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蒼天紳士チャンピオン作品別感想

真・餓狼伝
第二十六話 〜 第四十六話


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 各巻感想

1巻 2巻 3巻  4巻 5巻

連載中分


真・餓狼伝 4巻


第二十七話/黒岡の剣  (2013年 45号)


黒岡京太郎が拘留された翌日。
丹水流の道場では大きな一戦が催されようとしていた。

本日、本道場の総道場生勝ち抜き戦を行う!!
尚、勝者は来月早々行われる丹水流交流会に出場する資格を得る!!
一刻後に開始する故、各自準備をしておくようにッ!!

ほう、ついに丹水交流会の話が出てきましたか。
総道場生の勝ち抜きということは、各道場で一番強い男が集う場になるわけですな。
しかしそうなると文吉はどういう扱いになるのだろうか?
本家の道場生としてそっちの枠で出れそうなものだが、一緒になって道場生として話を聞いている様子でありますが・・・

それはさておき、文吉は父の久右衛門に黒岡京太郎という男のことを話す。
どうやら父は黒岡という名に心当たりがある様子。

・・・かつて剣術が全盛だった時代。
丹水流本家丹波家と、分家黒岡家は天下を競い合う仲じゃった
とは言え、同じ丹水じゃ。年に幾度かは合同稽古があり、互いの技を研究し合った。
合同稽古はワシが子供の頃まであってな。黒岡の剣は豪快にして繊細・・・雄大かつ優雅じゃった。
ワシは・・・と言えば、体が弱く武才も皆無。稽古に参加することはなかった・・・
が、見学だけは許されていたので、飽くこともなく黒岡の稽古を一日中見ていたものじゃった。
それ程黒岡の剣さばきは見事じゃった。

息子のストレッチを手伝いながら語り出す久右衛門。
幼い頃、まだ前髪を残すぐらいの年齢であった時のこと。
黒岡には同じように前髪で、年恰好も似通った少年がいた。それが京太郎の父――黒岡喜八である。

喜八は十歳にして天才の名を欲しいままにしていた
稽古以外の時間は喜八と二人でよく遊んだ。
喜八はよく黒岡の剣の動きを見せてくれ、技について事細かに説明してくれた。
・・・またワシも、それらを見るのが大好きじゃった。

体が弱いと言ってもやはり少年。野を駆け回り、遊びまわった久右衛門である。
そして道場の子らしく、二人だけの時でも武芸の話に花を咲かせていた様子。

時には喜八の動きを久右衛門が再現して見せることもあった。
喜八本人が無意識のうちに繰り出している技。その合理的な動きをしっかりと見極めているのだ。

ワシャ一日中喜八の稽古ばかり見てたし、遊びの中で連続技も何度も見せてもらっていたからの。
その内、ワシは喜八の技の先が読める様になった
連続技は技の組み合わせじゃ。その技の本質と、使いこなす側の癖を覚えれば先見も可能じゃ。

確かに可能かもしれないが、それをやってのける久右衛門は十分に凄いのだと認識させられる。

文吉「・・・きっと喜八さんは剣の天才で、親父は洞察の天才なんだよ
久右衛門「バッ。こ・・・これ、親をからかうでないッ!

思わず赤面してしまう親父様でありました。ハハハ、可愛らしいことですな。
でも文吉は本当にそう思っている。親父は天才である、それに間違いはないと。

と・・・とにかく、そんなことが年に数回、3年も続いたじゃろうか。
ワシも喜八も毎回の再会を楽しみにしておった・・・
・・・じゃが黒岡家、丹波家で、この明治の世を生き残った者は、ワシとお前と京太郎君のたった三人だけじゃ。
・・・他は全員、明治の変革で死んでしもうた

激動の明治の世。腕に覚えのある者は戦に駆り出されていった。
生き残ったのは才覚がないと考えていた者と、まだ幼かった者のみ。うーむ、激しい時代である・・・
そうして考えると文吉と京太郎もただ争い合う仲でいていいとは思えませんなぁ。
せっかくこの明治の世で生きのびた丹波と黒岡の跡取り同士。仲良く研鑽を積めるようになると良いのであるが・・・父たちのように。

次回からは丹水流の交流戦へ向けての話となるのだろうか?
さすがに京太郎はここから参加というのは難しいか?
可能性はなくもないだろうが、剣術部門の参加があるのかどうかが問題でしょうな。



第二十八話/父の汗  (2013年 46号)


丹水流本家VS分家。
やはり文吉もこの選抜戦には参加しているらしく、見事に勝ち抜いている様子。
ここで本家を止めるんだと周りは必死に相手の雲藤を応援しております。
しかしやはり文吉。見事な飛びつきからの腕関節を極めてみせ、快勝。決勝戦へと駒を進めることになった。

戦いを終えた文吉はインターバルの時間で父親からマッサージを受けている。
その行為に疑問を投げかける剣三郎。
久右衛門にしてみればこの回復術は古くから丹水に伝わっているものであり、確かなものであると信じた行為である。
が、やはり根性論がまかり通っていた頃の時代の考え方ゆえか、剣三郎はその行為を否定する。

武は、練る間も惜しんで稽古に稽古を重ね、体を痛めつける。これに尽きます

確かに稽古を重ねるのは重要なことであります。その積み重ねが成果に繋がるわけですからねぇ。
しかし連戦となるのが分かっているのに休憩も取らずに体を痛めつけるのは正しいことなのだろうか?
武が実戦を指すのならば、体調を万全に保つのもまた武の有りようの一つではないのかと思うんですがねぇ。
少なくとも久右衛門の行為を愚弄することはないと思いますよ。そりゃあ文吉も怒るさね。

しかしそこは穏やかな久右衛門。甥の言葉にも怒ることはなく、息子の体への回復術に務める。
この健気な感じがまたよろしいんですよねぇ。

剣三郎は伯父の久右衛門をど素人だと考えている。
自ら体を動かす部分に関しては確かに才が欠けていようが、研究や観察して見抜く部分などは誰よりも優れてそうなんですがねぇ。
その辺りを見抜けるのは同様の天才――文吉や黒岡喜八のような存在でなければ無理ということなのだろうか。
いや文吉の場合は天才性以前に親父様が大好きだから評価が大きくなってるという部分も間違いなくあるか。

ともかく決勝戦。
その試合は長引き、延長戦へともつれ込んでいる
長丁場となれば回復術を施された文吉が有利となるのは火を見るよりも明らか。
疲れ切った対戦相手である能見を投げて締め上げ、見事に勝利を手にするのでありました。やるじゃないか本家ー!!
ふむ、なんだかんだで文吉相手に延長まで一進一退を続けた能見さんも大したものでありますな。
そして勝利した本家の文吉を讃える周りの連中の態度も爽やかでよろしい。剣三郎はザマーみろって感じでありますが。
これで少しは久右衛門への見る目が好転するとよいですのう。

さて、勝利した文吉。しかしその目には思わぬ相手の姿が映っている。
警察に連行されたはずの京太郎。それがまさか警視総監を連れて戻ってきているとは・・・!!驚きだ。
もしやここで決戦という形になるのだろうか?
警視総監の口利きがあるのならば、武器対素手という異様な立ち合いも有り得るかもしれない。
さすがに真剣を用いての勝負となるかは分からないが・・・どうなるんですかねぇ。楽しみな展開である。



第二十九話/剣に、父に、丹水に。  (2013年 47号)


警察から無事戻ってきた京太郎。しかし剣三郎はその京太郎に制裁を与える。
まあ、道場主としてみれば教育的指導は当然のことではありますかね。だが――

代々武勲をあげた黒岡の血筋じゃゆうて喜八殿亡き後も面倒を見てきたが、この明治は剣の世に非ずッ!貴様はただのお荷物じゃッ!!
おのれなぞ破門じゃーッ!!どこへでも出て行けー!!

おやおや、破門まで言い渡してしまいますか。さすがにそれは如何なものかと。
いや、いきなり警察馬を斬り殺したりしたわけですし、それぐらいは当然か・・・?
前回のことを考えると、なんとなく剣三郎が八つ当たりしているように見えなくもないのが問題でありますな。

そこで警視総監である太浦さんが執り成しをしてくれます。
ふむ、太浦警視総監ということは、モデルは大浦兼武さんでございますかな。太浦になっているのは一応の気遣いなのか。
ともかく、太浦さんは警視総監であることは明かさず、警察関係者のものであると自己紹介する。その結果――

引っ込んどれッ!ワシは署長とは昵懇ぞッ!余計なコト言うとクビ飛ばすぞッ!!

アカン剣三郎。あまりにそれは小物すぎる発言や!!
よりにもよってな相手にこの発言。後で正体を知ったら真っ青になったりしそうだなぁ。

それはさておき、破門を言い渡され、お荷物扱いもされた京太郎。
どうやらかなり落ち込んでしまっている様子。まあ、そうでしょうな。

時代が悪かった。もし今が剣の時代であったら。戦乱の世であったなら・・・
・・・御先祖はよかった。小さき体躯でも活躍できる場があった・・・
フフフフ・・・なーに、俺には最初から何もなかった。
剣に捨てられ。父に捨てられ。今また丹水に捨てられた・・・俺には何も残ってやしない

暗く沈みこむ京太郎。大人たちは誰も声を掛けることができずにいる。
そんな京太郎に対し、口を開いたのは・・・丹波文吉。

あー気持ちワリー。

沈み込んだ京太郎にハッパをかけるべく、文吉が口を開く。
あれが悪いだのこれが悪いだの言ってないで、好きなようにすればいい。剣がやりたきゃやればいいじゃないかとのことだ。

難しいコトはわっかんねーけどよ。テメー自身が一番剣を愚弄してんじゃねーか!?

ほほう。よい挑発でありますね。
そして言葉で説明してもムダだから闘り合おうぜと言い出す。
この間とは反対に文吉の方から仕掛ける形となりましたかー。
しかし、今となっては俺の方に闘う理由が無いと躊躇いを見せる京太郎。おやおや。
強さを競うのに理由なんかいらないとか言ってましたのにねぇ。

そんなやり取りをしている2人に、割って入る太浦さん。
そろそろ東京に戻らねばならないので最後に警察が預かっていた京太郎の剣を返そうとのこと。
この剣は父である喜八の大切な形見の剣である。
父に捨てられなどと口走った京太郎ではあるが、やはり大事な形見であることには違いない様子でありますな。
涙を流し受け取ろうとする。が――京太郎より先に手にしたのは文吉。
投げつけた後、踏み折るというかなりキツイ喝入れを行ってくれます。おぉう・・・

・・・さあ、これで闘う理由ができたろ、京太郎

確かに十分すぎるほどの理由ができたように思えますな。悪いやっちゃなぁ文吉!!
まあ、上手くすれば折れた剣の再生もできるかもしれませんが・・・

文吉としてみてもただの意地悪で勝負を挑んでいるわけではない。
久右衛門から聞かされた丹波家と黒岡家の話。
自身と父、そして京太郎は数少ない生き残りである。
そういった存在が丹水からいなくなってしまう。どうにかしたいと考えるても不思議ではありますまい。
だからといってここまでやる必要があったのかどうか・・・まあ、そこは勢いってことでしょう。うん。
次回はようやく拳と剣の戦いが始まりそうな流れでありますな。



第三十話/拳対剣  (2013年 48号)


叩き付けられ踏み折られた武士の魂。
この文吉の行動に驚愕する周りの面々。いや剣三郎だけ何か神妙な顔をしているが・・・何を考えているのだろうか。

父の形見である刀。
太浦さんに土下座をしてでも返してもらいたかったその刀を目の前で踏み折られてしまった。
こりゃあ京太郎が呆然としてしまうのも無理からぬことである。
そんな大事な刀で警察馬斬ったりするなよとか思わないでもないが。

文吉をどかすことも忘れ刀にすがりつこうとする京太郎。
その京太郎の胸倉をつかみ、無理矢理に言葉を届けさせる文吉。

お前は"時代"と闘いてーのか!?"強えー奴"と闘いたいんじゃねーのかッ!?
あああーもー面倒くせー!!闘ろうぜ、京太郎!!

京太郎の視線がようやく刀から文吉へと向けられる。
そこで太浦さんが口を挟む。二人の得意な武器は違う。そのため確認の必要があるのだ。
京太郎と闘りたいというがそれは柔術でか?と。

いや。互いに得意な戦術で全てを出し尽くして闘わなきゃ意味がねーって思うんだ。
・・・とゆーより京太郎。武士だったら、剣で来い

踏み折っておいてその剣を指して言うのはどうかと思わないでもないが、手近な剣はそれしかないから仕方がないか。
ともかく、武士ならば剣で来いという挑発。これは大きい。さすがに京太郎の表情も変わる。
柔術ならばたいしたことのない京太郎だが、武器さえ持てば警視総監にも劣らぬ技量を持っている。
その実力を知る太浦さんは文吉に問う。本気かの?と。
勿論その問いには即座に肯定する文吉。しばしその目をじっと見つめ・・・太浦さんは宣言する。

よし。おいが立ち合い人ば務めよう
ただし真剣を認める訳にはいきもはん。京太郎は木刀じゃ。よかっとや。

さすがに斬り合いを認める訳にはいかなかったものの、木刀でも十分に危険である。
当て所や力加減によっては普通に相手を殺すことができる武器である。
それに対し、文吉は素手で闘うと宣言する。まあ、自身の一番得意な武器といえばもちろんそれですものねぇ。

ぶ・・・文吉〜〜

拳と剣という絶対的に不利な条件を自ら口にする文吉。
そんな息子を心配そうに見つめる久右衛門。気持ちはわかりますが、ここは見守ってあげましょう。
何も文吉もたいした考えはなく暴れたいから挑発してるってわけではないんですし。たぶんだけど。

この"死合"確と見届け申す!!

ついに異種も異種。無手と武器。拳と剣の戦いが行われようとしている。
普通に考えても厳しい組み合わせな上、相手は剣の達人の家系黒岡家の流れを汲むもの。
文吉はどのような術理を見せてくれるのか・・・楽しみであります。
しかし太浦さんは総理待たせているはずだが大丈夫なのかね?それどころじゃないってことなのかもしれないが。



第三十一話/生きている  (2013年 49号)


拳対剣。死合いが行われることが決まった。
太浦さんが見届け人となり、本人たちもやる気十分。
しかしそこに待ったをかけてきたのはやはりというか剣三郎。こりゃあ!!
まあ道場主抜きにして勝手に話を進められても困るってのはその通りなんですがね。場所はここ使うのだろうし。

しかしイチ警官がエラソーにほざくなと吠える剣三郎の小物さよ。
案の定、この人物は警視総監の太浦金武であると知れると真っ青になる。
お付きの頭の薄い人も我慢ならずに正体を明かすことにしたんでしょうなぁ。いいタイミングだ。

というわけで、警視総監の頼みとあっては剣三郎も断ることはできるはずもない。
死合いは間違いなく行われるようでありますな。総理には終わるまで待ってもらうこととなりそうだ。

派手な音を立てていたがやはり刀は柄の辺りでぽっきりと折れてしまっている。
うーむ、まっこちひどいことをしよるのう。
しかしそこまでして気持ちをぶつけるのはもしかすると誰よりも京太郎のことを認めているからかもしれないとフォローする太浦さん。
いいことを言ってくれる大人だ。頼もしい。

そして酷いことをやらかした文吉には久右衛門から説教。
いやまあするまでもなく文吉も自分が酷いことしたのは理解しているみたいですけどね。

京太郎は強い。剣を持たせれば道場一強いのは間違いない。
それが過去に囚われてウダウダと文句ばかりつけて動けずにいるのが文吉には我慢ならなかった様子。

だ・・・だからさ・・・京太郎の過去を取っ払っちゃえば
少しだけ・・・少しだけでも前に進めんのかな・・・なんて・・・

凄く乱暴なやり方だけど言いたいことはわからないでもない。
まあ、人によってはそれでむしろ閉じこもってしまうことになりかねないわけであるが・・・
ともかく戦いの場に出すことができただけ成功と言えるか。今回はね。

とりあえずその件はさておくとして、まず今から行われる死合いについてである。
京太郎と――剣を持った相手とどのように戦えばいいのか。父に問う文吉。

・・・剣術の熟練者に勝つことなぞ無理じゃよ

ハッキリ言われた!?まあ普通に考えれば当然のことでありますわな。
余程実力に開きが無ければ素手で剣を持った相手に勝つのは難しい。だが――久右衛門には何か考えがある様子。
何でしょうか?黒岡の剣ならばよく知っているということでしょうか?
京太郎が父の動きを受け継いでいるのならばそれを見切ることもできるとか?ふーむ、期待したい流れですな。

丹水の道場はかつて京太郎の父――黒岡喜八が通ってた道場である。
なのでその蔵には喜八が使っていた木剣も存在する。
刀こそ折られたものの、父の汗を吸った木剣を手にして戦える。これは京太郎としても燃える展開でありますな。

さてさて、いよいよ準備は整い戦いが始まりそうな雰囲気である。
果たして素手で剣に抗しえる術はあるのか。久右衛門の策に期待したいところであります。



第三十二話/父の握り  (2013年 50号)


たとえ木剣であろうとも命を落とす場合は有り得る。
見届け人となった警視総監、太浦さんから今一度の確認が文吉に対し行われる。
それでもおはんは素手で立ち向かうち言いやっとじゃな。

はい

勿論文吉の覚悟は揺るがない。久右衛門は心配そうに見守っていますが、意志は固い様子。
太浦さんもそれを見て取ったようですな。まっこちいい目をしとるのぉと褒めてくれます。

さて、京太郎が持つのは父が振るっていた木剣。
一体どれほど振り続けたのか、持ち手の部分がめちゃくちゃエグれている。
色もどす黒く変色している。振り続けたことで血豆が潰れ、しみ込んだ血のあとでありましょうな。

振って振って振り続ける。振りし数のみが己の力となる。よいな

幼き頃、道場で父と並んで木剣を振っていたことを思い出す京太郎。よき思い出だ。

木剣にしみ込んだのは血だけではないのか、不思議と京太郎の手に馴染んでいる。
父のことを思い起こし、木剣を振るう京太郎。なんだかずいぶんと爽やかな顔になっておりますなぁ。
世の中の恨みを吹っ切りつつ、父への想いは強くする。いい方向へ向かっているのではないでしょうか。

ちなみに道場生は京太郎が剣の達人であることは知らなかった様子。
ああ、それで安心してイジメていたわけですか。剣三郎と同じように道場生の質もアレな感じに思える話ですなぁ。
たぶん剣三郎も京太郎の腕については知らないんじゃないかと思われる。
また驚きの表情が見られるのではないかと楽しみですわい。

さて、ようやく向き合った両者。
無手で剣と向きあう無謀な文吉。さっそく驚きの表情を見せているが・・・何があったのだろうか。
木剣を持っているはずなのに斬られそうな感覚を味わったとかそういう流れでしょうか。
何にしても警戒していくしかないですわな。果たしてどうなりますことか。



第三十三話/ありがとよ  (2013年 51号)


木刀を構えた京太郎と対峙する文吉。
はじめの合図がかかったと同時、驚愕で動きを止める。
傍から見ているだけではわからないが、文吉の目線で見てみるとその恐ろしさが分かる。
京太郎の持つ木刀が・・・大きく、大きく見える!!いや、さすがにデカすぎだろう!!

達人の構えは己が剣で我が身を隠すと云う
大抵の相手は黒岡の構えに先ずやられてしまう。
おいも初めて黒岡喜八と対峙した時は・・・恐怖じゃった。
京太郎は長尺の木剣。殊更文吉の目には大きく映るじゃろう。

かなり危険でありますな。
気付けば木剣の切っ先は手が届きそうな距離にまで寄っていたりする。うーむ、怖い。
その剣士が放つプレッシャーに恐怖心を覚える文吉。
イメージ映像としては全身に粘りつく液体のようなものがまとわりつき、動きを制限しているような感じである。

・・・動け・・・・・・ねえ・・・

このままでは動けないままなすすべもなくやられてしまう。
が、ここで不意に文吉は思い出す。自分のしたことを。
京太郎を戦いの場に引きずり出すために行ったことについてを。

へへッ。忘れてた――コイツの大事な刀折った時、「殺されても仕方がねぇ」ってんで臨んだケンカじゃねーか。
今更俺は何を怖じ気付いてんだ。
構えひとつから・・・重ねた稽古と・・・・・・刻んだ月日を感じさせる・・・
京太郎。ありがとよ。メチャクチャ楽しくなってきた

ほほう、周りから声をかけられることもなく自身の考えだけで恐怖心を克服しましたか。
文吉、まっこちふっとか男じゃのぉ。さすがと言えます。
だが――それはまだスタートラインに立ったということにすぎない。本番はこれからだ。

太浦さんが言うとおり、剣に対抗するのはこれからが本番である。
さっそく京太郎の木剣を数発体にもらっている文吉。これが真剣であったならばどうなっていたことか・・・
まあ、その時はその時の闘い方になるだろうし、一概には言えないんですけどね。

どうでもいいが太浦さん、その場所に立っていると久右衛門たちが見辛くて困らないだろうか。
いやまあ見届け人ですし一番近い所にいるのは自然だとは思いますが。



第三十四話/剣の時代  (2013年 52号)


早くも京太郎の攻撃を受ける文吉。
さすがに致命的な一撃は受けていないが、道場の端まで吹き飛ぶほどの威力である。
さらに追撃を行おうとする京太郎。これは怖い。
大上段に振りかぶっての打ちおろし。頭部に受けようものならまさに命にかかわる斬撃だ。

どうにかかわす文吉。
しかし京太郎の剣は止まらない。横薙ぎの斬撃が3回連続で振るわれる。が、回転してこれもかわす文吉。
起き上がってからの突きもかわしておりますし、さすがにやりますなぁ。
とはいえ、さすがにヒヤヒヤものの戦いである。
最後の突きなんかもまともに喰らっていたら死にかねない一撃であるように見えた。

だが、既にその恐怖は乗り越えている文吉。
木刀による斬撃で皮膚どころか道着の襟まで裂かれているのだが、笑顔を見せる。
そして一気に正面から突っ込んでいく。うむ、まあなんにせよ距離は詰めねば始まりませんからなぁ。

父上・・・剣は・・・剣の時代は・・・終わってなどいないのです

文吉と相対し、剣を振るいながら父のことを考える京太郎。
そんな状態であってもなかなか間合いに入ることができない文吉。うーむ、やはり素手では厳しいのか。

分かったか。未だ剣の時代は終わってなどいない!剣は最強だ

そう誇る京太郎。文吉はそんな相手に対し、どうにか懐に入ろうと工夫する。
が、ようやく襟を取ることができたというのに、京太郎の剣は近距離での柄打ちという攻撃方法も備えていた。
長尺の円の中に入ってしまえば威力はなくなるかと思ったが、そういう手段もありましたか・・・うーむ、隙が無い。

"剣は最強"・・・なのに・・・なのに・・・なのに何故・・・
私を見捨て・・・死を選ばれたのですか・・・父上!!

父の剣を振るい、未だ剣は最強であることを確信する京太郎。
しかし自分を残し死を選んだ父に対する想いは複雑な様子を見せている。
うーむ、まあそりゃそういう気持ちにもなりますわなぁ。
文吉は果たして京太郎に勝てるのか。またその気持ちを救うことができるのか。
今のところは望み薄でありますがどうなりますかねぇ。久右衛門の秘策に期待したい所です。



第三十四話/剣の時代  (2013年 52号)


早くも京太郎の攻撃を受ける文吉。
さすがに致命的な一撃は受けていないが、道場の端まで吹き飛ぶほどの威力である。
さらに追撃を行おうとする京太郎。これは怖い。
大上段に振りかぶっての打ちおろし。頭部に受けようものならまさに命にかかわる斬撃だ。

どうにかかわす文吉。
しかし京太郎の剣は止まらない。横薙ぎの斬撃が3回連続で振るわれる。が、回転してこれもかわす文吉。
起き上がってからの突きもかわしておりますし、さすがにやりますなぁ。
とはいえ、さすがにヒヤヒヤものの戦いである。
最後の突きなんかもまともに喰らっていたら死にかねない一撃であるように見えた。

だが、既にその恐怖は乗り越えている文吉。
木刀による斬撃で皮膚どころか道着の襟まで裂かれているのだが、笑顔を見せる。
そして一気に正面から突っ込んでいく。うむ、まあなんにせよ距離は詰めねば始まりませんからなぁ。

父上・・・剣は・・・剣の時代は・・・終わってなどいないのです

文吉と相対し、剣を振るいながら父のことを考える京太郎。
そんな状態であってもなかなか間合いに入ることができない文吉。うーむ、やはり素手では厳しいのか。

分かったか。未だ剣の時代は終わってなどいない!剣は最強だ

そう誇る京太郎。文吉はそんな相手に対し、どうにか懐に入ろうと工夫する。
が、ようやく襟を取ることができたというのに、京太郎の剣は近距離での柄打ちという攻撃方法も備えていた。
長尺の円の中に入ってしまえば威力はなくなるかと思ったが、そういう手段もありましたか・・・うーむ、隙が無い。

"剣は最強"・・・なのに・・・なのに・・・なのに何故・・・
私を見捨て・・・死を選ばれたのですか・・・父上!!

父の剣を振るい、未だ剣は最強であることを確信する京太郎。
しかし自分を残し死を選んだ父に対する想いは複雑な様子を見せている。
うーむ、まあそりゃそういう気持ちにもなりますわなぁ。
文吉は果たして京太郎に勝てるのか。またその気持ちを救うことができるのか。
今のところは望み薄でありますがどうなりますかねぇ。久右衛門の秘策に期待したい所です。



第三十五話/遠き処  (2014年 1号)


一方的に攻められ、叩き伏せられている文吉。
しかしここで突然不敵に笑いだす。あまりに突然笑い出すから話がひとつ飛んだかと思えるほどである。

全ッ然、効かねぇな〜〜〜

折れた歯を吹き出しながらそのようにうそぶく文吉。
さすがにあれだけ苦悶の表情を見せ、歯まで吹き出しておいてその言葉は信じにくくないかね?
いや、文吉がいうにはまだお前の剣には迷いがある。こんなもん避けるまでもないとのこと。ほう。

テメー自身の剣で来いよ京太郎

まるで今まではわざと喰らってましたよと言わんばかりの文吉。
この挑発は何か考えがあってのことなのだろうか・・・?
それはわからないが、京太郎は自分自身の剣という言葉に想いを馳せさせる。

3年前――京太郎は父に呼び出された。
何でもしばらく旅に出るので後のことは万事宜しく頼むとのこと。
遠き処に向かうと言っている父。何を想い、その言葉を口にしているのか・・・

京太郎の父、黒岡喜八は京太郎に自身の剣を与える。
驚愕しながらも素直に喜びを見せている京太郎。
父の出立を見送る時も剣を抱えている。またその背に剣術の稽古も欠かさずしておきますねと声をかける。

京太郎。強き男になるんだぞ

父のその言葉を、譲り受けた剣を示しながら、はいと答える京太郎。
うーむ、この頃は実に素直で可愛い顔をしておったというのになぁ・・・
その後の出来事で病んでしまったということなのだろうが、実に惜しく思える。

丘の上で白装束に着替える黒岡喜八。
京太郎に宛てた遺書を置き、行うは・・・切腹。武士としての果て方を見せるのでありました。

許せ京太郎・・・我が剣術の時は別せり。次の時世へと期するもの也――

うーむ、これはまた・・・確かに残された京太郎が病んでも仕方がありませんわなぁ。
何故自分を捨てて死出の旅に向かったのか。問いかけるのも無理はない。

果たして文吉はこの病んだ京太郎の心を救うことができるのだろうか?
勝っても負けてもその辺りをどうこう出来るかは分からない気がするのだが・・・
戦うことによって芽生える何かに期待するしかないですかなぁ。
前田光世との間に生まれた気持ちのようなものが京太郎にも生じればいいのだが、はてさてどうなりますか。



第三十六話/敵わぬ相手  (2014年 2+3号)


文吉の挑発を受け、物凄い形相で斬りかかってくる京太郎。
全然効かないみたいなこと言ってましたが当然の如く必死で躱す文吉。
それでも全てを躱しきることは出来ず、胴に強烈な一撃をもらってしまう。ぐふあ。

・・・父上。私が学んだ剣術は最強です。
ほら、父上。剣はこんなにも強いでしょう?

なんだかだんだんと危ない方向へと進んで行っているように見える京太郎。
自身が学んだ剣、父が培ってきていた剣は最強である。
だというのに何故自分を置いて一人で旅立ってしまったのか
その納得のいかない想いは否が応にも膨らんで行ってしまっている様子。うーむ。

さっきから楽しそうに刀振ってるクセに、父上父上ってうるせーんだよ。もっと俺と楽しもうぜ!

まるで歯が立たない状況でありながらも果敢に突撃していく文吉。
だが、この様子ではすぐに動けなくなってしまうのではなかろうか。
周りの丹水流の門下生たちもここに来てようやく認めだす。
俺たちが誰一人敵わなかった丹波文吉を打ちのめすこの男。
剣とか無手とか関係ない。京太郎が、黒岡京太郎が強いんだ

うーむ、ようやくそこに至りましたか。
周りの印象が大きく変わったのは今後にとっていいことでありますね。
そこまで引き出せたのだから、そろそろ文吉には反撃の機会を掴んでほしいものである。
一応文吉のタフさ、折れぬ心も称賛されている。

剣士に無手で挑み激しか攻撃を貰っておるに、まだ足が前へと出よる。

下手な受け方をしたら死ぬこともありえるのに、よくもまあ戦えるものである。
最初こそ恐怖で萎縮したのに、ダメージを負っても怯む様子が見られない。恐ろしい話である。

京太郎!テメーの相手は時代でもねぇ、過去でもねえ、この俺だ――ッ!!

何度打ち返されても突進を止めない文吉。
アオリでは拳VS剣の極限バトル決着へとなっているが、次回で勝負がつくのだろうか!?
そろそろ久右衛門の策とやらも見てみたいものでございますな。



真・餓狼伝 5巻


第三十七話/骨肉  (2014年 4+5号)


幼い頃の文吉が受ける久右衛門の教え。
木刀で頭蓋を打てば当然痛い。固い物と固い物がぶつかつると互いに破壊し合ってしまうのだ。

大事なのは、骨で受けず肉で受けるのじゃ。さすれば効かぬ

そのように述べ、木剣を渡す久右衛門。
それで自分の腹を思いっきり叩いてみよと言う。えっ?大丈夫なんですかそんなことして?
なんだかやけにノリノリな感じでありますが・・・
ああ、やっぱり悶絶しちゃってるじゃないですか!!期待通りのリアクションだよコンチクショウ。

ワシのダルダル腹には効いてしまうが、ちゃんと鍛えた腹なら問題ナシじゃ!!

ああ、そうなんだ・・・ダルダルなら衝撃を吸収していいって話でもないんですな。
一応理屈としてはまさにその衝撃の分散・吸収。
骨より柔らかい腹や筋肉で受けることで緩和するというものである。
そこに一定の硬さもないと久右衛門のようにゴロゴロすることになってしまうわけですな。
木剣であろうが当て身とほぼ同じくらいの衝撃にまで和らげることができるというが、確かにそれなら痛いものは痛いか。

文吉。もし何かの折、木剣と対戦するようなことがあればこれだけは忘れちゃならん。「骨で受けず肉で受ける」ということを。
柔らかい部位の無い場所・・・つまり頭部は絶対死守し、かわし切れない攻撃のみ肉で受ける。
加えて歩を進ませ相手との間合いを詰め、剣の威力を軽減させるのじゃ。

なるほど。しっかり対木剣の戦いというのも幼いころから教えておったのですな。
真剣相手にはまるで通じない戦い方でしょうが、そんな時はさすがに素手で正面から行くようなことは推奨するまいしなぁ。

ともかく木剣相手でも戦える術は学んでいる文吉。
それでもこれだけ受け続ければダメージは蓄積し、限界も近づいてくる。
当て身を何度も貰っていれば当然倒れる訳ですし、今の状況はあまり芳しいものとはいえない。
だが文吉はこのように呟く。あともう少し・・・あともう少し・・・と。

それがどのような意味であるのか。判明するよりも早く京太郎は文吉が筋肉で受けて致命傷を逃れていることに気付く。

甘いッ!甘いぞ丹波ァ!!
丹水流黒岡剣術。我が剣にも剛の剣はある!!
丹波ァ。頭ァふっ飛ばしてやるぜ。

どんなに防ごうがその防御ごと砕く剛の剣。
大きく捻りを加え、背負い投げのように放たれるその一撃は確かに威力が伴っていそうである。
が、一撃に威力を込めようとしたためか、その剣の軌道はまっすぐで読み易い。
それ故か、文吉は放たれる京太郎の一撃を両の掌で挟み込み受け止める。白刃取りの形だ!!

文吉・・・よくぞここまで耐え抜いた

やっと先が読めるようになったという文吉。
攻撃に耐えながら黒岡の剣の先が見えるようになるまで頑張っていたということなのだろうか。
もしそれが成せたというのであれば、一気に逆転に持ち込めそうであるが・・・はてさてどうなりますか。
まずはこの白刃取りの状況から京太郎がどう動くかですな。黒岡剣術にはこういう場合の対処法もありそうである。



第三十八話/旧き親友の絆  (2014年 6号)


想いを背負った京太郎の一刀。しかしそれを白刃取りで止める文吉。
これにはやられた京太郎はもちろんのこと、太浦さんや道場生たちも驚きの表情を見せる。
そんな中、ただ一人安堵の表情を見せる久右衛門。何とも可愛らしいオッサンでありますなぁ。

どしたい京太郎。もっと来いよ。

文吉の挑発を受けて凄い形相で斬りかかる京太郎。
しかし斬りかかった端から、全て白刃取りで止められる結果となってしまいました。
よもやここまで完全に見切られるようになっていようとは・・・!!

こげんこつ。出来るワケなかっと・・・

さすがに太浦さんも驚きを隠せない。
勿論、この勝負だけで黒岡の剣を見切ることができるようになったわけではない。
京太郎を投げ、馬乗りになった状態で文吉は話して聞かせる。

なぁ京太郎。知ってっか?
お前の親父さん黒岡喜八殿と、俺のオヤジ丹波久右衛門は親友だったみてーでよ――

回想。
子供の頃から喜八の剣を見ていた久右衛門はその動きを絵と文字で書き表したらしい。
動きがなんとなく分かるとは言っていたが、よもやここまでわかりやすく表現できるとは・・・
身体を動かすのは不得手なのかもしれないが、やはり久右衛門も天才といって過言ではないと思われる。

久ーッ!!
それさ、巻き物か本にまとめてくれよ!もっともっと黒岡の剣教えるからさ!!
それに俺と久の考え加えてさ、新たな俺らの剣術書を作るんだよ!!

何とも可愛い話である。
しかしこうして生み出されたの剣術書によって黒岡喜八は達人ともいえる剣の腕前を身につけるようになったのであった。
そしてその書は喜八の息子である京太郎に受け継がれることになる。丹水流黒岡剣術秘伝ノ書として。

・・・私の技術は足しも引きもしない。その書に書いてあることを唯々反復しておるのみ。

その書は私と友との大切な宝物だと言い含める黒岡喜八。
幼い頃に培われた友情は変わらず続いていたということですな。いい話だ・・・

文吉が黒岡の剣のことをどこまで知っていたのかはわからない。
だが、久右衛門は剣の指導もしていたし、その中で黒岡流の動きを取り入れたのもあったのでしょうなぁ。

さて、投げられ地に伏せた状態の京太郎に襲い掛かる文吉。
これはいよいよ決着の時が来そうでありますな。どのような技で仕留めるのか。注目であります。



第三十九話/文吉の剣  (2014年 7号)


無手で剣術の熟練者に勝つことはできない。
勝負の前に衝撃的な言葉を聞かされる文吉。だが久右衛門の言葉にはその続きがあった。

京太郎の剣筋を見切り、寝技へと持ち込む文吉。
これは勝負あった。と思いきや・・・なんと、京太郎が剣を用いた寝技を返してくる。
木刀をテコにした見事な関節術である。近接での使い方も上手いものだ。

黒岡剣術には寝技もあるッ!!

なかなか全局面に対応した武術であるようですな、黒岡剣術。厄介な話だ。
それを聞いた文吉は父に向かってこう叫ぶ。黒岡剣術の寝技なんか習ってねーぞ!なんで教えてくれなかったんだよチクショー!と。

・・・黒岡剣術・・・!?・・・習って・・・!?え?

驚きの京太郎。
確かに剣術の寝技などというものは久右衛門も初めて見たのだから教えようがない。
しかしそれ以外の剣の技は身につけている。そう、文吉も黒岡の剣術を学んできているのだ。

この話に動揺し、足のロックを外してしまう京太郎。文吉はそれに素早く気付き、寝技からの脱出に成功する。

俺はお前の親父さん、黒岡喜八殿の剣を学んだんだ。
ウチにはさ・・・昔、親父が喜八殿を研究し抜いて書いた黒岡の剣術書があって。
・・・その書を元にして、剣の稽古をつけてもらっていたんだ。

そう、戦いの前に久右衛門が文吉に告げた言葉はそれであった。
剣術の熟練者に無手で勝つことなどは出来ない。
しかし唯一の望みは相手が黒岡喜八の息子、京太郎であるということ。
文吉の学んだ剣は黒岡喜八の剣なのだから、その呼吸法。間合い。重心。体重移動。連続技など。
喜八から学んだものは体に染みついているはずである。
かと言ってさすがに初めて対峙する京太郎の剣は多少の差異があるでしょうし、体が反応するまでは見切るのも難しい。
それ相応の犠牲を強いられることとなるだろう。

じゃが、体は必ず反応する。なぜなら二人は黒岡喜八のまごうことなき兄弟弟子なのじゃから

ひょっとしたらありえたかもしれない光景。
黒岡喜八が存命であり、文吉と京太郎が並んで剣を学ぶ姿。ありえたかもしれない光景であったわけだが・・・うーむ。

しかしなるほど。こういう話の展開に持ってきましたか。
ただ勝負をつけただけでは京太郎の寂しさが埋まることもなかったでしょうし、この流れはいいですなぁ。
旧き友情が互いの息子を結ぶ絆となったわけだ。よい話だなぁ。旧友は大事にしたいものでありますよ。本当に。



第四十話/断じて  (2014年 8号)


文吉と京太郎は兄弟弟子。
面白い話であるが、いきなりそんなことを言われても納得できない京太郎。
ならばと切りかかってくる太刀筋を受け止め、その型を口にする文吉。

「水月斬」その四。だろ?
「水蝶散」その五。だよな?

これはもう疑いようがありませんわな。完全に自身の剣技を知られていると悟らざるを得ない状況だ。
しかしさすがに丹水流黒岡剣術。水の名前が至る所についてますわ。
それはさておき、いきなり笑い始める京太郎。クククク・・・自虐めいた笑い方だ。

・・・その話が本当だとしても・・・剣を素手で受け止められるとはな・・・
・・・俺は、黒岡の剣を・・・父上の剣を錆びつかせていたんだ・・・
あーんなに。あーんなに稽古したのに
父上の足元にも遠く及ばない・・・いや、そもそも俺には初めから剣の才などなかったのだな・・・

激しく落ち込む京太郎。おやおやそういう方向に行ってしまいましたか。
まあ確かに型が知られているからって素手で止められてはショックも大きいですわなぁ。

稽古して稽古して稽古しても!
俺が全然才能ないから。俺が父上のようになれないから。
だから父上は俺を捨てて、逝ってしまったんだ

なるほど。やはり京太郎の悩みの根源はそこにあるようですな。
何故父は自分を捨てて逝ってしまわれたのか。
それは自分に剣の才がなかったからだと思うようになってしまったわけですな。厄介なことである。
だから、その考えは間違っていると教えてやらなければならない。他ならぬ京太郎の父、黒岡喜八の親友であった久右衛門が。

喜八は君を捨てたりはせんと語り出す久右衛門。
そもそも喜八の剣は才など求めてはいないとのこと。そう、厳しい鍛錬のみで成しているのが黒岡喜八の剣なのである。

鍛錬に鍛錬を重ねて積み上げるのが黒岡の剣術。
黒岡の技はそんなに難しいものではない。むしろ単純な剣筋と言っていい。
連続技だってそう複雑ではない。単純な技の組み合わせである。

じゃあなぜ黒岡が最強か?
動作が不安定で初動が遅れがちな長剣。だが黒岡流はまるで竹光でも扱うかのような速さと正確無比な剣さばきで相手の急所を瞬時に斬る。
これが黒岡剣術最強の本質だ。
俺がお前の剣を受け止めることができたのは、ガキの頃親父に喜八殿の剣を事細かく教わり、身に染みこませていたということ。
そして京太郎。お前の剣が喜八の剣と寸分違わぬ正確なものだったからだ

父のようになるために鍛え上げた京太郎。
それであるからこそ文吉にも動きが分かるようになったのだという。
勝負という意味では皮肉な話であるが、父のような剣術を身につけているという言葉は京太郎に染み入るものがありましょうな。

京太郎君・・・この試合。ワシの目にはまるで喜八が戦っているかのように映っておったよ

紡ぎ、重ねた鍛錬。
そこで培った剣術はまさに父のそれであった。
兄弟弟子が、父の親友がそれを保証してくれる。よい話でありますなぁ。

さて、久右衛門が出てきたことですし、戦いはこれまでとなりそうな雰囲気。
京太郎の気持ちがこれで落ち着いてくれるといいのですが・・・どうなりますかね。



第四十一話/息子よ  (2014年 9号)


日本男児、ブ暑苦しく参りマス。
マッスル衝撃カラーということで文吉のマッスルグラビアセンターカラー
チラリズムも兼ね備えたこのグラビア。需要があったりするからまた困る。

それはさておき、本編。

久右衛門のまるで喜八が戦っているかのように映ったという言葉に涙する京太郎。
そして同じく喜八をよく知る太浦さんからも同様の言葉が聞ける。まっこち、黒岡喜八の生き写しに見えもした、と。

・・・それどころか、お前の剣は親父から教わったものよか速くてよ。面喰らったぜ。
京太郎。オメーは本当に強ぇーな

次々にかけられる温かい言葉。これは京太郎も涙するしかない。
そして問う。自分は一体どうすればいいのかと。
剣に代わって西洋の銃が台頭しているこの時代。廃刀令により剣の携帯も許されないこの時代。
もはや剣術など無用の長物。京太郎はそのように考え、絶望している。だが、それでも・・・

・・・それでも、剣術を無くしちゃダメだ

そう声をかけてくれたのは、何と丹水の道場生たち。
どうやら彼らもこの戦いを見て色々と感じるものがあったらしい。
京太郎の剣術の凄さ、大事さが伝わったみたいであります。おぉ・・・

ごつい奴らばかりであるが、その表情には温かさがある。これは京太郎また涙するしかないって感じでありますな。フフフ。

京太郎。お前さっき「俺には何も残ってない」って言ったよな。
けど、お前には黒岡流剣術ってゆーすげえものを、親父さんが残してくれたじゃねーか
お前の剣はさーこんなにも強くて、こんなにも派手で、繊細で。こんなにも人を魅了するんだ。
お前の御先祖や親父さんはそこまで黒岡流を高めてくれた。
・・・俺、よく分かんねーけど、受け継いだ奴には受け継いだ奴しかできねー役割ってもんがきっとあんじゃねーのかな
お前にも・・・たぶん俺にも。

よい言葉でありますな。丹水流という共に受け継がねばならぬものがある。
そういう意味でも2人は近い立場にあり、文吉の言葉に説得力を持たせてくれているように思えます。
だから、京太郎も涙を吹き、笑顔と憎まれ口を取り戻す。おや、可愛い顔になっているじゃありませんか。
まあ確かにどちらが弟弟子になるのかは難しいところでありますな。
時期で考えるならやはり京太郎の方が幼い頃から武芸に励んでいた感じではありますが。

悪態をつきながらケンカを始める2人。
さっきまでの戦いとは違う、本当に騒がしいケンカだ。
だが、お互いの顔には爽やかな笑みもまた浮かんでいる。殺伐としたものはない。心地よいものにも見える。
まるで子供同士がじゃれ合っているような・・・それでいて舞いでも舞っているかのごとく・・・

文吉はここで戦いの前に喜八の剣を折ったことを謝罪する。
それを受けて京太郎はこう返す。俺はもう、過去とは戦わん、と。

・・・そうじゃ・・・そうじゃとも・・・おはんらが。
相対すのは・・・昨日でも時代でもありもはん。
おはんらが相対するのは――明日じゃ

明治の武を担う若者たちの姿を眩しそうに見つめる大人たち。
いやあ、まさかこんなに希望に満ちた爽やかな決着になろうとは、誰が予想したであろうか!!
京太郎の胸にあったわだかまりは消え、受け継ぐものとしての生き方が始まるのでありましょう。いい話だ。
爽やかな流れになったためか道場主である剣三郎の顔がさっぱりでてこなくなったが、まあそれはそれってことで。

さて、次回からは新展開となりそうな雰囲気ですがどうなるのでしょうか。
そろそろ講道館との因縁の話になりそうだが・・・久右衛門がどうなるのか、気になる所です。



第四十二話/誓い  (2014年 10号)


警視総監さまの・・・御車なるぞー!!
と妙なアオリで始まる今回。そうか、この頃はもう車を走らせていたんですなぁ。
しかしすっかり暗くなってしまったが総理への連絡は行っているのだろうか・・・

戦いは終わり、別れの時が近づこうとしている。
どうやら京太郎は太浦さん預かりの身となるらしい。
丹水としては黒岡流剣術を学べなくて残念かもしれないが、京太郎がそれを望んでいるなら仕方がありませんな。
警察官になれば帯刀もできるわけですし、太浦さん預かりになるのはいい判断である。

さて、久右衛門に促されて改めてちゃんと謝罪を行う文吉。
黒岡喜八の――京太郎の親父さんの形見を折ったことですな。
まあ今更きちんと謝らなくても、既に気持ちは通じているみたいですけどね。

二人は・・・分かり合っておる・・・か

笑みを浮かべる二人を安心した様子で見つめる太浦さん。
ここでちょっと気になったのか、京太郎と死合うてみてどうだったか文吉に問う。

んー・・・ショ〜〜ジキ。真剣じゃなくてよかったなーって
だーってあれ真剣だったら俺何回斬り殺されてんの?みたいな。あー生きててよかった〜〜〜

全くもってその通りであるが・・・さすがに真剣の場合は同じ戦い方はしなかったでしょうさ。
いや、このように素直な気持ちを吐露する辺りが文吉のいいところなのかもしれない。

真っ直ぐな上強がりもせん。ほんのこてよか男じゃ

太浦さんにも認められる文吉。照れますなぁ。
その照れを隠すためなのか、文吉は京太郎に誓う。

俺も男だ。ここに誓わせてもらう。おっ、れっ、はっ。本当〜〜〜に甘い物が好きなんだよ。
きっつい稽古の跡なんてたまんねーべ?
その俺がッ!詫びの印に金輪際甘い物食わねーゼ

なんとまさかの甘い物断ち宣言。苦渋の想いが伝わってくる文吉の表情。
これを聞いた京太郎や太浦さん、丹水の道場生たちは・・・大爆笑。ま、まっこと子供じゃあー!!
腕っぷしこそ強いが中身は本当にガキのままである様子の文吉。可愛いことでありますな。

寂しい別れとはなるが、文吉の発言もあり笑顔で別れることができそうな2人。
握手をかわし、またなと告げる京太郎。元気でなと返す文吉。よい関係となったものであります。出会いの時からは想像もつかない。

さて、京太郎が去ったところで久右衛門は喜八が何故自殺したかの考えを聞かせてくれます。

喜八は誇り高き武人じゃった・・・おそらくは死を選んでまでも・・・
京太郎君に強き侍の姿以外を見せたく無かったのじゃろう・・・

ははぁ。なるほど。
廃刀令を敷かれ、刀を失った侍たち。
それこそ久右衛門のように土を耕して生きるしかなくなるのかもしれないが・・・
そのような落ちぶれた姿を息子に見せたくは無かったというのが喜八の考えだったわけでありますな。
困った誇り高さであるが、確かに落ちぶれて憧れの姿から幻滅してって問題もよくある話ですからねぇ。難しいものだ。

・・・ワシにはとても真似ができぬ。

そう語る久右衛門。まあそこは真似しなくてもいいでしょう。土をいじる姿も似合っているわけですしね久右衛門は。
そのように言っておいてあげたかったのだが、不吉なアオリが最後に入ってしまう。

皮肉にも・・・この時、丹波久右衛門の身にも喜八と同じく・・・"死"の選択が近づいて・・・いた!!

な・・・何だってェ〜〜!!
いや、未来の文吉のセリフからしてそういう流れになるんじゃないかとは思っていましたが・・・
うーむ。これは哀しい話である。可愛い親父さんである久右衛門の死は泣けることになりそうだ・・・
ん?でも選択を迫られるだけですしなぁ。別に死を選ぶ必要はないんじゃないかな?
本家の丹波久右衛門が地位的に死ぬとかそういう話なら・・・なくはないかも!!



第四十三話/二人の想い  (2014年 11号)


道場破り行脚と京太郎との戦いを終え、ついに帰郷する丹波親子。
生憎と家につく寸前に雨に降られてしまいました。
しかし久右衛門の表情が固いのはそれが原因ではない様子。

文吉・・・丹水の交流会。出場するつもりか?

父のこの問いに、自分の実力を測ってみたいから出場すると答える文吉。
だがどうやら目的はそれだけではない様子。
久右衛門も見破っていたようでありますが、文吉が出場する目的は丹水本家の威信を取り戻すためである。ほほう。

確かに文吉が活躍すれば本家の威信を取り戻すことも出来るでしょう。
しかし「交流会」という和やかな響きであるが、丹水のそれは凄惨を極めることとなる。

・・・雌雄を決する形。つまり「一本」。
・・・丹水における「一本」とは究極な形。対戦相手を戦闘不能にすることなのじゃ
文吉。気持ちは分かる。だが出場はならんぞ。
だいたい今まで齢十五の若さで勝つことはおろか、ワシは出場した者さえ聞いたことがない。

いつになく固い表情でそう述べる久右衛門。
せめてあと四年は待ってほしい。そう考えている様子。
しかし文吉は出場し、優勝すると力説する。うーむ、相変わらず頑固な息子である。
思わず勢い込んで反対しようとして滑って転んで泥だらけになる久右衛門。しょうがない父ちゃんだ。
自分が汚れることも厭わず、父を助け起こしながら文吉はこう述べる。

俺は必ず優勝する。そして今まで散々親父をバカにしてた奴らを見返してやるんだ

この親にしてこの子あり。
久右衛門が文吉を想うのであれば、同じように文吉も久右衛門のことを想っている。
自分の実力を示す。それは同時に師匠である父の才覚を示すことでもあるということだ。
これが文吉が燃えている最大の理由なのは疑いようもありません。いい話ですなぁ。

というわけで、息子のそのような想いを無下には出来ず、数か月後の丹水交流会の出場を認めてしまう久右衛門。
この丹水の交流会は・・・凄惨を極めたようだが何とダイジェストで省略される!!

死闘を繰り広げる丹水流の精鋭たち。それぞれが皆一様に強かった。
がしかし。並み居る強豪の中で丹波文吉の強さは抜きんでて光った。
決勝戦の相手は当交流会の大本命と目されし男、"千切り絞め"の杉村真澄
百進百退の攻防の末――今、丹水交流会を丹波文吉が制したのである

ボロボロになりながら掴み取った勝利。これで本家の威信は取り戻すことができた!!
久右衛門も涙を流し、このことを亡くなった父や兄に報告する。
そして文吉をお守りくださりありがとうございましたとお礼を述べる。うーむ、やはりよい親子ですなぁ。この家はさぁ。だが――

その晩。闇より深き漆黒を纏いし人影が・・・丹波家へと接近づいていた

黒装束に黒頭巾。しかも髑髏を象った面相と言うあまりにも怪しい一団。
とても勝利を祝いに来たとは思えない。
が、逆にこれだけ怪しい連中が怪しいことをしに来たとも考えづらい。だって怪しいですし!!
というわけで、久右衛門へのサプライズパーティーを仕掛ける文吉たちのイタズラという説を推すことにします。
予想が当たってくれるといいのだが・・・どうなりますかなぁ・・・



第四十四話/闇の伝言  (2014年 12号)


闇が下り、静まり返る丹波家。
就寝している久右衛門がふと目を覚まし、目を開けると・・・闇の中に骸骨の顔が3つ並んでいた。うわぁあぁあ!!

これはさすがに頭を抱えて怯えるしかありませんわな。怖いわ。
しかし、骸骨の顔に見えたのはどうやら錯覚だったらしい。
同じくらい怖い顔した老人たちだったらしい。どちらにせよ黒ずくめの連中が突然部屋にいたら怖いに決まってますけどね。
それでも礼儀正しい久右衛門。あなた方は一体と問う。

丹水流水鵺・・・「証」の言伝に参上した

水鵺。久右衛門もすぐには思い至らないほど聞き覚えのない名前。
それもそのはず。本家である久右衛門ですらその存在を信じていなかったわけでありますからして。

・・・太古の昔より我ら丹水流は最強を誇ってきた。それは何故か。

わざわざ久右衛門に顔を近づけて話しかける水鵺たち。反応が可愛いからって驚かせるなや。
それはさておき、水鵺たちは丹水流が何故最強を誇ってきたか教えてくれます。

時代・時勢にかかわらず、その時節で"最強"と謳われる流派・人物に門下の頂者一名を秘密裏に送り込み、
「証」と呼ばれる勝負を挑むことを責務としてきた。
丹水の歴史はこの掟のもと八十年毎多種多様の武術に対し「証」を挑み打ち勝ってきた歴史なのだ
隠密故に丹水の名は大衆に広く伝わることはない。
だが時の大名や一部の高名な武芸者の間では"最強"という称号とともに丹水流は広く知れ渡った。
陰水の流れ止め得ぬ八十年。餓鬼を見下ろす冷月に似て。
日の当たる表舞台に出ること無く丹水流は世の武芸者衆へと睨みをきかせ続けてきた。
・・・我々は「証」を報せ、実行させる。水鵺じゃ。

最強を名乗るだけあり、なかなかとんでもないことをしている丹水流。
まあそのぐらいしていなければ唯の自称最強にしかなり得ないか。
そして、前回の「証」から数えて本年が正にその八十年目に当たるという。

今度の「証」は先の丹水流交流会の優勝者。丹波文吉が選出された。
丹水流証頂者に丹波文吉を任ずる

やはりそういう話となりましたか。まあ、そうでなければ水鵺がここには来ませんわな。
しかし何故文吉はその水鵺の者らしきものと相対しているのか。腕前を試されているのか?

そちらも気になるが、久右衛門としてはまず何よりも気になることがあり、水鵺たちに問う。
もしこの「証」の任務を断った場合どうなるのか。
また、文吉がこの任務に失敗。対戦相手に敗れた場合どうなるのか。その答えは既に定まっている。

「証」に敗れた場合死を以て償わなねばならない
「証」を断れば殺す。逃げても一族を挙げ地の果てまで探し出し必ず殺す

殺す殺す言いすぎですぜこの爺ちゃんたち。
いやあ、最強の名を守るためとはいえ苛烈な掟でありますなぁ・・・実際に敗れた人たちはいるんですかね?

話の流れからするとこの時代の最強の最強の流派・人物は講道館の嘉納治五郎ということになるのでしょうか。
文吉が嘉納治五郎に挑み、命を落とすことを良しとしない久右衛門が何かする流れとなりそうですが・・・どうなるのか。
うーむ、一気に話が動き始めた気がしますなぁ。よいことです。



第四十五話/懇願  (2014年 13号)


失敗しても逃げても殺す。
いきなり愛息子にそのような使命を課せられそうになり戸惑う久右衛門。そりゃそうよ。

一方当事者である文吉は道場にて片耳を失った老人と相対している。
老人ではあるがその動きは鋭いし、力もありそうだ。おっかない。

久右衛門は水鵺たちの話を聞き、そんな危険なこと文吉にはさせられんと吠える。
何卒、他の誰かを立ててはくれませぬかと頭を伏してお願いする久右衛門。
文吉の腕前に疑問を差し挟むつもりはないが、やはり年若い身で命懸けの使命を課せられるっていうのはなぁ・・・
しかし水鵺たちは久右衛門のその懇願を掟だからダメじゃと却下する。

八十年目の丹水交流会勝者が証頂者である。これは決定事項なのだ

何とも間が悪かったというしかありませんなぁ。
この年でなければ、後1年参加をずらしていればこのようなことには・・・

ぶっ、文吉はワシの宝。ワシの全てなんじゃー!!

諦めずに懇願を続ける久右衛門。
文吉は本当に優しくて、素直で真面目でかわいい一人息子なんじゃと伏して頼みだす。
自分の命なぞどうなってもいい。文吉だけは・・・と。

文吉はまだ十五じゃ。まだ余りにも、余りにも幼すぎる。

布団を噛んで涙を流しながら述べる久右衛門。何故布団を噛む。乙女か!?
でも何故かそういう行動が似合ったりするからこの人は困る。

それはさておき、齢十五という若さは水鵺たちも気になっている様子。
丹水の長い歴史において十五の若さでこの大役を務め上げた者はいないからだ。

従い、今まさにその実力の程を試しておる。
幼き丹波文吉が我ら一族の代表として本当に相応しい・・・か否かを!
丹波文吉にその資質がないのであれば、今宵命を落とすやもしれぬ

水鵺たちは徹底的に殺しにかかってきておりますなぁ。
丹水の証頂者相手に殺す殺す言ってるが、それだけの力があるのか?などと思ったりもしたが・・・実際あったようですな。
投げも関節も見事なものである。いきなり窮地となっている文吉だがこれはどうなるのか。
話を聞いてキレた久右衛門が水鵺たち全員ブッ飛ばして、ワシが代わりになるとか言い出したりするのだろうか。
それはそれでちょっと見てみたい気はするが・・・はてさて。



第四十六話/証頂者  (2014年 14号)


交流会で優勝し、丹水の頂点に立った文吉。
しかしその文吉を試すために現れた水鵺の老人に苦戦している様子。
枯れ木のような老人でありながら的確に関節を決めて投げてくる。年季の入った厄介な相手でございます。

何度も投げられ、叩き付けられる文吉。
それを見て水鵺の爺ちゃん、貴様本当に証頂者かとこぼす。
が、これは文吉のいつものスタイル。基本的にエンジンがかかるのが遅いというか、相手の技をじっくり見る感じですからねぇ。

そしてじっくりと見た結果、しっかりと理解した様子の文吉。
よーく分かったというのは口だけではない。体で相手の技の仕組みを理解したのだ。
手首をとって関節を決めてくるのであれば、それに逆らわずに飛び、猫三寸で足から着地する。
そして逆に投げを放つ文吉。さらには頭突きで水鵺の顔面に強烈な一撃を食らわせたりする。
うーむ、顔面への頭突きはやはり破壊力でかいですなぁ。
プーと鼻血を吹きだす様が爆笑しているように見えなくもないのがアレですが。

久右衛門が文吉を心配して道場にやってくる。
しかし駆けつけた久右衛門が見たのは既に水鵺の2人を仕留め終えた文吉の姿であった。
うーむ、さすがは証頂者。最初こそ押されたもののそこからは圧倒的だったようですな。

猫目と呼ばれる水鵺の2人はどうじゃと問われて相違無しと返答する。
ふむ、これにて文吉は「証」を行う者と認められてしまったわけでありますな。おやおや。

立ち去ろうとする水鵺たち。しかし久右衛門はそれらを呼び止め、どーしても文吉でなくてはなりませぬかと問う。
その可愛い仕草にほだされたわけでもあるまいが、決定事項といいながらも一つだけ代役を立てる道があると述べる水鵺。

簡単なこと。証頂者に選出された丹波文吉。これより強き者を連れ参ればよい

確かに文吉より強い者がいるのであればそちらが代表者になってしかるべきでありますわな。
しかし残された時間は一か月しかない。一か月後には出陣の儀が執り行われるという。
はたしてそれまでに代役を見つけることができるのだろうか?
いや、むしろ久右衛門が代役となる流れではなかろうか。一か月で鍛え上げて文吉を上回ってみるとか!!
さすがに無理があるか?いや、丹水秘伝の薬を使って凄い力を手に入れるとかすればひょっとするかもしれない。
でもそれはそれで久右衛門が死ぬ可能性が高まるわけで。うーむ、悩ましい。



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