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蒼天紳士チャンピオン作品別感想

黒虎
第二十七幕 〜 最終幕


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 各巻感想

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黒虎 4巻


第二十七幕「決意、新たに」  (2015年 6号)


無力さに苛まれ、自身のかざした正義も薄っぺらなものであると知った虎鉄。
しかし仲間の温かさに触れ、立ち直ることが出来た様子。
さてさて、ここからどのような自分を見出していくのか。
まずは装いを整えて、ですな。どことなく頼もしくなったように見えなくもない。

さて、そうして居住まいを正してから訪れるのは忠吉さんのところ。
いや・・・徳川十二支神将・筆頭"子の門"根津大国守忠吉殿のところであります。ほう、筆頭!!
虎鉄も名前は知っていたが、さすがにこの老人がその人であるとは気づけなかったようですなぁ。
しかしこれは子の門だから筆頭なのか、忠吉さんの実力によって筆頭とされているのか。気になるところです。

相変わらず忠吉さんの虎鉄評はマジメすぎる男。
その辺りを危惧して犬守家の様子を見せたりしたわけですが・・・
正体も知られた今となっては直接尋ねるのが良いでしょうな。忠吉さん曰く――

お主はこれからも・・・母君の仇を討つために旅を続けるのか?

この数日の出来事は既に効いている忠吉さん。
黒船との力の差、己の信念と誇りに曇りがあったこと。
それらを悟った虎鉄に問いかけるのはこれからのこと。なにを糧にして生きるかという話である。
ただ生きるだけなら目的は必要ないかもしれないが、旅を続けるのであればそれは必要となる。
大事な問いかけに対し、虎鉄が出した答えは・・・

分かりません。さっぱり

たっはーと正直にそう答える虎鉄。ほう。
そしてこれまでの自分のことを振り返る。
母上の教えがあれば黒船相手にも立ち向かえる。その"根拠のない自信"が自分を支える全てであったと。

でも・・・大切な家族を失って・・・一人で強くなんて・・・なれるハズないですよね。

故人に想いを馳せてもやはり喪失感は隠せないですわな。
同じように肉親を失った祈殿であるが、彼女には祖父や里のみんながいてくれた。
七年間ずっと一人で生きてきた虎鉄には"仇を討つ"という生きる糧が必要になった。分かる話です。
ん?ずっと一人?祈殿の里のみんなのように、黒縞家にも門下生がいたのでは?大和さんは?連れて逃げたはずの大和さんは!?
なんとなく存在そのものが無き者にされそうで戦々恐々としてますよ大和さん。
まあ、それはさておいて。

ですが!!ですが・・・まだ自分には・・・"生きて"と言ってくれる人がいます

おっと、ここで立ち直ったきっかけ。祈殿の言葉に触れて来ますか。
まあ虎鉄もその言葉だけで完全に立ち直れたわけではない。そこに更にこのような言葉を加えてもらっている。
それは、みんなが生きて帰れたのはあんたのおかげという言葉。
確かに、最後にマルスの攻撃を防いでくれたのは瀕死の状態の虎鉄であった。
あれがなければ猪頭門下の者たちがどうなっていたか分からない。
例え家族の仇を討つために動いたことであったとしても、結果としてそれが人々の命を救ったこととなっている。祈殿はそう指摘する。

理由とか・・・!動機とか・・・!そんなに大事なもの・・・!?
やってみなきゃ分からないことは山程あるんだし・・・やってから気付く間違いがあったっていいじゃない!!
あんたには・・・まだ残ってるのよ!!生きる価値が!!

生きて欲しいと述べ、更には生きる価値があると言ってくれる祈殿。
そのような言葉を受けてずっと折れたままでいるなど・・・できようはずもありませんわな。

まだ・・・!!己の命でなにかできることがあるのなら・・・ここで立ち止まるわけにはいきません・・・!!
大言壮語ではなく・・・未熟で非力な・・・自分なりの・・・"己の""武士道"を見つけたいのです・・・!!!!

受け売りの青い言葉を述べていた頃とは違う、自分の気持ちを正直に告げたこの言葉。良いですなぁ。
挫折を味わったことでそれをバネとして大きく成長できたように見える虎鉄。
本当の主人公らしくなってきたのではないでしょうか。好ましい成長であります。
忠吉さんも母君に似た良い眼ぢゃと太鼓判を押してくれましたしね。良かった良かった。
それにしても虎鉄の言葉はそのまま祈殿への告白に繋がってもおかしくない感じでありましたなぁ・・・それもまた良い感じである。

前回の引きから姿を消していた佐之助。
結局虎鉄の命を取るのはやめにしたのだろうか?
取りあえず忠吉さんがいる間は手が出せない様子でありますけどね。
ううむ、"お上の右腕"とはまた大きな言葉が出てきましたなぁ。やはり実力で筆頭だったわけか・・・忠吉さん侮りがたし。

その忠吉さんが述べる大事な話。それは徳川十二支神将各々の家元に古くから伝わる"宝"のこと。
その起源は初代徳川十二支神将の各当主が発足時から所持していた品であるとのこと。ほほう。
祈殿の獣鉄もその十二の宝の一つであるという。立派なものでありますのな。
ふむ、更に祈殿の抱き枕として使われたことで価値が上がったのではなかろうか・・・獣鉄凄いよ獣鉄。

というのはさておき、宝の話をしたのは他でもない。虎鉄に渡したいものがあったからである。
今の虎鉄ならばこれを持つ資格があるかもしれない。そう前置きして渡されるのは・・・

真剣・叢雲。黒縞家に伝わる伝家の宝刀ぢゃ・・・!!

おぉ、ここで黒縞家の宝が出てくるか!!
確かに並の刀ではマルスには通じないのは先の戦いで分かっている。
武器だけ並び立っても勝つのは難しかろうが、少なくとも瞬殺されるようなことはなくなると思える。
後は虎鉄自身の成長に期待という話でありますな。ふむ、いいじゃないですか。盛り上がるじゃないですか。
虎鉄の新たな門出を温かく見守っていきたいところでありますな。



第二十八幕「抜けない刀」  (2015年 7号)


その存在を知ることもなかった黒縞家の宝剣。それが虎鉄の手に渡されることとなりました。
しかし鍔も柄巻もなく白鞘に入れられただけのその姿ではまだ凄さが分からない様子。
ふうむ、やはり刀は刀身を見ないとねぇ。
早速鞘から抜いてみようとする・・・が、抜けない。

無理もない・・・叢雲は気位の高い刀ぢゃ。力量の足りない者に刀身を見せてはくれんよ

さすがに宝剣と呼ばれるだけあり刀に意志が宿っているかのようでありますな。
一歩間違えば妖刀の類として扱われそうな存在である。
まあそのように言われたのであれば刀に認められるような男になるしかありますまい。
いざとなれば祈殿の力で鞘を粉砕する勢いで引き抜けば・・・いやそれはさすがにいかんな。

だからといって毎日語り掛ける方向もどうかと思う。やけに可愛い顔しやがって。
意志を持っているというのなら話しかけること自体は問題ないのかもしれないが・・・気位は高いと言っておりましょうが。

刀と会話とかイタすぎると祈殿のツッコミ。
真っ当であるが虎鉄の金棒抱き枕にしてる人に言われたくないという返しも真っ当である。おおん!?

痴話喧嘩はさておき、新たな道を進みだそうとしている虎鉄にアドバイスをくれる忠吉さん。

訪ねてみてはどうだろう?刃物を持たずに敵を斬る――"無刀の剣士"を・・・
徳川十二支神将"卯の門"・・・兎耳山家当主の元へ
彼に会えば・・・"刀"とはなんたるか・・・"武"とはなんたるかを・・・知ることができるぢゃろう。

随分と忠吉さんに高い評価を受けている様子の兎耳山家の当主。
月歌流と言う体術の使い手であるらしいが、果たしてどのような人物でありましょうか。

早速明日にも出発しようという虎鉄。
それに対し、まだ安静にしてないといけないと医者らしい言葉を述べる洋くん。
おやおや、ここでようやく紹介されることとなりましたか。
そして忠吉さんの勧めで虎鉄の旅に同行することとなる洋くん。
ふむ、医者付きの旅であるならば予後の治療にも不安はないということですな。

勿論・・・虎鉄殿の後療法も任せる形になるが――お主の夢にも大きく近付ける旅になるハズぢゃ

ふむ、夢と来ましたか。
両親を救い出すのは願いだろうけど夢とは違う。
この子にも何か望みがあるってことですかね。まあ少年ですし夢の一つや二つあっても不思議ではないか。

というわけで旅立つこととなった2人。
そこに大荷物を背負って現れるのは祈殿。ああやっぱりついて来るつもりなんですな。そう言うと思ってましたよ。
むしろ読者としてはここで祈殿と別れる流れは全く想定してなかったと言ってもいい!!
しかしそうなるとむしろ食料はこれだけじゃ足りないんじゃないかという不安が出てくる。
どれぐらいの旅になるのかは分からないが・・・何だか心配になってきたぞ!!

涙で送り出す猪頭家の面々。おやおや。
まあ嫁に出す予行演習だとでも思えば・・・いやあまり慰めにはならないかこれは。

こうして3人の旅立ちが始まった。
いや、やはりこの男が立ち塞がりますか、佐之助。
約束の件については結局あやふやになったわけですし、気は納まりませんわなぁ。
いい具合に収拾できるといいのですが・・・さてさてどうなるか。

さて、最後に兎耳山家当主、兎耳山雪丸のお目見え。
黒虎が連載する前に読み切りで掲載された無刀の剣士がコンバートされてきた感じでありますな。
その時より年齢は成長してる感じでありますが、その実力の程はどれほどのものだろうか。
見た感じ随分と平和そうだけど、黒船の脅威を打ち払っていたりするのだろうか?気になるところですな。



第二十九幕「幹部、集う」  (2015年 8号)


虎鉄が新たな旅路につこうとしているところ、黒船の方は騒然としていた。
うむ、さすがに幹部である天廻十傑の一人がやられたとあってはね。落ち着いているわけにはいきますまい。
しかしこれまで通信で会議していたのにいきなり直に顔出しての会議とは・・・大きな話になってますなぁ。

一堂に会する天廻十傑の面々。
とはいえここにいるのはプルートを除いても6人しかいなかったりする。内訳は以下の通り。

天廻十傑・第三席マルス
天廻十傑・第四席メルクリオ
天廻十傑・第五席オグアロー
天廻十傑・第六席ムシン
天廻十傑・第七席ゾハル
天廻十傑・第八席ウラノス

なかなかに個性的な顔ぶれである天廻十傑。
しかし席次がちゃんとあったんですな。これはどういう並びなんだろうか?
少なくとも第何惑星とかそういう並びではない感じですが。やはり実力順なのだろうか?メルクリオ割と高いな。

ムシンは中国語で木星、ゾハルはアラビア語で土星を指すのだそうな。へぇ。ウラノスは天王星ですわな。
となるとオグアローは女性と言うこともあり金星っぽいが・・・何が語源なんだろうか。気になる。

席次とかは関係なく、対等な様子の口の利き方をしている面々。
とはいえさすがに総督は別格である様子ですな。指揮者に威厳があるのは良いことです。

さて、ここでアスワンが第二席であったことが判明する。
ふうむ、やはり天廻十傑の中でもかなりの実力者だったようですなぁ。
サシの勝負であればマルスも退かなかっただろうが、側近もまとめてとなると分が悪い感じであるか。

ハルシオンが日ノ本にやってきた目的と思われる"鍵"の捜索
ラプラスタもその"鍵"の存在に気付いているのではないかと推測される。
ふうむ、何だかは分からないけど気に留めておいた方が良さそうな情報ですな。

もう一つ今回気になる名前が出てくる。総督が口にするアルバという人物。
上下関係にうるさそうなムシンが様付けで呼ぶ存在。随分と偉い人のようだが何者だろうか。
今までに集めた"鍵"の管理を行い、"富士の秘薬"の複製まで行っているそうな。
科学者っぽい存在だが・・・ううむ、気になるな。
さらに言うなら鍵はどうやら複数存在するようであるが・・・うーむ、何なんでしょうかねぇ。

さて、敗れたプルートの処遇は"富士の秘薬"の複製サンプルの被験者になってもらうというもの。
未完成である故にどのような副作用があるか分からない。
場合によっては処分とも取れるこの処置。なかなかに厳しいが・・・上手くすれば特に影響なく助かる可能性もあるわけか。
勝手な行動を取って足元を掬われた者に対しての処置としてはそれなりのものかもしれませんな。

軽い調子でとことん残念な感じのメルクリオ。その分戦闘力だけは高いんでしょうな、きっと。
ひげ面の軍人風のムシン。固そうな感じであるが一人はいないと会議が回らなそうだ。
アラビアンな感じの美女オグアロー。口調はアレだけど頭は回りそうな感じである。
ロボちっくなウラノス。それいびきだったのかよ。ンゴー
心配性のゾハル。やけに礼儀正しい感じだが新顔だったりするのだろうか?包帯巻いた鹿島さんのようにも見える。

それら天廻十傑の面々に加え、第九席の"仕立屋"ポセイド
名前はまんま海王星であるが、この人物が新たな"鍵"を求めて地上に降りたのだそうな。
次に相対しそうな天廻十傑でありますが、その実力はどの程度のものだろうか・・・席次が低そうなのは幸いか?

ハルシオンの方が動き出している頃、虎鉄の前に立ち塞がる佐之助。
まあ笑顔で旅立ちを見送ってくれるはずもないですわな。
ここは今後の為にもしっかりケリをつけておかないといけないところでしょう。
男として、主人公としての貫目が問われる場面。虎鉄にはきっちりこなしてほしいところですな。



第三十幕「ムカつく男」  (2015年 9号)


見届けろとか・・・綺麗事を現実に変えるとかほざいてたクセに――
オレとの契約あっさり破って・・・自分だけ目的変更ってか?あ゙あ゙ッ!?

新たな旅立ちを行おうとした虎鉄の前に立ちはだかる佐之助。
しかしその言葉は真っ当なものといえる。旅立つ前に済ませておかねばならぬ清算でありましょうな。

すまない佐之助・・・お前が怒るのは尤もだ

素直に謝罪する虎鉄。
そう、確かにあの時、佐之助の言葉があったからこそ虎鉄は己の未熟さに気付くことができた。
その感謝はあるが・・・それはそれ。
人の弱みをすぐ突くし、その上で筋通ったことを言うから反論できないしで、ホンットお前ムカつくわと吐露する虎鉄。おやおや。
うーむ、何というか正直な感じになってますねぇ。いいんじゃないですかね腐れ縁っぽい感じになってて。

・・・だから・・・拙者がなにを言ったところで、それが言い訳にしかならないことは分かってる!!
拙者にはお前に・・・"見届けろ"だなんてエラそうに指図できる器量はない。
でも・・・まだ背中を押してくれる人がいる以上・・・命までは捨てられない!!
お願いだ佐之助・・・今一度・・・拙者の夢を見届けてくれ・・・!!
もう二度と・・・お前に潰されはしない・・・頼む!!

見届けろという資格はない。なので見届けてくれと頼むこととした虎鉄。なるほどねぇ。
さすがに己の弱さを見つめ直しただけあり、殊勝な態度でありますな。
正直な心を曝け出した後のこの頼み。さすがの佐之助も折れぬわけにはいきますまい。にこっ。

替わりに・・・半殺しでカンベンしてやらァ・・・!!面出せボケ!!!!

笑顔の後に顔面に拳を叩き込む佐之助。まあこの男がただで済ませるわけないですわな。
それに虎鉄にしても、約束を違えてただで済ませられてはスッキリしないでしょう。
本人も言っている通り、その程度で済むならば安いものである。

てなわけで、存分にボコボコにされた虎鉄。お星サマキラキラ。
痛い目にはあったけど、その結果として祈殿の膝枕を受けられたのなら・・・いいんじゃないですかね!?ねぇ。

真面目すぎて変なところで意地っ張りなただのおたんちん。
そのように言われる虎鉄であるが、洋くんに言わせると佐之助の方も相当な意地っ張りであるとのこと。

知ってます祈さん?人の拳ってあんまり丈夫じゃないんですよ?
いくら一方的だからって・・・お互いが生身の人間である以上――殴る方も痛いハズですから。

確かに痛そうに腫れ上がっている佐之助の拳。
でも宣言した通りに殴って半殺しにしなければ気が済まなかったと。
うーむ、何とも意地っ張りな両者・・・いい関係じゃないですか。ねぇ。男の子らしい。
しかし祈殿の体は特別性だし、拳も頑丈だったりするかもしれませんなぁ・・・

ともあれ、どうにか佐之助の件は落着した様子。良かった良かった。
そして旅を開始して数日後・・・祈殿は食料を欠乏し倒れかけていた。はらへりーにょ・・・早いなぁ。

燃費の悪い祈殿のために野鳥か蛇でも確保しようと街道を外れて森に入る虎鉄。
そこで見かけたのは何やら美人な娘さん。ほう・・・
次の目的地での関係者っぽい感じですが何者でしょうか?
何にせよ美人さんが増えたことは喜ばしい。それには間違いありませんな。うむ。



第三十一幕「兎と亀とうちの嫁」  (2015年 10号)


食料探しに向かった先で出会った女性。そして・・・亀。亀!?
いやいや、亀と呼ぶにはあまりにデカイでしょう。どこの怪獣だよって感じだ。

襲われそうになって反射的に刀に手を掛ける虎鉄。しかし抜けない。
ふむ、この場面ではむしろ抜けない方が良かったかもしれませんな。

亀が暴れて大きな音がしたため、そちらに向かおうとする祈殿。
一方の洋くん。大きな音のためか揺れによるものか、何かが出そうになっている
ふうむ、祈殿も怯む様相の洋くん。これは一体何だろうか。何を秘めているのだろうか。
中に狼を秘めていたりするのだろうか。未なだけに。羊なだけに。

ともかく虎鉄のところへ向かう祈殿。
そこで見かけたのは虎鉄を踏み潰そうとした亀の脚を素手で支えて止める男の姿。
確かにこれはどういう状況かと問いたくなりますわな。おおん!?

うん?今日は知らん人によく会う日だやぁ?

ふむ。村につくよりも早く目的の人物に出会えた感じでありますな。
無刀の剣士と呼ばれる兎耳山雪丸
どうやらこの女性はその雪丸の嫁さんであるらしい。ほほう、夫婦でございましたか。それはそれは。
ちなみに巨大亀は山のヌシであるお菊さん。一見さんには容赦しないらしい。ぶぶ漬け食って帰れってことですかね?
しかし何故亀なのか・・・ああ、兎なら亀と仲良くても不思議はないと?かけっこでもしてたんですかね。

雪丸の嫁さんである夏夜さん。結婚したてなのかどうか、デレデレな様子が可愛い。
その夏夜さんの前で、祈殿を抑え込む雪丸。そりゃ怒られても仕方がないってものですよ。イカンイカン。

ともあれ、祈殿を片手で抑えてみせる雪丸。
これは力負けしたとかいうよりは技術的なものっぽいですなぁ。
力を制す技術。これが月歌流の実力でありましょうか。

ともあれ雪丸に徳川十二支神将の者であることを告げる虎鉄。
真摯な態度により敵意のないことを示すことで信用を得る。少年らしく素直でよいことですな。
その結果、どうにか雪丸も素性を明かしてくれ、村にも入れてくれることとなりました。良かった良かった。

雪丸の家内の・・・家内の夏夜さん。かなりのデレっぷりが見ていて可愛い嫁さん。
そして料理の腕もなかなかのものであるらしい。祈殿も思わずキラキラしちゃうよ!!アホ毛もハートを描くってもんさね。

美味い団子を出す茶漬屋。しかし夏夜さんに言わせるとお客さんなんて滅多に来ないとのこと。
ふうむ。それはやはり黒船の連中の影響でありましょうか。
雪丸も何やら警戒している様子でありますし・・・いやそっちは単に呑気そうな嫁さんが心配だったのかもしれないが。

ともあれ。訪ねた目的を雪丸に話す虎鉄。
忠吉さんが言うには雪丸と会えば"刀"とは・・・"武"とはなんたるかを知ることができるだろうとのこと。
随分雪丸を買っている感じの言葉でありますが・・・簡単に何かを教えてくれる感じではなさそうですな。

教えていただけないのであれば、せめて拙者と手合わせしてくださいと述べる虎鉄。
与えられないのであれば自分の手で掴み取ろうという話ですな。
まあ、そういうことは言葉で教わるよりも体で知った方がよさそうですし、良い判断と言えるかな?
雪丸が素直にその申し出に応じるかは分かりませんが・・・まずは何でもやってみるしかありますまいて。



第三十二幕「"三武人"」  (2015年 11号)


刀を抜くヒントを手にするために喰らい付く虎鉄。
しかしその手合せについても微妙な反応。まあ面倒な話でありますわな。
ともあれ、一つ言葉を投げかけてくれる雪丸。

お前・・・仮に刀が抜けたら・・・そいつで誰を斬り殺すつもりだね?

ふむ。確かに刀とは"武器"であり、人を殺す道具である。
使い方次第な面は確かにあれど、基本的にはそれを為すために作られている。
伝家の宝刀であろうが、数打ちの刀であろうが、何も斬らぬまま鞘に戻ることはない。

どーやって抜くかじゃなく――なんのために抜くのか考えなね

これはなかなか大事な話でありますな。
何のために刀を抜くのか。何のために刀を振るうのか。
持ち主の心の有り様によって抜けるかどうかが決まりそうな気がしますな。

さて、いきなり話は打って変わってお料理番組風に。
採れたばかりのタケノコを用いてのタケノコの炊き込みゴハンでございます。わー。
朝掘ったらその日の内に食べろを実践しているわけですな。えらいわ夏夜さん。
洋くんも料理の心得はあるらしく、楽しそうにしておる。

で、それらの料理を美味しく頂くのは安定の祈殿。
疑問を呈しながらもお箸が止まらない安定の祈殿。可愛いことだ。
燃費が悪いだけにお金の消費も大変そうな祈殿。将来が大変そうですなぁ。

何にしても困ったことになりました。
せっかく雪丸と逢えたのだが、このままでは何の成果も得ることが出来ない。
ここはひとつ、雪丸がどのような人であることを知るのが大事と考える祈殿。
そういうことならばと旦那について知りたいことなんなりとお答えしましょうと夏夜さん。いいノリだ。
馴れ初めはさておき、話させたらどこまで話してくれるか気になるところでしたな!!

とりあえず、まず驚いたのは雪丸が孤児の養子であったとのこと。
十二支神将はどれも血筋を継ぐ感じの者が多かっただけにこれは意外ですな。
まあ子宝に恵まれなかったのであれば仕方がないか。
ここで祈殿から解説が入る。

"寅"の黒縞、"辰"の白滝、"亥"の猪頭が剣術を極めた"江戸の三剣"なら――
"卯"の兎耳山、"午"の春馬、"巳"の蛇目は剣術以外の武を極めた"三武人"って!!

ほう。そのような共通点がありますのか。
それぞれで極めた武術は違うとのこと。確かに1話では午は弓術の使い手であるとされていましたな。
では巳は何なんだろうか。寝技系とか?絞め技とか得意そうですしね。蛇だけに。

ともあれ、三武人には共通点がひとつある。それは一子相伝の掟
一人の子供にしか奥義は継承しないという掟。
それにより、生半可な実力の子を養子には出来なかったという兎耳山の先代当主。
その当主が出会い、己の武を継承するに相応しいと見込んだのが雪丸であったわけですか。ふむ・・・

特殊な生い立ちではあるが、更に雪丸には何か抱えた闇があるらしい。

雪丸は・・・武器を憎んでいる・・・

ボロボロとなった腕。それは修行によってついたものなのか、それ以前についたものなのか。
この傷こそが無刀の剣士となれる素養と先代の当主は思ったのでしょうか。
何にせよ、この辺りの心を知ることが雪丸と話し合うためには大事になりそうでありますな。

さて、虎鉄たちがそんな話をしている頃、森の中ではお菊さんが謎の連中に倒されていた。
ああ・・・一見さんが嫌いだからって無闇に襲い掛かるから・・・!!

謎の2人組が求めるのは"鍵"。
ハルシオンが探す鍵を求めてやってきたらしい。ふむ、これは早速騒ぎの予感でありますなぁ。
この騒ぎで雪丸とも分かり合えるとよいですな。



第三十三幕「子供だらけの村」  (2015年 12号)


十二年前。雪丸が先代当主、兎耳山氷牙に出会ったときのこと。
ふうむ、やはり腕の傷は修行するより前につけられたものであるみたいですね。
事故などではなく、故意につけられたもののようだが・・・何があったのやら。

夏夜さんからその辺りの話を聞けるかと思ったが、このタイミングで子供達が飛びこんでくる。
変な奴らがやってきて雪兄・・・雪丸を連れて来いとのこと。
言うことを聞かなければこの村を地図から消してやる、とのこと。ほほう。分かりやすい脅しですな。

呼び出しをして待つ2人の男。
騎士くんと呼ばれた男の方は雪丸のことを知っている感じであるが・・・?

知っているが故に無視できない脅しをした。
しかし不在であるがため、無謀な子供達が先にやって来る結果となってしまう。
居場所を守りたい心は大切であるが・・・無茶だぞ子供達。
しかし確かにやってきたのが子供達だけというのは気になりますな。
夏夜さんが言っていたお客さんが滅多にこないという言葉にもかかっていそうですが・・・はてさて。

亀に容赦しないだけあり、子供にも容赦しなさそうな男。
しかしそこに駆けつけるのは祈殿。元気に推参だ!!
雪丸と同じ徳川十二支神将ということもあり、子供達の期待を受けている祈殿。うむ、無様な戦いはできませんな。
騎士くんは一目で祈殿の剣技から猪頭家の者であると悟る。
ふむ、やけに詳しいようであるが何者でしょうかね。

さて、夏夜さんを連れて雪丸を呼びに行く虎鉄。
刀が抜けないからしょうがないとはいえ伝令役か。
まあ、いきなり嫁が別の男におぶられて来られたら動揺するのも仕方がないですよね。雪丸は間違ってはいない。
しかし仲睦まじい夫婦というか何というか・・・後でやれ!!

相変わらず単独行動が好きな佐之助。まあ忍らしいといえば忍らしい。
キツネは基本的にぼっちの味方だったりするのだろうか。

"気"が動いたな・・・!先にやってきた奴とは別の・・・?
しかもこの感覚・・・!プルートやマルスって奴に近い・・・!!
まさか幹部級の誰かが・・・あの村にやってきたってのか!?だとしたらいったいなんのために・・・!?

気を探ったりできる佐之助。便利さはやっぱりハンパないですなぁ。
もっと協力的だと有難いのですが・・・まあ、これからに期待ですな。

幹部――ポセイドが向かってきている。
が、それよりもまずは目の前の相手である。
勇んで撃退しようとした祈殿が苦戦する2人。どのような力を有しているのか・・・注目ですな。



第三十四幕「一飯の恩」  (2015年 13号)


この祈様に任しときなさい!!
そう、どやさ!と述べたはずなのにこの状況。これは格好がつきませんなぁ。

幹部であるプルートを倒した実績があるとはいえ、あの時とは逆に今度はこちらが数的に不利な状況。
しかも相手はノヴァを持っている。性能を計り切るまでは苦戦も止む無しか。

天廻十傑第九席ポセイドの直属ラッセル
奇妙な鎌のような武器を持った男の名前がようやく登場。
そしてそのノヴァの名前は"虚偶の狩蟷"(アイドル・マンティス)
所有者の意志で刃を実体化したり虚像化できるとのこと。ほほう。

お前がガードする時には虚像化して・・・身体を斬る瞬間だけ実体化することで――
"防御不可避"のやべェ斬撃を繰り出せるってわけさ・・・!!

やさしく能力を解説してくれるラッセル。
まあしばらくすれば分かったことではありましょうが・・・いずれにせよ助かる。
そうと分かれば、防がずに避けるか、カウンターを当てて相手の攻撃を封じてしまえばいいわけですからねぇ。

祈殿もそう考え、相手の攻撃を躱しての蹴り。
怯んだところに獣鉄の一撃・・・と行きたかったのだが、ここで割り込んでくるのが騎士くん。
あの祈殿の剛剣をことごとくいなす技量・・・只者ではありませんな。

攻撃力はありそうだが防御はあまり得意じゃなさそうなラッセル。
しかし騎士くんが防御に割り込んでくるのではその弱点を突くこともできない。これは厄介な相手ですなぁ。

さて、ラッセルたちの目的は"無刀の剣士"が隠し持ってるという"鍵"
ハルシオンの野望を叶えてくれるやばいブツが目的なのだという。ふむ。

赤の他人の為に体を張るなんて信じられないと述べるラッセル。
本当は"鍵"の在処を知ってんだろ?と探りを入れてくる。想像力豊かなことですな。
残念ながら祈殿はそういう腹芸が得意なタイプではありませんからねぇ。
そんなことよりも感じているのは一飯の恩。祈殿にしてみればこの恩はかなり大きなものでありましょう。量的な意味でも。

挑発しながら大上段に獣鉄を振りかぶる祈殿。
その挑発に乗せられたのか・・・その隙だらけの腹を切り裂くラッセル。だが――

"獣鉄・巨鼓"!!!!

後ろに倒れ込むように、獣鉄の重量を活かした一撃をラッセルに叩き込む祈殿。
なるほど、"肉を切らせて骨を砕く"か。祈殿らしい豪快な――まさに剛剣といった感じでありますなぁ!!

一人で見事に戦って見せる祈殿。これは素晴らしい。
先程腹芸は出来そうにないなどと思ったりしたわけですが、別の意味で腹芸を見せてくれようとは・・・いや、これは驚いた!!
しかし残る騎士くんは簡単な相手ではないように思える。
どうにか雪丸たちが戻ってくるまでしのぎたいところでありますが・・・さてさてどうなりますか。



第三十五幕「兎耳山の宝」  (2015年 14号)


祈殿の快勝と共に雪丸到着。おっ。思ったより早かったですな。
そして同時に、残った一人――騎士くんの名前と素性が明らかになる。

・・・あいつは柳生彦十郎。徳川十二支神将"丑の門"――牛御門家に代々仕えてきた柳生家の男だに

ほほう。そういう立ち位置で来ましたか。
十二支神将そのものかと思いきや、なるほどねぇ。
しかし丑の門に仕える方で柳生が来ましたか。いい名前ですよね。野牛。

さておき、この彦十郎と呼ばれた男。雪丸とは旧知の間柄である様子。その雪丸に対し要求してくる。

兎耳山家に眠る徳川十二支神将の"宝"・・・我々黒船にそれを渡して欲しい・・・!!

やはり求めている"鍵"は十二支神将の宝物でありましたか。
そして彦十郎が黒船に協力している理由もすぐに明かされる。

某の主である牛御門梓織様が・・・黒船に捕らわれた・・・!!

なるほど、これは分かりやすい理由でありますな。秘密にせず明かしてくれるのは有難い。
しかし牛の姫さんとはまた・・・ボリュームありそうな感じですな。胸とかの。

主一人に苦杯をなめさせることなど出来なかったと語る彦十郎。
自分が黒船に協力すれば道具のように切り捨てられることもないとの判断である。
ふうむ、協力しながらもなるべく殺すことなく傷つけること無くしようとしていたのはそういうことでありましたか。
姫様の為に自身の誇りを投げ打ち尽くす。なるほど、騎士くんと呼ばれるわけである。

そんな彦十郎の頼みを雪丸は・・・あっさりと受け入れる。
例え先祖代々伝わる由緒ある代物であったとしても迷いはない。

"護りたい誰か"の命に勝る宝なんぞ・・・石コロひとつの価値もないだよ

ハッキリそういってのける雪丸。
彦十郎は子供の頃一緒に修行した幼なじみ。争い、勝ったとしてもその幼なじみを失うかもしれない。
勿論敗れれば夏夜さんを始めとした大事な人達が傷つくかもしれない。それは避けなければいけない・・・!!

ちなみに柳生家は十二支神将発足前から牛御門家に仕えてきた名家中の名家。
その忠誠心の高さと武術の腕前から、十二支神将と唯一肩を並べる武家と謳われているとのこと。ほほう。
そんな彦十郎の言葉だからこそ雪丸も信じ、宝を渡すことが出来たってわけですかね。

彦十郎が主君の梓織様を想うように、梓織様もあなたを想ってるはずと述べる夏夜さん。
雪丸も含めた4人は昔ながらの知り合いだったりするのでしょうか。
いずれにしても彦十郎の笑顔が寂しい。日ノ本を裏切り罪人となった自分が人に想われる資格などない、か。悲しいことを言う・・・
上手く梓織様が助け出されたとしても姿を消しそうで怖いですな。

さて、雪丸が持ってきた兎耳山家の宝。
それは三武人に分けて与えられる御鏡の一片とのこと。ほう・・・何だか宝っぽい感じがするものですな。

渡す代わりというわけではなかろうが、雪丸は問う。なんで黒船はこの宝を欲しがるのか。連中はなにをしにこの国に来たのか。
どうやら彦十郎はその答えを知っていた様子。

"死者の復活"。その術を探して日ノ本へ訪れたという・・・

ほう。ついに黒船の目的が明らかにされましたな。
不老長寿や死者の蘇生。おとぎ話を信じて遠くへと旅立つ物語は現実にも存在する。
黒船の連中は十二支神将の宝こそがその鍵であると考えているようだが・・・どうなのだろうか。
普通の当主たちはそのようなことを知らない様子であるが、忠吉さんなら何か知ってたりしますかねぇ。

何にせよ宝の一つは黒船に渡った。謝罪と礼を口にして去っていく彦十郎。
今回の戦いは回避できたが、次にまみえた時にも上手く行くかどうか・・・気になるところですな。



黒虎 5巻


第三十六幕「なにか」  (2015年 15号)


致命傷を避けるようにわざと斬らせた祈殿。
とはいえその傷は決して浅いものではない。しばらくは安静にしてないとめっされるぐらいのものである。
戦闘スタイルがそういうものだから仕方がないが、祈殿は傷だらけになりやすいなぁ。

黒船に捕まったトラウマは深いらしく、ずっと一人で物陰に隠れていたという洋くん。
仕方のないことではありますが、これもいつかは克服しなければなりませんな。
この旅でその切欠が掴めればいいのですが。

どれだけ傷つこうが簡単に食欲を失ったりはしない祈殿。ひゃっほー。
食事をすることで人一倍治りも早かったりするのだろうか。代謝がいいというか燃費が悪いというか。

十二支神将に古くから伝わる宝。
虎鉄はその辺りのことを詳しく知らなかったようであるが、洋くんは自分の所の宝が何であるかは知っている。
それは"富士の秘薬"。どんな傷も病も立ち所に治る万能薬。
鏡と比べるといかにも死者復活に近そうな代物でありますが、傷を癒すのと死者の蘇生とではやはり隔たりがまだまだ大きい。
しかしそうなってくると気にかかることもある。

この叢雲と祈殿の獣鉄も・・・黒船の言う"鍵"のひとつなのでしょうか・・・?

武器なんて死者蘇生からよほど遠いものに思えるがどうなのだろうか。
鍵という抽象的な言葉を使っているわけですし、揃えることで何かが起きるのかもしれない。
しかし黒船の態度からして十二支神将がそれぞれに有している宝が鍵であるとはあまり認識してない感じがある。
その相関関係に気付いていれば、もっと十二支神将を名乗る人物に対する扱いが変わっているでしょうしねぇ。

さて、昼に侵入者が現れたこともあり、怖がる子供達。
その子供達の為に夜の見回りに出る雪丸。子供には弱いんですなぁ。そして夏夜さんを絡めたおだてにも弱いと。
よく分からない部分があるが、それが雪丸らしいトコロだと述べる夏夜さん。ふむ、夫婦らしい言葉ですな。

見回りに出る雪丸を追って自分も手伝いをと言いだす虎鉄。
それはいいのだが、少しでも雪丸殿のそばにいたくてとか口走るのはどんなものでありましょうか。落ち着け。

雪丸殿・・・今しがた夏夜殿から聞きました。あなたがなぜ子供だらけの村で暮らしているのか。
この村に住む子供たちはあなたと同じ・・・親を失った境遇の者ばかりだと・・・

やはりそういうことでありましたか。でかい孤児院みたいなものなんですな。
雪丸の故郷は山賊の襲撃に遭って住民全員が殺された。その時から雪丸は武器を良く思わなくなったという。

武器は容易く人を殺す・・・そのためだけに作られた道具だから

確かに武器はその目的で作られるものである。しかしそれも使い方次第ではなかろうか。
いや、その辺りはさすがに雪丸も分かってはいるようである。
本当に憎いのは武器じゃなく・・・武器の力で弱い人間を傷つける人であると。

戦や争いが起きた時・・・一番被害を受けるのは一番非力な子供たちってことを・・・雪丸は身を以て知ってる人だから――
無器用で愛想もないケド――雪丸は"護る"って決めた人のことを・・・いつだって一番に大切にしてくれる

なるほど。男らしいことでありますな。
そして武器を憎みつつも戦うだけの力は必要と理解している、それが故の無刀の剣士か・・・

さて、護るものの大切さを感じつつある虎鉄。
しかし昔のようにただ護ると口にするだけではいけない。それは芯の伴ったものではない。
そんな自分にこの先叢雲を持つ資格があるのだろうか。悩む虎鉄。
家族や家の誇りは掛け替えのないものであるようだが、同じくらいに護りたいものがまだ見つからない感じでありますか。
まあまだ旅を始めたばかりだし、仕方ないと言えば仕方ないが・・・ううむ。

悩んで答えを出すのもまた大事なことである。若者は特にね。
しかしどうやらゆっくり考え込んでいるほどの暇はなさそうな雰囲気。
昼に来たばかりというのに夜に新たな侵入者がやってくる。
見回りをした甲斐があったと言えなくはないが・・・なんだこの不気味な生物は。

海洋生物系の化物っぽい感じの異形の者
これもまたポセイド関係でありましょうか?海洋生物なだけに。
見かけ倒しと言う可能性もなくはないが・・・さてはて。どんなもんでありましょうか。



第三十七幕「月歌流」  (2015年 16号)


不気味な謎の敵来襲。
その様子を見つめる佐之助。気配を感じられる佐之助がまるで気配を感じないとは・・・厄介そうな相手ですな。
そして逆にその敵に気配を察知されて押さえられる佐之助。おやおや。
忍でありながら容易く後ろを取られるとは・・・傍観者でいようとして油断が過ぎましたかね。

三下呼ばわりされてキレる佐之助。
押さえつけられた状態から脱出し攻撃を仕掛けるも・・・返り討ち。
うーむ、微妙に良い所がありませんな。これじゃ三下呼ばわりされても仕方ないぞ!!

そんな敵を手刀で吹き飛ばす雪丸。ついにその力を見せる時が来たようでありますな。

この化物はハルシオン幹部側近ガレ・ガラティア
天廻十傑ポセイドの右腕と呼ばれる存在であるらしい。ほほう。
同じく天廻十傑の側近だったカロンは大したことなかったけど、こいつは随分とやりそうですなぁ。

宝は渡したはずなのに再びやって来る黒船。どうやら目的が追加されたらしい。

今、欲しい物は・・・"ムラクモ"と呼ぶそれダ・・・!!

やはり十二支神将の持つ宝物こそが黒船のいう所の"鍵"に値するらしい。
形状はさておき、名前は伝わっているとのこと。ほほう・・・
なので叢雲と獣金を欲しがるガレ。一つで満足しろよ。いやさすがにそれは無理な注文か。

姿を消すノヴァを使用するガレ。
視覚的に消え、更に気配を殺すのも凄い。これはなかなか厄介な相手である。
しかしそんなガレの攻撃を見事に躱してみせる雪丸。ほほう。

うちニブいもんでさぁ・・・お前の気配を察知するとか――そんな高等なこんはできんけぇが・・・
この手の傷が疼くだよ・・・お前がそこにいるってねぇ・・・!
"月歌流"・・・"三華月ノ型"!!!!

流派の名前の通り、月を模した攻撃が特徴的でありましょうか。兎なだけに月と。ふむ。
まともにあたれば一撃で仕留められたのでしょうが、姿が見えない分浅かった様子。
そしてこの一撃で警戒感を深めるガレ。切り札を出す。
雪丸にとってこの上なく効果的な切り札・・・そう。夏夜さんだ!!

確かに叢雲や獣金の存在を少し前に知ったばかりということは、どこかで潜伏して聞いていたということになる。
となれば人質として有効に使える存在を見逃すはずもないか・・・ノヴァもそうだが、忍として優秀だなぁコイツ。

夏夜さんを連れ去り、叢雲と獣金を交換だと述べるガレ。
期限は夜明けまでとのことでありますが、さてさてこれはどうなるか。
自身の宝ならばいくらでも渡すことができようが、人の宝となった場合どうするのか。
雪丸の、虎鉄の判断が待たれます。



第三十七幕「月歌流」  (2015年 17号)


夏夜さんを人質に取られた一同。
慌てて家に戻ってみれば祈殿が倒れている。
まあ、攫われるのを見過ごすはずもないし、倒されているのは当たり前の話でありますか。

洋くんの腕があってもケガは瞬時に治るものではない。
病み上がりということもあり、あっさり倒されてしまっても仕方無いと思われる。
にしてもあの祈殿を力任せに壁に叩きつけて気絶させるってのも凄い話ですなぁ。
反して戦闘力のない夏夜さんはスコッで済ませるのは優しさなのか効率的な判断なのか。

ガレに傷を負わされた雪丸。
治療の途中であろうが居ても立っても居られない様子。
ふうむ。大事な嫁を目の前でかっさらわれては冷静ではいられませんわな。それは分かる。
しかし雪丸の気持ちは分かるが、その頼みはどうであろうか。
つまり、虎鉄と祈殿に叢雲と獣金をくれと頼むというのは・・・

頼む!!二人共!!奴らの・・・黒船の交渉を呑んでくれ!!

頭を下げて頼む雪丸。どうでもいいが祈んという呼び方の響きはいいですやね。字にするとピンと来づらいが。

雪丸の気持ちは分かる。どうにかしたいとは虎鉄も思う。
しかしこの叢雲を手放すのは。新たな生き方を探すための道となるかもしれない存在を手放すのは・・・
黒縞家に伝わる家宝でもあるし、虎鉄からしてみれば大きな付加価値を持っている叢雲。これは簡単には渡せませんわな。
だが、雪丸とて簡単に折れたりはしない。なりふりかまわずに来る・・・!!

頼んで受け入れられないならばと実力行使に打って出る雪丸。
うーむ、本当になりふりかまってませんなぁ。
しかし不意を突かれたとはいえあっさり倒される虎鉄もだらしない。しっかりいたせ!!

叢雲はさておき、獣金は簡単に持って帰れない。
こりゃ確かにガレも置いていくしかないですわな。
人質交換で手に入れても輸送に困り果てたりしないだろうか。まあそこはどうでもいいか。

雪丸が輸送に手こずっている間に復活した虎鉄。猛然と雪丸に突っ込んでいく。おぉ。
さすがにここで簡単に倒されているようではどうにもなりませんものねぇ。
雪丸の言う、人の命に比べて刀の代わりはいくらでもあるという言葉にもしっかり反論しようとする。

代わりなどありません・・・!
たとえ石コロひとつの価値だとしても・・・叢雲は黒船に渡さない・・・!!!!

意志を示す虎鉄。しかしその言葉で諦める雪丸でもない。
となればやはり実力で納得させるしかないという流れでありましょうか?
でも素手で雪丸と渡り合えるとは思えないし、強さを見せて納得してもらえるとも思えない。
これは重ねての説得が必要そうですな。想いをぶつけろ!!



第三十九幕「青二才の叫び」  (2015年 18号)


洋くんが止めるのも聞かず、怪我をおして歩き出す祈殿。
表に出てみれば虎鉄と雪丸が殴りあっている場面を目撃する。おやおや。
まあ、殴りあうというか虎鉄が一方的に殴られている状態でありますが。

止めようとする祈殿。それを止める佐之助。

あれは寅の字の勝負だろーが。てめェの出る幕じゃねェんだよ

これに関しては佐之助の言い分が正しいですな。
意外とこういう配慮をしてくれるから頼もしい男である。
雪丸の月歌流を見たいという思惑もなくはないんでしょうけどね。

殴りかかる虎鉄の腕を受け流し、手刀による一撃を重ねていく雪丸。
この手刀こそが無刀の剣士と呼ばれる由縁である。
肉の薄い小手を打たれ、右手の自由が利かなくなる虎鉄。うむ、さすがの腕前ですな月歌流。だが・・・虎鉄は諦めない。

なにがなんでも叢雲は返してもらう。そのように述べる虎鉄。
そうは言われても雪丸としては逆になにがなんでも必要であり、返すことは出来ない。
何よりも大切な人の命がかかっているのだからそれは仕方がない。
しかし虎鉄に対し、お前にはどうでもいいことだから見捨てるぐらいわけないなどと言いだすのは・・・

どうでもいいわけないでしょーッ!!!?

そう、どうでもいいわけがない。そこを見誤るほど曇ってはいない。
しかしそれでも叢雲を渡すことはできないと語る虎鉄。それは結局どっちが大切ということなのか。

全部ですよ・・・!!"なにが一番大切か"なんて・・・拙者には決められません・・・!!

堂々とそんなことを述べる虎鉄。
迷いがあるのならばはっきりそう述べるべきであるし、ある意味間違ってはいないか。
そんな虎鉄に対し、大人の意見を述べる雪丸。
どんなことにも限界がある。仕方がないと諦めなきゃいけないことがある。でなければ最悪なにひとつ護れず終わることもある。
なにかを護ろうとする時に無傷でいられる奴などいない。
だから最小限の犠牲でどうにかする。それが雪丸の言い分である。ふむ、一理はある。だが・・・

ふざけんな・・・これ以上・・・あいつらに拙者は・・・なにを奪われなきゃならないんだよ・・・!!!?

涙を流し、雪丸の顔面に拳を叩き込み、虎鉄は語る。

家族の命も・・・住み慣れた町も・・・親友の父親も・・・
限界だとか仕方ないとか・・・使い勝手のいい言葉でごまかして・・・これ以上大切なものを失うなんて耐えられない・・・!!
雪丸殿・・・確かに自分は非力ですよ・・・黒船にだって舐められてばかりですよ・・・
だけどもうやられっぱなしはこりごりなんだ・・・!!

様々な大切なものを奪われてきた虎鉄。
その虎鉄に対し、最小限の犠牲も何もあったものではありませんわな。
非力であることを自覚しながらもやられっぱなしでいたくないと語る虎鉄の言葉は重い。
雪丸の言い分はいかにも大人な対応であるが・・・大人ならば虎鉄の言い分も汲んで欲しい所でありますな。

改めて頭を下げて叢雲を返してもらう頼む虎鉄。
さて、この言葉を聞いた雪丸の反応はどのようなものとなりますか・・・
それはそうと、虎鉄にとって祈殿はやはり親友というポジションなんですな。
ずっと男の子だと思ってたから仕方ない気はしますが・・・ふむ。

さて、人質を抱えて待つガレ。その側にはやはり彦十郎の姿がある。
ガレと対峙するならば、彦十郎との争いは避けられなさそうである。
その辺りも含め、雪丸はどのような決断を下すのか。注目です。



第四十幕「子供のワガママ」  (2015年 19号)


幼き頃、彦十郎と共に修行していた雪丸。
師匠と共にお上に挨拶に行った際、黒縞虎珀さんと出会ったそうな。

言われただよ。師匠みたいに強くなるにゃ・・・"心の底より護りたいと思うもの"が必要ってさ

そのような存在がいるのかどうか彦十郎に問う雪丸。
ふむ、それについては問うまでもない質問だったかもしれませんな。
牛御門の姫を守る。この頃からその想いを抱いているのは間違いないのだから。

それはそうと、牛姫様登場。ほう、これは・・・!!
良いお姉さんキャラの登場にテンション上げざるを得ませんなぁ。
しかし牛なだけに、もう。でありますか。ふむ・・・良し!!

さて、回想終わって現在。
叢雲を持ってガレの前に現れる雪丸。
獣金は少し下った場所に置いてあるとのこと。そりゃあんな重たいもの持って登山できるかよと。
いや、そういうことではなく、夏夜さんを無事解放してもらうため、順番に渡そうという話であります。

交渉成立し叢雲を渡す。しかし獣金を渡さねば夏夜さんは返さぬとガレ。
確かに交渉内容を変えたのは雪丸の方であるが、その変更を呑んでから反故にするのは普通にいかんでしょ。

やっぱし、あいつらん言った通りだ・・・"黒船がまともな交渉をするわけがない"・・・"必ず弱みにつけ込んでくる"・・・!
本気で夏夜を取り戻すなら――戦るしかないってな・・・!!!!

相手を人とも思わず見下すような奴らが対等な交渉など行うはずがない。
そういった相手に対抗するためには力が必要となる。
鍛え上げた力。そして仲間達の力が。

控えていた虎鉄と佐之助が同時にガレに襲い掛かる。少しタイミングをずらして雪丸も続く。
3人の攻撃を受け、叢雲を手放してしまうガレ。良し。
そして雪丸は1人洞窟の中へと向かう。
なるほど。雪丸は夏夜さんの救出。他の2人はガレの足止めという役割分担ですか。

しかし洞窟の中には彦十郎の姿がある。
立場的に簡単に夏夜さんを返すことはできない彦十郎。交渉さえ呑んでくれればと述べるが・・・

昔さ・・・お前に・・・絶対に護りたいものとかってあるだか・・・聞いたこん覚えてるかや?
それがうちにもできただよ・・・心の底より護りたいと思うものってのが。
そいつを護るためならなんだってする――どんなこんを犠牲にしてでもって・・・そう思ってた。だけんさ・・・
護りたいもんが大切になるほど・・・他の大切なもんをどんどん失っちまうんじゃないかね・・・?
おっかしな奴がいてよ・・・そいつ――夏夜も刀もどっちも大切だから渡せないって言うだよ!
まるで子供だら?だけんさ・・・うらやましいって思っただよ。
大人の階段昇ると・・・子供の階段は降りちまうから――
うちも今だけは子供になる・・・!!何でも自分の思い通りにならんと気がすまん――
ガムシャラになりゃなんでもできるって思い込んでた・・・あん時みたいにね。
彦十郎・・・まずはお前からだに・・・!!
親友として・・・お前も牛の姫さんも・・・黒船の呪縛から解いてやる・・・!!!!

本当に大きく出た雪丸。
まさにそれが成れば万々歳といったところ。ワガママを通すのであればそこまでいかないといけないですわな。

しかし彦十郎としてはさすがにそのような賭けに近い話に軽々と乗るわけには行かない。
全ては主を護るため。そのためならばどんな犠牲も受け入れる覚悟でいる。

たとえ親友を・・・手にかけることになろうとも・・・!!

そう述べ、槍の覆いを解く。これぞ名槍・"蝸牛歌舞"!!!!
確かに牛という字が入ってるけど、その名前はどうなんだろうか。
まあ蜻蛉切みたいなのもあるし、虫の名前が入るのも悪くはないのか。

彦十郎「水陰泉流槍術・・・身に刻め!!雪丸!!」
雪丸「久しぶりの手合わせといくかね!?彦十郎!!」

洞窟内で始まる親友の激突。
一方洞窟の前では強敵に対し、虎と猿の共闘が始まろうとしている。
雪丸の方はさておき、こっちのタッグの方は大丈夫なのだろうか。
不安ではあるが、何とかしてもらいたいところであります。



第四十一幕「とっておき」  (2015年 20号)


ガレと対峙する虎鉄と佐之助。
そして突然笑いだす佐之助。キャッキャッキャッ。相手にも負けない異形になってきてるぞ。

ガレの大根役者っぷりを指摘する佐之助。
曰く、鼻っから交渉なんてする気ねェんだろ、とのこと。

佐之助に言わせれば兎の嫁さんを誘拐すること自体意味のない行為とのこと。
ふむ、確かにガレのこれまでの行動を見ていると実に忍的な感じ。打算的な感じである。
それなのにわざわざ夏夜殿を人質にして警戒しているはずの無刀の剣士を呼び寄せる必要はないのではないか。
日中のやりとり見ている限りでは、雪丸と虎鉄たちがそこまで親密な仲ではないことも分かるはずである。

"兎耳山家の妻"と引き換えに"黒縞家と猪頭家の宝"を手に入れる・・・イマイチ頭の悪い選択だ・・・
オレなら他人の嫁を救うために自分の大切なもんを手離したりはしねェ・・・

佐之助ならばそうでありましょうな。
虎鉄たちがお人好しっぽい感じというのは会話から計れなくはないが、それに賭けるのもガレの打算的な性格を考えると違和感がある。

ま・・・とどのつまり・・・
てめェが兎耳山の嫁さんをさらったのは・・・他でもない・・・彼女自身に利用価値があるからじゃねェのか?
単純に鍵が欲しいなら人質なんて要らねェだろ?ましてや日ノ本を舐めきった黒船様が・・・
弱者を相手に交渉なんて・・・するワケがねェ・・・!!!!

さすがに一度は黒船の内部に入り込んでいた男。よく分かっている。
こういう冷静な判断ができる辺り、佐之助はやっぱり頼りになるなぁ・・・
なんか頭のイイことを言ってる気がする、じゃないよ虎鉄。黙って分かったふりしてなさい!!

賢いところを見せておきながら、頭を踏まれたことを思い出して激昂して飛びかかる佐之助。
冷静何だかそうでないんだか。面白い奴ですのう。虎鉄、また取り残され気味になってるぞ、主人公よ。

一方洞窟内。
雪丸と彦十郎の親友対決が始まっている。
槍の一撃を素手で流し、受け止めてやり過ごす雪丸。合月持・・・美味しそうですね。

月歌流の構えは二通り。両手による"防"の構え、"満月の型"
そして片手による"攻"の構え、"三華月の型"
攻防合わせた手刀による近接戦闘に長けた格闘術。槍とは真逆の間合いを持った武術である。
幼いころはその特性に随分と苦戦した彦十郎であったが、今は逆に押している。
主を護るために日々鍛錬を続けてきた成果ということか。
しかし、鍛錬を続けてきたのは彦十郎の方だけではない・・・

とっておきを繰り出すために駆ける雪丸。
手の間合いは掴みきっている彦十郎。しかし・・・足はどうか!!

"月歌流・新月の型"・・・"万葉蹴"!!!!

無刀の剣士の技は手刀だけではなく足刀もあった!!
幼いころから知っているだけに、まだ知らない技があるとは思ってもいなかったようですな彦十郎。
確かに足ならば間合いは広く、回転も合わせて威力は相当大きなものとなる。
意表を突かれてまともに喰らった様子の彦十郎。これは勝負あった感じですかな。

ガレの目的が夏夜さん自身となると、今頃どうなってしまっているか分からない。
この場は早めに切り上げて、すぐに救い出しておきたいところでありますなぁ。



第四十二幕「変わらなかったモノ」  (2015年 21+22号)


奥の手である足刀が決まった。たまらず膝を付く彦十郎。
まだ敗れているわけではないが、間合いの掴みきれていない足での攻撃に戸惑っている様子。
更に足による攻撃は手よりも重く、受けるのにも必死にならないといけない。
逆に防御が手薄になるのがこの型の弱点であるようだが、さてはてどうなるか。

雪丸・・・!お前は昔からそうだ・・・
いつも某の前を歩き・・・追いついたと思ってもすぐに先へ進んでいってしまう・・・!!
だがこの数年間・・・某は鍛えた・・・!
強くなったんだ・・・!!
主を護るために己を磨き・・・雪丸・・・お前より強くなったハズなんだ・・・
なのに何故・・・お前は某の前を行く・・・!!!?

幼き頃より鍛えあってきた親友2人。
しかしその中でも優劣があれば、生まれる感情もある。
主を護るために鍛え上げながらも、心の中では雪丸よりも強くと思ってきたのでしょうか。

某は・・・負けられない!!!!負けられないんだ!!!!

例え未だ雪丸を超えることが出来ていなかったとしても、主の為には負けられない。
忠誠心故に茨の道を進む彦十郎。
その為ならば親友をその手にかけることも・・・躊躇いなく出来るはずがない。

昔とは違いガンコ強くなった彦十郎。
しかし雪丸に言わせれば非情になりきれない優しさは変わらないところであるそうな。ふむ。
やはり覚悟を決めていたとしても、どうしたって割り切ることの出来ない部分ってのはあるもんですよね・・・
月日がどれだけ経とうとも、人には変えられない根の部分がある、か。

お前ん根っこは・・・優しすぎるだよ・・・彦十郎・・・
ずっと悩んでたんだよな・・・後はうちに任せとけ・・・
お前をこんなに苦しめた黒船を・・・絶対に許しゃせんでよ・・・!!!!

闘志漲る雪丸。
ふむ、彦十郎の為にもこの戦いが終わったら動いてくれそうな感じでありますな。良かった良かった。
虎鉄たちと行動を一緒にするのかは分からないが、打倒黒船で志を同じくするのは有難い。

さて、洞窟内の戦いは決着がついたが、外の方は苦戦中。
やっぱりというか何というか息の合ってない2人
お互いのことを分かってはいるのだが、別に協調性があるってわけではないですからねぇ。おやおや。
しかしまあ、目的が同じであれば何のかんので協力できなくはない。はずである。
頼むから噛み合ってくれ。



第四十三幕「協力」  (2015年 23号)


虎鉄が戦ってるのに自分だけ寝ているわけにはいかないと獣金を担いで歩く祈殿。
お腹に暖かそうなの巻いてると思ったら傷口を押さえるためだったのですな。
しかし全く医者の言うことを聞いてくれない患者たち。洋先生も大変だー。

さて、息が合わずに苦戦している虎鉄たち。
せっかくの数の優位もこれでは活かせませんなぁ。
ちなみにガレの評価としては佐之助より虎鉄の方がやるらしい。
まあ、実際1対1の戦いでは虎鉄が制しているわけですしね。頭の勝負はさておき、体術なら上であるか。
瞬間移動のノヴァに対抗できるぐらいですし、反射神経は優れてそうだ。

体術で劣るのならばと考えて動く佐之助。
透明なら砂を浴びせたらいいじゃない。うむ、道理ですな。
しかし服とかも消えるとなると、付着した砂とか返り血とかも透明になるのかな。

共闘は出来ないが、危うい佐之助を救ったりする虎鉄。そして説教。

いい加減にしろよ佐之助・・・!
二人が別々に戦ってちゃ勝てやしない!!協力してこその共闘だろうが!!?

まさしくその通りであるのだが、結構強情な佐之助。
この辺りの割り切れなさは忍らしからぬところでありますな。佐之助らしくはあるけど。

ともかく手を組まなくては勝てない相手であるのは間違いない。
ならば嫌な相手であろうとも一時的にでもいいから手を組む。そういうことも覚えて欲しい。
そして何度もそういうことを繰り返すうちに段々と気心が知れていき・・・てなことになって欲しい。
最初の印象が悪い方が後々の結びつきは強くなったりするものらしいですしね!!

というわけで佐之助提案の作戦を発動。
まず虎鉄が砂埃を巻き上げる。その砂の動きから透明になったガレを見つけ出すとのこと。
しかしそれならば砂埃の届かぬ真上からの強襲には反応できない。

だからこそ・・・真上からしか攻めてこれねェ!!!!

見事に思考を誘導させられたガレでありました。おやおや、三下と侮ったばかりに。
蹴りでの迎撃に加え、組み付いてガレの動きを制する佐之助。
そのガレが迫ってくるタイミングが計れたのは自身がガレにつけた血の臭いのおかげという。

さっき足裏にオレの血を付けておいた。てめェの手にもその血が付着してたんだよ。
不用意にオレの蹴り受けたのが失敗だったな。

斬られたことも・・・いや、斬られたことすら実は策の内だったのかもしれない。
こうしてみるとガレ、見事に佐之助の策に嵌っちゃってるんですなぁ。さすがに頭のキレは随一であるか。

そして動きを封じたところに迫る虎鉄。とどめは主人公が決める!!てな話ですな。

ようやく息が合った2人。いい感じだ。
と思ったところで次号最終回の通知。な、なんと・・・
色々と道半ばな感じでありましたのに。残念です。
どのような最終回となるのか。見守りたいと思います。



最終幕「縁」  (2015年 24号)


突然時は遡る。
まだ黒船が来ておらず、虎珀さんが健在な頃。
いや、それどころかまだ虎鉄たちが生まれてない頃の話である。

黒縞家当主である虎珀さんから見事に一本を取ってみせる若者――獅郎
その腕前を認める虎珀さん。お前こそ夫として相応しいと述べる。

私に・・・お前の子供を孕ませろ!!!!

そいやっさ!と大胆発言。
子供が生まれる前から肝っ玉母さんぶりを発揮している辺り、さすがですなぁ。実に可愛い。そいやっさ。

長男である虎春が生まれ、虎鉄を身ごもってもまだまだラブラブな2人。よい夫婦である。
だからこそ、獅郎が病に倒れてしまうのは不憫でならない・・・
医術を極めた角巻家の当主であっても匙を投げる状態ではなぁ。

早くに愛する夫を亡くした虎珀さん。
それでも立派に2人の息子を育て上げている。立派であります。
とはいえ虎鉄を見ていると、剣の腕前はまだしも精神的にはまだまだ教えないといけないことが多かったみたいですがね。
こんなに早い段階で別れが訪れるなんて想像もできなかっただろうし、仕方がないかもしれませんが。

ともかく虎珀さんは語る。息子たちは"兄弟"でなら私の強さなんぞ軽々と越えて行くだろう、と。

二人で共闘すれば・・・という話ではない。
私に獅郎がいてくれたのと同じようなものだ。
血を分けた兄弟だからだとか・・・生涯を誓った伴侶だからとかじゃない。
切っても切れない"縁"の力。それを持つ者は強い
私の・・・いや――私と獅郎の息子たちは・・・強くなるぞ・・・必ずな――!!!!

息子を信じる母親。良い話であります。
その"縁"の力によるものなのか、抜けないはずの叢雲を抜き、ガレを切り捨てる虎鉄。
さすがに黒縞家の家宝。虎珀さんが語るようなものを感じているということだろうか。
佐之助との縁は腐れ縁かもしれないがこれからも続いていきそうな感じというわけですな。良きかな、良きかな。

佐之助だけではなく、他の十二支神将たちとも縁を結んでいきそうな虎鉄。
この旅でどれほどの繋がりを持つことが出来るのか。楽しみです。

さて、虎珀さんも述べている最初の虎鉄の縁の持ち主である兄の虎春。
予想通りというか何というか、アスワンの側にいたキッドの正体が虎春でありました。
アスワンは事情をきっちりと知っているようですなぁ。頼りになる人だ。
兄としては弱い弟は巻き込みたくないとの心境であるようですが・・・さてさてそれで諦める弟でありますかどうか。

当然諦めるようなことはなく、仲間の助けを借りて前へと進んでいく虎鉄。
その行く道は困難であり、まだまだ先は長い。
のでありますが・・・ここで幕。最終回という形となりました。うーむ、残念。
まさにまだまだ戦いはこれからだな終わり方になってしまいましたなぁ。

佐之助が仲間になり、キャラが動き出してから本当に楽しみとなっていた黒虎。
しかし虎鉄の心理描写など、丁寧に時間をかけすぎた感じはありましたかねぇ。
成長を見るという点では避けにくいところでありますが、テンポを考えると足かせになった部分ではあると思われます。
残り数人だった十二支神将。全員が揃う所を見たかったものですが・・・ううむ、やはり残念であります。
ともあれ、楽しませていただきました。鈴木快先生の次回作に期待しております!



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