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蒼天紳士チャンピオン作品別感想

雨天決行
第25話 〜 最新話


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 各巻感想

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雨天決行 4巻


第25話◎氷の池  (2014年 1号)


セミの声が鳴り響く暑い夏。
今よりも若い頃の加統が目撃したのはそんな暑い夏の日に凍りついたままの池。どう見ても怪奇現象でありますな。

描写を見る限り、加統はこの時期に手の目としての力に目覚めた感じ。
甲人や赤舌もそうだったが、このぐらいの年齢が力に目覚めやすかったりするのだろうか。

凍った池の上で倒れ込む加統。混乱の余り聞こえてくる声を幻聴と決めつけている。
が、それは幻聴ではない。側にいつの間にかやってきていた何者かが囁いているのだ。
ここはオマエの地ではない、立ち去るのだ・・・と。
そうは言われても、もう動き気もしない様子の加統。力に目覚めたことで何か捨て鉢になっちゃってる様子ですな。よろしくない。

ならばいたしかたあるまい。かつて・・・遠き日、同胞と称されたよしみ

謎の声はそう告げ、安全な場所に加統を運ぶ。
ふーむ、ここでいう同胞とは同じ妖怪という意味なんでしょうか?気になりますな。

そういった出来事が昔あった。
結構前とのことであるが何年ぐらい前のことなんでしょうかね。
今の加統はその頃とはずいぶん違い落ち着いたように見える。今に至る前に色々な経験を積んだんでしょうなぁ。

自分の記憶の場所が番傘に関係あるのか分からないといい、教えるのを渋る加統。
それに対し甲人。もし少しでも可能性があるのなら、それで番傘にたどりつけるならとお願いする。マジメだなぁ。
飄々とした感じの加統であるが、こういう真っ直ぐなタイプには弱そうですね。フフフ。
てなわけで、ファミレスでお茶でもしながらお話をすることなりました。仕返しがてら。仕返し?

いらっしゃいませー。お客様何名様でしょう。

なるほど。これが仕返しでありますか。ネネさんがメイドに!?
そうかー。ちゃんとバイトとかしているんですな、ネネさん。
まあ妖怪だからって金を持たずに生活が出来る訳じゃないですしねぇ。働ける人が働くのは当然のことか。
ん?そうなると夜行も働いていたりするのだろうか?気になるぜ。

加統はネネさんに、今から天野くんと番傘探しに行こうと思いましてと言い出す。
ほう、話をするだけではなくもう直接向かおうという気になりましたか。

地図の示す場所はもしかしたら僕のいた街かもしれない。そう語る加統。
ふむ、凍った池の話もあるし、可能性は高そうですなぁ。だがそれを聞いて顔色を変えるネネさん。

オマエはあの街に帰って大丈夫なのか?

ふむ・・・?なんだろう。故郷と思われる街に何かあるんですかな?
ひょっとしたら赤舌の時と同様に力を暴走させてしまい、人々を傷つけてしまったのかもしれない。
となれば故郷だからこそ帰りづらいって話にもなりそうだが・・・はてさてどうなんだろう。

その2人の行動は火車の力を通じて赤マントに筒抜けになっている。
赤マントは加統の住んでいた街のことを知っている様子。むむ?やはり赤舌の時と同様に介入していたのか・・・?

そして2人の後を追うために動き出す赤舌。早くも甲人と邂逅することになりそうである。
ふーむ、単独行動を控えるように言われた甲人。確かに単独ではないが加統と2人だけで大丈夫なのだろうか。
でもこれまでの話からして加統も赤舌と同じような境遇だった可能性が出てきた。
となれば、甲人と合わせての説得攻勢が行えるかもしれない。今度こそ赤舌の心を解きほぐすことができるかもしれない。
はてさてどうなりますか・・・注目ですな。



第26話◎冷たい街  (2014年 2+3号)


甲人を連れて生まれ育った街へと帰る加統。
その街に近付いただけで加統の様子は見るからにおかしい感じとなる。
うーむ、加統がボケをするほどの余裕もないのか・・・!!

思い出しているのは若き日のこと。
凍りついた池を見つけた時のことですかね。
その日の加統は何者かに追われていた。友達と名乗る異形のもの。
迫り来るその異形に対し、手の目としての力を発揮しようとしてしまう加統。
これが力に目覚めた時の様子だったのだろうか。うーむ、辛い思い出がありそうですなぁ。

ともかくそんな辛い思い出のフラッシュバックを抜けて帰郷する加統。
あいかわらずの所と代わった所がそれぞれあるなと振り返っております。
コンビニはさておき美容院って数増えるものなのだろうか。

やたらと袋小路が多い奇妙な街
変わるもの、変わらないものを確かめながら車を進ませる加統。
と、そこでまさかこれが変わってしまうとは思わなかったという光景に出くわす。
そう、あの日見かけた池・・・その池があるはずの山がないのだ。

そうじゃ・・・ここに山はあった・・・神さまの山がなぁ・・・

そのように語るのは地元のご老人。
何でも5年程前にニュータウンの計画で山が切り崩されたのだそうな。へぇ。
反対運動なんかもあったのだが時代の流れには逆らえず工事は強行。
老人によればこの山は入ることさえ許されない神聖なものであったという。
神隠しにあうような山であると言い伝えられていたそうだが、やはり何かいるってことなんですかねぇ。

そもそもこの地は・・・まだ村じゃった頃から山神様を守るようにと造られたと言われとったのに・・・
その山神様を・・・切り崩してしまったんじゃからのう・・・
じゃから罰があたったんじゃ。

奇妙なことを語り出す老人。
何でもその山がなくなってから街が冷えてきているという。まるで霊気をまとっているかのように・・・
とくに山の跡地は夏でも肌寒く、ここの家を買って移り住んできた住人のほとんどが気味悪がって出て行ったという。

ここからでも見えるじゃろ・・・あの大きいの・・・あれなんて特にヒドイらしい。
なぜかはワカラんがのう・・・あれに住んどったもんが言っとったわ・・・夜んなると凍りつく寒さらしいわ

ふーむ、凍ったままの池と非常に関係がありそうですなぁ。
実際ビルに近付いてみると夜になる前から厳しい寒さを感じる2人。
霊気は感じるが何の力であるかは甲人にも馬頭にも分からない様子。ふむ。

ここで甲人、礼の地図さえあれば空から見て山や川の形と照らし合わせて池があった場所を探せたかもしれないと言い出す。
それを受けて加統。地図ならば千里ちゃんに念写して送ってもらったと言い出す。
どうやら千里ちゃんは一度目にしたものを画像データに落とし込めたりするらしい。べ、便利だな百目。

画像データの地図を見ながら上空で確認する甲人。
地図になる前の謎の文字の画像を見た時、何か奇妙な感じに襲われる。
それを確かめるために高度を上げる甲人。その目に映った眼下の光景は・・・

これって・・・この文字と・・・ッ!街が・・・同じ形になってる!?

なるほど。こりゃ袋小路も多くなりますわ。
こんな大掛かりなつくりをする街。どのような謂れがあるのか気になりますなぁ。

学園の地図が示す場所はここで間違いない様子。
となるとこの霊気が漏れ出る場所にこそ手がかりがあるってことなんでしょうが、一体何が現れるのか。
凍気に関係するってことで雪女とか出てきたりするのだろうか。
その辺にも期待したい所でございます。



第27話◎急襲  (2014年 4+5号)


神さまの山を守る街。その街の形が番傘の在処を示す地図に描かれていた文字と同じ形をしていた。

間違いない・・・この街に番傘がいる!!

確信を得た甲人。
そしてあのおじいさんが言ってた神さまの山。その神さまとは番傘のことではないかと推測する。
馬頭によると、かつて天照子を神とあがめ、番傘を神器と呼んだ時代があったらしい。
それを考えれば番傘のことも神の使いとし、言い伝え祭った可能性もあるそうな。

だが先ほどから霊気は感じるが同胞の気配は感じられん。我と呼応出来ぬほど深き眠りについているならば・・・
それを目覚めさせられるのは天照子である甲人のみ!

ふむ、やはり最終的に番傘を目覚めさせるには甲人が接触しなければいけない様子ですな。
となれば早速一番冷気の強く怪しいマンションを調べることにしましょう。

住民はマンションにいると夜な夜な妙な声を聴くらしい。
ここはオマエの場所ではない。立ち去れという声。その内容はかつて加統が聞いたのと同じ内容である。
これはいよいよ怪しい。そう考えて敷地へと足を踏み入れる甲人。
と、その瞬間。風景が一変していく。
夢で見た時のような氷の世界へと変わっていくのであった。ほほう。

傍から見ると甲人が目を開けたまま動きを止めたように見える。
実際に風景が変わったのではなく、起きたまま夢の世界に連れていかれているような感じなのでしょうか。
そしてその氷の世界でこの時を待っていたと声をかけてくる存在がいる。
甲人を主と呼ぶこの存在。やはり番傘のようですな。
しかし何だろうこの姿は・・・白い部分は髪なのか牙なのか。セイウチ・・・?

ようやく新しい番傘と邂逅を果たした甲人。
しかしその夢の世界から無理矢理引きずり出されることとなる。甲人の胸倉を掴むのは・・・赤舌!!

きたよォッ!殺しにねぇ!!天野くぅんッ!!

さすがに赤マントにハッパかけられただけあり、遠慮容赦なく殺しにかかる赤舌。
しかしこの場には心強い仲間がいる。その赤舌の攻撃を迎撃する加統。
だがさすがに柿の種では水の壁を貫くのは難しそうでありますなぁ。むむむ。

夜行の力ならば圧倒出来る赤舌であるが、甲人と加統の2人ではいささか分が悪い。
新しい番傘の力があればあるいはというところだが、手に入れる前に来ちゃいましたからねぇ。
ここは一時撤退すべきでありましょうか。
そう考えはするが、どうやら赤舌の方は逃がすつもりはない様子。

今帰ったら2度と来られないよ・・・この街には。ねぇッ。
帰っちゃうってんならさぁ〜沈めるからねぇッ。この街ッ・・・全てを水の底にィ!!
さぁ・・・それでも帰る?それとも僕と戦う?どっち選ぶ?天野くん・・・

街の両側を走る川の水が天高く吹き上がっている。
水を操る赤舌の力、よもやこれほどのものとは・・・
さすがに苦しそうな様子の赤舌であるが、うーむ恐ろしいことをするものだ・・・
でも力をそっちに使っている分、自身はノーガードになってたりしないのだろうか。今攻撃すれば倒せるかも!?
そう簡単に行けば苦労はしませんわな。



第28話◎あの時出来たこと  (2014年 6号)


川の水がいきなり壁のように屹立する。これは恐ろしい。
赤舌の能力。ここまでの出力が出せるとは思いませんでした。これはヤバいですなぁ。
妖怪に目覚めた経緯も赤マントとの付き合いのこともあり、赤舌は人間を見下すものと考えている。
甲人が逃げ出すのであればためらうことなく街を沈めてダムにしてしまうでしょう。間違いなく。
しかしそんな赤舌に加統は語る。

そりゃあどうでしょうね。
かつて赤舌は水神様とも呼ばれ・・・人間に恐れられもしたけど・・・あがめられもした・・・
人間とは持ちつ持たれつ・・・結びつきのあった妖ですよ・・・
赤マントに何を吹き込まれたか知らないけど・・・君の能力はこんなことに使うもんじゃないと思うけどね。

いいことを言っている。
それなのにいきなり赤舌の攻撃で腹を貫かれる加統。エキストラ呼ばわりされちゃうし酷い扱いである。
まあ今の赤舌に半端な言葉が届くはずもないってことでありましょうかね。

街を襲おうとしている水の壁の映像はニュースにも流れる。
それを見た絹田さん。急いで夜行や学園の者たちに連絡を入れる。
さすがにこの規模の事件が起きたのでは妖怪と言われる能力者の存在が隠し切れないかもしれない。
その懸念を抱きつつ救援を要請しようとするが・・・ここに現れるか赤マント!!

あっちもこっちも大変なことになりそうな状況。
それでも甲人は赤舌に対してはこう述べる。
戦うのではなく、僕は君を救いたいんだッ!!赤マントから君のことを!!と。

意志を貫くのはいいことではあるが、この場をどうにか収めることができるのだろうか?
取りあえず加統の機転で一時逃れることには成功する。
ふうむ、やはり回想で加統が撃っていたのは昔の友達でありましたか。
加統が能力に目覚め距離を取った周りの人たち。幼なじみであった彼もその1人であったという。
しかしそのことをずっと悩み後悔していた。その後悔がつけこまれ・・・赤マントに黒骸に変えられる原因となったらしい。

訳の分かんないまま・・・アイツは・・・最後まで謝ってくれてた・・・
似てんだもんなぁ・・・天野くんアイツに・・・一人抱え込んで考えすぎちゃうトコとかねぇ・・・

街に戻ることに抵抗を覚えていた加統。確かに躊躇っても仕方がない話でありますな。
しかし、ここに戻ったことで加統にも思えたことがある。

後悔はしてるし・・・開き直ってるわけでもない・・・ただ・・・精一杯だった・・・って・・・
あん時の僕には・・・アレしか・・・あの・・・一発が・・・精一杯だった・・・
ああすることでしか・・・アイツを救えなかったんだ・・・
天野くん・・・マジメで・・・優しいからね・・・
戦うことでしか見えないもの・・・戦わなきゃ・・・出せない答えってのも・・・あるのかもしれないんだよ。

そう言葉にする加統。確かに後悔はしたでありましょうが、確かに黒骸となって苦しむ友達を救ったという考え方はあるのである。
言葉が通じない相手には戦って聞かせてみるしかない。
乱暴な話かもしれないが、そうしなければいけない時ってのはある。
甲人は馬頭に頼んで加統を車まで、エミちゃんの回復の水がある車まで運んでもらうことにする。そして――

戦うよ・・・戦うことでしか・・・君を救えないなら!
僕自身が今出せる精一杯の思いの強さで戦う!!

ついに決断する甲人。
そしてその思いに応え、飛び立つ番傘。いよいよ新たな番傘の目覚めの時がやってきたようです。
果たしてその番傘はどのような姿なのか。そしてどのような力を持つのか!?
冷気を纏っていることから、赤舌の水も凍らせたりする力があったりするのでしょうかね。氷雨とか。ありそうな話ですなぁ。



第29話◎決起  (2014年 7号)


ついに甲人の前に姿を現した新たなる番傘。
氷原をつき破って現れたのは鋭い牙を持つ虎。サーベルタイガーだ!!
ああ、牙っぽいなとは思ったけども、なるほど。虎だったのかー。その可能性は考慮していなかった。

さて、新たな力となるべき目覚めた番傘。
であるにも関わらず、甲人の姿を見るなり再び寝始めてしまう。

帰れ・・・悪いが・・・オレはオマエみたいな・・・貧弱なガキに使われたくねーんだよッ。
細いウデに薄い胸板・・・オレを見て・・・腰抜かす始末・・・
長年待って来た天照子がこんなガキだとは・・・ハァ〜ア。"我"とか言ってカッコつけて損したぜ・・・

あれはカッコつけて言ったセリフだったんかい。
姿を現してみたら馬頭とは全く違ったタイプの番傘でありました。おやおや。

もう一眠りして来世のもっと見込みのある天照子が来るのを待つという虎。
甲人の強い意志に反応したはずなのだが、見込み違いと感じて失望しちゃってるみたいですな。
それならば仕方がないと告げる甲人。

最初から一人で戦うつもりだったしね・・・
番傘に頼らず・・・番傘無しで。僕一人の力で戦ってみせるって・・・心に決めてたんだ!!

本来天照子は空の模様を変えるだけ。それを形にするのが番傘の役目であったという。
それなのに天照子だけで戦うと甲人は言う。
やれるかどうかというよりも、そうすると決めたのだと言うのだ。
死ぬかもしれない。そうだとしても、それくらいの気持ちを持たなければ倒せないヤツ、救えない人がいるのだ。

相手が・・・誰だろうと・・・僕一人だとしても・・・今は・・・ココを越えなきゃいけないんだ!!
戦い抜いてさ・・・もし君にとって見込みある天照子になってたらさ。
その時は一緒に戦ってよ・・・また・・・会いに来るから・・・

強き意志を示す甲人。その姿にビリビリ来ちゃっている虎さん。
おやおや、何だかんだいいながら結局力を貸すことにしちゃうんですね?
結構なツンデレタイプであったらしい。氷原にいるだけに最初は冷たくしてしまうってか?
早くも、オマエがオレを使いこなせるか見物だなとか言っちゃってますし。使いこなしたらもっとデレるんでしょうなぁ・・・

だが甲人はこう述べる。使わない。共に・・・戦うんだよ!と。
これには虎さんも一本取られたという感じでやる気満点に。

さぁ起こせ!!灯されたその言葉!!今スグ唱えろォ!

現実世界では番傘の呼びかけに答えるために意識が隔絶している甲人。
そこに迫る赤舌。だが、そのタイミングで甲人は灯された言葉を口にする。

氷点決起・・・

その言葉を合図についに新たな番傘が姿を現す。
高層マンションをつき破って現れる番傘。なかなか迷惑な話だが、人の土地に建物を建てる方が悪いってことですかな。
ともかく、虎の頭の番傘が飛来し、甲人の手に収まることとなりました。

オレは「虎頭」ッ!!天のカギ・・・空の第三番傘ッ!!
オマエの牙となり共に戦う者ッ!!ついてこい!!小僧ッ!暴れるぞ!!

新たな番傘は虎。そして第三番傘であるという。
ふーむ。馬頭は第七番傘でしたし、これはやはり十二支で間違いなさそうな感じでありますね。
さて、虎頭はどのような空を見せてくれるのだろうか。雨を凍らせてつぶてにしたりするのだろうか。
この天候こそ文字通り雹!豹なだけに・・・虎やったな。惜しい!



第30話◎虎頭  (2014年 8号)


第三番傘、虎頭覚醒!!赤舌との戦闘を開始する。
確かに姿だけを見れば双方若い。ガキのケンカかと揶揄させれるのは仕方がない。
しかし赤舌の力は巨大であり、下手すれば街の人々が全滅することも有り得るほどである。

甲人の力――雨を操る力では水使いである赤舌には勝てない
先の戦いではそれを思い知らされることとなった。
だがそれでも、それでも戦わなければ、勝たなければいけない。そう覚悟を決めてきた甲人である。

決めたんだ!!戦って・・・君を救うって!!

そう述べ、雨を降らせる甲人。
しかしその雨は水使いである赤舌にはまさに恵みの雨である。
力を増し、襲いかかろうとする赤舌。だが、今回は前と同じ天候が生じている。
ドンッドンッと氷の塊が降ってきているのだ。これは・・・雹だ!!

オマエの雨を雹に変えたんだよ
これが天のカギ第三番傘のオレの力。ま・・・まだまだこんなもんじゃねーけどな・・・

うーむ、ひょっとしたらと思ったら本当に虎が雹を降らせてしまいましたよ。トラなのにヒョウを!!

というのはさておき、虎頭の力は本人の言うとおりここからである。
水を操り、甲人を襲おうとする赤舌であったが、その動きが突然止まる。
何故ならば操っていたはずの水が全て凍りついているからである。

もう水はない。あるのは氷だ!

雨を力とする甲人にとって水使いは天敵であった。
だが逆に水を凍らす力があるとするならば、それは水使いにとって天敵となる。これが相性という奴か・・・!!

小僧ッつけるぞ!ケリを!!オレに続け!!

虎頭の声に従い、番傘を地に付きたてて甲人は唱える。

つき立てるは凶牙ッ!積み上げるは墓氷!!牙虎大雹群!!

群れを成す虎。その牙が・・・氷の牙が赤舌の身体を噛み貫く。
うーむ、なかなか派手で強そうな技でありますなぁ。
派手にやられた赤舌。腕や足のケガも大きいが、左脇に刺さった牙は致命傷になりかねないものではなかろうか。
そのことに対して難しい表情をする甲人。まあエミちゃんの水もあるし、即死でなければなんとかなるかもしれませんが。

それよりも、甲人が振り向いた時、倒れた赤舌の側に見知らぬ女性が立っていたのが確認される。
どうやら赤舌のことを知っているようだが、赤舌の方はこの女性のことを知らない様子。
赤マントの仲間だとは思うのだが、赤舌よりももっと赤マントに近い存在ということだろうか?うーむ、気になる。

そしてその赤マントは警察で絹田さんと邂逅している。
絹田さんは木の葉の幻術でこの場を逃れる。さすがにタヌキですな。逃げ足も速いぜ。
だがどうやら赤マントがここに来たのは絹田さんが目的だったわけでは無い様子。
目的は警察署の地下
その地下深くに拘束着を着せられ転がっている人物が目的であった様子。これは・・・一体何者なのか!?
赤マントが探す程の人物。何やら大物の気配がありますが・・・うーむ?

番傘が無事に見つかり、大きな力を手に入れることができた。赤舌も無事に撃退できた。
けれども何やら怪しい動きがあちらこちらで発生している。
さてさて、これはどのような展開となるのか・・・注目でありますな。



第31話◎火車  (2014年 9号)


赤舌が甲人に敗れたことにより、街を囲むように立ち上がっていた水が元に戻っていく。
街の人たちにとっては一体今の怪現象は何だったのかって話になるでしょうが、無事で良かった。
今後も街に住んでいられる気になるかは分かりませんが、とりあえず無事で良かった。

さて、虎頭の大技に倒れた赤舌の前に現れた謎の女性。
もういいか・・・と呟いた後、突然赤舌の唇を奪う。ほ、ほう?

驚き、女性を突き飛ばした赤舌は氷が溶けて出来た水を操ろうとするが、何故か操れなくなっている。これはもしや・・・

もう終わったんだよ〜赤舌くんのォ。終しまいなのォ
ほらぁ・・・終わりを告げに来たよォ〜。

そう告げられた赤舌が見たのは・・・母親、それに須川さんといった赤舌の力に覚醒した時に害した人たちの姿。
あの日、自分がこの手で殺したはずの人たちが何故ここに・・・
戸惑う赤舌であるが、自分はもう死ぬのか、最期に見る記憶、マボロシなのかと納得する赤舌。
確かにここで母親たちが現れるとは考えられない。終わりと言われているし、そう連想するのは自然な流れでありましょう。
だが、恐ろしいことにこの母親たちはマボロシでも何でもなかった。

赤舌の体を貫いている氷を踏みつける母親。これはエグイ。
そしてその側を飛んでいるのはハエ。これは・・・そう、火車のハエだ!!

ダメだよォ・・・母さんなんて呼んじゃあ。ヤメたはずでしょ?人間・・・赤舌くん。
いやぁ・・・はじめましてだねぇ・・・僕が「火車」だよ。そういや・・・もう"深水くん"なのかな?

おう、ついに本当の姿を現しましたね火車。く、イケメン系だ。
あの村で出てきた小物感満点の姿とはまるで違う姿であります。いやあ、能力が同じでも姿だけで印象が段違いですなぁ。
火車は赤舌を踏みつけ、君ごときに"アイツ"呼ばわりされるスジ合いとかないと言い出す。
ふむ、確かに赤舌の前に現れた女性とも顔見知りのようであるし、火車の方が色々知ってる格上の感じがします。
女性とのやり取りを聞く感じだと赤舌としての力は消失したか吸収されたか・・・
とにかく、今の深水は赤舌の力を失っている様子である。

あー・・・長かったな・・・この時をずいぶんガマンしたんですよね・・・
かなりカン違いしてたからさぁ・・・自分は赤マントくんと親友だとか。その上さぁ・・・なぁんか僕のこと見下してくれてたし・・・
ホント大バカッ!赤マント様と友達だなんて。あの方は高貴なお方!神ですよォ・・・
僕らが対等になれるワケないのにあつかましい。
ま!そもそも僕が書いたシナリオだからそう思い込まれても文句言えないんですがね・・・

そう言って火車はあの日、深水が赤舌の能力を覚醒した日のことを詳しく語り出す。
何故知っているのか。それはもちろん2年前のあの時、その場にいたからである。ランドセル背負って。
何!?では今の火車はいいところ中学生くらいだというのか・・・!?いや、そこの驚きはさておくとしよう。

あの日・・・君はここにいる母親・・・意中の人・・・先生・・・あと警察・・・次々と手にかけてったねぇ・・・
イヤ〜君がホント根暗でネガティブでヨカッた・・・
実の母親が言うかい?困惑し怯える息子に「この子は私の子じゃない」なんて。
それをそのまま疑うことなく受けとめちゃうんだもんなぁ・・・
あの須川さんだっけ?優しい子なんでしょ?驚きはしても言うかねぇ。バケモノだなんて・・・
あの日ね・・・ホントは君、誰一人として殺してなんかないんだよ。
もう死んでたんだよね。お母さんも。好きな娘も。あの日あの場にいた人間全て・・・
僕が・・・前もって殺して・・・操ってたんですよ・・・君が赤マント様の従順なる下僕となるように。
そう。あの日、君はずっと僕と会話してたのさ・・・僕の言葉に泣き、僕の言葉に怯え、僕の手の平で君は「赤舌」に成った・・・
あの日はホント笑うのをこらえてましたよ。だってまだ小学生だった僕の力でだよ・・・妖怪が一体目覚めたんだから

火車は小学生の頃に既に能力に覚醒している。
甲人や深水、加統を見る限り能力に覚醒するにはもう少し上の年齢にならないといけないのかと思ったが・・・そうでもないのか。
赤マントは小学生である火車にどれだけの才能があるかを試していた様子。
どれほど死人をあやつり人を落とせるか。それを確認し、火車は赤マントに選ばれたのだという。
あくまで赤舌はついで。水使いがいれば便利という程度の扱いでしかなかったという。
それなのに、親友と思い込まされ、必死に働かないといけないように信じ込まされるとは・・・嫌な刷り込みをされたものである。
その刷り込みは強く、真相を知らされた今でも僕と赤マントくんは親友なんだぞと譲らない深水。

僕にとって赤マントくんは大切な大切な友達なんだ。そう語る深水。
そんな深水の前に姿を現す赤マント。深水にとっての赤マントは親友である。では、赤マントにとっての深水はなんなのか。

僕にとっての・・・赤舌くんかぁ・・・
んー・・・そだなぁ・・・僕にとっての・・・赤舌くんはねぇ・・・特にこれといって・・・意味なんてないかな・・・

おっと、ハッキリ言われてしまいましたね。
これで深水も理解できたのではないでしょうか。自分がどのような目に合わされてきたのか・・・
酷い過去があったのかと思いきや、そうではなかった。
酷い言葉を浴びせかける母親や想い人の姿などなかった。それは全て火車の仕業だったのだ。
だが、今あるのは酷い過去を上回る酷い現実。
ずっと踊らされ、傾倒していた相手にも何とも思われていなかったと知った深水。なんともはやでありますなぁ。

とりあえず甲人が深水を迎え入れる点についてはほぼ問題なくなったと思えます。
騙されていたとはいえ、自分の意志で人を殺してきているのがアレですが。
とはいえ、この場に赤マントをはじめ強敵が揃いすぎている。
新たな力を手に入れたとはいえ甲人一人でどうにかできるものではなさそうだが・・・どうするんでしょうかねぇ。
赤マントは警察の地下で目的を果たしたようだし、ここで何かするつもりはない。そう思いたい所ですが、はてさて。



第32話◎赤舌の涙  (2014年 10号)


S市を包囲するように立ち上がる川の水。
ニュースになったせいでそれを見に詰めかける野次馬たち。好奇心旺盛ですなぁ。
自分たちが巻き込まれるかもとかは考えないのだろうか。
何にしても、赤舌が倒れたことで川の水は収まり、骨折り損となる。
が、そこで川の水よりもさらに珍しいものを見ることになりました。
人を複数人乗せて飛び跳ねるように移動する巨人・・・エイジュだ!!

どうやら甲人のもとへと向かっている様子。
絹田さんからの連絡やニュース、何よりネネさんに事前に行き先を告げていたことが大きいですな。
今回は学園長である紋波さんまでついてきている。むむ、総力戦の体を成してきましたな・・・

さて、敵の方も面子が揃ってきている。
深水を見下し。君のことなんて何の意味ももたないと言い放つ赤マント。
前回に引き続き追い込まれておりますなぁ。深水くん。

さすがに騙されていたことを認識し、怒りを見せる深水。
しかし水を操る赤舌の能力は奪われている。
操るはずの水が逆に牙をむいて深水の身体に突き刺さる。

言ったじゃーんかァー・・・もうお水は使えないよォって。
さっきお水の能力吸いとっちゃったからァ・・・今は・・・私がお水使いなのね・・・
私はねぇ。ののか・・・なあんかぁ・・・「ノヅチ」とかいう妖怪の能力があってぇ・・・何でも吸えちゃうの。ヨロシクね。

ほう、ノヅチでありましたか。それで口から色々と吸い上げる。能力だって吸い上げちゃうって話でありますな。
面白い力であるが、その力は完璧とまでは言えない様子。
深水の執念によるものなのか、吸いとったはずの赤舌の力を取り返し、水を操り出す。オヤヤ。
そしてその力で赤マントに挑みかかるが・・・突如地面が盛り上がり、出来上がった土の柱に水の刃は遮られる。
その土の柱の上に座っているのは色黒な男・・・こいつは、警察署の地下に囚われていた男か!?

虎頭が言うには赤マントの得体の知れない強さとは違う、もっとハッキリとわかる強者であるらしい。ほう。
そしてその正体は何と「ツチノコ」。ノヅチに続いてツチノコでありますか。これはまた。
しかも会ったが最後と恐れられた妖怪と称されている。
ツチノコといえばUMA・・・未確認動物として有名である。
そうか、確認できないのは見つけれないからではなく、会ったら死んじゃうから未確認なわけですな。なるほどー。怖い話だ。
しかし一体誰が警察署の地下に監禁したんだろうか?
警察署の地下にツチノコがいる!この一文だけを見ると立派な都市伝説に聞こえてしまいますなぁ。

関西弁っぽいツチノコ。
どうやら赤マントには自分を楽しませてくれるヤツがいると諭され出てきた様子。
もちろんその相手というのは深水のことではない。赤マントにしてみれば本当に眼中にないってことなんでしょうな・・・
まあ、一番骨のありそうな相手となるとやはり夜行ですかね。
見た目も似たような感じでありますし、ツチノコと夜行の対決は盛り上がりそうな感じがします。

ツチノコは土を操る力があるのか、土っ柱ーんっ。と土の柱を噴出させ、深水を吹き飛ばす。
技名のセンスはさておき、大した力でありますな。
吹き飛ばされ落下する深水を助ける甲人。
ようやく動き出しましたか。ずっと静観を続けていたのでどうなるのかと思いましたよ。

何にしても落下する前に深水を助けることに成功した甲人。
深水も赤マントに騙されていたことを知ったおかげですっかり大人しくなっています。
そんな深水に対し、僕も君と同じように・・・キモチ分かるから・・・笑えないと諭す甲人。
そして今からでも遅くない。僕と一緒に学園へ行こう。一緒に赤マントを倒そうと誘い掛ける。だが・・・

ダメだよ。
僕は・・・この手で・・・たくさん・・・人を・・・
だまされてたとは言え・・・罪のない・・・人を・・・だから・・・このまま・・・

あの時に出会っていたのが赤マントじゃなく甲人であったならば。
涙を流しながらそう口にする深水。悲しい話であります。
うーむ、確かに騙されていたとはいえ、人間に絶望し、人を殺し続けてきたのは確かなことですからねぇ。
最初の母親やクラスメートたちは火車の仕業でありましたが、それ以降は自身の意志で害しているようですし・・・うーむ。

でも学園で一緒に暮らすのは難しいにしても、赤マントを倒すために共闘するのはアリなのではなかろうか。
復讐という意味もあるが、これ以上の被害を出さないために手を貸す。それもまた償いになると思われます。
エミちゃん自身も向かってきておりますし、なんとか一命はとりとめてくれそうな気はしますが・・・どうなるか。
というか、この場に勢力が勢ぞろいしそうな感じですが、このまま総力戦になったりするのだろうか?
番傘の数はまだ全然足りていない状況でありますが・・・うーむ、どうなるのか気になりますなぁ。



第33話◎意味  (2014年 11号)


あの日、君と出会えてたら・・・そう言って後悔の涙を流す深水。
その深水を見て、このまま死んじゃうなんてダメだよッ!そんなのくやしすぎるよッ!と甲人。それはそうでしょうな。
このまま死んだらただの人殺しになってしまう。
このまま死んだのでは赤マントにいいように操られただけで終わってしまう。

意味がないってアイツが笑うなら作ればいいんだ!!
これから!ここから!!僕らは一緒に戦ってくんだって!!一緒にッ赤マントを倒すために出会ったんだって!!

ほう。いいことを言いますな甲人。
そう、理由さえあれば人は生きる気力を取り戻すことができる。
深水もまた甲人の言葉を聞き、出会いの意味を作るために戦うことを決意した様子。
傷ついた体を無理やりに起こし、赤マントを倒しに行こうと微笑む。
ようやく深水の顔にもまともな笑顔が戻ったようですな。良かった良かった。そしてここでようやく本名を甲人に明かすこととなる。

僕の名前は深水。水の御子「赤舌」の能力を持つ者。深水瀬至だよ

その深水の名乗りに、自分も天照子「雨降り小僧」の能力を持つ者、天野甲人だよと返す甲人。
しかしその背後から突然迫り来る黒い影があった。あぶない!!

叫び、謎の影の攻撃に割って入って体で食い止めようとする深水。その頭に紙袋がかぶせられる。ガサ。
ここでしばらく時間を止められたら間抜けなことこの上ない光景でしたが、次の瞬間深水の体が消失する。

うーん。僕としたことが。この「袋さげ」一生の不覚でござるよォ
でもまぁいいかぁ〜ひん死キャラってレアかもォ〜

なんだこの絵に描いたようなオタク系のキャラは。
コレクターみたいな気質を見せているし、とにかくキモイ奴である。
しかしその能力はなかなか恐ろしい。
1/10と書かれた紙袋に入れられた深水はどうやらフィギュアにされてしまったらしい
縮むだけならまだしも、動くこともできないようだし、本当に人形にされてしまったということか・・・むむむ。

袋さげというと単に木の上から白い袋のようなものをぶら下げて驚かすだけの妖怪らしいのだが・・・
アレンジするとこうも厄介な感じになるのか・・・タヌキの妖怪とも言われているらしいが、絹田さんと関係したりするのかな?

それはさておき、深水を逃した赤マントたち。ツチノコが退屈そうにしております。
どうやらツチノコが警察に捕らわれていたのはこの世界に飽きてしまっていたかららしい。
昔から強かったツチノコ。その強さは戦車や戦闘機といった近代兵器でも歯が立たないものであった。
その強さ故に敵う者がおらず、引きこもっていたということですか。

オレが見たいんは自分の血ィやねん。血ィ。それに伴う苦痛
それがでけへんのやったら何も起きてきた意味あらへんしな。
起こしてくれた罰金や。ほこの2人にパーカー。オマエらでいいからオレと遊んでくれよ。

これは見事な戦闘狂でありますな。危ないアブない。
しかし赤マントの取り巻きはどいつもこいつもノリの軽いというか何というか。
袋さげも合流し、3人揃って赤舌フィギュアをつつき回している。何ともムカツク連中で悪役としては正しいと言わざるを得ない。

やってきた甲人は怒りの声をあげるが、5対1の状況。おまけに深水を人質とされている。
どうにもならない状況・・・と思いきや、このタイミングで救いの手が現れる。
文字通り、長く伸ばした救いの手が人形となった深水を袋さげの手から奪い取る。
ネネさんたち学園の皆がやってきてくれたのだ!!

加統と馬頭も合流し、一気に総力戦の体を成してきました。
ツチノコも巨大化しているエイジュの姿を見てご満悦。これなら楽しめるかもしれない。起きたかいがあったかもって話だ。
ここに夜行と絹田さんが加われば完全な総力戦となりそうですが、はてさてどうなりますか。

絶対・・・絶対に許さないぞ・・・オマエをッ!!

馬頭と虎頭。2つの番傘を両手に構える甲人。
いよいよ次号開戦となりそうな運びですが・・・果たしてどうなるのか。
他の連中はさておき赤マントに攻撃が通用するかはまだ分からないわけでありますが・・・うーむ。
何とか追い払えれば御の字といったところでしょうか。




第34話◎ツチノコ  (2014年 12号)


おーこった、おーこった。天野くんが怒ったァー

赤舌のタネ明かしをじっくりして見せたのはどうやら甲人を怒らせたかったかららしい。
何とも悪趣味でありますなぁ赤マント。それだけ興味を抱かれているということなのかもしれないが・・・

とはいえその赤マントにしてみてもここまでのお祭り騒ぎになるとは思っていなかった様子。
この場所にほぼ全ての力が集結した感じになってますものねぇ。まさにお祭り騒ぎ。
まさか校長である紋波さんまで来るとは思っていませんでした。やる気十分な様子ですがさてはて。

色んな人から敵意を向けられている赤マント。
その人気っぷりに興味を示したツチノコ。アイツら全員殺った後でいいからオレと遊んでくれと言い出す。
やはり戦闘狂な感じですなぁ。しかも・・・

アイツら全員ってオマエらも入ってんやで

どうやら敵味方関係なく暴れまわるつもりでいるらしい。これぞ戦闘狂!!
開戦の合図はそのツチノコが土を操って巻き起こしたビルの弾幕によるものとなった。
高いビルがミサイルのように降り注ぐ。とんでもねぇなぁ。
エイジュは学園の全員を乗せてどうにかビルの攻撃を逃れる。
が、追撃を仕掛けてくるツチノコ。どうやらエイジュの巨体がお気に召したようですな。

襲い来る土くれを拳で迎撃するエイジュ。
さすがのパワーであるが、ツチノコの操る土は自在にその姿を変える。
うーむ、土属性というとそこまで強くないイメージがありますが、この変幻自在な動きはなかなか厄介ですよ。
頑丈なエイジュは簡単には倒れないが、なるほどこれなら戦車や戦闘機も物の数ではないわけだ・・・

さらに体を脹れあがらせ、ツチノコに挑みかかるエイジュ。
しかしここでツチノコは土を操りながらの乱打をお見舞いしてくる。うーむ、強い。
エイジュも決して弱くはないんでしょうが、これは相手が悪いとしかいいようがありませんな。
パワーで負けているのでは勝ち目がまるでないって話ですよ。

思ったより楽しませてくれないエイジュに失望の色を見せるツチノコ。
さっさととどめをさそうとするが、そこに割り込んできたのは何と紋波さん。
おやおや、まさか紋波さんがツチノコと相対することになるとは・・・!!

ツチノコの土の一撃をかわす紋波さん。
いや、ただ交わしたわけではない。土と下半身が一体化している・・・!!これは一体!?

ワシの能力は「鵺」!体内に3つまで他物質を保持することが出来る!!土との同化もたやすいことでな。

ほう、これは面白い能力ですな。
右腕は鋼鉄のようになっている。これで殴りつければ相当な威力となるでしょう。
うーむ、しかし鵺とはまた面白いところを持ってきましたなぁ。しかもなかなかトリッキーな能力だ。
うまくすれば戦いの年季の違いを見せてくれるかもしれない。
そう期待したいところであったが、どうやら少し老いすぎた様子の紋波さん。あと10、イヤ5つ若ければ・・・

まぁ・・・そうも言うとれんかッ。この化物、ここでワシがしとめる!!

性分も能力も危険なツチノコ。
今ここで仕留めると宣言する紋波さん。
いやあ、ツチノコのセリフじゃないけど実際侮っておりましたよ。ジイさんやからってナメてたわぁ!!
それなりにツチノコを手こずらせてはくれると思うが、どこまで頑張れるのでしょうか・・・注目です。

ツチノコもひょっとしたら平等に赤マント側の勢力とも争ってくれるのかもしれないが・・・
そういう期待をしてフリーにするには危なすぎる存在ですわなぁ。
それにしても学園側の人数はいるものの非戦闘要員が2人ほどいるし、決して有利とはいえない状況である。
絹田さんや夜行が来てくれればかなり優勢になると思うのだが・・・
いや、考えてみると赤マント側の3人もあんまり直接的に強い感じではないんだよな。意外と今のままでもいい勝負になる?



第35話◎鵺の能力  (2014年 13号)


紋波さんの文字通りの鉄拳により出血するツチノコ。
本人が望んだ自分自身の血。色や味をよく確かめております。嬉しそうだ。

でもォ。まだまだ。こんなん足りひん。もっと見たい。見たいから。あそんでやってやぁ!!

猛然と襲い掛かるツチノコ。
しかし土による攻撃は紋波さんには通用しない。
土をすり抜け、道路の中に入ってツチノコに接近。その腹に鉄拳を叩き込む。

だが、どうやら今の攻撃は全てツチノコの計算通り。
紋波さんのスピードや鉄拳の威力を身を以て図りたかった様子。意外と冷静な戦闘狂だ。

でも思ってたほどやったわ・・・その鉄拳もォ・・・
あーあ。せっかくオモロイ能力持ってんのに、スピードも威力も全然足りひんねんなぁ。やっぱ歳には勝たれへんかぁ。

まさしく歳による衰えこそが本人も危惧している弱点である。
体力面の不安もあるし、長期戦は避けたい所でありますが・・・

残念がりながらも容赦なく襲い来るツチノコ。
実験と称して車を投げつけてくる。確かにこれは複数の材料で出来ているし、入り込むのは難しそうである。
が、わざわざ入り込んで防がなければいけないわけではない。
実験なんぞ付き合うつもりはないと鉄拳で車を砕く紋波さん。
いや、砕いた目的はそれだけではない。バッテリーの電気がスパークした瞬間を見逃さず・・・電気と同化して駆け抜ける!!

この見開きの攻撃は実にカッコイイ。
そして、足りないはずのスピードと威力がとんでもない物に跳ね上がりました。
うーむこれが鵺の能力。取り込む物質によってはかなりの可能性が見込めますなぁ。さすがだ!!

多少無茶はしたものの、見事にツチノコ退治に成功した紋波さん。
と思ったが、どうやらこの一撃でも倒しきれてはいなかった様子。
心の臓を止めたはずなのに動き出すツチノコ。これは純粋にタフということなのだろうか・・・?

鵺にぃ・・・ダイダラボッチかぁ。
2つとも伝説やら伝承として残っとるよなぁ。姿、形まで絵にもされたりして。
でもォ。このオレ「ツチノコ」は誰もハッキリ見たことないねんな。何でや思う?
オレ見て生きて還ったヤツ一人としておらんからや。ハハハッ。

未確認生物なのは目撃者が誰も生きていないから。
この発想でツチノコという存在を凶悪な妖怪に仕上げる発想が凄い。
しかしダイダラボッチはともかく、鵺は正体不明の代名詞な気がするんですがね。
国語辞典でもつかみどころがなくて正体のはっきりしない人物、物事を示す言葉とされておりますし。
まあ、鵺も退治された伝承はありますし、やはり正体不明度ではツチノコに譲ることになるのか!?

さて、ここで場面転換。他のところでも戦いは始まっております。
ツチノコのビルミサイルから逃れたネネさんたち。
どうにか仲間の落下はネネさんの伸ばした腕で食い止めているが、さすがに3人を抱えるのは厳しい。
甲人もネネさんを支えるよりは誰かを引き受けた方がいいのではなかろうか。

そんな風に空中で身動きの取れない甲人たち。そこにののかの操る水に乗って襲い来る袋さげ。
一見すると鈍そうな外見だが、意外と俊敏ですな。
迎撃に放った加統の柿の種段も紙袋で全て消したりしてますし。

赤マントは姿を消した様子。まあここで赤マントまで動かれては学園側に勝ち目はないし、静観してくれるのは有難い。
とはいえ逃がしてしまうわけにもいかないので、千里ちゃんは赤マントを見つけるのに集中する様子。
その間に他の面々で赤マント側近の3人と闘う流れとなりました。
さてさて、この戦いはどうなるか。有利なようなそうでもないような。なかなか読めない戦いだ。集団戦はやはり楽しいですな。

場面はツチノコの方へと戻る。
復活したエイジュと常時電気と融合した紋波さんが何度も致命傷レベルの攻撃を仕掛けているが倒れないツチノコ。
さすがに土属性だけあり、タフさは異常ってことなのでしょうか。
これはさすがにヤバイと紋波さんを逃がそうとするエイジュ。
しかし生徒を置いて行く教師がおるかと拒絶される。まあそうでしょうな。
それにワシとオマエでこの様じゃ残る学園の生徒誰一人としてヤツにはかなわんじゃろうとのこと。
確かに危うい均衡になりそうな集団戦にツチノコが加わったらもうどうなるかわかったものではありませんわな。だけど・・・

誰一人かなわねー?
オレを含めて言ってんのか!

このタイミングで夜行登場!!
いやあ、本当にいいタイミングで出てきてくれますなこの人は!!
強さといい、カッコ良さといい、出てくるだけでテンション上がるから凄い。
ツチノコにはサイケなのが来たとか言われるがどういう意味だ?上着のデザインがアレだとかそういう意味か!?
それはさておき、ツチノコの誰?何?という質問に答える夜行。

ただ今自主停学中の鬼だよ

辞めたわけではなく停学中だとさりげなく主張する夜行。これは何だかほっこりする話ですなぁ。

さてさて、ツチノコと夜行という強者同士の激突。
さらに別の場所では複数人による集団戦の様相。これはどちらも面白いことになってきましたよ・・・!!目が離せませんな!!



第36話◎最強と最凶  (2014年 14号)


夜行参戦!!
学園の誰かがピンチとなれば颯爽と現れる格好いいヤツである。ヒュー。
体から出ているネジのようなものは何かと問われればこう答えよう。

テメーのニヤケヅラひきつらせる鉄槌だよッ!!

足から出したツノを伸ばし、一瞬で距離を詰める夜行。
そしてツチノコの体を串刺しにする。一本のツノではなく、複数のツノで穴だらけだ!!

躊躇も容赦もないえげつない戦い方。
しかしどうやらこの相手にはそれぐらいでも足りない様子。
穴だらけにして吹き飛ばしたのに普通に起き上ってくるツチノコ。
背中を向けて油断していた夜行。標識に背中から貫かれ、串刺しとなってしまう。やり返しってことか!?

これだけやっても死ぬ気配のないツチノコ。まさか不死身だとでもいうのか?
だが、串刺しにされたぐらいで死なないのはこの夜行も同じ。
刺された部分からツノを出して標識を追い出す夜行。痛くはあるようだが、ダメージはなさそうだ。ほう。

それって君もオレと一緒で死なへん体ってことォ?
パーカーくんがさっき言うてたオモロイヤツって君のことかなぁ。

やはりツチノコは不死身である様子。
紋波さんはその不死身に何か心当たりがあるようですが、そこに突破口があるんですかね?
不死身同士の潰し合いというのもぞっとしないものがありますしなぁ。

ツチノコと夜行が争う中、一方では多人数戦が始まっています。
火車は相変わらず死体を操っている。
群がる死体を薙ぎ払い、接近しようとするネネさん。
そんなネネさんを火車に任せ、水を操ってエミちゃんのもとへ向かおうとするののか。黒髪の娘とチュウするのが目的であります。

それは個人的にはメッチャ見たい

相変わらず正直に欲望を口にする人でありますな加統さん。
能力が能力なので実際にされてしまうと困ったことになるんですがね。

赤舌の能力を奪い、水を操るののか。
この状態では加統の柿の種は通用しない。厄介ですなぁ。
だけど放てるのは柿の種ではない。形からしてノドが痛くなるが、もっと威力の出る弾がある。こんぺいとうだ。

こんぺいとうを飲み込み、両の掌から一斉に撃ち出す。
その威力はののかの操る水を一気にかき消すほどであった。ほほう、やりますなぁ。
高所から落下することになりそうだが、大丈夫なんですかね?

それはさておき、一人離れて難を逃れている袋さげ。
その袋さげに近寄るのは甲人。どうにかして人形にされた深水を元に戻させないといけない。
むう、似たようなメガネ対決となるのか!?
と思いきや、そこで別の人物が横から現れる。おや絹田さん。今回はアナタも参戦ですか。
なるほど。金長狸として袋さげというドロボウ狸を懲らしめに来たわけですか。

さぁ返してもらおうかその「神袋」・・・
それは我が金長狸一族の宝術物の一つ。君の汚い前足でふれていいもんじゃないんでねぇ・・・

ほう。これはこれは。どうやら期待していた狸対決が見られそうな雰囲気です。
絹田さんに格闘能力があるかはわからないが、術の類はいろいろと持っていそうな感じ。これは楽しみな戦いです。

そして甲人はこの場を離れる。目指すは赤マント。
姿を隠してはいるが、その赤マントをも捉えようとするのが千里ちゃんの眼である。

今度こそアイツをッ!この目で見つけて引きずり出す!!

それぞれがそれぞれの相手と相争っている様子。
どの戦場も気になりますが、袋さげが倒れて深水が復活した場合は赤舌も参戦ということで有利になりそうな気がしますな。
早めに決着をつけて、他の戦闘の手助けに回りたいところであります。



第37話◎笑う魔次元  (2014年 15号)


今回も火車の操る死人相手に大立ち回りを演じるネネさん。
こういう数で押してくる相手には相性がいいですわなぁ。
見た感じ余裕そうな火車であるが、操る死人が尽きたときに何か切り札になる攻撃手段でも持っているのだろうか。

何にせよ火車は赤マントのことを恐れている様子。
例えここで敗れることになっても赤マントには恐ろしくて逆らえないってところなんでしょうか?
まあ確かに普通の攻撃が通じるような相手じゃなさそうですがねぇ。

だが、その赤マントを何としても倒すのだと意気込んでいる者たちがいる。
千里ちゃんの目が姿を隠した赤マントの姿を追いかけ・・・見事に見つけだす。
さすがであはあるが、探されていることも見つけ出されることもしっかり察知している赤マント。不気味な奴だ。
でも、これで何とか甲人との直接対決の形には持ち込めたわけであるが・・・勝てるかなぁ。

直接切りつけようとするが素早い動きで躱される。
ならば広範囲に影響を及ぼす勇太刀はどうか。いや、それが通用しないのは前回証明されている。
飛び道具が通用しないのか、あらゆる攻撃が通用しないのか。
謎は多いが、今後のためにも色々と試してみないといけないでしょうな。

赤マントのスピードは甲人の目では追えない。
だから千里ちゃんの目がスピードに慣れるのを待ち、その指示で狙う場所を定めるという作戦を取る。
うーむ、確かに分身の術のように高速で動き回る赤マントを捉えるのは至難の業でしょうな。
動き回りながら言葉による挑発も行ってくる赤マント。非常に鬱陶しい。どこまでも甲人をなぶりたい様子ですな・・・

ところで加統は千里ちゃんの傍に突っ立っていますが、ののかとの戦いは終わったんですかね?
まさか水を消し飛ばされてそのまま墜落して脱落とか。そういう話だったりするのか・・・!?

それはさておき、赤マントの動きは本当に早すぎる。
直線の移動が見えず、まるでライトの点滅のように甲人のまわりを点いたり消えたりしている。
現れては消えてのリズムはあるけれどその場所は不規則。確実なのは近づいては離れるを繰り返していること・・・

・・・ちがうッ!何やってんのよ・・・予測してどうすんのよ・・・そうじゃないじゃないッ!
私は・・・ヒャクメッ・・・見ることが・・・私の能力!
アイツを、赤マントをこの目で追うんでしょ!!見るの!見てやるのよ!
アイツの動きの向こうを・・・アイツの視線のその先を!アイツの視界をッ支配するのよ!!

あらゆるものを見通すヒャクメの目。
それは赤マントの視界までもを支配し・・・ついにその動きを捉える!!
甲人も指示を即座に受け止め、フェイントを交えながら見事に馬頭の水の刃で赤マントの体を貫いて見せる!!

確実に赤マントの体を捉えることには成功した。
だが、千里ちゃんの目にはおかしなものが見えている。捉えたはずの赤マント以外にも複数の赤マントの気配が感じられるのだ。
これは一体なんなのか・・・いや、それ以外にも恐ろしい出来事が発生していたりする。
甲人が突き刺した赤マント。パーカーを下すと、そこに現れた顔はハルさんのものだったりする
こ、これはどういうことだ・・・?単なる幻術なのか?それとも・・・?

赤マントの不気味さと厄介さは承知の上でありましたが、これはかなりヤバそうな雰囲気。
でも逆にハルさんを取り戻すチャンスと言えなくはないわけですが・・・
とりあえず馬頭の攻撃は本当にハルさんに影響を及ぼしているかどうかですな。
これで殺してしまったなんて話になると後味が悪いなんてものじゃないがさてはてどうなりますか。



第38話◎赤マント  (2014年 16号)


赤マントへの攻撃が当たった!!
と思いきや、フードを外して出てきたのは探し求めたハルさんの姿。戸惑う甲人。
しかしそのハルさんの顔は次の瞬間深水に変わり・・・更には甲人のものへと変わる。

何なんだ・・・コレは・・・いったい・・・

戸惑いを見せる甲人。
いやまあ、ここまでやられれば幻影の類だと思ったりするんじゃなかろうか?
少なくともハルさんを刺したわけじゃないんだと安心してもよかろうものである。
そんな甲人はさておき、もっと戸惑いを見せている者がいた。千里ちゃんである。

天野くんのまわりが・・・赤マントの気配でいっぱいに・・・
何で・・・確かに・・・天野くんは・・・赤マントをとらえてる・・・なのに・・・何で他にも気配が・・・
しかも・・・どんどん増えて・・・これって・・・この気配の数って・・・人間の・・・

赤マントの気配は人と同じ数だけあるという。それはまた盛大な。
都市伝説が人の噂から生まれたものだとすると、赤マントとはやはりそういう存在ということなのか・・・?

火車は赤マントがどういう存在であるか認識しているらしい。
倒すとか消すとかそんな次元の相手ではない。どこにでもいる・・・まさに神と言える存在だそうな。
ふうむ。だから抗うことを諦めて従っているってことでしょうか。
その点は納得しないでもないが、それよりもいきなり面白いことを言い出す火車。ネネねぇちゃんだと・・・!?
確かに似たような髪色をしておりますが・・・これは一体・・・!?

それはさておき、赤マントの件である。
一体赤マントは何者なのか。甲人の誰なんだオマエはという問いかけに答えを返してくれる。

誰だと言われれば誰でもないし、誰でもないと言われれば誰にでもなる・・・
それが僕。僕はね"人間"なんだよ

ここでいう人間とはおそらく種族的な意味での人間ではありますまい。
もっと詳しい話をしてくれる赤マント。が、その前に・・・胸に突き刺さっていた馬頭を破壊する!!
よもやこんなに簡単に破壊されるとは・・・驚いた。
泣きそうな感じに表情を歪めている虎頭が何とも言えない。

そうこうしているうちに各所で戦いを終えたらしき者たちが集まってくる。
エイジュと紋波さんは合流しているが、夜行にツチノコ任せてきたってことなんですかね?
ともかくフリーになった紋波さんが赤マントの正体について言及する。

オマエはもっとも古い都市伝説・・・すなわちウワサ話ッ・・・オマエとは実体持たぬ「言霊」だったんじゃな・・・

ふむ。どうやらこれが正解に近いらしい。そして補足するように赤マントが己の正体を述べてくれる。

僕は誰しもが持つ・・・ねたみ、ひがみ、恨みにそねみ・・・
その感情が声となり溜め息にのって吐き出される時・・・僕は生まれる・・・
闇のおまじないで呼び出され願いを叶える。人間という名のランプの中で眠る魔人なのさ・・・
僕はこの世界全ての人間の中にいる・・・誰かが誰かをおとし入れるウワサ。誹謗中傷?その度に僕は増幅していく・・・
安心してください・・・もちろんみなさんの中にも僕はいる・・・
今ここにいる僕はどこかの誰かの溜め息・・・コレが何を指すかは分かりますよね?
つまり僕を消したいって言うなら、人間全てを滅ぼさないとねぇ

パーカーが広がり、まさに赤マントといった姿になる。
うーむ、これはまた何とも言えない大ボス感を出してきましたねぇ。
大きすぎてどうすればいいのか本気で分からない。
人間が生きてる限りその負の感情は消えることはないでしょうし、まさに人間を滅ぼさない限りはどうしようもない。
一時の希望を与えることならできるかもしれないが、恒久的にそれを与えるのは難しいだろうし・・・ううむ!!
甲人たちがどのような答えを持って立ち向かうのか。楽しみにすることとします。



第39話◎降らせてみせる!  (2014年 17号)


明かされる赤マントの正体。敵は・・・人間自身
赤マントを消そうと思ったら人類すべてを消すしかないのだという。スケールの大きな話だ・・・

みなさん僕から人間を守るって。守る必要なかったんですよ。
真逆。殺せばいいんですよ。皆殺し。そしてみなさんも自ら命を絶つ。そうすれば僕は消えます。

確かにそうすれば消えるかもしれないが・・・それこそ本末転倒な気がする。
よほど赤マント自身に強い憎しみを抱いているのでなければそんなことはできないでしょうなぁ。
赤マントもそれがわかっているので、アナタ方がやろうとしてること、考えていること全てムダだったんですよと煽ってくる。
確かに理解してしまうと逆らう気も失せてしまいますわなぁ。火車が言っていたのはこのことであるか。
学園の皆も茫然自失している様子。いや、それでもまだ諦めない男が1人いた。

ムダじゃない。ムダにしない!無意味だなんて思わない!
救う!オマエが誰かを黒骸にしたなら、その人を僕は救う!何百人でも何千回でもッ何年かけても!
オマエが人間の感情の一部?
だったら僕が降らせてみせる!!その感情を!オマエを洗い流す雨を!!
僕がみんなを救ってみせる!!オマエが何と言おうと何であろうと!救う!!

涙を流し、そう叫ぶ甲人。
確かに甲人の雨ならば人間の生み出した負の感情も洗い流すことができる。
それを繰り返せばひょっとしたら・・・そんなことも思えなくはないが、何年という単位ではないでしょうなぁ。途方もないことだ。
だが、大事なのはその意志である。救うという意思。それに反応する存在がある。砕けたはずの馬頭が輝きを纏う。

救う・・・と申すか。たとえそれが何であったとしても全て救うと・・・
ならば来るがいい!我と共に!

そう告げて甲人と共に飛び、赤マントへと突っ込んでいく。
そして赤マントと共にまとめて姿を消す。な、何が起きたのだ・・・!?
残された虎頭は今のは馬頭ではないと述べる。うむ、確かに姿形が違ってましたな。あんな番傘見たことないというのだが・・・

見たことねえ番傘・・・まさかアレがッ幻の欠番・・・

何と番傘に欠番が存在していたとは。そして、それはその正体は本人が述べてくれる。

我は馬頭ではない!我が名は麒麟。五番目。龍と称されし天のカギ

何と麒麟。そして龍。頭だけではないから麒頭とかそういう話じゃないわけですかな?
それはさておき、どうやらこの麒麟はすごい力を持っている様子。

我が司る空は雨でも雹でもない。時空

そのように述べて時を駆ける。どうやら過去へ過去へと遡っているようである。

これより行く時場。目にする事がら全て真実。
そこにあるは全てを手にした未完なる世界。そこにいるは2人の男。そしてその2人が今ある時を紡ぎ出した。
とくと・・・見よ!そして・・・

そう告げてやってきたのは太古の時代。といいつつ、まるでSFのような高度文明のような世界でありました。
そこには「人型」と呼ばれる生物が地上で作物を育て、「天」と呼ばれる空中都市に供物をささげる世界。
それを受け取る空中都市の者たちこそがこの太古の時代を制した種族。統治者。
その中の1人が麒麟が先ほど述べた2人のうちの1人だという。

現天照子天野甲人よ。オマエをココに導いたのは、この男に寄りそい「選択」「決断」してもらうため。
全てを救うと誓うオマエならば出せるやもしれん。男が友と呼んだこの者とのこれより起きる事実に対し、より良き答えを!

甲人と同じようなメガネをかけたショウシと呼ばれる人物。
その友と呼ばれるのは赤マントの面を被せらせたミエホホという男。
うーむ。赤マントが生まれた経緯がこの時代にあるというのか・・・?

まさかの過去編。
前作の鬼さんコチラでも決着前に過去へと遡ったわけですが、まさかここまで遡るとは!!
ジャンルがSF方面へと向かって行ってしまいましたよ・・・!!
果たしてこの時代に何が起きたのか。
甲人が迫られる選択と決断とは何なのか。気になるところです。



第40話◎笑わない男  (2014年 18号)


赤マントの面はお祭りで売っているものだったらしい。どういうセンスで作られたお面なんだ!?

それはそうと、ショウシとミエホホと呼ばれる2人は何かの装置を作製している。
5年かけて作り上げたその装置とは天空羅針基盤モゼ!!
円形の羅針盤らしきものに11の記号。ふうむ、これはもしや番傘の基になるものではなかろうか?
何にしても「人型」を使った人体実験が必要とは穏やかな話じゃありませんな。

製作者の一人であるミエホホは笑顔を失っている様子。微笑んでそうな名前ですのにねぇ。
昔はよく笑う奴であったが、6年前に妻のエイヴァンを事故で失ってから笑わなくなったらしい。
ははぁ。それで笑顔を取り戻してくれるようあんな満面の笑みのお面を被せたと?皮肉にしか思えないな!!

それはさておき、失意に沈むミエホホにもたらされたのが天候を操る装置作製の話。
異常気象により地上に派遣している「人型」が多く損失し、作物も漁も滞っているとのこと。
なるほど。そういう被害を防ぐために天候を操作できるようにしたいわけですな。
ちなみにミエホホの妻は異常気象がまねいた事故で亡くなっているらしい。ほう。そりゃあミエホホが作製に熱心になるのも当然か。

その装置を研究している中でショウシは天候操作とはまた違った発見をする。
空の流れ星の動きそれらを操作することで生じる小さな時間軸のひずみ
もしそれをより深く研究を進めれば時を行き来することもできるのではないか・・・
その可能性を思いつきはしたものの、ミエホホの姿を見て考えるのをやめるショウシ。
もし今そのことをミエホホに告げたならば彼はおそらくすべてを投げうって時を遡ろうとするだろう。それは彼のためにはならない。
そのように考えて告げずにいるショウシであるが、果たしてこの判断は正しかったのだろうか・・・

何にせよそっちに思考がそれることがなかったおかげで10年、イヤ20年はかかると言われたこの装置が5年ほどで完成間近となった。
後は「人型」を用いての人体実験を行っていくのみの様子。
一応「人型」は何でもいいわけではなく、体型体質に条件があるらしい。
早く完成させたいミエホホは「人型」が届くのを黙って待てず、自ら選定しようと足を運ぶ。
「人型」は成人まで培養するのに5年はかかるという。
異常気象で大量損失したりしているため、「人型」の補充には神経質となっている様子。
しかし、その「人型」の中にかつて見知った顔があったのに気付いたミエホホは・・・やがて家に引きこもるようになった・・・

ショウシが心配してミエホホの家に訪れる。
と、中にいたのはやはりエイヴァン・・・の姿をした「人型」でありました。
どうやらショウシたちと「人型」の違いはヘソがあるかどうからしい。ほう。そこ以外はそっくりなんですなぁ。
いや、「人型」には肝心の心や感情といったものが備わっていない。
この「人型」は遺伝子再生培養の結果、たまたまエイヴァンに姿形が似てしまっただけである。
そう告げるショウシであったが、ミエホホはその意見を否定する。

ふむ、確かにこの「人型」はリンゴを見て笑った。これは何らかの感情が存在しているということなのだろうか。
その発見から、人と「人型」の違いについて頭を悩ませているミエホホ。
そしてその結果――「人型」には感情があると結論付けることとなった。
「人型」は人の指示通り反抗することもなく従順に動く。田を耕し漁をしそれらを人に捧げる。
それは感情がないからではなく、ただ素直だから行われるのだとミエホホは述べる。ほほう・・・

そうだッ言うなれば真っ白・・・善良!善良すぎる心!!
良すぎる心しか持っていないから感情がないように見えるだけなんだ

なんだか興味深い話でありますな。
ミエホホはその発見から研究を進め、「人型」の心に"悪"を植えつけてみたらしい。
その植えつけた悪が大きかった場合、元の姿形まで変化することがあるという。ほほう。

人にあって善良なる「人型」には無いもの。それが悪の心。どうやらミエホホは心を持つにはそれらこそが大事と考えている様子。
理想とする程の良心を持ちながら笑うことも泣くことも他を愛することもない「人型」。
それは何故か。ミエホホが言うには愛とは憧れや尊敬などではなく・・・まず妬みや嫉妬、そこから始まるのではないか、とのこと。

つまり人が人として心を機能させるには必ず極微量なる"悪"が必要なんだとッ!
そう極微量。少なくていいんだ。このリンゴの一カケラ。
それで・・・それくらいの悪で、この子はエイヴァンになる・・・

うーむ、えらい発見をしてしまっていますなぁ。
そのうちこのリンゴを全「人型」にも味あわせてやろうかと述べるミエホホ。

リンゴは・・・私は・・・ッ人と「人型」との間をつなぐ者となる・・・そうまさに人間となるのだ!!

狂気にとりつかれたような、歪んだ笑みでそう語るミエホホ。
確かに笑顔を取り戻した感じではありますが、これは危ういですなぁ・・・
研究としては面白いものであるが、「人型」に心を植えつけるのは色々と弊害が大きそうな気がする。
それとは別に、死んだエイヴァンの代わりを求めるような行為はやはり健全とはいえない。
エイヴァンはもう死んだんだと説得するショウシ。
しかしラボに戻るよう説得した結果もつれあいになり、リンゴを切っていた刃物がミエホホの体を貫くことに・・・

何やらかなりのスピードで事件が発生している過去回想。
独自の世界が出来上がりすぎていて雨天決行の作品内の話なのかと戸惑ってしまうぐらいである。
しかしミエホホの話を聞いていれば赤マントに関係するものと分かる。
そして天空羅針基盤や時を遡るという話もちゃんと繋がっているのが分かる。
さて、ここからどのような変遷を経て現代に繋がるのか・・・気になるところでありますな。



第41話◎最初の雨  (2014年 19号)


人間を作り出そうとしたミエホホ。それが成される直前、事故ではあるが友の手にかかることとなる。悔しそうだ。
しかしミエホホの研究はかなり進んでいた様子。
1週間ほどでよくここまでやったものであるなぁ。
天空羅針基盤モゼを遠隔操作するためのリモコンキーまで用意していたという。
これがあればここからでもモゼが動かせるそうな。動かして一体どうしようというのか?

言っただろ!「人型」に感情を与える・・・そのためには"悪の心"が必要だと。
全「人型」にそれを与えてやるんだッ!
だから降らすんだ。"悪"の雨を
オマエが教えてくれたんだぞショウシ・・・天候と対話できたらな・・・いつかそう話してたろう。
だから私は思いついたのだ。空の気象とモゼを操作する者との気性をリンクさせることを。
私は・・・もう死ぬ・・・だから・・・最後に私の願いを・・・思いのたけを雨に宿してやる・・・

ハハァ。気象と気性がかかってるわけですな。え、そこは注目ポイントではない?
確かにこれからミエホホがやろうとしていることを思えばささいなツッコミにしかなりませんわな。

真っ白な心の「人型」たちに・・・"悪"のシミを!
エイヴァンの好きなリンゴのような赤く小さなシミ。そのシミ。それが私・・・
そして私は生き続ける「人型」の中で。
そして・・・私を、感情を手に入れた「人型」は笑顔するんだよ

本人も満面の、狂気に歪んだ笑顔を見せるミエホホ。うーむ、恐ろしい。

人も「人型」もない。全ては変わる。
私は消えるが始まりだ。始まりの新しい雨をいざ・・・雨天よ決行せよ・・・

ミエホホのその言葉で装置は起動し・・・確かに雨が降る。真っ赤な雨が。
その雨に打たれた「人型」は確かに感情を得るのであった。
そして、この雨を境に「人型」は「人型」でなくなった・・・かれらは・・・まさに・・・人間・・・

感情を身に着け。人と変わらぬ人間となった「人型」たち。
かれらは言葉を発し、知識を得。他を愛した。
人間は数を増やし、いつしかその数は"天"に住む人の数を越える程にまでなっていた。
「人型」を失った"天"に住む者どもは資源不足、食糧難に陥り、多くの者が地上へおりて行った。
人間と暮らす者、人間と距離を置く者、中には人間に殺される者もいたそうな。

そんな中・・・私は現実から目をそむけるよう黙々と研究を続けた。
エイヴァンに似た「人型」は私のそばにいたが、どうしても私は彼女を人として見れず。
それを察したのかいつの間にか彼女は消えていた。
それでも私は研究を続けた。ただただ黙々と。ひたすらに、一心不乱に・・・
そして・・・改良に改良を重ね、ついに私は・・・11に分けた気象をそれぞれ操ることができる・・・
11のリモートコントロールキーを・・・

ついに生み出される番傘。左回りなんですな。やはり辰の部分が欠けているのが分かる。

番傘を完成させたショウシであるが、既に自分が何歳であるのかも分からぬほどに時を忘れていた。
その年月の間に"天"からはショウシ以外の人は誰もいなくなっていたという。
そしてショウシが地上のん人間を見た時・・・そこで繰り広げられていたのは酷い有様であった。
人間が個々の私利私欲のために互いに傷つけ合い、いたる所で争いの絶えない恐ろしい世界であったという・・・

うーむ、ほんの少しの悪を吹き込まれただけのはずなのに随分と増幅してしまっているようですなぁ。
ミエホホとしてはこの結果は想定外なのかどうなのか。
赤マントにはミエホホとしての記憶や感情があるのだろうか。

ともかく人間の醜さに絶望するショウシ。
しかしまだ「人型」に近い心良き者たちがいることも確認できた。
それ故ショウシは装置を起動させ、それら心の良い者たちだけを船へと導き、世界の全てを洗い流す雨を降らしたのだという。
ほほう・・・それはまだどこぞの箱舟のような話でありますな。

ショウシは心良き彼らがこの先の世界を良きものとしてくれると信じ、力尽きる。
しかしその彼らの心にも悪のシミは宿っているわけでして・・・未来には様々な影が落とされることになります。だから――

万が一未来世界が救いがたきものならば。そしてその時、私と同じ思い持つ者あれば・・・
11のキーその内の一つにそなえつけたあの機能を起動させよ。そして、その全てを・・・

ふむ。馬頭に麒麟が宿っていたのも全てはショウシの仕組んだことだったわけですな。
さて、甲人は"今"につながるまでの全ての物語を見た。
そして再び時を遡り、まだミエホホが生きている場面を再現する。その状態で麒麟は語る。

全てを救うとオマエは言った・・・そしてその全てを見せてきた。
この2人止めなければまた悲劇は繰り返される。
救いたいのなら2人を止めるのだ。事実を変えるのだ。さすれば赤マントは誕生しない!!

確かにあの雨さえ降らせなければ赤マントが誕生することはない。
しかしあの雨が降らないということは人間そのものが誕生しないことを意味する。
全部が全部なかったことになる。"無"に帰ることとなるのだ

甲人に迫られたのは究極の選択。
赤マントを倒すために全ての人間を無に帰すのか。人間を生き延びらせ、赤マントの存在を許容するのか。
うーむ、これは何とも思った以上に厳しい選択が突きつけられてしまいましたなぁ。
どちらも選ばず赤マントをどうにかしたいところでありますが・・・
人間を生み出すにはほんの少しの悪が必要だというのは分かった。
けれども赤マントのようなものを生み出すほど過剰な悪は必要ないのではなかろうか。
そういう方面でどうにかならないものか・・・次回最終回。どのような決着が待っているのか待ちたいと思います。



最終話◎雨に笑えば  (2014年 20号)


重大にして過酷な選択肢を突きつけられる甲人。

今まであったこと・・・見てきたこと・・・出会った人・・・みんな・・・
全部が、僕の答え次第で・・・変わる・・・

未来を変えていくのならともかく、これまでの出来事全てを変えてしまうという決断はさすがに厳しい。
甲人の言うように、こんなのに答えなんてあるのかと思える選択だ。

結局変わってしまうのも消えてしまうのも一緒じゃないか。
そんなの救うってことにならないよ・・・僕一人の決断で世界が変わってしまうなんて。
じゃあ何だったんだよ。いったい僕らのいた時間は。僕たち妖怪が、みんなが戦ってたことは・・・

その述べる甲人に対し、麒麟は告げる。天照子は妖怪などではないと。
ふむ、"妖怪"と呼ばれる者たちは"天"から降りてきた人と人間となった「人型」との間に生まれた混血種だったのか。
なるほどね。それで限られた人間に流れる血が不思議な力を持ち、妖怪と呼ばれるようになったと。

だが天照子はちがう。オマエも見たはず。血と能力を受けついでゆく者ではない。
空が闇に染まりし時、その意志と能力を授かりこの世に現れる救世主。
そしてその中でも"救いたい"という意志を強く持つ者のみが我を発動させることができるのだ。
現天照子天野甲人よ。オマエ自らの思いがココへと導いたのだ。
全てを救う・・・それは赤マントを消すこと。生まれることを止めること。それ以外手段はない!
今、赤マントになろうとしているこの男、ミエホホを救うこと。それが全て。

確かに過去にやってきたのは全てを救うと決断したからである。
全ての人間に宿る赤マントを消すにはこれしか方法がないのは間違いないか。
でも、それではそもそも救うべき人間自体が生まれないのではないのだろうか?

人間が生まれないということはない。この時点で「人型」は造られ、そして装置も完成している。
装置が動けば「人型」に心宿す雨がもたらされることだろう。
すなわち、その雨がいったいどんな雨なのか!

ほほう。ここに来て重要な情報が聞けましたね。
赤マントを消すために人間そのものを葬り去る話かと思ってドキドキしましたが、そうではなかった様子。
さて、では麒麟がいう雨とはどのようなものがいいとなるか。
少なくとも赤マントを生み出すこととなる"悪"の雨ではない。

悪があっての心なんて間違ってるよ!そこから生まれた笑顔なんて誰も望まない!!

ショウシに宿り、その口から言葉を紡ぎ出す甲人。
ミエホホに対し、エイヴァンの笑顔に"悪"があったっていうのか!?と突きつける。
ふむ。確かにミエホホの持論であれば笑顔を生み出すには極微量の悪が必要ということになる。
ではエイヴァンの笑顔も悪から生み出されたものであるというのか・・・
その主張は提唱者であるミエホホにも受け入れられるものではなかった。

だが、"悪"以外に「人型」に感情を与える方法は思いつかない。だからこれしかないと考えるミエホホ。
遠隔装置を起動させ、"悪の雨"を降らせようとする。

ちがう・・・ッ。ちがう。"悪"じゃダメなんだ・・・どうすればそのことを・・・ッ。

甲人がそこで思い出すのは、感謝されたあの時の雨
赤マントに黒骸とされ暴れていたおじいさん。その魂を救った雨を降らせたときのこと。
それを思い出した甲人は・・・文字通り体を張ってミエホホを止める。
雨天のキーとなるユニットを自らの体に突き立てたのだ!!

この展開に誰よりも驚くのがミエホホ。
実際の歴史では揉みあって自身が死すはずのところが、逆に親友であるショウシを失うこととなるとは・・・
エイヴァンに続いて君まで失ったらと嘆くミエホホ。何だかんだでショウシのことを友と思っていたんですな。
それにこのエイヴァンがよく似ただけの「人型」だというのも本当は分かっていた様子。
狂っているように見えて、まだ救いはあったんですなぁ。実際の歴史ではそれに気づくことはできなかった。
だが今ならば違う。ミエホホのために、その「人型」を本当のエイヴァンにするための雨を降らすことが出来る。

雨天決行

その呟きと共に、かつてのミエホホがやったように天へと上るショウシの体と甲人。
雨を降らせるにはこうするしかなかったということか。いや、考えて動いたことではないみたいですな。
さて、それでは「人型」のためにどのような雨を降らすことを考えるのだろうか。

・・・わかんない。ただ、僕は今までつらい時とか悲しいことがあった時、必ず誰かがいつもはげましてくれて元気づけてくれて。
僕は笑えてたんだ。前を向けてた。でも、そのはげましてくれた人たちみんなそれぞれにつらいこと、悲しい思い出があって。
きっとつらい思いとか悲しい思いをすればする程誰かに優しくできるんだ。
誰かの身になって考えられるんだ。たまにそれを忘れちゃうだけなんだよ。
悲しみやつらさを忘れない。かかえたり背負ったり。重くても・・・それでも前に向かう強さ。それが笑顔を生むんだよ。
雨のあとの虹みたいに。だからあってもいいと思ったんだ。そんな雨が。
優しくなるための、笑顔呼ぶための悲しみの雨が

悲しみを感じ、人の気持ちを理解しようとするからこそ優しくなれる。分かり合えるという話ですな。
そのための優しさを呼ぶための悲しみの雨。雨自体は冷たく辛くとも、そのあとには優しい温かさが待ってくれているはずである。

そう願って雨を降らせた甲人。気付いた時には自宅のベッドの上でありました。
時期は甲人が高校生になる最初の日。
甲人を呼び起こすのは・・・エイヴァンに似た母親。そしてその横にはミエホホに似た父の姿が・・・これは・・・!!

新たな世界。ミエホホが降らせた"悪の雨"によって生まれた人間の世界ではない、新たな世界。
ハルさんは同じ高校生の先輩として甲人と一緒に学校に通う。千里ちゃんも同じ学校だ。
学校に向かうバスの中にはネネさんの姿もある。火車はやはり弟であり、ここに来てモネという名前が判明する。おやおや。
ついでにののかの姿もバスの中にはあるのだが、関連のある人が少ないのかほとんどモブ扱いである。おやおや。

他にもこれまでのキャラたちが多く姿を現している。
すっかりケンカ友達みたいな感じになっている夜行とツチノコ。それを止める警察官の絹田さん。
高校の校長である紋波さん。エイジュは高校生でいいのか・・・?
逆にエミちゃんは八坂さんと同じく先生となっている。ほほう。ついでに偽の火車らしい奴までいるのはご愛嬌か。
袋とじは生徒として。加統は先生として。深水はもちろん甲人のクラスメートとして存在している。
こうしてみると赤マント側の勢力って全体的に若いんですな。

高校初日の生活を終え、帰宅する途中でハルさんから入学祝いを受ける。
スゴくおいしいと評判のワゴンのケーキ屋さん。
そこで店を構えている老夫婦とその飼い犬のペロ。もちろんあのおじいさんたちである。
この世界では道を誤ることなく幸せに暮らしているようですな。良かった良かった・・・

甲人が願った世界。
それは前より少しみんなが誰かに、全てに優しい世界だったらいいなと願った世界である。
もちろんこの世界でも嫌なことは起こるし、悲しみも発生する。
だけど、それでも悲しみを受けた人も与えた人も全てに優しくできる世界だったら・・・

そう・・・雨の日だって笑い合えるような

雨に濡れながら笑顔を見せる甲人。
この世界が幸せの雨で包まれますように。そう願いながら・・・雨天決行、完結であります

いい最終回でした。リセット的な終わり方は賛否両論あると思いますが、希望を紡いだ未来の見える終わり方は良かったと思います。
赤マントに思い知らせることはできなかったが、その原型となったミエホホを救ったことで良かったとするべきですかね。
ただ、惜しむらくはこの回がもっと後であれば・・・
もっと色々なエピソードを消化し、深みを増してこの最終回を迎えることができていれば・・・
少なくとも最終戦の戦いの結末は見たかったですねぇ。夜行とツチノコの戦いとか凄いものになったでしょうに。

惜しい気持ちはありますが、物語としてはキレイに終わったと言えます。
このストーリーを作り出す力があるのならば、当然次回作にも期待がかかるわけであります。
重本ハジメ先生の次回作に期待しております!!



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