蒼天紳士チャンピオン作品別感想

ウチコミ!!
第1話 〜 第24話


ウチコミ!!感想目次に戻る   作品別INDEXに戻る   週刊少年チャンピオン感想TOPに戻る

 各巻感想

1巻 2巻 3巻

連載中分

ウチコミ!! 1巻


第1話◎ちっちゃい男  (2013年 39号)


熱血系魂の作家、週チャン初登場!!
『馬鹿者のすべて』『葬送-母校が遺体安置所になった日』の村岡ユウ先生、新連載開始であります!!

小さい時から荷物を持たされて過ごしてきた少年。
チビチビと言われて酷い扱いを受けている様子。
そんな少年であるが・・・いつか、いつかと夢を見ている。

いつか・・・いつかデッカくなったら・・・ぶっ飛ばしてやる!!

荷物を持つ手を強く握りしめてそう心の中で呟く少年――光石錬
しかしそう思いながら既に15歳。高校生になってしまったが背は伸びず、今年もまた背の順で1番前に立つこととなっている。

さて、高校での新入生挨拶。務めるのは1年3組の佐倉希ちゃん。
可愛く巨乳な子であるが・・・まあ、とりあえずはそんな子である。

レンは昔から真壁という太目の巨漢にイジメられている様子。
反抗したいという想いはあるが、体の小さい自分ではムリだと思っているようだ。
なるほどねぇ。それでいつかデッカくなったら、か。牛乳を飲み続けているのもそういう理由なんですな。
しかし「すくすく牛乳」じゃないといけなかったりするものなのか?そんなに成分違うものなのか?言葉の響きだけでは?

レンの家は父が小さく母が大きい。それは遺伝しているのか姉の方が大きく育っている様子。
身長は遺伝による部分も影響しているという話は確かにありますし・・・恨めしく思うのも仕方がないかもしれませんな。

庭の桜の木の枝を両手で掴み、ぶら下がって身長を伸ばそうとするレン
これを小さいころから毎日繰り返している様子。身長を伸ばすのに影響するものなのか・・・?
正直その分を睡眠時間に回しておいた方が良かったのかもしれませんな。

イジメられていた小学生時代。
どうやらその時から希ちゃんとは縁があったらしい。
まあ、抵抗もせずにへらへらとしているレンが蔑まれているという意味での縁であるが。

小っちゃい男ね〜ここも

体だけではない。度胸もないと言われてしまうレン。まあ言われても仕方のない状況ですわな。
しかしそれだからこそ、努力して大きくなろうとは考えている様子である。ふむ。

さて、校内では不審なメガネの男子がうろついている。
どうやら新入生の男子の体格を見て回っている様子。
最近の子はやけに細い子が多いですからねぇ。体格のいい子を探すのは大変かもしれませんな。
休み時間に髪をいじる男子。確かにてめーは女子かと言いたくなる光景である。これも時代の流れなのか・・・!?

何としても早急にあいつの代わりを見つけねーと・・・どこかにもっといい体の奴はいねえか・・・

そう考えながら不用意に閉ざされた教室の扉を開く。
すると中では女子が体育の時間に備えて着替え中。おやおや。
まだ昼食の時間みたいなのに着替えるの早いですなぁ。
というか着けていたブラジャーを投げつけるのはどうなのだろうか。そしてそのまま持ち去るのはもっとどうなのか。収穫するな!

体育の時間。本日はサッカー。ここでも微妙な扱いを受けているレン。おやおや。
しかし何でまた真壁たちと同じ高校に通うようになったのかねぇレンも。イジメられてるなら他の学校にする手もあったろうに。
まあ、いつか復讐の機会をと考えているのならそういうこともありなのかもしれないか。

昨日イジメている最中、両足のレンに強く握られた部分がアザとなっている真壁。ふむ、なかなか強烈な握力ですな。
本人は気付いていないようですが、毎日の身長伸ばしトレーニングのおかげで結構な握力が身に付いている様子。ほう・・・

腕を組んで男子たちの様子を観察している希ちゃん。
監督みたいなポーズをしているが、どうやらそれはノーブラなのを隠すためである様子。おやおや。
結局持ち逃げされたまま取り戻せてないんですな。しかし本当に何故投げた!?
体操服に着替えるだけなら外す必要もないと思うのだが・・・
ついという話にしても、メガネが扉を開いた時には外そうとしてた様子に見えましたしなぁ。謎だ。
ついでに言うとどうやらそのブラ、デッカく盛られている様子。ほう・・・
冒頭で巨乳と囁かれたときに赤面していたのは実は盛り乳だったからであったからなのか・・・

さて、屋上で今日もイジメられるレン。
反抗したいとは思いつつも、今はまだ無理。我慢我慢。こんな体格差でかなうわけないと決めつけてしまう。
そうやっていつかいつかと思いながら今日までイジメられてきたのでしょうなぁ。ふーむ。

そんなレンと真壁たちの前に現れたのは変態メガネ。ブラ被ったまま人前に現れるなよ変態メガネ。
そしてそのまま真壁の体に擦り寄ったりするなよ変態メガネ。どうやら体格がお気に召した様子ですな。

体格や気の強さは期待通り。しかし胸ぐら掴んだ手の強さは微妙だった様子。簡単に外せてしまう。
まあ、そこはとりあえず置いておいて、本題へと進もうとする変態メガネ。

こんな弱そうな奴イジメて楽しい?ほっとこうぜ。男たるものもっと強い奴と闘りたいだろ?

そう語る変態メガネ。しかし真壁はイジメてなどいない。遊んでいるだけだという。
その意見を肯定してしまうレン。おやおや・・・やはり今でも心まで小さいままなんですなぁ・・・

まあいいや。へたれはほっといて・・・今日からキミらの青春を書き込まないか?あの場所に!!

そういって指さすのは柔道場。やはり変態メガネは柔道部員をスカウトするために体格のいい男子を探していたのですな。
実際体格がよくなければいけないというものでもなかろうが、どうやらメンバーの代わりを早急に求めている様子。
柔道場の中にはロープで遊んでいる部員1人しか見当たらないし、深刻な部員不足の可能性がありますなぁ。

イマドキ柔道なんて野蛮でダセぇことやってられっかよと拒否する真壁。
それに対し、イマドキこんな時代遅れでベタなイジメするよりは楽しいと思うけど、と挑発を返す変態メガネ。
まあ全くもってその通りですな。イマドキこんなイジメしてる方が野蛮でダサイですよね。

でっけえ図体してるけどさ、もしかして柔道怖いとか。ビビってるだけだったりして。なあ?

巨漢の真壁を恐れる風もなく挑発を続ける変態メガネ。
突然殴り掛かってくる真壁の拳を躱し、懐に入り――背負う!!

派手な音を立てて叩き付けられる真壁。しかしすぐに起き上がり反撃。えっ!?
畳じゃなくコンクリートっぽい屋上に背中から叩き付けられたのにすぐ動けるのか・・・!?どんだけタフなんだこいつは。
そんな真壁に何度も投げを繰り返す変態メガネ
。 真壁以外のイジメっ子たちはこりゃ敵わないと逃げ出してしまう。おやおや。
そしてレンはというと、真壁の巨漢を苦にもしない柔道を目の当たりにして思わず拳を握りしめてしまっている。す・・・凄い・・・!!

お前がトドメ刺すかい?いじめられっ子君

そのように促されるレン。
しかし真壁に凄まれて、握りしめていた拳の力が緩められていく。駄目か・・・

と思ったところで屋上に希ちゃん登場。変態メガネからブラを取り戻しに来た様子。
しかし変態メガネ。盛り盛りアイマスクって・・・アイマスクは頭に被るものじゃないぞ!!いやそれはどうでもいいか。

現れた希ちゃんを見て、小さいころのことを思いだすレン。
あの、小っちゃい男ねと言われた時のことを。

僕はあの時初めて決めたんだ。立ち向かおうって。
それからずっと・・・いつか・・・いつかデッカくなったらって・・・
わかってたのに。いつかなんんてどうせ来ないって

どうやら当人も理解はしていたようですね。いつかいつかという言葉で誤魔化し続けてきたということに。
仮に本当に大きくなれたとしても抵抗が出来たのか怪しい所である。
抵抗するのならばその意志を示せるようにならなければいけない。こんな風に――

拳を強く握り、目を閉じながらであるが殴り掛かろうとするレン。
しかしリーチと場数の差が大きい。真壁にカウンターをもらい、倒れ伏す。
うむ。まあその意志は立派でありましたよ・・・いや、まだ勝負はついていない!!

倒れながらも両手で真壁の足を掴むレン。その握力に悲鳴を上げる真壁。
踏みつけられ、殴られながらもレンの力は緩む気配はない。決めたのだ。今・・・今、ぶっ飛ばすんだ!!と。

リーチの差があって届かないなら届く位置まで近づけばいい。
掴んだ手を離さず、そのまま足から段々と登っていくレン。
袖を掴んだところで立ち上がる真壁。そのまま力で振り回し、レンの握る手を放させようとする。

真壁のやつ凄い馬鹿力ねと述べながらブラを取り返そうとする希ちゃん。
戦いを観戦しながらそれに抵抗する変態メガネ。何してるんだコイツラは。
それはさておき、希ちゃんの意見とは違う部分の凄さに着目している変態メガネ。

あいつ・・・何か特別なトレーニングでも積んだのか・・・?
掴んで放さねえ。柔道で活きる力を持ってやがる

振り回されながら、意地でも放そうとしないレン。
それに根負けし、馬乗りの体勢にさせられてしまう真壁。
ようやくこの体勢になれた。拳を振り上げるレンであるが・・・届かない。頭突きを受けて倒れてしまう。
崩れ落ちるレンを見て、今日はこれくらいにしといてやるよと定番の捨て台詞を吐く真壁。しかし――まだ終わっていない!!

それに・・・執念
柔道においてはデッケぇ武器だぜ。

気を失ったまま、それでも真壁の襟を掴み、放さない。まさしく執念でありますなぁ・・・
変態メガネがブラを意地でも放さないのってのも執念のなせる技でありますか?

というわけで始まりました新連載。
イジメられっ子が強くなるために部活に邁進する。なかなか王道な滑り出しでありますな。
王道過ぎて何かもう1つ絡み手が欲しいところであるが、そこは変態メガネが何とかしてくれることでありましょう。
レンの今後も気になるが、真壁もまた柔道を始めることになるのだろうか?可能性はあると思う。
そして希ちゃん。彼女もまたデッカくなってやるとか考えていた人間なのだろうか。胸的に。
牛乳とか飲んでそうだし、ある意味レンとは気が合うのではなかろうか。
ハッ!?まさかここもと言って胸を指していたのはそういう意味・・・!?いやまさかまさか。

ともかく、ここからの展開に期待したい所であります。



第2話◎ドキドキ  (2013年 40号)


「いつか」が終わり、今デッカク踏み出す第1歩!!

と気合の入ったアオリと共に強烈な背負い投げを決めてみせるレン。
その威力は巨漢の真壁ごと地面を引っこ抜き、瓦礫と化させるほどであったという。
まあ、さすがにここまで派手なことやられちゃ夢だと丸わかりでありますな。うむ。
でも目覚めたレンが手にしているデッカク持ったブラは夢じゃない。何で持ったまま寝てるんだよ!!
持っていることも不思議だが何故持ったまま寝たのか。おかげで姉に目撃されているではないか。アイタタタ。

光石家の庭の桜は代々小柄な家系である光石家の成長を願って植えられたものであるという。
なるほど。その謂れのある桜にぶら下がることで身長を伸ばそうとしたわけですな。伸びてませんが。
しかし今年の桜はいつもより力強く咲いている。レンの門出を祝ってくれているかのようですな。

どうやら例のブラは変態メガネから入部祝いとして譲り受けたものらしい。
って人の下着を勝手に譲り渡すというのはさすがに。
まあ、持ち主に黙ってやっているわけではないが・・・だからいいってわけでもないか、

それはともかく、ようやく変態メガネの名前が祭田春樹と判明した。よかったよかった。

さて、その春樹。どうやらレンの持つ力と執念に目を付けた様子。
柔道部が目指すのはやはりインターハイ。5月の末にはインターハイ予選が行われる様子ですし、時間がない。
4月末の立川学園との対抗戦も気になりますが、とにかくインターハイに向けての戦力強化が重要と考えているようですな。

というわけでさっそく翌日の昼、柔道場に来るように何故か校内放送で言い渡されるレン。
それとタイミングを同じくして、いつも通りにパシってこいやとメールで伝えてくる真壁。
さてさてレンはどちらを選択するのか。変わるのか、変わらない毎日を選ぶのか。

昨日はなけなしの勇気を振り絞り、立ち向かうことができた。
しかし拳を当てることはできず、逆に痛い目にあった記憶が残っている。
それゆえか、真壁の指定通りにパンを買いに購買部へと向かうレン。おやおや。
しかし人ごみに押され、思わず掴んだ布の感触に昨日の春樹の姿を思い出すレン。柔道の技・・・あれは・・・
って掴んでるの女子のスカートですがな。というかまた希ちゃんじゃないですか。不幸な娘であるな・・・ぐわっ。

何か・・・ドキドキする
僕に何ができるか、何が掴めるかわからないけど・・・
この気持ち・・・何なのか・・・確かめなきゃ。

言葉はなかなかいい感じなのだがポケットからブラを取り出しながら言われてもアレであるな。
傍から見たら春樹と同じ変態にしか見えないこと間違いない。

それはともかく、走って柔道場へと飛び込んだレンの目に映るのは人が人を投げ、畳へと叩き付ける姿。うむ、柔道ですなぁ。
改めてこの人が飛ぶ光景を見たレンは何を思うのか・・・

柔道部には春樹の他にキャプテンの雪村さんが在籍している。おや、春樹はキャプテンじゃなかったのか。
というか2年生だったんですな。雪村さんは3年生であると。なるほど。
他にも部員はいるが伊達という部員は入院中。これが1話で言っていたアイツの代わりという意味か。
そして1年生の部員が2人。早くも黒帯を締めている経験者のヒューマと謎のグラサン男、日下部

とりあえずよく分からない雰囲気の日下部は置いておくとする。
ヒューマは中学時代の3年間柔道に打ち込んできたらしくなかなかの自信家。春樹の後輩なだけはある。
その春樹がレンのことを才能ある有望な新人と評したのが気に入らないのか突っかかって来る。

こっちは3年やって来たんだ。
何もしてきてないブラジャー目当てのチビに舐められたくないね。

このヒューマの挑発に負けん気を発揮するレン。
言い返そうとする。いや、言い返そうとしただけだったのに頭突きが綺麗に決まってしまう。
おやおや。こりゃ決定的な対立関係が生じてしまいましたな。ハハハ。

というわけで、レンの入部をかけた戦いが春樹主導で勝手に組まれようとしている。
さすがに経験者のヒューマ相手に素人のレンが普通に戦っても勝ち目はない。
なのでハンデ戦である。レンが1回でもヒューマを投げたら勝ち。1回も投げられなかったら負け。
試合時間は3分の間。レンはヒューマに何回投げられてもいいことにするとのこと。
ふーむ。素人には割と厳しめな条件に思えますが・・・?

そんな話がキャプテンの雪村さん抜きで進行される。まあそれはどうでもいい。
それよりも、ようやく希ちゃんがレンに追いついて柔道場に辿り着いた。ずいぶん遅かったですな。
というか日下部。ようやく喋ったと思ったら・・・女好きか!!

レンにすっぽかされた真壁は暇をしている。
そして屋上からレンが柔道部に居るところを発見する。さてさてどういう行動を取るようになりますか。

勝負を行うということで春樹の柔道着を借りるレン。
そして春樹から相手の袖を掴んで放すなという作戦を頂く。
ふむ、そこから随時指示を出してくれるわけでありますか。まあ心強くはありますな。
しかし成り行きで勝負することにはなったが、まだレンは入ると決めたわけではない。そう口にする。

・・・この勝負が終わった時・・・自分の気持ち確かめてみな。それで決めればいいさ

ふむ。何をやるにもまずは確かめてみてからですな。
というわけで、ようやく柔道着を纏ったレン。ここから柔道という道に打ち込むこととなるのか・・・?
見守る各人の想いも色々と交錯しそうでありますな。楽しみです。



第3話◎初体験  (2013年 41号)


入部&ブラを賭けた特別試合。
レンにとっては初の試合、初柔道となるこの戦い。どのような気持ちを味わうこととなるのか。

希ちゃんも試合が終わるまでは大人しく観戦しておいてくれる様子。
屋上の真壁も含め、色んな人が注目する中、レンとヒューマの特別試合開始!!

ヒューマのスポーツマンらしい気合の声にビックリしながらもなんとか気合を返すレン。
屋上で震えて丸まっていた時に比べれば随分マシになってますな。
そのレンにオペレーションSTHだと呼びかける春樹。
STH・・・S(袖を)T(掴んで)H(離すな)!!である。分かりやすいな。
STFならプロレス技となっていたのだが。惜しいな。

レンの才能を認め、己の道着と黒帯を貸し与える春樹。
それを見て苛立ちを強くするヒューマ。容赦のない背負いを見せ、レンを畳へと叩き付ける。

普通の試合ならば一本で勝負あり。
しかしこれは特別試合である。レンは制限時間内は何度投げられても問題は無い。
だがそれとは別の問題が生じている。
初めて豪快に投げられてしまったこともあり、恐怖心が身体に刻み付けられてしまった様子だ。

受身教えねえままなのもさすがにまずかったな

そりゃまずいだろうさ。綺麗に投げられたからまだ良かったといえるぐらいだ。
柔道は何だかんだで強烈で危険な技でありますからなぁ。

痛みは恐怖の促進剤だ。あの呪いにかかったらそう簡単には解けねえ

柔道に限らず強い奴と戦ったことがある奴なら誰でもかかる呪い。勇気を、立ち向かう力を奪う呪いである。
端的に言うとここが小さくなる呪いである。と希ちゃんの胸を指す春樹。
まあ希ちゃんも小さい頃に似たような指し示し方してるしその表現でも間違いはないか。

すっかり恐怖心を抱いたレン。相手がでかくて怖く見えている。
袖を掴むだけの余裕はなく逃げ回ることしかできていない。うーむ。呪いの効果は大きいなぁ。
ちなみに希ちゃんは春樹の行為により己の貧乳を呪いのせいと思い出した様子。そっちに行くか!!

制限時間は残り1分半。
どうにかしようと考えた春樹は希ちゃんの偽巨乳を暴き立てる。い、いきなり何を・・・!!
イメージに騙されずに真実の大きさを見ろということなのだろうが・・・ヒドイ話である。
希ちゃんは本当初回から大変な目に合いっぱなしでさすがに可哀想になってきますなぁ。
とはいえ盛り方がいくらなんでも多すぎじゃないかと。極端なんだよ!!

それはさておき、でかくて怖いと思えたヒューマ。
それがいつの間にやら小さく可愛い感じに見えてしまうという。ち、縮んだ!!

こうなれば袖を掴むのも怖くはないですわな。うむ。さあ、反撃開始だ!!
しかし最後のO(俺の)S(死を)M(無駄にするなよ・・・)は通じたのだろうか。返事はしているみたいだが。まあどっちでもいいな。



第4話◎starting over  (2013年 42号)


ようやく袖を掴むことに成功した。緊張走る両者。
見ているキャプテンも緊張の面持ち。グラサンもガッツポーズ。
ん?そんなに真面目に見てたんだっけグラサン。
希ちゃんの蹴りが綺麗に入ったことに対するガッツポーズだったりして。

組み手を制するものが勝負を制する。
しっかり技をかけるにもまずはこうして自分の得意な組み手にする必要があるのだ。
そこで活きるのがレンの武器なのさ。

そのように解説する春樹。タフだのう。
希ちゃんと組み合いながらレンへと指示を出す。今だレン!!左足を払え!!

その指示に従い足払いを決めるレン。
ヒューマはバランスを崩し、膝をつくがポイントが入る所までには至らない。
とはいえ一回でも投げれば勝ちである。綺麗に足払いが入れば可能性はあるかもしれない。
さすがに春樹の指示は的確であり、何度も膝をつかさせられるヒューマ。ただの変態メガネではないということだ。

春樹の指示なしで積極的に足払いを狙うようになるレン。
残りは30秒。ワンチャンスが来るかどうかという時間。
しかしそこでヒューマは狙いを変える。わざと倒れ込み、寝技へと移行したのだ!!

うつぶせになったレンの背後に回るヒューマ。
いきなり倒れ込まれて動揺し、袖を放してしまうレン。うかつですな。
ヒューマは襟を掴む。残り30秒切ってますし、押さえ込み寄りも締め落とす方で来ましたか。

最初は耐えろ!振り払え!と言っていた春樹であるが、レンの様子を見てギブアップしろと言い出す。
畳を2回叩くんだ!もう無理するな!!と叫ぶ。さすがに限界か。
レンも悔しくは思いながらももう無理だと考えている。いや、だがまだ終わりではない。

ダメなんだ・・・このままじゃ・・・変わるんだ・・・!!

素人が黒帯の締めを外せるはずもない。
が、素人だからこそ爪を立てるような反則行為もできる。
痛みに襟を掴んでいた手を放すヒューマ。その隙に立ち上がろうとするレン。構えとしては背負いの体勢に入っている!!
しかし寝ている状態から立ち上がるならば普通は「待て」が入る。今回もその例にもれず「待て」は入った。
だが一心不乱に投げを打とうとしているレンの耳には届いていない。

このまま・・・終わってたまるか・・・何も掴めずに終わってたまるか!!

慌てて止めに入るキャプテン。しかし――止まらない。ぶん投げろ!!

その言葉通り、ヒューマをぶん投げるレン。
止めに入ったキャプテンも吹き飛ぶ勢いである。
結果、残り1秒というところで見事に投げを決めたレン。
この勢いには引きこもっていたグラサンも思わず飛び出してきてしまっている。ほほう。

春樹は言っていた。この勝負が終わった時、自分の気持ちを確かめてみろと。
レンは思う。サイッコーに気持ちいい、と。

ふーむ。なかなかいい気持ちを味わっておりますなぁ。
これでレンの柔道部入りが確定したわけだ。反則が起点だったとはいえよく投げ切ったものである。
さてさて投げられたヒューマはどのような反応を見せるのか。楽しみでありますな。
希ちゃんとグラサン、さらには真壁の反応も気になる所である。



第5話◎入部祝い  (2013年 43号)


日課のぶら下がりもせず、今までにないほどに嬉しそうな顔で学校へと向かうレン。
毎日欠かさなかった日課よりも大事なこと。
初めて感じたあの気持ち良さをもう1回感じたい。その気持ちでいっぱいになっている様子。

柔道部に入りたい。伝えるんだ

そう気持ちを固めて朝早くからやってきた柔道場。
そこではヒューマが1人で投げの稽古を行っている。うーむ、凄い気迫だ。
春樹たちもやってきているが、ここは遠くからレンの様子を見守ろうという構え。
その視線を受けながらレンはヒューマにこう語り掛ける。

昨日は・・・あんな反則で終わってごめん。
わがままなのはわかってるけど・・・もう一度、もう一度テストさせてくれないかな。柔道部に入りたいんだ。
僕・・・今までチビってことを言い訳に・・・逃げてばっかりだった。
でも・・・初めて柔道を見て・・・柔道をやってみて思ったんだ。変われるかもしれない
だから・・・お願いします!!

頭を下げてお願いするレン。しかしヒューマの返答は黙れの一言。
そんなヒューマに対し、何度も頭を下げてお願いするレン。
だが、ヒューマが言っているのはそういうことではない。

黙れって言ってるだろ。無駄口叩いてる暇あったらさっさと着替えろ。お前の自分語りなんか興味ないんだよ

そう言って投げつけたのはヒューマの柔道着。そして昔の白帯。
なるほど。ヒューマならばレンと体格はあまり変わらないし、ちょうど良さそうでありますな。

身の程知れや。ハルさんの着るなんて100年早えんだよ。新品買うまで貸してやるだけだかんな。

ふむ、なんだかツンデレ風味でありますな。
まあなんだかんだで先の勝負でレンのことを認めなくもないという気持ちなんでしょうな。
少なくとも握力や引手の強さには目を見張るものがある。それは認めざるを得ないでしょう。

いよいよ新生武藏原高校柔道部が始動する。
3年生のキャプテン雪村さんと2年生の春樹、入院中の伊達。
1年生の結城飛悠馬、光石錬、日下部丈二の計6名がメンバーとなる。ってグラサンいつの間に現れた!!
しかも予定表を指さしてみたりとやけにおいしい決め方してくれるじゃなーい。妙なキャラだぜ本当に。
それにしてもヒューマ、ちゃんと漢字の名前あったんですな。

ともあれ入部の意志を固めたレン。さっそく入部届を先生に出そうと考える。
去年までの先生は退職したらしく、今年から新しい先生が顧問となるらしい。
赴任したてでバタバタしているらしく、まだ春樹たちも会ったことが無い。
何やらすげーデカくて気合入ってる人だそうだが・・・ふむ。

やる気になっている柔道部。
そして新たな柔道部の顧問となりそうな女の先生もやる気を出している。違う方向で。
うーむ、この食い違いはどのような方向へと向かうのか・・・
単に枠が空いたから顧問をやるだけで柔道に興味がない人なのか、それとも実はの経験者なのか・・・さてはて。



第6話◎春の嵐  (2013年 44号)


いよいよ初練習。期待に胸躍らせるレン。
しかし初心者に必要なのは地道な反復練習でございます。
特に柔道は受け身が大事。命に関わることでもありますし、疎かにしてはいけない。
退屈だと思ってもこれは致し方のないことなんですよねぇ。いきなり試合とか本当はやっちゃいかんねんで。

それにしてもグラサンこと日下部はしっかり経験者だったんですね。
黒帯のようだし、不意打ちとはいえヒューマを見事に投げたりしてるし。気になるキャラだ。

受け身とは顎を引き瞬発的に強く畳を叩くことで衝撃を和らげケガを防ぐ柔道の基本中の基本
これを身に付ければ先のように投げられた時の痛みや恐怖も和らげることが出来るって話だ。
非常に大事――それはレンも解っているのだろうが、楽しみにしていた投げを習うことも出来ない不満は溜まる。バンバンバンバン。
まあ気持ちは分かるがねぇ。しかし現在は部員が5名。組手をしようにも人数が余る状態だ。
新顧問がやってくれば6人全員で組めると期待している部員たち。果たしてそれは上手く行くかな・・・?

春樹たち柔道部員は新顧問は相当強い柔道の使い手だと認識している様子。
その実は柔道とかいかにも興味のなさそうな女教師・・・うーむ、凄いすれ違いが起きていますなぁ。

練習のラストはロープ登り。足を使わずに腕の力だけでロープを登る。
激しい練習の後にこれはキツイ。しかしこれが試合終盤で組み負けず、最後まで技の極め維持する強い力を生むのである。

ずっと受け身の練習をしていて、居てもたっても居られない状態のレン。
せめてこれぐらいは参加したいとロープ登りを行う。
さすがにぶら下がりを日課としているだけあり、腕の力は目を瞠るものがある。
初練習の慣れない受け身で上半身・・・特に腕や指は披露しているであろうに・・・大した奴だ。

初日の練習は終了。家路につく部員たち。
しかしレンの手はいまだにうずいている。あの時の投げの感触が未だにこびりついているのだ。
それを見越した春樹。ひとつだけ教えておいてやるといいだす。

背負い投げ。ちっせえお前にも向いてる技だ。
相手の懐深く・・・股の間に飛び込む。
腰を落とし、足は肩幅。がに股にならない様に親指に重心を置く感覚で。
襟を持つ釣り手。袖を持つ引き手。絶対に放すな。

そのように型を教える春樹。しかし理屈よりもっと、一番大事なことは別にある。
そう、日下部が字を間違えながら示す通り、大事なのは反復

頭で覚えるんじゃない。腕に。指に。腰に。脚に。心に刻み込む。
繰り返し、繰り返し、ただひたすらに。一番大事なことってのは大抵・・・一番ツレえ

そのように述べる春樹。
しかしレンはこういう反復が苦にならない性格のようである。
身が出るかわからないぶら下がりを日課となるほど続けてきたその根性。それが今活かされようとしている。

しかし結局柔道部員は皆帰らずにレンのことを見守っているんですなぁ。いい連中ですわ。

というわけで、教わった背負い投げを体に、心に刻み込むために桜の木を人に見立ててひたすら背負うレン。
翌朝。姉がふと庭を見ると・・・そこにはすっかり花を散らしきった桜の木と、桜の花びらの中で大の字に眠るレンの姿が・・・

地面を見るとなかなか美しい光景に見えなくもないが・・・桜さんが地味に可哀想でありますな!!
入部早々桜散るってのは縁起が悪い気もするが、まあともかくその意気は良し。
対抗試合までは期間も短いですし、背負い投げを有力な武器として磨き上げていく流れとなりそうですな。



ウチコミ!! 2巻


第7話◎ムカチ  (2013年 45号)


繰り返し、繰り返し。ただひたすらに反復し、心と体に「柔道」を刻み込む
そうした積み重ねがあってこそ、着実に前へと進むことができるのである。
レンの受け身も大分様になってきたようですな。

そんなレンに対し、いきなり組み付いて投げを放つヒューマ。
しかしレンももう完全な素人だった頃とはちがう。見事にその投げに対し受け身を取ってみせる。
その結果、前に喰らった時とは大きく違い、痛くない!!あんまり。微妙に正直な感想は好感が持てますな。

練習している間は地味で退屈かもしれないが、実際に役立つのを実感すると嬉しく思えるものである。
嬉しそうにもう一回投げて〜〜とか言い出すレン。調子のいい子である。
しかしわざわざその実感を与えてあげるヒューマもまたいい子でありますなぁ。
何だかんだでこの柔道部は優しい奴らが多くて微笑ましい。

そんな柔道部の様子を外から見ているのはイジメっ子の真壁。
どうやらレンの練習を3時間も見ていたらしい。長いなオイ!!気になってる気になってる。

立川学園との対抗戦は目前に迫っている。
人数の関係もあるし、レンもその対抗戦には出ることとなる。
相手の立川学園は全国大会常連の強豪私立である。幾らなんでも初心者が・・・と危惧するヒューマ。
さすがに春樹もレンに勝てという気は毛頭ない。ただ・・・

不戦敗にはしたくねえ

どうやら立川学園との対抗戦に並々ならぬ意欲を見せている様子ですな。
それはその学校に在籍している紅林という男が関係しているようである。
ヒューマが知っているということは、同じ中学で因縁を持った相手ということでしょうか。気になります。

試合、出てきますかね。
「無価値だ」あの人ならうちとの練習試合なんてそう言って辞退するかもなって。

ふむ、なんだか知らないがいけ好かなさそうな相手のようですなぁ。

さて、帰宅中のレン。昨日一晩中打ちこみをしていたから体中が痛い。
けれども早くみんなと同じ練習がしたいし、今日も帰ったら背負い投げの練習をしようと考えている。
うーむ、反復が苦にならないこの性格は非常に羨ましいと言える。

そんなレンを呼び出そうとしているのは真壁。おやおや、未練がましいですなぁ。
そりゃ仲間からも寂しいのかと揶揄されても仕方がないってものである。

真壁たちが揉めている所に通りがかったのは、ロードワーク中らしい男。
自身の体を貴重なんだと語ったりする妙な男である。ナルシストさんですか?

ムカチ・・・と呟く男に掴みかかる真壁。
しかし男は素早く真壁の腕を取り、地面へと叩き付ける。そして真壁の身体チェック。

贅肉の塊。心身の緩み。無価値だ
いや・・・こんな体でも一個だけ価値があるか。
トレーニングに役立つ。

そう述べつつ、体重100キロを超える真壁の体をリフトアップする謎の男。すげぇな。
そしてそんな謎の男の前にやってきてしまうレン。ちゃんと呼び出しに応じたのか・・・

謎の男――おそらく春樹たちが語っていた紅林という男でありましょう。
何だか厳つい男であるが、どのような暴れ方を見せてくれるのか。
真壁はここで屈辱を知り、柔道に興味を示すような流れとなるのだろうか。
色々と人間関係が変化していきそうな場面でありますな。楽しみでございます。



第8話◎ミカチ  (2013年 46号)


いじめっ子に呼びだされて駆けつけてみたら見知らぬ強面に持ち上げられていた。な・・・なんだこれ・・・
しかもいきなりその状態でスクワットを始めるのだから、ますますなんだこれ状態になっても仕方がありますまい。
持ち上げるだけでは飽き足りなかったんですなぁ。ナイスバランス。

仲間になんとかしてもらおうとする真壁。しかしトレーニングの邪魔をするなと一喝される。
まあ、なるべく関わりたくない相手ですしね。引くのも仕方あるまい。
ならばとレンに対し、何とかしろと言い放つ真壁。お前柔道始めたんだろ!と。

それを聞いた強面の紅林。真壁を持ったままレンに接近。そして何とかしてみろと言い出す。

さあ。何でもいい・・・技をかけてみろ

真壁を持ち上げているその状態で技をかけろというのか!?
というか・・・何でそんなに嬉しそうなんだ・・・!!
頬が紅潮し、息も荒くした状態でそんな嬉しそうな顔をされても、その・・・困る!!
まあ、それはさておき――

小さいキミでも背負い投げくらいかけれるだろう。
見せてみろ。キミの価値

ほう、これは良い挑発でありますな。見事に乗せられ、思わず襟を掴むレン。
だがこうなったのであれば、試さずにはいられない。
襟を持つ釣り手。袖を持つ引き手。これを絶対に離さず・・・って袖に手が届きませんやん。

両手とも襟を掴んでも背負い投げはかけれるぞ!!

おっと、これはいいアドバイスですな。しかしやっぱり嬉しそうな顔だな、オイ。
とりあえず襟は掴んだ。後は相手の懐深く、股の間に飛び込んで背負うだけ!!
持ち上げられている真壁がヤバイ落ち方をするかもしれないが、それはそれだ!!

ガシッと決まる打ち込み。
腰を落とし、100kg超の肉塊を持ち上げたまま・・・その投げに耐える紅林!!
これは凄い。凄いんだが・・・歯を食いしばって耐える姿がまた何とも言えないぐらい恍惚の表情しててなぁ・・・
何というか、色々な意味で恐ろしい男である。

せっかく覚えた投げが通用しない。びくともしない。驚き身を離すレン。
しかし紅林としてはとりあえずトレーニングはここまでという気分にはなってもらえた様子。

見たところ・・・中学1年くらいか?
無価値・・・いや・・・未価値か・・・
二人とも、トレーニングの協力感謝する。

未価値。なかなか面白い表現でありますな。将来性を見込まれたと言うことか。
まあ、年齢は大きく誤算しているが、柔道始めて数日ということを加味すれば未価値という表現で正しく思える。
うーむ、思ったよりも面白いキャラでありますなぁ・・・
しかしここまでトレーニング好きなら他の2人が殴り掛かったりしても良かったのでは?足とか蹴りつけたりして。
これに耐えるのもいいトレーニングになる!感謝する!とか嬉しそうに言いだしたりしないかしら。

それはさておき、全く投げが通じなかったレン。
自分はまだまだであると反省している。何だかんだで初心者ですしね。よい心掛けだ。
まあ正直相手が化物だったからというのが一番の理由でありますが・・・

その化物の紅林宗吾は全国選手権3位の実績を持つ立川学園にて2年でありながら早くもエースの貫録を示している。
ふーむ、春樹が嫌っている様子だし、人を無価値と断じるだけにもっと嫌なキャラかと思ったら・・・意外ですな。
どちらかというとかなりストイックな感じのキャラである様子。
それが行き過ぎて輪を乱したりはしそうであるが、なかなか面白い。
対抗戦でレンを見た時にどういう反応をするのか楽しみでありますな。



第9話◎足手まとい  (2013年 47号)


初心者のため受け身が基本だったレンの練習にも変化が訪れる。
雪村さん相手に背負い投げの打ち込みを行うこととなりました。
一度指導しただけなのに割とさまになっているレン。
伊達に家で何度も反復練習しているわけではないってことですな。

練習ということで、最後までは投げ切らず、寸止めの状態としている。
が、10回目で投げてみろという春樹の指示。
ようやく人を投げることが出来る。これは高鳴る話でございますな。
まあ、今のレンにしてみると、昨日投げる機会があったのに投げられなかったことが思い起こされる様子でありますが。

というわけで、ずいぶんと力が入ってしまうレン。焦ってる焦ってる。
その焦りにより、足を滑らせ、ぐらついて転倒。転がりながら雪村さんと一緒にヒューマに蹴りを叩き込む。ぐわっ。
パワーはさすがであるが、精神的な部分がやはりまだまだですな。

やっぱこんな奴、立川学園との対抗戦に出さない方がいいっすよと主張するヒューマ。
始めたばかりの人間が再来週までにまともに柔道が出来るとは思えないとのこと。まあ、それはそうですな。
そもそも最初に戦う相手としては立川学園は破格の相手過ぎる。
なんせ全国大会上位常連の強豪私立でございます。
スカウトされたエリートも多く、白帯なんて間違いなくいないでしょう。
高校、大学、就職。柔道で人生のし上がろうって連中もいるだろうし、オリンピックを視野に入れている奴もいるそうな。

20年くらい前の顧問同士のつながりで伝統的に行われている対抗戦。
だが、ここ10年ほどは力に差がありすぎてボロ負け続きとなっているらしい。
うーむ、近いうちに対抗戦の話もなくなってしまいそうな流れでございますな。

その話を聞いたレン。自分が打ち込みの練習に加わると一人余ってみんながいつもの練習ができなくなると主張しだす。
よって、足手まといとはならないよう、道具を用いての自主練習を開始する。
ふうむ。健気な心遣いではありますなぁ。さりげなく受け身ではなく投げの練習に入ってはいますが。

さて、一方その話題の立川学園の練習風景に場面変換。
なのだが、突然変わり過ぎたので、一瞬このハゲ親父が本物の柔道部顧問!?あの女教師はフェイクか!?などと思ってしまった。
それはそれで面白かったかもしれない。

まあ、ともかく。立川学園の柔道場は広い。
その広い柔道場で数十人の男たちが一斉に乱取りを行っている。
当たりが強すぎ、鼻血が噴き出ても休むことなく練習を続ける。うーむ、過酷。
というか、隣同士が近すぎないかね、これ。投げたら足とかぶつかってきそうだ。
実際へばっている相手のところに投げが叩き込まれたりしている。危ない環境でございますねぇ。

へばっている部員に声をかける紅林。
大丈夫か?練習についてこれてるか?
そのように聞いているが、別に相手の身を案じての発言ではない。
ついていけていないか。なら辞めろ。邪魔になる。足手まといだ、とのこと。
確かにこの環境では邪魔になりそうな気がしますなぁ。エリート校らしい過酷さである。
まあ、入った部員もそういうところだと覚悟して入っているはずですからねぇ。

1日が終了。レンたちの方も練習は終わりとなっている。
黙々と1人で打ちこみをしているレン。
練習時間が終わった後もしばらく残って続けると言っている。
そんなレンを赤くなりながら手招きする日下部。何故赤くなる。単に練習で体が上気してるだけかもしれんが、何故赤くなる。
というのはさておき、手招きしているのは日下部だけではない。雪村さんや春樹も同様のことをしている。クイクイ。

相手してやるよ。1日の成果みせてみ

そのように述べる春樹。
ふむ、どうやらレンが口にした足手まといという言葉が引っかかっている様子ですな。
足手まといにはならせねーから覚悟しなと述べる春樹。
これも過去、紅林との考え方の相違によって生まれたこだわりか何かなんですかねぇ?

春樹の後ろを雪村さんと日下部が支える。これぞ3人打ち込み。
重みが増すから思い切りかけても問題ない形となりました。って日下部。その形じゃ雪村さんの首極まってるぞ!?
そして、手招きはしなかったものの、ヒューマもこの練習に参加してくれる。
形がおかしくないか見てくれるそうだ。おやおや、素直じゃないけど、やっぱりこの子もいい子でありますなぁ。

素人を置いて行かず、皆で高め合おうという意識を持っている春樹たち。
一方の紅林、無価値なものは置いていくという思想。

柔道は所詮個人競技・・・俺は俺のために戦う

考え方としてはそこまで間違っているわけではないんですな。
指導者には間違いなくなれないだろうけど、アスリートとしては問題ない考え方といえる。
もちろん人との対立を招く考え方ではありますが・・・
さてさて、対抗戦ではどのような思想のぶつかり合いとなるのか。楽しみであります。



第10話◎経験者現る  (2013年 48号)


強豪校との対抗試合に向けて一丸となる柔道部。
しかし今回は普通の授業風景から始まります。彼らも高校生ですしね。普通の授業もちゃんと受けてるってことだ。

芸術の時間。お互いの似顔絵を描くというお題の様子。
希ちゃんは絵も上手いらしく周りの生徒たちに感心されている。多才な子ですな。連載開始以来酷い目に合っているイメージしかないが。
しかしベレー帽被ってる日下部の存在感が凄い

どうやら芸術は3クラス合同で行われているらしく、柔道部の1年生が全員そろっている。
クラスは違ったみたいだがしっかりとレンと一緒に課題をこなしているヒューマ。つき合いがいいというか何というか。

2人の話題は自然と柔道のこととなる。
ヒューマが述べるのは春樹の因縁の相手。立学の2年生エース紅林宗吾のこと。
やはり春樹と紅林、ヒューマは同じ中学出身であるらしい。
紅林は四中出身であり、春樹の親友であったそうな。ほう?それが今では随分と険悪な感じになっておりますなぁ・・・

希ちゃんとペアになっている丸顔・・・というか小太りな感じのちゃん。
昔から同じ学校であったらしく、そうなると当然レンとも同じ学校だったりする。
お互い小さいからかレンのことはよく見ており、最近感じが変わったと思っている様子。
ふーむ、意識しておりますねお嬢さん。ふむふむ、これは・・・
しかしやっぱり希ちゃんも牛乳飲んで頑張ってるんですな。牛乳の銘柄までレンと同じじゃないか。

立学エース紅林。こないだの春の選手権、1年生で90キロ級全国2位か・・・変態だな・・・

何故いきなり変態なんて話になったんですか雪村さん。いや確かに本質は突いてますが。
まあ1年生でいきなり全国2位ってのは確かに凄いと思いますけどね。
しかしそれでも優勝はできなかったりするところを見ると世間は広いのだと考えさせられますな。1位はどんな変態だったんだ・・・

雪村さんはヒューマに尋ねる。四中は春樹と紅林の代で全国大会に出たんだっけ?と。
その答えは春樹からもたらされる。結果は都の予選で敗退とのこと。おや。

団体戦は。紅林のせいでね
あいつは個人戦で全国行って3位になったけど。いや・・・2位だったかベスト8だったか・・・忘れた。

ふむ。その団体戦とやらが2人の仲を悪くした原因であるみたいですな。
足手まといというキーワードが何か関係していそうだが、何があったのだろうか。
団体戦なら3人は勝てないといけないが春樹、紅林、ヒューマの3人がいるのだし普通に勝ち進めそうなものであるが・・・?
昔のヒューマはまだそんなに強くなかったとかそういう話だろうか。ふうむ。

真っ先に柔道場にやってきて日下部と打ち込みの練習を行っているレン。大分背負い投げも板についてきましたな。いい感じだ。
一層気合いを入れて頑張ろうとする部員たち。しかしそこについにあの人が現れる。
柔道部顧問。八乙女真千華さん。ようやくの柔道部への顔出しである。

お・・・思ってたのと違う・・・

新顧問はでかくて気合入ってる人と聞いていたので、てっきりマッチョな男なのかと思ったら・・・
別の意味ででかくて気合の入った人でございましたな。いやそっちの方に気合を入れられても。
「アゲアゲ乙女」の異名で合コンじゃ頼りにされているというが、盛り上げ役ではどうにもなぁ。
いや、それはどうでもいい。柔道の経験があるかどうか。聞きたいのはそれだ。

もう!子供のくせに先生に何聞くのよ〜私だって20代女子なんだから経験の一つや二つ・・・

ふむ、柔道の経験ってそんなに恥ずかしがるようなものなんですかね。とすっとぼけてみる。
何にしても早々に見切りをつけた様子の春樹たちでありました。だめだこの人・・・!!
一人だけいいと思ってる日下部は欲望に正直というか何というか。
まあ去年も引率専門のおじいちゃん先生だったし、これからも部員で盛り立てていくという感じですかねぇ。

と思いきや、いきなり部員全員で対決してみてと提案してくる八乙女先生。
顧問としてみんなのこと知っておきたいし、試合のオーダーの参考にしたいとのこと。
ふーむ、一応形だけじゃなく顧問らしいこともしようとは考えているんですね。
5人それぞれの総当たり戦。これでどこまで実力を測ることができるのか・・・
会話だけ聞いているとやはりあまりやる気がない、いや別の方向にやる気が向きまくっている様子なのだが・・・

まずは雪村さんとヒューマの対戦。
戦いの様子を見つめる八乙女先生の表情は割とマジメ。
しかし途中で試合を打ち切りさっくりと次の試合へと回していく。
アゲアゲ乙女のはずが部員の気持ちを盛り下げている。こ、これは一体・・・!?

果たして八乙女先生は経験者なのかどうなのか。あ、柔道経験者なのかどうなのか。
何か考えがありそうでいてそうでもないようでいて・・・うーむ、掴めない。
何にせよ早めに結論を出してくれないと部員の緊張感が断たれまくってヤバイ。どうにかしていただきたい所である。



第11話◎着火  (2013年 49号)


突如現れた新顧問の提案により行われる部内総当たり戦。
レンにしてみればヒューマとやって以来の対人戦である。
不安はあるもののいつかはやらなければいけないことですしね。いきなり本番よりはマシと考えるといいでしょうさ。

というわけでいきなり主将の雪村さんと試合をすることになったレン。
まずは自分の組み手にならないといけない。
打ち込みの時とは違い、好きなように持てるわけではない。
どのように形に持っていくか・・・
考えてはみたが、意外とすんなり組むことができたりする。おや?
でもやっぱり簡単には投げさせてはくれない雪村さん。その辺りはさすがでありますな。

背負い投げに入り込む前に横移動で避けられる。
先に体勢を崩すなどしておかないと簡単には投げの動作には入れませんわな。
この辺りは経験がものを言う所ですし初心者には難しくても仕方がない。
特に雪村さんは手足が長く懐が深いので投げにくい。だから簡単に組ませても問題はないと考えたわけですかね?

何度か背負おうとするが、懐が深くて上手くいかないレン。
ならばと一旦戻って仕切り直そうとする。が、その戻りの体勢を狙われることとなった。
戻り際に脚が揃った際に放たれる大外刈り。これが雪村さんの得意技であるとのこと。うむ、地味な得意技ですね。さすが雪村さん!!

一本が決まったのでこの試合はこれで終わり。
と思いきや何故か続行させる八乙女先生。え?
他の子の試合は途中でも止めていたのに何故この試合だけ・・・?不思議なことを言い出すものだ。

何にせよレンとしては与えられたチャンスは無駄にしたくない。
今度こそはと挑みかかる。その意気は良し。

ヒューマの時のように足払いは効かないかと試してみる。
が、動き回っている相手でもないのに足払いはそれほど有効ではない。
蹴られた方としては当然痛いがそれ以上のものにはなりませんな。

背負い投げも通じず何回も投げ倒されるレン。
しかし何故この試合だけ何回もやらせるのか。この先生の考えることは本当にわからない。

総当たり戦終了。結局途中で止められず最後まで試合し切ったのはレンのみであるという。うーむ?
不可解な試合であったが、さらに不可解な言葉が八乙女先生からもたらされる。

じゃ対抗戦のオーダー発表するね〜
先鋒祭田くん。次鋒ヒューマくん。中堅雪村くん。副将日下部くん。大将レン君
当日は現地集合現地解散。じゃ♪

いや、「じゃ♪」じゃねーよ。微妙に浮いている姿が面白いけどじゃ♪じゃねーよ。
というか今の取組の何を見てこのオーダーを考えたのか、そこの説明がされなきゃ納得はいかないですよ。
立学の対象は冨士森という体重120キロの巨漢が予想されている。さすがにレンが相手するのは怖すぎますわなぁ。
あ、いや。そんなことよりもこのオーダーに一番納得ができそうにない人がいた様子ですわ。

遊びじゃないんすよ

怒りのあまり握りしめたストップウォッチが悲鳴をあげている。
なるほど。春樹としてみれば立学との対抗戦は紅林と闘うチャンスである。
そして立学のエースは中堅で出てくると分かっている。どうあっても自分は中堅でなければと考えているわけでありますな。

俺の獲物です

決して逃すわけにはいかない。
素人の意味のわからない指示に従う謂れはない。そう言いたそうな雰囲気でございます。
あまりの迫力に怯えてレンの後ろに隠れる日下部。
であるにも関わらず、その怒りに気付く様子もない八乙女先生。こ、これは・・・?

どうでもいいがオコなの?は挑発以外の何物でもないと思う。
どっからどう見ても怒っている相手に言うセリフではありませんな。

戦り方は俺が決めますと宣言する春樹。キャプテンの雪村さんを差し置いているがまあそこは別にいいや。
当初春樹たちが想定していた構成だとおそらくこうかな。
先鋒ヒューマ。次鋒レン。中堅春樹。副将日下部。大将雪村。
先鋒、中堅は今回の情報から確実として、他はおそらくこんな感じかなで埋めてみた。
うーむ、先生のオーダーとはほとんど一致しませんな。こりゃ荒れますわ。
大人の言うことを聞けと理由もなしに決めるのは一番やっちゃいけない行為だと思うのですがねぇ・・・

対抗戦を前に荒れる柔道部。果たして収拾はつくのか・・・?



第12話◎因縁  (2013年 50号)


勝手に定められたオーダーに怒りを見せる春樹。
しかしそんな怒りなどどこ吹く風と言わんばかりに笑顔で去っていく八乙女先生。
うーむ、この空気の読めなさはある意味才能といえるか。
いやひょっとしたらわざと怒らせて・・・って、有り得る話かなぁ・・・?

春樹の怒りは日が変わっても収まる様子を見せていない。
戦う機会すら奪われるとあっては感情も暴走するってものであるか。

過去の因縁。
どうやら紅林は個人戦に集中するために団体戦の参加を拒否したらしい。
立学からのスカウト条件は個人戦で全国で結果を出すこと
そのために心身ともに個人戦に照準を合わせて、都の予選から全国の決勝まで最高のパフォーマンスを見せなければと考えたらしい。
ふーむ、これは確かに個人的な理由でございますな。
せっかくみんなで団体戦全国出場だと誓い合ってたというのに・・・

無理だ。今の四中のチーム力じゃ・・・せいぜい都の予選ベスト8が限界だろう。俺にとっては無価値。
万が一にでもケガなどでコンディションを落とすわけにはいかない。悪いが俺は・・・俺自身のために戦う

ふーむ。これが確執の理由でありましたか。
でも紅林の言うことも分からないではない。
進路という大事なものがかかっているのだから個人の事情を優先させたい。感情としては当たり前といえる。
そういう意味ではそれを素直に応援できない春樹の方もどうかと思えなくはないわけで・・・難しい話ですな。

ヒューマは紅林の代わりに出場。結果四中は都の予選ベスト16で終わったらしい。
ふーむ、ヒューマはレギュラーでもなかったのか。まだその頃は強くなかったんですかねぇ。

去年の対抗戦は負けて・・・恨みか・・・嫉妬か・・・意地か
ともかく中堅で出てくる紅林と勝負してリベンジする気まんまんなのに、ぽっと出の素人顧問にオーダー決められて・・・
イライラをどこに向けていいかわかんなくなってんのかな。

危うい感じでありますな。当初のどこか飄々とした感じがなく、行き詰まって焦った感じになっている。
オーダーがどうであろうと、紅林に自分の強さを見せつけることで引きずり出す。それが今の目標の様子。
となると今よりさらに強くならなければいけないわけで・・・部員にもそのために無茶を課してしまうわけで・・・

お前らが強くならねえと・・・俺も強くなれねえんだよ!!
立学に・・・紅林に勝てねえ。足引っぱんなよ・・・

おっとっと。よろしくない言葉が飛び出してしまってますね。追い詰められているなぁ・・・精神的に。
少し前まではレンに対しても優しく、足手まといにはならせないなんて言っていた。
それもまあ紅林とは違うという意識から出た言葉だったのかもしれませんが・・・うーむ、よろしくない。

というわけで、レンは練習の最後に春樹に挑もうとしている。
春樹を引き止めたレン。その思惑はどのようなものであるか・・・
まあ、あの先生の言葉じゃないが、部活はなるべく楽しくやりたいものである。少なくとも今の雰囲気はイカン。
強くなるためにも、団結力を磨くのは重要。春樹もそれは分かっているはずなのだがねぇ・・・
どうにか落ち着かせてほしいものである。



第13話◎覚悟  (2013年 51号)


イラ立ちを加速させ、仲間である部員たちに不満をぶつける春樹。
その春樹を呼び止めるレン。
既に限界を超えフラフラになりながらも、今のままではいけないと思っているようだ。

なりません。足手まといには。覚悟はできてます

自身がされたように、指で手招きをするレン。
柔道部に連れて来てもらい、今に至るまで指導してくれていた。
その感謝の念を返すために体を張る。その覚悟ができているということであるか。

しかし覚悟はできていてもやはり体への負荷は限界を超えている。
挑発して乱取りを続けさせはしたものの、ほとんど抵抗らしい抵抗もできずにいるようだ。

くそ・・・もっと強くなるには・・・紅林に勝つには・・・こんな練習じゃダメなんだよ・・・

迷走しておりますなぁ。
紅林に対する勝たねばという気持ちに油が注がれた結果、自分でもどうにもならないほどに燃え上がってしまった感じでしょうか。
その結果、ヒューマや雪村さんと言った仲間にも当たることとなってしまうのは何ともなぁ・・・

こんな乱取りじゃ・・・無意味だ

これでは強くなれない。そういう意味の言葉であるが、それは紅林の言い放った無価値という言葉とどれほどの差があるのか。
紅林の考え方を否定するはずだったのに、いつの間にか同類になりつつある。悲しいことだ。
だから、レンは何度でも諦めずに喰らい付こうとする。

レン君は・・・チームの一員に認めてくれた祭田を孤立させたくないんだ・・・

このレンの行動と周りの呼びかけにより自身が部の足を引っ張り始めていると気付きだす春樹。
段々と紅林と同じ存在になりつつある。そのことに気付かせてもらえたようだ。

ハルさん・・・そんな野郎でも・・・やる価値なくはないはずです。
なんたってこの執念深そうなクソ素人は・・・ハルさんが見込んで連れて来たんすから。チームのために

俺自身のために闘うと言って去っていった紅林。
その考えを否定し、チームのためにメンバーを揃え、鍛えようとしていた春樹。
今こそその考え方を取り戻して頂きたいところでありますが・・・どうなりますかねぇ。
熱くなるのは良いことであるが、雰囲気を壊してしまうのはまた違う。
チームの絆を取り戻すためにも立ち直っていただきたいところであります。



第14話◎答え  (2013年 52号)


苛立ちが積り、仲間に当たってしまっている春樹。
その春樹を孤立させないために執念深く食い下がるレン。
乱取りは残り1分。最後の力を振り絞るようにして背負い投げを仕掛けるレンと、必死にこらえる春樹。
日下部も声援を送ってくれております。ファイド〜〜!!

何もできなかった僕を・・・祭田さんや・・・雪村さん、ヒューマくん、日下部君・・・みんなが導いてくれた・・・
僕は・・・みんなのおかげでチームの一員になれて・・・今ここに立ってます・・・
だから・・・強くなりたいんです・・・祭田さんと、みんなと一緒に

そう声をかけ、これまでの反復練習の成果を見せるレン。
相手の懐深く、股の間に飛び込む。
腰を落とし、足は肩幅。がに股にならない様に親指に重心を置く感覚で。
引き手、釣手、絶対に放すな。腕に、腰に、指に、脚に、心に刻み込む!!

春樹と屋上でであってからそれほど時間が経ったわけではない。
それでも、レンにとって柔道は今までにないワクワクできるものであった。
それを教えてくれた人たちの思い出。
それらを乗せて今、ついにレンの背負い投げが決まる。
真壁や希ちゃんといったこれまでのキャラたちが見ている中で決まった背負い投げ。うーむ、よい場面ですな。
さて、この見事な投げを受けた春樹の反応は・・・

忘れてた・・・俺は・・・紅林に勝ちてえ。
俺自身のために。チームで勝ちてえ

そう、それこそが紅林の考えを否定する勝ち方であります。大事なことを本当に忘れていたんですなぁ・・・
だが、手遅れとなる前に取り戻すことができた。良かった良かった。
これでまた壊れかけていた武藏原柔道部が一丸となることができる。
あの先生の言い草ではないが、やはりギスギスした空気よりも清々しい状態でいたいものですからねぇ。本当に。

そう言えば結局八乙女先生は現れませんでしたな・・・試合の日まで出てこないのかな?
まあこのタイミングでまた余計な子と言われても困りますしね。うん。



第15話◎地獄巡り  (2014年 1号)


相変わらず濃い容貌の立学柔道部の監督。
人数の割に柔道場が狭いんじゃないかと思うが、寝技の練習ならば一斉に行ってもそんなに問題はないか。

立学の主将である新堂
その相手をしているのは1年生の小田桐
挑発近視のルールをかいくぐる為に少しだけ前髪を残すオシャレを編み出した男。オシャレか・・・?
バカっぽいしチャラついてはいるが名門立学の一員であるという自覚はある様子。
先輩たちにも物怖じしないところは見込みがあると称されています。ふむ。

さすがに去年の紅林程インパクトのある1年はいない様子。
毎年あんな濃いのが入ってきたらただでさえ息苦しそうな柔道場が大変なことになってしまうわいな。

練習中は語気の荒い立学の顧問――鬼尾先生。
しかし普段は色々と気配りができそうな様子。九州遠征のスケジュールなんかも手ずから部員に渡している。
その鬼尾先生曰く、レギュラーメンバーは無理に明日の武蔵原との練習試合に参加しなくてもいいと述べる。
ふーむ、甘く見られておりますなぁ。いやまあこれまでの戦績を思えばそう思われても仕方がないのだが。

新堂。榎。大畑。お前ら3年は今年が最後だ。何としても日本一になるんだぞ

昨年は3位で終わった立学。
今年こそは日本一を目指すためにすべてを柔道にささげて頑張ってきている。
勉強もせず、彼女も作らず柔道にのみ打ち込んできたのだ!!いや、彼女は単に作れなかっただけなのかもしれませんが。

レギュラーメンバーの中には紅林意外にも2年生がいる。富士森という優しそうな顔立ちの巨漢だ。
これが練習試合に大将として出てくると目されている人物ですかな。
最近気合が入っていないということだが何か思う所があるのだろうか?
明日の練習試合でレンとぶつかるのなら、何か刺激されるような展開があるかもしれませんな。

紅林は高校に入っていっそう協調性がなくなった様子。
インターハイ個人90キロ級を取るために個人練習を積み重ね、仲間と団結しようという意思は見受けられない。うーむ。
団体戦でも結果が残せそうな学校なんだし、ちゃんと参加してほしいものですがねぇ。

ちなみに去年の練習試合、春樹は紅林に秒殺されていたらしい。
むう、それは悔しいですな。強くならなければと必死になっていたのも分からなくはないか。

武蔵原との練習試合なんてあんまりやる意味ないんじゃないかと言い出す小田桐。
まあ、昔の決め事でやっているだけの交流試合ですしねぇ。このままでは廃止になってもおかしくはなかろう。
だが、1年のうちからそんなことを言っている小田桐を戒める鬼尾先生。
全くもってその通りだが、そういうことは真の立学部員になってから言えってことだ小僧。

果たして何人の1年生が来年もここにいるかな。
地獄の春を越え、地獄の夏を越え、地獄の秋を越え、地獄の冬を越え、
それでも尚新たな地獄に身を投じる覚悟のある者だけが立川学園柔道部の真の戦士となるのだ

本当に地獄ばっかじゃねーか。
だが、それすら乗り越える覚悟。それこそが強くなるのに大事なものと考えている様子ですな。
ふーむ、さすがに名門と呼ばれるだけのことはある。そりゃあオリンピックを考える選手も出てくるわけですわ。

そんな立学に挑もうとするレンたち。
さすがに緊張の面持ちであるが、そこに声を掛けるのは仲間のおかげで立ち直った春樹。
やるだけやったんだという気持ちで挑もうとしております。いい心構えですな。

さて、いよいよ次回から対抗戦の開始である。
果たして組み合わせは八乙女先生の言った通りにするのか。
立学側はどんなメンバーが出てくるのか。色々と注目すべき点がありますな。



ウチコミ!! 3巻


第16話◎再会  (2014年 2+3号)


王者の地へと踏み込む武藏原。
その5人を迎え出てくるのは紅林。おっと因縁の邂逅でありますね。
しかし前年ながら出迎えに来たわけではない。
レギュラーたちは遠征に備えて午前であがる。つまり相手をしている暇はないとのことである。おやおや。
それを聞かされた春樹は――

つまんねえなあ。不戦勝かよ。あとで結果聞いて後悔すんなよ。「戦る価値があったのに」ってな

挑発を行う春樹。
一応足を止めて耳を貸す紅林。全く歯牙にもかけていないってわけではないんでしょうな。
そしてその春樹の言葉がひょっとしたら偽りではないかもしれない。それを示す人材がやってきた。レンだ。

あの日の夜出会った2人が、氏素性も知れない2人がここで出会った。
抱く思いはお互いに同じ。

高校生だったのか!!

おじさんと中学生の違いはあれどどちらも相手を高校生とは思っていなかった様子。なんという共通点!!
まあそれはさておき、紅林。レンにキミも練習試合に参加するのかと尋ねる。
それを肯定し、初心者だけどこないだ祭田さんを投げれたし少しは成長したのかもとか言い出すレン。

・・・祭田を?初心者が・・・?

去年は瞬殺したりしていたが何だかんだで紅林も春樹の実力はそれなりに認めている。
その春樹を初心者が投げた。これは興味を抱く情報だ。
実際自分の身でも強烈な投げを受け止めたりしてますしねぇ。これは楽しみな話だ・・・
笑みを浮かべる紅林。いやあ、本当楽しそうですねぇこの人。

紅林以外の面々は帰ろうとしている。
世のリア充どもは浮かれたGWを送るのかねぇと僻んだ発言をする仲間にこう語る主将・新堂。

ま、リア柔の俺らには関係ねえよ。引退するまでは柔道一直線だ。

誰が上手いことを言えと。
見込みがないから諦めるのも早くていいですね。ハッハッハ。
と思いきや、そんな彼らの前に天使が、いや可愛い女の子たちが舞い降りた。
柔道場はどこですかと尋ねる武藏原の制服を着た2人――希ちゃんと純ちゃんである。

ご案内しましょう

帰るはずだったレギュラー連中がやる気満々で柔道着に着替えている。
さても女の子の視線というのは原動力になるものなのか。リア充ならぬリア柔。なんだか悲しい。
そして長髪や女子マネがいるというそのこと自体が許せないと闘志を燃やす小田桐。
あまりの闘志の熱さゆえに練習試合のメンバーに選ばれるという。まあ、やる気があるのはいいことですわね。うん。

練習試合と言うことで試合順をじゃんけんで決めようとする立学の面々。
王者という割には軽いというか、気のいい奴らではあるんだが。ナメていると思われても仕方がないところではありますな。

このタイミングで八乙女先生登場。オーダーを練ったと言っているが本当だろうか?
組み上がったカードを見て何か意味深な発言をしているがどういうことなのだろうか・・・

ともかく、組み合わせは以下の通り。
祭田 ― 富士森
結城 ― 小田桐
雪村 ― 榎
日下部 ― 新堂
光石 ― 紅林

ふむ、なかなか楽しみな対戦がありますな。先鋒次鋒は勝っておきたいところであるがどうなりますか・・・
とりあえず日下部君は残念なことになりそうな予感。まあ、新堂さんのアピールを手伝ってくださいってことで。

紅林「石コロかダイヤか・・・
レン「光石です・・・祭田さんにはいつもお世話になってます・・・」

名前からして光る石。ダイヤであることを示しているレン。
磨けば、錬磨すれば光石になるってことですよね。ふむ、いい名前である。
紅林との戦いでさらに錬磨されることとなるのか。楽しみでありますな。

結局ジャンケンの運にも恵まれず紅林との直接対決はならなかった。
が、もうその個人的なこだわりは吹っ切った様子の春樹。

柔道は所詮個人競技だけど・・・柔道部は団体競技っす。
全員で戦って立学に勝つ。それが俺の・・・俺らの目標ですよ

いいことを言えるようになりましたね。
その目標を果たすためにも大事な先鋒戦を落とすわけにはいかない。春樹の活躍に期待したいところだ!!



第17話◎成果  (2014年 4+5号)


いよいよ立学との練習試合が始まる。
まずは先鋒戦。春樹対富士森。再重量の相手にどう立ち向かうのか。
とにかく気合を入れて応援しようと声を出すレン。
しかし何といってもここは相手のホーム。しかも部員は凄く多い立学。声の量はハンパではない。ファイドォ!!
濁った感じの叫びもあるが、ワイドはわざと言っているとしか思えない。確かに富士森はワイドだけどさ。

さて、先鋒戦。ここは春樹が勝って弾みをつけたいところである。
が、さすがに再重量。目前にすると凄い圧迫感を感じる。
そんな富士森はこんなことを考えていたりする。

ふん・・・めんどくせぇ。午後から休みのはずだったのに変な流れで付き合わされることになっちまったぜ。
俺はさっさと帰って寝てえのによ

喋らずに悩んでいそうな感じの時は思慮深そうなキャラに思えた富士森。
きっと色々な葛藤とかがあり、この練習試合でその辺りが吹っ切れたりするのかなとか思ったら・・・
まさかただの怠惰なデブであったとは。ガッカリだよ!!
いやまあ、単なる怠惰では立学の練習にはついていけないだろうが、それでも何だかガッカリしたことには変わりない。

とはいえさすがに立学のレギュラー。強い。
組み合っていきなりの攻防で春樹から技有りをもぎ取ってくる。さすがの圧力といったところか。

あぐらをかいて観戦している希ちゃん。だらしない。そして柔道のルールはよく知らない様子。
そんな希ちゃんに解説してあげる純ちゃん。
柔道のポイントは「一本」と「技有り」と「有効」
技有りは2つ取れば「合わせて一本」だけど「有効」はいくつとっても「技有り」にはならない。

なるほど。わからん。

いやいや、さすがにこのくらいの解説は理解しましょうよ。分かるつもりがないとしか思えない。
とにかく技有りは2回取られたら負け。有効は判定にもつれ込むまで関係ないと覚えておけば良いですわな。

いきなり追い込まれた春樹。続けて有効も1つ取られてしまう。うーむ、危うい。
ヒューマたちは見ているだけで冷や汗をかいてしまっております。そんな中レンはこう語る。

組み手を制する者が勝負を制する

春樹がよく言ってた言葉らしい。
レンが言うには、劣勢ではあるが相手の組み手の肝心な部分をうまく制して技を決まりにくくしているように見えるとのこと。
なるほど。それでギリギリ決められるのを防いでいるわけであるか。
実際春樹も重量級相手の対策は練ってきている。
雪村さん相手に段差のあるところから圧力がかかるような組み手を行ったりしていたのだ。

妙な練習ではあるが体格のいい相手からの圧力を想定して練習するにはこのぐらいしないといけないわけであるか。
回想の中で雪村さんは春樹に対し弱気な言葉を述べる。
努力と根性だけじゃどうにもならないことがあるのではないかと・・・

俺もそう思います。でも・・・努力と根性でしかどうにもならないことだってあるかもしれねーし
もう一本・・・いや・・・明日も・・・明後日も付き合ってもらえませんか。

決して諦めることなく、工夫しながら苦しく長い1年を戦い抜いてきた春樹。
今、再び立学と戦う時がやってきたのだ。その成果を見せることもなく負ける訳にはいかない。
その想いが通じたか、反撃の小内刈りが決まり、どうにか有効を奪うことに成功する春樹。

とはいえまだまだ相手にリードを許している状況。
ここから流れを引き寄せることができるのか。春樹の踏ん張りに期待したい所であります。



第18話◎武器  (2014年 6号)


どうにか有効を取り戻した春樹。
まだ技有り一個分リードされているとはいえ、ここで得たのはポイント以上のものがある。
それは今までやってきたことが間違ってなかったという証明になったということ。でっかい成果だ。

その勢いに乗って前に出る春樹。
富士森は格下の相手にポイントを取られたことで動揺している。このままガンガン攻めれば・・・
と思ったが、やはり立学のレギュラー。そう簡単にはいかない様子。
場外に出ていなければ今の攻防で一本取られていたかもしれませんな・・・

フン。そんなものか。お前のこの1年間は

場外に出たところで至近にいた紅林から皮肉が飛ぶ。
この言葉をバネにすることができるのだろうか。

残り1分を切った。ポイントで負けている春樹は休まずに攻めないといけない。
逆に富士森は逃げの体勢。上手く組み手をいなして相手の形を作らせないようにしている。
みている方としてはイラつく流れでありますな。希ちゃんではないが、もっとこう組み合ってドーンとやってもらいたい。
立学の他のレギュラーとしても、格下相手に逃げ切る戦いはどうかという思いがある。
なので最後まで攻めろと富士森に声をかけてきたりする。

うっせえな・・・俺はあんたらみたいに立学で順調に成長して全国に名を轟かせてる名選手ってわけでもねえんだよ。
・・・まあでも、こんあ弱小校の無名選手とも違う・・・接戦で勝つのも癪に障るしトドメさしてやっか。

どこまでも舐めた様子の富士森。驕ってますなぁ。
だがその実力は確かなものだったりする。
春樹の動きを冷静に見て合わせて、お互いがしっかり組む形へと引き込む。
右組の春樹と左組の富士森の喧嘩四つ。パワーじゃ圧倒的に不利な状況。これはマズイ。
富士森はここから何を仕掛けてくるのか。大外刈りか内股か、払い腰か・・・

ここまでポイントを取られたのは大外刈りと内股。ここで払い腰は多分来ないと推測する春樹。
大外刈りと内股の二択。ならばと左足を下げる春樹。この構えならば大外刈りは難しい。

祭田が大外刈りを警戒して左足を下げた・・・いや・・・内股を誘った・・・?

内股。紅林の持つ内股は超高校級のシロモノであり、去年の春樹はそれに秒殺されたという。
その悔しい想いを秘めてこの1年間頑張ってきた。いや――

1年間じゃねえよ。小5で柔道始めてからずっと。ずっとお前のムカつくくらい切れ味のある内股を食らって。
食らって食らって食らい続けて。心に刻まれてきた。その傷、俺にとってはでっけえ武器だ!

内股すかし
富士森の仕掛けた内股を見事にすかしてみせた春樹。
このまま相手を倒せばポイントを奪うことができる。
が、すかした後の体勢は互角。このまま横に倒れただけではポイントにならないが果たしてどうなるか・・・!?

大事な先鋒戦。エースである春樹にはどうにか勝ってほしい所であるが、どうなりますかねぇ。
ここで最低でも技有りが取れないと厳しいことになるわけだが・・・
相手の軸足を払うのは無理だし、後は右手を引いて相手の上体を逸らさせることだがパワーに劣っている。
難しいところであるが果たしてどうなるのか。注目であります。



第19話◎大声援  (2014年 7号)


富士森の内股をすかす春樹。
そのままもつれ込むように倒れる両者。
残り時間は少ないし、春樹が逆転するにはここで決めるしかない。
逆に富士森はここを耐えることが出来れば優勢勝ちはほぼ決まった形となる。正念場だ。

体勢としてはほぼ横並び。
春樹の方からすれば右の引き手を引いて富士森の背中を畳につけたいところ。
しかし当然それはさせじと耐える富士森。
逆に引き手を離して手を着かないと春樹の方が回されてしまいそうだったりする。

畳につく直前、諦めて引き手を離す春樹。富士森も同じタイミングで手を離す。
が、このタイミングで春樹の目に飛び込んできたのはレンの姿。
自信の袖を掴み、何かを叫んでいる。
そう、それは春樹がレンに教えたこと。相手の袖をつかんで離すな。その教えである!!

自分で言ったことが自分に帰ってくる。
それを感じながら、春樹は一度話した相手の袖を再びつかむ。
富士森が離してくれたおかげで有利な形をつくることが出来ましたぜ!!
そして思いっきり右手を引き・・・相手の体を回して、その背中を畳に叩き付ける!!

歓声の中、下された審判は一本。見事な内股すかしによる逆転勝利だ!!
いやあ、これはなかなかの迫力でありましたねぇ。
増ページということもあり、惜しげもなく見開きを使った一連の流れは見事と言えましょう。
これには紅林も凄く嬉しそうな表情。喜んでいただけたようで何よりです。

格下と見下していた相手に喫した敗北。
しかしその諦めない姿勢を見て富士森は何か思う所があったりしそうな様子。
ふーむ、これで怠惰な態度を改めだすような流れだと厄介ながらも面白い話になりそうですなぁ。

レンの声援で勝利を手にした春樹。一時期の荒れた様子が嘘のように落ち着いております。
希ちゃんたちに気楽に声をかけるぐらいに回復したようで良かった良かった。
直接ではないものの、紅林に価値のある試合だったと思わせるだけでも成果はありましたわな。
どうでもいいが、おさげの子見せろと動く立学主将が地味に面白い。落ち着け。

さて、大事な先鋒戦を勝利で治めた武蔵原。
続いてのヒューマは勝利を手にすることが出来るのだろうか。
出来ればここは勝っておきたいところであるが・・・どうなりますかねぇ。注目です。



第20話◎埼玉の風  (2014年 8号)


先鋒戦、いきなり予想外の敗北を喫して動揺する立学。
最重量の選手が70キロ無さそうな無名の選手に投げられたのだもんなぁ。そりゃあザワつくさ。
うむ、いい流れである。このまま一気にたたみかけるぞ!!

気合いは十分。でも円陣とか組んだことないから掛け声がわからない武蔵原。あるある。

全国レベルの強豪から一本を取り、沸き返る武蔵原。紅林も嬉しそうで何よりですな。
そして役目は果たしたとばかりに元の軽いノリに戻る春樹。
セクハラが行き過ぎるとアレであるが、やはり春樹はこのぐらいのノリでいてくれないと困りますな。

女子達にセクシーな応援を期待する春樹。
純ちゃんを守るために動きまくる希ちゃん。と思いきや突き飛ばしたりとぞんざいな扱いをしたりもしている。何か面白い動きだ。
というか春樹と希ちゃんは本当に仲がいいと言うか何というか。見ていて楽しいことになってますな。
試合前で集中したいヒューマにしてみれば後にしてくれといいたくなる状況でありますが。

せっかくそんなにかわいいんだし柔道とかやめといた方がいいよと述べる八乙女先生。
顧問的にどうかとは思うが、まあ説得力のある言葉ではありますなぁ。

一応先生の決めたオーダー通りにやって先鋒戦を取ることが出来た。
果たしてこのオーダーは考えがあってのことだったのか?相手の並びも分からないのに作戦も何もなさそうであるが・・・
強い順番に出ている感じだし、最初の3人で勝てればという目論見なのかな?それならば今のところは当たっていそうですが。

ともかく、次鋒戦。
全国優勝10回を誇る名門立川学園の真の姿を、浮かれているてめえらにこの俺がわからせてやるぜと気合十分の小田桐。
迫力は十分であるが、色々と面倒くさいのがこの小田桐。
てめえらみてえに女子と戯れながら長髪なびかせて柔道やってるハンパ野郎共には俺が天誅を下す!!とのこと。
うーむ、気持ちはわからないでもないが、やっぱり面倒くさい子だ!!

天誅ううう!!

はじめの合図と共に吠える小田桐。そしてとにかく口数が多い。
名門の選手としては馬鹿っぽいというか、軽い感じの奴である。しかし――その実力は本物であった。

ゆらゆら揺れていたかと思ったら、いきなりヒューマの視界から消える小田桐。
体勢を低くして懐に入り、小外刈りをしかけてくる!!
どうにか身をよじってポイントは有効止まりとするヒューマ。まさかヒューマの速さでついていけない相手とは・・・

どうやら小田桐はスカウト組であるらしい。
入り立ての1年生で高校での実績がないから3軍なのかもしれないが、中学時代の実績は見事なものがある。
本人のツイッターのプロフィールにはその辺りのことが書かれていた。
小田桐神。中3の時、埼玉県大会で優勝した経験があるそうな。ほう。

「疾風の神」。そう呼んでくれ。俺が考えた

得意げに語る小田桐。ツイッターのユーザー名も@sippuuとなっている徹底ぶり。
いやまあ、ツイッターの方はいいですけど、その名前を自分で名乗るのは・・・
いや、そこは百歩譲るにしても自分で考えたの暴露はいらねえよ。聞かされる方が赤面するわ!!
実際に赤くなっている周りの連中が何だか可愛い。身内まで照れてるじゃねーか。
というか純ちゃん、何してるんだ?もしや春樹に言われた通りセクシーな構えをしようとしているのか?素直な子であるな。

馬鹿は馬鹿でもただの馬鹿ではないことが判明した小田桐。
立学の顧問から無駄口叩くな疾風と言われるような子であるが、とにかく実力だけは本物である。
むう、やけにつき合いがいいというか。優しいな先生。

武蔵原としては副将、大将に勝利が望みにくいのでここで勝っておきたい。
しかしさすがに侮れない相手である。果たして疾風を越える動きを見せることができるのだろうか・・・!?
ヒューマも疾風に対抗する何かを名乗る必要があるのかもしれませんね。目には目を。痛い呼び名で対抗だ!!



第21話◎思い出ぽろぽろ  (2014年 9号)


自称「疾風の神」。
そのセンスはどうかと思うが、そのスピードは確かなものである。口だけではない。
あのヒューマからあっという間に有効3つを奪い、速さで翻弄する。
しかも動き回りながら喋りまくるという無駄な体力使いそうな技を披露してくれる。
確かにヒューマは「ちっちゃくてカワイ〜」とか「生意気そうで萌える〜」とか言われそうですけどね。

ベラベラ喋り過ぎて指導を受ける小田桐。さすがスピードとへらず口は立学随一の男である。
強いのだろうけど、いまいち緊張感がないというか何というか。親しみやすそうな感じではあるけどね。

シャンプー何使ってるの?何てアオリをヒューマにかましたおかげで昔のことを思い出す小田桐。
そう、中学時代に小田桐には夏美という彼女がいた。笑顔の可愛い子である。

ちょっと軽そうな感じに見える子だが、人生設計とかもしっかり考えてそうな真面目さも見える。
馬鹿かもしれないが真面目でいい子。いいじゃないですか。充実した中学生活を送ってますな小田桐。

そんな小田桐の前に現れたのは名門・立川学園柔道部顧問の鬼尾源一郎。
立学が再び日本一を勝ち取るためにキミのスピード溢れる柔道が必要だとスカウトに現れる。
そしてそれと共に、立学に入るにあたって厳しい条件も隠さず提示してくれる。公平でよい話ですな。
長く辛く厳しい練習はともかく、坊主にしないといけないというルールは小田桐には厳しいものがあるでしょう。
だがそれでも得る物は大きい。地獄の先の栄光を共に味わってみないかと誘いをかける鬼尾先生。

小田桐は夏美に相談。夏美はハゲ神なんて絶対嫌とのこと。おやおや。
同じ高校に行こうと言ったのに、柔道ばっかりで最近会ってくれないし、私と柔道どっちが大事なの?と突き付けられる小田桐。
恋人と柔道。道は2つに分かれており、交わることはない。どちらかを選ばなければいけない。
中学生にして重大な人生の岐路に立たされた小田桐。大変だとは思うが、その想像の内容が・・・

夏美「ほら神美(アテナ)!パパでちゅよ〜
鬼尾「ほ〜ら!次は20キロだぞ〜

それは並べる内容なのか!?ほ〜らじゃねーよ!!誰が選ぶか!!
いや、でも子供にアテナと名付けるのもどうかとは思いますけどね。
両親の神と美をつけてって流れは分かるがそこから読めない名前にしてはいかんっショ。

というわけではないが、夏美を選ぼうとした小田桐の脳裏に当の夏美の声が蘇る。

ほんと柔道好きね、神

鬼尾先生はさておき、柔道にかける想いはやはり並々ならぬものがある小田桐。
勿論才能はあるのだろうが、それ以上にやっぱり柔道が好きだからこそ強いんでしょうなぁ。
決意を固めるために、長髪を自らの手で刈る小田桐。それは恋人との別れも意味する・・・

夏美・・・俺なんかよりふさわしい男に・・・捧げるんだぞ・・・

試合中に思い出し泣きを始める小田桐。不気味な奴だ。そりゃヒューマも思わず気遣ってしまうわ。
だが、その涙は小田桐にとっては立学に来る決意を思い出させる涙である。

愛・・・髪・・・リンス&コンディショナー。大人になるチャンス。
俺は全てを捨ててこの畳の上に身を投じ・・・疾風になる!!

捨てた者はどれもドスンドスンと重い音を立てている。並の覚悟でないのは窺い知れる。
うーむ、バカな奴ではあるが妙に深い過去を持っていやがるなぁ・・・応援したくなってきてしまって困るわ。

強い想いを背負って闘う小田桐。それにヒューマは対抗できるのだろうか?
先鋒戦は想いの強さで春樹が制することができたが、この次鋒戦は厳しそうである。はてさて・・・



第22話◎地獄と天国  (2014年 10号)


小田桐の過去への想いが爆ぜる!!
疾風となった小田桐の背負い投げ。これは速い!!
しかしヒューマもその速さにどうにか反応をしている。
投げられる瞬間に逆方向に体を流しつつ空中で体をコントロールして背中から落ちるのを防ぐ。

天誅完了!!

はしゃぐ小田桐であったが、この投げは技有り止まり。
危ういところでありましたが、とっさの反応でどうにか出来たみたいですな。
しかし相手が活躍した時の紅林の嬉しそうな顔・・・価値のある相手との戦いが本当に嬉しいみたいですなぁ。

さて、再び相対する両者。
ヒューマは小田桐のことを超速いなと評する。

俺と同じくらい

ただの称賛ではなかったようだ。自画自賛がここで入るとは!!
素早く小田桐の懐に入り込み、ひゅううううりゃああっ!!と背負いを放つヒューマ。
その鋭い投げにより技有りを取ることに成功する。あっという間に取り返した!!
見事な速攻。これは速い。と思いきや、おせーよと述べる春樹。

ギア上げんのが
相手の速さに慣れてきてようやくヒューマもギアが上がってきた。
トップギアのヒューマは・・・俺でもなかなかとめらんねえぜ。

やはり速さならばヒューマも負けてはいない。
普段小田桐ほどの速さの相手とは練習していないからギアが上がるまで時間がかかったということですか。なるほど。
しかしその説明をさらりとしてのける八乙女先生。これはやはり・・・?

小田桐「野郎・・・疾風の異名は俺のもんだ・・・名乗らせねえぞ」
ヒューマ「異名なんかいらねえよ馬鹿野郎

どこまでもマイペースというかな小田桐。そりゃいらないわな。そもそも自称だろうし。
それはさておき、小田桐は声援を受けるヒューマにこんなことを言い出す。
お前の異名は「巨人の星」にしろ。畳降りてマウンドでもあがってろ!長髪イケメン柔道禁止!!と。
坊主ってどちらかというと野球選手の方がそういうイメージあったりしますけどねぇ。

それはさておき、小田桐のこの言葉はヒューマの過去を思い出させる内容のものであった。
幼い頃、誕生日プレゼントに貰ったのは野球のグローブ。
いつかプロ野球選手になるんだぞと期待されている様子のヒューマ。
何でもお爺ちゃんが野球大好きで星ヒューマからとった飛悠馬という名前をつけられたらしい。
しかし本人には野球の才覚はなかったらしく・・・辛い小学生時代を送ったようだ。

名前のせいで野球がついてまわる。
そんな風に落ち込んでいたヒューマに対し、うちの部にふさわしい名前じゃんと声をかけるのは春樹。
もちろん春樹が所属しているのは野球部ではなく柔道部である。

「ヒューマ」ってなんかスピードありそうじゃね?
素早い技で風ヒューヒュー吹かすみてえな。

そういう解釈もありますか。思ってもみなかったことを言われて思わず吹き出すヒューマ。
別に紅林を肩車して徘徊している姿を見て笑ったわけではない。
というか、この頃の紅林はトレーニングでこういう姿を晒すのは恥ずかしいと思ったりしてるんですな。
今ではむしろ積極的にする側に回ったという・・・何があったというのだ!?

春樹にしてみれば部員の少ない柔道部に人が欲しかったという想い故の声かけだったのでしょう。
でも名前によって野球部に縛られそうだったヒューマには十分な救いとなったようである。
勿論柔道部に入ったヒューマのことを温かく迎えてくれる春樹。
チビなら動け。スピードで負けるな。ヒューヒュー動いて相手ヒーヒー言わせてやれとアドバイスされる。
そんな過去の話を思い出し、笑みを浮かべるヒューマ。

ひがむなよ。お前が何を捨てて地獄で泣きながら柔道してんのか知らねえけどよ。
俺は・・・呪いを解いてくれたあの人の馬鹿みてえな言葉を真に受けて、畳の上(天国)でちょ〜楽しく柔道やってきたぜ
おまけに長髪イケメンで?女子の声援まで浴びまくり?
そんな俺が・・・お前より速えからってひがむなっつってんだよ。

おやおや、これは見事な挑発でありますな。そりゃ小田桐にも「性格悪い」って言われますわ。
彼女と別れ、畳の上という地獄に身を投じた小田桐。
呪いから解放され、畳の上という天国で楽しくやっているというヒューマ。
どちらも夢中でやっていることでありますし、表現の違いではありますな。
小田桐にしたところで自分で選び、好きでやっているわけですからねぇ。地獄という表現もまあ・・・間違いではないが言葉の綾かと。

考えの違いはあれどお互い柔道のスタイルは似ている。
俺の方が速ぇ!!!
その想いをぶつけ合う両者。残りは40秒。ポイントは小田桐有利な状況。
さてさて、この攻防で決着となりそうですが、どちらが制することになるのか。注目であります。



第23話◎執念  (2014年 11号)


俺の方が速え!!!

喧嘩四つの状態から同時に技に入る2人。真の最速屋はどちらか・・・!!
先に懐に入り込んだ方が勝つ!!

そのように目された戦いであるが、懐にはどちらも入り込んでいない。
入りきっていない状態のままヒューマを担ぐ小田桐。
さすがにこの状態では投げは決まらない。膝をつき、落としてもヒューマは顔面から落下するだけである。
が、その状態で無理矢理前に転がす小田桐。
スマートなやり方ではないが、有効を取ることに成功した。むう、やりおるな。

時間は残り30秒。有効3つ分負けている状態。
速さではほぼ互角。ここからヒューマが挽回するのはさすがに難しいと思える。
いや、誰もがそのように思ったからこそ奇襲は成功する。
俺の勝ちと考えた小田桐の起き上がりをヒューマが襲う。寝技だ!!

残り時間が少ないのに寝技はどうなのだろうか。
そういう考えもあるが立ち技では分が悪いのも明白。
となればまだ勝負していない寝技にかける。そう素早く決断した模様。思考の切り替えもまた最速ということか。

小田桐はヒューマの寝技の動きについてこれていない様子。
この試合ずっと立ち技だったからか?
いや、どうやら髪が抜け易いから寝技はあまりやってきていないらしい小田桐。こ、この子は・・・!!

勝負に必要なのはスピードだけではない。
レンと同じようにヒューマもその大事なものを持っている。
そう、土壇場で勝負を左右するのは・・・勝利への執念!!

オカマと言われようが、スピード勝負に乗らずにいようが、そんなことは関係ない。そんなのよりももっと大事なものがある。

勝ちゃいいんだよ。チームが

チームの勝利のために個人のプライドを捨てることができる。これもヒューマの強さである。
しかしこの言葉を示した時の武蔵原柔道部の面々はなかなかいい感じに見せてくれますな。
そんなに関心を抱いていなさそうだったのにバッチリ写メを撮る体勢に映っている希ちゃんがいい感じ。

ヒューマの締めが入った。押さえ込みでは時間に間に合わないだろうし、締めに行くのが最善でしょう。
ラスト10秒。果たしてこの絞め技で小田桐は落ちるのか。それとも耐えるのか。どっちか・・・!?

高校柔道の寝技ってどのぐらい鍛え込むのでしょうか。
耳の骨は薄くて折れやすく、折れると裏返ったり血で固まったりで耳がギョーザのようになるらしい。
耳を見ればどれだけ寝技を鍛えているか解るという事例でありますな。
この作品でも鬼尾先生や立学の主将である新堂さんはそういう耳で描かれている様子。
紅林がなっていないのは意外な気もするが・・・そこにつけいる隙がひょっとしたらあるのかもしれませんな。
単に宇宙人系の耳だから折れることもないって話なのかもしれないけど。



第24話◎ナイスバディ  (2014年 12号)


2年前、オレはチームの力になれなかった

中学時代。春樹にとっては中学最後の試合となる大会でのこと。
団体戦を辞退した紅林に代わり団体戦に参加したヒョーマ。まだ白帯だった頃のことである。
それでも持ち前の速さを生かしてポイントを稼いでいたようだが、寝技で逆転されてしまったらしい。おやおや。

代わりに出た2年の俺が勝ってればもっと上に行けた・・・俺の力不足だ。
力になれなかった。チームの・・・俺を救ってくれたハルさんの力になれなかった。
ハルさん。あの時とは違うぜ!!

自分の力が足りなかった2年前のことを思い起こすヒョーマ。
しかし今は違う。十分に力をつけ、その時とは逆にポイントリードを覆すために寝技をしかけている。
その時の悔しさがあったから寝技も十分に練習してきたってわけですな。いい回想だ。

残り数秒。必死に絞めるヒューマ。必死に耐える小田桐。
しかし残り2秒を残したところで気絶してしまった様子の小田桐。うーむ、こればかりは根性だけでは何ともなりませんわな。

危ういところでありましたが、見事に勝利してみせたヒューマ。ナイス一本!!
これには武蔵原陣営大盛り上がり。八乙女先生もアガっております。
希ちゃんも思わずガッツポーズ。後で照れたりしているのもいいが、地味に春樹と動きがシンクロしてたりもする。仲良いなお前ら。

敗れた小田桐はさすがに意気消沈している。
立学の一員である自分が武蔵原の無名の選手に負けたのだ。消沈してもおかしくはない。
が、そんな小田桐を馬鹿野郎と一喝する新堂さん。

立学の部員なら1回負けたくらいでへこんでんじゃねぇ。バーカ

もちろん強豪としてのプライドも面子もあるのだが、それで怒ったりはしないいい先輩。
むしろ小田桐の特徴である自信を潰さないように配慮してくれている様子。
うーむ、敵校であるのにやけに魅力的な連中でありますなぁ。いいよいいよ。
その配慮に乗って疾風の如くテンションをあげてくる小田桐。さすがである。

自陣に戻ったヒューマ。レンのハイタッチはかわすが、春樹の称賛にはこっそりとであるが嬉しそうな様子を見せている。
なんとも素直じゃない子ですなぁ。もっと喜びを表に出してもいいのよ?

それはさておき、武蔵原はいきなりの2連勝。
あと1勝すればチームとしての勝利となる。まさかここまで優位な展開となるとはなぁ。
まわりの立学の連中もざわついている。が、残りの3人はさすがに強敵。3年の榎、新堂、そして2年エースの紅林。
それに対して武蔵原は副将と大将が1年の2人である。さすがにこれは荷が重い。
実質この中堅戦の結果がチームの勝敗を分けることとなる。

立学の榎とは去年も戦った雪村さん。その時は手も足も出なかったらしい。
当然更に強くなっているだろうし、果たして雪村さんは対抗できるのかどうか・・・
固くなる雪村さん。その肩に、何と八乙女先生から激励の一撃が飛ぶ!!

キャプテンでしょ!しっかりしなさい!

そう告げて、背中、尻と順に叩いて気合を入れてくれます。
春樹によると柔道選手がよくやる気合の入れ方だそうな。ほう・・・?
そしてその後のアドバイスも的確。
雪村さんは受けが強い。相手は後がないからがんがん攻めてくるだろうけど、そこをじっくり受けて相手の焦りを狙うというものだ。

八乙女先生の決めたオーダーで2連勝してるし・・・まさか・・・ここまで計算してたっつーわけじゃ・・・

ようやく春樹たちも八乙女先生のことを訝しげに思うようになりました。
そこで日下部は語る。只者ではないのかもと。その根拠は初めて道場に来た時にマッサージをした感触による。

いい筋肉をしていた

いい筋肉と書いていいからだと読む。しなやかで力強い体は男性だろうと女性だろうと魅力的ということか!?

それはさておき、一気に気になる存在となった八乙女先生。
データ収集が板についてきた純ちゃんが八乙女マチカの名前で検索をかける。
すると、そこに出てきたのは大学の柔道でメダルを獲得しているらしき人物の画像。
いや、それはいいのだがその姿は・・・じゅ、重量級の選手・・・?

マジか!?

これが昔の八乙女マチカ。マジか!?いや、どうやらマジっぽい。
いやいや、多分柔道の経験者なのだろうと思ったし、腕前も確かなのだろうとは思ったが・・・まさかこの姿は予想外!!
昔は柔道に打ち込んでいたが、大人になってイメチェンしたとかそういう話だろうか。
希ちゃんたちにせっかく可愛いんだから柔道なんてやらない方がいいとか言ってましたな、そういえば。
うーむ、今ガツガツした感じになっているのは昔味わえなかった方面の青春を味わうためとかそういうことなのだろうか。
そう考えると色々と辻褄が合うようなそうでもないような。

しかし前回ちょうどギョーザ耳について感想を書いていましたが、八乙女先生も見事なギョーザ耳でありますな。
寝技の稽古もしっかり積んでいるということである。さすがだ!!
こりゃ髪を伸ばして隠すしかありませんわな。付き合うことになった相手にバレたら一悶着ありそうで怖いですな!!
やはり付き合うとかいう話になったら経歴は隠さずに話すべきであるってことですな。
今のところ何となく雪村さんといい感じになっていなくもないが・・・さてさて。



  ウチコミ!!感想目次に戻る

  ウチコミ!!連載中分に移動

  作品別INDEXに戻る

  週刊少年チャンピオン感想TOPに戻る



HPのTOPに戻る