蒼天紳士チャンピオン作品別感想

バイオハザード
〜マルハワデザイア〜

第1話 〜


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連載中分


バイオハザード 〜マルハワデザイア〜 1巻


第1話[惨劇の学園]  (2012年 13号)


悪夢開幕!
バイオハザードの完全新作公式ストーリーがコミカライズ。
描くは猿ロックの芹沢直樹先生。10年ほど前にもチャンピオンで連載されておられましたな!

高潔なる学びの園にゾンビが現れる。
ゾンビのくせに大人しく本を読んでいるだと?
と思ったが、そういえばゾンビは生前の行動を繰り返すことがあると専門家の人が言ってた!
というわけで、いきなりカラーページで被害者が出てしまいました。厄い。

惨劇の舞台はさておいて、シンガポールのベネット大学。
この大学の理工学部の教授、ダグ・ライトさんは細菌学を教えているらしい。
そして学内には甥がいる。リッキー・トザワ。理工学部の2年生だ。
彼女ができないまま20歳を迎えた男らしい。うっせー!!

授業を終えたダグ教授が部屋に戻ると、手紙が届けられる。今時手書きの封書での手紙とは珍しい。
宛名はグラシア。教授にとっては懐かしい名前らしい。
だが、その内容は不穏そのもの。「腐乱した生徒が暴れ・・・」ゾ、ゾンビ事件やー!!

まさか各園内でバイオハザード!!?

驚愕するダグ教授。これから3日間の休暇を取ると即決する。
そして、人手がいるかもしれないからと甥のリッキーを連れて行くことにする教授。
単位というエサをチラつかせれば学生なんて簡単に釣れますよね。
行き先はアジア最大にして最高の名門校マルハワ学園だ。

マルハワ学園は人里離れた全寮制の学園。
整備されていない悪路を車で2日程走ってようやく辿り着くという。
こりゃ、寮にいる生徒が抜け出して外に遊びにいけるなんて環境じゃないな。

道中、ダグ教授はリッキーに説明を行う。
マルハワ学園で生物兵器によるものかもしれない不可解な現象が起きている、と。
一介の教授が依頼されるにしては、ずいぶん大きな話ですな。なんでまたそんな依頼即断で引き受けたワケ?

その理事長、マザー・グラシアは・・・実は・・・私の昔の恋人でな・・・

マジで!?教授ってば意外とモテるんですな!
それはさておき、ようやく車はマルハワ学園へと到着する。
広大な敷地であるが、見えるのはやはり学園の姿ばかり。それ以外は寮と教会ぐらいか?
この学園はどこの国にあるんでしょうかねぇ。

教授たちを出迎えたのは生徒会長のビンディ・ベルガーラさんと副会長のアリサ・リンちゃん。
ほう、なかなかのキレイどころではないですか。
さすがに人材の園!生徒会も見目麗しくなくてはってことなんですかね!
これにはリッキーも感激。よかった!ココへ来て本当によかったぁ!!喜んでいただけて幸いです。

学長のところに案内される2人。
途中、KEEP OUTの文字が見える場所がある。冒頭で事件があった教室のところかな?

さて、学長。マザー・グラシア登場。厳格そうな人である。
この服装だと年齢がよくわかりませんなぁ。教授の昔の恋人だし、それなりの年齢なんでしょうけど。

2人は学長に案内され地下に向かう。そこには鎖に繋がれた女子高生ゾンビがいた。
なんでまた生け捕りに!?ああ、調査してもらうためか。というか、誰が捕まえたんだろう。学長?

今は無き製薬会社アンブレラが極秘裏に開発していた生物兵器・・・
「t-ウイルス」によるゾンビ化か・・・

さすがに教授。お詳しい。噛まれたら感染することも知っている。
さらに、「t-ウイルス」のワクチンである「デイライト」の存在も示唆する。
これを全生徒に投与することで最悪の被害は防げる。のか?

ゾンビの最大の問題は被害の拡大である。1人噛まれれば2人。2人がそれぞれ噛めば4人に。まさにネズミ算。
この被害を防ぐには「BSAA」の力が必要だと教授は判断する。自分1人で解決できる問題ではない・・・!

「BSAA」――対バイオテロ特殊部隊
ダグ教授はこの部隊の人員と顔が利くらしい。
だが、グラシア学長はこのBSAAの招集を渋る。教授も他言無用で呼び寄せていたのだ。
それは事件を公にしないため。名門であるマルハワ学園でバイオハザードなどあってはならないってことか。
ってそういう場合でもないでしょうに。

すぐにBSAAを呼ぶかどうかはさておき、ウィルスの発生源は一刻も早く突き止めておきたい。
校内をくまなく調査。生徒はもちろん校内で飼育されている動物、周囲の密林の中の動物まで全部調べる。
ってリッキー1人でそんな調査は無理っしょ。
というか、生徒を調べる必要はあるんですかね?ゾンビならすぐわかるでしょうに。

教授曰く、ウィルスを媒介したものが必ずいる、とのこと。
主にあのウィルスは噛まれて感染する。つまり、ウィルスを保有し・・・あの少女を”噛んだ”ものがいるということだ。
理屈はわかりますが、発生源を突き止めるのは骨が折れそうですなぁ。

ゾンビ・・・とかクソ!!マンガかよ・・・

いえ、ゲームです。いやマンガでいいのか。
最悪な出来事に巻き込まれ、一人ジタバタするリッキー。哀れな。
でも可愛い女の子がいる学園なので頑張ろうかという気になっちゃおう。現金な。
そんなリッキーがチンピラのような学生に絡まれる。まずはアタシらにアイサツ・・・だよな?って何者だよオマエラ。
こんなエリート学園でもこういった生徒はいるもんなんですなぁ。ドロップアウトした連中なんでしょうけど。
しかし、そんな連中を簡単に追い払ってしまう副会長のアリサちゃん。すげぇ!

マルハワ学園の生徒は小学校からずっとこの学園にいて外に出たことがないらしい
名門校というから、外から優秀な生徒を募っているのかと思ったら、エスカレーター式かよ。
そりゃ途中でドロップアウトする生徒も出てくるわな。
なので、外から来た人物は魅力的というか、物珍しく見えるらしい。
リッキーが注目されているのはそのせいなのである。モテてるとか思うなよ!
まあ、アリサちゃんとはやけにいい雰囲気になっているみたいですけどね。アラアラ。

ゾンビのことを思い出すと吐きそうになるリッキー。でも夕食はいっぱい食べます。若いっすから。
与えられた部屋で、食後のコーヒーを嗜む教授とリッキー。
リッキーは、やはりあの学長は何かぶっ壊れていると言い出す。そうね。
生徒がバケモノになったのに、表情一つ変えずに学園のブランドを守ろうとしている。
この学園にはそうせざるを得ないぐらいの何かがあるというのですかねぇ?
学長の考えはどうあれ、教授はやはりBSAAの力を借りねばならないと思っている。そう・・・彼らの力を・・・

対バイオテロ特殊部隊。その一部隊の活躍が描かれる。
ゾンビと化した犬を素手で殴り飛ばし、怪物を銃でなぎ払う。
この男こそ、BSAA北米支部アルファチーム隊長、クリス・レッドフィールドだ!!
アルファチームには、他にもピアーズ・ニヴァンスという男がいる。
他のメンバーは不在なようだが、別行動をしているんですかね?さすがに2人チームってことはあるまい。

彼らの活躍により、生物兵器たちは鎮圧されて行く。どうやらこの場は治まったようだ。
アルファチームと同じく、現場で働いていた女性。
BSAA極東支部のメラ・ビジ。極東支部一と言われるエージエントらしい。
変則的な3人組で任務に当たっていたようだ。

メラは言う。司令部からの指令により、鎮圧後はダグ教授に報告するよう言われていると。
どうやら教授は極東支部のアドバイザーをしているそうな。へぇ。そりゃ顔も利くわ。
教授はクリスとも面識があるらしい。というわけで、クリスも来てくれることになりそうな雰囲気。やったね!

さて、深夜。
ダグ教授はリッキーが寝ている間もウィルスの媒介の調査を行っている。
かつてアンブレラの研究施設から1匹のネズミを媒介して流出したt-ウィルスが一つの都市を壊滅にまで追いやった。
この学園に同じ道を辿らせるわけにはいかない。
そんな風に必死に調査しているダグ教授の姿を、影から観察しているものがいる。
ヒールの高い靴に、フード姿の人物。何者だろうか?誰かに教授の存在を報告しているぞ・・・?

一方のリッキー。目覚めると叔父さんの姿がない。
代わりにベッドの上には、胸元をはだけた女子の姿が・・・え!?
そのペンダントはアリサちゃん?だ、大胆だね〜学園内は恋愛禁止って、その・・・いいのかな〜〜?
いや、よくないっショ。
まあ、今回はそういう話をしている場合ではない。なんせアリサちゃんがゾンビ化してしまっているのだから。
目覚めたらいきなりソンビ娘に圧し掛かられている。これは怖い。
でも、見た目があんまり変わってなかったらリッキーもどうしていたんでしょうかね。怪しいトコだな。

逃げ出すリッキー。だけど、あっさり捕まりガブリ。
噛まれたら感染は免れないと言われているのに、あっさり噛まれたー!!

そう・・・この日が俺たちのマルハワ学園での闘いの始まりだった・・・

主役のような立ち位置だったリッキーがいきなり噛まれた。これはどういうことか?
衣服の上からだったのでセーフなのかもしれない。
横に引くことで、簡単に前歯を持っていかれることがあると言われるからなぁ。
ザコゾンビになるとしたら、最後のモノローグの説明がつかないですしね。
いや、ひょっとしたら覚醒型ゾンビになるかもしれない
中途半端にゾンビの力を入れたけど、理性を保っているタイプになるとか。肉食ってれば平気。
そういう意味では、実はアリサちゃんも覚醒型ゾンビなのだろうか?
だとすれば、普段は理性を保って普通の姿でいられる説明がつく。
深夜なので肉の効果が切れてリッキー噛んじゃったわけですな。ちゃんと食べてから向かわないと!

リッキーはどうなってしまうのか?主役位置は守れるのか?
まあ、そもそも今号のチャンピオンの表紙を飾っているのはクリスでしたからねぇ。
その辺りからしても、クリスが来たらリッキーの出番はなくなっちゃうんじゃないかと思えてならない。
ゾンビヒーローとして頑張るしか活躍の機会はないかもしれない。
逆にゾンビ視点でBSAAとの戦いを描く展開がこの先あるのかもしれない。
なんせ相手はあのクリスだ。ゾンビ側には絶望的な戦いになりそうで、それはそれで興奮する。どんなもんでしょ?



第2話[ウィルスの恐怖]  (2012年 14号)


見えぬ恐怖。生ける屍と化した肉体。ウィルスによる感染によるゾンビ化。やはり怖いですね。
噛まれたら感染するぞと言われているのに早速噛まれるリッキー。
夜に男の悲鳴が木霊する。

一仕事を終えたクリスたち。
ダグ教授に報告に向かうというメラ・ビジと共に移動中。
その途中、教授に電話をかけるクリスであったが、電話が繋がらない。
メラの調べによると、教授は休暇をとっているが、行き先は不明とのこと。
ケータイも繋がらず、行方も不明か。なんとも嫌な予感がしますよね。
ピアーズはただの休暇だと思いますよというが・・・本人も自分の言をどこまで信じているやら。

マルハワ学園はケータイが通じない場所なんですかね。
わざわざ手書きの手紙を送ってきたところからして、ネットも通じてなさそうだ。
こりゃ、クリスたちが到着するまで時間がかかりそうですなぁ。

そのマルハワ学園。ダグ教授の悲痛な叫びが響き渡っている。リッキィィッ!!リッキィィッ!!
ゾンビ化したアリサちゃんは学園の警備員らしき人たちに押さえ込まれている。
前回のゾンビは誰が捕獲したのかと思ったら、警備員だったのか。
ゾンビを力づくで押さえ込むとは、ここの警備員は強いんすね。
まあ、噛まれて感染するなら、猿轡をしてしまえば怖くないってわけですよ。

リッキーは肩を噛まれただけで済んでいる。早い段階で悲鳴を聞きつけて警備員が踏み込んできたのか?
とはいえ、噛まれたことには違いがない。早くBSAAを呼んで処置しないと。
だが、グラシア学長は動こうとしない。この惨状を見ても、学園の威厳を第一にしようとしているのか?
このままではラクーンシティの再来だとダグ教授は言う。

ラクーンシティの壊滅――
”t-ウィルス”によりゾンビ化が蔓延。市警の特別機動隊による鎮圧も難航。
市外への感染が避けられぬ状況に、米政府は「滅菌作戦」を議決。
汚染された市はミサイルによって真相もろとも地図上から消え去った。

このままでは、学園も同様の末路となりかねない。
そう教授は言うのだが、グラシア学長は聞く耳を持ってくれない。ぐむー。
さらに学長は言う。この部屋の出入り口には監視をつけさせてもらうと。

あなたの甥が彼女のようになった時、速やかに”処理”できるように・・・

怖いことを言う。まあ、そうするしかないんでしょうけども。
アリサちゃんはタンカに括り付けられ運ばれていく。前のゾンビと同じように鎖で縛るのですかね。

わかっているのか!?グラシア・・・
昼まで普通に会話していた女生徒が夜にはゾンビ化していたんだぞ・・・これが何を意味するのか・・・

媒介になっているのがどこかにいるんでしょうな。怖い話である。
さて、噛まれたリッキー。意識を取り戻したらしい。
リッキーは言う。自分があんなゾンビになったら、遠慮なく殺ってくれよ、と。
あんなになって人を喰うなんて、絶対にゴメンだ・・・

甥の言葉に涙を流す教授。こんな所に連れてきてしまったわけですしねぇ。謝っても謝りきれない。

一方のグラシア学長。これで2人目と犠牲者を数えている。
教授の言葉を信じるならば、間もなく3人目が出てくる、と学長。
その表情に悲壮感はない。無表情なのでなんとも言えないが、ひょっとして期待しているのか?
なんだかとても怪しい学長でございますな。

ウィルスが暴れるのか、苦しむリッキー。くッBSAAさえ・・・クリスさえ呼べれば・・・!!
悔しがる教授。教授は語る。彼らはプロ中のプロだと。
対バイオテロ特殊部隊・・・BSAA。バイオハザード鎮圧に対して彼らの右に出る者はいない。

数年前。アメリカの某ショッピングモールでバイオハザードが発生。
ゾンビ化し、巨大化したクモが複数暴れている。
そんな状況を数分で鎮圧してしまうクリスたち。ハンパネェな。
ピアーズは狙撃の名手って感じですね。スナイパー枠か。最近の風潮からして、死にそうだな!

クリスはもう何年も前からバイオテロとやり合っているという。
ラクーン洋館事件の惨劇から生還し、BSAAのエースとなった男。
クリス・レッドフィールド・・・彼の長い戦いは使命なのか、それとも呪いなのか・・・

さて。夜中にグラシア学長の部屋を訪れる人物がいた。生徒会長のビンディちゃんだ。
アリサちゃんが部屋にいないのを心配しているらしい。学長は知らぬ存ぜぬといった態度。
まさかゾンビ化し、地下に閉じ込められているとは思うまい。
そのアリサちゃんに斧を振り下ろそうとしている人物がいた。何者だー!?

翌朝。リッキーはゾンビになることもなく目覚める。
噛まれた痛みがある以外は変わったこともなさそうだ。馬鹿な・・・。
噛まれたことによる感染は1時間以内に起こる。夜を乗り切ったということは感染していないということだ。
奇跡というにはでき過ぎている・・・何か妙だ・・・
不安がる教授。
でも、確か世の中にはゾンビ化への抗体を持つ人物が存在するというじゃないですか。
ゲームでの主人公は大抵この抗体を持っているという。
だからハーブ飲めば回復しちゃうんですよね。リッキーも煎じて飲むべし。

何としても感染の原因を突き止めなければと考える教授。
噛まれたリッキーも、このまま黙ってなんていられないしなと熱くなっている。
あれだけ怖い目にあったのに、臆することもなしか。なかなか熱い青年っすね。

授業中。デカイ声で捕り物を行う教授とリッキー。対象はネズミだ。
それは別にいいんだが、もう少し静かにできないものだろうか。
校舎の中の生徒達がみんな注目しちゃってますよ。なにしてんのこいつら。

今だリッキー!!
おるぁああッ!!

飛び込みながらの網を振るうが、空振り。ネズミを逃してしまう。

惜しい・・・!!

思わず力が入るビンディちゃん。ハッ・・・。
微妙に照れくさそうにしている姿が可愛らしい。この子もなかなか熱い子なんすね。

ネズミを逃して悔しがるリッキー。上等だクソネズミ!俺はなぁ超しつこいんだぜ!!

叔父「だから彼女もできんのだな・・・」
甥「うッ・・・うるせぇ!!」

仲のよい2人っすね。
この仲良しコンビは何をしに学園にやってきているのか?
マザー・グラシアの客人とは聞いているが、どうしてこのマルハワ学園に来たのか。
ビンディちゃんも気になっている様子。ふむむ。

さて、1日中走り回ったらしいリッキー。ベンチでへたり込んでいる。
初日と違い、近づいてくる生徒もおらず、遠巻きにヒソヒソ話をされている。
まあ、あれだけ盛大にネズミを逃しちゃ株も下がるってもんですよね。だから彼女もできんのだ。

結局ネズミ1匹捕まえることができなかった。これでは非効率的すぎる。
特定はできていないが、学園内のネズミがウィルスを拡散させている可能性が高いと教授は考える。
何としても検体として調べる必要があるが、このままでは・・・

女生徒のラクロスを見ながら休憩する2人。
ラクロスってなんだかお嬢様学校の競技っぽいイメージありますよね。激しそうなのに。
と、そこにビンディちゃん登場。アリサちゃんのことを尋ねてくる。
さすがに、グラシア学長のようにはとぼけれない2人。
ご存知なのですねと食い下がられてしまう。

お願い!教えてください!彼女は・・・私の大切な友人なんです!!

なかなか可愛いじゃないですか、ビンディちゃん。
だが、その友人であるアリサちゃんは前回のゾンビと共に焼かれようとしている。
離れの廃屋らしくところに、鎖で縛られたままガソリンをかけられているアリサちゃん。
この廃屋、男子生徒が見張りについているように見えるのだが・・・?
ガソリンをまいている防護服の連中は学生なのだろうか?むむう。

高いところに登った学長の指示により、炎が放たれる。ボオン。
その瞬間、リッキーの脳にはアリサちゃんの顔がよぎっていた。助けて・・・!!なんて声も聞こえてくる。
学園の本性が明らかになりつつある現状。
教授たちはどう動くのか。ビンディちゃんはヒロインポジションを確保できるのか。
クリスたちが来る頃にはどういった状況になっているのか。注目です。



第3話[権力と忠誠]  (2012年 15号)


シンガポール某レストランモール。
クリス達はダグ教授の在籍する大学へ向かう途中である。
教授と甥のリッキーは休暇が終わった後も行方知れず
マルハワ学園まで移動するのに数日かかるのに、3日しか休暇を取ってない教授に問題があるな。
行き帰りの日数だけで休暇期間超えてるじゃねーか!

律儀なあの教授にしては変だな・・・

律儀だけど抜けているんですね。わかります。
そりゃネズミに対して罠じゃなく人力で追い掛け回したりするわけだ。

クリスたちがマルハワ学園に来るまではまだまだ時間がかかりそうだ。
そのマルハワ学園。マザー・グラシアの手によりゾンビ化した生徒が燃やされようとしている。
火事だ!と驚く生徒に落ち着きなさいと叫ぶ生徒会長のビンディちゃん。
すぐに消防隊に連絡を、と言うが、ここには外に連絡を取る手段がない。まさに陸の孤島という環境です。
だが、外への連絡は必要ないと言ってのける人物が現れた。マザー・グラシアだ。

グラシアが現れ、皆冷静になるように言う。すると騒いでいた生徒が皆一斉に落ち着いた。
ビンディちゃんとは違い、カリスマ性に溢れているようですな。
火事という状況も忘れ、皆一様に頭を下げ礼の姿勢を取る。ちょっと異様。

燃えているのは取り壊す予定だった旧部室棟。
周囲に建築物はなく、延焼する心配もないとのこと。
放っておけば勝手に燃え尽きるので慌てる心配はないそうな。そりゃ安心。

今回の件は自らの放火だし、延焼する危険が薄いのはわかっている。
しかし、本当に校内で火事が起きたらどうするんでしょうね?
学長たちは外への連絡手段を持っているのだろうか?
それとも、学長配下に火消隊がいたりするのだろうか。昔懐かしの取り壊し方式の火消しとかいそうだ。

落ち着いた生徒たち。それとは逆に焦って動き出すリッキー。

あの女!全部なかったことにするつもりだ!!

なかなかよい勘をしているリッキー。燃え盛る小屋の中に飛び込む。
そこで見かけたのは、燃える女生徒2人の姿。アリサちゃんは例のペンダントをつけたままである。
鎖で縛るだけでなく、暴れてもいいように地面に杭で打ちつけてあるようだ。ムゴい。
燃える友人の姿を見てしまい、気を失うビンディちゃん。
割とセクシーな倒れ方でよいですね。いや、それはどうでもいいか。

マザー・グラシアはことを公にしないために隠蔽を図ろうとした。
しかし、これで済むと思っているのだろうか?
感染の元を辿らなければ、また被害者が出てくるでしょうに、何を考えているのだろうか?
グラシアのカリスマ性が高いのはわかったが、ビンディちゃんには余り通じていない様子。
今回のこともありますし、ビンディちゃんは協力的に動いてくれることになるでしょう。
いまいち頼りにはならなさそうだが、キレイどころなのでよしとしましょうぜ!



第4話[それぞれの決意]  (2012年 16号)


友の焼死を目の当たりにして気絶してしまったビンディちゃん。保健室に寝かされている。
寝ている姿がなかなか色っぽいっすな。ヒロインっぽいぜ。

そのビンディちゃんを見て、生前、そして焼死時のアリサちゃんを思い出すリッキー。
その拳は激情に震えている。さてはて、どのような行動を見せてくれるのやら。

教授はマザー・グラシアに直談判。
あのような行為でもみ消しを図ろうなどとは言語道断って感じだ。
しかし、グラシアの取り巻きは男ばかりですねぇ。武力集団と考えれば当然かもだが、なんか気になる。

なぜそこまで学園の威厳にこだわる!?という教授の問いに対しグラシア。
あなたは黙ってウィルスの発生源を突き止めればよいのですと答える。冷めた答えだな。
思わず飛びかかろうとしてしまう教授。それを押さえようと取り巻きが動く。
掴みかかってきた取り巻きを投げとばす教授。おぉ、強いぞ叔父さん!
と思ったら別の取り巻きに蹴り倒されちゃいました。もろいぞ叔父さん。
投げた後呻いていたし、昔取った杵柄で投げたはいいが、体がついてこなかったんでしょうかね。

どちらにせよ、グラシアに教授をどうこうする意図はない。
下がらせ、ウィルスの発生源を突き止めるようにいう。それ以上の詮索は無用とも。うぬう。

おでこにアザを作って部屋に戻ってくる教授。お怒りの様子。プンプン。

グラシアには話が通じん!!

まさしくその通りですね。
というわけで、ここを出てBSAAに連絡を取ることにします。
マルハワ学園ではケータイは使えない。学園には固定電話もないらしい。なんという隔離施設。
牢獄のような学園とまで言っちゃう教授。
だが、生徒達を放っておくわけにはいかない。なんとかして助けを呼ばないといけないのだ。

一方のグラシア。
誰であろうと私の聖域である学園を汚す事は許されないと独りごちている。
その背後にはゾンビと化した取り巻きの1人の姿あった。
グラシアー!後ろ後ろー!
窓には血が飛び散る。グラシア殺られたー!?
かと思いきや、さすがにそんなことはなかったらしい。
ゾンビと化した取り巻きの生徒を後ろから別の取り巻きの生徒が燭台で刺していたのだ。
盛大に血を浴びるグラシア。なんというか、血濡れの姿が異様に似合うっすね。

さすがにゾンビ。刺されたぐらいでは簡単には死なない。
暴れまわって燭台を引き抜いてしまう。厄介な。
ならばと打ち込まれるのは銃弾。グラシアが放った銃は見事にゾンビの目を打ち貫く。

マルハワ学園は私の聖域・・・汚す事は許されない・・・そう・・・誰であろうと・・・

普通に拳銃を所持し、人前でそれを使うことを躊躇わないグラシア。
まあ、人前と言っても取り巻きの前ですし今更なのかもしれないですけどね。

それにしても、いきなり感染者が飛び出したりするようだが、一体どうなっているのでしょうか?
ウィルスの発生源がわからないと、本当にいきなりゾンビが現れたようで割とビックリする。

ゾンビの増殖をとめるため、教授たちはBSAAに連絡が取れるのか?
取り巻きが教授の脱出を防ごうと追ってくるとかいう展開になりそうな気がしないでもないが、はてさて。



第5話[戦いの始まり]  (2012年 17号)


隠し持った拳銃でゾンビを打ち抜くグラシア。
躊躇無く打ち込みを続けて頭部を粉砕する!
この口径の銃でここまでの破壊力が出せるものなのだろうか?
ともかく、頭部を破壊すればゾンビは大人しくなる。これは間違いない。

ゾンビ化した取り巻きを撃ち殺し、誰であろうと容赦はしないというグラシア。
”処分”しなさいと生きている取り巻きたちに命令する。
さすがに取り巻きたちも少し引き気味な様子ですな。

一刻も早くダグ教授にウィルスの発生源を突き止めさせないといけないと考えるグラシア。
しかし、従うだろうか?いや、従うより他ない。
なぜならば、そうする以外に学園から出る方法はないのだ。

グラシアの言葉の意味はすぐに明らかになる。
教授が学園まで来るのに使っていたジープが破壊されているのだ。歩いては出られない・・・か?
人里離れた学園である。さまよってグラシアの手下に捕まるか遭難するのがオチとのこと。
つまり大人しく戻るしかないってことですね。うーむ。

大人しく言うことを聞いて調査するしかないのだろうか。嫌だなあとリッキー。
まあ、前途有望な若者たちを守るためと考えましょう。
結局明日から調査を再開することになりました。
明日になったら額のアザも消えているといいですね、教授。

寝る前に、リッキーは教授に問う。
教授はグラシアと昔は恋人同士だったらしいが、昔からあんな無茶苦茶な女だったのだろうか?
いや・・・むしろ今とは正反対だったと教授は言う。
何が彼女をあそこまで変えてしまったのだろうか・・・

どのぐらい前の話かわからないが、回想。
グラシアは、マルハワ学園の前理事長。父の遺言によりこの学園の理事長に就任することとなった。
グラシアの父はこの学園を創設し、わずか一代で世界有数の名門校に育て上げた人である。
その言葉は数多くおり、幼少の頃から様々な国へ教育に出されていた。
グラシアもそのひとりなのだが、父は自分のトコロには全く会いに来てもくれなかったという。
そんな私にこの学園の全てを託すと・・・!?

さあ今日からこの学園は全てはアナタのモノです。”マザー”グラシア。

この、遺言を伝えている男は一体何者なんでしょうかねぇ。
それはともかく、生徒達が一斉に頭を垂れる姿はなかなか魅了されるものがありますやね。

コレが・・・すべて私のもの・・・私に絶対の忠誠を誓う人々・・・
お父様がくれた・・・私のために存在する場所・・・
学園は私を中心に回る穢れなき聖域・・・

なるほど。これが父の言う、”我が子たちの中でもグラシアこそこのマルハワ学園の頂点に相応しい”という理由か。
思い込みの強い子だから、必死に父からもらった居場所を守ろうとするだろうと思われたのですね。

グラシアの学園への想いはわかりました。
でも都合の悪いことを闇へと葬っていく彼女のやり方は認められない。
バイオハザードの拡大を防ぐために感染源の特定は続けるぞとダグ教授。

ココから先・・・グラシアとは戦いになるな

ようやくその心積もりができたようです。
しかし、このゾンビ化の発生源は一体なんなんでしょうね。
グラシアは黒幕ではなさそうだ。その父が何かの研究に携わっていた可能性はある。どういう話なんでしょうかね。

それはそれとして、グラシアは今一体いくつなのだろうか?
割と若く見えないでもない。
教授との恋人時代というのがいつだったかにより、グラシアの年齢も変わりそうな気がする。
教授が現在40歳だとしよう。
教授が20歳のころ、グラシアが9歳だったとするなら、現在のグラシアはギリギリ20代ということもありうる!
まあその場合、教授はとんでもないロリコンだよ!ということになるのだが・・・別にいいか!



第6話[アンダーグラウンド決死隊]  (2012年 18号)


アリサちゃんが焼かれ処分された場所に訪れるビンディちゃん。
その手には友の形見のペンダントがあった。切ないねぇ。
黙って立ち尽くすビンディちゃんを高台から見下ろすハイヒールの人物
前にもちらりと出ていたけど、何者だろうか?すぐに姿を消してしまった。

そこにリッキー登場。アリサちゃんの鎮魂のために花束を買って来たらしい。
この学園はなんでもある。ショッピングモールがあり、花屋まで普通に開いているという。
外界から途絶しているのに、品物をどうやって仕入れているんだ?ショッピングモールの人たち。
たぶん移動する足があるんでしょうな。教授たちもそこから借りればいいのに。

ビンディちゃんはリッキーに学園で起こっていることを尋ねる。そりゃ気になりますわな。
迫られたリッキーはしょうがないなと話してしまう。赤くなるなよ。

学園を離れる手段を封じられたと思った教授はグラシアに協力することを約束する。
グラシアに従うわけではなく、罪のない生徒達がウィルスの犠牲になるのを見過ごせないと言う理由からだ。

さて、リッキーとビンディちゃんが歩いているところ、作業員らしき人たちが説明を受けている現場にでくわす。
ビンディちゃんによると、地下制御室の定期調査とのこと。
学園のシステムは地下に集約されている。定期調査は必要不可欠ってわけですね。

それはともかく。ビンディちゃんはリッキーに調査の協力をさせて欲しいと願い出る。
まあ、話してしまったらこういう展開になるのは必然ですわな。
生徒会長として学園の危機を見過ごせません!とビンディちゃん。
グラシアから微妙に距離が開いているせいか、あんまりイメージないけど、そういえば生徒会長なんだよねビンディちゃん。

すっげースベスベして柔らかいのな!女の子の手って!!

ビンディちゃんに手を握られて御満悦のリッキー。まったくこの男は。
というわけで、叔父さんによる説教。喋ったりして・・・もしあの子も巻き込まれたらどうするんだ!!バチン。
現場を見られちゃったからしょうがないとはいえ、とりあえずうかつそうなリッキーに注意だけはしておく叔父さんでした。

一方そのころ。地下制御室。
定期調査は予定時間をオーバーしていた。
様子を見に来た教師。地下に入ったところでゾンビに襲われる。ウワー。
でもどうにか逃げ切って戻ってきたらしい。鈍いゾンビだわぁ。
地下制御室には調査に向かった5体のゾンビがいるものと推測される。
グラシアの命により、全部"処分"するという話になりました。

学園側からは戦力が2人。
主観教諭のレイ・スーと特別高等警備員のタヒル・カプール
それぞれサーベルにハンマーといった装備を携えている。

この2人に教授とリッキーを加えた4名で地下制御室のゾンビと闘うことになるらしい。
教授は戦闘要員というよりは、事件の手がかりを調査する人員ってところですかな。
でもとりあえず武器は携帯します。手斧のようなものを受け取る教授。
リッキーはバチバチと放電しているスタンロッドのようなものを手にしている。ゾンビにそういったものは効くのか?

さあ行きますよ、皆さん!!

レイ・スーの号令のもと、4人が地下制御室に挑む・・・

というところで、バイオハザードはしばらく休載!!エー!?
再開は5月31日発売の27号からとなります。
話が動きそうになったところで休載とはな・・・!長い序章だったと考えるべきか。

ちなみに6月8日には単行本の1巻が発売されます。
それも、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ポーランド、ブラジル、
台湾、香港、タイ、インドネシア、ベトナム、日本の12か国で同時発売だという!
うーむ、凄い話でありますなぁ。
休載は残念だが、再開したときは盛り上げていって欲しいものであります。



バイオハザード 〜マルハワデザイア〜 2巻


第7話[学園サバイバル]  (2012年 27号)


悪夢再開。巻中カラー!!
コミックスの1巻も6月8日に発売。この表紙は怖いな!!

さて、さっそく本編。
アンダーグラウンドへゾンビ退治に向かおうという男たち。
レイ・スー主幹教諭、そのライトの持ち方は不便じゃないですかね?

いざ出陣といったタイミングで、後方から何者かがやってくる。

待ってください!!私も・・・私もお供します!!

やってきたのは生徒会長のビンディちゃん。
その手にはボウガンが携えられている。どこからそんなものを仕入れてきたんだ!?
御丁寧にスコープまで着いている。とはいえ、ゾンビ相手に通用する武器なのかなぁ。

女子生徒など足手まといだと追い返そうとするタヒル・カプール特別高等警備員。
だが、事実を知った以上黙っているわけにはいかないとビンディちゃん。頑固な子である。
それよりも、危険なところに踏み込むのだから制服じゃない方がよいのではないだろうか?
まあ、そこはサービス要員という自覚がなせる技なのかもしれないが。

追い返そうとされたので、マザー・グラシアが隠している情報の全てを全生徒に明かすぞと脅すビンディちゃん。
その用に言われると黙って返すわけにもいきませんわな。
結局リッキーがビンディちゃんを守るということで連れて行くことを認めさせた。
レイ教諭ため息。うむ、先が思いやられますな。

地下に入り散策を始める一行。
なのだが、何故か早速いい雰囲気になっているリッキーとビンディちゃん。
私のピンチの時は・・・リッキーさんが守ってくれるんですよね!?

ふむ。そのように言われると張り切らざるをえないじゃないですか。リッキーも男の子ですゆえ。
てな雰囲気の中、ガタンと物音。何かと思えばネズミでした。ビックリさせやがって。
ってネズミってこの間追い掛け回していたやつじゃないのかね?
まあ、さすがに今ネズミの捕獲を優先するわけにはいかないか。

・・・ヤツらと出会ったら逃げることが得策だ!街でおかしな奴と絡まれた時と同じようにな

ゾンビはチンピラと同じ扱いですかい。
そもそも、武装して入った時点で殲滅することが目標となっている。
マザー・グラシアも全て退治せよと言っているのだし退却はありえないとレイ教諭。
どうやらこの2人は完全にグラシアの信仰者らしい。
あの方の理想が・・・と言っているが、彼らはどこまでグラシアのことを理解しているのでしょうかね?

その問答はさておき、レイ教諭はおかしなものを発見する。人間の手首だ。
機械の陰になっててわからないが、誰かが倒れているのだろうか。

ビンディ「つ・・・作り物ということは・・・?」
レイ「何のために?

うむ、冷静なツッコミである。確かにこんなところに作り物の手首が落ちていたりはしないでしょうさ。たぶん。
というわけで、ジリジリと近づくレイ教諭。
その体勢、後ろから見ると微妙にこう、なんというか・・・うん。

緊張した瞬間であったが、危険は無かった様子。
というのも、手首から先がない。胴体部以降はどこかに行ってしまったようだ。食べられたのか・・・?

1人喰われたとしたらゾンビは残り4体と冷静に分析するタヒル警備員。
そんな風に話しているのを高いところから見物するネズミ。なんだ?
気にはなるが、とりあえず置いておきましょう。

よいか!ヤツらの筋力は極度に衰えていて動きは非常に鈍重だ。
距離を取って戦うことを心掛けろ・・・戦わずとも全力で逃げれば十分にやり過ごせる!!

力強くいいきるおじさん。
しかし、その背後から急接近してくるゾンビ。うむ、実にアテにならん情報だ・・・教授!!

ダグおじさんの危機を救ったのはタヒル警備員のハンマー。
走って襲い掛かってきたゾンビに対し、横薙ぎの一撃を顔面にくらわせる。

"走った"・・・だとォ!?バカな!!感染者が"走った"!?
そんな前例はない・・・!!!

おじさん驚愕。いきなりの想定外の事例に戸惑ってしまう。
これではアドバイサーとして知識を買われてやってきた自分の立場がないではないか!!

新種!?

とりあえずそう結論づけるおじさん。まあ、そう考えるよりほかないでしょうな。

ゾンビを退治するためにハンマーを叩きつけるタヒル。ゴズ。
その一撃でゾンビの腕が吹っ飛ぶ。が、それを意に介した様子もなく噛みついてくるゾンビ。ぐあッ!!
っていきなり噛まれたぞタヒルー!!こいつはもうだめだな。

右腕を噛まれ、早く何とかしてくれと助けを請うタヒル。
その要請に応え、レイ教諭のサーベルがゾンビの胸を貫く。やったか!?
いや、やってない。ていうかリッキー、そのセリフは倒せてないフラグだ。余計なことを言うな!

頭を狙え!それ以外はムダだ!!

アテにならないおじさん情報。
とはいえ、胸を刺して効かなかったのだからそれに従うしかない。
サーベルを振り下ろし、頭頂部を切り裂く。どうやらこれで動かなくなった様子。おじさん情報も今回は役に立ったな。
だが、安心するのはまだ早い。
騒ぎを聞きつけたのか、残り3体のゾンビが接近してくる。こいつらも走るのか!!

まずい!いったん退く!!急げ!!

さすがに1体相手するのに負傷者が出てるのに、3体も同時には相手にできない。
というわけで全員一旦退避。手近な部屋に逃げ込む。
どうにか逃げ込んだ一行。息も切れ切れである。
考えてみると、ゾンビは体力が切れることはないんですよね。
走って逃げても向こうは変わらない速度で追ってくるわけか・・・怖いなぁ。

だが、今回はなんとか振り切れた様子。ほっと一息。
と思いきや、部屋の奥で何かが倒れこむ音が響く。まさか、ここにもゾンビが!?
逃げ込んだ先にゾンビがいるのはホラーの常套だ!
と、思いきや。どうやら生きた人間だった様子。
倒れこんだその男の右手は先のほうが失われている。止血した後もあるし、今失った様子。
どうやらさっきの手首はこの男のものだったようですな。

生存者を発見した。が、この重症では我々の手には負えないと判断するレイ教諭。
ならば一つでも多く情報を得た方がいいと考える。冷徹でありますなぁ。

はぁ・・・はぁ・・・フードの女だ・・・

傷ついた作業員はそんな言葉を振り絞る。
全部・・・全部あの女のせいだ・・・!!と。

ところどころでその存在を匂わせていたフードの女。
その存在がついに周知されることとなった。果たしてこの女は何者なのであろうか?
新種のゾンビが現れたことと関係していそうだが果たして?
再開していきなり物語が動き出しそうな気配。これは楽しみになってきましたな。

話の最後にマルハワズレポートの第7回が掲載されております。
今回はゾンビの話が特集されている。その中でちょっと気になる話が書かれてますな。
リッキーが噛まれてもゾンビ化しなかった。通常のゾンビとは異なる存在なのかも・・・!?だと?
主人公だし耐性を持っているからって理由じゃなかったのか、リッキー。
そうなると、やはりリッキーは主人公じゃないという可能性がまで残ってきてますな。
クリスが出てくる前に死ぬ可能性が出てきたということでもある。頑張って生き延びろリッキー!!
ついでに、タヒル警備員が噛まれたけど感染しない可能性もあるということだ。
というかおじさん、噛まれたタヒルの処置をどうにかしましょうよ。詳しいのだから。



第8話[深い闇の中で]  (2012年 28号)


ゾンビに追われて逃げ込んだ先には瀕死の証言者が。
作業員は言う。"フードの女"がこっちを見ていた、と。

声をかけたんだが・・・反応がなくて・・・虚ろな瞳が・・・だんだん・・・こ・・・怖くなって・・・きて・・・

思わず逃げ出す作業員たち。
すると、急に仲間達が苦しみ始め、証言している作業員も息苦しくなったという。
そして気づけば、作業員の一人が化物と化しており、腕を食いちぎられたそうな。
その腕、切り落としたのではなく、食いちぎられていたのか。

ゾンビ化した仲間に襲われながら、どうにか部屋にまで逃げ込んでいた作業員。
しかし、そろそろ限界が来ている様子。

笑って・・・やがっ・・・た・・・
全部・・・全部、あの女の・・・せいだ!!

そう言い残し、作業員はこときれる。可哀想に。
せめて安らかに天国へ行かれますようにと祈るビンディちゃん。優しいですなぁ。
死んだ後、ゾンビになって復活したらどうしよう。安らかじゃないな。

それにしても、"フードの女"とは何者なのであろうか。
警備員であるタヒルによれば、感染者が発生した前後での出入りは教授とリッキーのみとのこと。
業者の出入りとかはなかったんですかね。
こうなってくると、人為的な、そう・・・"バイオテロ"の可能性が高くなってきた
ひょっとすると、学園の関係者がウィルスを散布したのかもしれない。
であれば、一刻も早くココを片付け、マザーに報告しなければと考えるレイ教諭。まあ、片付けるのには賛成ですけどね。

そのマザー・グラシア。ダグ教授の私物を勝手に漁ってゾンビの研究を行っている。
ラクーンシティの惨劇をまとめたファイルを見て、今更ながらに動揺しているようにも見える。
どうしたら・・・
いや、どうしたらもこうしたらも。専門家に任せるしかないんじゃないですかね。
微妙な知識しか持たない教授ではなく、実戦で現場に立っているチームにさ。
そういえば連載再開してから、クリスたちの描写がないな。

地下室のゾンビをさらに1体撃破することに成功する教授たち。
さすがに頭が弱点とわかっているなら、多人数でかかることで1体を仕留めることも可能らしい。
これで残り2体か。しかし、1体倒すだけでも結構消耗してる様子ですな。
そういえば、タヒル。右腕を噛まれていたが感染とかは平気なのかね?
リッキーも大丈夫だったんだろ?というタヒル。
確かにリッキーは感染しなかったけど、熱とか出て一晩寝込んでた気がするのだが。思い込みの熱だったりして。

ゾンビと化した作業員に対しても祈りを捧げるビンディちゃん。律儀なこって。

この人だって元は何の罪もない人・・・マザー・グラシアが事件を隠蔽しようとするからこのような災難に・・・

と口走るビンディちゃんに対し気色ばむタヒル。貴様ー!マザーを愚弄するかー!!
追従しようとするリッキー。だが、そのリッキーに刃を向け抗弁するレイ教諭。

あの方の理想がお前などにわかるはずがない!!

理想とな。何か大きな理想があるんでしたっけ?
彼等が傾倒するようになった理由がいまいちわかりませんな。

ダグ教授は倒れたゾンビの口に何かを突っ込んでいる。ゴリゴリ。
どうやらサンプルを取っているようだ。学者らしい行動ですね。
今後のことも考えると、こういったサンプルが有用になってくるのは間違いないですな。

さて、残るは2体。この調子で片付けてしまおうと考える一行。
だが、突然辺りが暗闇に包まれる。電気が消えた!?
いきなり、リッキーの顔面に降り注ぐ鮮血。そして悲鳴。どうしたレイ!?
気づけば、暗闇に紛れて飛び出してきたと思しきゾンビにレイは首を噛まれていた。
レェエエエエイッ!!

まさかレイ教諭はここで散ってしまうのか!?
妙なスタイルのキャラでキライではなかったのだが・・・!!
どうでもいいが、レイに噛み付いているゾンビ。一瞬ダグ教授に見えないこともなかった。
おじさん、そんなにこいつらのことがキライだったのか!?

それはさておき。
銃も持たない連中だと、ゾンビの1体にも手こずるんだなと分かる話でした。
腕を食いちぎるような奴相手にナイフでチクチク刺して倒そうだなんて普通は思いませんわな。
やはりゲームのキャラたちは違うということか・・・蹴り1発で頭部吹き飛ばすし。
今後そういった描写とかがされることがあるのだろうか。リッキーキックで1発よ、とか。なさそうだな。



第9話[インスタントヒーロー]  (2012年 29号)


レイ教諭が噛まれてしまった。なんてこったい。
使い手のような雰囲気で出てきたくせに、まさか真っ先に脱落しようとはな!
もしかすると、ゾンビも一番手強そうな相手を潰そうと考えたのかもしれない。やりおる。

ダグおじさんの手斧アタックで引き剥がそうとするが、全く効果は無い。
タヒルのハンマーアタックでようやく引き剥がされるゾンビ。
それと同時に明かりが戻りました。なんだったのだこの停電は?

喉を噛み切られたレイ。天に浮かんだマザーの幻影に向けて手を伸ばす。うーむ。

友をやられ、怒りのタヒル。
そのハンマーの一撃により、襲ってきたゾンビの頭部は見事に粉砕されたのでありました。
タヒルめ。威力が明らかに増しおるな。

ゾンビをしとめた頃にはレイ教諭はこときれておりましたとさ。あらあら。
作業員には冷徹だったタヒルだが、レイ教諭の死には体を震わせる。
まあ、知らない人間の死と近しい人間の死では大きな違いがあるって話ですわなぁ。しょうがない。

そんな中、ビンディちゃんがフードの女に攫われる
まさかそんな直接的な手段をとってくるとは!
さっきの停電もこのフードの女の仕業と考えるべきなんでしょうかね。

ビンディちゃんを探して走り出す一行。
途中でゾンビに足を取られる教授。コイツを倒せばゾンビは最後だ!!
というわけで、ソンビは教授とタヒルに任せてリッキーはビンディちゃんを探しに行く。
その途中発見したのはビンディちゃんが持っていたボウガン。一体どこに連れ去られたのか・・・?

奥で物音がする。これはビンディちゃんか?
と思いきや、出てきたのは・・・片腕のゾンビ!!
どうやら、さっき話を聞いた後で亡くなった作業員がゾンビと化したらしい。
だからちゃんと処置をしておくべきだと言ったのに。

オイオイ・・・おとなしく死んでてくれよ・・・

皮肉を口にするが、そんな場合でもない。
俺一人でどうしろってんだぁ!と吠えるリッキー。碌な武器を選択しないからそういう
ことになる。 実際、ゾンビ相手にするなら銃器以外ならハンマーみたいな鈍器が優れてますわな。
頭部を潰さないといけないのだから。スタンガンが効くかは一度試してみて欲しいところですけど。

来るんじゃなかったこんなトコ・・・来なけりゃ今頃大学でカワイイ女の子と・・・

いやあ、別に大学に残っててもカワイイ女の子とはどうもうこうもならなかったと思いますよ?
という突っ込みはさておき。
ビンディちゃんが落としたと思われるヘアピンを見て元気付けられるリッキー。

はは・・・何やってんだかな・・・オレ・・・
1人・・・がんばってる女の子がいるってのにさ・・・
逆に心配されて・・・ビビってばっかいて・・・

だよな・・・もうやるしかねえんだよな!オレは約束を守る男だぜ・・・ビンディちゃん!!

タイトルからしてもインスタンスヒーローなどと揶揄されるリッキー。
だけど、その行動はカッコイイ。見事に立ち上がり、生き残って見せい!!

ビンディちゃんのボウガンを扱うリッキー。果たしてゾンビにボウガンは通用するのか?
ひょっとしたら矢尻に爆薬が仕込んであるスペシャル仕様かもしれない。期待したいところだ。

一方、教授&タヒル組は最後のゾンビをしとめていた。が、そこに新たなゾンビがやってくる。その姿は・・・

・・・見たくなかったぜ・・・お前のそんな姿はよ・・・

ゾンビと化し襲ってくるかつての友、レイ。
噛まれても感染しないタイプのゾンビかと思ったら、死んだらゾンビになるわけですか。
感染しないなら大して増えないし、脅威はそれほどでもないなぁと思ったのに、コレですよ。
ひょっとしたらタヒルやリッキーも死んだらゾンビになるのだろうか?
まあ、抑制の薬はあるし、死ななければいいんでしょうけど・・・怖い話である。



第10話[戦いの果て]  (2012年 30号)


ビンディちゃんが用意したボウガンを用いて反撃を開始するリッキー。
残念ながら矢尻が爆弾になってたりはしなかったようだ。

続いて弓を装填しようとするが弦を引くことができない。
地面に足で固定して、両手で思いっきり引かないといけないのですよ。
そのことに戦いながら気づくリッキー。中々カンのいい子である。

OK!理解した!!

リッキーがどうにか戦えているころ、死んだばかりの友と再会を果たしたタヒル。
レイ教諭はゾンビになった後もサーベルを手にしている。
形見とかいってサーベルだけでも持って行くべきでしたね。

辛ければ下がっていたまえ・・・私一人で何とかしよう・・・

教授がなんだか勇ましいことを言っている!いやあ、貴方一人じゃ無理でしょ。どう考えても。
というわけで、かつての友と戦うハメになったタヒル。
意を決したつもりではあったが、やはり動きが鈍い。迷うな!カプール!!

苦戦しているタヒル。一方のリッキーも苦戦。
ボウガンは何発か当てているが動きを止めるには至っていない。
それに相手の動きが急に早くなり、外れてしまっている矢もある。
残す矢はあと一本。なんとかこれを頭に決めないといけない。

どうする!?コイツのトリッキーな動きを捕らえるには・・・!?確実に頭を捕らえるには・・・!?
ああ・・・そんなに喰いてぇんなら・・・喰わせてやるよ!!
こうすりゃ動けねぇ!どうだオレの味は!?

左腕を相手の口に向けて突き出す。わざとかぶりつかせ、動きを止めたところに頭部に向けてボウガンの一撃!

なるほど。なかなかいい手段でありますな。
ゾンビの基本的な攻撃は噛み付きである。その噛み付きを封じれば動きも止まるし狙いやすいってわけだ。
リッキーの矢はゾンビの頭を貫き、機能を停止させる。

しびれるねぇ・・・この痛み・・・
大丈夫・・・!!オレは噛まれても感染しなかった・・・
大丈夫・・・きっと大丈夫だ・・・

てな風に強く言われるとかえって大丈夫じゃないんじゃないかと思えてしまって困る。
抗体を持っているのか、単に死なないとゾンビ化しないだけなのか。
現状はどちらとも言えないのが困りどころでありますな。

さて、教授と警備員のコンビの方。
私一人で何とかしようとか言ってたダグ教授が切られている。おじさーん!!
タヒルも頭を切られるが、致命傷というわけではない。
その隙に教授の手斧がレイの足に叩き込まれる。バランスを崩すレイ。

ダグ「カプ――ルッ!!
タヒル「ああ!今度こそ任せろ!!

なんだか仲のいい感じになっている2人。戦いの中で友情が芽生えた?
ともかく、タヒルのハンマーがレイの頭部を捕らえる。
さらに追撃でパイプにレイの頭を叩きつけとどめをさす。

レイ・・・・・・

黙祷をささげるタヒルでありました。辛い出来事でしたねぇ。

さて、そんな辛い出来事はさておき、ビンディちゃんのサービスシーンでございます
地下水道らしきところで水に濡れたビンディちゃんを発見。んー妙にエロイ。
それにしても、なんだってこんな所に打ち捨てられているのだろうか。
気を取り戻したビンディちゃんは言う。懐かしい顔に会いました、と。

ナナンが・・・ナナンが・・・あの時のまま・・・で・・・

ナナンとは一体誰なのか?
フードの女の正体はビンディちゃんがよく知る相手ということなのだろうか?
ここはリッキー、一発言っておくべきですな。ナナンとか一体ナンナンだ!?と。
地下水で濡れた体も一気に冷え込む一言になりそうだな。うん、やっぱり言わない方がいいよ、リッキー!



第11話[ナナン]  (2012年 31号)


覚悟背負いし、男の帰還
ビンディちゃんを連れ出し、無事に戻ってきたリッキー。よくやりました。
髪留めも返すことができた。
しかし、レイ教諭を失うなど、学園側の損失は大きい。
ダグ教授はグラシアに地下で起きたことを報告している。特にフードの女については要報告。
この生物災害を人為的に引き起こした人物である可能性が高い。

その報告の最中、ズカズカと歩みより、グラシアの胸ぐらを掴むリッキー。
タヒルは間に入ろうとするが、それを止めるグラシア。
なんだかグラシアも参っている感じがありますねぇ。
学園を守ることに固執しているのは変わりないが、どうすればいいのかわからなくなってきているように見える。

さて、シンガポールはベネット大学。
クリスたちは教授の足跡を追うために大学にやってきていた。
他の先生曰く、ダグ教授なら「2〜3日留守にする」と言って10日以上帰らないことはザラらしい。
今回のことも心配していない、とのこと。信頼されているんですねぇ。

ただ、メラ・ビジが言うには、どこへ行くにしろ有事に備えてBSAAにメッセージを残す約束となっていた。
それが今回はない。お忍びというのが伺えますな。
しかし、行き先はすぐに判明する。同行することになったリッキーが友達に言いふらしていたらしい
リッキー・・・普段なら怒られてしかるべきとこだが、今回はよくやった!

学食で食事しながら報告を聞くことになりました。
ベネット大学では日本料理も注文できる。
CHAMPON。チャンポンでございます。Iを入れたらチャンピオンだね。
炒めた肉やシーフード野菜をたっぷり乗せた麺類。ちゃんぽん。魅力的な食べ物である。

メラさんは食事のことになると、戦闘時以上の集中力だからなぁ・・・

食べるのも戦いってことですよ。頼もしい話ではないですか。そういうことにしておこう。

ピアーズの報告によれば、教授の行き先はマルハワ学園である。
そのマルハワ学園という単語を聞き、ちゃんぽん作ってた料理人のおっちゃんが驚愕の表情を見せる。どうした?

とりあえず、ちゃんぽんはいい感じに出来上がった様子。山盛りっすね。
味は大変よろしいらしく、メラも御満悦。

それはさておき、マルハワ学園について。
世界屈指のアジアの名門校であるが、人里離れた全寮制の学園で、外部からの通信手段には制限がかけられている。
電話も何もないらしく、孤立させられるために存在しているかのような学園だ。
これってむしろ、狙われたらひとたまりもない場所なんじゃ・・・名門の子息子女が通うには怖い気がする場所だぜ?

クリスはマルハワ学園というところが気になる様子。
ならば次はそこに行きましょうかという話になった。お、ついにやってくるか?

というところに、さっきの料理人のおっちゃんが話しかけてくる。アンタら、マルハワに行くのかい?と。

お・・・俺はここで料理作ってるヨシハラってモンだけどよ・・・人を・・・娘を探してきて欲しいんだ!!
ここ何か月も手紙が返ってこないんだ・・・マルハワ学園の生徒でさ、名前はナナンだ・・・ナナン・ヨシハラ

ここに来て、ナナンという名前のキャラが別の場所で語られることになるとは。
首を傾げすぎな気はするが、可愛い子である。
この子がフードの女なのであろうか?
ビンディちゃんはナナンに会ったと言っていたが、それがフードの女を指していたのかどうなのか。

地下の惨劇を生き延びた教授とリッキー。
学食のチャンポンが食いてえなあとはリッキーの言葉。どうやらあのチャンポンは人気メニューらしい。
教授もあれは最高だなとお墨付き。やっぱり日本食は人気なんですね。

・・・ただ、あそこで美味いのが昼だけとは限らんぞ!!
月に一度、深夜に教職員だけに振る舞われる特別な試食会があってな・・・

何その楽しそうな企画!!

全くですね。先生たちだけずるいぞ!
といいたいところだが、教授。リッキーのために、帰ったら特別に招待してやろうと言い出す。
ははっ。そりゃ帰るのが楽しみになってきますな。
そのためにはこの闘いに決着を付けねばならん、と教授。
もちろんリッキーはその闘いから逃げるつもりはない。もう人が死ぬのはゴメンだ・・・!!

ダグ「頼むぞリッキー!!」
リッキー「おう!俺は約束を守る男だぜ、叔父さん・・・!!

拳を突き合わせ、そう語る2人。いい光景ですな。
しかし、その後のリッキーが妙に傾いでいて怖い。
そのまま口の端から血を流して倒れるんじゃないかと錯覚するぐらいである。

さて、地下から生還したビンディちゃんはグラシアのもとを訪れる。
ビンディちゃんは一刻も早く警察を呼び、全てを公表するべきですと主張する。
さらに、地下でナナンに会いましたと告げる。そしてそれがあり得ないことです、とも。

「ナナンが学園にいる」など・・・・・・

グラシアは信じられない様子。一体ナナンの身に何があったというのだろうか?
ここ何か月も返事がこないということは、ゾンビ事件の被害者ってわけでもないでしょうし。

フードの女・・・?
「この生物災害は人為的に引き起こされた可能性が高い・・・!!」
「地下で・・・ナナンに会いました」

そんな・・・馬鹿なことが・・・!!

グラシアは何か知っている様子。一体何なんでしょうかねぇ。
ともあれ、クリスたちがやってくれば解決は近い気はする。
それまでにどれだけの惨事を免れることができるか。
また、フードの女が逆にどれだけの惨事を引き起こすのか。気になるところです。



第12話[屋上同盟]  (2012年 32号)


地下制御室の惨劇から2日。
マルハワ学園では学園祭が催されようとしていた。

生徒たちが祭りに興じているところを屋上から眺めるタヒル。
タヒルは教授とリッキーを屋上に呼び出していた。

バイオテロが起きていることについて生徒に公表したりはしない。
まあ、公表してもパニックになって学園内がメチャクチャになるだけですからね。
表沙汰になる前に解決する。これが一番であるとタヒルは主張する。

そういえばタヒルも地下で噛まれたのだが、リッキー同様感染の兆候は見られない。
今回の新種と思われるウィルスは噛まれての感染は無いということなのか?
ならばレイはどうやってあの短時間のうちに感染を・・・?と悩む教授。
まあ、テストケースが少ないですし、推測しかできない状況ですわな。

タヒル。言う。もうテメェらがマザーをどう思ってようが関係ねぇ。
引き続き手を組まねぇか、と。

もちろんタダとは言わねぇ・・・

その言葉と共に、拳銃が二丁屋上に置かれる。なるほど、こいつは有効な武器ですね。
ゾンビに対して本気で抗しようとする意志が見れる。
また、対人間に対しても有用すぎる武器である。これを渡すということはそれなりの信頼を勝ち得ているともいえる。
やはり共闘したことで友情が芽生えたとかそういう話なんですかね!?
いや、それだけが原因ではないようだ。

前日夜。
グラシアはタヒルに拳銃を渡している。
どうやら拳銃を提供したのも、教授たちに渡すと決めたのもグラシアだったらしい。

・・・私も甘くみていました・・・鈍重な動く死体に過ぎないと・・・油断を・・・

さすがのグラシアも気落ちしている様子。と思いきや。

見つけ次第殺しなさい・・・感染が広がるより早く根元から刈り取ってしまえばよいのです

間違ってはいないけど、やはり強行でありますなぁ。
根元から刈るとした場合、フードの女を仕留めるのが一番ということになるが・・・
見つけ次第殺しなさいってのはつまりそういうことなんでしょうかね。

拳銃は扱ったことがない様子のリッキー。タヒルが後ほど指導してくれるそうです。
それはよいが、その前に2つ質問に答えてくれというリッキー。手を組む代わりの条件ってやつだ。

まずアンタがそこまでグラシア・・・あの女に入れ込む理由は何だ!?

この問いに、あの方の聖域を守るためだと答えるタヒル。
それだけでは納得行きませんね。何故そういう風に考えれるのかを知りたい。

というわけで、話してくれます。
タヒルとレイは紛争で家族を皆殺しにされ、物乞いをして生きてきたそうな。
だが、それだけでは食うに食えず路頭で死に掛けていた。
そこを救ってくれたのが先代の理事長。マザーの父君だったという。

その父君が作った孤児院で・・・初めてマザーに出会ったんだ・・・
まだ俺たちとそう変わんねぇ歳だってのに・・・「お父様の役に立ちたい」って孤児院を必死で切り盛りしてたんだ・・・

なるほどねぇ。2人にはそんな過去がありましたのか。
それはグラシアに対しての想いというものは格別なものがありましょう。恩人の娘というわけか・・・
そして、タヒルとレイはその頃からの友人だったということも分かった。
これはとどめを刺すのが辛かったでありましょうなぁ。
争いになる前に話してくれていればもう少し感情移入もできましたでしょうに。
ついでにいうと、その大事なマザーの恋人だったのが、眼の前の教授なんだが
その辺りはどう考えているのだろうか?気になる。

マザーが守りてぇのは学園の名誉とかそんなんじゃねぇよ!
父君が残してくれた聖域を壊されたくねぇってだけだ・・・!!

個人的な思いであることには変わりはないですね。
リッキー曰く、ガキが自分のオモチャ取られたくなくて駄々こねてんのと同じじゃねぇか・・・

・・・同じだな。あの方は純粋なんだよ・・・
そう・・・手放しちまえば楽になれんのにな・・・

タヒルとしても、グラシアが重荷を背負い込んでしまっているのが気にかかっている様子。
ふうむ、さすがに幼い頃から見て来た人間は違うってことなんですかねぇ。
そうと思いつつも、従ってしまう。厄介な立ち位置ですなぁタヒル。
やはりここは元恋人の教授が強く出て諌めるべきなのではないでしょうか?ねぇ。

説明を終え去っていこうとするタヒル。
だが、リッキーの質問はもうひとつあった。最初から2つ聞きたいと言ってましたものね。

ナナン・・・ナナンって知ってるか!?

ナナン・・・ナナンだと・・・!?

リッキーの質問になんだか面白い顔になって動揺するタヒル。アヒル口ってやつですか?可愛くねぇな!

所変わって、学園祭に興じる生徒たち。を尻目につまらなそうにしている不良生徒たち。
外から人も来ないし、どこにも行けない。俺たちにすりゃいつもとなんにも変わらないとのこと。
なんとも腑抜けたヤツラですね。出し物に興じるとかすればいいのに。熱くなれよ!

そんな不良生徒の前にフードの女が現れる。どうやら小さい子らしい。
キレ安い不良生徒は、絡んでみたが相手が反応しないのにむかついて突き飛ばそうとする。
その勢いでフードがめくれあがる。その下にあった人物の顔を見て驚愕する不良生徒。ぎゃあああああッ。

というところで、再び屋上。
ナナンのことについては、地下でビンディちゃんが見たと言っていると教授は語る。
話が本当だとすれば今回のバイオテロに関わっている可能性が高い。
その子に会って話を聞きたいというのが教授の主張。
だがタヒル。それはありえない夢でも見たんだろ、と否定的。

ナナンヨシハラは死んでいる。3か月前にな・・・

やはりナナンは死んだことになっていたらしい。
まあ、ビンディちゃんのセリフからしてそういうことだとは推測できていました。
しかし、今こうして活動している。これはどういうことであろうか?
ゾンビになったわけではない。なんせビンディちゃんが言うには変わらない姿で、とのことですし。
行動も知性的だし、並のゾンビとは一線を画しているのは間違いない。

にしても、ナナンの死因はどういった物だったのだろうか?
話を聞く限り、親元には死亡通知が届けられていない様子。隠蔽されている?
それでいて学園にいる人間は皆死んでいることを知っているような雰囲気。うーむ?

そして、フードの女ことナナンがゾンビの感染源であるのは間違いない様子。
絡んだ不良生徒はゾンビと化した。そしてフラフラと学園祭を楽しんでいる生徒たちに向かって行く。
これは・・・真昼の学園が恐怖の只中に放り込まれることになるというのか!?
パニックを恐れて公開しなかったのだが、これは本気でパニックになる。
ゾンビくらいだったら学園祭の出し物の一種と思われるかもしれないが、犠牲者が出たら言い訳はしにくいな。
一般生徒が犠牲になる前に食い止めたいところだが、果たして?



第13話[均衡崩壊]  (2012年 33号)


純白なる制服に漆黒の魔の手が忍び寄る。
前回ゾンビと化した不良生徒は妨害されることもなく、一般生徒で賑わう場所まで辿り着いてしまった。
何だか様子がおかしい奴がいるなと思っている生徒はいるようだが、まさか本物の化物とは思うまい。
どちらにせよ、女生徒を襲ったのなら悪い奴認定だ。叫べ叫べ!

女生徒の悲鳴が木霊する。
その声を屋上で聞いたリッキー達。すわゾンビか!と駆け出すのでありました。

しかし、今から走って間に合うものかはわからない。
そんな中、窮地の女生徒を救ったのは一本の矢。
なんと、ボウガンを装備した生徒会長ことビンディちゃんがゾンビの首を撃ち貫いたぞ!!
すぐ側に生徒もいるってのに、誤射も恐れず見事に撃ち抜いて見せたものですのう。

ビンディちゃんは一般生徒に語る。
これは学園祭の戯れなどではない。矢が刺さってもなお立ち上がる生徒・・・
彼らはもう人間ではない・・・ウィルスに感染した化物なのです!!

これはバイオテロ!ウィルスの感染が広がっています!!
すべてマザーが隠し通そうとした事実!皆さん!早く避難を!!
そしてこの真実を全生徒へ!!

もう真実を隠し続けることはできない・・・

ビンディちゃんの決意。どうやらグラシアと完全に対立することを決めたようですな。
あくまで事実を隠蔽しようとするグラシアに対し、生徒に公表をしようと考えるビンディちゃん。
それでいて生徒を守ろうと行動するのは立派なものである。
パニックは起きそうであるが、それを収めるのもグラシアの役目ですしねぇ。

生徒を襲おうとする素行不良ゾンビをボウガンで足止めする。
このゾンビ、ちゃんと攻撃すればこっちを狙ってくれるのですな。ありがたい。
こっちの攻撃を無視して生徒に向かわれると面倒なことこの上ないですから。

あなたたち・・・知っています。素行不良で生徒会のブラックリストに入っていましたね・・・
・・・残念です。こうなってしまってはもう更生の機会も与えられません

ボウガンを構えるビンディちゃん。対峙するのは2体のゾンビ。
そしてその光景を高みから見下ろすフードの女。よい構図である。

さて、屋上から移動中のリッキーたち。
タヒルは途中で別の場所に移動。中庭には教授とリッキーの2人が向かうことになる。
タヒルが向かったのはグラシアのところ。さすがに第一に考えるのはグラシアであるか。
しかし、生徒がパニックになり説明を求めて集まっているこの状況。既に窮地に追い込まれているグラシア。
このままでは生徒からの信用は完全に失墜してしまう。一体どうすればいいのか・・・?

そしてビンディちゃん。
たった1人で2体のゾンビを撃破している。
ゾンビには無数のボウガンの矢が突き刺さっている。って多すぎでしょ!
予備の矢を全部使い切る勢いで撃ったらしい。
リッキーは1体相手にあれだけ苦戦し、傷つきまでしたというのにねぇ・・・
まあ、今回のゾンビは走れるタイプじゃなかったのかもしれないけど。
そんなタイミングでリッキー登場。

ビンディ・・・ちゃん?ビンディちゃん・・・だよな?

疑問系で尋ねるリッキー。それも無理はない。返り血で朱に染まったビンディちゃんは今までとは様子が違う。

もうすぐですよ・・・リッキーさん。
もうすぐマザーの聖域は終わりを迎える・・・・・・

なんとも怖いことになっておりますねぇ。
ナナンと出会って、何か吹き込まれたりしたのでしょうか?
フードの女がナナンと仮定した場合、このバイオテロはマザーへの当て付けと考えられなくもない。
だとしても、特に罪のなさそうな作業員やアリサちゃんが巻き込まれる理由にはならないなぁ。
その辺りのことはいつかナナンの口から明かされるかもしれない。

ビンディちゃんがやけに頼れる風になってしまったのも淋しい感じがある。
しかし、一度こういう姿を見せておいて、やられ役に転向するとすごくヘッポコな感じに見えてくる。それがまたよい。
この先ビンディちゃんがヘッポコ枠に入ることができるのかどうか。期待したいところでありますな。



第14話[ビンディ転落]  (2012年 34号)


マザー・グラシアに敵対する行動に出たビンディちゃん。
全身を朱に染めた状態で講堂へと向かう。
その目に迷いはない。確かに、教授も全てを公表し、しかるべき対策を取るように進言していた。
だが、このやり方ではいたずらに混乱を招くことになるのではないだろうか・・・?

あそこまでの騒ぎにしなければマザーは隠し続けたに違いありません・・・
それも今日までです・・・今頃マザーも生徒たちへの弁解に追われていることでしょう。

と考えたビンディちゃんであったが、その考えが甘かったことをすぐに思い知ることになる。
講堂では、生徒達はグラシアを糾弾することもなく、いつもどおりに頭を下げている。
どうやら納得のいく説明を既に終えていたようだ。
グラシアは講堂に踏み込んだビンディちゃんを指差し、言う。

来ましたね・・・学園の平穏を乱した元凶が・・・
ビンディ・ベルガーラ・・・生徒会長としての権利を私物化し、私を陥れようとした・・・その罪は重いですよ。

やはりそういうことになりましたか。
混乱を沈めるには、ビンディちゃんがデマを吹聴していることにするのが一番早い。
確かにゾンビの存在は事実であったし、それを見た生徒も存在する。
だが、バイオテロが事実であるという証拠はどこにもない。
ならば、全てはビンディちゃんによる、混乱を招くための捏造だと言い張ることも可能なわけである。
絶対的な忠誠を勝ち得ているマザー・グラシアだからできる力技でありますな。

というわけで、ビンディちゃんは生徒会長職を解かれ、停学3か月。および自室謹慎となりました
ふむ、魔女狩りのような目に合うかと思ったけど、思ったよりは穏便に済まされましたな。

リッキーはその処置に納得がいっていない。しかし、教授。今回ばかりはグラシアに従おうと言い出す。

あそこでマザーがバイオテロを認めていたらどうなっていたか。
陸の孤島であるこの学園に逃げ場はない。均衡がいっぺんに崩れ、大パニックが起こっただろう。
鎮圧が可能なBSAA。彼らのいない状況でそれはマズイ。というのが教授の考えである。

ビンディちゃんの捏造にすることをグラシアに吹き込んだのはタヒルらしい。
まあ、少なくともこの状況では賢明な判断だったと言わざるを得ない。
ビンディちゃんも、グラシアを陥れようとしたのは事実のようですしねぇ。
そのために、いたずらにパニックを引き起こそうとしたのは・・・少々うかつというか、危ない。

さて、ビンディちゃんの話はここまでにして。
グラシアは1枚の写真を教授に見せ、この少女がナナン・ヨシハラであると告げる。
ナナンとビンディちゃんは姉妹のように仲の良い2人であったという。
だが、ナナンは3か月前に死んでいる。ビンディちゃんが目撃したなどということはありえない。
彼女の死因を尋ねる教授。それに関しては、どうにも答えにくそうにしているグラシアとタヒル。何だ?

ナナン・ヨシハラ・・・あの子は私が殺したのです・・・

なんだかわからないけど、大ごとのようですね。

翌日。
さっそく銃の練習に取り掛かるリッキーと教授。ドゴォンドゴォン。
実戦でどこまで使えるかはわからないが、ともかく様にはなってきた様子。
そんな2人をグラシアが呼び出しました。ってグ・・・グラシア!?

遅いですよお2人とも・・・これから学園外の山中を歩きます。

いつものシスターの格好ではなく、登山をするための姿に着替えているグラシア。
髪もアップにしており、なんというか、妙な新鮮感がある。ほう・・・。

外出の目的は、ナナン・ヨシハラについて詳しい話をするためである。
というわけで、山中を歩く3人。
道中、教授がグラシアに手を貸してあげたりしている光景が見られたりする。おやおや。
こんな状況でなければ、ひょっとしたら昔の恋が再燃なんて展開もありえたのかねぇ。

しばらく歩いたところで大きな岩場のような所に出る。
グラシアは言う。ここでナナン・ヨシハラは・・・と。

未だにその時のものであるのか、血痕が残っている。
グラシアの言う、私が殺したというのはどういう意味の言葉なのでしょうか?
何か危険な作業を命じて結果的に死なせることになったという話なのか?
まさか本当に突き落としたわけでもありますまいしな。その辺りは次回に語られそうな雰囲気。

同時刻。
ビンディちゃんは自室で謹慎中。タヒルが食事を毎回運んであげている様子。
タヒルに対し、今のこの学園の在り方が正しいとお思いですか?と尋ねるビンディちゃん。

マザーの理想は俺の理想だ。言うまでもねぇ。
3か月前のナナンの件からマザーは変わっちまった・・・
当事者の1人だったアンタがマザーを恨むのは、まあ当然の流れだ。
だけどな、復讐のつもりならこのくらいにしておけ・・・出る杭は打たれる・・・
二度とマザーに逆らわねぇことだ。大人しくしてりゃあすぐに元の生活に戻れるさ。

残念です。カプールさん

出て行くタヒルに対し、そう述べるビンディちゃん。その表情はどのようなものだったのだろうか。
うーむ、なにやら危険な行動に出そうな雰囲気が漂っておりますねぇ。

グラシアが強行的な態度に変わってしまったのは3か月前からである様子。
なるほど。昔はそれほどキツイ性格でもなかったのですかな。
しかし、3か月前に一体何があったのか。そしてビンディちゃんはどうなってしまうのか。
下手すると自らの手でバイオテロを起こす側に回るんじゃないかという危なさが感じられる。危険危険。



第15話[始まりの夜]  (2012年 35号)


1ページ目でいきなり死にそうな表情で横たわっているタヒル。なんだいきなりー!?
そして何者かに銃をつきつけられている。このシルエットは・・・

まさかオマエと・・・こんなことになろうとは・・・な・・・

一体何が起きたのか。
まず、前回の続きである2時間前に話は遡ります。

グラシアはナナンが死亡した時のことを語る。
ビンディちゃんは元々グラシアのやり方に反抗的な生徒であった。
生徒会長になったのも学園を変えたいという理想があったからである。
ナナンもビンディちゃんに感化され、同じように学園の在り方に疑問を抱くようになったという。

2人が変えようとした学園の在り方をグラシアは決して許そうとはしなかった。
結果、2人は学園からの脱出を図る
グラシアは部下を追っ手として出したが、その際もみ合いとなり、ナナンは足を滑らせ岩に頭を・・・

なるほど。これが事件の原因だったわけですね。
グラシアが殺したとまで言えるかどうかは怪しい。
けど、自分が殺したと言える辺り、グラシアは罪の意識を感じているというのがわかる。
いやまあ、死亡を隠蔽しているのは事実だし、罪の意識にも苛まれるか。ナナンの親父さん可哀想。

グラシアが強硬な態度を取り続けるようになったのも、この事件が原因になっていそうですね。
昔のグラシアはそんな風ではなかったというし。うーむ、厳しい話だ。

というわけで、ダグ教授。もう全てを公表しろと言う。
マルハワ学園は私の全てですと返すグラシアに対し、教授。

一から始めればいいじゃないか!また昔のように一緒に考えよう

おや、なんですかそれは。ダグおじさんってばいきなり甘い言葉を吐くようになりおって。
2人の間に久々にいい空気が流れております。リッキーが邪魔になってる?

もっと早く・・・早くこうなってればな・・・犠牲者は少なくて済んだかもしれねぇのに・・・

教授はもっと早く元恋人のもとを訪れるべきだったという話ですな。
そうすればこの惨状は防げたかもしれない。この先の惨状も・・・

これでやっと事件の収束に近づける・・・オレはそう思っていた・・・
そう・・・学園に戻って"アイツ"と出会うまでは・・・

学園に戻るころには夜になっていた。
戻ってすぐタヒルに屋上に呼び出されるリッキーと教授。フードの女が屋上に現れたらしい。
フードの女に向けて3人それぞれ銃を構え対峙する。

まさか本当に生きてやがったのか・・・!?ナナン・ヨシハラ・・・!!

突風がフードを捲り上げる。
その下に出てきた顔は間違いなくナナン・ヨシハラ。だが、その顔の左半分と首から下は・・・!?

驚きに思わず銃を逸らす3人。
そんなリッキーに向けて、ナナンの怪物のような腕が勢いよく伸びてきた!!

リッキィイイイッ!!

リッキーを突き飛ばし、代わりに触腕の餌食となる教授。うぉ、背中から胸にかけて体を貫かれている!?
くそったれがぁあ!とナナンに向けて銃を放つタヒル。
その勢いで教授は触腕から解放された。
だが続いての攻撃により、銃を持っていたタヒルの右腕が吹き飛ばされる。うわぁ。

いきなりの大ピンチ。
鈍重なゾンビ相手なら、銃で立ち向かえば早々遅れはとらない。
てなこと思ったら、生半可な銃ではどうにもならなそうな相手にいきなり遭遇。ままならないものである。

この屋上での遭遇戦を別の屋上で見守る謎の人物がいた。

実験体C16・・・交戦状態・・・

これは・・・"フードの女"は2人いた・・・!?

一体何者なのでありましょうか。

話が急展開を見せた今回。ナナンの死の原因は明らかになり、そのナナンが変貌を遂げたことも明らかになった。
でも待ってほしい。ビンディちゃんは地下で救助されたときこんなことを言っていた。
「懐かしい友達に会いました。ナナンが・・・あの時のまま・・・で・・・」と。
いやいやいや。どう見てもあの時のままってことはないでしょうよ!どういうこと!?

これはいくつか原因が考えられる。
1つめは、顔が部分的にしか見えていなかった。これはわかりやすい考え方ですね。
2つめ。ビンディちゃんには元々ああいう姿に見えていた。
この考えは怖い。ビンディちゃんの目を通して世界はどう映っているのか気になってしまう!やめやめ。
3つめ。ナナンは複数いる。
C16とか言っているが、これがクローンのCとした場合、複製体が16人はいることになる。
今回の姿を現したナナンはあんまり知性的には見えない。
となると、電源を落としたりと暗躍していたフードの女とは別人の可能性が考えられる。

てな感じで色々と面白くなってきた現状。
いや、面白がっている場合ではない。最大戦力であるタヒルが倒れ、教授も死に掛けている。
いやあ、まさかグラシアといい雰囲気になったのが死亡フラグであったとは。
年がいもなく甘い空気に浸っている場合じゃありませんでしたね。

そんなピンチのまましばらく休載!!えー。
再開は42号からとなります。そこまで間が空くわけではないが、残念ですな。
単行本の直しとか多かったみたいですし、その辺りの作業に時間を取られるということなんでしょうか。
ともかく、再開を楽しみにしています。



バイオハザード 〜マルハワデザイア〜 3巻


第16話[わたしのともだち]  (2012年 42号)


眼前に立つは、絶望。
異形、月夜に降臨す。

話が急展開を見せたところで休みに入っていたマルハワデザイア。
ようやくの悪夢再開である。

実験体C16と呼ばれる、ナナンの姿をした異形が屋上で暴れている。
タヒル警備員の右腕が吹き飛ばされ、さらに体も切りつけられる。
これはいかん、今までのゾンビとは強さが比べ物にならない。
走るゾンビも脅威だったが、拳銃を渡された以上、そこまで怖くはないはずだった。
しかし、この異形。多少撃たれたところで怯む様子も見せない。タフな奴である。
というか、リッキー頭を狙わんか、頭を。

リッキーが撃ちもらしている間に、ナナンはタヒルのもとへと近づく。
そして、接吻を交わす2人。あらまぁ。
死への口づけとでもいうのでしょうか。
ナナンが離れると、タヒルの口からは白い煙のようなものが漏れ出ている。なんだろう、これは。ウィルスか?
ゾンビのウィルスはナナンの口づけによってもたらされるとかそういう話なのか!?

よくはわからないが、タヒルに口づけした後、ナナンは屋上から飛び降り去っていく。
とりあえずの脅威は去ったようだ・・・

後に残ったのは惨劇の爪あと。
血だまりの中に横たわるタヒル。リッキーに俺の頭をブチ抜いてくれとお願いする。
レイ教諭を始め、やられた奴はみんなゾンビとなっていた。
ならば俺ももうすぐ・・・とタヒルは考えている。正解でしょうな。

練習通り上手くやれよ・・・リッキー・・・

最後にリッキーを名前を呼んでくれるタヒル・カプール。
思ったよりもいいキャラになりましたなぁ。
最初に登場した時は真っ先に死亡するキャラと目されていたのに!

そんなタヒルの願いを受け引き金を引くリッキー。しかし当てることはできなかった。
甘い子ですねぇ。だが、そんな甘さもキライではない。
息を引き取ったタヒルだが、直後ゾンビとして復活する。
それを受け、リッキー。責任を取ってきちんとタヒルの頭を撃ち貫いてあげるのでした。切ないねぇ。

騒ぎを聞きつけ、現場にやってきたグラシア。
その目の前でゾンビと化したタヒルが撃ち殺される。
子供の頃から信を置いてきた人間が死ぬのを目の当たりにした気分はいかがなものか・・・
さすがに冷静な表情は欠片もなくなっておりますな。

タヒル・カプール死亡。これはまあ、予想できた。
しかし、ダグ教授はどうなっているのだろうか?
タヒルが死亡した後も、半分身を起こした状態でいるし、誰も心配していない。
前回の様子を見ると、お腹を貫かれていたはずなのだが・・・タフすぎるだろ、おじさん。

惨劇と化した屋上。
一方、ビンディちゃんの部屋には訪問者がいた。
その訪問者の体を拭いてあげるビンディちゃん。

そうだったの・・・今日も私の邪魔をする悪者をやっつけてきてくれたのね?
ありがとう!!とても嬉しい・・・!!

そう述べた後、今朝届いたというお薬を訪問者に投薬するビンディちゃん。
もちろん、訪問者とはナナン・ヨシハラのことである。
どうみても異形のナナンを甲斐甲斐しく世話をするビンディちゃん。

おやすみなさい、ナナン

この笑顔・・・!!行為と合わさり、なんとも正気とは思えない。
果たしてビンディちゃんは全ての元凶であるのだろうか!?

リッキーはちょっと話を聞きに行きたい子がいると言っている。間違いなくビンディちゃんでしょう。
となると、これはまた惨劇が起きそうな予感がある。悪夢の夜はまだ明けそうにないですな・・・

さて、タヒルが死に、ダグ教授も深手を負った。
ふ、深手だよな・・・?これで次号、おじさんが何事もなく動き回ってたらさすがに驚く。ゾンビ化を疑うレベルだ。
というのはさておき。
ナナンは今までのゾンビを相手にするのとはワケが違う。
素人が拳銃を持ったところでどうにかなる相手ではない。
対抗できるとするならば・・・BSAA
頑なだったグラシアも、ついにBSAAの要請を許可してくれました。
まあ、許可する前にクリスたちが向かってきてくれているんですけどね。

物語は大きく動き出している。
果たしてリッキーはクリスたちが来るまで無事でいられるのだろうか?

ビンディちゃんは真犯人という風に予告で言われているが、本当に最初からそうだったのだろうか?
地下水道で出会ってからおかしくなってしまったようにも思えるが・・・
そうでないと、副会長のアリサちゃんが感染したのも、ビンディちゃんにとって邪魔だったからってことになっちゃう。
そういう話が次回されそうな気もして怖いところではあるが・・・

フードの女はビンディちゃんとは別口で存在する気がする。
今のビンディちゃんがナナンを実験体呼ばわりするとも考えづらいですしねぇ。
となると、フードの女の組織に協力するような形で係わっているのか・・・
色々と気になる展開になってきましたねぇ。今後が楽しみである。



第17話[少女たちの反乱]  (2012年 43号)


ビンディちゃんが語るのは、ナナンとの出会い。そしてこれまでのこと。

最初にナナンと出会ったのは、3年生になった最初の日。
同じクラスになったからということなのか、気さくに話しかけるビンディちゃん。
ナナンという名はフランス語で"甘いお菓子"という意味があるそうだ。へぇ。

ビンディちゃんのこの行為に教室がザワめく
。 そしてナナンは言う。私には関わらない方がいいと思うよ、とのこと。
なんですかそれは?謎の力が暴れ出して、関わった相手を不幸にしちゃうの。とかそういう話ですか?
いや、そうじゃない。どうやら普通にイジメを受けている様子。
ナナンの席は、ペンキか何かで汚されている。陰湿なイジメでございますな。

ナナンの家は世界でも有名なレストランのオーナーでした。
ですが、私たちが高等部に上がる直前に突然の倒産・・・内部対立が原因だったようです・・・

ナナンの父は今、大学で雇われの料理人をやっている。
腕は確かだから評判はいいが、前ほど稼ぎがあるわけではない。
名門であるマルハワ学園に通えるほどお金があるわけではないが、借金しながらも学費を払ってくれているという。
そんな貧乏人の娘、エリートばかりの皆からしたら目障りなんだろうね、とナナン。
おかしな話ですなぁ。そんな所でイジメの標的になるか決まってしまうなんて。
ビンディちゃんも、何も悪いことしてないのにあんなこと許されない!と激昂する。

もちろん許さないよ。やられたら、倍にして返す・・・!!

ナナンは見た目に似合わず強い子でした
翌日――
クラスメイトの1人、ラナの机を拳で破壊するナナン
え!?見た目に似合わずの強さってそういうこと!?
机を破壊した後、昨日のアレは誰がやったのか問いただす。笑顔で。こりゃ怖い。
これにはラナもつい答えてしまう。目を逸らした表情が地味に可愛いな。

首謀者は副会長のアリサちゃんでありました。あらあら。やはり因縁がございましたのね。

次やったら蹴りがアンタの顔面にいくからね・・・!!

相変わらず笑顔で脅すナナンでありました。これは、イジメれる相手じゃねぇ・・・!!
というわけで、数日は何事もなく過ぎ去る。
その間にビンディちゃんは調べものをしていた。
生徒会長の権限により、過去の資料を漁る。
今回のナナンの件もそうだが、他にもいじめや自殺未遂、暴力事件が内々で処理されている。
全てマザーが学園の権威を守るために隠蔽している事柄である。
ビンディちゃんはこの間違った流れを変えることを考え出すのでありました。

ビンディちゃんがマザーとの対立を考えているころ、ナナンはピンチに陥っていた。
部屋にアリサちゃんと、取り巻きの男たちが入り込んでいる。
男の数は5人。そしてアリサちゃんは言う。ナナンをメチャクチャにしていいわよ、と。
アリサちゃん。ここをどこだと思っているんだ?天下の少年誌やで?許されないよ!!

男たちに襲われるナナン。
しばらくして、ビンディちゃんの下に襲われたナナンが逃げ込んでくる。
その頭や鼻からは血が流れている。え?メチャクチャってそういうことでしたの!?
まあ、チャンピオンは健全な少年誌ですからね。こういう流れになるのも不思議ではないさ。
女子の顔面殴っているのを健全というかどうかはさておき。

ビンディちゃんはグラシアに直訴し、暴行した生徒たちに然るべき罰を与えるよう掛け合う。
しかし、隠蔽体質のグラシアはこれを拒否。すげなく追い返す。
しょうがないので、直接アリサちゃん達に話をつけることにします。

こ・・・これ見たらわかるでしょ!?私たちがナナンに一方的にやられたのよ!!

取り巻きの男たち5人、全員包帯でぐるぐる巻きになっているという。
なんと・・・返り討ちにあってるのか!!
あぁ、なるほど。メチャクチャにしようとしたらメタクソにやられたというわけね・・・
ナナン、一体どれだけ強いんだよ!?
女生徒1人で男子生徒5人+アリサちゃんを倒してしまうとは・・・
ナナンパンチの一発で三人ぐらい吹き飛んだりしたんですかね?

撃退されたアリサちゃん。
このことは誰にも言わないでとビンディちゃんに懇願している。
うーむ、これだから下手に財力のあるエリート様は困った話になるんですよね。
まあ、ビンディちゃんも言いふらすつもりはない。
言った所で何も変わらないという考えになってしまっておりますゆえ・・・

この学園は、マザーも生徒も皆おかしくなっている。ビンディちゃんはそう考える。
外とは隔絶された世界でずっと暮らしてきた連中なだけに、感覚がマヒしてそうですわな。
おかしいと気付けたビンディちゃんの方が異端扱いされそうな空気である。
ナナンもマザーに「マルハワ学園は普通じゃない」と言ったが相手にされなかった。
私たちだけじゃ何も変えられない。それを痛感した2人。ならばどうするか・・・

ナナン・・・一緒に"外"へ逃げましょう!?
あなたの傷が治ったらすぐに・・・!!
この学園の真実を私たちの力で世界に伝えるの・・・!!2人ならきっと出来るわ!!

ビンディちゃんのこの提案に、笑顔で了承するナナン。
そして2か月後――
警備員を殴り倒して外への脱出を図る2人。だからナナン強すぎるってばよ!!

これが3か月前のこと。無力な私たちの精一杯の反乱でした。

森を抜けようと走る2人。
その後姿を見守るのは・・・フードの女!!
まあ、ナナンがクリーチャーになってるんだし、死亡時からこの女が関わってたのは明らかであるか。

なかなかに面白い展開となってきたマルハワデザイア。
というか、ナナン。たった1話の回想でキャラが物凄い立ったな!!
ナナンのあの強さは一体なんなんでしょうか?
机を破壊した時の構えを見る限り、空手でもやっていたのでしょうか?初等部に上がる前に。
まあ、日本人は皆ジュードーカラテの使い手であるという噂もありますしね。不思議ではないか!

これほど強いナナンが果たして事故で死んだりするものだろうか?
というわけで、ナナン生存説を提唱してみる。
今、ビンディちゃんの部屋にいるクリーチャーはナナンの細胞を下に作られた実験体。
母体であるナナンは別の場所で生存している!という考えはどうだろうか。
ナナンの強さは特殊な遺伝子によるものであり、フードの女の組織はそれを利用したのだ!とか。
辻褄は合いそうな気がしないでもない。

しかし、アリサちゃんはやっぱり悪いことやらかしてたんですなぁ。
取り巻きもゾンビ化した奴の中に含まれていた様子でしたし。ちゃんと選別してるんですね。
アリサちゃんがこういう性格だったとした場合、疑問が1つ解消する。
最初、なんでリッキーの所に肌蹴ながら向かったのか。
それこそ本当に、外部の人間であるリッキーを篭絡しようとしたからだと考えられる。
リッキーも悪い女に捕まらなくてよかったねと思える話でありました。

そういえばマザー。ナナンの死も隠蔽してるんですよね?
借金しながら学費を払っている父親が可哀想ってレベルじゃないぞ!!
やはり生存説は提唱しておきたいところでありますな。



第18話[破滅の序曲]  (2012年 44号)


マルハワ学園からの脱出を試みるビンディちゃんとナナン。
警備員を蹴り倒し、車道にまでやってくる。
そこで集配の車を待ち伏せるという計画だ。
説得して乗せてもらう予定だが、ダメなら力ずくで車だけいただくのも辞さない。
ナナンの強さがあっての強気な作戦である。

しかし、やってきたのは集配の車ではなく学園関係のジープやワゴンといった車。
乗せているのはもちろん学園の警備員の方々である。

追っ手がかからないよう移動手段は全部壊したはずというビンディちゃん。
さりげなく凄いことを言っている気はしますな。どうやって破壊したんだろうか。
ともかく、破壊した移動手段は目に見える部分の物だけだったという。
隠されていた車輌を用いて2人を追ってきた警備員。そしてマザー・グラシア。

逃亡劇もこれまでかという状況だが、ナナンは諦めない。
掴みかかってきた警備員を殴り倒し、ビンディちゃんの手を引いて森の中に入る。
そして交戦。
ビンディちゃんはさすがに心得がないのか簡単に捕まってしまうが、とにかくナナンが強い
大人の警備員が束になってかかっても返り討ちにあってしまうという。
仕方ないので、スタンガンを仕込んだ警棒で強かに打ちつける警備員。だがナナンは止まらない。
痺れさせたはずなのにまだ動けるというのか・・・!?

いや、効果はあったのかもしれない。
蹴りを放ったとき、軸足を滑らせるナナン。
落下し、頭をゴツンと打ちつけ、そして――あの血痕というわけか。
さすがのグラシアも目の前で起きた出来事に戸惑いの色を見せている。
それでも学園の安泰のために隠蔽を図ったりしたわけで。うーむ。

学園に引き戻されたビンディちゃん。悔しさと悲しさで泣きぬれている。
そのまま部屋に戻ったところ・・・部屋に何物かの姿があった。
この雷雨の中、どうやら窓から侵入したらしきフードの女
彼女は名乗りませんでしたが、何かのケースのようなものを渡してきました。

この学園の"安定"を壊す・・・その"力"をあげるわ・・・

医務室。
ベッドにはナナンが寝かされている。そのナナンの首筋に、フードの女からもらった注射器をあてがうビンディちゃん。
打ち込まれると同時、ナナンの体に異変が発生する。
メキメキと硬質な何かがナナンの全身を覆い隠す。これは・・・サナギか何かなんでしょうか?
医務室のベッドに寝かされているのを見る限り、ナナンはあの落下で死んではいなかったのか?
だけど、昏睡状態に陥って目を覚まさなくなったとかそういう話なのか。

ともかく、フードの女が言うところの学園の安定を壊す力とやらは手に入った。それは間違いない。
その力を用いて学園にバイオテロを引き起こしていたんですなぁ。
しかし、考えてみると自分たちでバイオテロを起こして自分たちで鎮圧。
そして事実を隠蔽しようとしたマザーを糾弾という流れだったんですな。見事なマッチポンプだ。
グラシアは事実の秘匿のため、ビンディちゃんを陥れた。と思ったが陥れるも何も実は正解だったというオチだったわけか。

この一連の出来事を知ったリッキーはどのように動くのだろうか。
さすがにビンディちゃんを撃つようなことができるとは思えない。
しかし、銃があってもリッキーじゃナナンに勝てる気がしない。
正直、バケモノになる前のナナンにも勝てる気がしない。
そりゃあね、あの強さじゃあ素体としてフードの女に目をつけられてもおかしくはないですよ!!
今後の展開が楽しみであります。



第19話[タイムオーバー]  (2012年 45号)


謎のフードの女から力を得たビンディちゃんたち。
彼女たちの反乱が始まる

物語の序章に登場した読書をするゾンビ。
このゾンビが誰であるか判明するときが来ました。
かつてアリサと共にナナンのイジメに加担していたラナである。

ナナンは例の脱走時の事故の後は転校したものとして処理されていたらしい。
まあ、いなくなったのを隠蔽するのならば、そうするしかないですわな。
親に何の連絡も入れてない辺り杜撰な隠蔽であるが。

ラナに近づいておきながら笑顔で何も言わないビンディちゃんが怖い。
そして振り向いたらいきなりクリーチャー・ナナン。これは怖い。
ナナンの口付けを受けてラナはゾンビと化したのでありました。

それから数日後。教授とリッキーが来訪した夜。
アリサちゃんはリッキーのもとに向かおうとしていた。
ああ、やはり篭絡しようとか考えていたんですな。
その途中でビンディ&ナナンに捕まり感染っと。

そして先日の地下制御室。
グラシアの古くからの知り合いであるレイ教諭をゾンビ化することに成功した。
その後、連れ去られた振りをしてナナンを人目に付かない場所まで連れて行ったわけだ。
なるほどね。あの時の姿のままでとか言ってたのは最初から狂言だったのか。

コレが私たちの真実・・・

そう・・・マザーが己の愚かさを悔いて全てを打ち明けると決意するまで少しずつ少しずつ壊していったんです・・・
・・・ですが、今日に至るまでとうとうマザーは考えを改めなかった・・・

扉越しに全ての真実を語るビンディちゃん。
もちろん語りかけていた相手はリッキーであります。
動機も気持ちもわからないではない話だ。
だがひとつ気になる点はある。作業員たちはゾンビにされなければいけなかったのかという点。
さすがにあの人たちはグラシアの思想と関係してるわけではないでしょうしなぁ。
無関係の人たちを巻き込んじゃったのはさすがに許されないんでないかい?

あの時の笑顔も涙も全部芝居だったと知ったリッキー。
銃を抜き放ちビンディちゃんへと突きつける。
いきなり撃てるような男ではあるまいが、問い詰めたい衝動に駆られてしまったようですな。
しかし、扉を開けた先にいたビンディちゃんはなんだか危ない笑顔を浮かべている。
その手からは注射器が零れ落ちる。これはもしやフードの女からもらったあの注射器か!?

ビンディちゃんの細腕がリッキーの首を掴む。そしてそのまま片腕でリッキーの身体を持ち上げ投げ捨てる。

すでにタイムオーバーなんです。リッキーさん・・・

リッキーを放り投げ立ち去るビンディちゃん。
その背中に銃を向けようとするリッキーだが結局撃つことは叶わなかった。

ビンディ・・・ベルガーラ・・・

ついにリッキーもビンディちゃんを呼び捨てにするしかない状況になってしまいましたな。切ない。
グラシアもようやく改心の兆しを見せたといいますのになぁ・・・

朝。
生徒たちが登校する時間。
広場の中央。目立つ像に腰掛けるビンディちゃんの姿。
どうやらこの像、マザーの理事長就任を記念して造られた像らしい。
さすがにこの行為に声を荒げて非難する学生たち。
その様子を見て妄信的な崇拝と揶揄するビンディちゃん。

決意が固まったのです・・・このような偽りだらけの楽園など消え去って然るべきだと

ビンディちゃんの言葉を受け、レインコートを纏ったナナンが登場。
掴みかかってきた男を触腕で貫き殺す。
ダグ教授は平気な一撃だったが、さすがにモブ生徒には耐えれない一撃だったようですな。

さぁ・・・始めましょうかナナン・・・

ビンディちゃんの宣言と共に、ナナンが脱いだ!!全裸だ!!うむ、嬉しくもなんともない!!
なんせそのコートの下は完全な異形だったわけだったのだからして。
顔の半分が異形なのかと思ったら異形体にナナンの顔が半分だけくっついてるって状況じゃないっすか。
このナナンを甲斐甲斐しく世話できるビンディちゃん。
もはやあの時点で精神的に壊れていたと考えざるを得ないんじゃないかと思える。

ナナンの全身にある肉腫からガスが放たれ、周りの生徒が次々と感染。ゾンビと化していく。
そうか、接吻による感染は対象を1体に絞るための手段なんですな。
本来はこうやってガスを大量に拡散し、大多数を感染させることができるクリーチャーだったと。

ついにパンデミックが引き起こされたマルハワ学園。
ビンディちゃんは注射を打つことでナナンと同じ存在になったから感染はしないのかな?

そういえば今回、本編の前にゲームのバイオハザード6の紹介記事が載っていました。
その中で、ゲーム本編に登場する異形が紹介されているのですが、その1体がナナンにそっくり。
レポティッツア。体の至るところにある肉腫から、青色の霧状のガスを撒き散らしバイオテロを引き起こすそうな。
うーむ。さすがにカプコンから設定資料をもらっているだけありますな。こういう流れか!!

こうなると、ビンディちゃんがどのような異形に変容するのかも気になるところですな。
異形はサナギ形態を経て変容するという。ナナンがなっていたのがその状態でしょうな。
ではビンディちゃんも同様にサナギ形態を経て異形になるのだろうか。
候補はオグロマン辺りだろうか。怪力の片鱗は既に見せてますからね。
つまり、サナギから出てきたら身長10メートル近いビンディちゃんが!てな展開がありえるわけだ!!
果たしてビッグビンディちゃんの活躍が見れるときが来るのか!!期待の展開だ!!



第20話[裁きの日]  (2012年 46号)


ビンディちゃんに投げ飛ばされて気を失っていたリッキー。
気付けば既に日が落ちている時間でございます。
廊下で気絶していたのによく無事だったなリッキー。運のいい奴。
一室ではゾンビと化したシスターに襲われる生徒とかもいたりするのに。

廊下で気絶してるリッキーは無事で、部屋で寝ていた生徒が襲われる
この不思議な現象は一体どうして起こりえたのか!?
窓から室内に入ったわけでもなさそうだし、なかなかに謎である。
気絶してたから生体反応が微弱で気付かれなかったとかそういうことなのだろうか?

生徒を襲っていたシスター服のゾンビを銃で始末するリッキー。
しかし、外では悲鳴が多重に木霊している。まさかコレは・・・まさか・・・!!

外に出てみれば、そこはまさしく惨憺たる有様。
ゾンビと化した生徒が複数うろつき回り、それらに追われ逃げ惑う一般生徒の姿がある。

早く対処しなければ被害は拡大する!!ラクーンシティの再来だ!!

まさしくこの現状はラクーンシティの再来と言える。
果たしてこの地獄をどれだけの人間が生き残ることができるのか。

恋人がゾンビと化していた少年は喰らいつかれながらも共に高所から身を投げて果てた。
ゾンビに追われ逃げ惑う少女たち。
その1人は、もう1人の少女をオトリにして助かろうとする。
が、それもほぼ意味はなく、2人とも餌食となってしまった。切ない話であるなぁ。

そんな中、マルハワ学園高等部2年の教室の1つにスポットが当たる。
同じ部の先輩である女生徒のゾンビに襲われている太目の男子、ヤン・タイミン
あわや食われるというところで、バットを用いてゾンビを撃退してくれる少女が現れた。
少女の名はグエン・ティ・クワン。2人は子供の頃からの知り合いらしい。

どうにか窮地を切り抜けたクワンちゃんとタイミン。
これがビンディちゃんが言っていたバイオテロであると悟る。
とはいえ、自分たちだけではどうにもならない。
ので、先生やマザーの指示を仰ぐために職員室を目指すこととなりました。

クワンちゃんたち2人と、グラシアたち。そしてリッキー。
クリスたちが到着するまでに戦えそうなのはこの3勢力ぐらいである。
果たして爆発的に増加したゾンビの群れを対処することができるのだろうか?

今回のゾンビは咬まれても感染はしない。ので、ゾンビにやられて増えるってことはないはず。
だけど、ナナンが存在している以上、最初の広場以外でもゾンビを増やしている可能性はある。
結局、生徒が死に絶えるか、ナナンを仕留めるかしないとゾンビの増加は止まらないわけだ。厄介な。

いかにもバイオハザードらしくなってきました。
というところですが、次号は休載!次々号から連載再開となります!!



第21話[絶望の序曲]  (2012年 48号)


ゾンビの群れから逃れるために職員室に向かって先生たちの指示を仰ごうとする2人の学生。
突然走り出す女生徒のクワン。どうしたの?と男子生徒のタイミン。
いや、どうしたのも何も、このタイミングで焦り出したのなら理由はひとつしかないでしょうに。
振り向けば、新たなゾンビの群れが襲いかかろうとしているところでした。
悲鳴を上げて逃げ出すタイミン。鈍いやっちゃ。

とりあえず、化学室らしきところに逃げ込んで何を逃れる2人。
ガラスを複数の手が突き破るところとか、いかにもホラーって感じがしていいですね。

どうにか入口はバリケードで塞いだが、長くは持たないのは容易に想像できる。
というわけで、脱出ものの基本を使うことになりました。そう、通風孔。ダクトである。
狭い通風孔の中を這って進む2人。タイミンはちゃんと体通ったんですね。よかったな。
ついでに狭い場所なので前を進むクワンの姿がやたらと扇情的に映る。よかったな。
でもそんなラッキーはそうそう続かない。
天井部とを繋ぐ柵に体重をかけた所、柵が外れ下半身が通路にはみ出してしまうタイミン。
そしてその下半身をゾンビに食いつかれてしまう。こりゃーよくなかったな。

クワンはタイミンを引き上げようとするが、その前に胴体部にも食いつかれるタイミン。これは・・・助からないな。
そのまま引き摺り下ろされ、複数のゾンビの犠牲となってしまいました。憐れな・・・
死ぬんじゃないかなとは思ってたけど、まさか職員室にすら辿り着けないとは・・・
なんで前回の時点で生き残れてたのか不思議に思えるぐらいですよ。

ちくしょおっ・・・!!アタシらが何したってんだよ・・・!!

悔しそうにうめくクワン。
マザーを妄信した結果だとビンディちゃんは言うのだろうが、さすがにそれだけでこれはなぁ。

許さねぇ・・・!!どこのどいつか知らねぇが・・・叩きのめすだけじゃ済まねえからな・・・!!

バットを持って這い進むクワン。頼もしいことである。
ここにきて新たなヒロインの誕生となるのか?注目したい。
ちなみに表ではリッキーが1人で銃を振るって奮戦中。
弾がどのくらい残っているのか気になるところでありますな。

職員室に到着。ダクトから降りて生き残っていた先生に駆け寄るクワン。
生き残っていたといっても、既にその男の先生はゾンビに襲われ瀕死の状態。長くはなさそう。
そんな状況で職員室にゾンビが複数体なだれ込んでくる。
男の先生は身を挺してクワンを逃がそうと囮になる。おぉ・・・カッコイイ。
マルハワ学園でもこういう教師は存在するもんなんですなぁ。いや、いないとは思っていなかったけども。

カッコイイ男の先生からマザーは2階の会議室にいると聞かされるクワン。
先生を見捨てることを悔しく思いながらも駆け出す。
が、倒れていたゾンビに足を掴まれ、噛まれるクワン。こりゃ痛い。
まあ、今回のゾンビは噛まれても感染はしないはずだし、痛いだけで済む分マシかなぁ。
そして、危ないところを救ってくれたのは、孤軍奮闘中のリッキー。
さすがに手馴れてきたのか、髪を掴み、銃を後頭部に押し当てて1発で仕留めることに成功している。弾の節約節約。

なぁ・・・医務室って・・・どこだ?俺の・・・叔父さんがいるんだよ・・・

どうやらリッキー。ダグ教授を探して彷徨っている最中だったらしい。
そういえば叔父さんは無事なのだろうか?
まあ、腹に穴開いても心配されなかったほどの人である。きっと平気でしょう。たぶん。

それはさておき、2階の会議室。
グラシアは一人の女生徒と対峙している。もちろんその女生徒とはビンディちゃんのことだ。

ビンディ「アナタの聖域も今日で終わりです。マザー・・・!!
グラシア「終わるのはアナタの方です。ビンディ・ベルガーラ・・・!!

銃を構えてビンディちゃんと向き合うグラシア。
しかし、今のビンディちゃんは普通の人間ではなくなっているはずである。果たして通用するものか・・・?

風雲急を告げ、ついに直接対決の場面となったマルハワデザイア。
果たしてグラシアの運命は?叔父さんは無事なのか?クリスたちはいつ到着するのか?
姿の見えないナナンやフードの女の動きも気になるところでありますな。



第22話[悪魔の微笑み]  (2012年 49号)


マザー・グラシアとビンディ・ベルガーラ。因縁の2人が対峙する。
先に動いたのはグラシア。狙い過たず、ビンディちゃんの顔面に銃撃を決める。なかなかの腕ですな。

普通の人間であれば間違いなく致命傷の一撃。
ビンディちゃんも地面に横たわっている。が、ゆっくりと身を起こしだした。
その顔は・・・なんだかグロイことになっているぞ!?

あッ・・・悪魔!!

立ち上がったビンディちゃんの体にたて続けに銃撃を浴びせるグラシア。
なるほど。悪魔相手ならシスターが銃を使っても違和感はないですな。祝福された銃とは思えないが。

銃撃を浴びせるが、浴びせた箇所がジュボボボと変形していく。
左腕が歪に大きく、異形へと変化する。これは一体・・・!?

さぁ・・・神様からの・・・贈り物かも・・・

異形と化した左腕でグラシアに襲い掛かるビンディちゃんでありました。

一方、リッキーとクワンちゃんの方。
合流を果たした2人はグラシアのもとに向かう。
ダグ教授のいる医務室は5階だが、グラシアのいる会議室は2階
先にグラシアの様子を見るのもそれほど遠回りではないし、リッキーにも異存はない。

というわけで、会議室。
中に踏み込んでみると、そこには血塗れで床に伏したグラシアの姿。
そして異形の姿のまま机に腰掛けるビンディちゃんの姿があった。

守れ・・・な・・・かった・・・学園も・・・生徒も・・・
報いならば・・・私1人・・・が・・・全てを受け・・・たものを・・・こんな・・・

助け起こすリッキー。グラシアはそのリッキーにダグ教授の姿を見て、そして逝った。
あっけない最期ではあったが、グラシアも普通の人間だしなぁ。
これまでの行いのことを考えると同情し辛い人物ではある。
が、単純に殺されるならまだしも、学園や生徒を破壊されて殺されるのはさすがになぁ。
グラシアのやり口に否定的だったリッキーとしても激情に駆られる展開である。
その感情のままにビンディちゃんに銃を向ける。が、もっと激情している人がいた。

ビンディぃィィィッ!!

ゴガンと後頭部にバットを叩きつけるクワンちゃん。勇ましい。
グラシアはともかく、一般性とであるクワンちゃんとしては正当な怒りですわな。
妄信していたから共に処罰するって言われてはいそうですかと受ける気にはならんわいな。

しかし、クワンちゃんの攻撃は全く通じていない。
さすがに並のゾンビとはわけが違うか。
異形と化していない右腕でクワンちゃんの喉を掴み、体を持ち上げるビンディちゃん。
そしてそのまま窓を破って校舎の外へ放り投げる。
幸い木がクッションになってくれたのか、落下の衝撃はそれほどでもなかった。
が、落ちた先は無数のゾンビが蠢く地獄であった。

うーむ。まさに奈落の底に突き落とされたって感じであろうか。
武器となるバットも手放してしまったようですし、絶体絶命。
果たしてクワンちゃんが救われる可能性はあるのだろうか・・・?

ようやく異形へ変形し出したビンディちゃん。
これはジュアヴォとかいうやつですかね?
ここからサナギを経てさらなる変化を遂げるのかどうなのか。
そしてリッキーはどう動くのだろうか?
ビンディちゃんと対峙するのか、クワンちゃんを救いに動くのかダグ教授のもとに向かうのか。
選択肢は色々とあるが、判断は難しい所である。
ダグ教授がいつのまにか行動しており、クワンちゃんを助けて2階まで来てくれる。
てな展開だったらリッキーとしては楽なんだろうけどなぁ。どんなもんだろう。



第23話[絶望の果てに・・・]  (2012年 50号)


クワンちゃんをゾンビの群れなす外へと放り投げるビンディちゃん。
バットで頭思いっきり殴られたぐらいでなんと惨いことを。
まさに心身ともに人に非ずって感じですね。
ウィルスを投与したことで精神的にもバケモノらしくなっているようだ。

迷っているヒマも与えられず、リッキーはクワンちゃんのもとへ急行する。
しかし、そこで見た光景は・・・
うーむ。まさかこんなにあっさりやられてしまうだなんて・・・予想外にもほどがある。
ビンディちゃんがこうなったし、新たなヒロインとしての活躍を期待したんですけどねぇ。

あら遅かったようですね。結局アナタも誰1人救えない・・・

挑発されるリッキー。これはむかつきますな。
だが、どうにもならないのは確かな話である。
銃があるので簡単にはやられない。とはいえゾンビの数が多すぎる。
1人で全部を相手にすることなど出来ようはずもない。

というわけで、頼れる相手であるダグ叔父さんのもとに急ごうとする。
その途中、絶望したのか首を吊った生徒や身を投げた生徒を目撃してしまうリッキー。
ゾンビだけでも精神的に大変なのに勘弁して欲しいですわな、ホント。

校舎の入口を探すが扉は封鎖されている。このままでは叔父さんのもとに辿り着けない。
そうこうしているうちに、ゾンビが群がってくる。うっとおしい。

触るんじゃねぇ!!ちくちょぉおッ!!

そりゃあリッキーも焦りすぎて妙な噛み方をしちゃいますよ。
極限ですものね。仕方ない。ちかたない。

俺は・・・俺は・・・ッ!!
誰も・・・救えない・・・のか・・・

ビンディちゃんの言葉と、これまで実際に誰も救えずにいた事実。
それらに押しつぶされそうになってしまうリッキー。
自殺した生徒を習い、ゾンビに食われるぐらいならばと、手にした銃を自らの頭に当てる。

ごめんな・・・叔父さん・・・

迫り来るゾンビを見ながら涙を流し、引き金に力を篭めるリッキー。
だが、間一髪の所で救いの手は現れた。
銃弾の雨霰が複数のゾンビを一斉になぎ払う。
このタイミングで現れたのは、もちろんBSAA。クリスだ!!

クリス、ピアーズ、メラの3人がついにマルハワ学園に到着した。
それぞれ学園の様子を確認しているが、今のところリッキー以外の生存者は見つかっていない状況。

ついに英雄が到着した
絶望に染められたマルハワ学園であったが、一気に逆転の目が出てきましたな。
しかし、もう少し早く到着してくれればクワンちゃんが助かったかもしれないと考えると・・・うーむ。

いやまてよ、本当にクワンちゃんは食われたのだろうか?
手が見えていただけだし、直接的噛まれている描写はなかった。
これはあれだ。奇跡的に動き出したタイミンがクワンちゃんに圧し掛かり身代わりになったとかそういう。
最後の最後でタイミンはクワンちゃんのために体を張ったんだ!!
てな話になれば、2人が登場した意味も多少出てくるんじゃないかと思えるがどうなんでしょうか?

それはさておき。次号からはしばらく休載。
次回は来年1月10日発売の新年6号より連載再開となります!!
面白くなってきたところなんですがねぇ。まあ、楽しみに待つとしますか。



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