみたりする。カワイコぶってんじゃねーぞコラ!!

まあ、どう考えてもこの態度の変遷からしてハヤトの変装でしょうな。アフロのカツラなんてどこで手に入れたんだ。
ああ、レオの頭を剃れば自動的に手に入るか!!
でもその場合、アフロが1つしかないことになってしまう。
どうせなら2つ揃えて入れ替わり芸とかいろいろやって欲しいところであるな。
さあ!どっちを殴る!?片方は弱いぞ!!とか。どっちも殴るよと言われてレオが吹っ飛ばされる流れとか。地味に面白そうだ。

・実は私は
放課後の教室で2人っきりというシチュエーションを迎える朝陽と葉子さん。
なんだかいい雰囲気。葉子さんも嬉しそうにしている。思いっきり羽根も伸ばせそうですかね?
と思いきや、嬉しそうな理由は別にありました。

・・・これでもう誰に見られる心配もない。誰に邪魔されることもない。
やっとやね。やっと・・・やっと・・・やっとお弁当食べれる!!

パアアアアと花が咲くような笑顔を浮かべる葉子さんでありました。至福!!

キバを見られたらいけないわけだし、昼食を人前で取ることはできない。となれば人がいなくなる放課後まで待たないといけない。
なるほど。自然な流れでありますな・・・?
思ったよりも秘密を守るために苦労してるんですね葉子さん。そりゃあお腹も鳴りますわ。くー

というか、教室では食べれないなら一人になれる場所を見つけて食べればいいですのに。
よく使われるのはやはりトイレの個室であろうか。いわゆる便所飯って奴だ。
でもそれをしているのがバレたらミステリアスな雰囲気とか一気に吹っ飛びそうな気がするなぁ。
いや別にミステリアスなキャラを狙っているわけではないからいいのかもしれないが。

吸血鬼の葉子さんだが、お弁当は普通の女の子と変わらない感じである。
血を吸ったりとかそういうことはありませんのね。

・・・黒峰君。・・・それ、セクハラやで・・・・?

なんかショックやわと言い出す葉子さん。え!?吸血鬼に血を吸うかどうか聞いただけなのに!?

血ぃ吸うかて・・・しかも食事感覚とか・・・私そんな尻軽ちゃうもん!!

ムキーとなる葉子さん。なんだ!?何か知らんが可愛いぞ!!
どうやら知らないうちにセクハラをかましていたらしい。ふむ、不可抗力とはいえ嬉しいことを、いやすまないことをしたようだな。

えーと・・・その、血ぃ吸うってのは・・・
吸う相手に愛を誓うと言うか・・・キス・・・みたいなもんやねん
結婚式とかでキスの代わりに・・・血ぃ吸う・・・みたいな?

ほう。吸血鬼という割に吸血行為は生きるために必須な行為というわけではないのか。
むしろ性的な要素が強い行為に分類される様子。ふーむ。なんだかわからないが、とにかく血を吸われたいと強く思えますな!!

はい!!この話おしまい!!私はお弁当食べます!!

男の子と性的なお話をするのは気恥ずかしいでしょうな。さくっと切り上げる葉子さんでありました。
お腹も鳴っていることですし、そろそろ頂かないとね。くー。

お弁当のメニューはエビ、肉だんご、ポテトサラダ、卵焼き、たき込みご飯。簡潔にまとまった内容でございます。
さーてどれから行ったろかと楽しそうな葉子さん。嬉しそうですなぁ。
しかし、さっさと頂いてしまわないから不幸が舞い込んでくることとなる。
教室の扉がいきなり開き、乱入者出現。何者だ?と思ったら・・・ゲー!朱美みかん!!

朝陽の幼馴染で新聞部の部長で人に嫌がらせをするのが生きがいの最低の人間である。
そのように紹介されて戸惑う葉子さん。
さらに、そんなに褒めないでよと酷いこと言われた相手が照れだすものだからさらに戸惑う葉子さん。えっ!?

変人の乱入ではあるが、気のいい葉子さんは別に嫌がったりはしない。
別に逢瀬の最中というわけでもないし、後ろめたいことはないですもんね。朝陽の心を知らぬ葉子さんとしてみれば。
まあ、そういう嫌がらない態度のおかげでがっかりするみかんだったりするわけであるが。うむ、本当に変人だなぁこの人。

やましいことはない。それはないが、お弁当を食べようとしているところだったのが問題である。
キバを見せる訳にはいかない以上、みかんがいる前では食事ができない。 我慢できますかね葉子さん?\ くー / あ、すげえ不安だ。

みかんがやってきたのは単なるヒマ潰し。
本人曰く、放課後男女の話し声が聞こえる教室見つけたらとりあえず乱入してることにしてんのよ、とのこと。
おまえヒマと一緒に何つぶす気だよ!?最低だ!!おっと、これだと褒めてることになるんだったな。

・・・いやーでもホント。神様っているのね。こーんなに早く、こないだの復讐の機会作ってくれるんだから・・・!!

ゲスな笑みを浮かべるみかん。むう、やはり大人しく帰ってくれたりはしないか!!
朝陽が嫌がること・・・葉子さんに朝陽との仲について聞き出そうとみかんが動き出す。やっぱそうくるか!!

・・・はい?

朝陽とみかんが話しているうちに弁当を食べていた様子の葉子さん。口許にご飯粒ついてるで。かっ込み過ぎだ。
まあ朝から何も食べてないわけだし、少しでも食べておきたいという気持ちはわかります。
ご飯を少し、いや半分以上口にしたようだし、当座はしのげそうな感じかね。\ くー / あ、ダメそうだ。

てか白神・・・今までよく秘密バレずにやってこれたよな・・・

全くであります。まあ、こんなうかつな吸血鬼なんていないよという先入観がカモフラージュとなっていたのかもしれませんが。
でも、こんな可愛い振る舞いされたら、朝陽以外にもつきまといそうな人がでそうなものでしょうにねぇ!!

それはさておき、みかんから葉子さんへ質問。

みかん「朝陽ともうヤったの?
葉子「はい?」
朝陽「おいコラみかんてめぇーっ!!」

いきなりそういう質問かよ!本当にゲスというかなんというか。朝陽の嫌がることを心得ているお人だ。
でも尻軽じゃない葉子さんとしてみれば言葉の意味がよく分からない様子。
やるって何を?殺る?戦る?ナニを意味する言葉なのかハッキリ言ってくれないと。ハッキリ言ってセクハラ仕掛けてくれませんと。
いやいや、葉子さんがセクハラ仕掛けられて狼狽える姿を見るのは楽しいが、朝陽としては気が気じゃないわな。
というわけで、直球の質問はやめたげるというみかん。

みかん「白神さーん。朝陽のことどう思ってんの?
葉子「ん?」
朝陽「さっきより直球じゃねーかっ!!」

確かに直球だ。これは葉子さんも答えやすい質問でありましょう。葉子さんには後ろめたいことはないわけですし。
と思いきや、このやりとりの間にまた弁当食ってやがった。今回はまたガッツリいったなオイ。もう開き直ってないか!?

ちなみに葉子さんの回答は、抜けている所もあるけどすごくいい友達だと思っている。優しいしなんか面白いですし、とのこと。
ふむ。素直な回答でありますな。残念なような気もするが朝陽としては現状にツッコミ所が多すぎて回答内容まで気が回らない。
とにかく今気になるのは、葉子さんは人心地ついたのかどうかということであるが・・・\ くー / まだかー。

さすがに葉子さんのこそこそともりもり食べている姿は怪しい。何か隠してない?と付け込まれてしまう。そりゃそうだ。
こりゃみかんじゃなくても怪しいと思うし尋ねられますわな。
と思いきや、アホなみかんさんは核心には突っ込んでこずに話を元に戻すのでありました。アホでよかった!!
まあ、弁当のことよりもゴシップな話の方が朝陽が嫌がるだろうと考えたのでしょうな。ふ、確かに嫌がるだろうが浅はかな!!

みかん「・・・さて、白神さん。男女の友情なんて成り立つと思う?
葉子「ふへ?」
朝陽「やっぱアホでよくなかった!!」

追い込みとしてはいい質問である。何としても葉子さんから朝陽との仲を聞き出したいという感じが見て取れる。
しかし、今のハラペコ葉子さんの行動はちょっと常軌を逸していますぜ。え、エビーっ!?
口の端から殻付きのエビをはみ出させてパキペキと頂いてしまっている葉子さん。
キバ隠さないといけないってのに何をやっているのだろうかこの子は!!そんな自分見失うレベルで腹減ってたの?
あ、悲しい顔してる。やっぱり判断ミスだったんだ!!

さすがにアホのみかんでも頻繁に葉子さんが口許を隠してるのを見て怪しく思いだした様子。
朝陽に質問をし、何か理由があるなと確信したみかんは朝陽を蹴り倒し、葉子さんへと飛びかかる。ズムリって、凄い音の金的だ!!

白神葉子覚悟ぉっ!!

吸血鬼にガバァっと飛びかかる人間。最近の人間はアグレッシブで困りますね。
でも奪われたのは秘密ではなく、残ったエビ。は?

甘いわねぇ白神さん!!気付かれないとでも思った!?あたしに奪われる前にこそこそと弁当食べ切ろうだなんてね!!
残念だったわねぇ。あたしはそこらのアホとは違うのよ!!

机の上に立ち、そんなことを宣言するアホ。いやみかん。アホで良かったー!!
そして嫌がらせに成功したみかんはホクホク顔で教室を出ていくのでありました。あたしはいつでもあんたの弁当を狙ってると言い残し!

犠牲はあったものの、まあなんとか秘密は守り通せたようですし、よかったですな葉子さん・・・葉子さん?

わ・・・私のエビぃーっ!!私のエビやのにっ!!

最後までとっといたのに!!と盛大に涙する葉子さん。キバ丸見えですよ!!

というわけで、秘密は守ったものの、色々と失態を演じた葉子さんでありました。
今日のことは全部忘れてくれんかな?と言ってますが、簡単には忘れれそうもありませんなぁ・・・吸血鬼もエビは好きなのか。

ちょっと抜けた感じのする子かなと思われた葉子さん。
とんでもない。思った以上に抜けている子でありました。本当、よく今まで秘密を守ってこれたな!!
これは朝陽という友達を得たことでタガが緩んだということなのだろうか?
普段の葉子さんはもう少ししっかりしている・・・んじゃないかな・・・きっと・・・おそらく。
どうでもいいが、エビ以外はほとんど平らげたのにお腹が鳴っているのはどういうことなのか。\ くー /。
単純にお弁当の量が足りないのではなかろうか。立派なむ・・・体格してますし、もう少し増やしても良いのでは?ドカベンだ!!

次回は葉子さんの自宅で何かが起きるようだが・・・何が起きるのだろうか。
話題の父親が登場するのだろうか?まあ、葉子さんがまた可愛いことをやらかしてくれるのは疑いようもありませんがね!!

・あまねあたためる
夜のカラオケボックスで歌って楽しんでいるのは私立蓮城高校2-Bの担任、恩田日射さん。
友人3人と一緒に朝までお楽しみといった感じの様子。
と思いきや、その友人は空想の友人だったので実質は1人でありました。な・・・なんやそら・・・

恩田先生もこれが脳内友人であることは理解している。
脳内友人も自分たちが脳内友人であると理解した内容を喋っている。起用というか何というか。
朝まで歌うつもりならパーティセットとドリンク4つは適量かもしれませんがね。

それはさておき、ひとりで歌っている所をあまねちゃんに発見される恩田先生。
ってあまねちゃん、知り合いだからっていきなり扉を開けて来るのはいかがなものかと。
ヒトカラの最中に話しかけられるだなんて・・・考えるだけで恥ずかしい・・・殺す気か!!

あまねちゃんは友達の竹中さんに誘われてカラオケ店に来ている。ようやく友人の名前が出てきましたな。
というわけで、あまねちゃんたち3人のところに連れ込まれて一緒に楽しみましょうと言われる恩田先生。
男性教師が女子高生とカラオケでお楽しみであるか。
シチュエーションだけなら羨ましがられる可能性のある話だが、リア友も作れない人には苦行でしょうな。

いつもの脳内仲間とのノリの違いに苦しむ恩田先生。これは分かる。いや、脳内友人の話ではないが。
身内カラオケと他の人も含めてのカラオケって雰囲気が違って戸惑いますよね。あるある。
手拍子を打つこと自体があんまりないわさ。

心細くて死にそうな先生。
先生が教職についたのは、この性格を矯正するためだったらしい。ふむ。
まあ、人間そうそうは変われないですしね。リア友が作りにくい性格ならそれはそれでしょうがない。
だからって脳内友人とよろしくやって過ごすのは・・・うーむ。

しかし、この脳内友人たちはなかなかに凄い。
都合のいい人格と本人たちも認めておきながら、言いにくいこともちゃんと言ってくれたりする。いい友人だ。
こういう自己批判というか整理ができるのはいいことでありますね。
教師という昨今色々言われている立場の人間としては、是正ができるこういう存在は有難い。
と思いきや、逆ギレかましちゃったりする恩田先生。グ、グムー。
まあ、ちゃんと生徒たちに教師の凄さを見せつけたからよかったということなのかもしれませんが・・・

でも確かにこの芸は確かに凄いっちゃ凄い。リアルシャドーの領域に踏み込んでいる。
極めれば一人でデュエットでもなんでも可能になるわけか・・・思い込みの力ってのは強力ですね!!

ひとりが好きなのはわかる話だったりするだけに、なんだか切ない気分にさせられるお話でありました。
久しぶりにヒトカラでもやってきますかね!そして女子高生に一緒にどうですかと誘われてみるか!起こりえないよ!!

・ハーベストマーチ
誰かカイリとマイラをやっつけて村を救ってくれないだろうか。そのような希望を口にする村人。
しかし、壁に耳あり障子に目あり。こういう話はどこから漏れるかわかったものではない。うかつな発言は死に繋がる。
それを示すかのように、天井に張り付いたインチがこの話を聞きとがめていた。

新入りの様子をうかがいに来てみたら、ここにもまたカイリさまとマイラ様に対して反逆を企てる者が・・・
蛇の村の平穏を乱す者は。シュルル・・・許せん。カイリ様に報告だ・・・

急ぎカイリに報告を行うインチ。
カイリは寝室で顔の包帯を解いておくつろぎの様子。
部分的に残ってはいるが、口元は別に包帯する必要なかったんですな。
それだったらやっぱり食事する時は包帯を外しておけばよかったのでは・・・?

まだカイリ様に心服できぬ者がおるとは悲しいです。やはりまた『メシ抜き』を行いカイリ様の力を見せつけるべきかと・・・

そのように進言するインチ。うーむ、そういうことをしているから心服なんてされないと思うんですがねぇ。なんかズレている。
ついでにいうとメシ抜きという表現もなんだかズレている。そんな気軽に聞こえる刑罰じゃないっしょ!!
しかし、村医者を失うのはかなりの損失であると思うのだが・・・王国設営には欠かせない人員でしょうにねぇ。

インチは報告以外にカイリに進言したいことがあった様子。
それは新しく村へ来た姉弟・・・ノイエさんを妻として迎えてはどうかという話である。
ふむ。確かに美しく健康的だ。元気な子を何人も産んでくれそうな気はするし、妃としてはよいかもしれませんな。
まあ、それ以外の部分で色々と問題はあると思うけど。弟への偏愛とか色々。

カイリ様のなされようとしている大願のためには必要なことです。
王に従うのみの民でなく、本当の家族を作らねば・・・仇敵である『王国』を打ち倒すため!!

ここで10年前の回想。
カイリたち一族の集落は『王国』によって侵略され滅ぼされ、一族はことごとく殺された。
一族の長は最も信頼できる従者であるインチに2人の子供、カイリとマイラを託し落ち延びさせる。
長は最後まで子供たちを逃がすために勇敢に戦ったようだ。立派であるなぁ。

カイリ。マイラ・・・強くなるのだぞ。絆つなぐ力を身につけよ。絆は人を更に強くし、どんな逆境にも立ち向かえる心の支えとなる。

その言葉を最後に、父親とは今生の別れとなったカイリたち。
インチは長が望んだように、2人を強く育てようと誓った。
いつかきっと、長の無念を晴らす時が来ると信じて。

我が一族の『蛇』は毒蛇となり、王国を倒すべく復興するのだ・・・!!

ふうむ。それがカイリたちの目標でありますか。
しかし、絆をつなぐ力を身につけよと言われてたのに、このやり方は・・・まるでダメじゃないですかー。
インチの教育が大幅に間違っていたとしか思えない。蛇の一族的には正しい方法だったりするのか!?

それにしても10年前の王国か・・・
確か学者がクゥたちの村に来たのも、天使の胎へ兵が送り込まれたのも10年前でしたな。
その頃の王国は拡張政策でも取っていたのでしょうか?いや、今でも取っている可能性はあるな。
異能の力を求め、その力を奪っている可能性もある。ふむ・・・気になる話ですな。

その王国の打倒のために、信頼できる家族が必要であるとインチは述べる。
しかしカイリ。自分の体は戦って国を作るためのものであり妻も子もいらないと言い出す。

必要なのは信頼できる民だ・・・

良いことを言っている。が、その信頼できる民というのが脅して言うことを聞かされるようになった相手というのではなぁ・・・
どうやら信頼というものの考え方自体にズレがありそうな様子。
王になる前から猜疑心満点ではどうにもなりませんわいな。
それに世継ぎを作ろうとしないとは、王国を作ろうとするものとしてはよろしくない話である。
読者的にもよろしくない話である。ノイエさんが襲われるシーンが期待できないということではないか・・・!!

カイリは世継ぎはマイラに任せるという。子供好きだしな、ということで。
いやいや。どうやらマイラさんは子供と遊ぶのが好きなだけの様子でして。
まだそういう男女間のあれやらこれやらそれやらは理解していない可能性がありますからなぁ・・・

フ・・・マイラの操心術『蛇魅』が誰にでも効果があればいいのだが・・・アレは心の澄んだ者にしか使えぬからな・・・

ハハァ。それで子供だけ操っているんですな。
ただ子供が好きだからという理由ではなかったことに安心するやらなんなのやら。
逆に言うと大人になると効果がなくなって切り捨てられたりするのだろうか?
いや、子供のように純真な心を持ったまま大人の体になるのかもしれない。ふむ、そんな女性が将来量産されるのか。ふむ・・・

それはさておき。
マイラさんの操心術、『蛇魅』がクゥを捕える。心の澄んだクゥには効果覿面でありましょう。

体が・・・動かない!!目が離せない!!
この人の目に吸い込まれてしまう・・・何も考えられなくなる・・・心が・・・なくなるみたいだ・・・
僕が消える。姉さん・・・怖いよ・・・姉さん・・・姉さん・・・・・・・・・・・・・・・!!

目の光が消えて、いかにも操られたように虚ろな感じになるクゥ。
操心術によってノイエさんのことを忘れさせられ、マイラさんを好きになるようにされる。
と思いきや・・・いきなり右腕を伸ばし、マイラさんの首をわしづかみにするクゥ。
突然の出来事に周りの少女たちも驚きの表情が隠せないようで可愛い。

子供とは思えないすごい力で首を絞められ、膝をついてあえぐマイラさん。
そのマイラさんを見下ろすクゥの眼はやたらと冷たく、ぞっとさせられる。
もう一度『蛇魅』をかけようとするマイラさんであったが、かからない。

いや・・・違う。かからないなら何も起こらないだけ。こんなことにならない・・・
これはまるで体だけが勝手に動いてるような。
何コレ・・・何コレ!?こんなの知らない・・・!!

混乱しつつ喘ぐマイラさん。ふむ、文章だけ読んでいるとやたらとエロイ気がしますね。きっと気のせいではない。

首を絞められたまま床に押さえつけられるマイラさん。下から殴り掛かるもののクゥはひるむ様子もない。
ついには子供たちに助けを求めるマイラさんでありました。おやおや。

マイラさんの悲鳴は村中に響いたのか、カイリやノイエさんにも聞こえた様子。
ここで一気に役者が集結しそうな気はするがどうだろうか。
変身させたくないノイエさんの気持ちはわかるが、今のクゥはほとんど変身している時のような状況ですからなぁ。
澄んだ心の部分が消されて、黒い部分が表に出てきてしまっているという所だろうか。
それとももしかして、クゥの心が隠れて、空になった体を天使が遠隔操作している最中だったりして。
なるほど。それならばクゥを誑し込もうとするマイラさんの首を絞めても何もおかしくはありませんわな!!あり得る!!

・スポ×ちゃん!
準々決勝の3回戦は沖田さんの出番。
相手は大道大の紫堂燐さん。上り調子の沖田さんを今のうちに叩こうと考えている。大学生の意地って奴ですね。
だが、その気合も空しく、一蹴されてしまう紫堂さん。うーむ、カッコよさげな見た目だったが活躍はせずか。
スポチャン仮面は沖田さんの腕前を見て感心した様子。
一方、なずなちゃんは無表情。なんだろう。該当しそうな神話生物でも検討しているんでしょうか?

そして準々決勝の4回戦。アヤちゃんと剣武会の大江秀二さんの戦い。
結果は相打ちによる両者敗北。おやおや。
振りが速いアヤちゃんは相手の打突を見てから振っても相打ちに持ち込むことができる。
それを狙ったのかどうかはわからないが、ともかく大人しく負けることはなかったということですな。相打ちなら0.5勝だ!!
あとは護身もできるようになればなお良しですな。

これで全員敗退となりましたが、なずなちゃんに出したリリィの条件はどうなってしまうのでしょうか?
そのかすみんの問いに対しなずなちゃん。新たな提案を行ってきます。

私が優勝できたら、私と戦ってくれる?"金色のミカエル"

ふむ。そう来ましたか。まあ、妥当な所ではありますかな。いや、妥当以上かもしれないな。
なんせ優勝するにはここからスポチャン仮面と沖田さんの2人に連勝せねばならないわけで・・・
この提案にはリリィも頷くしかないってものですわな。うんっ!ミカエルっ!

それに・・・他にも戦りたい相手が見つかったから・・・断海竜(リヴァイアサン)・・・!!!
私たちは相容れぬ魂を持った者同士・・・共存はない・・・どちらかが滅するまで戦う・・・!!

ふむ。物騒ですな。
でもまあ、相手も物騒な感じの人ですし問題はないか。物騒な対決だ!!

というわけで始まりました注目の準決勝。仏生寺なずなVSスポチャン仮面。
炎と水の戦い。制するのはどちらか・・・

開幕でいきなり得意の左諸手上段の構えを取るスポチャン仮面。
その構えから発せられる闘気はなずなちゃんをも怯ませるものがあった。すげぇな。
怯みを感じ取ったスポチャン仮面は勢いよく得物を振り下ろす。
水圧にて叩き斬ると言わんばかりの斬撃。だがこの電光石火の一撃を後ろに引いてかわすなずなちゃん。笑みを浮かべて反撃だ!!

炎のような猛攻を仕掛けるなずなちゃん。しかしこれを両手持ちで捌くスポチャン仮面。
思わず見入るような攻防の最中、会場にパアーンと大きな音が響く。
何事かと思えば、スポチャン仮面の得物の袋が破れて風船しちゃったみたいです。あらら。

か、かすみ・・・すまない。壊してしまった。高いのか?

珍しく焦りを見せるスポチャン仮面さん。可愛らしい。
やはり働いていない人からすると弁償の可能性があっては焦るということなのだろうか。可愛らしい。

待ての声がかかり、得物をアヤちゃんのものに交換するスポチャン仮面。
そして流石にちょっと暑いな、と言い出し、勢いよく剥ぎ取る!!・・・仮面を、ですよ。残念ながら。
しかし、その仮面の下から出てきた顔は・・・!!

さあ・・・戦ろう・・・!!

こ、これが人の皮を被った獣という奴なのか・・・!!まさに文字通りといったところだ!!こりゃ怖い。
さすがになずなちゃんも笑みを浮かべながら冷や汗をかかざるを得ない様子ですな。
いや、この笑みは受けてたとうとする者の笑みなのかもしれない。
獰猛な獣が狩る前に見せる笑み。攻撃的なそれを浮かべる2人の戦い・・・これは苛烈なものとなりそうだ。

果たしてこの戦いの勝者はどちらか。なかなかに想像がつかない。
試合の立ち上がりを見るかぎりはスポチャン仮面こと蘭さんが押しているように思えたが・・・?
炎と水の戦い。結末が楽しみである。

・ANGEL VOICE
後半に入り、市蘭に逆転を許した習実。
「打倒船学が目標だろ!」「市蘭なんかに躓いてんじゃねーよ!

そんな声が観客席から飛ぶ。うーむ、まだ市蘭なんかと侮る人たちがいるか。
まあ、さすがに船学と比べてしまうとどうしてもってことはあるかもしれませんがね。

松田はゴールを狙うために積極的に切り込み、自分でシュートまで持っていく。
百瀬を抜いた後、3人に囲まれきる前に放ったシュート。
万代さんが反応できないほどに鋭く、コースをついたシュートだったが、これは枠を外れる。危ない危ない。

天城に言わせると、どうせなら正面に回っていた水内さんも交わして打てばよかったのに、とのこと。
松田はああいうところでおとなしさが出てしまうんだよな。
といった感じの評価を天城は行っているが、古川の見解はまた違う。

いやあ、あれでなかなか・・・負けん気が強くてガンコでござるよ――松田氏は。
松田氏の場合、サッカーを始めた時の指導者――監督さんが最高の人物だったでござる。
その監督に言われ、自分で決めたことを、松田氏はいまだに頑なに守り続けているでござるよ

ほう。ミョーに情報通ですな。松田と昔一緒にやっていた時期とかあったりするんですかね?

その監督に何を言われたのか。話は松田が小四の頃にさかのぼる。
ドリブルに磨きをかけ試合には出れるようになっても、周りの大きな子に身体をぶつけられるとなかなか思い通りにプレーできない。
それを見かねた監督さんは松田少年にこう言ったそうな。

いいか、松田。相手に身体をぶつけられたらバランスを崩したフリをして倒れろ。
お前は身体が小さい。審判が同情してファウルを取ってくれやすいからな

というようなことを、笑顔と共に言い出す監督。な、なんだそれは・・・最高どころか最低最悪じゃねーか!!

それは、言われた本人の受け取り方次第でござろう。
松田氏はその時、何があっても絶対に倒れてやるもんか――と、心に決めたらしいでござる
習実に入って筋トレを始めたのも、バランスを保つ筋肉をつけるため。倒れないために。

なるほどねぇ。これぞまさに反面教師ということか。
幼少期に自分で決めて守り続けれる。これが松田の強さの秘訣なのかもしれませんな。
天才と呼ばれるほどの実力を持つ松田だが、生まれ持った身体の小ささをカバーするための筋肉が身についたのは最近のことである。
天才キャラとしては珍しい部類でありますなぁ。努力が実を結ぶ天才か・・・なんだか主人公っぽいなぁ。

点を取り返すために奮起する松田。
しかし習実は松田だけのチームというわけではない。
乾の専属マーカーとして任されている石持。彼は忸怩たる思いを抱いていた。

誰かの専属マーカーになるということは、その試合攻めの組み立てにも守りの組み立てにもほとんど参加することはない。
そのかわりマークした相手にも仕事をさせず、11人対11人の試合を実質10対10にするのがオレの役目なのに・・・
この試合、ほとんど乾を止めることができてねえ!!

今日の乾は好調ですからねぇ。とはいえ、それで済まされるものではない。
なんせ習実の市蘭封じは乾を石持が抑えることが基点となっているのだから。そこが崩されると厳しい。
逆に市蘭としては乾が抑えられるのはかなり厳しい話なのであるが・・・

監督もみんなも・・・オレがお前を止めると期待してくれている。
その期待を・・・これ以上、裏切るわけにはいかねえんだ!!

必死の頑張りが通じたのか、乾からボールを奪うことに成功する石持。おぉ・・・
そして素早くパスを松田へと繋げる。おぉう・・・

前に4人いた。
競技場にいる者――テレビの前にいる者――観戦するすべての者が、芸術の目撃者となる

そのようなアオリを受けて天才・松田が駆け出す。
成長した市蘭のDF陣をぶち破ってゴールを決めてしまうというのだろうか?
確かに松田ならば・・・松田ならばやってきそうで非常に怖い!
だが楽しみでもあったりするから困る。相手チームの選手なのに活躍を楽しみにしてしまう松田というキャラは何ともすごい。
やはり主人公体質ということなのだろうか・・・厄介なお人だ!!

・パンダのこ
ウェイウェイさん、結構いいトシなんですから結婚言われたぐらいで焦らないでください。初々しいな!!
でも、シアンシアンは出産経験もあるんだよな。元人妻、いやパンダ妻だったということなのか・・・?ふむ・・・

相手の反応を想像しきれていないのがゆうくんのダメな所ですな。
プランなんてものは上手くいかないと相場が決まっているのだよ!!

パンダマニアにとってはコレも嬉しいものなのか・・・何とも業が深い話であるな・・・

・シュガーレス
マリモを狙う橘カヅキ。その前に立ちふさがったのは嘉上深征。なかなか面白そうな対決だ。
ケンカは徹底的にやらないと気が済まない性質だと橘は言う。それに対し嘉上。

そこまでブチのめさないと、力の差が理解できないもんスかね・・・?
エグイ手を使って勝ち続けたら、体は九島の頂点に近づくかもしれませんけど、
心は反対に真っ暗闇の地中に向かって沈み込んで行くもんだと思いますけどね。

嘉上もなかなかに九島イズムというのが染みついてきている様子ですな。
九島のことをよく知り、そのケンカをしたいからこそここにいるってわけだ。

真正面からぶつかり合う2人。
橘は浴びせ蹴りのような大技を使うが、それは防御されると体勢が崩れて危険な技ですよ。
実際防がれてしまい、床に座り込んだところを狙われピンチになる橘。
しかし嘉上の踏み付けは外れる。素早く起き上がり殴り掛かる橘。しかし、嘉上の反撃のパンチで再び床へと逆戻り。がッ。

咳き込んでいるところに追撃の拳が振り下ろされる・・・と思いきや、今回もその攻撃は外れました。
これは間違いないですな・・・2回の追撃、これは両方ともわざと外している!!

気付いたんなら甘えてないでサッサと立ってくださいよ。九島はそういうルールらしいんでね。

てなことを蹴りを当てながら述べる嘉上。
まあ、本気の蹴りではなかったのだろうが、いい性格である。

九島ルールなら自分の方が上だとでも言う気か。そんなんで俺は納得しねえ!本気で潰しに来いよ!!

吠える橘。しかしそのケンカは今の嘉上の趣味ではない。昔ならいざ知らずね。
相手が立てなくなるまでブッ潰して頂点を取る。それだけの戦いに興味があるわけではない。
勝っても、相手に認められなきゃ勝ちとは呼べない。九島でならそんなケンカができると思ったから嘉上はここにいる。

ハッ。下らねえ!!
それで負けて納得できねー奴は、また立ちゃあいいだけの話だ
本気で潰し合って勝ち負けキッチリつけねーと、自分の強さも弱さもわかんねー。じゃなきゃ次に進みようがねーだろうが。
クソしたらケツ拭いてキレーにすんのと同じだ。残りカスがこびりついたままじゃ気持ち悪ィんだよ。
勝つなら徹底的に勝つ。負けるなら徹底的に負ける。それが俺のケンカだ
他人のルールに縛られてケンカするなんて趣味じゃねえ。俺が頂点取って九島を変えてやる・・・!!

ほほう・・・これはこれは。どうやら橘カヅキという男を見誤っていたようだ。
なかなか九島らしい奴じゃないですか。岳に近い考えをしている感じはある。
非常に九島らしい・・・いや、おかしな日本語だかららしいとかそういう話ではないよ、一応。マリモが言うかそれを!!

・・・やっぱり九島にはバカが集まるんスかね。
ここは退屈しないなと思いましてね・・・来た甲斐ありましたよ。

嬉しそうな嘉上。まあ、実際バカでも入れる学校ではありますし、バカが集まるのは仕方があるまい。
勉強できるかどうかとは違う意味でのバカが多いのも確かな話ですがね。

互いの主張を唱え終えての殴り合い。制したのは嘉上深征。
おぉ。かなり初期から登場しているのにようやくの勝利か嘉上!!よかったよかった。
しかし、そこで調子に乗ったわけでもないだろうが、嘉上は続いてマリモに挑もうとする。

せっかく可愛い後輩が見学に来たんですから、先輩らしいところを見せてほしいですね・・・!

そういって上着を脱ぎ捨てる嘉上。ほほう。これは面白い。
マリモとしても食料をぶちまけられたお礼ができるし、願ったり叶ったりだ!思ったよりもばら撒かれてて驚いたぜ。

しかし嘉上は本当に誰に対しても丁寧語なんだな
三田さんやマリモは目上だからと思ったが、宮華や橘にもそうしてるし・・・
でもさすがに播磨には丁寧語は使っていなかった。部下に対しては示しがあるってことで丁寧語はやめているのかもしれない。
つまり丁寧語がスタンダード。タメ口は無理して使っているという感じの子っぽい。ふむむ。

にしても嘉上。相手に認められたくてケンカしているんですね。
やはりかまってちゃんと評されても仕方がない感じがしますなぁ・・・まあ、それもまたよしか。

通り抜けざまに岳に殴られて気絶していたスバルがようやく九島に到着。
どうでもいいが、九島の校名、最初の部分の○立の部分がないのだが?ま、まさか国立だという話では・・・!?

それはさておき、スバルが九島に来て目にしたのは、郡司くんに殴られる岳の姿であった。
ふむ。岳の信奉者が勢ぞろいしたか。これは面白い主張合戦が繰り広げられる気配がありますな。
未来の九島を背負いそうな奴らが集結し、どのような展開を見せてくれるのか。ソー楽しみだね。

・くろすぶりーど
ちょっと不思議なごちゃまぜ世界も最終回。

さすがに異種族間の問題はいろいろと生じているみたいですな。そりゃ相談所みたいなのも必要になるか。
姉弟で血の現れ方が違ったりもするんですなぁ。弟はほとんど人間のような姿をしている。
考えてみると、ニワトリまじりとウサギまじりとクマまじりが交配することもありえるわけか・・・
もう綺麗にハーフな子の方が珍しいって世界なのかもしれない。うーむ、危ういやら何なのやら。

しかし、そんな世界でもちゃんと生きていこうとしている子たちの姿が美しい。
姉弟愛はどんな世界でも美しいものであるなぁ。チャンピオン的にも今推進されている方向だぜ!!

というわけで、集中連載のくろすぶりーどはこれにて終了。
超新星のたばよう先生、これからの活躍に期待できる新人である。次回作を楽しみにしています!!

・総合感想
フルットが巻末にないとこうも据わりが悪くなるものなのか・・・!!
慣れ親しんだ構成と違うとやはり違和感は覚えるものですね。
読者ページの様子もそれに拍車をかけた感じがしないでもない号でありました。

さて、次号は石丸なお先生のサクラノ嵐が連載開始。
巻頭カラー開始の新連載としては珍しく短めのページ数ですが、はてさて。
第2話の真・餓狼伝の方がページ数が多いぜ!!


週刊少年チャンピオン感想TOPに戻る  作品別感想INDEXに飛ぶ


HPのTOPに戻る